JP3262339B2

JP3262339B2 - アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤とケイ酸ナトリウムを含有する透明液体洗浄剤

Info

Publication number: JP3262339B2
Application number: JP53237399A
Authority: JP
Inventors: 實宇野; 勤宇野; 久志宇野
Original assignee: 宇野醤油株式会社
Priority date: 1997-12-18
Filing date: 1998-12-17
Publication date: 2002-03-04
Anticipated expiration: 2018-12-17
Also published as: ES2210848T3; DE69819698D1; US6387868B1; CN1198910C; DK0971022T3; CA2281785C; TW446751B; KR20000070922A; KR100352934B1; EP0971022B1; EP0971022A4; ATE254164T1; EP0971022A1; WO1999031209A1; CN1248283A; DE69819698T2; CA2281785A1

Description

【発明の詳細な説明】技術分野本発明は、アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界
面活性剤と液体ケイ酸ナトリウムとを含有する新規液体
洗浄剤に係り、特には、アルキルベンゼンスルホン酸系
界面活性剤と液体ケイ酸ナトリウムとを水中に含有する
透明液体洗浄剤に関する。

背景技術アニオン界面活性剤であるアルキルベンゼンスルホン
酸塩を利用した液体洗浄剤を製造するための確立された
技術として、ソフト型もしくは直鎖型のアルキルベンゼ
ンスルホン酸を一定量の水中で水酸化ナトリウムを加え
て中和し、これにその他の界面活性剤、水、pH調整剤、
緩衝剤、増粘剤、曇り防止剤等を組み合わせることが知
られている。アルキルベンゼンスルホン酸としては、従
前は、ハード型（プロピレン４量体からなるアルキル基
を有するタイプ）が使用されていたが、今日では、直鎖
型が主に使用されている。その他の界面活性剤として、
ノニオン界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキル
エーテルが使用されている。また、被洗浄物にしなやか
さを付与するしなやか剤として、カチオン界面活性剤で
ある脂肪族第４級アンモニウム塩も用いられている。さ
らに、この液体洗浄剤の凍結防止、粘性安定化を図り、
また他の界面活性剤との相容性としっとり性の向上を目
的として、ポリエチレングリコールも使用されている。

今日まで、このようなアルキルベンゼンスルホン酸塩
アニオン界面活性剤を含有する液体洗浄剤組成物の洗浄
力をさらに向上させるべく種々の研究がなされてきた
が、未だに満足し得る成果が得られていない。

ところで、液体ケイ酸塩であるケイ酸ナトリウムは、
いかなる界面活性剤にも優る洗浄力を潜在的に有するこ
とが知られている。そこで、上記従来のアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩アニオン界面活性剤を含有する液体洗浄
剤にケイ酸ナトリウムを配合すれば、その洗浄力は一層
向上すると考えられる。

しかしながら、当該技術分野では、上記組成の従来の
液体洗浄剤とケイ酸ナトリウムとを混合することによっ
て液体洗浄剤を得ることは技術的に困難なことであると
当業者により認識されている。事実、両者を混合する
と、激しい反応が生じ、ゲル化してしまう。かくして、
現在、アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性
剤とケイ酸ナトリウムとの両者を含有する洗剤として
は、このゲル化反応を利用して粉末洗剤が生産されてい
るに過ぎない。

しかしながら、この粉末洗剤を製造するためには、ゲ
ルを乾燥して粉末化する必要があり、生産コストが上昇
する。加えて、粉末洗剤は、使用時の温度において洗浄
用水に溶けないこともあり、衣類等の被洗濯物にその不
溶洗剤粉末が付着したまま残り、これが当該衣類の着用
者に皮膚アレルギー等の皮膚疾患を誘発するおそれもあ
る。

従って、本発明は、従来では達成し得なかった、ケイ
酸ナトリウムをアルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン
界面活性剤とともに含有し、水に容易に希釈・溶解し
得、しかも長期にわたって析出物を発生せず、白濁も生
じない透明液体洗浄剤を提供することを目的とする。

発明の開示本発明者らは、アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオ
ン界面活性剤と液体ケイ酸ナトリウムとを含有する透明
な液体洗浄剤を開発すべく長期にわたり鋭意研究を重ね
た結果、アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活
性剤とケイ酸ナトリウムとが、水中において、ポリオキ
シエチレンアルキルもしくはアリールエーテルノニオン
界面活性剤およびアルキルエーテル硫酸塩アニオン界面
活性剤の共存下で、所期の透明液体洗浄剤を生成し得る
ことを見いだし、ついに本発明を完成させたものであ
る。

すなわち、本発明によれば、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩アニオン界面活性剤、液体ケイ酸ナトリウム、ポ
リオキシエチレンアルキルもしくはアリールエーテルノ
ニオン界面活性剤、およびアルキルエーテル硫酸塩アニ
オン界面活性剤を水中に含有する透明液体洗浄剤が提供
される。この透明液体洗浄剤は、フッ素系界面活性剤を
含有することもできる。

本発明の透明液体洗浄剤において、好ましくは、アル
キルベンゼンスルホン酸塩は約５〜約15.5重量％の割合
で、ケイ酸ナトリウムは約１〜約7.5重量％の割合で含
有される。本発明の透明液体洗浄剤において、好ましく
は、ポリオキシエチレンアルキルもしくはアリールエー
テルノニオン界面活性剤は約１〜約10重量％の割合で、
アルキルエーテル硫酸塩アニオン界面活性剤は約１〜約
15重量％の割合で含有される。フッ素系界面活性剤は、
これを添加する場合、本発明の透明液体洗浄剤に好まし
くは0.01ないし0.1重量％、特に好ましくは0.01ないし
0.09重量％の割合で含まれる。

本発明の透明液体洗浄剤は、金属キレート剤、pH調整
剤、および凍結・曇り防止剤をさらに含有することがで
きる。その場合、金属キレート剤は約0.5〜約３重量％
の割合で、pH調整剤は約0.05〜約５重量％の割合で、凍
結・曇り防止剤は約0.1〜約３重量％の割合で含有され
ることが好ましい。

また、本発明によれば、液体ケイ酸ナトリウムを約１
〜約7.5重量％の割合で、金属キレート剤を約0.5〜約３
重量％の割合で、pH調整剤を約0.05〜約５重量％の割合
で、アルキルベンゼンスルホン酸を約５〜約15重量％の
割合で、アルキルベンゼンスルホン酸の中和剤としてア
ルカリ金属水酸化物を約１〜約4.5重量％の割合で、フ
ッ素系界面活性剤を０〜約0.1重量％の割合で、ポリオ
キシエチレンアルキルもしくはアリールエーテルノニオ
ン界面活性剤を約１〜約10重量％の割合で、アルキルエ
ーテル硫酸塩アニオン界面活性剤を約１〜約15重量％の
割合で、凍結・曇り防止剤を約0.1〜約３重量％の割合
で、水を残部の割合で配合して調製された透明液体洗浄
剤が提供される。

また、本発明によれば、液体ケイ酸ナトリウムを約１
〜約６重量％の割合で、金属キレート剤を約0.5〜約2.5
重量％の割合で、pH調整剤を約0.05〜約４重量％の割合
で、アルキルベンゼンスルホン酸を約５〜約12.5重量％
の割合で、アルキルベンゼンスルホン酸の中和剤として
アルカリ金属水酸化物を約１〜約４重量％の割合で、フ
ッ素系界面活性剤を０〜約0.09重量％の割合で、ポリオ
キシエチレンアルキルもしくはアリールエーテルノニオ
ン界面活性剤を約１〜約8.5重量％の割合で、アルキル
エーテル硫酸塩アニオン界面活性剤を約１〜約14重量％
の割合で、凍結・曇り防止剤を約0.1〜約2.5重量％の割
合で、水を残部の割合で配合して調製された透明液体洗
浄剤が提供される。

さらに、本発明によれば、（１）ポリオキシエチレン
アルキルもしくはアリールエーテルノニオン界面活性
剤、凍結・曇り防止剤、アルキルエーテル硫酸塩アニオ
ン界面活性剤および水を含有する混合界面活性剤の水系
溶液に（２）液体ケイ酸ナトリウム、金属キレート剤、
pH調整剤および水を含有するケイ酸ナトリウムの水系溶
液を添加し、得られた混合物に、（３）アルキルベンゼ
ンスルホン酸に、水および中和剤としてのアルカリ金属
水酸化物を加えて調製されたアルキルベンゼンスルホン
酸塩アニオン界面活性剤の水系溶液を添加して調製され
た透明液体洗浄剤が提供される。

本発明の透明液体洗浄剤は、好ましくは、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤を約５ないし約
15.5重量％の割合で、液体ケイ酸ナトリウムを約１ない
し約7.5重量％の割合で含有する。

本発明の液体洗浄剤は、1000倍希釈したときに、弱ア
ルカリ性（７を超え、８未満のpH値）を示す。

発明を実施するための最良の形態以下、本発明について、さらに詳細に説明する。

本発明の透明液体洗浄剤に特徴的に使用されるアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤は、特に、
直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸塩等の直鎖アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩から実質的になることが好ましい。
この直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩は、一般式RC₆H
₄SO₃M（ここで、Ｒは、好ましくは、C₁₁〜C₁₄の直鎖ア
ルキル基、特に直鎖ドデシル基、Ｍは、アルカリ金属、
特にナトリウム）で表すことができる。このような直鎖
アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤は、
市販もされているが、通常、本発明の透明液体洗浄剤を
製造するに際して、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸を
水中で水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属水酸化物で中和することによって調製することが好
ましい。

アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤と
ともに本発明の透明液体洗浄剤に特徴的に含有される液
体ケイ酸ナトリウムは、当該洗浄剤において以後詳述す
る所定の界面活性剤とともに優れた洗浄力を提供し、洗
浄剤として作用させるための必須成分であり、本発明の
透明液体洗浄剤は、この液体ケイ酸ナトリウムを含有す
ることにより、従来の洗浄剤では得られない優れて高い
洗浄力を発揮する。

そのような液体ケイ酸ナトリウムとしては、JIS規格
の１号ケイ酸ナトリウム（比重:50.2Be（ボーメ度）以
上（15℃）：二酸化ケイ素（SiO₂）:35〜38重量％、酸
化ナトリウム（Na₂O）:17〜19重量％、鉄（Fe）:0.03重
量％以下、水不溶分:0.2重量％以下）、同２号ケイ酸ナ
トリウム（比重:54Be以上（15℃）、二酸化ケイ素（SiO
₂）:34〜36％、酸化ナトリウム（Na₂O）:14〜15重量
％、鉄（Fe）:0.03重量％以下、水不溶分:0.2重量％以
下）、同３号ケイ酸ナトリウム（比重:40Be以上（15
℃）、二酸化ケイ素（SiO₂）:28〜30重量％、酸化ナト
リウム（Na₂O）:9〜10重量％、鉄（Fe）:0.02重量％以
下、水不溶分:0.2％以下）を使用することができる。一
般に、本発明において使用されるケイ酸ナトリウムは、
式Na₂O・nSiO₂で表すこともでき、ここで、ｎ＝約２〜
４の場合に液体である。JIS規格品や市販品以外に、酸
化ナトリウムと二酸化ケイ素とを前者１モルに対し、後
者ほぼ２ないし４モルの割合で配合した調合品を用いる
こともできる。液体ケイ酸ナトリウムとしては、JIS規
格の２号ケイ酸ナトリウムおよび３号ケイ酸ナトリウム
が好ましく、特に２号ケイ酸が好ましい。

本発明の透明液体洗浄剤において、アルキルベンゼン
スルホン酸塩アニオン界面活性剤および液体ケイ酸ナト
リウムとともに使用される界面活性剤は、ポリオキシエ
チレンアルキルもしくはアリールエーテルノニオン界面
活性剤およびアルキルエーテル硫酸塩アニオン界面活性
剤である。フッ素系界面活性剤も使用することができ
る。これら界面活性剤は、市販のものを用いることがで
きる。

ポリオキシエチレンアルキルもしくはアリールエーテ
ルノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン第
１級または第２級アルキルエーテルおよびポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテルを好ましく例示するこ
とができる、それらの混合物も使用することができる。

ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、一般式： RO（CH₂CH₂O）_nH （ここで、Ｒは第１級もしくは第２級アルキル基、好ま
しくはC₈〜C₁₈のアルキル基、特にC₁₂のアルキル基、ｎ
は７〜10）で表すことができる。ポリオキチエチレンア
ルキルフェニルエーテルは、一般式：Ｒ−C₆H₄−Ｏ（CH₂CH₂O）_nH （ここで、Ｒは、アルキル基、好ましくはC₈〜C₉アルキ
ル基、ｎは、９〜12）で表すことができる。

アルキルエーテル硫酸塩アニオン界面活性剤として
は、第１級もしくは第２級高級アルコールエトキシスル
フェート、アルキルフェノールスルフェート、それらの
混合物等を好ましく例示することができるが、洗浄性、
起泡性に優れ、皮膚に対して刺激の少ない第１級および
第２級アルコールエトキシスルフェートが特に好まし
い。

第１級高級アルコールエトキシスルフェートは、一般
式：Ｒ−（OCH₂CH₂）_nOSO₃M （ここで、Ｒは第１級アルキル基、特にC₁₂アルキル
基、Ｍはカチオン、特にナトリウム等のアルカリ金属、
ｎは１〜10）で表すことができる。第２級高級アルコー
ルエトキシスルフェートは、一般式：Ｒ（R'）−CH−（OCH₂CH₂）_nOSO₃M （ここで、Ｒはアルキル基、特にC₆〜C₁₀アルキル基、
R'はアルキル基、特にC₂〜C₄アルキル基、Ｍはカチオ
ン、特にナトリウム等のアルカリ金属、ｎは１〜10）で
表すことができる。

本発明の洗浄剤に場合に応じて配合されるフッ素系界
面活性剤は、好ましくは、パーフルオロカーボン鎖を持
つ界面活性剤であり、低濃度で非常に優れた界面活性能
を示す。フッ素系界面活性剤としては、アニオンタイ
プ、ノニオンタイプまたは両性タイプのものを用いるこ
とができる。そのようなフッ素系界面活性剤としては、
パーフルオロアルキルカルボン酸（C₇〜C₁₃）、パーフ
ルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、パーフ
ルオロアルキル（C₄〜C₁₂）スルホン酸塩（Li塩、Ｋ
塩、Na塩等）、Ｎ−プロピル−Ｎ−（２−ヒドロキシエ
チル）パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフル
オロアルキル（C₆〜C₁₀）スルホンアミドプロピルトリ
メチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル（C₆〜C
₁₀）−Ｎ−エチルスルホニルグリシン塩（Ｋ塩等）、モ
ノパーフルオロアルキル（C₆〜C₁₆）エチルリン酸エス
テル、またはそれらの混合物を好ましく例示することが
できる。これらのうち、パーフルオロアルキルカルボン
酸（C₇〜C₁₃）が特に好ましい。

本発明の透明液体洗浄剤は、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩アニオン界面活性剤を好ましくは約５〜約15.5重
量％、より好ましくは約5.125重量％〜約15.375重量
％、特に好ましくは約５〜約8.5重量％の割合で含有
し、ケイ酸ナトリウムを好ましくは約１〜約７重量％、
特に好ましくは約４〜約5.5重量％の割合で含有する。
さらに、本発明の透明液体洗浄剤は、ポリオキシエチレ
ンアルキルもしくはアリールエーテルノニオン界面活性
剤を好ましくは約１〜約10重量％の割合で、より好まし
くは約１〜約8.5重量％の割合で含有し、アルキルエー
テル硫酸塩アニオン界面活性剤を好ましくは約１〜約15
重量％、より好ましくは約１〜約14重量％の割合で含有
する。この透明液体洗浄剤は、フッ素系界面活性剤を０
〜約0.1重量％、好ましくは約0.01〜約0.1重量％、より
好ましくは約0.01〜約0.09重量％の割合で含有すること
ができる。

さらに、本発明の透明液体洗浄剤は、金属キレート
剤、pH調整剤および凍結・曇り防止剤を含有することが
好ましい。

金属キレート剤は、ケイ酸ナトリウムをキレート化し
てこれを捕捉し、安定化させるものである。そのような
金属キレート剤としては、エチレンジアミンテトラ酢酸
（EDTA）、エチレンジアミテトラ酢酸四ナトリウム塩、
エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩、それらの
混合物等のエチレンジアミンテトラ酢酸系金属キレート
剤が好ましく、特にエチレンジアミンテトラ酢酸四ナト
リウム塩が好ましい。

pH調整剤としては、リンゴ酸（特にDL−リンゴ酸）、
クエン酸および／またはクエン酸ナトリウムを好ましく
使用することができる。特にクエン酸および／またはDL
−リンゴ酸が好ましい。

凍結・曇り防止剤は、本発明の透明液体洗浄剤の凍結
を防止するとともに白濁化を抑制するものであり、含窒
素ノニオン界面活性剤である脂肪酸アルカノールアミド
が好ましく使用される。脂肪酸アルカノールアミドは、
汚れの再付着防止剤としても作用し得る。そのような脂
肪酸アルカノールアミドは、カプリン酸、ラウリン酸、
ヤシ油脂肪酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン
酸等の脂肪酸（好ましくは、C₈〜C₁₈脂肪酸）と、ジエ
タノールアミン、モノエタノールアミン、イソプロパノ
ールアミン等のアルカノールアミン（好ましくは、C₈〜
C₁₈アルカノールアミン）との縮合生成物である。この
ような脂肪酸アルカノールアミドは市販されている。脂
肪酸アルカノールアミドは、混合物の形態でも使用でき
る。

本発明の透明液体洗浄剤において、金属キレート剤
は、好ましくは約６重量％以下、より好ましくは約0.5
〜約３重量％の割合で、さらに好ましくは、約0.5〜約
2.5重量％の割合で含有される。

本発明の透明液体洗浄剤において、pH調製剤は、好ま
しくは約5.5重量％以下、より好ましくは約0.05〜約５
重量％の割合で、さらに好ましくは約0.05〜約４重量％
の割合で含有される。

本発明の透明液体洗浄剤において、凍結・曇り防止剤
は、好ましくは約0.1〜約３重量％の割合で、より好ま
しくは約0.1〜約2.5重量％の割合で含有される。

すなわち、特に好ましい態様において、本発明の透明
液体洗浄剤は、アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン
界面活性剤を約５〜約15.5重量％、より好ましくは約5.
125重量％〜約15.375重量％、特に好ましくは約５〜約
8.5重量％の割合で含有し、ケイ酸ナトリウムを約１〜
約７重量％、特に好ましくは約４〜約5.5重量％の割合
で含有し、ポリオキシエチレンアルキルもしくはアリー
ルエーテルノニオン界面活性剤を約１〜約10重量％の割
合で、より好ましくは約１〜約8.5重量％の割合で含有
し、アルキルエーテル硫酸塩アニオン界面活性剤を約１
〜約15重量％、より好ましくは約１〜約14重量％の割合
で含有し、金属キレート剤を約0.5〜約３重量％、さら
に好ましくは、約0.5〜約2.5重量％の割合で含有し、pH
調整剤を約0.05〜約５重量％、さらに好ましくは約0.05
〜約４重量％の割合で含有し、凍結・曇り防止剤を約0.
1〜約３重量％、より好ましくは約0.1〜約2.5重量％の
割合で含有し、水を残部の割合で含有する。当該洗浄剤
は、フッ素系界面活性剤を０〜約0.1重量％、好ましく
は約0.01〜約0.1重量％、より好ましくは約0.01〜約0.0
9重量％の割合で含有することができる。

本発明の透明液体洗浄剤は、他の好ましい側面におい
て、液体ケイ酸ナトリウムを約１〜約7.5重量％、特に
約１〜約６重量％の割合で、金属キレート剤を約0.5〜
約３重量％、特に約0.5〜約2.5重量％の割合で、pH調整
剤を約0.05〜約５重量％、特に約0.05〜約４重量％の割
合で、アルキルベンゼンスルホン酸を約５〜約15重量
％、特に約５〜約12.5重量％の割合で、アルカリ金属水
酸化物を約１〜約4.5重量％、特に約１〜約４重量％の
割合で、フッ素系界面活性剤を０〜約0.1重量％、特に
０〜約0.09重量％の割合で、ポリオキシエチレンアルキ
ルもしくはアリールエーテルノニオン界面活性剤を約１
〜約10重量％、特に約１〜約8.5重量％の割合で、アル
キルエーテル硫酸塩アニオン界面活性剤を約１〜約15重
量％、特に約１〜約14重量％の割合で、凍結・曇り防止
剤を約0.1〜約３重量％、特に約0.1〜約2.5重量％の割
合で、水を残部の割合で配合して調製され得る。この場
合、いうまでもなく、アルキルベンゼンスルホン酸とア
ルカリ金属水酸化物は、そのままの形態で最終透明液体
洗浄剤中に存在するものではなく、アルキルベンゼンス
ルホン酸は、アルカリ金属と反応してアルカリ金属塩の
形態で最終透明液体洗浄剤中に存在する。使用したアル
キルベンゼンスルホン酸の量に対応するアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩の量は、化学量論的に計算することがで
きる。

本発明の透明液体洗浄剤を調製するために特に好まし
い方法は、予め、（ａ）アルキルベンゼンスルホン酸を
中和するために、アルキルベンゼンスルホン酸に、水、
およびアルキルベンゼンスルホン酸の中和剤としてのア
ルカリ金属水酸化物（水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等、好ましくは水酸化ナトリウム）を加えて、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤の水系溶液
を調製し、（ｂ）液体ケイ酸ナトリウム、金属キレート
剤、pH調整剤、および水を含有するケイ酸ナトリウムの
水系溶液を調製し、（ｃ）ポリオキシエチレンアルキル
もしくはアリールエーテルノニオン界面活性剤、凍結・
曇り防止剤、アルキルエーテル硫酸塩アニオン界面活性
剤、および水、並びに場合に応じてフッ素系界面活性剤
を配合して混合界面活性剤の水系溶液を調製しておくこ
とである。

ついで、特に好ましくは、混合界面活性剤の水系溶液
（ｃ）にケイ酸ナトリウムの水系溶液（ｂ）を徐々に添
加・混合し、得られる混合物にアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩アニオン界面活性剤の水系溶液（ａ）を徐々に添
加し、混合して本発明の透明液体洗浄剤を調製する。

以下、溶液（ａ）、溶液（ｂ）および溶液（ｃ）のそ
れぞれの組成を説明する。その場合、溶液（ａ）、溶液
（ｂ）および溶液（ｃ）は合計が100重量部となるよう
に混合するものとする。

アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤の
水系溶液（ａ）を調製する際に、アルキルベンゼンスル
ホン酸は、約５〜約15重量部の割合で配合することが好
ましい。このアルキルベンゼンスルホン酸の配合割合が
５重量部未満であると、十分な洗浄力を発揮し得ないお
それがあり、他方、その配合割合が15重量部を超える
と、最終の洗浄剤組成物においてケイ酸ナトリウムとの
相互作用により析出物が生じるおそれがある。アルキル
ベンゼンスルホン酸は、これを約５〜約12.5重量部の割
合で配合することが特に好ましい。

アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤の
水系溶液（ａ）を調製するためにアルキルベンゼンスル
ホン酸の中和剤として使用されるアルカリ金属水酸化
物、特に水酸化ナトリウムは、約１〜約4.5重量部の割
合で配合することが好ましい。アルカリ金属水酸化物の
配合割合が１重量部未満であると、アルキルベンゼンス
ルホン酸の十分な中和が達成できないおそれがあり、他
方、その配合割合が4.5重量部を超えると、アルキルベ
ンゼンスルホン酸の中和に必要な量を超えるので、無駄
であり、しかもアルカリ過多となるおそれがある。アル
カリ金属水酸化物は、これを約１〜約４重量部の割合で
配合することが特に好ましい。

アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤の
水系溶液（ａ）において、水は、約20〜約48.5重量部の
割合で配合することが好ましい。水の配合割合が20重量
部未満であると、中和によるアルキルベンゼンスルホン
酸塩の粘度が過度に上昇して溶液（ａ）の取り扱いに支
障をきたすおそれがある。溶液（ａ）において、水は、
これを20ないし44.95重量部の割合で配合することが特
に好ましい。

なお、アルキルベンゼンスルホン酸系界面活性剤の水
溶液（ａ）を調製する際に、金属キレート剤を約３重量
部以下の割合で、好ましくは約0.5〜約３重量部の割合
で、より好ましくは約0.5〜約2.5重量部の割合で、およ
びpH調整剤を約0.5重量部以下の割合で、好ましくは約
0.05〜約0.5重量部の割合で、より好ましくは約0.05〜
約0.45重量部の割合でさらに配合することができる。金
属キレート剤とpH調整剤を添加する場合には、溶液
（ａ）中の水の配合量は、好ましくは20ないし45重量
部、特に好ましくは20ないし42重量部である。しかしな
がら、金属キレート剤とpH調整剤の添加は、得られるア
ルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤の水溶
液（ａ）を層分離させる傾向にあり、本発明の透明液体
洗浄剤を連続生産する際には、アルキルベンゼンスルホ
ン酸系界面活性剤の水溶液（ａ）の連続攪拌を必要とさ
せる。

ケイ酸ナトリウム水系溶液（ｂ）において、液体ケイ
酸ナトリウムは、約１〜約7.5重量部の割合で配合する
ことが好ましい。液体ケイ酸ナトリウムの配合割合が１
重量部未満であると、洗浄効果が十分に得られないおそ
れがあり、他方、その配合割合が7.5重量部を超える
と、シリカ沈殿物が生じるおそれがある。液体ケイ酸ナ
トリウムは、これを約１〜約６重量部の割合で配合する
ことが特に好ましい。

ケイ酸ナトリウム水系溶液（ｂ）において、金属キレ
ート剤は、約0.5〜約３重量の割合で配合することが好
ましい。金属キレート剤の配合割合が0.5重量部未満で
あると、ケイ酸ナトリウムに対するキレート化効果が十
分でないおそれがあり、他方、その配合割合が３重量部
をこえても特にキレート化効果は向上しない。金属キレ
ート剤は、これを約0.5〜約2.5重量部の割合で配合する
ことが特に好ましい。

ケイ酸ナトリウム水系溶液（ｂ）において、pH調整剤
は、約0.05〜約５重量部の割合で配合することが好まし
い。pH調整剤の配合割合が0.05重量部未満であると、pH
の調整（pHの低下）に十分に寄与しないおそれがあり、
他方、その配合割合が５重量部を超えると、pHの過度の
低下をきたすおそれがある。pH調整剤は、これを約0.05
〜約４重量部の割合で配合することが特に好ましい。

ケイ酸ナトリウム水系溶液（ｂ）において、水は、約
１〜約20重量部の割合で配合することが好ましい。この
量が、１重量部未満であるとpH調整剤等有機酸類の溶解
が不十分となるおそれがある。溶液（ｂ）において、水
は、これを約１〜約18重量部の割合で配合することが特
に好ましい。

次に、混合界面活性剤の水系溶液（ｃ）において、ポ
リオキシエチレンアルキルもしくはアリールエーテルノ
ニオン界面活性剤は、約１〜約10重量部の割合で配合す
ることが好ましい。このノニオン界面活性剤の配合割合
が１重量部未満であると、洗浄効果が十分に得られない
おそれがあり、他方、その配合割合が10重量部を超える
と、粘度が過度に増加し、また発泡が生じるおそれがあ
り、得られる溶液（ｃ）の取り扱いに支障をきたすおそ
れがある。このノニオン界面活性剤は、これを約１〜約
8.5重量部の割合で配合することが特に好ましい。

混合界面活性剤の水系溶液（ｃ）において、アルキル
エーテル硫酸塩アニオン界面活性剤は、約１〜約15重量
部の割合で配合することが好ましい。このアニオン界面
活性剤の配合割合が１重量部未満であると、洗浄効果が
十分に得られないおそれがあり、他方、その配合割合が
15重量部を超えると、粘度が過度に増加し、また発泡が
生じるおそれがあり、得られる溶液（ｃ）の取り扱いに
支障をきたすおそれがある。このアニオン界面活性剤
は、これを約１〜約14重量部の割合で配合することが特
に好ましい。

混合界面活性剤の水系溶液（ｃ）において、凍結・曇
り防止剤は、約0.1〜約３重量部の割合で配合すること
が好ましい。凍結・曇り防止剤の配合割合が0.1重量部
未満であると、凍結・曇り防止効果が十分に得られない
おそれがあり、他方、その配合割合が３重量部を超える
と、洗浄効果が平衡状態となるとともに、粘度の過度の
上昇および発泡が生じるおそれがあり、得られる溶液
（ｃ）の取り扱いに支障をきたすおそれがある。凍結・
曇り防止剤は、これを約0.1〜約2.5重量部の割合で配合
することが特に好ましい。

混合界面活性剤の水系溶液（ｃ）において、水は、10
ないし30.1重量部の割合で配合することが好ましい。水
の配合割合が10重量部未満であると、溶液（ｃ）の粘度
が高くなりすぎてその取り扱いに支障をきたすおそれが
ある。溶液（ｃ）において、水は、これを約10〜約28.0
9重量部の割合で配合することが特に好ましい。

混合界面活性剤の水系溶液（ｃ）において、フッ素系
界面活性剤を含有させる場合には、フッ素系界面活性剤
は、好ましくは約0.1重量部以下、より好ましくは約0.0
1〜約0.1重量部の割合で配合される。フッ素系界面活性
剤の配合割合が0.01重量部未満であると、この界面活性
剤によりもたらせられる洗浄力が十分に発揮されないお
それがあり、他方、その配合割合が0.1重量部を超えて
も、洗浄力の向上は望めないおそれがある。フッ素系界
面活性剤は、これを約0.01〜約0.09重量部の割合で配合
することが特に好ましい。フッ素系界面活性剤を添加す
る場合には、混合界面活性剤の水溶液（ｃ）中の水の配
合量は、好ましくは約10ないし約30重量部、特に好まし
くは約10ないし約28重量部である。

本発明において用いられる水は、蒸留水、精製純水、
イオン交換軟水、通常水道水、地下水等のいずれでもよ
いが、鉄分を除去した水を用いることが好ましい。

また、本発明の透明液体洗浄剤は、その粘度を調節す
るために、カルボキシメチルセルロース等の粘度調節剤
を含むことができる。

なお、アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活
性剤自体を用いる場合には、中和剤としてのアルカリ金
属水酸化物は不要であり、アルキルベンゼンスルホン酸
塩約５〜約15.5重量部（好ましくは、約5.125重量部〜
約15.375重量部）、金属キレート剤０〜約３重量部、pH
調整剤０〜約0.5重量部、および水約21.55〜30（好まし
くは、約21.55〜約29.5重量部）により上記アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤の水系溶液
（ａ）に相当する水系溶液を調製することができ、上記
混合界面活性剤の水系溶液（ｃ）およびケイ酸ナトリウ
ムの水系溶液（ｂ）とともに使用し、これらを同様に配
合して本発明の透明液体洗浄剤を調製することができ
る。

本発明の透明液体洗浄剤は、通常の使用条件下で析出
物（ケイ酸ナトリウムから析出するシリカ等、界面活性
剤のアルカリとの反応による硫酸ナトリウム等の析出
物）を生成することなく、しかも温度変化等により白濁
も生じないいわゆるクリスタルクリアータイプの透明性
を維持し、水に容易に溶け、かつ洗浄力においても、従
来の洗浄剤をはるかに凌駕するものである。かくして、
本発明の透明液体洗浄剤組成物は、衣類の洗浄、洗面
室、トイレ、浴槽を含む浴室の洗浄において抜群の洗浄
力を発揮し、さらにはに、水で希釈して食器の洗浄にも
優れた洗浄力を示す。また、本発明の透明液体洗浄剤
は、1000倍希釈したとき、弱アルカリ性（７を超える
が、８未満のpH値）を示すとともに、使用するノニオン
界面活性剤の量が極力抑制されているので、環境にやさ
しい洗浄剤であるということができる。例えば、本発明
の透明液体洗浄剤を衣料の洗浄に使用する場合、水1L
（リットル）に本発明の液体洗浄剤を0.8〜1.0gの割合
で溶かして使用することが好ましい。

実施例１＜アルキルベンゼンスルホン酸塩界面活性剤の水系溶液
（ａ）の調製＞市販の直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸（ライオン油
脂（株）製ライポンLH−500）6.25重量部に水22.25重量
部を加え、さらにエチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリ
ウム塩0.625重量部およびクエン酸（結晶）0.0625重量
部を混合し、溶解した。この混合物に、水酸化ナトリウ
ム（無水物）1.71875重量部を水19.09375重量部に溶解
した水溶液を混合し、撹拌してドデシルベンゼンスルホ
ン酸を中和し、所望のアルキルベンゼンスルホン酸塩ア
ニオン界面活性剤の水系溶液（ａ−１）を得た。

＜ケイ酸ナトリウムの水系溶液（ｂ）の調製＞ JIS規格の２号ケイ酸ナトリウム4.29重量部にエチレ
ンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.871重量部、つ
いでリンゴ酸（結晶）0.0871重量部および水7.7519重量
部を加え、混合して溶解し、ケイ酸ナトリウムの水系溶
液（ｂ−１）を得た。

＜混合界面活性剤の水系溶液（ｃ）の調製＞ポリオキシエチレンアルキルエーテルノニオン界面活
性剤（ミヨシ油脂（株）製ペレソフト209:第１級高級ア
ルコールエトキシレート）5.92重量部、アルキルエーテ
ル硫酸塩アニオン界面活性剤（ミヨシ油脂（株）製スパ
ミンC25:第１級高級アルコールエトキシスルフェート）
10.36重量部、フッ素系界面活性剤（旭硝子（株）製サ
ーフロン（SURFLON）Ｓ−111（水溶性）：パーフルオロ
C₈アルキルカルボン酸）0.0435重量部、脂肪酸アルカノ
ールアミド（ライオン油脂（株）製スターホーム−F:ヤ
シ油脂肪酸とジエタノールアミンとの縮合生成物）0.87
重量部、および水19.8065重量部を混合、撹拌して混合
界面活性剤の水系溶液（ｃ−１）を得た。

＜透明液体洗浄剤の調製＞上記混合界面活性剤の水系溶液（ｃ−１）に、上記ケ
イ酸ナトリウムの水系溶液（ｂ−１）を徐々に添加し、
これを均質となるまで混合した。得られた均質混合物に
上記アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤
の水系溶液（ａ−１）を徐々に添加し、攪拌して所望の
本発明の透明液体洗浄剤（洗浄剤Ａ）を得た。

実施例２＜アルキルベンゼンスルホン酸塩界面活性剤の水系溶液
（ａ）の調製＞市販の直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸（ライオン油
脂（株）製ライポンLH−500）6.25重量部に水22.25重量
部、エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.625
重量部およびクエン酸（結晶）0.0625重量部を加え、混
合した。得られた水溶液に、水酸化ナトリウム（無水
物）1.71875重量部を水19.09375重量部に溶かした水溶
液を加え、混合、攪拌して中和を行い、所望のアルキル
ベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤の水系溶液
（ａ−２）を得た。

＜ケイ酸ナトリウムの水系溶液（ｂ）の調製＞ JIS規格の２号ケイ酸ナトリウム4.29重量部にエチレ
ンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.871重量部、ク
エン酸（結晶）0.0871重量部および水7.7519重量部を順
次加え、混合し、溶解して所望のケイ酸ナトリウムの水
系溶液（ｂ−２）を得た。

＜混合界面活性剤の水系溶液（ｃ）の調製＞ポリオキシエチレンアルキルエーテルノニオン界面活
性剤（ミヨシ油脂（株）製ペレソフト209）2.96重量
部、アルキルエーテル硫酸塩アニオン界面活性剤（ミヨ
シ油脂（株）製スパミンC25）5.18重量部、フッ素系界
面活性剤（旭硝子（株）製サーフロンＳ−111（水溶
性））0.0435重量部、脂肪酸アルカノールアミド（ライ
オン油脂（株）製スターホーム−Ｆ）0.74重量部および
水28.0765重量部を混合し、攪拌して所望の混合界面活
性剤の水系溶液（ｃ−２）を得た。

＜透明液体洗浄剤の調製＞上記混合界面活性剤の水系溶液（ｃ−２）に、上記ケ
イ酸ナトリウムの水系溶液（ｂ−２）を徐々に添加し、
これを均質となるまで混合した。得られた均質混合物に
上記アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤
の水系溶液（ａ−２）を徐々に添加し、攪拌して所望の
本発明の透明液体洗浄剤（洗浄剤Ｂ）を得た。

実施例３＜アルキルベンゼンスルホン酸塩界面活性剤の水系溶液
（ａ）の調製＞市販の直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸（ライオン油
脂（株）製ライポンLH−500）6.25重量部に水22.25重量
部、エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.625
重量部およびDL−リンゴ酸0.0625重量部を加え、混合し
た。得られた水溶液に、水酸化ナトリウム（無水物）1.
71875重量部を水11.59375重量部に溶かした水溶液を加
え、混合、攪拌して中和を行い、所望のアルキルベンゼ
ンスルホン酸塩アニオン界面活性剤の水系溶液（ａ−
３）を得た。

＜ケイ酸ナトリウムの水系溶液（ｂ）の調製＞ JIS規格の２号ケイ酸ナトリウム５重量部にエチレン
ジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.871重量部、DL−
リンゴ酸0.0871重量部および水9.0419重量部を順次加
え、混合し、溶解して所望のケイ酸ナトリウムの水系溶
液（ｂ−３）を得た。

＜混合界面活性剤の水系溶液（ｃ）の調製＞ポリオキシエチレンアルキルエーテルノニオン界面活
性剤（日本油脂（株）製パーソフトEFT:第２級高級アル
コールエトキシレート）6.8重量部、アルキルエーテル
硫酸塩アニオン界面活性剤（ミヨシ油脂（株）製スパミ
ンC25）11.9重量部、フッ素系界面活性剤（旭硝子
（株）製サーフロンＳ−111（水溶性））0.0435重量
部、脂肪酸アルカノールアミド（ライオン油脂（株）製
スターホーム−Ｆ）0.74重量部および水23.0165重量部
を混合し、攪拌して所望の混合界面活性剤の水系溶液
（ｃ−３）を得た。

＜透明液体洗浄剤の調製＞上記混合界面活性剤の水系溶液（ｃ−３）に、上記ケ
イ酸ナトリウムの水系溶液（ｂ−３）を徐々に添加し、
これを均質となるまで混合した。得られた均質混合物に
上記アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤
の水系溶液（ａ−３）を徐々に添加し、攪拌して所望の
本発明の透明液体洗浄剤（洗浄剤Ｃ）を得た。

実施例４＜アルキルベンゼンスルホン酸塩界面活性剤の水系溶液
（ａ）の調製＞市販の直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸（ライオン油
脂（株）製ライポンLH−500）7.53重量部に水20.5重量
部、エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.625
重量部およびDL−リンゴ酸0.0625重量部を加え、混合し
た。得られた水溶液に、水酸化ナトリウム（無水物）2.
07重量部を水9.2125重量部に溶かした水溶液を加え、混
合、攪拌して中和を行い、所望のアルキルベンゼンスル
ホン酸塩アニオン界面活性剤の水系溶液（ａ−４）を得
た。

＜ケイ酸ナトリウムの水系溶液（ｂ）の調製＞ JIS規格の３号ケイ酸ナトリウム５重量部にエチレン
ジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩1.05重量部、DL−リ
ンゴ酸0.1049重量部および水7.9451重量部を順次加え、
混合し、溶解して所望のケイ酸ナトリウムの水系溶液
（ｂ−４）を得た。

＜混合界面活性剤の水系溶液（ｃ）の調製＞ポリオキシエチレンアルキルエーテルノニオン界面活
性剤（ミヨシ油脂（株）製ペレソフト209）7.2重量部、
アルキルエーテル硫酸塩アニオン界面活性剤（ミヨシ油
脂（株）製スパミンC25）12.4重量部、フッ素系界面活
性剤（旭硝子（株）製サーフロンＳ−111（水溶性））
0.0435重量部、脂肪酸アルカノールアミド（ライオン油
脂（株）製スターホーム−Ｆ）0.74重量部および水25.5
165重量部を混合し、攪拌して所望の混合界面活性剤の
水系溶液（ｃ−４）を得た。

＜透明液体洗浄剤の調製＞上記混合界面活性剤の水系溶液（ｃ−４）に、上記ケ
イ酸ナトリウムの水系溶液（ｂ−４）を徐々に添加し、
これを均質となるまで混合した。得られた均質混合物に
上記アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界面活性剤
の水系溶液（ａ−４）を徐々に添加し、攪拌して所望の
本発明の透明液体洗浄剤（洗浄剤Ｄ）を得た。

以上の通り得られた透明液体洗浄剤Ａ〜Ｄについてそ
の成分の重量％による割合を下記表１に示す。また、各
透明液体洗浄剤Ａ〜ＤについてそのpH値およびJIS K33
62−1990に従って測定したpH値（水で1000倍に希釈した
ときのpH値：表１において、1000倍希釈pH値として表
示）を表１に併記する。なお、pH測定には、東亜電波工
業（株）製ガラス電極pHメーター、HM−20S型を使用
し、15℃で測定した。

上記実施例１〜４で得られた透明液体洗浄剤Ａ〜Ｄに
ついて、透明性、洗浄力、安定性、白濁性、粘度を以下
の通り測定した。

＜透明性＞各洗浄剤200mL（ミリリットル）を直径60mmの透明ガ
ラスビンに入れ、液体洗浄剤を通して普通サイズ和英辞
典の文字が判読しうるか否かによって以下の基準で評価
した。

○：明瞭に判読できる。

△：どうにか判読できる。

×：判読できない。

＜洗浄力評価＞洗浄力の評価はJIS K3362−1990の7.1に規定されて
いる衣料用合成洗剤評価方法に従って以下の通り行っ
た。

ａ）衿垢布の作製天竺白布を11×13cmに裁断し、裁断布２枚のそれぞれ
の短辺を布目の方向をそろえて、縫い代1cmをもって縫
い合せ、衿布（11×24cm）を作る。この衿布を多数用意
する。

衿布を作業衣の衿に固定し、この作業衣を２〜７日
間、通常の作業条件下で作業者に着用させて衿垢布を作
製する。

衿垢布の中から、縫い目を中心として左右均等に汚染
されているものを選別し、汚れの程度に応じで大汚れ、
中汚れ、小汚れの３段階に区分して、それぞれの段階の
衿垢布を５枚ずつ、計15枚を用意した後、各衿垢布の縫
い代部の糸を抜いて２組に分け、試験に用いる。なお、
各衿垢布から縫い代部の糸を抜く前に、一対の衿垢布が
対称であることを示す記号（例えばNo.1、No.1'等）を
布の両隅に油性マーキングペンで記入しておく。

このようにして、１組15枚の試験布を８組用意する。

ｂ）洗浄力判定試験溶液の調製 1.洗浄力判定用指標洗剤それぞれ規定されている直鎖ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ケイ酸ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロー
スナトリウムおよび硫酸ナトリウムを重量比で15:17:1
0:3:1:58の割合で混合し、約105℃で乾燥した後、粉末
化した。この粉末を無水物に換算して1.33g量り取り、
規定使用水（塩化カルシウム２水和物133mgを水に溶か
して全量1000mlとしたもの）1000mlに溶解する。

この指標洗剤溶液を４つ用意する。

2.実施例１〜４の液体洗浄剤Ａ〜Ｄそれぞれを1g/Lにな
るように規定使用水1000mlに溶解する。

ｃ）操作（１）上記洗浄力判定用指標洗剤溶液および実施例１〜
４の洗浄剤水溶液（30℃）の各1Lに、試験布として用意
した１組の衿垢布（15枚）を入れ、他方、対称となる１
組の衿垢布（15枚）を各指標洗剤溶液1Lに入れ、各洗浄
剤溶液中で衿垢布を規定のかきまぜ方式洗浄力試験機
（回転数毎分120±５回）を用いて、10分間洗浄する。

（２）洗浄終了後、試料布を軽く絞って30℃の規定使用
水1L中に入れ、上記かきまぜ方式洗浄力試験機を用いて
３分間すすぐ。この操作を２回繰り返す。

（３）すすぎ終了後、各試験布を風乾し、指標洗剤溶液
で洗濯した試験布とこれと対称をなす実施例１〜４の洗
浄剤溶液で洗濯した試験布を１対ずつ縫い合わせ、アイ
ロン仕上げして、全部で15×４体の判定試料を作製し
た。

ｄ）評価各15対の判定試料布をマークした記号順に配置し、各
一対における試料布を左右見比べながら一枚ずつについ
て指標洗剤溶液で洗濯した試料布に対する本発明の洗浄
剤溶液で洗濯した試料布の汚れ落ちの程度を下記基準に
より３名のパネリストが判定する。

−2:明らかに劣る −1:やや劣る 0:ほとんど差がない＋1:やや勝る＋2:明らかに勝る結果を下記表２〜表５に示す。

＜安定性＞４個の200mL容ガラスビンに実施例１〜４の洗浄剤そ
れぞれを充填し、密栓した後、35℃で１月間保存した
後、安定性を下記基準で判定した。

○＝アルキルベンゼンスルホン酸塩およびケイ酸ナト
リウムの分離を認めない △＝アルキルベンゼンスルホン酸塩およびケイ酸ナト
リウムの一部分離を認める ×＝アルキルベンゼンスルホン酸塩およびケイ酸ナト
リウムの分離を認める。

＜白濁感＞洗浄剤Ａ〜Ｄ各200mlを直径60mmの栓付きガラスビン
に入れ、目視によりケイ酸ナトリウム中のシリカおよび
アルキルベンゼンスルホン酸塩による白濁感を下記基準
で判定した。

○＝全く白濁感がない △＝少し白濁感有り ×＝白濁している＜粘度＞実施例１〜４で得た洗浄剤Ａ〜Ｄについて東京計器
（株）Ｃ型粘度計を使用して粘度（cP）を20℃で測定し
た。

上記透明性、洗浄力評価、安定性、白濁感、粘度の結
果を下記表６に示す。

実施例５〜８溶液（ａ）および溶液（ｃ）の調製に当たり、使用す
る成分の配合量を変えた以外は実施例１〜４の手法に準
じて下記表７に示す組成の透明液体洗浄剤Ｅ〜Ｈを調製
した。これら実施例において調製した各アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩界面活性剤の水系溶液（ａ）は、層分離
を一切生じず、撹拌を必要とせずに透明液体洗浄剤の連
続生産を容易にした。

これら透明液体洗浄剤Ｅ〜Ｈについて上記と同様にし
て透明性、洗浄力、安定性、および白濁感を評価したと
ころ、実施例１〜４の洗浄剤Ａ〜Ｄとほとんど同じ結果
を得た。結果を下記表８に示す。

上記実施例の結果からわかるように、本発明の透明液
体洗浄剤は、透明性に優れ、安定であり、白濁すること
なく、優れた洗浄力を示す。

以上述べたように、本発明によれば、透明感に優れ、
極めて高い洗浄力を有し、特に長期間にわたって透明性
を維持し、比重差による分離現象、白濁化、ゲル状化等
を生じない、アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界
面活性剤とケイ酸ナトリウムとを含有する透明液体洗浄
剤が提供される。このような透明液体洗浄剤は、従来全
く存在せず、本発明により初めて提供されるものであ
る。また、本発明の透明液体洗浄剤は、ケイ酸ナトリウ
ムを含む結果、合成界面活性剤の使用量を大幅に減少さ
せることができ、環境的にも好ましい洗浄剤であるとい
える。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩＣ１１Ｄ 3/08 Ｃ１１Ｄ 3/08 (56)参考文献特開昭57−16098（ＪＰ，Ａ) 特開昭52−82908（ＪＰ，Ａ) 特開昭48−89209（ＪＰ，Ａ) 特開平８−283972（ＪＰ，Ａ) 特開昭48−73410（ＪＰ，Ａ) 特表平７−506608（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) C11D 17/08 C11D 1/00 - 3/60

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界
面活性剤５〜15.5重量％、液体ケイ酸ナトリウム１〜7.
5重量％、ポリオキシエチレンアルキルもしくはアリー
ルエーテルノニオン界面活性剤１〜10重量％、アルキル
エーテル硫酸塩アニオン界面活性剤１〜15重量％、金属
キレート剤0.5〜３重量％、pH調整剤0.05〜５重量％、
凍結・曇り防止剤0.1〜３重量％および残部水からなる
透明液体洗浄剤。
【請求項２】アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界
面活性剤５〜15.5重量％、液体ケイ酸ナトリウム１〜7.
5重量％、ポリオキシエチレンアルキルもしくはアリー
ルエーテルノニオン界面活性剤１〜10重量％、アルキル
エーテル硫酸塩アニオン界面活性剤１〜15重量％、フッ
素系界面活性剤0.01ないし0.1重量％、金属キレート剤
0.5〜３重量％、pH調整剤0.05〜５重量％、凍結・曇り
防止剤0.1〜３重量％および残部水からなる透明液体洗
浄剤。
【請求項３】アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界
面活性剤が、一般式： RC₆H₄SO₃M （ここで、Ｒは、C₁₁〜C₁₄の直鎖アルキル基、Ｍは、ア
ルカリ金属）で表される請求項１または２に記載の透明
液体洗浄剤。
【請求項４】アルキルベンゼンスルホン酸塩アニオン界
面活性剤が、直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ムからなる請求項３に記載の透明液体洗浄剤。
【請求項５】ポリオキシエチレンアルキルエーテルノニ
オン界面活性剤が、一般式： RO（CH₂CH₂O）_nH （ここで、Ｒは第１級もしくは第２級アルキル基、ｎは
７〜10）で表される請求項１ないし４のいずれか１項に
記載の透明液体洗浄剤。
【請求項６】ポリオキシエチレンアリールエーテルニオ
ン界面活性剤が、一般式：Ｒ−C₆H₄−Ｏ（CH₂CH₂O）_nH （ここで、Ｒは、アルキル基、ｎは、９〜12）で表され
る請求項１ないし４のいずれか１項に記載の液体透明洗
浄剤。
【請求項７】アルキルエーテル硫酸塩アニオン界面活性
剤が、一般式：Ｒ−（OCH₂CH₂）_nOSO₃M （ここで、Ｒは第１級アルキル基、Ｍはカチオン、ｎは
１〜10）で表される第１級高級アルコールエトキシスル
フェート、および一般式：Ｒ（R'）−CH−（OCH₂CH₂）_nOSO₃M （ここで、Ｒはアルキル基、R'はアルキル基、Ｍはカチ
オン、ｎは１〜10）で表される第２級高級アルコールエ
トキシスルフェートからなる群の中から選ばれる請求項
１ないし６のいずれか１項に記載の液体透明洗浄剤。
【請求項８】金属キレート剤が、エチレンジアミンテト
ラ酢酸、エチレンジアミテントラ酢酸四ナトリウム塩、
エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩またはそれ
らの混合物からなる請求項１ないし７のいずれか１項に
記載の透明液体洗浄剤。
【請求項９】pH調整剤が、リンゴ酸、クエン酸またはそ
の混合物からなる請求項１ないし８のいずれか１項に記
載の透明液体洗浄剤。
【請求項１０】凍結・曇り防止剤が、脂肪酸アルカノー
ルアミドからなる請求項１ないし９のいずれか１項に記
載の透明液体洗浄剤。
【請求項１１】水で1000倍に稀釈したとき、弱アルカリ
性を示す請求項１ないし10のいずれか１項に記載の透明
液体洗浄剤。
【請求項１２】（１）ポリオリキエチレンアルキルもし
くはアリールエーテルノニオン界面活性剤、凍結・曇り
防止剤、アルキルエーテル硫酸塩アニオン界面活性剤お
よび水、並びに場合に応じてフッ素系界面活性剤からな
る混合界面活性剤の水系溶液に、（２）液体ケイ酸ナト
リウム、金属キレート剤、pH調整剤および水からなるケ
イ酸ナトリウムの水系溶液を添加し、得られた混合物
に、（３）アルキルベンゼンスルホン酸に、水、および
該アルキルベンゼンスルホン酸の中和剤としてのアルカ
リ金属水酸化物を加えて調製されたアルキルベンゼンス
ルホン酸塩アニオン界面活性剤の水系溶液を添加するこ
とを特徴とする請求項１ないし11のいずれか１項に記載
の透明液体洗浄剤を製造する方法。