JP3233429B2 - シートベルトリトラクタ - Google Patents

シートベルトリトラクタ

Info

Publication number
JP3233429B2
JP3233429B2 JP04942892A JP4942892A JP3233429B2 JP 3233429 B2 JP3233429 B2 JP 3233429B2 JP 04942892 A JP04942892 A JP 04942892A JP 4942892 A JP4942892 A JP 4942892A JP 3233429 B2 JP3233429 B2 JP 3233429B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reel shaft
teeth
engagement
pawl
webbing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP04942892A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05246303A (ja
Inventor
好市 藤村
静孝 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takata Corp
Original Assignee
Takata Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takata Corp filed Critical Takata Corp
Priority to JP04942892A priority Critical patent/JP3233429B2/ja
Priority to KR1019930000568A priority patent/KR100247896B1/ko
Priority to US08/025,140 priority patent/US5441209A/en
Priority to GB9304444A priority patent/GB2264631B/en
Priority to DE4307012A priority patent/DE4307012C3/de
Priority to TW082107275A priority patent/TW237431B/zh
Publication of JPH05246303A publication Critical patent/JPH05246303A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3233429B2 publication Critical patent/JP3233429B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R22/36Belt retractors, e.g. reels self-locking in an emergency
    • B60R22/405Belt retractors, e.g. reels self-locking in an emergency responsive to belt movement and vehicle movement
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R2022/3419Belt retractors, e.g. reels with end lock preventing means

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両に装備
され、乗員を保護するためのシートベルト装置に関し、
特に、緊急時にウェビングを巻き取るリールシャフトの
回転をロックしてウェビングの伸び出しを防止するシー
トベルトリトラクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両に装備されるシートベル
トリトラクタにおいては、車両に大きな減速度が作用し
た場合のような緊急時に、乗員の慣性移動によるウェビ
ングの伸び出しを防止するために、従来のシートベルト
リトラクタにはウェビングを巻き取るリールシャフトの
回転をロックするロック手段が設けられている。
【0003】このようなリールシャフトのロック手段の
一つとして、例えば米国特許第4,796,918号明細
書および図面に開示されているような、リールシャフト
およびこのリールシャフトを支持しているフレームに歯
を形成するとともに、車両に所定値以上の減速度が作用
したとき、リールシャフトが移動せしめられてその歯が
フレームの歯に係合することにより、リールシャフトの
回転を阻止するフレームロックタイプのロック手段があ
る。このフレームロックタイプのロック手段は、歯がフ
レームに形成されることからこのような歯を有する特別
の部材が不要となるので、比較的軽量に形成することが
できる。したがって、このロック手段によれば、現在自
動車等の車両に求められている軽量化に十分対応するこ
とができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ロック手段を備えたリトラクタにおいては、リールシャ
フトに設けられた歯がフレームの歯に噛み合い、リール
シャフトの回転がロックされるとき、リールシャフトの
歯およびフレームの歯にはそれぞれ比較的大きな力が加
えられる。このため、それらの歯の幅を大きく形成し
て、歯に生じる応力を緩和する必要がある。そこで、従
来は歯に生じる応力を緩和する対策として、リールシャ
フトの歯の厚さおよびフレームの板厚を厚くして歯の噛
み合い幅を大きくするか、またはフレームとは別体に形
成した歯をフレームに取り付けて補強するかしていた。
しかしながら、前者の対策では重量が増大するという問
題があり、また後者の対策では補強材が必要となるので
部品点数が多くなるばかりでなく、補強材の取付工程が
必要となって作業工数が増大し、コストが高くなるとい
う問題がある。
【0005】また、前述のフレームロックタイプのロッ
ク手段では、リールシャフトの両端に設けられた歯がフ
レームの左右両側に設けられた歯に同時に噛み合うよう
にしなければならないが、実際には左右両側で同時に噛
み合うようにすることは難しく、片側のみで噛み合うこ
とが多い。特に、リールシャフトが移動することによ
り、リールシャフト側の歯とフレーム側の歯とが噛み合
うようになっているので、左右両側で同時に噛み合うよ
うにすることはきわめて難しい。そして、歯が片側のみ
で噛み合った場合には、その噛み合った歯に応力が集中
してしまい、更に一層強度を上げる必要があり、必然的
にリトラクタのサイズが大型となって重量が増大してし
まう。
【0006】そこで、フレームのリールシャフト両端に
対応する位置にそれぞれ被係合部である歯を形成すると
ともに、リールシャフトの両端にそれぞれ係合部材であ
るパウルを回動可能に設け、更にリールシャフトにロッ
クギヤを、通常時はリールシャフトの回動と同期して回
動し、必要時にはリールシャフトに対して相対回動する
ように設け、これらのパウルを通常時にはパウルの係止
爪が前記歯に係合しない非係合位置に保持し、必要時に
はリールシャフトとロックギヤとの間に相対回動を生じ
させて、ロックギヤに形成されたカム孔により、パウル
の係止爪を前記歯に係合する係合位置に回動させること
により、リールシャフトの回動を阻止するように、ロッ
ク手段を構成したシートベルトリトラクタが本出願人に
よって出願されている(特願平3ー79144号;特開
平5ー193441号)。このシートベルトリトラクタ
によれば、必要時にリールシャフトの回転を確実にロッ
クさせることができ、信頼性を向上させることができ
る。
【0007】ところで、従来のシートベルトリトラクタ
においては、車両の軽量化のため、一般にシートベルト
リトラクタの構成部品の一部をプラスチックで形成して
いるが、上述の特許出願のシートベルトリトラクタにお
いても、パウルを作動させるロックギヤを始め、いくつ
かの部品をプラスチックで構成している。
【0008】一方、上述の特許出願のシートベルトリト
ラクタにおいては、リールシャフトの両端に設けられた
2個のパウルをフレームの対応する歯に同期させて係合
するようにしている。しかし、2個のパウルを同時に動
かそうとすると、それらのパウルの慣性のため、ロック
ギヤには大きな負荷がかかるようになる。このため、上
述のようにロックギヤをプラスチックで形成すると、ロ
ックギヤが変形することが考えられる。このようなロッ
クギヤの変形が生じると、両パウルの係合の同期がばら
ついてしまうことが考えられる。また、2個のパウルを
同時にフレームの対応する歯に係合するようにすると、
どちらのパウルが先に歯に係合するかはっきりしなくな
り、パウルと歯との噛み合いの確実性が必ずしも十分で
はない場合が考えられる。
【0009】更に、パウルの係止爪をフレームの歯へ係
合させるとき、ロックギヤのカム孔により、パウルをそ
のパウルの係止爪の先端が対応する歯の歯底にまで誘導
するようにしているが、このようにするとロックギヤに
かかる負荷が更に一層大きくなるとともに、リールシャ
フトロック解除時に、パウルが簡単に元に戻らない場合
が考えられ、このためリールシャフトのロックが簡単に
解除されない場合が考えられる。
【0010】更に、シートベルトリトラクタにおいて
は、一般に、ウェビングを巻取りエンドまで勢いよく引
き出したときに減速度感知手段が作動して、ロックギヤ
のウェビング巻取り方向の回動を阻害してしまい、ウェ
ビング引き出し後のウェビングの巻取りが確実に行われ
なくなるというエンドロックが生じるという問題があ
る。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、ロック手段を作動するロッ
ク作動手段にかかる負荷をできるだけ小さくすることが
できるとともに、係合部材と被係合部とのかみ合いの確
実性を更に一層向上させることができ、しかもロック解
除を容易にしかつエンドロックを確実に防止することの
できるシートベルトリトラクタを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、ウェビングを巻取るリールシ
ャフトと、該リールシャフトの両端を回動自在に支持す
るフレームと、該フレームおよびリールシャフト間に配
設されて通常時リールシャフトの回動を許容し必要時に
作動してリールシャフトの少なくともウェビング引出し
方向の回動を阻止するロック手段と、車両に所定値以上
の減速度が加えられたとき作動する減速度感知手段と、
通常時前記リールシャフトの回動と同期して回動し、該
減速度感知手段の作動で前記リールシャフトと相対回動
することにより前記ロック手段を作動するロック作動手
段とを備えているシートベルトリトラクタにおいて、前
記ロック手段は、前記フレームの前記リールシャフト一
端側に設けられた第1被係合部と、前記リールシャフト
の一端側に一端が回動可能に支持されるとともに他端に
前記第1被係合部と係合可能な第1爪部を有し、前記減
速度感知手段の非作動時には前記第1爪部が前記第1被
係合部と係合しない非係合位置に保持されるとともに、
前記減速度感知手段の作動時には前記第1爪部が前記第
1被係合部と係合する係合位置に回動する第1係合部材
と、前記第1被係合部が、所定数の歯によって形成され
ており、前記ロック作動手段が、前記減速度感知手段の
作動による前記リールシャフトとの相対回動時に、前記
第1爪部が前記第1被係合部の歯と係合開始可能なスタ
ンバイ位置に前記第1係合部材を回動する制御手段を備
えており、前記第1係合部材がスタンバイ位置となった
後前記リールシャフトの更なるウェビング引き出し方向
の回動時に、前記第1爪部が前記第1被係合部の歯に誘
導されることにより、前記第1係合部材が、前記第1爪
部の前記第1被係合部への係合が完了するロック位置に
前記ロック作動手段によらずに回動してセルフロック作
用を行うことを特徴としている。
【0013】また請求項2の発明は、更に前記ロック作
動手段が、前記第1係合部材が前記セルフロック作用を
行っている間、該ロック作動手段をウェビング巻取り方
向に所定量逆回転させる逆回転制御手段を備えているこ
とを特徴としている。
【0014】更に請求項3の発明は、更に、前記フレー
ムの前記リールシャフト他端側に設けられた第2被係合
部と、前記リールシャフトの他端側に一端が回動可能に
支持されるとともに他端に前記第2被係合部と係合可能
な第2爪部を有し、前記減速度感知手段の非作動時には
前記第2爪部が前記第2被係合部と係合しない非係合位
置に保持されるとともに、前記減速度感知手段の作動時
には前記第2爪部が前記第2被係合部と係合する係合位
置に回動する第2係合部材を備え、前記第2被係合部
は、所定数の歯によって形成されており、更に前記ロッ
ク作動手段が、前記第1係合部材が前記セルフロック作
用を行ってロック位置にきたとき、前記第2爪部が前記
第2被係合部の歯と係合開始するスタンバイ位置に前記
第2係合部材を回動する第2係合部材制御手段を備えて
いることを特徴としている。
【0015】更に請求項4の発明は、前記第2係合部材
制御手段が、前記第2係合部材がスタンバイ位置となっ
た後前記リールシャフトの更なるウェビング引き出し方
向の回動時に、前記第2係合部材が前記第2爪部の前記
第2被係合部への係合が完了するロック位置に回動して
セルフロック作用を行うように、前記第2被係合部の歯
の形状が形成されていることを特徴としている。
【0016】
【作用】このような構成をした請求項1ないし4の発明
に係るシートベルトリトラクタにおいては、前記ロック
作動手段の制御手段が、このロック作動手段とリールシ
ャフトとの相対回動時に、前記第1爪部が前記第1被係
合部の歯と係合開始するスタンバイ位置に、前記第1係
合部材を回動させるようになるが、それ以上は前記第1
係合部材を前記第1被係合部の歯の方へ回動させない。
したがって、このロック作動手段の制御手段は、第1爪
部の先端を前記第1被係合部の歯の歯底にまで誘導する
ようなことはない。
【0017】そして、前記第1係合部材がスタンバイ位
置となった後、前記リールシャフトの更なるウェビング
引き出し方向の回動時に、前記第1被係合部の歯によっ
て、前記第1係合部材がセルフロック作用を行うことに
より、ロック位置に回動する。前記第1係合部材のロッ
ク位置では、前記第1爪部の前記第1被係合部の歯への
係合が完了し、このときには前記第1爪部の先端が前記
第1被係合部の歯の歯底に誘導された状態となり、前記
第1爪部と前記第1被係合部の歯とのかみ合いが確実な
ものとなる。
【0018】また、前記第1係合部材のスタンバイ位置
からロック位置へのセルフロック作用時には、前記第1
係合部材が前記第1被係合部の歯によって誘導されるた
め、前記ロック作動手段には負荷がほとんどかからなく
なる。したがって、前記ロック作動手段をプラスチック
等の軽量部材で形成しても、このロック作動手段の変形
が防止され、信頼性が更に一層向上するようになる。ま
た、第2係合部材と第2被係合部との間においても、前
述の第1係合部材と第1被係合部との間の作用と同様の
作用が行われる。
【0019】更に、請求項2の発明においては、前記第
1係合部材が前記セルフロック作用を行っている間、逆
回転制御手段により前記ロック作動手段がウェビング巻
取り方向に所定量逆回転するようになる。このロック作
動手段の逆回転により、減速度感知手段がフリー状態に
なり、エンドロックを確実に防止できるようになる。こ
れにより、リールロック解除時にはウェビングをリール
シャフトにより確実に巻き取ることができるようにな
る。
【0020】更に請求項3の発明においては、第2係合
部材制御手段により、前記第1係合部材が前記セルフロ
ック作用を行ってロック位置にきたときに、前記第2係
合部材が、前記第2爪部が前記第2被係合部の歯と係合
開始するスタンバイ位置に回動するようになる。したが
って、まず第1係合部材の第1爪部が第1被係合部の歯
とかみ合い、その後第2係合部材の第2爪部が第2被係
合部の歯とかみ合うようになる。これにより、係合部材
の爪部と被係合部の歯とのかみ合いの確実性が向上し、
信頼性が向上する。
【0021】
【実施例】図1ないし図3は本発明に係るシートベルト
リトラクタの実施例を示す分解斜視図であり、図1はそ
の中央部分であり、図2はその左側部分であり、更に図
3はその右側部分である。そして、図1の線A1,B1,C
1,D1と図2の線A2,B2,C2,D2とがそれぞれ整合し、
図1の線E1,F1,C1,G1,H1と図3の線E3,F3,C3,G
3,H3とがそれぞれ整合することにより、この実施例の
全体の分解斜視図が構成される。また、図4ないし図6
はこの実施例のシートベルトリトラクタが組み立てられ
た状態を示し、図4はカバーを取り外した状態のシート
ベルトリトラクタの右側面図、図5は図4におけるVーV
線に沿う断面図、図6は図5において付勢力付与手段5
を取り除いた状態を部分的に示す部分左側面図である。
【0022】図1ないし図6に示すように、この実施例
におけるシートベルトリトラクタ1は右、左側壁2a,
2bを有するコ字形に形成されたフレーム2を備えてい
る。これらの右、左側壁2a,2bは連結部材2cによ
り互いに連結されており、これによりフレーム2は補強
されている。また、図7に示すように右側壁2aには円
形状の孔2dが形成されているとともに、図8に示すよ
うに左側壁2bには円形状の孔2eが形成されている。
更に、右、左側壁2a,2bにおける孔2d,2eの内周
面には、それぞれ全周にわたって所定数の山形状の歯2
f…,2g…が形成されている。その場合、左側の歯2
gの位相が右側の歯2fの位相に対してウェビング引出
し方向αの方へ所定角度(例えば3゜等)進んで設定さ
れている。更にこれらの歯2f,2gは3角形の山形の
同形状に形成されており、その場合ウェビング引出し方
向αに対面する面が比較的急な傾斜面となっているのに
対して、ウェビング巻取り方向βに対面する面が比較的
緩やかな傾斜面となっている。
【0023】これらの歯2f,2gの急斜面側の形状
は、後述するようにメインパウル17およびバックアッ
プパウル20のそれぞれの歯17d,20dが対応する
歯2f,2gに係合開始するスタンバイ位置にカム孔1
4m,14nにより誘導された後、歯17d,20dが歯
2f,2gに完全に係合するロック位置にメインパウル
17およびバックアップパウル20を回動させるような
形状、すなわちメインパウル17およびバックアップパ
ウル20がそれぞれセルフロック作用を行うような形状
に形成されている。このセルフロック作用の詳細につい
ては後述する。
【0024】更に、左側壁2bには、3個の係止孔2
h,2i,2jおよび長孔からなるガイド孔2qが穿設さ
れているとともに、右側壁2aには、4個の係止孔2
k,2m,2n,2rおよび長孔からなるガイド孔2pが
穿設されている。更に右側壁2aの上端には、係止突起
2sが上方へ突設されている。
【0025】図5に示すように、フレーム2の左右側壁
2a,2b間にはウェビング3を巻き取るリールシャフ
ト4が配設されている。図9に示すように、このリール
シャフト4は、中央のウェビング巻取り部4aと、この
ウェビング巻取り部4aの右、左両端に形成され、ウェ
ビング3を巻取りガイドする円形のフランジ状部4b,
4cと、フランジ状部4bの中心部に設けられ、軸方向
外方に突出する第1回転軸4dと、フランジ状部4cの
中心部に設けられ、第1回転軸4dと同軸の第2回転軸
4eとから構成されている。ウェビング巻取り部4aに
は、ウェビング3を巻取り可能にするためにウェビング
3の先端が挿入されかつ係止される径方向の貫通孔4f
が穿設されている。この貫通孔4fの一端部側が幅広に
形成されており、したがって貫通孔4fは段部4gを有
した段付孔に形成され、この段部4gにウェビング3の
先端が係止されるようになっている。
【0026】図10に示すように右側のフランジ状部4
bには、パウルスプリング18(図1に図示)が収容さ
れる第1凹嵌部4hと、メインパウル17(詳細は後述
の図20に図示)の爪部17cが配置される第2凹嵌部
4iと、このメインパウル17の爪部17cに加えられ
る荷重を受ける荷重受け面4jが形成された荷重受け部
4kと、ジョイントピン19が回転可能に遊嵌される軸
方向の貫通孔4mと、この貫通孔4mの端部に形成され
た貫通孔4mと同心円形の第3凹嵌部4nとが設けられ
ている。第1、第2および第3凹嵌部4h,4i,4nが
フランジ状部4bの外周縁部4pの面に対して最も深く
軸方向にへこんでいるとともに、荷重受け部4kの面が
フランジ状部4bの外周縁部4pの面に対して各凹嵌部
4h,4i,4nよりは浅く軸方向にへこんでいる。した
がって、第2凹嵌部4iとフランジ状部4bの外周縁部
4pの第1凹嵌部4h形成部との間、フランジ状部4b
の外周縁部4pと荷重受け部4kとの間、および第2凹
嵌部4iと荷重受け部4kとの間には、それぞれ段部4
q,4r,4sが形成されている。また、荷重受け面4j
は貫通孔4mと同心円の所定長さの円弧から形成されて
いる。
【0027】更に、フランジ状部4bの外周面には、リ
ールシャフト4が右、左側壁2a,2bの間に配設され
たとき、リールシャフト4を右側壁2aに対して軸方向
にガイドする右側ガイド部4tが3箇所周方向に等間隔
に形成されている。これらの右側ガイド部4tは、右、
左側壁2a,2bの孔2d,2eを容易に通過することが
できないような大きさに設定されている。しかし、これ
らの右側ガイド部4tは所定数の歯4t1を有してお
り、これらの歯4t1は左右側壁2a,2bに形成された
歯2f,2gと相似形にかつ若干小さく形成されてい
る。したがって、歯4t1が歯2fまたは歯2gと整合
されたとき、右側ガイド部4tを有するフランジ状部4
bは孔2dおよび孔2eを通過することができるように
なる。
【0028】更に、第1回転軸4dの先端は小径部4d
1とされており、この小径部4d1は後述するようにロッ
クギヤ第1カバー13の小孔13nに回転可能に嵌入支
持される。
【0029】また、図11に示すように左側のフランジ
状部4cには、バックアップパウル20(詳細は後述の
図22に図示)の爪部20cが配置される第4凹嵌部4
uと、このバックアップパウル20の爪部20cに加え
られる荷重を受ける荷重受け面4vが形成された荷重受
け部4wと、ジョイントピン19が回転可能に遊嵌され
る軸方向の貫通孔4mと、この貫通孔4mの端部に形成
された貫通孔4mと同心円形の第5凹嵌部4xが設けら
れている。第4および第5凹嵌部4u,4xがフランジ
状部4cの外周縁部4yの面に対して最も深く軸方向に
へこんでいるとともに、荷重受け部4wの面がフランジ
状部4cの外周縁部4yの面に対して各凹嵌部4u,4
xよりは浅く軸方向にへこんでいる。したがって、第4
凹嵌部4uとフランジ状部4cの外周縁部4yとの間、
フランジ状部4cの外周縁部4yと荷重受け部4wとの
間、および第4凹嵌部4uと荷重受け部4wとの間に
は、それぞれ段部4z,4A,4Bが形成されている。ま
た、荷重受け面4vは貫通孔4mと同心円の所定長さの
円弧から形成されている。
【0030】更に、フランジ状部4cの外周面にも、リ
ールシャフト4が右、左側壁2a,2bの間に配設され
たとき、リールシャフト4を左側壁2bに対して軸方向
にガイドする左側ガイド部4Dが3箇所周方向に等間隔
に形成されている。これらの左側ガイド部4Dは、右、
左側壁2a,2bの孔2d,2eを容易に通過することが
できないような大きさに設定されている。しかし、これ
らの左側ガイド部4Dは所定数の歯4D1を有してお
り、これらの歯4D1は左右側壁2a,2bに形成された
歯2f,2gと相似形にかつ若干小さく形成されてい
る。したがって、歯4D1が歯2fまたは歯2gと整合
されたとき、左側ガイド部4tを有するフランジ状部4
cは孔2dおよび孔2eを通過することができるように
なる。
【0031】更にフランジ状部4cから軸方向に突出す
る第2回転軸4eは、先端部4e1が断面円形に形成さ
れているとともに、根元部4e2が断面角形(本実施例
の場合は正方形)に形成されている。
【0032】図9から明らかなように、貫通孔4mはフ
ランジ状部4b,4cを貫通するばかりでなく、中央の
ウェビング巻取り部4aをも軸方向に貫通しており、す
なわち貫通孔4mはリールシャフト4を軸方向に貫通し
て設けられている。
【0033】図2および図5に示すように、左側壁2b
には、リールシャフト4にウェビング3の巻取り力を付
与する付勢力付与手段5が取り付けられている。更に、
図1,図3および図5に示すように右側壁2aにはシー
トベルトロック作動手段6が取り付けられているととも
に、図3および図5に示すように車両に所定の減速度が
作用したとき、その減速度を感知してシートベルトロッ
ク作動手段6を動作させる減速度感知手段7が設けられ
ている。
【0034】付勢力付与手段5は、渦巻ばねからなるパ
ワースプリング8、このパワースプリング8の内側端8
aが連結されてばね力が加えられるブッシュ9、パワー
スプリング8の外側端8bが固定されるとともにこのパ
ワースプリング8を収容するスプリングケース10およ
びスプリングケース10に取り付けられてパワースプリ
ング8を覆うカバー11とから構成されている。
【0035】図12に示すように、ブッシュ9の中心部
には、リールシャフト4の第2回転軸4eの根元部4e
2が嵌入可能な貫通孔9aが軸方向に穿設されている。
この貫通孔9aの断面形状は第2回転軸4eの根元部4
2の断面形状と同形状の角形とされている。また、ブ
ッシュ9には、その外周面に開口する4個の断面U字状
の溝9b,9c,9d,9eが設けられている。これらの
溝のうち、溝9bと溝9d、および溝9cと溝9eがそ
れぞれブッシュ9の中心に関して径方向反対側に配置さ
れている。後述するように、これらの溝にはスプリング
ピン12(図2に図示)が貫通されるようになってい
る。更に、ブッシュ9にはスプリング8の内側端8aが
嵌入、係止される係止溝9fが設けられている。
【0036】このブッシュ9はその孔9aに第2回転軸
4eの根元部4e2が嵌入されることによりその第2回
転軸4eに相対回転不能に嵌合連結されるようになって
おり、これによりスプリング8のばね力がブッシュ9を
介してリールシャフト4にウェビング3の巻取り方向β
に常時作用するようになっている。
【0037】図13に示すように、スプリングケース1
0はほぼ中心部にリールシャフト4の第2回転軸4eの
根元部4e1が遊嵌される孔10aが穿設されていると
ともに、スプリングピン12が貫通する一対の小孔10
b,10cが孔10aを挟んで穿設されている。また、
スプリングケース10の外周端部近傍には、スプリング
8の外側端8bが係止する係止部10dが設けられてい
る。
【0038】図14に示すように、カバー11はほぼ中
央部にリールシャフト4の第2回転軸4eの先端部4e
1を回動自在に支持する孔11aが穿設されているとと
もに、スプリングピン12が貫通する一対の小孔11
b,11cが孔11aを挟んで穿設されている。また、
カバー11の端部に形成されたフランジ部には、3個の
係止突起11d,11e,11fが設けられている。これ
らの係止突起11d,11e,11fは、それぞれフレー
ム2の左側壁2bに穿設された対応する係止孔2h,2
i,2jに嵌入係止されるようになっており、これによ
り付勢力付与手段5がフレーム2の左側壁2bに着脱可
能に取り付けられる。
【0039】ところで、シートベルトリトラクタを組み
立てる際には、付勢力付与手段5をサブアッセンブリと
して予め組み立て、このサブアッセンブリをフレーム2
の左側壁2bに取り付けるようにしている。その場合、
付勢力付与手段5をサブアッセンブリした状態では、リ
ールシャフト4に常時ばね力をウェビング巻取り方向β
に付与するようにするために、パワースプリング8をウ
ェビング引出し方向αに所定量巻いた状態に保持してお
く必要がある。そのために、図2に示すようなスプリン
グピン12が用いられている。
【0040】図15に詳細に示すように、このスプリン
グピン12は弾性線材を折り曲げて形成されており、2
本の回転阻止腕12a,12bを備えている。そして、
付勢力付与手段5のサブアッセンブリ状態でパワースプ
リング8が巻き戻ることのないようにするため、これら
の回転阻止腕12a,12bを、図2に示すようにスプ
リングカバー11の小孔11b,11c、ブッシュ9の
溝9b,9cのいずれか一方、溝9d,9eのいずれか一
方、スプリングケース10の小孔10b,10cに貫通
することにより、パワースプリング8の巻戻りを阻止す
るようにしている。
【0041】一方シートベルトロック作動手段6は、フ
レーム2の右側壁2aに固定されるロックギヤ第1カバ
ー13と、ロックギヤ14と、このロックギヤ14に揺
動可能に取り付けられる慣性体15と、ロックギヤ14
および慣性体15間に配設されるコントロールばね16
と、一端がリールシャフト4のフランジ状部4bに形成
された第3凹嵌部4nに回動可能に支持され、他端が第
2凹嵌部4iに配置される係止部となっているメインパ
ウル17と、リールシャフト4の第1凹嵌部4h内に収
容されかつリールシャフト4およびメインパウル17間
に縮設されるパウルスプリング18と、リールシャフト
4の軸方向孔4mを貫通するジョイントピン19と、こ
のジョイントピン19の一端に連結されかつ一端がリー
ルシャフト4のフランジ状部4cに形成された第5凹嵌
部4xに回動可能に支持され、他端が第4凹嵌部4uに
配置される係止部となっているバックアップパウル20
と、フレーム2の右側壁2aに嵌合支持されて、ロック
ギヤ第1カバー13、ロックギヤ14、慣性体15、メ
インパウル17、ジョイントピン19および減速度感知
手段7を覆うロックギヤ第2カバー21とから構成され
ている。更に、シートベルトリトラクタ1は、ウェビン
グ3を案内するウェビングガイド22を備えている。
【0042】図16および図17に示すように、ロック
ギヤ第1カバー13は比較的大きな貫通孔13aを有し
ており、この貫通孔13aの内周面には全周にわたって
所定数の歯13c,13c,…が形成されている。これら
の環状の歯13cは3角形の山形に形成されており、そ
の場合ウェビング引出し方向αに対面する面がほぼ垂直
面となっているのに対して、ウェビング巻取り方向βに
対面する面が比較的緩やかな傾斜面となっている。ま
た、図16に示すようにロックギヤ第1カバー13の、
フレーム2の右側壁2aに相対する側の面には、3個の
係止突起13d,13e,13fが設けられている。これ
らの係止突起13d,13e,13fが右側壁2aに形成
された係止孔2k,2m,2nにそれぞれ嵌合されること
により、ロックギヤ第1カバー13がフレーム2に着脱
可能に取り付けられる。
【0043】更に、図17に示すようにロックギヤ第1
カバー13の、係止突起13d,13e,13f側の面と
反対側の面に開口するようにして、減速度感知手段7の
収容部13gが設けられている。この収容部13gの内
壁には、減速度感知手段7を図17の紙面に対して垂直
方向に案内しかつ固定支持する一対のガイド部材13
h,13iが設けられている。これらのガイド部材13
h,13iの互いに対向する面には、それぞれガイド部
材13h,13iの長手方向に延びる断面台形の凹嵌部
13j,13kが形成されている。すなわち、凹嵌部1
3j,13kの両側壁13j1,13j2,13k1,13k2
は、それぞれ傾斜面とされている。
【0044】更に、ロックギヤ第1カバー13の係止突
起側の面と反対側の面には、ほぼ十字形の側壁13mが
形成されており、その場合側壁13mの交差部が環状の
歯13cの中心にほぼ位置するようにされている。そし
て、この側壁13mの交差部における環状の歯13cの
中心位置には、小孔13nが穿設されている。この小孔
13nにはリールシャフト13における第1回転軸4d
の先端小径部4d1がほとんど隙間なく遊嵌されるよう
になっており、これにより第1回転軸4dは小孔13n
に回転可能に支持される。
【0045】ロックギヤ14は、図18(a)に示すよ
うに円形の平板部14aとこの平板部14aの外周端に
形成された環状のフランジ14bとから構成されてい
る。フランジ14bの外周面には所定数の歯14c,1
4c,…が形成されている。これらの歯14cは3角形
の山形に形成されており、その場合ウェビング引出し方
向αに対面する面が比較的緩やかな傾斜面となっている
のに対して、ウェビング巻取り方向βに対面する面がほ
ぼ垂直面となっている。
【0046】同図(a)及び(b)に示すように、平板
部14aの、同図(b)において左側面(フランジ14
bにより囲まれている側の面)には、コントロールばね
16の一端を支持するばね受け部材14dが立設されて
おり、このばね受け部材14dにはばねガイド部14e
が平板部14aに平行に立設されている。更に平板部1
4aには軸14fが立設されており、この軸14fには
後述するように慣性体15が揺動自在に支持されるよう
になっている。そして、この軸14fに隣接して円弧状
の抜け止め部材14gが立設されている。
【0047】同図(c)に示すように、この抜け止め部
材14gの先端には係止爪14g1が形成されており、
この係止爪14g1は上面が傾斜面とされているととも
に、軸14fに向かってほんのわずか突出するようにし
て形成されている。したがって、慣性体15が軸14f
に嵌合されるとき、慣性体15は係止爪14g1の傾斜
面を押圧するので、抜け止め部材14gが軸14fと抜
け止め部材14gとの間の間隙を若干開くように弾性変
形し、これにより慣性体15はこの係止爪14g1を乗
り越えて、軸14fおよび抜け止め部材14gによって
囲まれる空間内に収容される。
【0048】この状態では、慣性体15は図18(c)
において上方へ軸方向に移動しようとしても、係止爪1
4g1によってその軸方向移動が阻止されるので、軸1
4fから抜け出ることが阻止される。しかし、係止爪1
4g1の突出量がわずかで、慣性体15と係止爪14g1
とは軽く係合するようになるので、慣性体に軸14fか
ら抜け出す方向にわずかの外力を加えることにより、慣
性体15は係止爪14g1を乗り越えて軸14fから容
易に抜け出ることができるようになっている。この抜け
止め部材14gにより、慣性体15の軸14fに対する
着脱が簡単となるとともに、慣性体15が軸14に確実
に揺動可能に支持されるようになる。
【0049】更に、平板部14aには第1ストッパ14
hおよび第2ストッパ14iが立設されているととも
に、平板部14aの中央には筒状の回転軸14jが軸方
向に立設されている。なお、この筒状の回転軸14jの
孔には、リールシャフト4の第1回転軸4dが貫通さ
れ、回転軸14jはこの第1回転軸4dを中心に回転可
能となっている。
【0050】更に平板部14aには、この平板部14a
を貫通する所定形状の第1、第2および第3カム孔14
k,14m,14nがそれぞれ穿設されている。同図
(b)に示すように、これらの第1、第2および第3カ
ム孔14k,14m,14nの周縁部には、これらのカム
孔に嵌入されるカムフォロワが確実に案内されるように
し、しかもカム孔周縁部を補強するため、平板部14a
よりも厚肉に形成されている。第2および第3カム孔1
4m,14nのカム形状の詳細にについては後述する。
第1カム孔14kは回転軸14jを中心とする円弧とし
て形成されている。
【0051】一方、同図(b)において平板部14aの
右側面(フランジ14bにより囲まれない側の面)に
は、パウルスプリング18の一端を支持するばね受け部
材14pが立設されており、このばね受け部材14pに
はばねガイド部14qが平板部14aに平行に立設され
ている。
【0052】図19に示すように、慣性体15は平板か
ら概略C形状に形成されており、その中央に孔15aを
有するボス部15bが形成されている。また、一方の端
部には係止爪15cが形成されているとともに、他端に
はコントロールばね16の他端が支持されかつ案内され
るばね受け部15dおよびばねガイド部15eが設けら
れている。図4に示すようにこの慣性体15は孔15a
をロックギヤ14の軸14fに嵌合することにより揺動
自在にロックギヤ14に支持されるようになっており、
その場合前述したように抜け止め部材14gの係止爪1
4g1に慣性体15のボス部15bが係止されることに
より、慣性体15の軸14fからの抜けが防止される。
【0053】図4に示すように、コントロールばね16
は、慣性体15が軸14fに揺動自在に支持された状態
でロックギヤ14および慣性体15の両ガイド部14
e,15eに嵌合されて、ばね受け部材14dとばね受
け部15dとの間に縮設されている。したがって、この
コントロールばね16のばね力により、慣性体15はロ
ックギヤ14に対してα方向に常時付勢されていて、通
常時は実線で示すように第1ストッパ14hに当接した
位置に保持される。また、慣性体15がロックギヤ14
に対してβ方向にコントロールばね15のばね力に抗し
て回転したとき二点鎖線で示すように第2ストッパ14
iに当接した位置となる。
【0054】図4および図5に示すように、シートベル
トリトラクタ1を組み立てた状態では、ロックギヤ第1
カバー13の歯13cがロックギヤ14の環状のフラン
ジ14bの内側で、このフランジ14bと慣性体15と
の間に位置する。そして、慣性体15が通常時には図4
に実線で示す第1ストッパ14hに当接した位置に保持
されているので、係止爪15cは歯13cから離れた非
係合位置に保持されている。また、慣性体15が図4に
二点鎖線で示す第2ストッパ14iに当接した位置にあ
るときは、係止爪15cは歯13cとの係合可能位置と
なる。
【0055】係止爪15cがこの係合可能位置にある時
にロックギヤ14がウェビング引出し方向αに回転する
と、係止爪15cが歯13cと係合し、ロックギヤ14
はそれ以上のウェビング引出し方向αの回転が阻止され
る。係止爪15cが係合可能位置にある時にロックギヤ
14がウェビング巻取り方向βに回転すると、係止爪1
5cが歯13cのゆるやかな傾斜面に沿ってコントロー
ルばね16に抗して移動して歯13cを飛び越えるの
で、ロックギヤ14はウェビング巻取り方向βに対して
は回転可能となっている。
【0056】図20に示すように、メインパウル17は
ほぼ扇形に形成され、扇のかなめの部分に貫通孔17a
を有するボス部17bが形成されている。扇のかなめと
反対側の端部には爪部17cが形成されており、更にこ
の爪部17cの先端には、フレーム2の右側壁2aの歯
2fに係合可能な歯17dが形成されている。そして、
図10(a)に示すようにボス部17bがリールシャフ
ト4のフランジ状部4bの第3凹嵌部4nに回動可能に
嵌合されるようになっており、したがって、メインパウ
ル17はボス部17bを中心にリールシャフト4に対し
て揺動自在に設けられるようになっている。その場合、
メインパウル17はフランジ状部4bに形成された段部
4qに当接することにより、それ以上のα方向の回動が
阻止されるとともに、フランジ状部4bに形成された段
部4rに当接することにより、それ以上のβ方向の回動
が阻止されるようになっている。すなわち、これらの段
部4q,4rはそれぞれメインパウル17のα方向の回
動を規制するストッパとなっている。
【0057】また、メインパウル17は、段部4qに当
接した状態ではその先端の歯17dがフランジ状部4b
の外周面から完全に内側に位置し、また段部4qに当接
した状態では歯17dがフランジ状部4bの外周面から
外側に突出して後述するようにフレーム2の右側壁2a
の歯2fに係合する位置となるようされている。また、
爪部17cの歯17dと反対側の端には荷重伝達部17
eが形成されている。この荷重伝達部17eは、貫通孔
17aおよびボス部17bと同心の円からなる円弧によ
って形成されている。
【0058】図10(a)に二点鎖線で示すように、こ
のメインパウル17は、そのボス部17bがリールシャ
フト4の第3凹嵌部4nに回転可能に嵌合されることに
より、右側フランジ状部4bに取り付けられる。メイン
パウル17が右側フランジ状部4bに取り付けられた状
態では、爪部17cが第2凹嵌部4iに位置するととも
に、荷重伝達部17eがリールシャフト4の荷重受け面
4jに当接するようになる。その場合、荷重伝達部17
eおよびリールシャフト4の荷重受け面4jがともに同
一同心円の円弧によって形成されているので、荷重伝達
部17eはメインパウル17の位置に関係なく荷重伝達
部17eがリールシャフト4の荷重受け面4jに常時当
接する。
【0059】このように荷重伝達部17eがリールシャ
フト4の荷重受け面4jに当接することにより、メイン
パウル17の爪部17cに加えられる荷重wが、同図
(b)に示すように荷重伝達部17eから荷重受け面4
jに伝達されてリールシャフト4によって支持されるよ
うになる。このような荷重支持構造においては、荷重点
である歯17dと荷重伝達部17eとが比較的近接して
いるため、メインパウル17には曲げがほとんど作用し
なく、ほぼ圧縮のみが作用するようになる。その上、荷
重伝達部17eと荷重受け面4jとが面接触するので、
荷重が広面積でリールシャフト4に伝達されるようにな
り、荷重が分散されて発生する応力が比較的小さなもの
となる。したがって、メインパウル17の強度は従来の
メインパウルに比して小さくてよく、メインパウル17
を樹脂等の比較的軽い材料で形成することができる。
【0060】更に、メインパウル17の荷重伝達部17
eと反対側の面には円柱状のカムフォロワ17fが突設
されており、このカムフォロワ17fはロックギヤ14
の第3カム孔14nに嵌入され、かつこの第3カム孔1
4nに沿って案内されるようになっている。
【0061】パウルスプリング18は、リールシャフト
4の第1凹嵌部4hに収容されるとともにロックギヤ1
4のばねガイド部14qに嵌合され、第1凹嵌部4hの
壁面とばね受け部14pとの間に縮設されている。した
がって、このパウルスプリング18は、メインパウル1
7をリールシャフト4に対してウェビング引出し方向α
に常時付勢している。したがって、このパウルスプリン
グ18の付勢力により、メインパウル17は通常時フラ
ンジ状部4bに形成された段部4qに当接されている。
【0062】図21に示すように、ジョイントピン19
はその本体19aが断面円形状に形成されており、本体
19aの同図(a)において右端には、本体19aに対
して直角に延びる腕19bが形成されている。この腕1
9bの先端には、断面円形のカムフォロワ19cが設け
られている。このカムフォロワ19cはロックギヤ14
の第2カム孔14m内に嵌入されて、この第2カム孔1
4mに案内されるようになっている。
【0063】また本体19aの他端には、断面矩形状の
軸部19dが形成されており、この軸部19dは後述す
るバックアップパウル20の一端に形成された孔に相対
回動不能に嵌入されるようになっている。したがって、
カムフォロワ19cが第2カム孔14mに案内されて腕
19bが回動したとき、本体19aが回転し、この本体
19aの回転がバックアップパウル20に伝達されて、
バックアップパウル20が第2カム孔14mに案内され
るカムフォロワ19cの動きに応じて回動するようにな
る。
【0064】図22に示すように、バックアップパウル
20はほぼ扇形に形成され、扇のかなめの部分に断面矩
形状の貫通孔20aを有するボス部20bが形成されて
いる。扇のかなめと反対側の端部には爪部20cが形成
されており、更にこの爪部20cの先端には、フレーム
2の左側壁2bの歯2gに係合可能な歯20dが形成さ
れている。そして、図11(a)に示すようにボス部2
0bがリールシャフト4のフランジ状部4cの第5凹嵌
部4xに回動可能に嵌合されるようになっており、した
がって、バックアップパウル20はボス部20bを中心
にリールシャフト4に対して揺動自在に設けられるよう
になっている。その場合、バックアップパウル20はフ
ランジ状部4cに形成された段部4zの、外周縁部4y
端に位置する部分4z′に当接することにより、それ以
上のα方向の回動が阻止されるとともに、フランジ状部
4bに形成された段部4Aに当接することにより、それ
以上のβ方向の回動が阻止されるようになっている。す
なわち、これらの段部4z′,4Aは、それぞれメイン
パウル7のα方向の回動を規制するストッパとなってい
る。
【0065】そして、バックアップパウル20は、段部
4z′に当接した状態ではその先端の歯20dがフラン
ジ状部4cの外周面から完全に内側に位置し、また段部
4Aに当接した状態では歯20dがフランジ状部4cの
外周面から外側に突出して後述するようにフレーム2の
左側壁2bの歯2gに係合する位置となるようされてい
る。また、爪部20cの歯20dと反対側の端には荷重
伝達部20eが形成されている。この荷重伝達部20e
は、貫通孔20aおよびボス部20bと同心の円からな
る円弧によって形成されている。
【0066】図11(a)に示すように、バックアップ
パウル20が左側フランジ状部4cに取り付けられた状
態では、爪部20cが第4凹嵌部4uに位置するととも
に、荷重伝達部20eがリールシャフト4の荷重受け面
4vに当接するようになる。その場合、荷重伝達部20
eはバックアップパウル20の位置に関係なく荷重伝達
部20eがリールシャフト4の荷重受け面4vに常時当
接する。
【0067】このように荷重伝達部20eがリールシャ
フト4の荷重受け面4vに当接することにより、バック
アップパウル20の爪部20cに加えられる荷重w′
が、同図(b)に示すように荷重伝達部20eから荷重
受け面4vに伝達されてリールシャフト4によって支持
されるようになる。前述のメインパウル17と同様に、
このような荷重支持構造においては、荷重点である歯2
0dと荷重伝達部20eとが比較的近接しているため、
バックアップパウル20には曲げがほとんど作用しな
く、ほぼ圧縮のみが作用するようになる。その上、荷重
伝達部20eと荷重受け面20jとが面接触するので、
荷重が広面積でリールシャフト4に伝達されるようにな
り、荷重が分散されて発生する応力が比較的小さなもの
となる。したがって、バックアップパウル20の強度は
従来のバックアップパウルに比して小さくてよく、バッ
クアップパウル17を樹脂等の比較的軽い材料で形成す
ることができる 図23に示すように、ロックギヤ第2カバー21は、平
板部21aと、この平板部21aの外周縁に形成された
フランジ部21bと、フレーム右側壁2aに形成された
貫通孔に嵌合される係止突起21cと、右側壁2aの上
端に形成された係止突起2sが嵌入される間隙21dを
形成する係止部21eとを備えている。そして、係止突
起2sを間隙21dに嵌入させることにより、係止部2
1eを係止突起2sに係止するとともに、係止突起21
cを右側壁2aの係止孔2rに嵌合係止することによ
り、ロックギヤ第2カバー21が右側壁2aに減速度感
知手段7を覆うようにして着脱可能に取り付けられる。
【0068】図24に示すように、減速度感知手段7
は、ケース7aと、このケース7aに揺動自在に支持さ
れるレバー7bと、ケース7aに収容され、通常時には
実線で示す状態にあるとともに、車両に所定以上の減速
度が生じたとき二点鎖線の位置に揺動する慣性体7cと
を備えている。
【0069】図25に示すように、ケース7aは断面矩
形状の容器状に形成されており、その底部には慣性体7
cの載置部7dが形成されている。また、ケース7aの
前壁7e及び後壁7fには、それぞれ断面台形状の係合
突条7g,7hが形成されている。すなわち、係合突条
7g,7hの両側壁7g1,7g2,7h1,7h2は、ガイド
部材13h,13iの凹嵌部13j,13kの両側壁13
1,13j2,13k1,13k2と同じ傾斜角の傾斜面と
されている。同図(a)から明らかなように、係合突条
7gの長手方向の一端部は傾斜面7g3とされている。
図示しないが、もう一方の係合突条7hの長手方向の一
端部も同様に傾斜面とされている。これらの係合突条7
g,7hは、ロックギヤ第1カバー13におけるガイド
部材13h,13iの凹嵌部13j,13kに嵌合される
ようになっている。レバー7bは、後端がケース7aに
回動自在に支持されており、このレバー7bの前端に
は、ロックギヤ14の歯14cに係合可能な係止爪7i
が設けられている。
【0070】図26に示すように、慣性体7cは、下部
に中空円筒の小質量部7jが形成されており、この小質
量部7jの上にこれより大径でかつ中実の截頭円錐台状
の大質量部7kが形成されている。大質量部7kの外周
側面の傾斜角度は、後述するように慣性体7cが最大に
揺動したときに、前壁7eの内面にほぼ一致する大きさ
に設定されている。更に大質量部7kの上には、円錐形
状の作動突起7mが形成されている。このように、慣性
体7cの上部を下部よりも大質量とすることにより、慣
性体7cの減速度の感知がより一層敏感にすることがで
きる。
【0071】図24に示すように、このように構成され
た慣性体7cは前述したようにケース7aの載置部7d
に載置される。載置部7dに載置された慣性体7cは、
通常状態では実線で示すように載置部7dに対して垂直
に起立し、その上部の作動突起7mの上端が、レバー7
bに形成された截頭円錐台形状の凹部7nに嵌入してい
る。この通常状態では、レバー7bは実線で示すほぼ水
平位置に保持されており、レバー7bのこの実線位置で
は、レバー7bは係止爪7iがロックギヤ14の歯14
cに係合しない非係合位置となる。
【0072】車両に所定の大きさの減速度が作用する
と、慣性体7cは二点鎖線で示すように大質量部7kの
外周面が前壁7eの内面にほぼ当接するまで傾く。この
慣性体7cの傾きにより、作動突起7mがレバー7bを
上方へ押し上げるので、レバー7bは二点鎖線で示す位
置まで回動する。レバー7bのこの二点鎖線位置では、
レバー7bは係止爪がロックギヤ14の歯14cに係合
する係合位置となる。
【0073】ところで、慣性体7cには作動突起7mが
設けられているが、この作動突起7mにより、慣性体7
cの小さな傾きでレバー7bの回動ストロークが大きく
なる。これにより、レバー7bの腕の長さを短くでき、
減速度感知手段7をコンパクトに形成することができ
る。
【0074】このように構成された減速度感知手段7
は、図24に示すように係合突条7g,7hを収容部1
3gにおけるガイド部材13h,13iの凹嵌部13j,
13kに長手方向に沿って嵌合させることにより、収容
部13g内に収容される。その場合、前述のように係合
突条7g,7hの一端部が傾斜面とされているので、係
合突条7g,7hの凹嵌部13j,13kへの嵌合はスム
ーズに行うことができる。
【0075】また、両係合突条7g,7hの突出端にお
ける、上下の側壁7g1,7g2,7h1,7h2間の長さa
が凹嵌部13j,13kの係合突条7g,7hの突出端位
置に対応する位置における、上下の側壁13j1,13j
2,13k1,13k2間の距離bよりも大きく設定されて
いる。係合突条7g,7hが凹嵌部13j,13kに嵌合
した状態では、収容部13gおよびケース7aの弾性変
形による弾性力により、ケース7aはガイド部材13
h,13iに比較的堅固に支持されるようになる。特
に、係合突条7g,7hおよび凹嵌部13j,13kの側
壁がそれぞれともに傾斜面とされているので、ガイド部
材13h,13iと係合突条7g,7hとの間にくさび効
果が得られ、ケース7aはガイド部材13h,13iに
更に一層堅固に支持される。
【0076】図27に示すように、ウェビングガイド2
2は、フレーム2の両側壁2a,2bの間に配置され、
中央にウェビング3が貫通する孔22fを有する本体2
2aと、この本体22aの両端からそれぞれ長手方向に
突設され、両側壁2a,2bのガイド孔2p,2qに摺動
自在に嵌入される突出軸22b,22cと、同様に本体
22aの両端からそれぞれ長手方向に突設され、両側壁
2a,2bの上端面に当接するフランジ部22d,22e
とから構成されている。
【0077】そして、ウェビングガイド22は、リール
シャフト4のウェビング3巻取り量に応じて両側壁2
a,2bのガイド孔2p,2qに沿って摺動し、ウェビン
グ3の巻取り及び引出しをスムーズにするとともに、ウ
ェビング3を保護している。
【0078】次にメインパウル17とバックアップパウ
ル20との動作について図28および図29を用いて詳
細に説明する。なお、図28および図29において上側
のIがメインパウル17の作動を説明し、下側のIIがバ
ックアップパウル20の作動を説明するものである。ま
た、図28および図29は模式的に表したものであり、
メインパウル17側において、歯2f、係止爪17dお
よび三つのカム孔14k,14m,14nを、それぞれ同
一平面に記載してあるとともに、メインパウル17側お
よびバックアップパウル20側とも、図3において右側
からみた状態を記載してある。
【0079】図28において、パウルスプリング18
(図28には不図示;図1等を参照)のばね力により、
リールシャフト4(図28にはジョイントピン19の本
体19aが貫通する貫通孔4mおよびこのリールシャフ
ト4に設けられるメインパウル17のみ図示)が、ロッ
クギヤ14(同様に図28にはカム孔14k,14m,1
4nのみ図示)に対して相対的にβ方向に常時付勢され
ているので、リールシャフト4がロックギヤ14に対し
てβ方向に本体19aがカム孔14kの上端縁に当接す
るまで相対回動し、同図(イ)に示す通常状態となる。
【0080】この通常状態では、ジョイントピン19の
カムフォロワ19cがカム孔14mの上端縁に当接する
とともに、メインパウル17のカムフォロワ17fがカ
ム孔14nの上端縁に当接する。そして、メインパウル
17の係止爪17dが右側壁2aの歯2fから大きく離
れ、メインパウル17は係止爪17dが歯2fに係合し
ない非係合位置となる。一方、カムフォロワ19c,1
7fのカム孔14m,14n上端縁へのそれぞれの当接
位置によって定まるジョイントピン19の回転角に応じ
て、バックップアップパウル20が同図(イ)に示す位
置となる。すなわち、バックアップパウル20の係止爪
20dが左側壁2bの歯2gから大きく離れ、バックア
ップパウル20も係止爪20dが歯2gに係合しない非
係合位置となる。
【0081】リールシャフト4がその第1回転軸4d
(図28には不図示:図9を参照)を中心にロックギヤ
14に対してα方向に相対回動する、すなわち本体19
aが貫通している貫通孔4mが第1回転軸4dを中心に
ロックギヤ14の第1ないし第3カム孔14k,14m,
14nに対してα方向に相対回動すると、同図(ロ)に
示すように本体19a及びメインパウル17のボス部1
7bが、それぞれ第1カム孔14kに対してこの第1カ
ム孔14kに沿って下方へ若干相対移動する。
【0082】同時に、カムフォロワ17fが第3カム孔
14nに案内されて下方へ若干移動する。その場合、第
1カム孔14kのカム形状によりボス部17bが図にお
いて若干左方へも移動するとともに、第3カム孔14n
のカム形状によりカムフォロワ17fが若干左方へ移動
するようになるが、カムフォロワ17fの左方への移動
量がボス部17bの左方への移動量よりも若干大きいの
で、メインパウル17はβ方向へ若干回動するようにな
る。これにより、係止爪17dが歯2fに近づく。
【0083】更に同時に、カムフォロワ19cが第2カ
ム孔14mに案内されて下方へ移動する。その場合、第
2カム孔14mのカム形状により、カムフォロワ19c
は右方へも移動するので、腕19bは本体19aを中心
にα方向へ若干回動する。この腕19bのα方向への回
動により、本体19aもα方向へ若干回転するが、リー
ルシャフト4がα方向へ回動しているので、本体19a
および腕19bはリールシャフト4に対してほとんど相
対回動しない。したがって、同図(ロ)に示すようにバ
ックアップパウル20は非係合位置に保持される。
【0084】同図(ハ)に示すように、リールシャフト
4がロックギヤ14に対してα方向に更に相対回動する
と、本体19aおよびボス部17bが、それぞれ第1カ
ム孔14kに沿って更に下方へかつ左方へ移動する。同
時に、カムフォロワ17fが第3カム孔14nに案内さ
れて下方へ更に若干移動する。カムフォロワ17fの左
方への更なる移動量がボス部17bの左方への更なる移
動量よりも若干大きいので、メインパウル17はβ方向
へ更に若干回動し、係止爪17dが歯2fに更に接近す
る。
【0085】更に同時に、カムフォロワ19cが第2カ
ム孔14mに案内されて下方へかつ左方へ更に若干移動
する。その場合、第2カム孔14mのカム形状により、
カムフォロワ19cも下方かつ左方へ若干移動するの
で、腕19bはほとんど回動しない。しかし、リールシ
ャフト4がα方向へ更に回動しているので、本体19a
および腕19bがリールシャフト4に対してβ方向へ相
対回動する。これにより、バックアップパウル20はリ
ールシャフト4に対してβ方向へ若干相対回動し、係止
爪20dが歯2gに近づく。
【0086】同図(ニ)に示すように、リールシャフト
4がロックギヤ14に対してα方向に更に相対回動する
と、同様にしてメインパウル17はリールシャフト4に
対してβ方向へ更に若干回動し、係止爪17dが歯2f
に更に一層大きく接近するようになる。同様に、バック
アップパウル20がβ方向へ更に若干回動し、係止爪2
0dが歯2gに接近する。
【0087】図29(ホ)に示すように、リールシャフ
ト4がロックギヤ14に対してα方向に更に相対回動す
ると、同様にしてメインパウル17およびバックアップ
パウル20は、それぞれリールシャフト4に対してβ方
向へ更に回動するので、係止爪17dは歯2fに係合可
能な位置に移動する。また、バックアップパウル20が
β方向へ更に若干回動し、係止爪20dが歯2gに更に
一層大きく接近するようになる。
【0088】同図(ヘ)に示すように、リールシャフト
4のα方向への更なる相対回動により、係止爪17dが
歯2fに更に設定量だけ接近するが、それ以上は歯2f
に接近しなくなる。この状態で、リールシャフト4のα
方向への更なる回動により、メインパウル17の歯17
dのα方向回動時の最前にある歯17d1が歯2fの急斜面
に当接する。このメインパウル17の位置は、メインパ
ウル17の歯17dが右側壁2aの歯2fに係合開始す
るスタンバイ位置である。歯17d1が歯2fの急斜面に当
接した後、リールシャフト4がα方向へ更に回動する
と、歯17d1の歯先が歯2fの急斜面側によって歯2fの
歯底の方へ誘導されるようになり、メインパウル17が
β方向に回動する。
【0089】こうして、同図(ト)に示すように、リー
ルシャフト4のα方向への更なる相対回動により、係止
爪17dの歯先が歯2fの歯底に当接し、メインパウル
17の歯17dは右側壁2aの歯2fに完全に係合し、
メインパウル17はロック位置となる。このメインパウ
ル17のスタンバイ位置からロック位置への運動は、カ
ム孔14nによって行われるものではなく、歯2fの急
斜面側の誘導によって行われるものであり、この運動に
より、メインパウル17はセルフロック作用を行う。
【0090】一方、メインパウル17の歯17dが右側
壁2aの歯2fに完全に係合した状態では、バックアッ
プパウル20は、その歯20dのα方向回動時の最前に
ある歯20d1が歯2gの急斜面に当接した状態となり、バ
ックアップパウル20の歯20dが左側壁2bの歯2g
に係合開始するスタンバイ位置となる。
【0091】同図(チ)に示すように、リールシャフト
4のα方向への更なる相対回動により、係止爪17は歯
2fとの完全係合状態が保持される。また、バックアッ
プパウル20は歯2gの急斜面に誘導されてメインパウ
ル17と同様のセルフロック作用を行って、左側壁2b
の歯2gに完全に係合し、ロック位置となる。
【0092】このように、バックアップパウル20にお
ける係止爪20dの歯2gへの係合は、メインパウル1
7における係止爪17dの歯2fへの係合より若干遅れ
るようになる。
【0093】ところで、メインパウル17がスタンバイ
状態からセルフロック作用を行うとき、すなわちメイン
パウル17が図29(ヘ)から同図(ト)へ移行すると
き、メインパウル17及びロックギヤ14の動きとそれ
らの動きを行わせる第3カムのカム形状および右側壁2
aの歯2fの形状とについて更に詳細に説明する。
【0094】図30(a)および(b)は、それぞれ図
29(ヘ)および(ト)を拡大した図である。まず、リ
ールシャフト4がロックギヤ14に対してα方向に相対
回動したとき、メインパウル17の回動を制御するため
の第3カム孔14nのカム形状について説明する。図2
8(イ)に示すメインパウル17の非作動位置では、カ
ムフォロワ17fが第3カム孔14nの最上端位置にあ
る。第3カム孔14nのカム形状として、まずリールシ
ャフト4がロックギヤ14に対してα方向に相対回動し
たとき、このカムフォロワ17fが第3カム孔14nの
最上端位置からこの第3カム孔14nの第1案内カム面
14n1に案内されて下降するようにし、このカムフォ
ロワ17fの下降により、メインパウル17が図30
(a)に示すスタンバイ位置になるまでβ方向へ回動し
て、その歯17dが右側壁2aの歯2fに接近するよう
なカム形状に設定している。
【0095】更に第3カム孔17fのカム形状として、
カムフォロワ17fが第3カム孔14nの図30(a)
に示す位置にきたとき、リールシャフト4がロックギヤ
14に対して更にα方向に相対回動しても、もはや第3
カム孔14nがカムフォロワ17fを案内しないような
形状に設定している。このように第3カム孔14nのカ
ム形状を設定することにより、第3カム孔14nによっ
ては、歯17dの歯先が歯2fの歯底までは到達しない
ようにしている。
【0096】更に、カム形状として、図30(a)から
同図(b)に示す完全係合状態のロック位置に移行する
際、前述のようにメインパウル17は歯2fの急斜面側
の作用によりセルフロック作用を行うようになるが、こ
のセルフロック作用時に、カムフォロワ17fが第3カ
ム孔14nの第2案内カム面14n2を介してロックギ
ヤ14(図30では第1ないし第3カム孔14k,14
m,14nで表示している)を若干β方向に逆回転させ
るようなカム形状に設定している。このようにカム形状
を設定することにより、メインパウル17の歯2fへの
完全係合時には、減速度感知手段7におけるレバー7b
の係止爪7iがロックギヤ14の歯14cとの係合から
フリー状態とすることができ、これによりエンドロック
を防止することができるようになる。
【0097】このように、第3カム孔14nは、カムフ
ォロワ17fを図28(イ)に示すカム孔の上端の非作
動位置から図29(ヘ)に示すスタンバイ位置に誘導す
る第1案内カム面14n1からなるメインパウル17の作動
制御部と、カムフォロワ17fが図29(ヘ)に示すス
タンバイ位置から同図(ト)に示すロック位置に移行す
るとき、ロックギヤ14にカムフォロワ17fからの作
用力が伝達されて、ロックギヤ14をウェビング巻取り
方向に逆回転させる第2案内カム面14n2からなるロック
ギヤ14の逆回転制御部とから構成されている。
【0098】一方、右側壁2aの歯2fの急斜面におい
ては、メインパウル17が図30(a)に示すスタンバ
イ状態から同図(b)に示す完全係合状態にセルフロッ
ク作用を行うことができるように、その傾斜角度θ〔図
30(a)に示すように、歯2fの急斜面における歯17
d1との当接部δとメインパウル17の回動中心εとを結
ぶ直線γに対する歯2fの急斜面のなす角度〕が設定さ
れている。また、左側壁2bの歯2gの急斜面の傾斜角
度も、バックアップパウル20がセルフロック作用を行
うことができるように設定されている。
【0099】次に、リールシャフト4がロックギヤ14
に対してα方向に相対回動したとき、バックアップパウ
ル20の回動を制御するための第2カム孔14mのカム
形状について説明する。この第2カム孔14mのカム形
状としては、図28および図29に示すようにバックア
ップパウル20が、メインパウル17の作動に対して遅
れてメインパウル17の作動と同様の作動を行うような
カム形状に設定されている。特に、この第2カム孔14
mのカム形状は、メインパウル17が図29(ヘ)に示
すスタンバイ状態から同図(ト)に示すロック状態に移
行したとき、すなわちメインパウル17がセルフロック
作用を行ってロック位置となったときに、同図(ト)に
示すように、バックアップパウル20がスタンバイ状態
となるように設定されている。
【0100】この第2カム孔14mのカム形状により、
最初にメインパウル17が、その係止爪17dが右側壁
2aの歯2fに完全に係合したロック位置となり、この
ときバックアップパウル20がスタンバイ状態に設定さ
れ、その後遅れてバックアップパウル20は、その係止
爪20dが左側壁2bの歯2gに完全に係合したロック
位置となる。このように、まず一方のメインパウル17
の係止爪17dを歯2fに係合を完了させた後、遅れて
係止爪20dを歯2gに係合完了させることにより、メ
インパウル17と歯2fとの係合およびバックアップパ
ウル20と歯2gとの係合の少なくともいずれか一方に
係合不良を生じることがなく、それらの係合が確実に行
われるようになる。
【0101】次に、このように構成された本実施例のリ
トラクタの作用について説明する。 [車両に所定値以上の減速度が作用しない通常状態]こ
の状態では、減速度感知手段7の慣性体7cが前方へ傾
動しないので、レバー7bは図4に示す実線位置にあ
り、係止爪7iはロックギヤ14の歯14cから離れた
非係合位置にある。また、同様に慣性体15の係止爪1
5c、メインパウル17およびバックアップパウル20
もそれぞれ図4および図6に示すように非係合位置にあ
る。
【0102】したがって、この状態ではシートベルトリ
トラクタ1はおもに付勢力付与手段5の作用が行われ
る。すなわち、この付勢力付与手段5のパワースプリン
グ8のばね力により、リールシャフト4はウェビング巻
取り方向βに付勢され、ウェビング3が巻き取られる。
【0103】(シートベルトの非装着状態)この状態で
は、ウェビング3に取り付けられているタング(不図
示)とバックル部材(不図示)とが離れている。したが
って、前述のようにパワースプリング8のばね力により
ウェビング3を巻き取っている状態となる。
【0104】(ウェビングを引き出すときの状態)ウェ
ビング3を装着するために乗員がウェビング3を引き出
すと、これにともないリールシャフト4およびブッシュ
9がウェビング引出し方向αへ回転する。このため、パ
ワースプリング8が巻き締められていく。 (タングとバックル部材との結合後、ウェビングから手
を離したときの状態)乗員がタングとバックル部材とを
結合した時点では、ウェビング3は正規の装着状態のと
きの引出し長さよりも余分に引き出された状態となって
いるので、乗員が結合操作後にウェビング3を離すと、
パワースプリング8のばね力によってウェビング3は乗
員の体にフィットするまで巻き取られる。このとき、ウ
ェビング3により乗員に圧迫感を与えないように、パワ
ースプリング8のばね力が適宜決定されている。そして
車両走行中は、車両に所定値以上の減速度が作用しない
限り、シートベルトリトラクタ1はこの状態を保持して
いる。
【0105】[車両に所定値以上の減速度が作用したと
きの状態]車両走行中急ブレーキ等により車両に所定値
以上の減速度が作用すると、シートベルトロック作動手
段6および減速度感知手段7がともに動作する。まず第
1段階として、減速度感知手段7の慣性体7cが慣性に
より前方に(図4の二点鎖線で示す位置)移動するの
で、レバー7bが上方へ回動して図4の二点鎖線で示す
位置となる。このため、レバー7bの係止爪7iがロッ
クギヤ14の歯14cと係合する係合位置となる。一
方、車両のこの所定値以上の減速度により乗員が前方へ
移動しようとするため、ウェビング3が引き出される
が、このウェビング3の引出しにより、リールシャフト
4およびロックギヤ14がともに引き出し方向αへ回動
しようとする。
【0106】しかし、ロックギヤ14の歯14cがすぐ
に係止爪7eに係合するので、ロックギヤ14はすぐに
引き出し方向αへの回動が停止する。この結果、リール
シャフト4のみが引き出し方向αへ引続き回動するた
め、リールシャフト4はロックギヤ14に対してα方向
へ相対回動するようになる。
【0107】このリールシャフト4のα方向への相対回
動により、第2段階として図28および図29に示すよ
うにメインパウル17がリールシャフト4に対してβ方
向に相対回動して歯2fに係合しロック位置となる。そ
の場合、メインパウル17がスタンバイ位置からロック
位置に移行するとき、ロックギヤ14がウェビング巻取
り方向βに若干逆回転する。メインパウル17がロック
位置になったとき、バックアップパウル20がスタンバ
イ位置となり、その後遅れてバックアップパウル20が
歯2gに係合しロック位置となる。これにより、リール
シャフト4はウェビング引出し方向αの回動が阻止され
るようになる。
【0108】この結果、慣性により乗員が前方へ移動し
ようとすることによって生じるウェビング3の引出しが
確実に阻止される。これにより、乗員は確実に拘束され
て保護される。また、ロックギヤ14がウェビング巻取
り方向βに若干逆回転することにより、減速度感知手段
7の係止爪7iがロックギヤ14の歯14cから外れ、
ロックギヤ14はフリー状態となっているので、再びウ
ェビング3を巻き取る場合には、リールシャフト4は容
易にウェビング3を巻き取ることができるようになる。
【0109】[ウェビングに急激に引出し力が作用した
ときの状態]この状態ではウェビング3が急激に引き出
されるようになるため、リールシャフト4、ロックギヤ
14および慣性体15がウェビング引出し方向αへ急激
に回動しようとする。しかし、コントロールばね16の
ばね力がそれほど大きくないので、コントロールばね1
6が縮んで慣性体15は慣性遅れを生じる。すなわち、
慣性体15はロックギヤ14とともにウェビング引出し
方向αへ公転するばかりでなくロックギヤ14に対して
β方向へ相対的に自転する。
【0110】この慣性体15の自転により、図4に二点
鎖線で示すように係止爪15cが第2ストッパ14iに
当接する係合位置に移動してロックギヤ第1カバー13
の歯13cに係合する。このため、慣性体15の公転、
ロックギヤ14のウェビング引出し方向αの回転が阻止
されるようになる。したがって、リールシャフト4のみ
がウェビング引出し方向αへ回転する。これにより、前
述したようにリールシャフト4はロックギヤ14に対し
てβ方向へ相対回動するようになる。
【0111】このリールシャフト4のα方向への相対回
動により、前述と同様にメインパウル17が回動して歯
2fに係合し、その後遅れてバックアップパウル20が
歯2fに係合する。これにより、リールシャフト4はウ
ェビング引出し方向αの回動が阻止されるようになる。
この結果、慣性により乗員が前方へ移動しようとするこ
とによって生じるウェビング3の引出しが確実に阻止さ
れる。これにより、乗員は確実に拘束されて保護される
ようになる。
【0112】また、この場合にもロックギヤ14がウェ
ビング巻取り方向βに若干逆回転することにより、慣性
体15の係止爪15cがロックギヤ第1カバー13の歯
13cから外れ、ロックギヤ14はフリー状態となって
いるので、再びウェビング3を巻き取る場合には、リー
ルシャフト4は容易にウェビング3を巻き取ることがで
きるようになる。
【0113】なお、本発明は前述の実施例に限定される
ことなく、種々の設計変更が可能である。例えば前述の
実施例では、リールシャフト4の両端のフランジ状部4
b,4cに、それぞれメインパウル17およびバックア
ップパウル20を設けるものとしているが、フランジ状
部4b,4cのいずれか一方にパウルを設けるようにす
ることもできる。
【0114】また、前述の実施例では、付勢力付与手段
5はコンフォートデバイスが設けられていないものとし
ているが、本発明はコンフォートデバイスが設けられて
いるシートベルトリトラクタにも適用することができ
る。更に前述の実施例では、本発明を付勢力付与手段で
ウェビングにテンションを付与するようになっているシ
ートベルトリトラクタに適用した場合について説明して
いるが、本発明はテンションレスのシートベルトリトラ
クタにも適用できることは言うまでもない。
【0115】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るシートベルトリトラクタによれば、第1係合部材
のロック位置移行時にロック作動手段に負荷がほとんど
かからないようにしているので、ロック作動手段をプラ
スチック等の軽量部材で形成しても、このロック作動手
段の変形が防止され、ロック動作の信頼性を向上させる
ことができる。
【0116】また、本発明によれば、第1係合部材がセ
ルフロック作用を行っている間、ロック作動手段がウェ
ビング巻取り方向に所定量逆回転するようにしているの
で、減速度感知手段がフリー状態になり、エンドロック
を確実に防止できるようになる。
【0117】更に、本発明によれば、第1係合部材がセ
ルフロック作用を行ってロック位置にきたときに、第2
爪部が第2被係合部の歯と係合開始するスタンバイ位置
に第2係合部材が回動するようにしているので、係合部
材の爪部と被係合部の歯とのかみ合いの確実性を向上で
き、ロック動作の信頼性を更に一層向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るシートベルトリトラクタの一実
施例を分解斜視的に示し、その中央部分を示す分解斜視
図である。
【図2】 本発明に係るシートベルトリトラクタの一実
施例を分解斜視的に示し、その左側部分を示す分解斜視
図である。
【図3】 本発明に係るシートベルトリトラクタの一実
施例を分解斜視的に示し、その右側部分を示す分解斜視
図である。
【図4】 この実施例のシートベルトリトラクタの組立
状態を示し、カバーを取り外した状態のシートベルトリ
トラクタの左側面図である。
【図5】 この実施例のシートベルトリトラクタの組立
状態を示し、図4におけるVーV線に沿う断面図である。
【図6】 この実施例のシートベルトリトラクタの組立
状態を示し、図5におけるVIーVI線に沿う部分断面図で
ある。
【図7】 この実施例に用いられるフレームの右側面図
である。
【図8】 この実施例に用いられるフレームの左側面図
である。
【図9】 この実施例に用いられるリールシャフトの正
面図である。
【図10】この実施例に用いられるリールシャフトの右
側面図である。
【図11】この実施例に用いられるリールシャフトの左
側面図である。
【図12】この実施例に用いられるブッシュの左側面図
である。
【図13】この実施例に用いられるスプリングケースを
示し、(a)はその右側面図、(b)はXIIIーXIII線に
沿う断面図である。
【図14】この実施例に用いられるカバーを示し、
(a)はその左側面図、(b)はXIVーXIV線に沿う断面
図である。
【図15】この実施例に用いられるスプリングピンを示
す図である。
【図16】この実施例に用いられるロックギヤ第1カバ
ーを示す左側面図である。
【図17】この実施例に用いられるロックギヤ第1カバ
ーを示す右側面図である。
【図18】この実施例に用いられるロックギヤを示し、
(a)はその右側面図、(b)は(a)におけるXVIIIB
ーXVIIIB線に沿う断面図、(c)は(a)におけるXVII
ICーXVIIIC線に沿う断面図である。
【図19】この実施例に用いられる慣性体を示し、
(a)はその左側面図、(b)は(a)におけるXIXBー
XIXB線に沿う断面図である。
【図20】この実施例に用いられるメインパウルを示
し、(a)はその左側面図、(b)はその正面図、
(c)はその右側面図である。
【図21】この実施例に用いられるジョイントピンを示
し、(a)はその正面図、(b)は(a)におけるXXIB
ーXXIB線に沿う断面図、(c)はその左側面図である。
【図22】この実施例に用いられるバックアップパウル
を示し、(a)はその左側面図、(b)はその正面図、
(c)はその右側面図である。
【図23】この実施例に用いられるロックギヤ第2カバ
ーを示し、(a)はその左側面図、(b)は(a)にお
けるXXIIIB方向から見た矢視図である。
【図24】この実施例に用いられる減速度感知手段を部
分的に切り欠いて示す図である。
【図25】この減速度感知手段のケース、レバーおよび
係止爪を示し、(a)はその正面図、(b)は部分的に
切り欠いて示す右側面図である。
【図26】この減速度感知手段の慣性体を示し、(a)
はその平面図、(b)は部分的に切り欠いて示す正面
図、(c)はその下面図である。
【図27】この実施例に用いられるウェビングガイドを
示し、(a)はその平面図、(b)はその左側面図、
(c)は(a)におけるXXVIIーXXVII線に沿う断面図で
ある。
【図28】この実施例におけるメインパウルとバックア
ップパウルとの動作の一部を説明する説明図である。
【図29】この実施例におけるメインパウルとバックア
ップパウルとの動作の他部を説明する説明図である。
【図30】メインパウルがセルフロック作用を行うとき
の、メインパウルおよびロックギヤの動作を説明し、
(a)はメインパウルのスタンバイ位置のとき、(b)
はメインパウルのロック位置のときを示す図である。
【符号の説明】
1…シートベルトリトラクタ、2…フレーム、2a…右
側壁、2b…左側壁、2f,2g…歯、3…ウェビン
グ、4…リールシャフト、4a…ウェビング巻取り部、
4b…右側フランジ状部、4c…左側フランジ状部、4
j…荷重受け面、4k…荷重受け部、4m…貫通孔、4
n…第3凹嵌部、5…付勢力付与手段、6…シートベル
トロック作動手段、7…減速度感知手段、8…パワース
プリング、9…ブッシュ、10…スプリングケース、1
1…カバー、12…スプリングピン、13…ロックギヤ
第1カバー、14…ロックギヤ、14k…第1カム孔、
14m…第2カム孔、14n…第3カム孔、15…慣性
体、16…コントロールばね、17…メインパウル、1
7b…ボス部、17c…爪部、17e…荷重伝達部、1
7f…カムフォロワ、18…パウルスプリング、19…
ジョイントピン、20…バックアップパウル、20b…
ボス部、20c…爪部、20e…荷重伝達部、21…ロ
ックギヤ第2カバー、θ…歯2fの急傾斜面側の傾斜角

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェビングを巻取るリールシャフトと、
    該リールシャフトの両端を回動自在に支持するフレーム
    と、該フレームおよびリールシャフト間に配設されて通
    常時リールシャフトの回動を許容し必要時に作動してリ
    ールシャフトの少なくともウェビング引出し方向の回動
    を阻止するロック手段と、車両に所定値以上の減速度が
    加えられたとき作動する減速度感知手段と、通常時前記
    リールシャフトの回動と同期して回動し、該減速度感知
    手段の作動で前記リールシャフトと相対回動することに
    より前記ロック手段を作動するロック作動手段とを備え
    ているシートベルトリトラクタにおいて、 前記ロック手段は、前記フレームの前記リールシャフト
    一端側に設けられた第1被係合部と、前記リールシャフ
    トの一端側に一端が回動可能に支持されるとともに他端
    に前記第1被係合部と係合可能な第1爪部を有し、前記
    減速度感知手段の非作動時には前記第1爪部が前記第1
    被係合部と係合しない非係合位置に保持されるととも
    に、前記減速度感知手段の作動時には前記第1爪部が前
    記第1被係合部と係合する係合位置に回動する第1係合
    部材と、 前記第1被係合部は、所定数の歯によって形成されてお
    り、 前記ロック作動手段は、前記減速度感知手段の作動によ
    前記リールシャフトとの相対回動時に、前記第1爪部
    が前記第1被係合部の歯と係合開始可能なスタンバイ位
    置に前記第1係合部材を回動する制御手段を備えて
    り、 前記第1係合部材がスタンバイ位置となった後前記リー
    ルシャフトの更なるウェビング引き出し方向の回動時
    に、前記第1爪部が前記第1被係合部の歯に誘導される
    ことにより、前記第1係合部材が前記第1爪部の前記
    第1被係合部への係合が完了するロック位置に前記ロッ
    ク作動手段によらずに回動してセルフロック作用を行
    とを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  2. 【請求項2】 更に前記ロック作動手段は、前記第1係
    合部材が前記セルフロック作用を行っている間、該ロッ
    ク作動手段をウェビング巻取り方向に所定量逆回転させ
    る逆回転制御手段を備えていることを特徴とする請求項
    1記載のシートベルトリトラクタ。
  3. 【請求項3】 更に、前記フレームの前記リールシャフ
    ト他端側に設けられた第2被係合部と、前記リールシャ
    フトの他端側に一端が回動可能に支持されるとともに他
    端に前記第2被係合部と係合可能な第2爪部を有し、前
    記減速度感知手段の非作動時には前記第2爪部が前記第
    2被係合部と係合しない非係合位置に保持されるととも
    に、前記減速度感知手段の作動時には前記第2爪部が前
    記第2被係合部と係合する係合位置に回動する第2係合
    部材を備え、 前記第2被係合部は、所定数の歯によって形成されてお
    り、 更に前記ロック作動手段は、前記第1係合部材が前記セ
    ルフロック作用を行ってロック位置にきたとき、前記第
    2爪部が前記第2被係合部の歯と係合開始するスタンバ
    イ位置に前記第2係合部材を回動する第2係合部材制御
    手段を備えていることを特徴とする請求項1または2記
    載のシートベルトリトラクタ。
  4. 【請求項4】 前記第2係合部材制御手段は、前記第2
    係合部材がスタンバイ位置となった後前記リールシャフ
    トの更なるウェビング引き出し方向の回動時に、前記第
    2係合部材が前記第2爪部の前記第2被係合部への係合
    が完了するロック位置に回動してセルフロック作用を行
    うように、前記第2被係合部の歯の形状が形成されてい
    ることを特徴とする請求項3記載のシートベルトリトラ
    クタ。
JP04942892A 1992-03-06 1992-03-06 シートベルトリトラクタ Expired - Lifetime JP3233429B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04942892A JP3233429B2 (ja) 1992-03-06 1992-03-06 シートベルトリトラクタ
KR1019930000568A KR100247896B1 (ko) 1992-03-06 1993-01-18 시이트벨트 리트랙터
US08/025,140 US5441209A (en) 1992-03-06 1993-03-02 Seat belt retractor
GB9304444A GB2264631B (en) 1992-03-06 1993-03-04 Seat belt retractor
DE4307012A DE4307012C3 (de) 1992-03-06 1993-03-05 Sicherheitsgurt-Retraktor
TW082107275A TW237431B (ja) 1992-03-06 1993-09-06

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04942892A JP3233429B2 (ja) 1992-03-06 1992-03-06 シートベルトリトラクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05246303A JPH05246303A (ja) 1993-09-24
JP3233429B2 true JP3233429B2 (ja) 2001-11-26

Family

ID=12830830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04942892A Expired - Lifetime JP3233429B2 (ja) 1992-03-06 1992-03-06 シートベルトリトラクタ

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5441209A (ja)
JP (1) JP3233429B2 (ja)
KR (1) KR100247896B1 (ja)
DE (1) DE4307012C3 (ja)
GB (1) GB2264631B (ja)
TW (1) TW237431B (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5788025A (en) * 1994-12-22 1998-08-04 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Reversing preventing device
DE19680286B4 (de) * 1995-03-16 2004-11-11 Nsk Ltd. Gurtaufwickelvorrichtung mit einer Notfallsperreinrichtung
JP3437488B2 (ja) * 1999-02-16 2003-08-18 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
EP1155928B1 (en) * 1999-02-16 2006-06-14 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Webbing take-up device
JP3437486B2 (ja) * 1999-04-20 2003-08-18 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
JP3287409B2 (ja) 1999-10-28 2002-06-04 日本精工株式会社 ロック機構付シートベルト用リトラクターを備えたシートベルト装置
JP3727514B2 (ja) * 2000-07-11 2005-12-14 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置
JP3727515B2 (ja) * 2000-07-12 2005-12-14 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
JP4917395B2 (ja) 2006-09-19 2012-04-18 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
KR100751773B1 (ko) * 2007-01-24 2007-08-23 주식회사 삼송 시트벨트 리트랙터
JP2008213600A (ja) 2007-03-01 2008-09-18 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP4976241B2 (ja) * 2007-09-04 2012-07-18 タカタ株式会社 シートベルトリトラクタおよびこれを用いたシートベルト装置
DE102009034048B4 (de) * 2009-07-21 2015-10-22 Key Safety Systems, Inc. Gurtaufroller für einen Fahrzeugsicherheitsgurt
RU2537366C2 (ru) * 2009-08-22 2015-01-10 Адольф Фёль ГмбХ + Ко. КГ Механизм втягивания ремня для ремней безопасности
JP5319566B2 (ja) * 2010-01-21 2013-10-16 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
JP5784557B2 (ja) * 2012-07-20 2015-09-24 株式会社東海理化電機製作所 ウェビング巻取装置
JP6045933B2 (ja) 2013-02-12 2016-12-14 芦森工業株式会社 シートベルト用リトラクタ
JP6250427B2 (ja) * 2013-02-12 2017-12-20 芦森工業株式会社 シートベルト用リトラクタ
CN104554133B (zh) * 2013-10-09 2017-09-29 比亚迪股份有限公司 织带卷收器及具有其的安全带装置

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1436764A (en) * 1973-05-04 1976-05-26 Britax London Ltd Seat belt storage reel with electrically operated locking device
DE2754155C2 (de) * 1977-12-05 1982-02-11 Eckhard Dr.-Ing. 2359 Kisdorf Hildebrandt Aufrollvorrichtung für Sicherheitsgurte
DE2826286C2 (de) * 1978-06-15 1989-07-20 Repa Feinstanzwerk Gmbh, 7071 Alfdorf Sicherheitsgurtaufrollautomat
DE2832160C2 (de) * 1978-07-21 1984-09-06 Repa Feinstanzwerk Gmbh, 7071 Alfdorf Sicherheitsgurtaufroller
DE2832159C2 (de) * 1978-07-21 1986-11-27 TRW Repa GmbH, 7077 Alfdorf Sicherheitsgurtaufroller
DE3049564A1 (de) * 1980-12-31 1982-07-29 Autoflug Gmbh, 2084 Rellingen Aufrollvorrichtung fuer sicherheitsgurte
DE3108632A1 (de) * 1981-03-06 1982-10-07 Repa Feinstanzwerk Gmbh, 7071 Alfdorf Sicherheitsgurtaufroller
DE3313810A1 (de) * 1983-04-15 1984-10-25 Autoflug Gmbh, 2084 Rellingen Sicherheitsgurtaufroller
DE3331111A1 (de) * 1983-08-30 1985-03-21 Autoflug Gmbh, 2084 Rellingen Selbstsperrender gurtaufroller fuer insbesondere kraftfahrzeug-sicherheitsgurte
GB8406493D0 (en) * 1984-03-13 1984-04-18 Britax Kolb Gmbh & Co Safety belt emergency locking retractor
DE3411067A1 (de) * 1984-03-26 1985-10-17 Autoflug Gmbh, 2084 Rellingen Selbstsperrender gurtaufroller fuer sicherheitsgurte
DE3533126A1 (de) * 1985-09-17 1987-03-19 Klippan Gmbh Gurtaufroller fuer rueckstraffer
NL8503476A (nl) * 1985-12-18 1987-07-16 Philips Nv Bussysteem.
DE3614283A1 (de) * 1986-04-26 1987-10-29 Autoflug Gmbh Gurtaufroller
US4723729A (en) * 1986-10-16 1988-02-09 Irvin Industries, Inc. Seat belt retractor with curved tooth auxilliary gear
US4726540A (en) * 1986-11-17 1988-02-23 General Motors Corporation Variable sensitivity seat belt retractor
DE3711537A1 (de) * 1987-04-06 1988-11-03 Ase Deutschland Gmbh Sicherheitsgurt-aufrollautomat
GB2216775C (en) * 1988-03-29 1994-11-25 Trw Repa Gmbh A belt retractor for a motor vehicle safety belt restraining system
WO1990009910A1 (de) * 1989-02-24 1990-09-07 Autoliv-Kolb Gmbh & Co. Sicherheitsgurtaufrollautomat
KR100225766B1 (ko) * 1991-04-11 1999-10-15 타카다 쥬우이찌로오 시이트벨트 리트랙터
JP3192198B2 (ja) * 1991-04-11 2001-07-23 タカタ株式会社 シートベルトリトラクタ
JP3093852B2 (ja) * 1992-01-30 2000-10-03 タカタ株式会社 シートベルトリトラクタ

Also Published As

Publication number Publication date
DE4307012C2 (de) 1998-03-12
US5441209A (en) 1995-08-15
KR930019479A (ko) 1993-10-18
DE4307012A1 (ja) 1993-09-23
JPH05246303A (ja) 1993-09-24
TW237431B (ja) 1995-01-01
KR100247896B1 (ko) 2000-05-01
GB2264631A (en) 1993-09-08
GB9304444D0 (en) 1993-04-21
DE4307012C3 (de) 2003-07-17
GB2264631B (en) 1996-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3233429B2 (ja) シートベルトリトラクタ
JP3093852B2 (ja) シートベルトリトラクタ
JP3251743B2 (ja) シートベルトリトラクタ
JP4721387B2 (ja) シートベルトリトラクタ
JP3233518B2 (ja) シートベルトリトラクタ
JPH05254389A (ja) シートベルトリトラクタにおける付勢力付与手段の付勢状態保持装置
JP3153309B2 (ja) シートベルトリトラクタ
KR100225766B1 (ko) 시이트벨트 리트랙터
JP2951735B2 (ja) シートベルトリトラクタ
JPH05278566A (ja) シートベルトリトラクタ
JP3192198B2 (ja) シートベルトリトラクタ
EP0970857B1 (en) Seat belt retractor
US5895002A (en) Webbing retractor
JP3233519B2 (ja) シートベルトリトラクタ
JPH05208657A (ja) シートベルトリトラクタ
US6863234B2 (en) Seatbelt retractor
JP4006827B2 (ja) シートベルトリトラクタ
JPH0958410A (ja) シートベルトリトラクタ
JP3148325B2 (ja) シートベルトリトラクタ
KR100200266B1 (ko) 시이트벨트 리트랙터
JPH09193742A (ja) シートベルトリトラクタ
JP3233520B2 (ja) シートベルトリトラクタ
JP2000043677A (ja) シートベルトリトラクタ
JPH1071930A (ja) プリテンショナー付きシートベルト用リトラクター
JPH04283151A (ja) シートベルトリトラクタ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S202 Request for registration of non-exclusive licence

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R315201

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070921

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080921

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080921

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090921

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090921

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110921

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120921

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120921

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120921

Year of fee payment: 11