JP3251743B2 - シートベルトリトラクタ - Google Patents

シートベルトリトラクタ

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JP3251743B2
JP3251743B2 JP29348393A JP29348393A JP3251743B2 JP 3251743 B2 JP3251743 B2 JP 3251743B2 JP 29348393 A JP29348393 A JP 29348393A JP 29348393 A JP29348393 A JP 29348393A JP 3251743 B2 JP3251743 B2 JP 3251743B2
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reel shaft
webbing
lock gear
pawl
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藤村好市
矢野秀明
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Takata Corp
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R22/36Belt retractors, e.g. reels self-locking in an emergency
    • B60R22/405Belt retractors, e.g. reels self-locking in an emergency responsive to belt movement and vehicle movement
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R2022/3419Belt retractors, e.g. reels with end lock preventing means

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両に装備
され、乗員を保護するためのシートベルト装置に関し、
特に、緊急時にウェビングを巻き取るリールシャフトの
回転をロックしてウェビングの伸び出しを防止するシー
トベルトリトラクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両に装備される従来のシー
トベルトリトラクタとして、例えば特開平5ー1934
41号公報に開示されているように、ウェビングを巻取
るリールシャフトの引き出し方向の回動を必要時にフレ
ームによって阻止するフレームロックタイプのシートベ
ルトリトラクタがある。
【0003】図21はこのシートベルトリトラクタの断
面をとった正面図であり、図22は図21におけるXXII
B-XXIIB線に沿う断面図である。図中、101はシートベル
トリトラクタ、102はコ字形フレーム、102aは左側壁、1
02bは右側壁、102cは歯、103はリールシャフト、104は
ウェビング、105はロックギヤ、105aは外歯、105b,105c
はカム孔、106はメインパウル、107はバックアップパウ
ル、108はジョイントピン、109は慣性体、109aは係止
爪、110はカバー、110aは内歯、111は減速度感知手段、
111aは慣性ボール、111bはレバー、111cは係止爪、112
は付勢力付与手段である。
【0004】車両に所定値以上の大減速度が生じると、
慣性ボール111aが移動してレバー111bが二点鎖線の位置
に回動する。また、この減速度によりウェビング104が
引き出されるので、リールシャフト103およびロックギ
ヤ105がウェビング引出し方向αに回動する。このた
め、外歯105aがレバー111bの係止爪111cに係合し、ロッ
クギヤ105が停止し、リールシャフト103のみが回動す
る。その結果、メインパウル106がカム孔105bに案内さ
れて移動し左側壁102aの歯102cに噛み合うとともに、ジ
ョイントピン108がカム孔105cに案内されて回動するの
でバックアップパウル107が回動して右側壁102bの歯102
dに噛み合う。これにより、リールシャフト103の回動が
停止し、ウェビング104の伸び出しが阻止される。
【0005】一方、ウェビング104が急激に引き出され
ると、リールシャフト103およびロックギヤ105がウェビ
ング引出し方向αに急速に回動するのに対して、慣性体
109は慣性遅れを生じて二点鎖線の位置となる。この状
態で、更にリールシャフト103およびロックギヤ105がα
方向に回動すると、慣性体109の係止爪109aが歯110aに
係合するので、ロックギヤ105が停止し、リールシャフ
ト103のみが回動する。したがって、前述と同様にメイ
ンパウル106が歯102cに噛み合うとともに、バックアッ
プパウル107が歯102dに噛み合い、リールシャフト103の
回動が停止し、ウェビング104の伸び出しが阻止され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のシートベルトリトラクタ101においては、大減速
度時やウェビング104の急激な引出し時に、ウェビング1
04の伸び出し量をできるだけ小さい値に抑制するため
に、フレーム102に形成される歯102c,102dを比較的多く
設けているとともに、カバー110の内歯110aをこれらの
歯102c,102dの歯数と同数だけ設けている。
【0007】しかしながら、このような従来のシートベ
ルトリトラクタでは、付勢力付与手段112の付勢力によ
りウェビング104が最後まで巻き取られたとき、慣性体1
09が慣性により二点鎖線の位置に回動して歯110aに噛み
合い係合してしまい、ウェビング104を再び引き出すこ
とが不能となる、いわゆるエンドロックを発生すること
が多い。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、エンドロックの発生を大幅
に抑制することのできるシートベルトリトラクタを提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、ウェビング巻取部および該ウ
ェビング巻取部の左右両側にそれぞれ設けられた前記ウ
ェビング巻取部と同心の左右フランジ部を有するリール
シャフトと、左右側壁を有するコ字形に形成され、前記
左右側壁にそれぞれ穿設された貫通孔を貫通する前記リ
ールシャフトの両端を回動自在に支持するフレームと、
該フレームおよび前記リールシャフト間に配設されて通
常時前記リールシャフトの回動を許容し必要時に作動し
て前記リールシャフトの少なくともウェビング引出し方
向の回動を阻止するロック手段と、車両に所定値以上の
減速度が加えられたとき作動する減速度感知手段と、前
記ウェビングを所定速度以上で急激引出したとき作動す
るウェビング引出し感知手段と、前記減速度感知手段ま
たは前記ウェビング引出し感知手段の作動により前記ロ
ック手段を作動するロック作動手段とを備えているシー
トベルトリトラクタにおいて、前記ロック手段が、前記
フレームに設けられたリールシャフト回動阻止用歯と、
通常時該リールシャフト回動阻止用歯に係合しない非作
動位置と前記必要時に前記リールシャフト回動阻止用歯
に係合して前記リールシャフトのウェビング引出し方向
の回動を阻止するパウルとを少なくとも有し、前記ロッ
ク作動手段が、前記リールシャフトに同軸状にかつ相対
回動可能に設けられるとともにこの相対回動時に前記パ
ウルを前記リールシャフト回動阻止用歯に係合させるロ
ックギヤと、前記フレームに前記ロックギヤと同心状に
かつ環状に固設された所定数のロックギヤ回動阻止用歯
と、前記ロックギヤに、通常時前記ロックギヤ回動阻止
用歯に係合しない非作動位置と前記必要時に前記ロック
ギヤ回動阻止用歯に係合して前記ロックギヤの少なくと
もウェビング引出し方向の回動を阻止する作動位置との
間で揺動可能に設けられ、前記ロックギヤ回動阻止用歯
に係合する係止爪を有する慣性体とを少なくとも有し、
前記ロックギヤ回動阻止用歯の歯数が前記リールシャフ
ト回動阻止用歯の歯数より少ないこのリールシャフト回
動阻止用歯の歯数の公約数に設定されていることを特徴
としている。
【0010】また請求項2の発明は、前記ロックギヤ回
動阻止用歯が、それぞれ前記リールシャフト回動阻止用
歯に対して同一位置関係に設定されていることを特徴と
している。更に請求項3の発明は、前記ロックギヤ回動
阻止用歯が、等ピッチで環状に配置されていることを特
徴としている。
【0011】
【作用】このような構成をした本発明に係るシートベル
トリトラクタにおいては、ロックギヤ回動阻止用歯の歯
数をリールシャフト回動阻止用歯の歯数より少ないこの
リールシャフト回動阻止用歯の歯数の公約数に設定して
いるので、慣性体の係止爪がロックギヤ回動阻止用歯に
対してエンドロックし難くなり、このエンドロックの発
生頻度が低くなる。その場合、歯数の低減割合よりも、
エンドロックが発生する頻度の低減割合の方が大きく、
したがってエンドロックが発生する頻度は大幅に低減す
る。
【0012】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例について
説明する。図1ないし図2は本発明に係るシートベルト
リトラクタの一実施例を示す分解斜視図であり、図1は
その左側部分であり、図2はその右側部分である。そし
て、図1の線A1およびB1と図2の線A2およびB2とが
それぞれ整合することにより、この実施例の全体の分解
斜視図が構成される。また、図3ないし図5はこの実施
例のシートベルトリトラクタが組み立てられた状態を示
し、図3はカバーを取り外すとともに、一部のを断面を
とったシートベルトリトラクタの右側面図、図4は図3
におけるIVーIV線に沿う断面をとった正面図、図5は図
4におけるV-V線に沿う断面図である。
【0013】図1ないし図5に示すように、この実施例
におけるシートベルトリトラクタ1は右、左側壁2a,
2bを有するコ字形に形成されたフレーム2を備えてい
る。これらの右、左側壁2a,2bは連結部材2cによ
り互いに連結されており、これによりフレーム2は補強
されている。また、図6に示すように右側壁2aには円
形状の孔2dが形成されているとともに、図7に示すよ
うに左側壁2bには円形状の孔2eが形成されている。
更に、右、左側壁2a,2bにおける孔2d,2eの内周
面には、それぞれ全周にわたって所定数(図示例では3
0個)の山形状の歯2f…,2g…が形成されている。
これらの歯2f,2gは3角形の山形の同形状に形成さ
れており、その場合ウェビング引出し方向αに対面する
面が比較的急な傾斜面となっているのに対して、ウェビ
ング巻取り方向βに対面する面が比較的緩やかな傾斜面
となっている。そして、左側の歯2gの位相が右側の歯
2fの位相に対してウェビング引出し方向αの方へ所定
角度(例えば3゜等)進んで設定されている。また、こ
れらの歯2f,2gは本発明のリールシャフト回動阻止
発明を構成している。
【0014】図4に示すように、フレーム2の右、左側
壁2a,2b間にはウェビング3を巻き取るリールシャ
フト4が配設されている。図8に示すように、このリー
ルシャフト4は、中央のウェビング巻取り部4aと、こ
のウェビング巻取り部4aの右、左両端に形成され、ウ
ェビング3の巻取り、引出しをガイドする円形のガイド
フランジ部4b,4cと、右側ガイドフランジ部4bの
中心部に設けられ、軸方向外方に突出する第1回転軸4
dと、ガイドフランジ部4cの中心部に設けられ、第1
回転軸4dと同軸の第2回転軸4eとから構成されてい
る。これらの第1回転軸4dと同軸の第2回転軸4eと
はウェビング巻取り部4aの中心軸上に位置されてい
る。ウェビング巻取り部4aには、ウェビング3を巻取
り可能にするためにウェビング3の先端が挿入されかつ
係止される径方向の貫通孔4fが穿設されている。
【0015】図9(a)に示すように右側のガイドフラ
ンジ部4bは直径d1の円形に形成され、この右側ガイ
ドフランジ部4bには、パウルスプリング18(図2に
図示)が収容される第1凹嵌部4gと、メインパウル1
7(詳細は後述の図13に図示)の爪部17cが配置さ
れる第2凹嵌部4hと、このメインパウル17の爪部1
7cに加えられる荷重を受ける荷重受け面4iが形成さ
れた荷重受け部4jと、ジョイントピン19(詳細は後
述の図14に図示)が回転可能に遊嵌される軸方向の貫
通孔4kとが設けられている。荷重受け面4iは貫通孔
4kと同心円の所定長さの円弧から形成されている。
【0016】更に、ガイドフランジ部4bの外周面に
は、リールシャフト4のウェビング巻取り部4aが右、
左側壁2a,2bの間の所定位置に配設されたとき、リ
ールシャフト4を右側壁2aの孔2dから抜け出ること
を阻止する円弧状の抜け止め用フランジ4mが設けられ
ている。この抜け止め用フランジ4mは、ガイドフラン
ジ部4bの外径とほぼ同じ径に設定されているととも
に、ガイドフランジ部4bの貫通孔4kと概略反対側の
外周面から所定量突出するように偏心して設けられてい
る。そして、ガイドフランジ部4bと抜け止め用フラン
ジ4mとから形成される外周面の最大寸法d2の大きさ
が、右、左側壁2a,2bの孔2d,2eの内周面に形成
された歯2f,2gの先端の内周径d3(図6、図7に図
示)よりも若干小さく設定されている。すなわち、抜け
止め用フランジ4mを含むガイドフランジ部4bは貫通
孔2d,2eを通過することができるようにされてい
る。
【0017】また、図9(b)に示すように左側のガイ
ドフランジ部4cには、バックアップパウル20(詳細
は後述の図15に図示)の爪部20cが配置される第3
凹嵌部4nと、このバックアップパウル20の爪部20
cに加えられる荷重を受ける荷重受け面4pが形成され
た荷重受け部4qと、ジョイントピン19が回転可能に
遊嵌される軸方向の貫通孔4kとが設けられている。荷
重受け面4pは貫通孔4kと同心円の所定長さの円弧か
ら形成されている。
【0018】更に、ガイドフランジ部4cの外周面に
も、ウェビング巻取り部4aが右、左側壁2a,2bの
間の所定位置に配設されたとき、リールシャフト4を左
側壁2bの孔2eから抜け出ることを阻止する円弧状の
抜け止め用フランジ4rが設けられている。この抜け止
め用フランジ4rは前述の右側の抜け止め用フランジ4
mと同じ大きさに形成されている。
【0019】図8から明らかなように、貫通孔4kはガ
イドフランジ部4b,4cを貫通するばかりでなく、中
央のウェビング巻取り部4aをも軸方向に貫通してお
り、すなわち貫通孔4kはリールシャフト4を軸方向に
貫通して設けられている。
【0020】図1および図4に示すように、左側壁2b
には、リールシャフト4にウェビング3の巻取り力を付
与する付勢力付与手段5が取り付けられている。更に、
図2,図3および図4に示すように右側壁2aにはシー
トベルトロック作動手段6が取り付けられているととも
に、車両に所定の減速度が作用したとき、その減速度を
感知してシートベルトロック作動手段6を動作させる減
速度感知手段7が設けられている。
【0021】図1から明らかなように付勢力付与手段5
は、渦巻ばねからなるパワースプリング8、このパワー
スプリング8の内側端8aが連結されてばね力が加えら
れるブッシュ9、パワースプリング8の外側端8bが固
定されるとともにこのパワースプリング8を収容するス
プリングケース10、スプリングケース10に取り付け
られてパワースプリング8を覆うカバー11およびスプ
リングストッパー用の孔を塞ぐキャップ12から構成さ
れている。
【0022】ブッシュ9は第2回転軸4eに相対回転不
能に嵌合連結されるようになっており、これによりスプ
リング8のばね力がブッシュ9を介してリールシャフト
4にウェビング3の巻取り方向βに常時作用するように
なっている。
【0023】一方、図2から明らかなようにシートベル
トロック作動手段6は、フレーム2の右側壁2aに固定
されるロックギヤ第1カバー13と、ロックギヤ14
と、このロックギヤ14に揺動可能に取り付けられる慣
性体15と、ロックギヤ14および慣性体15間に配設
されるコントロールばね16と、一端が貫通孔4kを貫
通するジョイントピン19に回動可能に嵌合支持され、
他端が第2凹嵌部4hに位置して右側ガイドフランジ部
4bに配設され、係止部材を形成するメインパウル17
と、リールシャフト4の第1凹嵌部4g内に収容されか
つリールシャフト4およびメインパウル17間に縮設さ
れるパウルスプリング18と、リールシャフト4の軸方
向孔4kを貫通するジョイントピン19と、このジョイ
ントピン19の一端に相対回動不能に連結され、他端が
第3凹嵌部4nに位置して係止部を形成するように左側
側ガイドフランジ部4cに配設されているバックアップ
パウル20と、フレーム2の右側壁2aに嵌合支持され
て、ロックギヤ第1カバー13、ロックギヤ14、慣性
体15、メインパウル17、ジョイントピン19および
減速度感知手段7を覆うロックギヤ第2カバー21とか
ら構成されている。
【0024】更に、図1に示すようにシートベルトリト
ラクタ1は、ウェビング3の引出し量および巻取り量に
応じて移動してウェビング3を案内するウェビングガイ
ド22を備えている。
【0025】図10に示すように、ロックギヤ第1カバ
ー13は比較的大きな環状の突出部13aを有してお
り、この突出部13aの内周面には、本発明のロックギ
ヤ回動阻止用歯である所定数の歯13c,13c,…(図
示例では6個)が全周にわたって等間隔に形成されてい
る。これらの歯13c,13c,…は、ロックギヤ第1カ
バー13が右側壁2aに固定されたとき、それぞれ右側
壁2aに形成されている歯2f,2f,…に対して同じ位
置関係となるように形成されているとともに、歯13c
の数は歯2fの公約数に設定されている(図示例では歯
2fの歯数が30に対して歯13cの歯数は6)。
【0026】このように歯13cを歯2fと同数の30
個に設定しないで6に設定した理由について説明する。
本発明者は、エンドロックが発生する要因について種々
検討した結果、ロックギヤ第1カバー13の歯13cと
慣性体15の係止爪13bとの相対位置によって、エン
ドロックの発生頻度が異なるのではないかと考え、本実
施例におけるフレームに形成される歯を30設けるよう
にしていることから、カバーの歯13cをフレームの歯
の公約数である6にかつ等ピッチ(すなわち、60゜ピ
ッチ)に設定したテストピースを作成して、種々テスト
を繰り返し行った。これらのテストの結果を表1および
図11に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1において、N0.1ないしN0.3は、図1
1に示す歯13cを中心に約20゜の領域A以外の約4
0゜の領域B内に慣性体15の係止爪13bをセットし
たときであり、また、N0.4は、領域A内に慣性体15
の係止爪13bをセットしたときである。なお、比較の
ため、カバーの歯13cをフレームの歯の歯数30と等
しく設定したテストピースも作成し、まったく同じテス
トを行い、その結果を表1および図12に示す。
【0029】表1および図11から明らかなように示す
ように歯13cの歯数が6の場合、歯13cを中心に約
20゜の領域Aに慣性体15の係止爪13bが位置して
いる(実線および点線で示す位置)ときにエンドロック
が起きやすく、この領域A以外の約40゜の領域Bに慣
性体15の係止爪13bが位置している(一点鎖線およ
び二点鎖線で示す位置)ときにエンドロックがほとんど
起きないことがわかった。領域Bには歯13cが存在し
なくかつ歯13cから遠くなるので、エンドロックが発
生し難いと考えられる。
【0030】これに対して、歯13cの歯数が30の場
合、表1から明らかなように慣性体15の係止爪13b
が歯13cに対してどの位置にあっても、エンドロック
が発生しやすいことがわかった。これは、歯13cの歯
数が30の場合は12゜ピッチであり、図12から明ら
かなように隣合う歯13cの各領域Aの重なる部分が生
じて領域Bが存在しないことから、エンドロックが発生
しやすいと考えられる。
【0031】また、観点を変えて表1を検討すると、歯
13cの歯数が30から6に、すなわち歯13cが5分
の1に削減された場合、エンドロック発生頻度は5分の
1以下に低減することがわかった。特に、慣性体15の
係止爪13bを領域Bに位置するようにすれば、エンド
ロック発生頻度は10分の1以下に大幅に低減する。
【0032】このようにして、本実施例においては、歯
2fの歯数30に対して歯13cの歯数を6に設定する
ことにより、エンドロックの発生を大幅に抑制してい
る。なお、歯13cの数は必ずしも歯2fの公約数に設
定する必要はなく、歯2fの数より少ない18以下の任
意の数に設定することができるとともに、歯13cは必
ずしも周方向に等ピッチに設ける必要はなく、不等ピッ
チに設けることもできる。しかし、図示のように歯13
cを歯2fの公約数だけ周方向に等間隔に設けることが
望ましい。
【0033】これらの歯13cは3角形の山形に形成さ
れており、その場合ウェビング引出し方向αに対面する
面がほぼ垂直面となっているのに対して、ウェビング巻
取り方向βに対面する面が比較的緩やかな傾斜面となっ
ている。また、ロックギヤ第1カバー13の上部には、
水平の細長いガイド孔13fが形成されている。
【0034】更に、ロックギヤ第1カバー13の下部に
は、減速度感知手段7の収容部13gが、図示と反対側
の面に開口するようにして設けられている。この収容部
13内に、減速度感知手段7が収容かつ固定されてい
る。
【0035】ロックギヤ14は、図13に示すように円
形の平板部14aとこの平板部14aの外周端に形成さ
れた環状のフランジ14bとから構成されている。フラ
ンジ14bの外周面には所定数の歯14c,14c,…が
等間隔に形成されている。これらの歯14cは3角形の
山形に形成されており、その場合ウェビング引出し方向
αに対面する面が比較的緩やかな傾斜面となっているの
に対して、ウェビング巻取り方向βに対面する面がほぼ
垂直面となっている。
【0036】平板部14aの右側ガイドフランジ部4b
対向面と反対側の面には、コントロールばね16の一端
を支持するばね受け部材14dが立設されており、この
ばね受け部材14dにはばねガイド部14eが平板部1
4aに平行に立設されている。更に平板部14aには軸
14fが立設されており、この軸14fには後述するよ
うに慣性体15が揺動自在に支持されるようになってい
る。そして、この軸14fに隣接して円弧状の抜け止め
部材14gが立設されている。慣性体15が軸14fに
嵌合されたとき、この抜け止め部材14gにより、慣性
体15は通常は軸14fから抜け出すことなく揺動可能
に支持されるとともに、慣性体15に軸14fから抜け
出す方向にわずかの外力を加えられると軸14fから容
易に抜け出ることができるようになっている。 更に、
平板部14aには第1ストッパ14hおよび第2ストッ
パ14iが立設されているとともに、平板部14aの中
央には筒状の回転軸14jが軸方向に立設されている。
なお、この筒状の回転軸14jの孔には、リールシャフ
ト4の第1回転軸4dが貫通され、回転軸14jはこの
第1回転軸4dを中心に回転可能となっている。
【0037】更に平板部14aには、この平板部14a
を貫通する所定形状の第1、第2および第3カム孔14
k,14m,14nがそれぞれ穿設されている。第1カム
孔14kは回転軸14jを中心とする円弧として形成さ
れている。
【0038】一方、平板部14aの右側ガイドフランジ
部4b対向面(環状のフランジ14bにより囲まれない
側の面)には、パウルスプリング18の一端を支持する
ばね受け部材14pが立設されており、このばね受け部
材14pにはばねガイド部14qが平板部14aに平行
に立設されている。
【0039】図14に示すように、慣性体15は平板か
ら概略半円形状に形成されており、その中央に孔15a
が穿設されている。また、一方の端部には係止爪15b
が形成されているとともに、他端にはコントロールばね
16の他端が支持されかつ案内されるばね受け部15c
およびばねガイド部15dが設けられている。図3に示
すようにこの慣性体15は孔15aをロックギヤ14の
軸14fに嵌合することにより揺動自在にロックギヤ1
4に支持される。
【0040】図3に示すように、コントロールばね16
は、慣性体15が軸14fに揺動自在に支持された状態
でロックギヤ14および慣性体15の両ガイド部14
e,15dに嵌合されて、ばね受け部材14dとばね受
け部15cとの間に縮設されている。したがって、この
コントロールばね16のばね力により、慣性体15はロ
ックギヤ14に対してウェビング引出し方向αに常時付
勢されていて、通常時は実線で示すように第1ストッパ
14hに当接した位置に保持される。また、慣性体15
がロックギヤ14に対してウェビング巻取り方向βにコ
ントロールばね15のばね力に抗して回転したとき二点
鎖線で示すように第2ストッパ14iに当接した位置と
なる。
【0041】図3および図4に示すように、シートベル
トリトラクタ1を組み立てた状態では、ロックギヤ第1
カバー13の歯13cがロックギヤ14の環状のフラン
ジ14bの内側で、このフランジ14bと慣性体15と
の間に位置する。そして、慣性体15が通常時には図3
に実線で示す第1ストッパ14hに当接した位置に保持
されているので、係止爪15bは歯13cから離れた非
係合位置に保持されている。また、慣性体15が図3に
二点鎖線で示す第2ストッパ14iに当接した位置にあ
るときは、係止爪15bは歯13cとの係合可能位置と
なる。
【0042】係止爪15bがこの係合可能位置にある時
にロックギヤ14がウェビング引出し方向αに回転する
と、係止爪15bが歯13cと係合し、ロックギヤ14
はそれ以上のウェビング引出し方向αの回転が阻止され
る。係止爪15bが係合可能位置にある時にロックギヤ
14がウェビング巻取り方向βに回転すると、係止爪1
5bが歯13cのゆるやかな傾斜面に沿ってコントロー
ルばね16に抗して移動して歯13cを飛び越えるの
で、ロックギヤ14はウェビング巻取り方向βに対して
は回転可能となっている。
【0043】図15に示すように、メインパウル17は
ほぼ扇形に形成され、扇のかなめの部分に貫通孔17a
を有するボス部17bが形成されている。扇のかなめと
反対側の端部には爪部17cが形成されており、更にこ
の爪部17cの先端には、フレーム2の右側壁2aの歯
2fに係合可能な歯17dが形成されている。
【0044】そして、図9(a)に示すようにボス部1
7bが貫通孔14kを貫通するジョイントピン19に嵌
合され、メインパウル17はこのジョイントピン19を
中心にリールシャフト4の右側ガイドフランジ部4bに
対して二点鎖線で示す非係合位置と点線で示す係合位置
との間で揺動自在に設けられている。メインパウル17
の非係合位置では、その先端の歯17dがガイドフラン
ジ部4bの外周面から完全に内側に位置してフレーム2
の右側壁2aの歯2fに係合しない位置となり、また係
合位置では歯17dがガイドフランジ部4bの外周面か
ら外側に突出して歯2fに係合する位置となる。
【0045】また、爪部17cの歯17dと反対側の端
には荷重伝達部17eが形成されている。この荷重伝達
部17eは、貫通孔17aおよびボス部17bと同心の
円からなる円弧によって形成されている。メインパウル
17が右側ガイドフランジ部4bに取り付けられた状態
では、荷重伝達部17eが右側ガイドフランジ部4bの
荷重受け面4iに当接するようになる。その場合、荷重
伝達部17eおよび荷重受け面4iがともに同一同心円
の円弧によって形成されているので、荷重伝達部17e
はメインパウル17の位置に関係なく荷重伝達部17e
がリールシャフト4の荷重受け面4iに常時当接してい
る。このように荷重伝達部17eがリールシャフト4の
荷重受け面4iに面状に当接することにより、メインパ
ウル17の爪部17cに加えられる荷重が荷重伝達部1
7eから荷重受け面4iに伝達されてリールシャフト4
によって支持されるようになる。このような荷重支持構
造においては、荷重点である歯17dと荷重伝達部17
eとが比較的近接しているため、メインパウル17には
曲げがほとんど作用しなく、ほぼ圧縮のみが作用するよ
うになる。その上、荷重伝達部17eと荷重受け面4i
とが面接触するので、荷重が広面積でリールシャフト4
に伝達されるようになり、荷重が分散されて発生する応
力が比較的小さなものとなる。したがって、メインパウ
ル17の強度は従来のメインパウルに比して小さくてよ
く、メインパウル17を樹脂等の比較的軽い材料で形成
することができる。
【0046】更に、メインパウル17の荷重伝達部17
eと反対側の面には円柱状のカムフォロワ17fが突設
されており、このカムフォロワ17fはロックギヤ14
の第3カム孔14nに嵌入され、かつこの第3カム孔1
4nに沿って案内されるようになっている。
【0047】更に、歯17d面の荷重伝達部17e側の
縁部には、水掻き状の大位置ずれ防止部17gが形成さ
れている。水掻き状の大位置ずれ防止部17gは、歯1
7dが右側壁2aの歯2fに噛合したとき、図4に二点
鎖線で示すように、右側壁2aの内側に位置するように
なる。これにより、メインパウル17が偏荷重等により
右側フランジ部2bから離れる方向に移動して歯17d
と歯2fとの噛合の位置ずれが生じようとしても、大位
置ずれ防止部17gが右側壁2aの内側に当接するの
で、歯17dと歯2fとの噛合の大きな位置ずれが防止
されるようになる。
【0048】パウルスプリング18は、リールシャフト
4の第1凹嵌部4gに収容されるとともにロックギヤ1
4のばねガイド部14qに嵌合され、第1凹嵌部4gの
壁面とばね受け部14pとの間に縮設されている。した
がって、このパウルスプリング18は、メインパウル1
7をリールシャフト4に対してウェビング引出し方向α
に常時付勢している。したがって、このパウルスプリン
グ18の付勢力により、メインパウル17は通常時非係
合位置に設定されている。
【0049】図16に示すように、ジョイントピン19
はその本体19aが断面円形状に形成されており、本体
19aの同図(a)において右端には、本体19aに対
して直角に延びる腕19bが形成されている。この腕1
9bの先端には、断面円形のカムフォロワ19cが設け
られている。このカムフォロワ19cはロックギヤ14
の第2カム孔14m内に嵌入されて、この第2カム孔1
4mに案内されるようになっている。また本体19aの
他端には、断面矩形状の軸部19dが形成されており、
この軸部19dは後述するバックアップパウル20の一
端に形成された孔に相対回動不能に嵌入されるようにな
っている。したがって、カムフォロワ19cが第2カム
孔14mに案内されて腕19bが回動したとき、本体1
9aが回転し、この本体19aの回転がバックアップパ
ウル20に伝達されて、バックアップパウル20が第2
カム孔14mに案内されるカムフォロワ19cの動きに
応じて回動するようになる。
【0050】図17に示すように、バックアップパウル
20はほぼ扇形に形成され、扇のかなめの部分に断面矩
形状の貫通孔20aを有するボス部20bが形成されて
いる。扇のかなめと反対側の端部には爪部20cが形成
されており、更にこの爪部20cの先端には、フレーム
2の左側壁2bの歯2gに係合可能な歯20dが形成さ
れている。そして、図9(b)に示すようにボス部20
bの貫通孔20aにジョイントピン19の軸部19dが
相対回転不能に嵌合されるとともに、ねじ23によりバ
ックアップパウル20がジョイントピン19に固定され
る。したがって、バックアップパウル20はジョイント
ピン19を中心にリールシャフト4の左側ガイドフラン
ジ部4cに対して二点鎖線で示す非係合位置と点線で示
す係合位置との間で揺動自在に設けられている。バック
アップパウル20の非係合位置では、その先端の歯20
dがガイドフランジ部4cの外周面から完全に内側に位
置してフレーム2の左側壁2bの歯2gに係合しない位
置となり、また係合位置では歯20dがガイドフランジ
部4cの外周面から外側に突出して歯2gに係合する位
置となる。
【0051】また、爪部20cの歯20dと反対側の端
には荷重伝達部20eが形成されている。この荷重伝達
部20eは、貫通孔20aおよびボス部20bと同心の
円からなる円弧によって形成されている。バックアップ
パウル20が左側ガイドフランジ部4cに取り付けられ
た状態では、荷重伝達部20eが左側ガイドフランジ部
4cの荷重受け面4pに当接するようになる。その場
合、荷重伝達部20eおよび荷重受け面4pがともに同
一同心円の円弧によって形成されているので、荷重伝達
部20eはバックアップパウル20の位置に関係なくの
荷重受け面4pに常時当接している。このように荷重伝
達部20eが荷重受け面4pに面状に当接することによ
り、バックアップパウル20の爪部20cに加えられる
荷重が荷重伝達部20eから荷重受け面4pに伝達され
てリールシャフト4によって支持されるようになる。こ
のバックアップパウル20においても、前述のメインパ
ウル17の場合と同様に発生する応力が比較的小さくな
り、バックアップパウル20を樹脂等の比較的軽い材料
で形成することができる。
【0052】更に、歯20d面の荷重伝達部20e側の
縁部には、水掻き状の大位置ずれ防止部20gが形成さ
れている。水掻き状の大位置ずれ防止部20gは、歯2
0dが左側壁2bの歯2gに噛合したとき、図4に二点
鎖線で示すように、左側壁2bの内側に位置するように
なる。これにより、バックアップパウル20が偏荷重等
により左側フランジ部2cから離れる方向に移動して歯
20dと歯2gとの噛合の位置ずれが生じようとして
も、大位置ずれ防止部20gが左側壁2bの内側に当接
するので、歯20dと歯2gとの噛合の大きな位置ずれ
が防止される。
【0053】図18に示すように、減速度感知手段7
は、ケース7aと、このケース7aに揺動自在に支持さ
れるレバー7bと、ケース7aに収容され、通常時には
実線で示す状態にあるとともに、車両に所定以上の減速
度が生じたとき二点鎖線の位置に揺動する慣性体7cと
を備えている。
【0054】ケース7aはその係合突条7d,7eを支
持部材7fのガイド部材7g,7hのの凹嵌部に嵌合さ
れることにより支持部材7fに保持されるようになって
いる。この支持部材7fは右側壁2aに固定される。レ
バー7bは、後端がケース7aに回動自在に支持されて
おり、このレバー7bの前端には、ロックギヤ14の歯
14cに係合可能な係止爪7iが設けられている。
【0055】慣性体7cはケース7aの載置部7jに載
置されている。この慣性体7cは、通常状態では実線で
示すように載置部7jに対して垂直に起立してレバー7
bを実線で示すほぼ水平位置に保持しており、レバー7
bのこの実線位置では、レバー7bは係止爪7iがロッ
クギヤ14の歯14cに係合しない非係合位置となる。
【0056】車両に所定の大きさの減速度が作用する
と、慣性体7cは二点鎖線で示すように上部の外周面が
ケース7aの前壁の内面にほぼ当接するまで傾く。この
慣性体7cの傾きにより、レバー7bが上方へ押し上げ
られるので、レバー7bは二点鎖線で示す位置まで回動
する。レバー7bのこの二点鎖線位置では、レバー7b
は係止爪7iがロックギヤ14の歯14cに係合する係
合位置となる。
【0057】図1に示すように、ウェビングガイド22
は、フレーム2の両側壁2a,2bの間に配置され、中
央にウェビング3が貫通する孔22aを有する本体22
bと、この本体22bの両端からそれぞれ長手方向に突
設され、パワースプリング8のカバー11に形成された
ガイド孔11aとロックギヤ第1カバー13に形成され
たガイド孔13fに摺動自在に嵌入される断面長円形状
の突出軸22c,22dとから構成されている。
【0058】そして、ウェビングガイド22は、リール
シャフト4のウェビング3巻取り量によって変化するウ
ェビング巻取り位置に応じて両ガイド孔11a,13f
に沿って摺動し、ウェビング3を常に孔22aの軸方向
に沿って案内する。これにより、ウェビングガイド22
に対するウェビング3の案内角度がほぼ一定となり、ウ
ェビング3の巻取りおよび引出しがスムーズになるとと
もに、ウェビング3がウェビングガイド22に対する擦
れから保護される。
【0059】突出軸22c,22dが断面長円形状に形
成されているので、ウェビング3の巻取りおよび引出し
の際、ウェビングガイド22が突出軸22c,22dを
中心に回転して傾くことはない。したがって、ウェビン
グガイド22はガイド孔11a,13fに沿って滑らか
に摺動することができ、ウェビング3の巻取りおよび引
出しが更に一層スムーズになる。また、ウェビングガイ
ド22が摺動する際、本体22aの右、左両端壁22
g,22hがフレーム2のカバー11およびロックギヤ
第1カバー13両の内面に案内されるようになるので、
ウェビングガイド22の上下方向軸回りの回動も防止さ
れる。したがって、ウェビングガイド22はガイド孔1
1a,13fに沿って更に一層滑らかに摺動することが
できる。
【0060】次にメインパウル17とバックアップパウ
ル20との動作について図19および図20を用いて詳
細に説明する。なお、図19および図20において上側
の(I)がメインパウル17の作動を説明し、下側の(I
I)がバックアップパウル20の作動を説明するもので
ある。また、図19および図20は模式的に表したもの
であり、メインパウル17側において、歯2f、係止爪
17dおよび三つのカム孔14k,14m,14nを、そ
れぞれ同一平面に記載してあるとともに、メインパウル
17側およびバックアップパウル20側とも、図4にお
いて右側からみた状態を記載してある。
【0061】図19において、パウルスプリング18
(図19には不図示;図2等を参照)のばね力により、
リールシャフト4(図19にはジョイントピン19の本
体19aが貫通する貫通孔4kおよびこのリールシャフ
ト4に設けられるメインパウル17のみ図示)が、ロッ
クギヤ14(同様に図19にはカム孔14k,14m,1
4nのみ図示)に対して相対的にウェビング巻取方向β
に常時付勢されているので、リールシャフト4がロック
ギヤ14に対してウェビング巻取方向βに本体19aが
カム孔14kの上端縁に当接するまで相対回動し、同図
(a)に示す通常状態となる。
【0062】この通常状態では、ジョイントピン19の
カムフォロワ19cがカム孔14mの上端縁に当接する
とともに、メインパウル17のカムフォロワ17fがカ
ム孔14nの上端縁に当接する。そして、メインパウル
17の係止爪17dが右側壁2aの歯2fから大きく離
れ、メインパウル17は係止爪17dが歯2fに係合し
ない非係合位置となる。一方、カムフォロワ19c,1
7fのカム孔14k,14n上端縁へのそれぞれの当接
位置によって定まるジョイントピン19の回転角に応じ
て、バックップアップパウル20が同図(a)に示す位
置となる。すなわち、バックアップパウル20の係止爪
20dが左側壁2bの歯2gから大きく離れ、バックア
ップパウル20も係止爪20dが歯2gに係合しない非
係合位置となる。
【0063】リールシャフト4がその第1回転軸4d
(図19には不図示:図8を参照)を中心にロックギヤ
14に対してウェビング引出方向αに相対回動する、す
なわち本体19aが貫通している貫通孔4kが第1回転
軸4dを中心にロックギヤ14の第1ないし第3カム孔
14k,14m,14nに対してα方向に相対回動する
と、同図(b)に示すように本体19a及びメインパウ
ル17のボス部17bが、それぞれ第1カム孔14kに
対してこの第1カム孔14kに沿って下方へ若干相対移
動する。
【0064】同時に、カムフォロワ17fが第3カム孔
14nに案内されて下方へ若干移動する。その場合、第
1カム孔14kのカム形状によりボス部17bが図にお
いて若干左方へも移動するとともに、第3カム孔14n
のカム形状によりカムフォロワ17fが若干左方へ移動
するようになるが、カムフォロワ17fの左方への移動
量がボス部17bの左方への移動量よりも若干大きいの
で、メインパウル17はβ方向へ若干回動するようにな
る。これにより、係止爪17dが歯2fに近づく。
【0065】更に同時に、カムフォロワ19cが第2カ
ム孔14mに案内されて下方へ移動する。その場合、第
2カム孔14mのカム形状により、カムフォロワ19c
は右方へも移動するので、腕19bは本体19aを中心
にα方向へ若干回動する。この腕19bのα方向への回
動により、本体19aもα方向へ若干回転するが、リー
ルシャフト4がα方向へ回動しているので、本体19a
および腕19bはリールシャフト4に対してほとんど相
対回動しない。したがって、同図(b)に示すようにバ
ックアップパウル20は非係合位置に保持される。
【0066】同図(c)に示すように、リールシャフト
4がロックギヤ14に対してα方向に更に相対回動する
と、本体19aおよびボス部17bが、それぞれ第1カ
ム孔14kに沿って更に下方へかつ左方へ移動する。同
時に、カムフォロワ17fが第3カム孔14nに案内さ
れて下方へ更に若干移動する。カムフォロワ17fの左
方への更なる移動量がボス部17bの左方への更なる移
動量よりも若干大きいので、メインパウル17はβ方向
へ更に若干回動し、係止爪17dが歯2fに係合し始め
る。
【0067】更に同時に、カムフォロワ19cが第2カ
ム孔14mに案内されて下方へかつ左方へ更に若干移動
する。その場合、第2カム孔14mのカム形状により、
カムフォロワ19cも下方かつ左方へ若干移動するの
で、腕19bはほとんど回動しない。しかし、リールシ
ャフト4がα方向へ更に回動しているので、本体19a
および腕19bがリールシャフト4に対してβ方向へ相
対回動する。これにより、バックアップパウル20はリ
ールシャフト4に対してβ方向へ若干相対回動し、係止
爪20dが歯2gに近づく。
【0068】同図(d)に示すように、リールシャフト
4がロックギヤ14に対してα方向に更に相対回動する
と、同様にしてメインパウル17はリールシャフト4に
対してβ方向へ更に若干回動し、係止爪17dが歯2f
に大きく係合するようになる。更に同様に、バックアッ
プパウル20がβ方向へ更に若干回動し、係止爪20d
が歯2gに係合し始める。このように、バックアップパ
ウル20における係止爪20dの歯2gへの係合が、メ
インパウル17における係止爪17dの歯2fへの係合
より若干遅れて開始されるようになる。
【0069】図20(e)に示すように、リールシャフ
ト4がロックギヤ14に対してα方向に更に相対回動す
ると、同様にしてメインパウル17およびバックアップ
パウル20は、それぞれリールシャフト4に対してβ方
向へ更に回動するので、係止爪17dの歯2fへの係合
量および係止爪20dの歯2gへの係合量がそれぞれ増
大する。
【0070】同図(f)に示すように、リールシャフト
4のα方向への更なる相対回動により、係止爪17dが
歯2fにほぼ係合した状態となり、一方係止爪20dの
歯2gへの係合量は更に増大する。
【0071】同図(g)に示すように、リールシャフト
4のα方向への更なる相対回動により、係止爪17dが
歯2fに完全に係合した状態となり、したがってメイン
パウル17は右側壁2aの歯2fに完全に係合する。一
方係止爪20dは歯2fにほぼ係合した状態となる。
【0072】同図(h)に示すように、リールシャフト
4のα方向への更なる相対回動により、係止爪17dの
歯2fとの完全係合状態が保持されるとともに、バック
アップパウル20は左側壁2bの歯2gに完全に係合す
る。
【0073】このように本実施例においては、リールシ
ャフト4がロックギヤ14に対してα方向へ相対的に回
動すると、最初にメインパウル17の係止爪17dが右
側壁2aの歯2fに係合開始した後、遅れてバックアッ
プパウル20の係止爪20dが左側壁2bの歯2gに係
合開始し、係止爪17dが歯2fに係合完了した後、遅
れて係止爪20dが歯2gに係合完了するようになる。
これにより、メインパウル17と歯2fとの係合および
バックアップパウル20と歯2gとの係合の少なくとも
いずれか一方に係合不良を生じることがなく、それらの
係合が確実に行われるようになる。
【0074】次に、このように構成された本実施例のリ
トラクタの作用について説明する。 [車両に所定値以上の減速度が作用しない通常状態]こ
の状態では、減速度感知手段7の慣性体7cが前方へ傾
動しないので、レバー7bは図3に示す実線位置にあ
り、係止爪7iはロックギヤ14の歯14cから離れた
非係合位置にある。また、同様に慣性体15の係止爪1
5b、メインパウル17およびバックアップパウル20
もそれぞれ図3および図5に示すように非係合位置にあ
る。
【0075】したがって、この状態ではシートベルトリ
トラクタ1はおもに付勢力付与手段5の作用が行われ
る。すなわち、この付勢力付与手段5のパワースプリン
グ8のばね力により、リールシャフト4はウェビング巻
取り方向βに付勢され、ウェビング3が巻き取られる。
この状態ではウェビング巻取り量が最大となっており、
したがって、ウェビングガイド22は、図3においてウ
ェビングガイド22のストロークの最も右位置となって
いる。
【0076】(シートベルトの非装着状態)この状態で
は、ウェビング3に取り付けられているタング(不図
示)とバックル部材(不図示)とが離れている。したが
って、前述のようにパワースプリング8のばね力により
ウェビング3を巻き取っている状態となる。
【0077】(ウェビングを引き出すときの状態)シー
トベルトを装着するために乗員がウェビング3を引き出
すと、これにともないリールシャフト4およびブッシュ
9がウェビング引出し方向αへ回転する。このため、パ
ワースプリング8が巻き締められていく。このとき、ウ
ェビング3の引出し量に応じてリーリシャフト4のウェ
ビング巻取り量が減少していくが、このウェビング巻取
り量の減少にともないウェビング3のシートベルトリト
ラクタ1からのウェビング引出し位置が図3において左
方へ変化していくので、これにともないウェビングガイ
ド22も図3において左方へ移動する。
【0078】(タングとバックル部材との結合後、ウェ
ビングから手を離したときの状態)乗員がタングとバッ
クル部材とを結合した時点では、ウェビング3は正規の
装着状態のときの引出し長さよりも余分に引き出された
状態となっているので、乗員が結合操作後にウェビング
3を離すと、パワースプリング8のばね力によってウェ
ビング3は乗員の体にフィットするまで巻き取られる。
このとき、ウェビング3により乗員に圧迫感を与えない
ように、パワースプリング8のばね力が適宜決定されて
いる。このパワースプリング8によるウェビング巻取り
において、ウェビング3のシートベルトリトラクタ1か
らのウェビング引出し位置が図3において右方へ変化す
るので、これにともないウェビングガイド22も図3に
おいて右方へ移動する。
【0079】そして車両走行中は、車両に所定値以上の
減速度が作用しない限り、シートベルトリトラクタ1は
この状態を保持しているが、乗員の通常の前方移動では
ウェビング3が自由に引き出されるので、乗員は着座姿
勢等を自由に調整することができる。この乗員の通常の
前方移動においても、ウェビング3のシートベルトリト
ラクタ1からのウェビング引出し位置が左方へ変化する
ので、これにともないウェビングガイド22も図3にお
いて左方へ移動する。
【0080】[車両に所定値以上の減速度が作用したと
きの状態]車両走行中、急ブレーキ等により車両に所定
値以上の減速度が作用すると、シートベルトロック作動
手段6および減速度感知手段7がともに動作する。まず
第1段階として、減速度感知手段7の慣性体7cが慣性
により前方に(図3の二点鎖線で示す位置)移動するの
で、レバー7bが上方へ回動して図3の二点鎖線で示す
位置となる。このため、レバー7bの係止爪7iがロッ
クギヤ14の歯14cと係合する係合位置となる。一
方、車両のこの所定値以上の減速度により乗員が前方へ
移動しようとするため、ウェビング3が引き出される
が、このウェビング3の引出しにより、リールシャフト
4およびロックギヤ14がともに引き出し方向αへ回動
しようとする。
【0081】しかし、ロックギヤ14の歯14cがすぐ
に係止爪7eに係合するので、ロックギヤ14はすぐに
引き出し方向αへの回動が停止する。この結果、リール
シャフト4のみが引き出し方向αへ引続き回動するた
め、リールシャフト4はロックギヤ14に対してα方向
へ相対回動するようになる。
【0082】このリールシャフト4のα方向への相対回
動により、第2段階として図19および図20に示すよ
うにメインパウル17がリールシャフト4に対してβ方
向に相対回動して歯2fに係合し、その後若干遅れてバ
ックアップパウル20がリールシャフト4に対してβ方
向に相対回動して歯2gに係合する。これにより、リー
ルシャフト4はウェビング引出し方向αの回動が阻止さ
れるようになる。この結果、慣性により乗員が前方へ移
動しようとすることによって生じるウェビング3の引出
しが確実に阻止される。これにより、乗員は確実に拘束
されて保護されるようになる。このときには、ウェビン
グ3がほとんど引き出されないので、ウェビングガイド
22もほとんど移動しない。
【0083】[ウェビングに急激に引出し力が作用した
ときの状態]この状態ではウェビング3が急激に引き出
されるようになるため、リールシャフト4、ロックギヤ
14および慣性体15がウェビング引出し方向αへ急激
に回動しようとする。しかし、コントロールばね16の
ばね力がそれほど大きくないので、コントロールばね1
6が縮んで慣性体15は慣性遅れを生じる。すなわち、
慣性体15はロックギヤ14とともにウェビング引出し
方向αへ公転するばかりでなくロックギヤ14に対して
β方向へ相対的に自転する。
【0084】この慣性体15の自転により、図3に二点
鎖線で示すように係止爪15bが第2ストッパ14iに
当接する係合位置に移動してロックギヤ第1カバー13
の歯13cに係合する。このため、慣性体15の公転、
ロックギヤ14のウェビング引出し方向αの回転が阻止
されるようになる。したがって、リールシャフト4のみ
がウェビング引出し方向αへ回転する。これにより、前
述したようにリールシャフト4はロックギヤ14に対し
てα方向へ相対回動するようになる。
【0085】このリールシャフト4のα方向への相対回
動により、前述と同様にメインパウル17が回動して歯
2fに係合し、その後遅れてバックアップパウル20が
歯2fに係合する。これにより、リールシャフト4はウ
ェビング引出し方向αの回動が阻止されるようになる。
この結果、慣性により乗員が前方へ移動しようとするこ
とによって生じるウェビング3の引出しが確実に阻止さ
れる。これにより、乗員は確実に拘束されて保護される
ようになる。この場合にも、ウェビング3がほとんど引
き出されないので、ウェビングガイド22もほとんど移
動しない。
【0086】ところで、本実施例においては、ロックギ
ヤ第1カバー13の歯13cが少なくなることから、ウ
ェビング3の急激な引出しに対して作動遅れが生じる。
これは、慣性体15の係止爪15bが歯13cに係合す
るまでに若干の時間がかかるためである。しかし、この
程度の時間遅れ、すなわちリールシャフト4の回転量で
はウェビング3はそれほど引き出されないので、慣性体
15とロックギヤ第1カバー13からなるウェビングセ
ンサの機能が影響されることはほとんどない。
【0087】なお、ロックギヤ、慣性体およびロックギ
ヤ第1カバーを有するシートベルトリトラクタであれば
従来のどのようなシートベルトリトラクタにも、本発明
を適用することができる。
【0088】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るシートベルトリトラクタによれば、ロックギヤ回
動阻止用歯の歯数をリールシャフト回動阻止用歯の歯数
より少ないこのリールシャフト回動阻止用歯の歯数の公
約数に設定しているので、慣性体の係止爪がロックギヤ
回動阻止用歯に対してエンドロックし難くでき、エンド
ロックが発生する頻度を大幅に低くできる。また、ロッ
クギヤ回動阻止用歯の歯数を少なくできるので、その分
加工が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るシートベルトリトラクタの一実
施例を分解斜視的に示し、その左側部分を示す分解斜視
図である。
【図2】 図1に示す実施例の右側部分を示す分解斜視
図である。
【図3】 この実施例のシートベルトリトラクタの組立
状態を示し、カバーを取り外した状態のシートベルトリ
トラクタの左側面図である。
【図4】 この実施例のシートベルトリトラクタの組立
状態を示し、図3におけるIVーIV線に沿う断面図であ
る。
【図5】 この実施例のシートベルトリトラクタの組立
状態を示し、図4におけるVーV線に沿う部分断面図であ
る。
【図6】 この実施例に用いられるフレームの右側面図
である。
【図7】 この実施例に用いられるフレームの左側面図
である。
【図8】 この実施例に用いられるリールシャフトの正
面図である。
【図9】 この実施例に用いられるリールシャフトを示
し、(a)はその右側面図、(b)はその左側面図であ
る。
【図10】この実施例に用いられるロックギヤ第1カバ
ーを示す左側面図である。
【図11】この実施例に用いられるロックギヤの歯と慣
性体との関係を説明する図である。
【図12】この実施例と比較するためのテストピースを
説明する図である。
【図13】この実施例に用いられるロックギヤを示す図
である。
【図14】この実施例に用いられる慣性体を示す図であ
る。
【図15】この実施例に用いられるメインパウルを示
し、(a)はその左側面図、(b)はその正面図、
(c)はその右側面図である。
【図16】この実施例に用いられるジョイントピンを示
し、(a)はその正面図、(b)は(a)におけるXIVB
ーXIVB線に沿う断面図、(c)はその左側面図である。
【図17】この実施例に用いられるバックアップパウル
を示し、(a)はその左側面図、(b)はその正面図、
(c)はその右側面図である。
【図18】この実施例に用いられる減速度感知手段を部
分的に切り欠いて示す図である。
【図19】この実施例におけるメインパウルとバックア
ップパウルとの動作の一部を説明する説明図である。
【図20】この実施例におけるメインパウルとバックア
ップパウルとの動作の他部を説明する説明図である。
【図21】従来のシートベルトリトラクタを部分的に断
面をとって示す正面図である。
【図22】従来のシートベルトリトラクタにおける側面
図である。
【符号の説明】
1…シートベルトリトラクタ、2…フレーム、2a…右
側壁、2b…左側壁、2d,2e…貫通孔、2f,2g…
歯、3…ウェビング、4…リールシャフト、4a…ウェ
ビング巻取り部、4b…右側ガイドフランジ部、4c…
左側ガイドフランジ部、4i,4p…荷重受け面、4j,
4q…荷重受け部、4k…貫通孔、4m,4r…抜け止
め用フランジ、4n…第3凹嵌部、5…付勢力付与手
段、6…シートベルトロック作動手段、7…減速度感知
手段、13…ロックギヤ第1カバー、13c…歯、15
…慣性体、15b…係止爪、16…コントロールばね、
17…メインパウル、18…パウルスプリング、19…
ジョイントピン、20…バックアップパウル、21…ロ
ックギヤ第2カバー、22…ウェビングガイド

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェビング巻取部および該ウェビング巻
    取部の左右両側にそれぞれ設けられた前記ウェビング巻
    取部と同心の左右フランジ部を有するリールシャフト
    と、左右側壁を有するコ字形に形成され、前記左右側壁
    にそれぞれ穿設された貫通孔を貫通する前記リールシャ
    フトの両端を回動自在に支持するフレームと、該フレー
    ムおよび前記リールシャフト間に配設されて通常時前記
    リールシャフトの回動を許容し必要時に作動して前記リ
    ールシャフトの少なくともウェビング引出し方向の回動
    を阻止するロック手段と、車両に所定値以上の減速度が
    加えられたとき作動する減速度感知手段と、前記ウェビ
    ングを所定速度以上で急激引出したとき作動するウェビ
    ング引出し感知手段と、前記減速度感知手段または前記
    ウェビング引出し感知手段の作動により前記ロック手段
    を作動するロック作動手段とを備えているシートベルト
    リトラクタにおいて、 前記ロック手段は、前記フレームに設けられたリールシ
    ャフト回動阻止用歯と、通常時該リールシャフト回動阻
    止用歯に係合しない非作動位置と前記必要時に前記リー
    ルシャフト回動阻止用歯に係合して前記リールシャフト
    のウェビング引出し方向の回動を阻止するパウルとを少
    なくとも有し、 前記ロック作動手段は、前記リールシャフトに同軸状に
    かつ相対回動可能に設けられるとともにこの相対回動時
    に前記パウルを前記リールシャフト回動阻止用歯に係合
    させるロックギヤと、前記フレームに前記ロックギヤと
    同心状にかつ環状に固設された所定数のロックギヤ回動
    阻止用歯と、前記ロックギヤに、通常時前記ロックギヤ
    回動阻止用歯に係合しない非作動位置と前記必要時に前
    記ロックギヤ回動阻止用歯に係合して前記ロックギヤの
    少なくともウェビング引出し方向の回動を阻止する作動
    位置との間で揺動可能に設けられ、前記ロックギヤ回動
    阻止用歯に係合する係止爪を有する慣性体とを少なくと
    も有し、 前記ロックギヤ回動阻止用歯の歯数が前記リールシャフ
    ト回動阻止用歯の歯数より少ないこのリールシャフト回
    動阻止用歯の歯数の公約数に設定されていることを特徴
    とするシートベルトリトラクタ。
  2. 【請求項2】 前記ロックギヤ回動阻止用歯は、それぞ
    れ前記リールシャフト回動阻止用歯に対して同一位置関
    係に設定されていることを特徴とする請求項1記載のシ
    ートベルトリトラクタ。
  3. 【請求項3】 前記ロックギヤ回動阻止用歯は、等ピッ
    チで環状に配置されていることを特徴とする1または2
    記載のシートベルトリトラクタ。
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