JP2006327556A - シートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】緊急時にスプールがロックするまでのスプールのベルト引出し方向の回転角を可能な限り抑制して乗員の良好な拘束性を得るとともに、EA作動におけるベルト荷重の落ち込みを低減する。
【解決手段】緊急時には、プリテンショナが作動してスプール4およびロッキングベース23がともにベルト巻取り方向に急速に回転する。すると、止め部材33がガイド溝34にガイドされながらロッキングベース23に対して反時計回りに相対的に移動(回動)し、て作動位置となる。これにより、止め部材33が係止爪31aから外れて、迅速ロック用パウル31がスプリング32の付勢力で時計回りに回動し、係止爪31aが内歯27に係合する。したがって、ロッキングベース23のベルト引出し方向の回転がロックされ、トーションバー7のEA作動が迅速に行われる。
【選択図】 図2
【解決手段】緊急時には、プリテンショナが作動してスプール4およびロッキングベース23がともにベルト巻取り方向に急速に回転する。すると、止め部材33がガイド溝34にガイドされながらロッキングベース23に対して反時計回りに相対的に移動(回動)し、て作動位置となる。これにより、止め部材33が係止爪31aから外れて、迅速ロック用パウル31がスプリング32の付勢力で時計回りに回動し、係止爪31aが内歯27に係合する。したがって、ロッキングベース23のベルト引出し方向の回転がロックされ、トーションバー7のEA作動が迅速に行われる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、自動車等の車両に装備されて、車両衝突時等の車両に大きな減速度が作用した場合のような緊急時に、シートベルトリトラクタがスプールのベルト引出し方向の回転をロックしてシートベルトの引出しを防止することで乗員を拘束保護するためのシートベルト装置に関し、特に、緊急時の初期に、スプールをベルト巻取り方向に回転させてシートベルトによる乗員の拘束力を高めるプリテンショナを少なくとも備えているシートベルトリトラクタの技術分野に関するものである。
従来から自動車等の車両に装備されているシートベルト装置は、前述の緊急時にシートベルトで乗員を拘束して乗員のシートからの慣性移動を阻止することにより、乗員を保護している。このシートベルト装置は、スプールによりシートベルトの巻取り、引出しを行うとともに、緊急時にロック手段でスプールのベルト引出し方向の回転をロックしてシートベルトの引出しを阻止するシートベルトリトラクタを備えている。
従来、このようなシートベルトリトラクタとして、緊急時の初期に、スプールをベルト巻取り方向に回転させてシートベルトによる乗員の拘束力を高めるプリテンショナを少なくとも備えているシートベルトリトラクタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、このようなプリテンショナを備えたシートベルトリトラクタの一例を模式的に示す縦断面図である。また、図9は、例えば特許文献2に開示されている周知慣用のロック手段を概略的に示す図である。
図8中、1はシートベルトリトラクタ、2はコ字状のフレーム、3はシートベルト、4はコ字状のフレーム2の両側壁間に回転可能に支持され、シートベルト3を巻き取るスプール、5は前述の緊急時に発生する大きな車両減速度を感知して作動する減速度感知手段(ヴィークルセンサ)、6はヴィークルセンサ5によって作動して少なくともスプール4のベルト引出方向の回転を阻止するロック機構、7はこのスプール4の中心に軸方向に遊嵌、貫通され、かつスプール4とロック機構6とを回転的に連結するトーションバー(本発明のEA機構に相当)、8はスパイラルスプリング9のばね力によりブッシュ10を介してスプール4を常時ベルト巻取方向に付勢するスプリング手段、11は前述の緊急時に作動してベルト巻取トルク(駆動力)を発生するプリテンショナー、12はプリテンショナー11のシートベルト巻取トルクをスプール4に伝達するブッシュである。
また、図9中、23はトーションバー7の第2トルク伝達軸7bに一体回転可能に設けられたロッキングベース(本発明のロッキング部材に相当)、24はロッキングベース13に揺動可能に保持されたパウル、25はロッキングベース23に、通常時はこのロッキングベース23と一体回転し緊急時にヴィークルセンサ5の作動でロッキングベース23に対して相対回転するように設けられ、外周にラチェット歯26を有するとともにパウル24の係止爪24aがフレーム2の側壁の内歯27に係合させるようにパウル24のピン24bをガイドするカム孔25aを有するロックギヤ、28はロックギヤ25に揺動可能に保持されかつ係止爪28aを有するウェビングセンサ(ウェビングセンサ)、29は緊急時の大減速度時に車両前方(図9において左方)へ移動する慣性ボール、30は先端に係止爪30aを有するアクチュエータである。なお、図9では本来点線で示すべき部材を、説明の便宜上実線で示しているものある。
このシートベルトリトラクタ1においては、図9に示すように通常時はロック手段6のパウル24の係止爪24aがフレーム2の内歯27に係合しないとともに、ウェビングセンサ28の係止爪28aが図8に示すリテーナ40の内歯40aに係合しない位置にあるとともに、またヴィークルセンサ5の慣性ボール29が作動しなく、アクチュエ−タ30の係止爪30aがラチェット歯26に係合しない位置にある。また、シートベルト3の非装着時には、スプリング手段8でシートベルト3はスプール4に最大限巻き取られている。
この状態で、シートベルト3の装着のためシートベルト3が通常の速度で引き出されると、スプール4,トーションバー7、ロッキングベース23、ロックギヤ25がともにベルト引出し方向に一体に回転する。このため、パウル24およびウェビングセンサ28はともに作動しなく、それぞれの係止爪24a,28aがともに内歯27に係合しない。したがって、シートベルト3をスムーズにかつ容易に引き出すことができる。
そして、シートベルト3を適量引き出した後、周知のようにシートベルト3に摺動可能に支持されたタング(不図示)を車体に固定されたバックル(不図示)に係合することで、シートベルト3が乗員に装着される。タングとバックルとの係合後に、余分に引き出されたシートベルト3はスプリング手段8で巻き取られ、シートベルト3が乗員に圧迫感を与えない程度にフィットする。
シートベルト3の装着状態で、車両衝突等により車両前方向に大きな減速度が作用すると、これが検知されてプリテンショナ(PT)11が作動するとともに、ヴィークルセンサ5の慣性ボール29が車両前方へ移動する。
周知のように、プリテンショナの作動でスプール4がベルト巻取り方向に回転してシートベルト3が巻き取られるので、シートベルト3のたるみが除去されるとともにシートベルト3に所定の張力(テンション)が付与されて、乗員の拘束力が高められる。
一方、ヴィークルセンサ5の慣性ボール29が前方へ移動することで、アクチュエータ30が図9において時計回りに回動し、その係止爪30aがロックギヤ25のラチェット歯26に係合可能な位置になっている。
そして、プリテンショナ11の作動による所定のベルト巻取りが行われた後、引き続いて乗員の慣性によりシートベルト3が引き出されようとするため、スプール4はベルト引出し方向に回転力が作用されて同方向に回転する。このため、ロッキングベース23およびロックギヤ25もスプール4と一体に回転するが、すぐにラチェット歯26がアクチュエータ30の係止爪30aに係合し、ロックギヤ25のベルト引出し方向の回転がロックされる。しかし、ロッキングベース23がスプール4と一体にベルト引出し方向に回転し続けるため、ロッキングベース23はロックギヤ25に対して相対回転する。
これにより、パウル24のピン24bがロックギヤ25のカム孔25aにガイドされるため、パウル24が図9において時計回りに回動し、パウル24の係止爪24aがフレーム2の内歯27に係合する。このため、ロッキングベース23のベルト引出し方向の回転がロックされる。したがって、トーションバー7の第1トルク伝達軸17の回転もロックされる。
しかしながら、乗員の慣性によりシートベルト3はなおも引き出されようとするので、スプール4はなおもベルト引出し方向に付勢される。すると、スプール4のみがシートベルト引出方向にロッキングベース14に対して相対回転するので、第2トルク伝達軸18を介してトーションバー7がねじり変形する。これ以後、スプール4がトーションバー7をねじりつつシートベルト引出方向に回転することになり、このトーションバー7のねじり変形によってシートベルト3に加えられる荷重が制限されて、乗員に加えられる衝撃が吸収緩和される。
スプール4がロッキングベース14に対して相対回転することで、スプール4と一体回転するストッパ部材16が、螺合している雄ねじ軸部15に対して相対回転するため、ロッキングベース14の方へ移動する。そして、ストッパ部材16がロッキングベース14に当接すると、ストッパ部材16のそれ以上の回転が阻止されるので、スプール4の回転も阻止されて、トーションバー7のねじり変形が停止する。このようにして、シートベルト3の引出が阻止されて乗員がシートベルト3により確実に拘束されるとともに、トーションバー7の最大ねじりが制限され、トーションバー7のねじり変形による切断が防止される。
また、従来のシートベルトリトラクタ1では、シートベルト3の通常時より急激な引出し時には、ウェビングセンサ28がスプール4の急激なベルト引出し方向(図9において反時計回り)の回転に追従しない。すると、ウェビングセンサ28は図9において時計回りに回転して係止爪が28aが内歯40aに係合し、前述と同様にしてロッキングベース23のベルト引出し方向の回転がロックされるとともに、トーションバー7の第1トルク伝達軸17の回転もロックされる。
ところで、前述の従来のシートベルトリトラクタ1においては、緊急時やシートベルト3の急激な引出し時にヴィークルセンサ5あるいはウェビングセンサ28が作動してロックギヤ25が回転停止し、更に、パウル24が回動してその係止爪24aが内歯27に係合することで、ロッキングベース23のベルト引出し方向の回転がロックされる。このとき、緊急時の発生あるいはシートベルト3の急激な引出しの発生(トリガーオン)から、ロック手段6によりロッキングベース23のベルト引出し方向の回転が実際にロックされるまでに必要なロッキングベース23のベルト引出し方向の回転角θは、ヴィークルセンサ5のアクチュエータ30の回転角やウェビングセンサ28の回転角等のセンサの回動角A、ロックギヤ25のラチェット歯26のピッチB、パウル24の回動角C、およびロッキングベース23の回動角Dの和(θ=A+B+C+D)で与えられ、大きな回動角となっている。
しかしながら、このようにロッキングベース23のベルト引出し方向の回転角θが大きいと、スプール4のベルト引出し方向の回転角も大きくなり、トリガーオンからスプール4のベルト引出し方向の回転ロック完了までのベルト引出し量が大きくなってしまう。このため、図10に実線で示すようにトーションバー7のEA作動におけるベルト荷重の落ち込みが生じる。
一方、緊急時にプリテンショナの作動で多数の第1ラチェット爪を作動させてスプールをベルト巻取り方向に回転させてベルト巻取りを行うとともに、プリテンショナによるベルト巻取り終了後のベルト引出し時に、スプールのベルト引出し方向の回転速度が十分に大きいときに多数の第2ラチェット爪を作動してスプールのベルト引出し方向の回転をロックするシートベルトリトラクタが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−58559号公報。
特許第3192198号公報。
特許第2610392号公報。
しかしながら、前述の特許文献3に記載されているシートベルトリトラクタでは、プリテンショナの作動で多数の第1ラチェット爪を作動させてベルト巻取りを行うことは記載されているものの、プリテンショナによるベルト巻取り終了後のベルト引出し時に、スプールのベルト引出し方向の回転速度が十分に大きいときのみに多数の第2ラチェット爪を作動してスプールのベルト引出し方向の回転をロックしているため、スプールのベルト引出し方向の回転速度が比較的小さいときには、スプールのベルト引出し方向の回転をロックすることはできない。
また、スプールのベルト引出し方向の回転が開始された後、スプールのベルト引出し方向の回転速度が十分に大きくなったときに始めてスプールの回転をロックするため、同様にスプールがロックされるまでのスプールベルト引出し方向の回転角が大きくなる。このため、同様にトーションバーのEA作動におけるベルト荷重の落ち込みが生じる。
しかも、多数の第1ラチェット爪と多数の第2ラチェット爪から構成されているため、構成が複雑であるという問題もある。
しかも、多数の第1ラチェット爪と多数の第2ラチェット爪から構成されているため、構成が複雑であるという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、緊急時にスプールがロックするまでのスプールのベルト引出し方向の回転角を可能な限り抑制して、乗員の良好な拘束性を得ることができるとともに、EA作動におけるベルト荷重の落ち込みを低減し、EA機構によるEA機能を効果的にかつ十分に発揮させることのできる簡単な構成のシートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、請求項1の発明のシートベルトリトラクタは、シートベルトを巻き取るスプールと、通常時前記スプールと一体回転可能に設けられたロッキング部材と、緊急時に作動して前記ロッキング部材のベルト巻取り方向の回転をロックするロック手段と、前記スプールと前記ロッキング部材とを連結して、通常時前記スプールとロッキング部材とを一体回転可能に連結するとともに、前記ロッキング部材が前記ロック手段によりベルト巻取り方向の回転をロックされたときねじり変形するトーションバーと、緊急時に作動して駆動力を発生するプリテンショナとを備え、緊急時の初期に前記プリテンショナの駆動力で前記シートベルトを巻き取るとともに、前記ロック手段による前記ロッキング部材のベルト巻取り方向の回転ロック時に前記トーションバーがねじり変形して前記シートベルトの荷重を制限するようになっているシートベルトリトラクタにおいて、前記プリテンショナの作動で前記スプールがベルト巻取り方向に急速に回転したとき、前記スプールのベルト引出し方向の回転をロックする迅速ロック用ロック部材が前記ロッキング部材に設けられていることを特徴としている。
また、請求項2の発明のシートベルトリトラクタは、前記迅速ロック用ロック部材が前記ロッキング部材に回動可能に設けられており、この迅速ロック用ロック部材が前記スプールを支持するフレームに係合することで前記スプールのベルト引出し方向の回転をロックすることを特徴としている。
更に、請求項3の発明のシートベルトリトラクタは、前記迅速ロック用ロック部材が前記ロッキング部材に回動可能に設けられた迅速ロック用パウルであり、前記迅速ロック用パウルが付勢手段で前記フレームに設けられた歯に係合する方向に常時付勢されているとともに前記ロッキング部材に移動可能に設けられた止め部材で前記フレームの歯に係合しない位置に保持されており、前記止め部材が、前記プリテンショナの作動で前記スプールがベルト巻取り方向に急速に回転したときに移動して、前記迅速ロック用パウルを前記フレームの歯に係合可能にすることを特徴としている。
更に、請求項4の発明のシートベルトリトラクタは、前記迅速ロック用ロック部材が前記ロッキング部材に回動可能に設けられた迅速ロック用パウルであり、前記迅速ロック用パウルが付勢手段で前記フレームに設けられた歯に係合する方向に常時付勢されているとともに前記ロッキング部材に設けられた弾性変形可能な止め部材で前記フレームの歯に係合しない位置に保持されており、前記迅速ロック用パウルが、前記プリテンショナの作動で前記スプールがベルト巻取り方向に急速に回転したときに作用する遠心力で前記止め部材を弾性変形させてこの止め部材による保持を解除して回動し、前記フレームの歯に係合可能な位置に設定されることを特徴としている。
更に、請求項5の発明のシートベルトリトラクタは、前記迅速ロック用パウル、前記付勢手段、および前記止め部材が2組設けられており、一方の組の迅速ロック用パウルの前記フレームの歯との係合位置と他方の迅速ロック用パウルの前記フレームの歯との係合位置との位相が、互いに前記フレームの歯のピッチの半ピッチまたは約半ピッチだけずらされている設定されていることを特徴としている。
更に、請求項6の発明のシートベルトリトラクタは、前記迅速ロック用パウルが複数の係止爪を有しており、前記フレームの歯に一緒に係合する係止爪の組が所定組数設けられており、前記係止爪の組毎に、前記係止爪の前記フレームの歯との係合位置の位相が、互いに前記フレームの歯のピッチの半ピッチまたは約半ピッチだけずらされて設定されていることを特徴としている。
更に、請求項7の発明のシートベルト装置は、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタと、このシートベルトリトラクタから引き出されたシートベルトに摺動自在に支持されたタングと、このタングが係脱可能に係合されるバックルとを少なくとも備え、緊急時にシートベルトリトラクタによって前記シートベルトの引出しが阻止されることで乗員を拘束するシートベルト装置において、前記シートベルトリトラクタが、請求項1ないし6のいずれか1記載のシートベルトリトラクタであることを特徴としている。
このように構成された本発明のシートベルトリトラクタおよびシートベルト装置によれば、緊急時に通常のロック手段によるロッキング部材のベルト引出し方向の回転がロックされないうちに、迅速ロック用ロック部材をプリテンショナの作動によるスプールの急速な回転に応答して作動させてスプールのベルト引出し方向の回転を迅速にロックすることができる。したがって、スプールのベルト引出し方向の回転がロックするまでのスプールのベルト引出し方向の回転角を可能な限り抑制することができる。これにより、シートベルトによる乗員の良好な拘束性が十分に得ることができるとともに、トーションバーのEA作動におけるベルト荷重の落込みを低減することができ、トーションバーによるEA機能を効果的にかつ十分に発揮させることができる。
特に、請求項4の発明のシートベルトリトラクタによれば、弾性変形可能な止め部材で弾性保持されている迅速ロック用パウルがそれ自体の遠心力で作動位置へ回動するようになるので、より簡単な構成で作動をより確実にすることができる。しかも、係合保持部材で迅速ロック用パウルをフレームの歯に係合する方向に常時付勢しているので、迅速ロック用パウルがフレームの歯の先端に当接しても、この迅速ロック用パウルが元の位置の方へ戻るのを防止することができ、プリテンショナの作動後に迅速ロック用パウルをフレームの歯に確実に係合させることができる。
また、請求項5の発明のシートベルトリトラクタによれば、2組の迅速ロック用パウルを設けることで、両迅速ロック用パウルのいずれかが、迅速にフレームの歯に係合するようになるので、プリテンショナの作動後のスプールのベルト引出方向の回転をより一層迅速にロックすることができる。したがって、プリテンショナの作動後のシートベルトの引出しが抑制され、シートベルトによる乗員拘束をより一層効果的に行うことができるようになる。
更に、請求項6の発明のシートベルトリトラクタによれば、フレームの歯に一緒に係合する迅速ロック用パウルの係止爪の組を所定組数設けていることから、係止爪のいずれかの組が迅速にフレームの歯に係合するようになるので、プリテンショナの作動後のスプールのベルト引出方向の回転をより一層迅速にロックすることができる。したがって、プリテンショナの作動後のシートベルトの引出しが抑制され、シートベルトによる乗員拘束をより一層効果的に行うことができるようになる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例を部分的にかつ模式的に示す、図9と同様の図である。なお、以下の実施の形態の各例の説明においては、その例より前の例および前述の図8および図9に示す従来例と同じ構成要素には同じ符号を付すことで、その詳細な説明は省略する。
図1は、本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例を部分的にかつ模式的に示す、図9と同様の図である。なお、以下の実施の形態の各例の説明においては、その例より前の例および前述の図8および図9に示す従来例と同じ構成要素には同じ符号を付すことで、その詳細な説明は省略する。
図1に示すように、この例のシートベルトリトラクタ1では、ロッキングベース23にウェビングセンサが設けられていない(図1には、説明の便宜上、ウェビングセンサ28を点線で示す)とともに、このロッキングベース23に緊急時に作動する迅速ロック用パウル33が回動可能に設けられている。また、ウェビングセンサ28は従来と同様にロックギヤ25に設けられて、その係止爪28aが内歯40aに係合可能となっている。
迅速ロック用パウル31は、その先端に設けられかつ内歯27と係合可能な複数(図示例では3個)の係止爪31aを有している。また、迅速ロック用パウル31は、ロッキングベース23との間に設けられたスプリング32の付勢力によって図1において時計回りに、つまり係止爪31aが内歯27に係合する方向に常時付勢されている。
更に、ロッキングベース23には、板状部材からなる円弧状の止め部材33が設けられている。この止め部材33は、ロッキングベース23に設けられた、スプール4の回転軸を中心とする円の円弧状のガイド溝34に所定の摩擦力を有して摺動可能に嵌合されている。そして、通常時は図1に示すようにガイド溝34の段部に止め部材33の段部が当接した初期位置に保持されている。この止め部材33の初期位置では、ガイド溝34から突出する止め部材33の端部に迅速ロック用パウル31の1つの係止爪31が当接して、すべての係止爪31が内歯27に係合しない位置に保持されている。なお、止め部材33の端部に当接する係止爪31は2以上であってもよい。
また、この止め部材33はプリテンショナ11が作動してスプール4が急速にベルト巻取り方向に回転したときに、ロッキングベース23のベルト巻取り方向の回動に追従しなく、ガイド溝34に沿ってガイド溝34の底部に当接する位置までガイド溝34との摩擦力に抗して移動(回動)するようになっている。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成は、図8および図9に示す従来例のシートベルトリトラクタ1と同じである。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成は、図8および図9に示す従来例のシートベルトリトラクタ1と同じである。
このように構成されたこの例のシートベルトリトラクタ1においては、前述の従来例と同様に、通常時のベルト引出しおよびベルト巻取り時には、スプール4およびロッキングベース23がともに通常の速度で回転するので、図2(a)に示すように止め部材33が移動しなく初期位置に保持される。したがって、迅速ロック用パウル31もこの止め部材33によって係止爪31aが内歯27に係合しない非作動位置に保持されている。
また、車両の軽い衝突時(例えば、約1.5G程度)や急激なベルト引出し時においては、プリテンショナ11が作動しないため、同様に図2(a)に示すように止め部材33が移動しなく初期位置に保持される。したがって、迅速ロック用パウル31もこの止め部材33によって係止爪31aが内歯27に係合しない非作動位置に保持されている。
一方、車両衝突時等の大減速度が発生した緊急時においては、プリテンショナ11が作動してスプール4およびロッキングベース23がともにベルト巻取り方向に急速に回転する。すると、止め部材33がこのロッキングベース23のベルト巻取り方向の急速な回転に追従しなく、図2(b)に示すように止め部材33がガイド溝34にガイドされながらロッキングベース23に対して反時計回りに相対的に移動(回動)し、ガイド溝34の底部に当接する作動位置となる。これにより、止め部材33が係止爪31aから外れて、迅速ロック用パウル31がスプリング32の付勢力で時計回りに回動し、係止爪31aが内歯27に係合する。したがって、ロッキングベース23のベルト引出し方向の回転がロックされ、トーションバー7のEA作動が迅速に行われるようになる。
このとき、ヴィークルセンサ5の作動によるパウル24の係止爪24aは前述のようにスプール4が回転角θまで回転していないため、図2(b)に示すように内歯27にはいまだ係合していない。このようにして、この例のシートベルトリトラクタ1では、緊急時にロッキングベース23のベルト引出し方向の回転が、従来のパウル24によるロッキングベース23のベルト引出し方向の回転のロックに比べてはるかに迅速にロックされる。
この例のシートベルトリトラクタ1によれば、緊急時に通常のパウル24の係止爪24aが内歯27に係合しないうちに、迅速ロック用パウル31を、プリテンショナ11の作動によるスプール4の急速な回転に応答して内歯に係合させているので、緊急時にスプール4を迅速にロックでき、スプール4がロックするまでのスプール4のベルト引出し方向の回転角を可能な限り抑制することができる。これにより、シートベルト3による乗員の良好な拘束性が十分に得ることができるとともに、図10に二点鎖線で示すようにトーションバー7がEA動作を行うEA領域においてベルト荷重の落ち込みを低減することができ、トーションバー7によるEA機能を効果的にかつ十分に発揮させることができる。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の作用効果は、図8および図9に示す従来例のシートベルトリトラクタ1と同じである。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の作用効果は、図8および図9に示す従来例のシートベルトリトラクタ1と同じである。
図3は本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の他の例を示し、(a)は図2(a)と同様の図、(b)は図2(b)と同様の図である。
前述の図1に示す例では、止め部材33が板状部材から円弧状に形成されているが、図3(a)および(b)に示すようにこの例のシートベルトリトラクタ1では、止め部材33がピン状部材もしくはボール状部材で形成されている。したがって、この例のシートベルトリトラクタ1によれば、止め部材33を単純な形状にでき安価に形成することができる。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成および他の作用効果は、いずれも図1に示す例のシートベルトリトラクタ1と図8および図9に示す従来例のシートベルトリトラクタ1とに同じである。
前述の図1に示す例では、止め部材33が板状部材から円弧状に形成されているが、図3(a)および(b)に示すようにこの例のシートベルトリトラクタ1では、止め部材33がピン状部材もしくはボール状部材で形成されている。したがって、この例のシートベルトリトラクタ1によれば、止め部材33を単純な形状にでき安価に形成することができる。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成および他の作用効果は、いずれも図1に示す例のシートベルトリトラクタ1と図8および図9に示す従来例のシートベルトリトラクタ1とに同じである。
図5は本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の更に他の例を示し、(a)は図2(a)と同様の図、(b)は図2(b)と同様の図である。
前述の図1および図3に示す例では、いずれも、迅速ロック用パウル31が止め部材33で非作動位置に保持され、プリテンショナ11の作動によるロッキングベース23のベルト巻取り方向の急速な回転で止め部材33がロッキングベース23に対して相対移動して迅速ロック用パウル31から外れることで、迅速ロック用パウル31がスプリング32の付勢力で回動してフレーム2の内歯27に係合するようになっているが、この例のシートベルトリトラクタ1では、迅速ロック用パウル31がプリテンショナ11の作動によるロッキングベース23のベルト巻取り方向の急速な回転で作用する遠心力で迅速ロック用パウル31が作動位置に回動するようにされている。
前述の図1および図3に示す例では、いずれも、迅速ロック用パウル31が止め部材33で非作動位置に保持され、プリテンショナ11の作動によるロッキングベース23のベルト巻取り方向の急速な回転で止め部材33がロッキングベース23に対して相対移動して迅速ロック用パウル31から外れることで、迅速ロック用パウル31がスプリング32の付勢力で回動してフレーム2の内歯27に係合するようになっているが、この例のシートベルトリトラクタ1では、迅速ロック用パウル31がプリテンショナ11の作動によるロッキングベース23のベルト巻取り方向の急速な回転で作用する遠心力で迅速ロック用パウル31が作動位置に回動するようにされている。
すなわち、図5(a)および(b)に示すように、迅速ロック用パウル31はその重心が迅速ロック用パウル31の回転軸から偏心した位置に設定されていて、ロッキングベース23の回転により遠心力が作用したとき、回転軸を中心に外方(内歯27に係合する方向)に回転するようになっている。この迅速ロック用パウル31は1つの係止爪31aを有している。
また通常時、迅速ロック用パウル31は、湾曲した板ばねからなる止め部材33により非作動位置に保持されているとともに、くの字状に曲がった板ばねからなる係合保持部材40で外方に常時付勢されている。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成は、前述の図1に示す例と同じである。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成は、前述の図1に示す例と同じである。
このように構成されたシートベルトリトラクタ1においては、プリテンショナ11が非作動のときは、迅速ロック用パウル31は、仮に遠心力が作用してもその遠心力が小さいことから止め部材33で図5(a)に示す非作動位置に保持されて内歯27に係合しない。また、プリテンショナ11の作動によるロッキングベース23のベルト巻取り方向の急速な回転で迅速ロック用パウル31に大きな遠心力が作用すると、迅速ロック用パウル31が外方に回動しようとする力が止め部材33の保持力より大きくなる。このため、迅速ロック用パウル31の回動力で止め部材33が弾性変形するので、止め部材33による迅速ロック用パウル31の保持が解除される。すると、迅速ロック用パウル31は外方に回動して内歯27に係合可能な作動位置となる。このとき、迅速ロック用パウル31が係合保持部材40で内歯27に係合する方向に常時付勢されているので、迅速ロック用パウル31が内歯27の先端に当接したとき、この迅速ロック用パウル31が元の位置(非作動位置)の方へ戻らないように規制される。
この例のシートベルトリトラクタ1によれば、板ばねからなる止め部材33で弾性保持されている迅速ロック用パウル31がそれ自体の遠心力で作動位置へ回動するようになるので、より簡単な構成で作動をより確実にすることができる。しかも、板ばねからなる係合保持部材40で迅速ロック用パウル31を内歯27に係合する方向に常時付勢しているので、迅速ロック用パウル31が内歯27の先端に当接しても、この迅速ロック用パウル31が元の位置の方へ戻るのを防止することができ、プリテンショナ11の作動後に迅速ロック用パウル31を内歯27に確実に係合させることができる。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の作用効果は、前述の図1に示す例と同じである。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の作用効果は、前述の図1に示す例と同じである。
図6は本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の更に他の例を示し、(a)は迅速ロック用パウルの非作動状態を示す図、(b)および(c)は迅速ロック用パウルの作動状態を示す図である。
前述の図5(a)および(b)に示す例では、迅速ロック用パウル31、板ばねからなりこの迅速ロック用パウル31を非作動位置に弾性保持する止め部材33、および板ばねからなり迅速ロック用パウル31を常時内歯27と係合する方向に付勢する係合保持部材40が1組しか設けられていないが、図6(a)に示すようにこの例のシートベルトリトラクタ1では、図5(a)および(b)に示す例とまったく同じ例迅速ロック用パウル31、止め部材33、および係合保持部材40が2組設けられている。明細書および図面において、説明の便宜上、対応する構成要素の符号にそれぞれ[α]および[β]を付す。
そして、一方の迅速ロック用パウル31αの内歯27との係合位置と他方の迅速ロック用パウル31βの内歯27との係合位置との位相が、互いに内歯27のピッチの半ピッチまたは約半ピッチだけずらされている。
この例のシートベルトリトラクタ1においては、両迅速ロック用パウル31α,31βの内歯27との係合位置が互いに内歯27のピッチの半ピッチまたは約半ピッチだけずれていることから、図6(b)に示すように一方の迅速ロック用パウル31αが先に内歯27に係合したときは、他方の迅速ロック用パウル31βは内歯27に係合しない。また、図6(c)に示すように他方の迅速ロック用パウル31βが先に内歯27に係合したときは、一方の迅速ロック用パウル31αは内歯27に係合しない。
このように、2組の迅速ロック用パウル31α,31βを設けることで、両迅速ロック用パウル31α,31βのいずれかが、迅速に内歯27に係合するようになるので、プリテンショナ11の作動後のスプールのベルト引出方向の回転をより一層迅速にロックすることができる。したがって、プリテンショナ11の作動後のシートベルト3の引出しが抑制され、シートベルト3による乗員拘束をより一層効果的に行うことができるようになる。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成および他の作用効果は、前述の図1に示す例と同じである。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成および他の作用効果は、前述の図1に示す例と同じである。
図7は本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の更に他の例を示し、(a)は迅速ロック用パウルの非作動状態を示す図、(b)および(c)は迅速ロック用パウルの作動状態を示す図である。
前述の図5(a)および(b)に示す例では、迅速ロック用パウル31の係止爪31aが1個しか設けられていないが、図7(a)に示すようにこの例のシートベルトリトラクタ1では、迅速ロック用パウル31の係止爪31aが4個設けられている。その場合、第1係止爪31aと第3係止爪31aとの組が一緒に内歯27に係合し、また第2係止爪31aと第4係止爪31aとの組が一緒に内歯27に係合するようにされている。
そして、一方の組の第1および第3係止爪31aの内歯27との係合位置と他方の組の第2および第4係止爪31aの内歯27との係合位置との位相が、互いに内歯27のピッチの半ピッチまたは約半ピッチだけずらされている。
この例のシートベルトリトラクタ1においては、両組の係止爪31aの内歯27との係合位置が互いに内歯27のピッチの半ピッチまたは約半ピッチだけずれていることから、図7(b)に示すように一方の組の第1係止爪31aと第3係止爪31aが内歯27に係合したときは、他方の組の第2係止爪31aと第4係止爪31aは内歯27に係合しない。また、図7(c)に示すように他方の組の第2係止爪31aと第4係止爪31aが内歯27に係合したときは、一方の組の第1係止爪31aと第3係止爪31aは内歯27に係合しない。
このように、迅速ロック用パウル31の2個1組で2組の係止爪31aを設けることで、係止爪31aのいずれかの組が迅速に内歯27に係合するようになるので、プリテンショナ11の作動後のスプールのベルト引出方向の回転をより一層迅速にロックすることができる。したがって、プリテンショナ11の作動後のシートベルト3の引出しが抑制され、シートベルト3による乗員拘束をより一層効果的に行うことができるようになる。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成および他の作用効果は、前述の図5(a)および(b)に示す例と同じである。
この例のシートベルトリトラクタ1の他の構成および他の作用効果は、前述の図5(a)および(b)に示す例と同じである。
なお、係止爪31aは4個に限定されることはなく、2個以上の複数個設けることができる。その場合、内歯27に一緒に係合する係止爪31aの組を所定組数設けて、係止爪31aの組毎に、係止爪31aの内歯27との係合位置との位相をずらして設定する。
前述の各例のシートベルトリトラクタ1は、いずれも従来公知のシートベルト装置に用いられているシートベルトリトラクタ1に適用することができる。例えば図4に示すように、前述の各例のシートベルトリトラクタ1が適用されるシートベルト装置35としては、車体に固定されたシートベルトリトラクタ1、このシートベルトリトラクタ1から引き出されるとともに先端のベルトアンカー3aが車体の床あるいは車両シート36に固定されるシートベルト3、シートベルトリトラクタ1から引き出されたシートベルト3を乗員のショルダーの方へガイドするガイドアンカー37、このガイドアンカー37からガイドされてきたシートベルト3に摺動自在に支持されたタング38、車体の床あるいは車両シートに固定されかつタング38が係脱可能に挿入係合されるバックル39から構成されるシートベルト装置35がある。
本発明のシートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置は、シートベルトにより乗員を拘束保護するためのシートベルト装置に用いられて、緊急時の初期に、スプールをベルト巻取り方向に回転させてシートベルトによる乗員の拘束力を高めるプリテンショナを少なくとも備えているシートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置に好適に利用することができる。
1…シートベルトリトラクタ、2…フレーム、3…シートベルト、4…スプール、5…減速度感知手段(ヴィークルセンサ)、7…トーションバー、11…プリテンショナ、23…ロッキングベース、24…パウル、25…ロックギヤ、27…内歯、28…慣性体(ウェビングセンサ)、31…迅速ロック用パウル、33…止め部材、34…ガイド溝、35シートベルト装置、38…タング、39…バックル、40…係合保持部材
Claims (7)
- シートベルトを巻き取るスプールと、通常時前記スプールと一体回転可能に設けられたロッキング部材と、緊急時に作動して前記ロッキング部材のベルト巻取り方向の回転をロックするロック手段と、前記スプールと前記ロッキング部材とを連結して、通常時前記スプールとロッキング部材とを一体回転可能に連結するとともに、前記ロッキング部材が前記ロック手段によりベルト巻取り方向の回転をロックされたときねじり変形するトーションバーと、緊急時に作動して駆動力を発生するプリテンショナとを備え、緊急時の初期に前記プリテンショナの駆動力で前記シートベルトを巻き取るとともに、前記ロック手段による前記ロッキング部材のベルト巻取り方向の回転ロック時に前記トーションバーがねじり変形して前記シートベルトの荷重を制限するようになっているシートベルトリトラクタにおいて、
前記プリテンショナの作動で前記スプールがベルト巻取り方向に急速に回転したとき、前記スプールのベルト引出し方向の回転をロックする迅速ロック用ロック部材が前記ロッキング部材に設けられていることを特徴とするシートベルトリトラクタ。 - 前記迅速ロック用ロック部材は前記ロッキング部材に回動可能に設けられており、この迅速ロック用ロック部材が前記スプールを支持するフレームに係合することで前記スプールのベルト引出し方向の回転をロックすることを特徴とする請求項1記載のシートベルトリトラクタ。
- 前記迅速ロック用ロック部材は前記ロッキング部材に回動可能に設けられた迅速ロック用パウルであり、前記迅速ロック用パウルは付勢手段で前記フレームに設けられた歯に係合する方向に常時付勢されているとともに前記ロッキング部材に移動可能に設けられた止め部材で前記フレームの歯に係合しない位置に保持されており、
前記止め部材は、前記プリテンショナの作動で前記スプールがベルト巻取り方向に急速に回転したときに移動して、前記迅速ロック用パウルを前記フレームの歯に係合可能にすることを特徴とする請求項2記載のシートベルトリトラクタ。 - 前記迅速ロック用ロック部材は前記ロッキング部材に回動可能に設けられた迅速ロック用パウルであり、前記迅速ロック用パウルは付勢手段で前記フレームに設けられた歯に係合する方向に常時付勢されているとともに前記ロッキング部材に設けられた弾性変形可能な止め部材で前記フレームの歯に係合しない位置に保持されており、
前記迅速ロック用パウルは、前記プリテンショナの作動で前記スプールがベルト巻取り方向に急速に回転したときに作用する遠心力で前記止め部材を弾性変形させてこの止め部材による保持を解除して回動し、前記フレームの歯に係合可能な位置に設定されることを特徴とする請求項2記載のシートベルトリトラクタ。 - 前記迅速ロック用パウル、前記付勢手段、および前記止め部材が2組設けられており、
一方の組の迅速ロック用パウルの前記フレームの歯との係合位置と他方の迅速ロック用パウルの前記フレームの歯との係合位置との位相が、互いに前記フレームの歯のピッチの半ピッチまたは約半ピッチだけずらされている設定されていることを特徴とする請求項4記載のシートベルトリトラクタ。 - 前記迅速ロック用パウルは複数の係止爪を有しており、前記フレームの歯に一緒に係合する係止爪の組が所定組数設けられており、前記係止爪の組毎に、前記係止爪の前記フレームの歯との係合位置の位相が、互いに前記フレームの歯のピッチの半ピッチまたは約半ピッチだけずらされてずらされている設定されていることを特徴とする請求項4記載のシートベルトリトラクタ。
- シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタと、このシートベルトリトラクタから引き出されたシートベルトに摺動自在に支持されたタングと、このタングが係脱可能に係合されるバックルとを少なくとも備え、緊急時にシートベルトリトラクタによって前記シートベルトの引出しが阻止されることで乗員を拘束するシートベルト装置において、
前記シートベルトリトラクタは、請求項1ないし6のいずれか1記載のシートベルトリトラクタであることを特徴とするシートベルト装置。
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