JP3221924B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
- Publication number
- JP3221924B2 JP3221924B2 JP21156292A JP21156292A JP3221924B2 JP 3221924 B2 JP3221924 B2 JP 3221924B2 JP 21156292 A JP21156292 A JP 21156292A JP 21156292 A JP21156292 A JP 21156292A JP 3221924 B2 JP3221924 B2 JP 3221924B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon
- film
- substrate
- layer
- source
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Formation Of Insulating Films (AREA)
- Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電界効
果型トランジスタを有する半導体装置の従来の製造方法
を図19乃至図21を参照して説明する。先ず図19
(a)に示すように、P型シリコン基板1上のPウェル
形成予定領域2に例えばBイオンを100KeV、2.
0E13cm-2の条件で注入した後にNウェル形成予定領
域3に例えばPイオンを16KeV、6.4E12cm-2
の条件で注入し、その後に1190℃、150分の熱処
理を施すことによってPウェル領域2及びNウェル領域
3を形成する。続いてLOCOS(local oxidization o
f silicon)法を用いて素子分離領域4を形成する(図1
9(a)参照)。
果型トランジスタを有する半導体装置の従来の製造方法
を図19乃至図21を参照して説明する。先ず図19
(a)に示すように、P型シリコン基板1上のPウェル
形成予定領域2に例えばBイオンを100KeV、2.
0E13cm-2の条件で注入した後にNウェル形成予定領
域3に例えばPイオンを16KeV、6.4E12cm-2
の条件で注入し、その後に1190℃、150分の熱処
理を施すことによってPウェル領域2及びNウェル領域
3を形成する。続いてLOCOS(local oxidization o
f silicon)法を用いて素子分離領域4を形成する(図1
9(a)参照)。
【0003】次に図19(b)に示すようにPウェル領
域2中に、所望のしきい値電圧を得るために例えばBイ
オン5を15KeV、1.0E13cm-2の条件で注入す
ることによりチャネル表面の濃度を調節し、続いてNウ
ェル領域3中に、所望のしきい値電圧を得るために例え
ばPイオン6を120KeV、1.0E13cm-2の条件
で注入し、続いてAsイオン6を40KeV、2.5E
12cm-2の条件で注入することによりチャネル表面の濃
度を調節する。
域2中に、所望のしきい値電圧を得るために例えばBイ
オン5を15KeV、1.0E13cm-2の条件で注入す
ることによりチャネル表面の濃度を調節し、続いてNウ
ェル領域3中に、所望のしきい値電圧を得るために例え
ばPイオン6を120KeV、1.0E13cm-2の条件
で注入し、続いてAsイオン6を40KeV、2.5E
12cm-2の条件で注入することによりチャネル表面の濃
度を調節する。
【0004】以下の説明においては、NチャネルMOS
又はPチャネルMOSの一方についてのみ説明する。例
えばウェル領域形成等の時の不純物の導入は各々の領域
のみ選択的に行うために、光蝕刻法を用いてレジスト膜
を形成し、選択領域のみレジスト膜を除去した後、全て
行っている。
又はPチャネルMOSの一方についてのみ説明する。例
えばウェル領域形成等の時の不純物の導入は各々の領域
のみ選択的に行うために、光蝕刻法を用いてレジスト膜
を形成し、選択領域のみレジスト膜を除去した後、全て
行っている。
【0005】次に図19(c)に示すように、例えば8
00℃の10%HC1雰囲気で半導体基板1の表面を酸
化し、これにより例えば厚さ7nmのシリコン酸化膜(ゲ
ート絶縁膜)7Aを形成する。そして、図19(d)に
示すようにシリコン酸化膜7A上に例えばLPCVD(l
ow‐pressure chemicaL vapor deposition) 法を用いて
厚さ200nmの多結晶シリコン膜8を形成する。その
後、この多結晶シリコン膜8のNチャネルトランジスタ
領域に例えばAsイオンを40KeV、3.0E15cm
-2の条件で注入し、Pチャネルトランジスタ領域に例え
ばBF2 イオンを35KeV、1.0E15cm-2の条件
で注入する。
00℃の10%HC1雰囲気で半導体基板1の表面を酸
化し、これにより例えば厚さ7nmのシリコン酸化膜(ゲ
ート絶縁膜)7Aを形成する。そして、図19(d)に
示すようにシリコン酸化膜7A上に例えばLPCVD(l
ow‐pressure chemicaL vapor deposition) 法を用いて
厚さ200nmの多結晶シリコン膜8を形成する。その
後、この多結晶シリコン膜8のNチャネルトランジスタ
領域に例えばAsイオンを40KeV、3.0E15cm
-2の条件で注入し、Pチャネルトランジスタ領域に例え
ばBF2 イオンを35KeV、1.0E15cm-2の条件
で注入する。
【0006】次に図20(a)に示すように、例えばR
IE(Reactive ion etching)法を用いて多結晶シリコン
膜8をパターニングし、ゲート電極9を形成する。その
後図20(b)に示すように基板1上のNチャネルトラ
ンジスタのソース、ドレイン形成予定領域に例えばAs
イオンを50KeV、5.0E15cm-2の条件で注入し
て熱処理することによりソース、ドレイン領域10を形
成し、Pチャネルトランジスタのソース、ドレイン形成
予定領域に例えばBF2 イオンを35KeV、3.0E
15cm-2の条件で注入し、熱処理することによりソー
ス、ドレイン領域10を形成する。続いて図20(C)
に示すように基板1の表面部上に、例えばCVD(chemi
cal vapor deposition) 法を用いて層間膜としてシリコ
ン酸化膜11を例えば500nm堆積させる。そして、図
21(a)に示すようにシリコン酸化膜11をパターニ
ングしてコンタクトホール12を開孔し、その後図21
(b)に示すように、例えばSiを1%含有するAl膜
13をスパッタ法を用いて形成する。続いて図21
(c)に示すようにAl膜13をパターニングして配線
部14を形成し、その後約450℃のフォーミングガス
雰囲気中で熱処理を行なった後に、基板1の表面部に例
えば1000nmのシリコン酸化膜を形成し、パシベーシ
ョン膜(図示せず)とする。
IE(Reactive ion etching)法を用いて多結晶シリコン
膜8をパターニングし、ゲート電極9を形成する。その
後図20(b)に示すように基板1上のNチャネルトラ
ンジスタのソース、ドレイン形成予定領域に例えばAs
イオンを50KeV、5.0E15cm-2の条件で注入し
て熱処理することによりソース、ドレイン領域10を形
成し、Pチャネルトランジスタのソース、ドレイン形成
予定領域に例えばBF2 イオンを35KeV、3.0E
15cm-2の条件で注入し、熱処理することによりソー
ス、ドレイン領域10を形成する。続いて図20(C)
に示すように基板1の表面部上に、例えばCVD(chemi
cal vapor deposition) 法を用いて層間膜としてシリコ
ン酸化膜11を例えば500nm堆積させる。そして、図
21(a)に示すようにシリコン酸化膜11をパターニ
ングしてコンタクトホール12を開孔し、その後図21
(b)に示すように、例えばSiを1%含有するAl膜
13をスパッタ法を用いて形成する。続いて図21
(c)に示すようにAl膜13をパターニングして配線
部14を形成し、その後約450℃のフォーミングガス
雰囲気中で熱処理を行なった後に、基板1の表面部に例
えば1000nmのシリコン酸化膜を形成し、パシベーシ
ョン膜(図示せず)とする。
【0007】このような半導体装置の従来の製造方法に
おいては、ゲート絶縁膜7Aを形成するのに熱酸化の方
法を用いている。この熱酸化の方法は、例えば厚さ2nm
のシリコン酸化膜を得るためには、乾燥酸素雰囲気中で
酸化を行うとすると、800℃、5分間の熱工程が必要
である。それ故、従来の製造方法においては、熱酸化に
よるチャネル不純物の分布に対する影響が避けられず、
短チャネル効果の抑制等が困難であったこのため微細な
電界効果型トランジスタの実現にとって障害となってい
た。
おいては、ゲート絶縁膜7Aを形成するのに熱酸化の方
法を用いている。この熱酸化の方法は、例えば厚さ2nm
のシリコン酸化膜を得るためには、乾燥酸素雰囲気中で
酸化を行うとすると、800℃、5分間の熱工程が必要
である。それ故、従来の製造方法においては、熱酸化に
よるチャネル不純物の分布に対する影響が避けられず、
短チャネル効果の抑制等が困難であったこのため微細な
電界効果型トランジスタの実現にとって障害となってい
た。
【0008】又、従来の半導体装置の他の製造方法を図
22を参照して説明する。まず半導体基板21内にウェ
ル領域を形成し、その表面にフィールド酸化膜22、ゲ
ート酸化膜23を形成する(図22(a)参照)。その
後、基板21の表面に例えば厚さ200nmの多結晶シリ
コン膜24をLPCVD法を用いて形成し、その上に例
えば厚さ100nmのシリコン酸化膜25を形成する(図
22(a)参照)。そして、光リソグラフィによりフォ
トレジストのマスク(図示せず)を形成した後、RIE
法を用いてシリコン酸化膜25、多結晶シリコン膜24
をパターニングし、ゲート電極を形成する(図22
(a)参照)。そして、ゲートとソースとの電流リーク
を抑えるために、後酸化(アニール)を行って、約10
nmの酸化膜(図示せず)を形成し、その後イオン注入す
ることによって低濃度拡散層27を形成する(図22
(a)参照)。
22を参照して説明する。まず半導体基板21内にウェ
ル領域を形成し、その表面にフィールド酸化膜22、ゲ
ート酸化膜23を形成する(図22(a)参照)。その
後、基板21の表面に例えば厚さ200nmの多結晶シリ
コン膜24をLPCVD法を用いて形成し、その上に例
えば厚さ100nmのシリコン酸化膜25を形成する(図
22(a)参照)。そして、光リソグラフィによりフォ
トレジストのマスク(図示せず)を形成した後、RIE
法を用いてシリコン酸化膜25、多結晶シリコン膜24
をパターニングし、ゲート電極を形成する(図22
(a)参照)。そして、ゲートとソースとの電流リーク
を抑えるために、後酸化(アニール)を行って、約10
nmの酸化膜(図示せず)を形成し、その後イオン注入す
ることによって低濃度拡散層27を形成する(図22
(a)参照)。
【0009】次に基板1の表面に、例えば厚さ100nm
の酸化シリコン膜をLPCV法により形成し、RIE法
を用いて上記酸化シリコン膜をパターニングしてゲート
電極の側面にのみ酸化シリコン膜を残すようにして側壁
部28を形成する(図22(a)参照)。その後ソー
ス、ドレイン形成予定領域にイオンを注入することによ
り高濃度拡散層29を形成する(図22(a)参照)。
そして、チタン30を例えばスパタリング法を用いて厚
さ50nm堆積させ(図22(a)参照)、その後RTA
(Rappid thermal anneal)法を用いて650℃から75
0℃程度の温度で熱処理を行う。これによりチタン層3
0は基板21のシリコンと反応し、ソース及びドレイン
と接触している領域がチタンシリサイド31となるが、
他の領域上ではチタン層30のままとなる(図22
(b)参照)。その後、アンモニア、過酸化水素水、及
び水の混合液、あるいは硫酸と過酸化水素水の混合液に
よって未反応のチタン層30を選択的にエッチングす
る。これによりソース及びドレイン領域に自己整合的に
ソース及びドレイン電極31が形成される(図22
(c)参照)。
の酸化シリコン膜をLPCV法により形成し、RIE法
を用いて上記酸化シリコン膜をパターニングしてゲート
電極の側面にのみ酸化シリコン膜を残すようにして側壁
部28を形成する(図22(a)参照)。その後ソー
ス、ドレイン形成予定領域にイオンを注入することによ
り高濃度拡散層29を形成する(図22(a)参照)。
そして、チタン30を例えばスパタリング法を用いて厚
さ50nm堆積させ(図22(a)参照)、その後RTA
(Rappid thermal anneal)法を用いて650℃から75
0℃程度の温度で熱処理を行う。これによりチタン層3
0は基板21のシリコンと反応し、ソース及びドレイン
と接触している領域がチタンシリサイド31となるが、
他の領域上ではチタン層30のままとなる(図22
(b)参照)。その後、アンモニア、過酸化水素水、及
び水の混合液、あるいは硫酸と過酸化水素水の混合液に
よって未反応のチタン層30を選択的にエッチングす
る。これによりソース及びドレイン領域に自己整合的に
ソース及びドレイン電極31が形成される(図22
(c)参照)。
【0010】上述のように図22に示す従来の半導体装
置の製造方法においては、広いコンタクト面積を有する
電極31を自己整合的に形成することができるが、チタ
ン30と基板21を反応させるため(図22(a)参
照)、基板21と電極31の界面が深くなり、リーク電
流が増大するという問題がある。例えば厚さが50nmの
チタン層30を形成し、シリコン基板21と反応させて
チタン層をシリサイド化して電極31を形成すると、基
板21と電極31との界面が100nm以上深くなる。そ
して、上記シリサイド化の温度が650℃〜750℃で
あって拡散があまり起らないことを考えると、浅い拡散
層27においては、電極31と基板21の界面における
不純物濃度は元の界面における不純物濃度に比べて図2
3に示すように低くなる。これにより基板21と電極3
1のコンタクト抵抗は上昇する。
置の製造方法においては、広いコンタクト面積を有する
電極31を自己整合的に形成することができるが、チタ
ン30と基板21を反応させるため(図22(a)参
照)、基板21と電極31の界面が深くなり、リーク電
流が増大するという問題がある。例えば厚さが50nmの
チタン層30を形成し、シリコン基板21と反応させて
チタン層をシリサイド化して電極31を形成すると、基
板21と電極31との界面が100nm以上深くなる。そ
して、上記シリサイド化の温度が650℃〜750℃で
あって拡散があまり起らないことを考えると、浅い拡散
層27においては、電極31と基板21の界面における
不純物濃度は元の界面における不純物濃度に比べて図2
3に示すように低くなる。これにより基板21と電極3
1のコンタクト抵抗は上昇する。
【0011】微細MOSFETの構造において、浅い拡
散層の形成が短チャネル効果を避けるために不可欠であ
ることを考えると、シリサイデーション工程において、
基板と電極の界面が深くなることを防止することが要求
されている。
散層の形成が短チャネル効果を避けるために不可欠であ
ることを考えると、シリサイデーション工程において、
基板と電極の界面が深くなることを防止することが要求
されている。
【0012】又、一般にゲート長の短い素子を製造する
のにSiO2 上に不純物濃度の低いシリコン層が存在す
る基板(SOI(silicon on insulator)基板ともいう)
を用いることによってショートチャネル効果の抑制、高
移動度、低S‐factorの特性が得られる。このよ
うに、素子領域がSiO2 絶縁膜上にあるMOS型半導
体装置の従来の製造方法を図24を参照して説明する。
まず、図24(a)、(b)に示すようにSIMOX
(Separation by implanted oxygen) 法やはりつけ法な
どを用いて得られる、SiO2 絶縁膜42上にシリコン
層41が形成されたSOI基板に素子領域を設けた後、
ゲート絶縁膜46を形成し、ゲート電極材の層47を堆
積する。次にレジスト膜(図示せず)を形成してパター
ニングし、このパターニングされたレジスト膜をマスク
にしてゲート電極材の層47を異方性エッチングを行う
ことによってゲート電極を形成する。そして図24
(b)に示すようにイオン注入を行うことによってソー
ス、ドレイン領域48を形成し、MOS型半導体装置を
形成する。
のにSiO2 上に不純物濃度の低いシリコン層が存在す
る基板(SOI(silicon on insulator)基板ともいう)
を用いることによってショートチャネル効果の抑制、高
移動度、低S‐factorの特性が得られる。このよ
うに、素子領域がSiO2 絶縁膜上にあるMOS型半導
体装置の従来の製造方法を図24を参照して説明する。
まず、図24(a)、(b)に示すようにSIMOX
(Separation by implanted oxygen) 法やはりつけ法な
どを用いて得られる、SiO2 絶縁膜42上にシリコン
層41が形成されたSOI基板に素子領域を設けた後、
ゲート絶縁膜46を形成し、ゲート電極材の層47を堆
積する。次にレジスト膜(図示せず)を形成してパター
ニングし、このパターニングされたレジスト膜をマスク
にしてゲート電極材の層47を異方性エッチングを行う
ことによってゲート電極を形成する。そして図24
(b)に示すようにイオン注入を行うことによってソー
ス、ドレイン領域48を形成し、MOS型半導体装置を
形成する。
【0013】このようにショートチャネル効果を抑制す
るために薄膜のSOI基板を用いた場合、ソース、ドレ
イン領域の厚さも薄くなるのでソース、ドレインの抵抗
が上昇するという問題がある。又素子領域がSiO2 絶
縁膜42上にあるために素子動作中に生じたホットキャ
リアが基板に流れることができないため、素子領域下の
SiO2 絶縁膜42に集まり、ソースとドレイン間のブ
レイクダウンを引起すという問題がある。又SiO2 は
シリコンに比べて熱伝導率が小さいうえに、厚さが数百
nmもあるため、素子動作中にチャネルで生じた熱は効率
良く、チャネルよりも外の領域に伝わっていくことがで
きない。このため、チャネル部の温度が上昇するととも
に抵抗値が上昇し、駆動能力が低下するという問題があ
る。又、SiO2 膜42上のシリコン層41の不純物濃
度は低いので素子のしきい値分圧が低くなる。このた
め、しきい値を最適値にするためにバックバイアスをか
けるが、SiO2 膜42の厚さが厚いと、最適値まで上
げることができないという問題がある。
るために薄膜のSOI基板を用いた場合、ソース、ドレ
イン領域の厚さも薄くなるのでソース、ドレインの抵抗
が上昇するという問題がある。又素子領域がSiO2 絶
縁膜42上にあるために素子動作中に生じたホットキャ
リアが基板に流れることができないため、素子領域下の
SiO2 絶縁膜42に集まり、ソースとドレイン間のブ
レイクダウンを引起すという問題がある。又SiO2 は
シリコンに比べて熱伝導率が小さいうえに、厚さが数百
nmもあるため、素子動作中にチャネルで生じた熱は効率
良く、チャネルよりも外の領域に伝わっていくことがで
きない。このため、チャネル部の温度が上昇するととも
に抵抗値が上昇し、駆動能力が低下するという問題があ
る。又、SiO2 膜42上のシリコン層41の不純物濃
度は低いので素子のしきい値分圧が低くなる。このた
め、しきい値を最適値にするためにバックバイアスをか
けるが、SiO2 膜42の厚さが厚いと、最適値まで上
げることができないという問題がある。
【0014】又、半導体基板上に高融点金属と高融点金
属シリサイドの層を形成する半導体装置の従来の製造方
法を図25乃至図26を参照して説明する。まずシリコ
ンからなる半導体基板61上に、素子分離領域62、ゲ
ート酸化膜63、ポリシリコンからなるゲート電極6
4、絶縁物からなる電極側壁68、及びソース/ドレイ
ン拡散層69を形成し、その上にTi層70を形成する
(図25(a)参照)。その後アニールすることよりソ
ース/ドレイン拡散層69上及び電極64上のチタン層
70Aをシリサイド化し(図25(b)参照)、未反応
チタン層を弗酸で除去する(図25(C)参照)。図2
5に示す従来の製造方法においては、高融点金属(図2
5においてはチタン)と基板61の半導体(図25にお
いてはシリコン)を直接反応させているために、基板6
1のシリコンが反応で消費され、浅い拡散層を形成する
のが困難であるという問題点があった。又図25(a)
に示したと同様の工程を用いてチタン層70を形成した
後(図26(a)参照)、レジスト層80を形成し(図
26(b)参照)、エッチバックすることによって高融
点金属の層70又は高融点金属のシリサイド層をソース
/ドレイン拡散層69上に残す(図26(c)参照)。
この図26に示す従来の製造方法においては、エッチバ
ックする際に基板61がエッチバック雰囲気に曝される
ため、基板61にダメージが入り易いという問題があっ
た。
属シリサイドの層を形成する半導体装置の従来の製造方
法を図25乃至図26を参照して説明する。まずシリコ
ンからなる半導体基板61上に、素子分離領域62、ゲ
ート酸化膜63、ポリシリコンからなるゲート電極6
4、絶縁物からなる電極側壁68、及びソース/ドレイ
ン拡散層69を形成し、その上にTi層70を形成する
(図25(a)参照)。その後アニールすることよりソ
ース/ドレイン拡散層69上及び電極64上のチタン層
70Aをシリサイド化し(図25(b)参照)、未反応
チタン層を弗酸で除去する(図25(C)参照)。図2
5に示す従来の製造方法においては、高融点金属(図2
5においてはチタン)と基板61の半導体(図25にお
いてはシリコン)を直接反応させているために、基板6
1のシリコンが反応で消費され、浅い拡散層を形成する
のが困難であるという問題点があった。又図25(a)
に示したと同様の工程を用いてチタン層70を形成した
後(図26(a)参照)、レジスト層80を形成し(図
26(b)参照)、エッチバックすることによって高融
点金属の層70又は高融点金属のシリサイド層をソース
/ドレイン拡散層69上に残す(図26(c)参照)。
この図26に示す従来の製造方法においては、エッチバ
ックする際に基板61がエッチバック雰囲気に曝される
ため、基板61にダメージが入り易いという問題があっ
た。
【0015】本発明の目的は、基板の半導体の消費を可
及的に抑えるとともに基板がダメージを受けない半導体
装置の製造方法を提供することにある。
及的に抑えるとともに基板がダメージを受けない半導体
装置の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体装置
の製造方法によれば、素子分離領域、ゲート電極、ソー
ス/ドレイン拡散領域が形成されたシリコン基板上に第
1の高融点金属の膜を形成する工程と、第1の高融点金
属よりも低い温度でシリコンと反応する第2の高融点金
属の膜を、第1の高融点金属の膜上に形成する工程と、
前記第2の高融点金属の膜上にシリコン膜を形成する工
程と、前記シリコン膜をエッチバックし、前記シリコン
膜をソース/ドレイン拡散領域上にのみ残す工程と、第
2の高融点金属とシリコンの反応する温度よりは高く、
且つ第1の高融点金属とシリコンの反応する温度よりは
低い温度領域で熱処理することによって前記シリコン膜
と第2の高融点金属の膜を反応させて高融点金属シリサ
イド膜を形成する工程と、未反応の第2の高融点金属膜
及び前記高融点金属シリサイドに覆われていない第1の
高融点金属膜を除去する工程と、を備えていることを特
徴とする
の製造方法によれば、素子分離領域、ゲート電極、ソー
ス/ドレイン拡散領域が形成されたシリコン基板上に第
1の高融点金属の膜を形成する工程と、第1の高融点金
属よりも低い温度でシリコンと反応する第2の高融点金
属の膜を、第1の高融点金属の膜上に形成する工程と、
前記第2の高融点金属の膜上にシリコン膜を形成する工
程と、前記シリコン膜をエッチバックし、前記シリコン
膜をソース/ドレイン拡散領域上にのみ残す工程と、第
2の高融点金属とシリコンの反応する温度よりは高く、
且つ第1の高融点金属とシリコンの反応する温度よりは
低い温度領域で熱処理することによって前記シリコン膜
と第2の高融点金属の膜を反応させて高融点金属シリサ
イド膜を形成する工程と、未反応の第2の高融点金属膜
及び前記高融点金属シリサイドに覆われていない第1の
高融点金属膜を除去する工程と、を備えていることを特
徴とする
【0017】
【作用】このように構成された本発明の半導体装置の製
造方法によれば、シリコンとの反応温度が異なる2種類
の高融点金属を用い、基板と接する第1の高融点金属は
反応せず、その上に形成した第2の高融点金属とシリコ
ン層のみを反応させることによって、基板のシリコンの
食われを防いでいる。また、シリコン膜のエッチバック
時は基板の全面が高融点金属で保護されているため、基
板にダメージが入りにくい。未反応の第2の高融点金属
および第1の高融点金属は何れもウェットエッチング除
去できるため、ダメージは入らない。
造方法によれば、シリコンとの反応温度が異なる2種類
の高融点金属を用い、基板と接する第1の高融点金属は
反応せず、その上に形成した第2の高融点金属とシリコ
ン層のみを反応させることによって、基板のシリコンの
食われを防いでいる。また、シリコン膜のエッチバック
時は基板の全面が高融点金属で保護されているため、基
板にダメージが入りにくい。未反応の第2の高融点金属
および第1の高融点金属は何れもウェットエッチング除
去できるため、ダメージは入らない。
【0018】これにより、基板のシリコンを消費しない
ため、浅い拡散層を形成しやすく、しかも拡散層の寄生
抵抗を下げることができるので、トランジスタの微細化
に有利である。
ため、浅い拡散層を形成しやすく、しかも拡散層の寄生
抵抗を下げることができるので、トランジスタの微細化
に有利である。
【0019】また、基板を高融点金属で保護しながらエ
ッチバックを行うため、ダメージが入りにくく、しかも
フォトリソグラフィーの工程を増やすことなく自己整合
的に製造可能である。
ッチバックを行うため、ダメージが入りにくく、しかも
フォトリソグラフィーの工程を増やすことなく自己整合
的に製造可能である。
【0020】
【実施例】本発明による半導体装置の製造方法の第1の
参考例によって製造された電界効果型トランジスタの断
面図を図3に示す。このトランジスタは過酸化水素水中
で煮沸することにより形成されたゲート絶縁膜7を有し
ている。この第1の参考例の製造工程を図1乃至図2を
参照して説明する。まず、図1(a)に示すようにP型
シリコン基板1のPウェル形成領域2に例えばBイオン
を100KeV、2.0E13cm-2の条件で注入した後
に、Nウェル形成領域に例えばPイオンを160Ke
V、6.4E12cm-2で注入し、その後に約1190
℃、150分の熱工程を行うことによりPウェル領域2
及びNウェル領域3を形成する。続いてLOCOS法を
用いて素子分離領域4を形成する。
参考例によって製造された電界効果型トランジスタの断
面図を図3に示す。このトランジスタは過酸化水素水中
で煮沸することにより形成されたゲート絶縁膜7を有し
ている。この第1の参考例の製造工程を図1乃至図2を
参照して説明する。まず、図1(a)に示すようにP型
シリコン基板1のPウェル形成領域2に例えばBイオン
を100KeV、2.0E13cm-2の条件で注入した後
に、Nウェル形成領域に例えばPイオンを160Ke
V、6.4E12cm-2で注入し、その後に約1190
℃、150分の熱工程を行うことによりPウェル領域2
及びNウェル領域3を形成する。続いてLOCOS法を
用いて素子分離領域4を形成する。
【0021】次に、図1(b)に示すようにPウェル領
域2中に所望のしきい値電圧を得るために、例えばBイ
オン5を15KeV、1.0E13cm-2の条件で注入す
ることによりチャネル表面の濃度を調節し、次いでNウ
ェル領域3中に所望のしきい値電圧を得るために、例え
ばPイオン6を120KeV、1.0E13cm-2の条件
で注入し、続いてAsイオンを40KeV、2.5E1
2cm-2の条件で注入することによりチャネル表面の濃度
を調節する。以下の工程は煩雑をさけるためにNチャネ
ルMOSトランジスタの製造について図示する。
域2中に所望のしきい値電圧を得るために、例えばBイ
オン5を15KeV、1.0E13cm-2の条件で注入す
ることによりチャネル表面の濃度を調節し、次いでNウ
ェル領域3中に所望のしきい値電圧を得るために、例え
ばPイオン6を120KeV、1.0E13cm-2の条件
で注入し、続いてAsイオンを40KeV、2.5E1
2cm-2の条件で注入することによりチャネル表面の濃度
を調節する。以下の工程は煩雑をさけるためにNチャネ
ルMOSトランジスタの製造について図示する。
【0022】次に例えば約3%の希弗酸に3分間シリコ
ン基板1を浸すことによりシリコン基板1の自然酸化膜
を剥離する。続いて例えば約75℃の過酸化水素水中に
シリコン基板を入れて30分間煮沸することにより、例
えば厚さ1.5nmのシリコン酸化膜(ゲート絶縁膜)7
を形成する(図1(c)参照)。
ン基板1を浸すことによりシリコン基板1の自然酸化膜
を剥離する。続いて例えば約75℃の過酸化水素水中に
シリコン基板を入れて30分間煮沸することにより、例
えば厚さ1.5nmのシリコン酸化膜(ゲート絶縁膜)7
を形成する(図1(c)参照)。
【0023】なお、過酸化水素水中に入れて煮沸処理す
る時の時間と形成される酸化膜の厚さの関係を図4に示
す。
る時の時間と形成される酸化膜の厚さの関係を図4に示
す。
【0024】次に図2(a)に示すようにシリコン酸化
膜7上に例えばLPCVD方を用いて厚さ200nmの多
結晶シリコン膜8を形成する。その後、Nチャネルトラ
ンジスタ領域に例えばAsイオンを40KeV、3.0
E15cm-2の条件で注入し、Pチャネルトランジスタ領
域に例えばBF2 イオンを30KeV、1.0E15cm
-2の条件で注入する。
膜7上に例えばLPCVD方を用いて厚さ200nmの多
結晶シリコン膜8を形成する。その後、Nチャネルトラ
ンジスタ領域に例えばAsイオンを40KeV、3.0
E15cm-2の条件で注入し、Pチャネルトランジスタ領
域に例えばBF2 イオンを30KeV、1.0E15cm
-2の条件で注入する。
【0025】そして、図2(b)に示すように、例えば
RIE法を用いて多結晶シリコン膜8をパターニング
し、ゲート電極9を形成する。続いて図2(c)に示す
ように、半導体基板1のNチャネルトランジスタのソー
ス/ドレイン形成領域に例えばAsイオンを50Ke
V、5.0E15cm-2の条件で注入し、Pチャネルトラ
ンジスタのソース/ドレイン形成領域に例えばBF2 イ
オンを35KeV、3.0E15cm-2の条件で注入し、
ソース及びドレイン領域10を形成する。
RIE法を用いて多結晶シリコン膜8をパターニング
し、ゲート電極9を形成する。続いて図2(c)に示す
ように、半導体基板1のNチャネルトランジスタのソー
ス/ドレイン形成領域に例えばAsイオンを50Ke
V、5.0E15cm-2の条件で注入し、Pチャネルトラ
ンジスタのソース/ドレイン形成領域に例えばBF2 イ
オンを35KeV、3.0E15cm-2の条件で注入し、
ソース及びドレイン領域10を形成する。
【0026】以後は、従来の製造方法と同様に、層間絶
縁膜形成工程及び、配線工程等を経て、半導体装置が製
造されるが、第1の参考例においてはソース/ドレイン
領域10の形成後の全ての工程は約600℃以下の温度
で行なわれる。なお、層間絶縁膜形成時(例えばCVD
酸化シリコン膜堆積時)の600℃以下の温度で上記ソ
ース及びドレイン領域に注入された不純物は活性化し、
拡散層が形成されることになる。
縁膜形成工程及び、配線工程等を経て、半導体装置が製
造されるが、第1の参考例においてはソース/ドレイン
領域10の形成後の全ての工程は約600℃以下の温度
で行なわれる。なお、層間絶縁膜形成時(例えばCVD
酸化シリコン膜堆積時)の600℃以下の温度で上記ソ
ース及びドレイン領域に注入された不純物は活性化し、
拡散層が形成されることになる。
【0027】この第1の参考例の製造方法及び従来の製
造方法によって製造されたPチャネルMOSトランジス
タの、しきい値電圧のチャネル長に対する依存性を図5
に示す。
造方法によって製造されたPチャネルMOSトランジス
タの、しきい値電圧のチャネル長に対する依存性を図5
に示す。
【0028】以上、説明したように第1の参考例によれ
ば、ゲート絶縁膜の形成を従来の場合に比べて低温で行
うため、チャネルの不純物の分布が広がるのを防止する
ことが可能となり、これにより浅い接合を形成すること
ができるとともに、短チャネル効果を抑制でき、高性能
の微細電界効果型トランジスタを得ることができる。
ば、ゲート絶縁膜の形成を従来の場合に比べて低温で行
うため、チャネルの不純物の分布が広がるのを防止する
ことが可能となり、これにより浅い接合を形成すること
ができるとともに、短チャネル効果を抑制でき、高性能
の微細電界効果型トランジスタを得ることができる。
【0029】なお、第1の参考例においては、ゲート絶
縁膜7を形成するのに過酸化水素水を用いたが、他の酸
化性溶液(例えば、硫酸と過酸化水素水との混合液等)
を用いても良い。
縁膜7を形成するのに過酸化水素水を用いたが、他の酸
化性溶液(例えば、硫酸と過酸化水素水との混合液等)
を用いても良い。
【0030】次に本発明による半導体装置の製造方法の
第2の参考例の製造工程を図6を参照して説明する。先
ず、第1の参考例の図1(c)に示す工程までは第1の
参考例と同様にして行う。その後、シリコン酸化膜(ゲ
ート絶縁膜)7に密着して、例えば、CVD法、又はL
PCVD法、又はPECVD(Plasma enhanst chemica
l vapor deposition)法、又はTEOS(Tetra ethyl
ortho silicate)法等を用いて例えば厚さ50nmの酸化
シリコン膜16(図6(a)参照)を堆積させるか、又
は図6(b)に示すように窒化シリコン17等の絶縁性
の物質を堆積させるか、又は図6(c)に示すように酸
化シリコン16と窒化シリコン17の積層膜を堆積によ
り形成する。
第2の参考例の製造工程を図6を参照して説明する。先
ず、第1の参考例の図1(c)に示す工程までは第1の
参考例と同様にして行う。その後、シリコン酸化膜(ゲ
ート絶縁膜)7に密着して、例えば、CVD法、又はL
PCVD法、又はPECVD(Plasma enhanst chemica
l vapor deposition)法、又はTEOS(Tetra ethyl
ortho silicate)法等を用いて例えば厚さ50nmの酸化
シリコン膜16(図6(a)参照)を堆積させるか、又
は図6(b)に示すように窒化シリコン17等の絶縁性
の物質を堆積させるか、又は図6(c)に示すように酸
化シリコン16と窒化シリコン17の積層膜を堆積によ
り形成する。
【0031】以後は第1の参考例の図2(a)以降に示
す工程と同じ工程を行う。
す工程と同じ工程を行う。
【0032】この第2の参考例も第1の参考例と同様の
効果を得ることができる。
効果を得ることができる。
【0033】なお、上記第1及び第2の参考例において
は、シリコン基板上にゲート絶縁膜を形成するMOS
FETについて説明したが、シリコン基板上にエピタキ
シャル成長させたシリコン結晶表面に設けられるゲート
絶縁膜、あるいはSOI基板のシリコン表面に設けられ
るゲート絶縁膜の形成に適用できることはいうまでもな
い。
は、シリコン基板上にゲート絶縁膜を形成するMOS
FETについて説明したが、シリコン基板上にエピタキ
シャル成長させたシリコン結晶表面に設けられるゲート
絶縁膜、あるいはSOI基板のシリコン表面に設けられ
るゲート絶縁膜の形成に適用できることはいうまでもな
い。
【0034】次に本発明による半導体装置の製造方法の
第3の参考例の製造工程を図7乃至図9を参照して説明
する。まずシリコン基板21上にウェルを形成するため
のイオン注入を行う、その後基板21の表面にフィール
ド酸化膜22及びゲート酸化膜23を形成する(図7
(a)参照)。続いて、厚さ200nmの多結晶シリコン
膜24を例えばLPCVD法を用いて形成し(図7
(b)参照)、更に例えば常圧CVD法を用いて厚さ1
00nmのシリコン酸化膜25を形成する(図7(c)参
照)。その後、光リソグラフィによりフォトレジストの
マスク26を形成し、(図7(d)参照)、続いて例え
ばRIE法を用いてシリコン酸化膜25をパターニング
し、このパターニングされたシリコン酸化膜25をマス
クにして例えばRIE法を用いて多結晶シリコン膜24
をパターニングすることによりゲート電極24,25を
形成する(図8(a)参照)。続いて半導体基板21に
不純物イオンを注入することにより、低濃度拡散層27
を形成し(図8(a)参照)、基板21の表面に例えば
100nmの窒化シリコン膜28を例えは常圧CVD法を
用いていて形成する(図8(b)参照)。その後、例え
ばRIE法を用いることによりゲート電極の側面にのみ
窒化シリコン膜28が残るようにエッチングし、側壁2
8を形成する(図8(c)参照)。その後、不純物イオ
ンを注入することにより高濃度拡散層29を形成する
(図8(c)参照)。続いて基板21の表面に、例えば
チタンが10%過剰のチタンシリサイド膜31を例えば
スパッタリング法又はCVD法を用いて、100nm堆積
させる(図8(d)参照)。
第3の参考例の製造工程を図7乃至図9を参照して説明
する。まずシリコン基板21上にウェルを形成するため
のイオン注入を行う、その後基板21の表面にフィール
ド酸化膜22及びゲート酸化膜23を形成する(図7
(a)参照)。続いて、厚さ200nmの多結晶シリコン
膜24を例えばLPCVD法を用いて形成し(図7
(b)参照)、更に例えば常圧CVD法を用いて厚さ1
00nmのシリコン酸化膜25を形成する(図7(c)参
照)。その後、光リソグラフィによりフォトレジストの
マスク26を形成し、(図7(d)参照)、続いて例え
ばRIE法を用いてシリコン酸化膜25をパターニング
し、このパターニングされたシリコン酸化膜25をマス
クにして例えばRIE法を用いて多結晶シリコン膜24
をパターニングすることによりゲート電極24,25を
形成する(図8(a)参照)。続いて半導体基板21に
不純物イオンを注入することにより、低濃度拡散層27
を形成し(図8(a)参照)、基板21の表面に例えば
100nmの窒化シリコン膜28を例えは常圧CVD法を
用いていて形成する(図8(b)参照)。その後、例え
ばRIE法を用いることによりゲート電極の側面にのみ
窒化シリコン膜28が残るようにエッチングし、側壁2
8を形成する(図8(c)参照)。その後、不純物イオ
ンを注入することにより高濃度拡散層29を形成する
(図8(c)参照)。続いて基板21の表面に、例えば
チタンが10%過剰のチタンシリサイド膜31を例えば
スパッタリング法又はCVD法を用いて、100nm堆積
させる(図8(d)参照)。
【0035】次にフォトレジスト32を基板21の表面
が平坦になる程度まで塗布し、RIE法、又は酸素プラ
ズマ中でのアッシング、又は過酸化水素水と硫酸の混合
液等を用いてフォトレジスト32をエッチバックし、ソ
ース/ドレイン領域上にのみ、フォトレジスト32を残
す(図9(a)参照)。そして、残されたフォトレジス
ト32をマスクとしてRIE法を用いて、チタンシリサ
イド膜31をパターニングし、ソース/ドレイン領域上
にのみチタンシリサイド膜31を残す(図9(b)参
照)。その後、過酸化水素水と硫酸の混合液等を用いて
レジスト32を剥離し(図9(c)参照)、例えばRT
A法のような熱処理を約650℃〜750℃の温度で行
うことにより、チタンシリサイド膜31中の過剰チタン
と基板21中のシリコンを反応させて過剰チタンをシリ
サイド化させる。これによりチタンシリサイド膜31と
基板21との接合が良くなり、チタンシリサイド膜31
の基板21からの剥がれを防ぐことができるとともに、
チタンシリサイドの還元作用により自然酸化膜を除去す
ることができる。この時消費される基板の厚さは20nm
程度であり、従来の場合に比べて図13に示すようにシ
リサイド膜31と基板21との界面を浅くすることがで
き、基板とシリサイド膜とのコンタクト抵抗を低くする
ことができる。
が平坦になる程度まで塗布し、RIE法、又は酸素プラ
ズマ中でのアッシング、又は過酸化水素水と硫酸の混合
液等を用いてフォトレジスト32をエッチバックし、ソ
ース/ドレイン領域上にのみ、フォトレジスト32を残
す(図9(a)参照)。そして、残されたフォトレジス
ト32をマスクとしてRIE法を用いて、チタンシリサ
イド膜31をパターニングし、ソース/ドレイン領域上
にのみチタンシリサイド膜31を残す(図9(b)参
照)。その後、過酸化水素水と硫酸の混合液等を用いて
レジスト32を剥離し(図9(c)参照)、例えばRT
A法のような熱処理を約650℃〜750℃の温度で行
うことにより、チタンシリサイド膜31中の過剰チタン
と基板21中のシリコンを反応させて過剰チタンをシリ
サイド化させる。これによりチタンシリサイド膜31と
基板21との接合が良くなり、チタンシリサイド膜31
の基板21からの剥がれを防ぐことができるとともに、
チタンシリサイドの還元作用により自然酸化膜を除去す
ることができる。この時消費される基板の厚さは20nm
程度であり、従来の場合に比べて図13に示すようにシ
リサイド膜31と基板21との界面を浅くすることがで
き、基板とシリサイド膜とのコンタクト抵抗を低くする
ことができる。
【0036】次に本発明の第4の参考例の製造方法を図
10乃至図12を参照して説明する。この第4の参考例
の製造方法は、フィールド酸化膜を形成しないものであ
る。まず、ウェルが形成された半導体基板21上にゲー
ト酸化膜23、多結晶シリコン膜24、及びシリコン酸
化膜25を順次形成する(図10(a)参照)。次にフ
ォトレジトスからなるマスク26を形成し(図10
(b)参照)、シリコン酸化膜25及びポリシリコン膜
24をパターニングし、ゲート電極を形成する(図10
(c)参照)。その後、不純物イオンを注入することに
より低濃度拡散領域27を形成した後(図10(c)参
照)、窒化シリコン膜28を形成し(図10(d)参
照)、この窒化シリコン膜28をパターニングすること
によってゲート電極の側面に側壁28を形成する(図1
1(a)参照)。その後、不純物イオンを注入すること
により、高濃度拡散領域29を形成し(図11(a)参
照)、続いて基板21の表面に、チタンが10%過剰の
チタンシリサイド膜31を形成する(図11(b)参
照)。
10乃至図12を参照して説明する。この第4の参考例
の製造方法は、フィールド酸化膜を形成しないものであ
る。まず、ウェルが形成された半導体基板21上にゲー
ト酸化膜23、多結晶シリコン膜24、及びシリコン酸
化膜25を順次形成する(図10(a)参照)。次にフ
ォトレジトスからなるマスク26を形成し(図10
(b)参照)、シリコン酸化膜25及びポリシリコン膜
24をパターニングし、ゲート電極を形成する(図10
(c)参照)。その後、不純物イオンを注入することに
より低濃度拡散領域27を形成した後(図10(c)参
照)、窒化シリコン膜28を形成し(図10(d)参
照)、この窒化シリコン膜28をパターニングすること
によってゲート電極の側面に側壁28を形成する(図1
1(a)参照)。その後、不純物イオンを注入すること
により、高濃度拡散領域29を形成し(図11(a)参
照)、続いて基板21の表面に、チタンが10%過剰の
チタンシリサイド膜31を形成する(図11(b)参
照)。
【0037】次に基板21の表面が平坦になる程度まで
フォトレジスト32を塗布し、このフォトレジスト32
をエッチバックしてソース/ドレイン上の領域のみにフ
ォトレジスト32を残す(図11(c)参照)。その
後、このフォトレジスト32をマスクとしてRIE法を
用いてチタンシリサイド膜31をパターニングし、ソー
ス/ドレイン領域上にのみチタンシリサイド膜31を残
す(図12(a)参照)。そして再度、フォトレジスト
膜33を、基板21の表面が平坦になる程度まで塗布
し、ゲート電極間のほぼ中央にフォトレジスト膜33を
開孔する(図12(b)参照)。この開孔されたフォト
レジスト膜33をマスクにして例えばRIE法を用いて
基板21内にトレンチを形成し、周知の技術を用いてこ
のトレンチに絶縁物34を埋め込み、素子分離を行う
(図12(c)参照)。その後、第1の実施例と同様に
熱処理を行ってチタンシリサイド膜31中のチタンと基
板のシリコンを反応させる。なお上記参考例ではシリサ
イドとしてチタンを例にとって説明したが、チタンシリ
サイドのかわりにNiSi、CoSi2 、WSi等を用
いても良い。
フォトレジスト32を塗布し、このフォトレジスト32
をエッチバックしてソース/ドレイン上の領域のみにフ
ォトレジスト32を残す(図11(c)参照)。その
後、このフォトレジスト32をマスクとしてRIE法を
用いてチタンシリサイド膜31をパターニングし、ソー
ス/ドレイン領域上にのみチタンシリサイド膜31を残
す(図12(a)参照)。そして再度、フォトレジスト
膜33を、基板21の表面が平坦になる程度まで塗布
し、ゲート電極間のほぼ中央にフォトレジスト膜33を
開孔する(図12(b)参照)。この開孔されたフォト
レジスト膜33をマスクにして例えばRIE法を用いて
基板21内にトレンチを形成し、周知の技術を用いてこ
のトレンチに絶縁物34を埋め込み、素子分離を行う
(図12(c)参照)。その後、第1の実施例と同様に
熱処理を行ってチタンシリサイド膜31中のチタンと基
板のシリコンを反応させる。なお上記参考例ではシリサ
イドとしてチタンを例にとって説明したが、チタンシリ
サイドのかわりにNiSi、CoSi2 、WSi等を用
いても良い。
【0038】この第4の参考例の製造方法も第3の参考
例の製造方法と同様の効果を得ることができる。
例の製造方法と同様の効果を得ることができる。
【0039】次に本発明による第5の参考例の製造方法
を図14乃至図15を参照して説明する。まず、図14
(a)に示すように、シリコンウエハーのシリコン基板
41上に例えばSiO2 からなる絶縁膜42を堆積さ
せ、この絶縁膜42上にレジスト膜43をパターニング
し、このパターニングされたレジスト膜43をマスクに
して絶縁膜42をエッチングして、シリコンの基板41
上に絶縁膜42を残存させる(図14(c)参照)。な
お、絶縁膜42をシリコン基板41上に残存させる方法
としては図14(b)に示すようにシリコン基板41上
にレジスト膜43を形成し、このレジスト膜43を形成
した後、液相で選択的にSiO2 からなる絶縁膜42を
堆積し、レジスト膜43を除去しても良い。
を図14乃至図15を参照して説明する。まず、図14
(a)に示すように、シリコンウエハーのシリコン基板
41上に例えばSiO2 からなる絶縁膜42を堆積さ
せ、この絶縁膜42上にレジスト膜43をパターニング
し、このパターニングされたレジスト膜43をマスクに
して絶縁膜42をエッチングして、シリコンの基板41
上に絶縁膜42を残存させる(図14(c)参照)。な
お、絶縁膜42をシリコン基板41上に残存させる方法
としては図14(b)に示すようにシリコン基板41上
にレジスト膜43を形成し、このレジスト膜43を形成
した後、液相で選択的にSiO2 からなる絶縁膜42を
堆積し、レジスト膜43を除去しても良い。
【0040】このようにシリコン基板41上に絶縁膜4
2を残存させた後、シリコンウエハー全面に不純物濃度
の低いアモルファスシリコン44を堆積させるか、ある
いはシリコンウエハー全面に不純物濃度の低い多結晶シ
リコン44を堆積させた後、イオン注入を行って多結晶
シリコンをアモルファスの状態にする(図14(d)参
照)。次に図15(a)に示すように、アモルファスシ
リコン44をエッチバックあるいは研摩することによっ
て平坦化し、絶縁膜42上にこの絶縁膜42とほぼ同じ
程度の厚さのアモルファスシリコン層44を形成する。
そして、図15(b)に示すように低温でアニールする
ことによってシリコン基板41をシードにした固相成長
をさせ、シリコン基板41上及び絶縁膜上のアモルファ
スシリコン44を単結晶のシリコン層45に変える。こ
の後、シリコン層45をエッチバック、研磨、あるいは
酸化を行ない弗酸系の溶液処理で酸化膜を除去する工程
を用いてシリコン層45の上部の欠陥を除去する。次
に、図15(c)又は図15(d)に示すようゲート絶
縁膜46及びゲート電極47を形成した後、イオンを注
入することによってソース/ドレイン領域48を形成
し、MOS型半導体装置を製造する。
2を残存させた後、シリコンウエハー全面に不純物濃度
の低いアモルファスシリコン44を堆積させるか、ある
いはシリコンウエハー全面に不純物濃度の低い多結晶シ
リコン44を堆積させた後、イオン注入を行って多結晶
シリコンをアモルファスの状態にする(図14(d)参
照)。次に図15(a)に示すように、アモルファスシ
リコン44をエッチバックあるいは研摩することによっ
て平坦化し、絶縁膜42上にこの絶縁膜42とほぼ同じ
程度の厚さのアモルファスシリコン層44を形成する。
そして、図15(b)に示すように低温でアニールする
ことによってシリコン基板41をシードにした固相成長
をさせ、シリコン基板41上及び絶縁膜上のアモルファ
スシリコン44を単結晶のシリコン層45に変える。こ
の後、シリコン層45をエッチバック、研磨、あるいは
酸化を行ない弗酸系の溶液処理で酸化膜を除去する工程
を用いてシリコン層45の上部の欠陥を除去する。次
に、図15(c)又は図15(d)に示すようゲート絶
縁膜46及びゲート電極47を形成した後、イオンを注
入することによってソース/ドレイン領域48を形成
し、MOS型半導体装置を製造する。
【0041】この第5の参考例によれば、絶縁膜42上
のシリコン層45にドレインの一部が存在する場合、ド
レインの深さは絶縁膜42上のシリコン層45の厚さに
よって決定されるので、シリコン層45を薄くすること
で浅くすることができる。さらに、それ以外の領域にあ
るドレインの深さは絶縁層42上のシリコン層45より
も深くなるのでショートチャネル効果を抑制し、高移動
度、低S‐factorの特性を得るとともにソース/
ドレインの抵抗が上昇するのを防ぐことができる。ま
た、絶縁層42上のシリコン層45にドレイン領域が存
在しない場合、ドレインの深さは絶縁層42上のシリコ
ン層45の厚さよりも厚くなりソース/ドレインの抵抗
は上昇しない。さらに、ソース/ドレイ間に絶縁層42
が存在するためにソースはドレインの影響を全く受ける
ことがないので、ショートチャネル効果を抑制し、高移
動度、低S‐factorの特性が得られる。又、ドレ
イン部がシリコン基板41とつながっているため、素子
動作中に生じたホットキャリアが基板に流れることがで
きソース/ドレイン間のブレークダウン耐圧を保つこと
ができる。また、チャネル下の絶縁層42を薄くできる
ので、素子動作中に生じた熱はシリコン層45に流れ、
発熱による駆動力の低下を防ぐ。又、素子のしきい値電
圧をバックバイアス効果で容易に最適値にすることがで
きる。
のシリコン層45にドレインの一部が存在する場合、ド
レインの深さは絶縁膜42上のシリコン層45の厚さに
よって決定されるので、シリコン層45を薄くすること
で浅くすることができる。さらに、それ以外の領域にあ
るドレインの深さは絶縁層42上のシリコン層45より
も深くなるのでショートチャネル効果を抑制し、高移動
度、低S‐factorの特性を得るとともにソース/
ドレインの抵抗が上昇するのを防ぐことができる。ま
た、絶縁層42上のシリコン層45にドレイン領域が存
在しない場合、ドレインの深さは絶縁層42上のシリコ
ン層45の厚さよりも厚くなりソース/ドレインの抵抗
は上昇しない。さらに、ソース/ドレイ間に絶縁層42
が存在するためにソースはドレインの影響を全く受ける
ことがないので、ショートチャネル効果を抑制し、高移
動度、低S‐factorの特性が得られる。又、ドレ
イン部がシリコン基板41とつながっているため、素子
動作中に生じたホットキャリアが基板に流れることがで
きソース/ドレイン間のブレークダウン耐圧を保つこと
ができる。また、チャネル下の絶縁層42を薄くできる
ので、素子動作中に生じた熱はシリコン層45に流れ、
発熱による駆動力の低下を防ぐ。又、素子のしきい値電
圧をバックバイアス効果で容易に最適値にすることがで
きる。
【0042】次に本発明による第6の参考例の製造方法
を図16乃至図17を参照して説明する。
を図16乃至図17を参照して説明する。
【0043】図16(a)に示すようにシリコン基板4
1上に絶縁膜42、例えばSiO2を堆積させ、その上
にレジストをパターニングし絶縁膜42をエッチングす
るか、あるいは、図16(b)に示すようにシリコン基
板41上にレジストをパターニングした後、液相で選択
的にSiO2 をシリコン基板41上に堆積することで図
16(c)に示すように、シリコン基板41に絶縁膜4
2を残存させる。次に、開口されたシリコン基板41の
表面に酸化膜(図示せず)を形成する。図16(d)に
示すようにレジストのパターニングおよびエッチングに
よって前記工程によって形成された酸化膜の1部42a
を残す。レジストをとった後、シリコンウェハー全面に
不純物濃度の低いアモルファスシリコン44を堆積させ
るか、あるいはシリコンウェハー全面に不純物濃度の低
い多結晶シリコンを堆積させた後、イオン注入を行うこ
とで多結晶シリコンをアモルファスの状態にする。つぎ
に、図17(a)に示すようにアモルファスシリコン4
4をエッチングあるいはポリッシュで平坦化し、絶縁膜
間にのみアモルファスシリコン層44を設ける。この領
域を素子領域として用いることで素子間の分離を行うこ
とができる。そして、図17(b)に示すように低温で
アニールをすることでシリコン基板44をシードにした
固相成長をさせ、シリコン基板上及び絶縁膜上のアモル
ファスシリコンを単結晶のシリコン層45にする。そし
て、このシリコン層45をエッチバック、ポリッシュ、
あるいはシリコン層に酸化を行い弗酸系の処理で酸化膜
を除去する工程のいずれかを用いてシリコン層上部の欠
陥を除去する。次に、図17(c)又は17(d)に示
すようにゲート絶縁膜46及びゲート電極47を形成し
た後、イオン注入をすることでソース/ドレイン領域4
8を形成することでMOS型半導体装置を製造する。
1上に絶縁膜42、例えばSiO2を堆積させ、その上
にレジストをパターニングし絶縁膜42をエッチングす
るか、あるいは、図16(b)に示すようにシリコン基
板41上にレジストをパターニングした後、液相で選択
的にSiO2 をシリコン基板41上に堆積することで図
16(c)に示すように、シリコン基板41に絶縁膜4
2を残存させる。次に、開口されたシリコン基板41の
表面に酸化膜(図示せず)を形成する。図16(d)に
示すようにレジストのパターニングおよびエッチングに
よって前記工程によって形成された酸化膜の1部42a
を残す。レジストをとった後、シリコンウェハー全面に
不純物濃度の低いアモルファスシリコン44を堆積させ
るか、あるいはシリコンウェハー全面に不純物濃度の低
い多結晶シリコンを堆積させた後、イオン注入を行うこ
とで多結晶シリコンをアモルファスの状態にする。つぎ
に、図17(a)に示すようにアモルファスシリコン4
4をエッチングあるいはポリッシュで平坦化し、絶縁膜
間にのみアモルファスシリコン層44を設ける。この領
域を素子領域として用いることで素子間の分離を行うこ
とができる。そして、図17(b)に示すように低温で
アニールをすることでシリコン基板44をシードにした
固相成長をさせ、シリコン基板上及び絶縁膜上のアモル
ファスシリコンを単結晶のシリコン層45にする。そし
て、このシリコン層45をエッチバック、ポリッシュ、
あるいはシリコン層に酸化を行い弗酸系の処理で酸化膜
を除去する工程のいずれかを用いてシリコン層上部の欠
陥を除去する。次に、図17(c)又は17(d)に示
すようにゲート絶縁膜46及びゲート電極47を形成し
た後、イオン注入をすることでソース/ドレイン領域4
8を形成することでMOS型半導体装置を製造する。
【0044】この第6の参考例の製造方法も第5の参考
例と同様の効果を得ることができる。
例と同様の効果を得ることができる。
【0045】次に本発明による半導体装置の一実施例を
図18を参照して説明する。まずシリコンからなる半導
体装置61上に素子分離領域62、ゲート酸化膜63、
ポリシリコンからなるゲート電極64、絶縁物からなる
側壁68、及びソース/ドレイン拡散領域69を形成す
る(図18(a)参照)。続いてチタンからなる層7
0、ニッケルからなる層71、多結晶シリコン層72を
順次形成し、その上に平坦なフォトレジスト層74を形
成する(図18(a)参照)。次にフォトレジスト層7
4、多結晶シリコン層をエッチバックすることによっ
て、ソース/ドレイン拡散層69の領域上のみに多結晶
シリコン層72を残す(図18(b)参照)。その後約
600℃でアニールすることによって多結晶シリコン層
72とニッケル層71を反応させてニッケルシリサイド
(NiSi)層を形成する。そして未反応のニッケル層
71を硫酸と過酸化水素水との混合液で除去する(図1
8(c)参照)。次にニッケルシリサイド層71に覆わ
れていないチタン層を弗酸で除去する(図18(d)参
照)。
図18を参照して説明する。まずシリコンからなる半導
体装置61上に素子分離領域62、ゲート酸化膜63、
ポリシリコンからなるゲート電極64、絶縁物からなる
側壁68、及びソース/ドレイン拡散領域69を形成す
る(図18(a)参照)。続いてチタンからなる層7
0、ニッケルからなる層71、多結晶シリコン層72を
順次形成し、その上に平坦なフォトレジスト層74を形
成する(図18(a)参照)。次にフォトレジスト層7
4、多結晶シリコン層をエッチバックすることによっ
て、ソース/ドレイン拡散層69の領域上のみに多結晶
シリコン層72を残す(図18(b)参照)。その後約
600℃でアニールすることによって多結晶シリコン層
72とニッケル層71を反応させてニッケルシリサイド
(NiSi)層を形成する。そして未反応のニッケル層
71を硫酸と過酸化水素水との混合液で除去する(図1
8(c)参照)。次にニッケルシリサイド層71に覆わ
れていないチタン層を弗酸で除去する(図18(d)参
照)。
【0046】以上説明したように本発明の実施例によれ
ば、基板61と接するチタンは反応せず、このチタンの
上に形成したニッケル層71とポリシリコン層72のみ
を反応させることが可能となり、基板61のシリコンの
食われを防止することができる。これにより、浅いソー
ス/ドレイン拡散層69の形成を容易に行うことがで
き、しかも拡散層69の寄生抵抗を低減できるのでトラ
ンジスタの微細化に有利とになる。
ば、基板61と接するチタンは反応せず、このチタンの
上に形成したニッケル層71とポリシリコン層72のみ
を反応させることが可能となり、基板61のシリコンの
食われを防止することができる。これにより、浅いソー
ス/ドレイン拡散層69の形成を容易に行うことがで
き、しかも拡散層69の寄生抵抗を低減できるのでトラ
ンジスタの微細化に有利とになる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、基板の半導体の消費を
可及的に抑えることができるとともに基板がダメージを
受けるのを防止できる。
可及的に抑えることができるとともに基板がダメージを
受けるのを防止できる。
【図1】本発明の第1の参考例の製造工程を示す断面
図。
図。
【図2】本発明の第1の参考例の製造工程を示す断面
図。
図。
【図3】本発明の第1の参考例の製造方法によって製造
された半導体装置の断面図。
された半導体装置の断面図。
【図4】過酸化水素水の処理時間と、この処理によって
形成される酸化膜の厚さの関係を示すグラフ。
形成される酸化膜の厚さの関係を示すグラフ。
【図5】第1の参考例及び従来の方法によって製造され
る電界効果型トランジスタのしきい値電圧のチャネル長
に対する依存性を示すグラフ。
る電界効果型トランジスタのしきい値電圧のチャネル長
に対する依存性を示すグラフ。
【図6】本発明の第2の参考例の製造工程を示す工程断
面図。
面図。
【図7】本発明の第3の参考例の製造工程を示す工程断
面図。
面図。
【図8】本発明の第3の参考例の製造工程を示す工程断
面図。
面図。
【図9】本発明の第3の参考例の製造工程を示す工程断
面図。
面図。
【図10】本発明の第4の参考例の製造工程を示す工程
断面図。
断面図。
【図11】本発明の第4の参考例の製造工程を示す工程
断面図。
断面図。
【図12】本発明の第4の参考例の製造工程を示す工程
断面図。
断面図。
【図13】第3の参考例によって製造された半導体装置
のソース/ドレイン領域の深さ方向の不純物濃度を示す
グラフ。
のソース/ドレイン領域の深さ方向の不純物濃度を示す
グラフ。
【図14】本発明の第5の参考例の製造工程を示す工程
断面図。
断面図。
【図15】本発明の第5の参考例の製造工程を示す工程
断面図。
断面図。
【図16】本発明の第6の参考例の製造工程を示す工程
断面図。
断面図。
【図17】本発明の第6の参考例の製造工程を示す工程
断面図。
断面図。
【図18】本発明の一実施例の製造工程を示す工程断面
図。
図。
【図19】従来の製造方法の製造工程を示す工程断面
図。
図。
【図20】従来の製造方法の製造工程を示す工程断面
図。
図。
【図21】従来の製造方法の製造工程を示す工程断面
図。
図。
【図22】従来の製造方法の製造工程を示す工程断面
図。
図。
【図23】従来の製造方法によって製造された半導体装
置のソース/ドレイン領域の深さ方向の不純物濃度を示
すグラフ。
置のソース/ドレイン領域の深さ方向の不純物濃度を示
すグラフ。
【図24】従来の製造方法の製造工程を示す工程断面
図。
図。
【図25】従来の製造方法の製造工程を示す工程断面
図。
図。
【図26】従来の製造方法の製造工程を示す工程断面
図。
図。
1 半導体基板 2,3 ウェル領域 4 フィールド酸化膜 7 ゲート酸化膜 8 ポリシリコン膜 9 ゲート電極 10 ソース/ドレイン領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大 黒 達 也 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平2−7517(JP,A) 特開 平2−2136(JP,A) 特開 平2−28931(JP,A) 特開 平2−1120(JP,A) 特開 昭62−7165(JP,A) 特開 昭61−230373(JP,A) 特開 昭62−69679(JP,A) 特開 昭62−101049(JP,A) 特開 昭58−6125(JP,A) 特開 昭64−47050(JP,A) 特開 昭60−229377(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/78
Claims (1)
- 【請求項1】素子分離領域、ゲート電極、ソース/ドレ
イン拡散領域が形成されたシリコン基板上に第1の高融
点金属の膜を形成する工程と、第1の高融点金属よりも
低い温度でシリコンと反応する第2の高融点金属の膜
を、第1の高融点金属の膜上に形成する工程と、前記第
2の高融点金属の膜上にシリコン膜を形成する工程と、
前記シリコン膜をエッチバックし、前記シリコン膜をソ
ース/ドレイン拡散領域上にのみ残す工程と、第2の高
融点金属とシリコンの反応する温度よりは高く、且つ第
1の高融点金属とシリコンの反応する温度よりは低い温
度領域で熱処理することによって前記シリコン膜と第2
の高融点金属の膜を反応させて高融点金属シリサイド膜
を形成する工程と、未反応の第2の高融点金属膜及び前
記高融点金属シリサイドに覆われていない第1の高融点
金属膜を除去する工程と、を備えていることを特徴とす
る半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21156292A JP3221924B2 (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21156292A JP3221924B2 (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0661254A JPH0661254A (ja) | 1994-03-04 |
JP3221924B2 true JP3221924B2 (ja) | 2001-10-22 |
Family
ID=16607852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21156292A Expired - Fee Related JP3221924B2 (ja) | 1992-08-07 | 1992-08-07 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3221924B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100416627B1 (ko) * | 2002-06-18 | 2004-01-31 | 삼성전자주식회사 | 반도체 장치 및 그의 제조방법 |
JP4444853B2 (ja) * | 2005-02-25 | 2010-03-31 | 株式会社巴川製紙所 | 電子写真用トナー、その製造方法およびその評価方法 |
JP5178103B2 (ja) * | 2007-09-12 | 2013-04-10 | 株式会社東芝 | 半導体装置およびその製造方法 |
JP5959296B2 (ja) * | 2011-05-13 | 2016-08-02 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 半導体装置およびその製造方法 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55121653A (en) * | 1979-03-14 | 1980-09-18 | Fujitsu Ltd | Method of treating surface of semiconductor substrate |
JPS6182478A (ja) * | 1984-09-29 | 1986-04-26 | Toshiba Corp | 半導体装置の製造方法 |
JPH0715997B2 (ja) * | 1985-04-05 | 1995-02-22 | セイコーエプソン株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
JPH0831598B2 (ja) * | 1985-07-03 | 1996-03-27 | 株式会社日立製作所 | 半導体装置の製造方法 |
JPS6269679A (ja) * | 1985-09-24 | 1987-03-30 | Toshiba Corp | 半導体装置およびその製造方法 |
JPS6393150A (ja) * | 1986-10-08 | 1988-04-23 | Hitachi Ltd | 半導体装置及びその製造方法 |
JPH021120A (ja) * | 1988-02-19 | 1990-01-05 | Oki Electric Ind Co Ltd | 半導体装置の製造方法 |
JPH022136A (ja) * | 1988-06-14 | 1990-01-08 | Fujitsu Ltd | 半導体装置の製造方法 |
JP2901616B2 (ja) * | 1988-06-27 | 1999-06-07 | ソニー株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
JP2548313B2 (ja) * | 1988-07-19 | 1996-10-30 | 松下電子工業株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
JPH04113620A (ja) * | 1990-09-03 | 1992-04-15 | Seiko Epson Corp | 半導体基板の洗浄方法 |
-
1992
- 1992-08-07 JP JP21156292A patent/JP3221924B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0661254A (ja) | 1994-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3547419B2 (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
KR100196598B1 (ko) | 반도체 장치 제조 방법 | |
US6190976B1 (en) | Fabrication method of semiconductor device using selective epitaxial growth | |
JP3209164B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
US6858934B2 (en) | Semiconductor device structures including metal silicide interconnect structures that extend at least partially over transistor gate structures and methods for making the same | |
JPH0637120A (ja) | 半導体装置 | |
JP2874626B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP4011024B2 (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
JPH113992A (ja) | 半導体装置及びその製造方法 | |
US6228722B1 (en) | Method for fabricating self-aligned metal silcide | |
JP3492973B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP3221924B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
US7148096B2 (en) | Method of manufacturing a semiconductor device having a gate electrode containing polycrystalline silicon-germanium | |
JP2636786B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP3003796B2 (ja) | Mos型半導体装置の製造方法 | |
JP3496723B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH05304108A (ja) | 半導体装置及び半導体装置の製造方法 | |
JP3336604B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP3614782B2 (ja) | 半導体装置の製造方法及びその方法により製造される半導体装置 | |
JPH0982812A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH07115198A (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JP3729368B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
US6764912B1 (en) | Passivation of nitride spacer | |
JP3581253B2 (ja) | 半導体装置およびその製造方法 | |
JPH0897414A (ja) | 半導体装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |