JP2636786B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体の製造方法に関
し、特に少なくともソース及びドレイン領域上に高融点
金属シリサイドを設けた構造を有する半導体装置及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化にともない、ソース
・ドレインの寄生抵抗が高速動作の障害となるが、ソー
ス及びドレイン領域に高融点金属シリサイドを設けるこ
とで、寄生抵抗を低減させ、トランジスタの高速動作が
可能になる。
【0003】従来のソース及びドレイン領域上に高融点
金属シリサイドを設けた構造を有する半導体の製造方法
を、一例としてNMOSの主にそのFET部の形成につ
いて図3を参照して以下に示す。
【0004】シリコン基板1上に通常のLOCOS(L
ocal Oxidation of Silico
n)法により、フィールド酸化膜2を形成した後、フォ
トリソグラフィー工程とイオン注入工程により、P型不
純物(ボロン等)を導入し、Pウェル領域3を形成す
る。次に、ゲート酸化膜4を形成し、その上に多結晶シ
リコンを堆積させ、フォトエッチング法によりパターン
ニングを行いゲート電極5を形成する。次に、ゲート電
極5の側壁に酸化膜からなる側壁絶縁膜6を形成する
(図3(a))。
【0005】その後、通常のイオン注入工程によりN型
不純物(リン等)を導入し、ソース・ドレイン領域7を
形成し、次いで、チタン薄膜をスパッタ法により形成す
る(図3(b))。次に、それを熱処理によりシリコン
上の高融点金属をシリサイド化し、側壁絶縁膜およびフ
ィールド酸化膜上の高融点金属化合物および高融点金属
をウェットエッチングにより除去する(図3(c))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ソース及びドレイン領
域上に高融点金属シリサイドを設けることで、寄生抵抗
を低減させ、トランジスタの高速動作が可能になる。し
かし、高融点金属シリサイドとして例えばチタンシリサ
イドを用いた場合、半導体装置の微細化に伴い拡散層幅
が狭くなると抵抗が上昇してしまうという問題がある。
これは、拡散層の形成領域が狭くなることによる応力の
増加等により、チタンの凝集反応、シリサイド化反応や
相転移反応が抑制されることで高抵抗な結晶構造をもつ
ことなどが原因とされている。
【0007】本発明の目的は、幅の狭い拡散層でのチタ
ンシリサイドの高抵抗化を防ぐことが可能な半導体の製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体の製造方
法は、ソース及びドレイン領域上に高融点金属シリサイ
ドを形成した絶縁ゲート型電解効果型トランジスタにお
いて、ゲート電極を形成する工程と、半導体基板全面に
高融点金属層を形成する工程と、前記高融点金属層を形
成した半導体基板を熱処理し、半導体基板上に高融点金
属シリサイドを形成する工程と、前記高融点金属シリサ
イドおよびその下部のシリコン基板の一部をエッチング
しトレンチを形成する工程と、全面に絶縁膜を堆積する
ことにより素子分離領域と層間膜を形成する工程を含む
ことを特徴とする。
【0009】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1(a)〜(c)及び図2(a)〜(c)は本発
明の一実施例を、一例としてNMOSの主にそのFET
部の形成について、工程順に示す図である。
【0010】半導体基板としてのシリコン基板1上に通
常のフォトリソグラフィー工程とイオン注入工程を用い
て、P型不純物(ボロン等)を導入し、Pウェル領域3
を形成する。次に従来例のようなLOCOS工程は行な
わずにゲート酸化膜4を形成し、その上に多結晶シリコ
ンを堆積させ、フォトエッチング法によりパターンニン
グを行いゲート電極5を形成する。ここで、一例として
本実施例のゲート酸化膜4およびゲート電極である多結
晶シリコンの厚さは、それぞれ約100A,3000A
とする。次に、全面にCVD法によりシリコン酸化膜を
約500Aの厚さで形成し、RIE(Reactive
Ion Eching)法によりエッチバックしてゲ
ート電極5の両側に側壁絶縁膜6を形成する。
【0011】その後、イオン注入工程を用いてゲート電
極5をマスクとしてN型不純物(リン等)を少なくとも
Pウェル領域3上に導入しLDD(Lightly D
oped Drain)構造をもつ広い面積のソース・
ドレイン領域7を形成する(図1(a))。
【0012】次に、高融点金属として例えば約500A
のチタンを全面にスパッタ法により堆積し(図1
(b))、窒素雰囲気中において700℃で約30秒間
ランプアニールを行うことでシリコン基板上でシリコン
表面とチタンが接している部分を反応させ、高融点金属
シリサイドであるチタンシリサイド層9を形成する(図
1(c))。側壁絶縁膜上に存在する未反応のチタン
は、アンモニアと過酸化水素水の混合液によるエッチン
グにより除去することができる。
【0013】次に、フォトエッチング法により素子分離
領域となる部分をチタンシリサイド、次いでシリコン基
板の順にそれぞれ約1000A,3000A異方性エッ
チングし、トレンチ10を形成する(図2(a))。
【0014】そして、CVD法により酸化膜11を約5
000A堆積させる。さらに、CVD法によりBPSG
(Boron Phospho Silicate G
lass)12を1μm程度堆積させ(図2(b))、
800℃でリフローを行う。
【0015】次に、CMP(Chemical Mec
hanical Ponishing)法によりBPS
Gを研磨し、平坦化を行うことで、素子分離領域と層間
膜が形成される(図2(c))。そして、図示しない
が、コンタクトホールを開口し、配線層と保護膜を形成
しトランジスタを構成する。
【0016】本実施例では高融点金属シリサイドとして
チタンシリサイドを用いたが、他にコバルトシリサイ
ド、ニッケルシリサイドを用いてもよい。この場合、高
融点金属としてコバルト又はニッケルをスパッタ法によ
り堆積すればよい。
【0017】
【発明の効果】半導体装置の微細化が進むと、チャネル
抵抗の低減により高速な動作が可能になるが、ソース、
ドレインの抵抗による寄生効果の影響がより顕著にあら
われるようになる。本発明は、広い部分でチタンシリサ
イド化してから素子分離領域を形成し、狭い拡散層を形
成することで、例えば0.7μm幅のn+ 拡散層におい
て、シート抵抗を従来の20Ω/□以上から10Ω/□
程度のように、拡散層幅が狭くなることによる抵抗の上
昇を抑えることができる。これにより、半導体素子の微
細化に応じた高速な動作を実現することができる。
【0018】更に本発明はLOCOS法ではなく微細化
に有利なトレンチ分離を用いることができる。その際従
来のトレンチ分離法ではトレンチを形成した後、トレン
チを平坦化する工程の後に、ゲート電極,ソース・ドレ
イン領域形成の工程を行ない次に酸化膜を全面に形成す
る工程が必要であったものが、本発明ではトレンチ形成
の後、平坦化の工程が不要であり、1回の酸化膜形成で
すむため、工程数の減少という効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の工程を示す断面図。
【図2】本発明の実施例の工程を示す断面図。
【図3】従来技術を示す断面図。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 フィールド酸化膜 3 Pウェル領域 4 ゲート酸化膜 5 ゲート電極 6 側壁絶縁膜 7 ソース・ドレイン領域 8 チタン薄膜 9 チタンシリサイド 10 トレンチ 11 酸化膜 12 BPSG

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソース及びドレイン領域上に高融点金属
    シリサイドを形成した絶縁ゲート型電界効果型トランジ
    スタにおいて、半導体基板上にゲート電極を形成する工
    程と、前記ゲート電極をマスクとして不純物を注入する
    工程と、半導体基板全面に高融点金属層を形成する工程
    と、前記高融点金属層を形成した半導体基板を熱処理し
    半導体基板上に高融点金属シリサイドを形成する工程
    と、前記高融点金属シリサイドおよびその下部の半導体
    基板の一部をエッチングしトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチを含む全面に絶縁膜を堆積することにより
    素子分離領域と層間膜を形成する工程とを含むことを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
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