JP3135823B2 - 冷電子放出素子及びその製造方法 - Google Patents

冷電子放出素子及びその製造方法

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JP3135823B2
JP3135823B2 JP21707195A JP21707195A JP3135823B2 JP 3135823 B2 JP3135823 B2 JP 3135823B2 JP 21707195 A JP21707195 A JP 21707195A JP 21707195 A JP21707195 A JP 21707195A JP 3135823 B2 JP3135823 B2 JP 3135823B2
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/30Cold cathodes, e.g. field-emissive cathode
    • H01J1/304Field-emissive cathodes
    • H01J1/3042Field-emissive cathodes microengineered, e.g. Spindt-type
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/022Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes
    • H01J9/025Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes of field emission cathodes

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  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフラットパネルディスプ
レイ等の画像表示装置、電子顕微鏡、電子ビーム露光装
置、超高速電子デバイス、又は各種センサー等の電子装
置への応用が期待され、放出電流が安定であると共に、
高性能な冷電子放出素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電界放出型の微小な電子放出素子は、画
像表示装置、電子顕微鏡及び電子ビーム露光装置等の電
子装置への応用が期待されている。そして、従来の電子
放出素子には単結晶シリコンを使用したものが報告され
ている(K.Betui,Technical Digest of 4th Int.Vacuum
Microelectronics Conference,Nagahama,Japan,1991,
p.26)。
【0003】図5は単結晶シリコンを使用した冷電子放
出素子を示す模式的断面図である。先ず、図5に示すよ
うに、単結晶シリコン層からなるエミッタの基部51
に、高さが数μm程度の円錐形(コーン型)のエミッタ
突起部54が形成されている。そして、単結晶シリコン
層上に、エミッタ突起部54を取り囲むように、直径が
数μmである開口部を設けた絶縁層52及び引き出し電
極53が形成されている。
【0004】このように構成された冷電子放出素子にお
いては、引き出し電極53に数十ボルト程度の電圧を印
加すると、エミッタ突起部54の先鋭端54cに107
V/cm以上の強い電界が誘起される。その結果、量子
力学的トンネル現象よりエミッタ突起部54の先鋭端5
4cから、エミッタの基部51に垂直の方向に電子e-
が放出される。
【0005】このコーン型のエミッタ突起部54は、ド
ライエッチング及び熱酸化を組み合わせた加工法により
単結晶シリコン基板から加工され、その先鋭端54cは
曲率半径が約5nm程度となるまで先鋭化することがで
きる。このように、単結晶基板を使用することにより加
工精度が良好となり、再現性が優れたコーン型のエミッ
タを加工することができる。この点においては、金属材
料を真空蒸着することにより形成されたスピント型のエ
ミッタに対して、単結晶基板を使用するコーン型のエミ
ッタが優れている。
【0006】また、前記スピント型の各エミッタに直列
に抵抗を接続することにより、出力電流の安定化を図る
ことが提案されている(R.Meyer,Technical Digest of
4thInt.Vacuum Microelectronics Confernce,Nagahama,
Japan,1991,p.6 )。
【0007】図6はスピント型のエミッタに直列に抵抗
を接続した冷電子放出素子を示す模式的断面図である。
図6に示すように、導電性の基板68の表面に抵抗層6
6が形成され、その上に、モリブデン等の金属材料を真
空蒸着することによって、スピント型のエミッタ64が
設けられている。そして、図5と同様に、抵抗層66上
に、エミッタ64を取り囲むようにエミッタ64を中心
とする開口部を設けた絶縁層62及び引き出し電極63
が形成されている。
【0008】このように構成されたエミッタ64は、直
列抵抗として抵抗層66が接続されているので、エミッ
タ64に電流が流れた際に抵抗層66にて電圧降下が発
生する。その結果、エミッタの電流が増大するとエミッ
タ64とゲート(引き出し電極63)との間の電圧が低
下し、エミッタの電流が減少するとエミッタとゲートと
の間の電圧が増加することより、電流の安定化を図るこ
とができるという効果がある。
【0009】また、抵抗の代わりに電界効果トランジス
タ(FET)を使用することにより、出力電流を更に一
層安定化することが提案されている(K.Yokoo,他,Proc.
4thInt.Vacuum Microelectronics Conference,Grenobl
e,France,1994,p.58)。図7はFETによる電流制御部
及び電子放出素子部を有する基板を示す模式的断面図で
ある。図7に示すように、p型半導体基板78の表面に
は、少なくとも2箇所のn型半導体領域77a及び77
bが形成されており、一方のn型半導体領域77a上に
エミッタ突起部74と、このエミッタ突起部74を取り
囲むように開口部を設けた絶縁層72とこの絶縁層72
上の引き出し電極73とが形成されて、電子放出素子部
79を構成している。また、ドレイン電極76は、エミ
ッタ突起部74の近傍にて、絶縁層72に設けたコンタ
クトホール内に形成され、n型半導体領域77aに接触
している。絶縁層72aはn型半導体領域77a及び7
7bの一部を含む基板78上に形成されており、絶縁層
72a上にゲート電極75が形成されている。そして、
ソース電極71がn型半導体領域77b上に形成された
絶縁層72のコンタクトホール内に形成されていて、こ
れらがFETとして電流制御部を構成している。
【0010】このように構成された基板において、ゲー
ト電極75に正の電圧を印加すると、絶縁層72aを介
してp型半導体基板78における絶縁層72aとの界面
にn型チャネルが形成され、ソース電極71とドレイン
電極76との間に電流が流れることにより、エミッタ7
4に電流が供給されると共に、ゲート電極75への印加
電圧を調整することにより、エミッタ電流が制御され
る。従って、FETのドレイン電流をエミッタ電流より
も十分小さくすることにより、エミッタに抵抗を接続し
た図6に示す場合より電子を安定に放出することができ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エミッ
タに単結晶シリコンを使用する図5に示す素子では、構
造の再現性が良好なエミッタ突起部を得ることはできる
が、電流の安定化については改善されていない。電界放
射を使用して真空中に電子を放出する素子においては、
真空中でエミッタ表面に吸着した分子の運動等により原
理的に電流が不安定になりやすいという問題点がある。
【0012】この問題点を解決するために提案されたエ
ミッタに抵抗を接続する図6に示す素子では、直列抵抗
による電圧降下を利用しているので、直列抵抗の抵抗値
を大きくすることによりエミッタからの放出電流の変動
を低減することはできるが、本質的に放出電流の安定化
を図るものではなく、この効果には限界がある。
【0013】これに対して、エミッタにFETを接続す
る図7に示す素子では、FETの安定な放出電流を利用
することにより、エミッタ電流を安定化する顕著な効果
が期待できるが、FETを接続するための工程によっ
て、エミッタを作成する工程数が倍増するために歩留ま
りが低下するという問題点がある。更に、各エミッタに
FETを基板面内に離間して形成するので、FETを接
続することによりエミッタ1個に対する所要面積が倍増
し、エミッタの集積化を困難にするという問題点もあ
る。
【0014】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、エミッタ突起部の先鋭端の加工精度及び構
造の均一化が優れていると共に、電流を安定して放出す
ることができる冷電子放出素子及びその製造方法を提供
することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る冷電子放出
素子は、p型半導体基板と、このp型半導体基板の表面
に形成されたn型半導体からなる基部及びこの基部から
突出する突起部を含み、この突起部には少なくとも1つ
の先鋭端が設けられているエミッタと、前記基板の表面
に形成されたn型半導体からなるソース領域と、前記エ
ミッタの基部及びソース領域の一部を含む前記基板上に
選択的に形成された絶縁層と、この絶縁層上に形成され
その電圧印加により前記エミッタの前記突起部から電子
を放出させる引き出し電極と、を有し、前記引き出し電
極は同時にp型半導体基板の表面に反転層を生成して前
記ソース領域と前記エミッタの基部との間に流れる電流
を制御するゲート電極として機能することを特徴とす
る。
【0016】このソース領域及び引き出し電極を相互に
直交するようにストライプ状に複数本形成し、前記ソー
ス領域と前記引き出し電極との平面視での交点位置に、
そのソース領域に囲まれるようにエミッタを配置し、特
定のソース領域と引き出し電極に所定の電圧を印加する
ことにより、それらの平面視での交点に位置するエミッ
タのみが動作するように構成することができる。
【0017】また、前記ソース領域上には、金属又はそ
の化合物からなるソース電極を形成することができる。
【0018】更に、エミッタの突起部は単結晶シリコン
又は金属材料により形成することができる。
【0019】更にまた、前記基板は抵抗率が10Ω・c
m以上の導電性を有するp型半導体であることが好まし
い。
【0020】本発明に係る冷電子放出素子の製造方法
は、p型半導体基板上に基部及び先鋭端が設けられた突
起部からなるエミッタ予定領域を形成する工程と、前記
エミッタ予定領域の基部及びソース予定領域の一部を含
む前記基板上に絶縁層を選択的に形成する工程と、前記
絶縁層上に、前記エミッタの突起部から電子を放出させ
ると共に、前記p型半導体基板の表面に反転層を生成し
てソース領域とエミッタの基部との間に流れる電流を制
御する機能を合わせもつ引き出し電極を形成する工程
と、前記エミッタ予定領域の基部及びソース予定領域に
n型不純物を導入してエミッタ領域及びソース領域を形
する工程と、を有することを特徴とする。
【0021】
【作用】本願発明者が前記課題を解決するために鋭意研
究を重ねた結果、基板内にFET機能を内蔵することに
より、エミッタ電流の安定化を図ることができることを
見い出した。即ち、FETによりエミッタに供給される
固体中の電子を制限して、放出電流の変動を抑制すると
いう顕著な効果を得るものである。
【0022】本発明においては、基板にp型シリコンを
使用し、この基板上にn型半導体の基部及び突起部から
なるエミッタとn型半導体のソース領域とを形成し、エ
ミッタとソース領域との間に絶縁層を介して引き出し電
極を形成する。そうすると、本来エミッタ突起部の先鋭
端に強い電界を印加して電子をエミッタから引き出すた
めに設けられていた引き出し電極が、エミッタ基部及び
突起部に流れる電流量を制御するゲート電極としての働
きも有することになる。即ち、エミッタ突起部の先鋭端
から電子を引き出すために引き出し電極に正の電圧を印
加すると、この引き出し電極の電圧は、絶縁層を介して
相対するp型シリコン基板の表面にも電圧を与え、この
p型シリコン基板の表面に反転層(nチャネル)を形成
する。このnチャネルによりエミッタ基部及び突起部は
ソース電極と電気的に接続され、エミッタ突起部に安定
した電流が供給されることになる。従って、引き出し電
極はゲート電極としても作用する。
【0023】このゲート電極として作用した引き出し電
極の部分には、電界効果トランジスタ(FET)の基本
構成であるMOS(Metal-Oxide-Semiconductor )が形
成されたことになり、エミッタにFETを接続したとき
と同一原理で同一の効果を得ることができ、エミッタ電
流を制御することができる。このように、エミッタ先鋭
端から放出される電子は量子力学的トンネル現象による
ものだけではなく、p型半導体の絶縁膜との界面に誘起
される電子の量で制限されるため、図7における従来技
術と同様に、安定な放出電流を与える効果が極めて高
い。一方、本発明においては、引き出し電極がゲート電
極を兼ねているので、図7に示す従来技術と異なり、エ
ミッタ1個に対する所要面積が低減され、単純な構造で
高性能な冷電子放出素子を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付の図面を
参照して具体的に説明する。図1は本発明の第1の実施
例に係る冷電子放出素子の製造方法を工程順に示す模式
的断面図である。先ず、図1(a)に示すように、p型
シリコン基板18の表面を熱酸化することによりシリコ
ン酸化膜を形成し、これをフォトリソグラフィとウエッ
トエッチングにより円盤状のシリコン酸化膜11に成形
する。
【0025】次に、図1(b)に示すように、円盤状の
シリコン酸化膜11をマスクにしてp型シリコン基板1
8をドライエッチングすることにより、p型シリコン基
板18の一部をエミッタ形状に成形する。
【0026】その後、図1(c)に示すように、このエ
ミッタ形状の先端を先鋭化するために、p型シリコン基
板18の表面を熱酸化して酸化膜12を形成する。この
とき、電極及び絶縁層の開口部を設けるために、円盤状
のシリコン酸化膜11を残存させておく。その後、ソー
ス領域形成予定領域の酸化膜12上にフォトレジスト1
5のパターンを形成する。
【0027】次に、図1(d)に示すように、円盤状の
シリコン酸化膜11及び酸化膜12上並びにフォトレジ
スト15上に、夫々電極材料である金属膜13c、13
a及び13bを蒸着する。
【0028】次いで、図1(e)に示すように、フォト
レジスト15をレジスト剥離液により除去して、フォト
レジスト15上の金属膜13bをリフトオフ法により除
去した後、フッ酸溶液等により金属膜13aをマスクと
して、この金属膜13aに覆われていない部分のシリコ
ン酸化膜12を選択的に除去する。このとき、円盤状の
シリコン酸化膜11及びその下方のシリコン酸化膜12
の部分も除去され、円錐状のエミッタ突起部14が形成
される。これにより、基板18上に残存した酸化膜12
は絶縁層12aとなる。
【0029】その後、図1(f)に示すように、金属膜
13a及び絶縁層12aをマスクとして、n型不純物を
イオン注入することにより、基板18の表面に、n型の
エミッタ突起部14及び基部14bとソース領域17と
を形成する。このようにして、冷電子放出素子が完成す
る。このように、先鋭化されたエミッタ及び電極を有し
た構造に対しても、イオン注入又はアニール処理を施す
ことにより所望の半導体特性を形成することができる。
【0030】図2はこの第1の実施例に係る冷電子放出
素子の構造を拡大して示す模式的断面図である。前述の
如く、p型シリコン基板18の表面に、n型半導体から
なるエミッタ基部14b及び突起部14とソース領域1
7とが離間して形成されている。このエミッタ基部14
b及び突起部14と、ソース領域17とは、基板18の
表面に交互に連続して多数形成されている。また、この
エミッタ基部14b及びソース領域17を含む基板18
上に絶縁層12aが形成されており、この絶縁層12a
上に引き出し電極及びゲート電極として作用する金属膜
13aが形成されている。
【0031】このように構成された本実施例の冷電子放
出素子においては、金属膜13aに正の電圧を印加する
と、絶縁層12aを介して相対するp型シリコン基板1
8に対しても電圧が印加されることによって、p型シリ
コン基板18表面の絶縁層12aとの界面にn型反転層
が誘起され、この部分にのみ抵抗が小さいチャネルが生
成される。従って、このn型反転層を介してエミッタ基
部14b及び突起部14がソース領域17と電気的に接
続されて、突起部14にエミッタ電流が供給されるた
め、金属膜13aに対する印加電圧を制御することによ
りエミッタ突起部14には安定した電流が供給される。
【0032】図3は本発明の第2の実施例に係る冷電子
放出素子を示す模式的断面図である。本実施例が図2に
示す実施例と異なる点は、エミッタ突起部34がn型半
導体ではなく、モリブデン等の金属材料により形成され
ており、金属又はその化合物により形成されたソース電
極37aが、図2に示すソース領域17上に形成されて
いる点であり、その他の構成は図2に示す実施例と同一
であるので、図3において図2と同一物には同一符号を
付して、その詳細な説明は省略する。
【0033】図3に示すように、金属材料からなるソー
ス電極が形成された冷電子放出素子においても、第1の
実施例と同様の効果によりエミッタ突起部34への電流
制御が可能となるため、ソース領域17とソース電極3
7aとの間でショットキ接合が形成されていてもよい。
また、ソース電極37aを形成する場合には、ソース領
域17をn型半導体にしなくても、同様の効果が得られ
る。
【0034】図4は本発明の第3の実施例を示し、冷電
子放出素子をアレイ状に多数配置した状態を示す斜視図
である。各素子の構造は図2に示すものと同様である。
図4に示すように、p型半導体からなる基板48の表面
に、1方向に延びるストライプ状のn型半導体からなる
複数のソース領域47が、相互に平行に適宜間隔をおい
て形成されている。また、このストライプ状のソース領
域47に対して直交する方向に延びるストライプ状の複
数の引き出し電極43が、絶縁層を介してソース領域4
7の上方に相互に平行に適宜間隔をおいて形成されてい
る。そして、平面視でソース領域47と引き出し電極4
3とが交差する交点位置に、n型半導体からなる複数個
のエミッタ44が配置されている。このエミッタ44は
ストライプ状のソース領域47内に形成される基板48
表面のリング状のp型領域49の中心に位置するように
形成されている。また、この引き出し電極43には、エ
ミッタ44の突起部を取り囲むように開口部が設けられ
ている。各ソース領域にはソース電極(図示せず)が接
続されている。
【0035】このように構成された冷電子放出素子は、
簡素な製造工程で製造することができるが、引き出し電
極43及びソース電極(ソース領域47)をエミッタ4
4のスイッチング電極として使用することにより、エミ
ッタ素子はマトリックス動作をすることができる。即
ち、ストライプ状に形成された引き出し電極43の内の
特定の引き出し電極と、ソース電極(ソース領域47)
の内の特定のソース電極とに所定の電圧を印加すること
により、電圧が印加された引き出し電極とソース領域と
の平面視での交点に位置するエミッタ44のみを動作
(マトリックス駆動)させることができる。また、本実
施例においては、エミッタ44はソース領域47に囲ま
れて配置されているため、隣接する素子との間で相互雑
音が発生することを防止できる。このようなマトリック
ス駆動のエミッタアレイは、平面型ディスプレイ等の用
途に対して有効である。
【0036】なお、本実施例においては、エミッタ44
と、ソース領域47と引き出し電極43との構造的な関
係は、図2に示すものと同じであるが、その製造方法は
図1に示すものと異なる。図1に示す製造方法では、ソ
ース領域17を最後の工程で形成したが、図4に示す実
施例では、ゲート電極(引き出し電極43)の形成に先
立ち、ソース領域47を形成しておく必要がある。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
基板にp型半導体を使用し、この基板表面のエミッタ基
部及びソース領域をn型にすると共に、素子そのものの
にFET機能を内蔵した構造を有するため、エミッタの
集積化が容易になると共に、電流を安定して放出するこ
とができる高性能な冷電子放出素子を得ることができ
る。また、エミッタを単結晶シリコンで形成すると、そ
の加工精度が高い冷電子放出素子を得ることができる。
更に、本発明の方法においては、ソース予定領域の形成
工程とn型不純物の導入工程により冷電子放出素子を製
造できるので、その製造が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る冷電子放出素子の
製造方法を工程順に示す模式的断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る冷電子放出素子の
構造を拡大して示す模式的断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る冷電子放出素子を
示す模式的断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例を示し、冷電子放出素子
をアレイ状に多数配置した状態を示す斜視図である。
【図5】単結晶シリコンを使用した冷電子放出素子を示
す模式的断面図である。
【図6】スピント型エミッタに直列に抵抗を導入した冷
電子放出素子を示す模式的断面図である。
【図7】FETによる電流制御部及び電子放出素子部を
有する基板を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
11、12;酸化膜 12a、52,62、72、72a;絶縁層 13a、13b、13c;金属膜 14、34、54、64、74;突起部 14b、51;基部 15;フォトレジスト 17、47;ソース領域 18、48、68、78;基板 37a、71;ソース電極 43、53、63、73;引き出し電極 44、57;エミッタ 49;p型領域 54c、64c;先鋭端 66;抵抗層 75;ゲート電極 76;ドレイン電極 77a、77b;n型半導体領域 79;電子放出素子部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 順司 茨城県つくば市梅園1−1−4 工業技 術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 金丸 正剛 茨城県つくば市梅園1−1−4 工業技 術院電子技術総合研究所内 審査官 波多江 進 (56)参考文献 特表 平10−503877(JP,A) 新井 学他、”電界放射冷陰極アレイ の電流制御”、第41回応用物理学関係連 合講演会講演予稿集、平成6年3月28 日、29p−ZN−4 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 1/304 H01J 9/02 H01J 31/12 JICSTファイル(JOIS)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p型半導体基板と、このp型半導体基板
    の表面に形成されたn型半導体からなる基部及びこの基
    部から突出する突起部を含み、この突起部には少なくと
    も1つの先鋭端が設けられているエミッタと、前記基板
    の表面に形成されたn型半導体からなるソース領域と、
    前記エミッタの基部及びソース領域の一部を含む前記基
    板上に選択的に形成された絶縁層と、この絶縁層上に形
    成されその電圧印加により前記エミッタの前記突起部か
    ら電子を放出させる引き出し電極と、を有し、前記引き
    出し電極は同時にp型半導体基板の表面に反転層を生成
    して前記ソース領域と前記エミッタの基部との間に流れ
    る電流を制御するゲート電極として機能することを特徴
    とする冷電子放出素子。
  2. 【請求項2】 前記ソース領域及び前記引き出し電極は
    相互に直交するようにストライプ状に複数本形成されて
    おり、前記ソース領域と前記引き出し電極との平面視で
    の交点位置に、そのソース領域に囲まれて前記エミッタ
    が配置されていて、特定のソース領域と引き出し電極に
    所定の電圧を印加することにより、前記特定のソース領
    域と引き出し電極との平面視での交点に位置するエミッ
    タのみが動作するものであることを特徴とする請求項1
    に記載の冷電子放出素子。
  3. 【請求項3】 前記ソース領域上に、金属又はその化合
    物からなるソース電極が形成されていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の冷電子放出素子。
  4. 【請求項4】 前記エミッタの突起部は単結晶シリコン
    により形成されていることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1項に記載の冷電子放出素子。
  5. 【請求項5】 前記エミッタの突起部は金属材料により
    形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載の冷電子放出素子。
  6. 【請求項6】 前記基板は抵抗率が10Ω・cm以上の
    導電性を有するp型半導体であることを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれか1項に記載の冷電子放出素子。
  7. 【請求項7】 p型半導体基板上に基部及び先鋭端が設
    けられた突起部からなるエミッタ予定領域を形成する工
    程と、前記エミッタ予定領域の基部及びソース予定領域
    の一部を含む前記基板上に絶縁層を選択的に形成する工
    程と、前記絶縁層上に、前記エミッタの突起部から電子
    を放出させると共に、前記p型半導体 基板の表面に反転
    層を生成してソース領域とエミッタの基部との間に流れ
    る電流を制御する機能を合わせもつ引き出し電極を形成
    する工程と、前記エミッタ予定領域の基部及びソース
    領域にn型不純物を導入してエミッタ領域及びソース
    領域を形成する工程と、を有することを特徴とする冷電
    子放出素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記エミッタ突起部を金属材料により形
    成することを特徴とする請求項7に記載の冷電子放出素
    子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記エミッタ突起部を単結晶シリコンに
    より形成することを特徴とする請求項7に記載の冷電子
    放出素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記ソース領域上に金属又はその化合
    物からなるソース電極を形成することを特徴とする請求
    項7乃至9のいずれか1項に記載の冷電子放出素子の製
    造方法。
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