JP3102787B1 - 電子放出素子、電子源、及び画像形成装置の製造方法 - Google Patents

電子放出素子、電子源、及び画像形成装置の製造方法

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Abstract

【要約】 【課題】 製造工程が簡便で、良好な電子放出特性の電
子放出素子、電子源、画像形成装置の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 電子放出素子の製造方法において、高分
子または該高分子の前駆体と、導電性材料の微粒子また
は有機金属化合物と、溶剤と、を有する混合液を、基体
上に付与する工程と、前記基体上に付与した混合液を加
熱することで、前記溶剤を除去し、前記高分子と前記導
電性材料とを有する導電性有機膜を形成する工程と、前
記導電性有機膜に電流を流すことで、前記導電性有機膜
の一部に間隙を形成する工程と、を有することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子の製
造方法、電子源、電子線発生装置、及びフラットパネル
ディスプレイなどの画像形成装置の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子放出素子としては大別し
て熱電子放出素子(thermionic cathode)と冷陰極電子
放出素子(cold cathode)を用いた2種類のものが知ら
れている。冷陰極電子放出素子には電界放出型(以下
「FE型」という)、金属/絶縁層/金属型(以下「M
IM型」という)や表面伝導型電子放出素子等がある。
【0003】表面伝導型電子放出素子の例としては、特
開平8−55563号公報、特開平7−5255号公
報、特開平8−007749号公報、特開平8−321
254号公報、特許第2836015号、特開平9−2
37571号公報、特開平7−65704号公報、特開
平10−40807号公報、特開平8−171850号
公報、特開平9−069334号公報などに開示されて
いる。
【0004】上記特開平8−321254号公報に開示
される表面伝導型電子放出素子の構成の一例を図24に
模式的に示す。同図において、1は基板であり、2,3
は電極であり、4は導電性膜であり、5は電子放出部で
あり、10はカーボン膜である。また、電子放出部5の
近傍は、導電性膜の間隔を規定する第一の間隙6、カー
ボン膜10の間隔を規定する第二の間隙7で形成されて
いる。図中の間隔Lは、数十μm〜数百μm、幅Wは、
数μm〜数百μm、厚みdは、数十μm〜数μmに設定
されている。
【0005】また、前述の特開平8−321254号公
報などに記載してある、従来の表面伝導型電子放出素子
の製造方法一例を図25に示す。
【0006】先ず、基板1上に電極2,3を配置する
(図25(a))。そして、電極2,3をつなぐ導電性
膜4を配置する(図25(b))。次に、導電性膜4に
電流を流すことにより、導電性膜の一部に、第一の間隙
6を形成する(図25(c))。この導電性膜に第一の
間隙6を形成する工程を「フォーミング」または「通電
フォーミング」と呼ぶ。次に、例えば、真空中に有機物
ガスを導入し、その雰囲気中で電極2,3間に電圧を印
加することで、カーボン膜10を形成する(図25
(d))。尚、このカーボン膜10の形成と同時に、第
二の間隙7が形成される。上記、カーボン膜10、およ
び第二の間隙7を形成する工程を活性化工程と呼ぶ。こ
の活性化工程により形成された、第二の間隙7の近傍
を、電子放出部5と呼ぶ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来の活性化工
程においては、次のような問題点があった。
【0008】第一に、有機物質のガスから前記カーボン
膜を形成する場合には、以下のような問題があった。前
記活性化工程に伴う有機物質のガスの導入において、最
適なガスの圧力で導入する必要がある。そして、特に、
導入する有機物質ガスの種類によっては、その最適な圧
力が低圧である場合には、圧力の制御性に問題があっ
た。また、真空雰囲気に残存する水や酸素等によって活
性化工程に要する時間が変動したり、形成されるカーボ
ン膜の性状が異なる場合があった。このことは、電子放
出素子を複数配列した電子源、あるいは画像形成装置に
おいて、その特性のばらつきの原因にもなった。
【0009】第二に、前記電子放出素子を画像形成装置
や電子源に用いる場合には、以下のような問題があっ
た。即ち、前記活性化工程を行った後、電子源の基板、
あるいは画像形成装置を構成する部材、例えば、蛍光体
を有するフェースプレートには、活性化工程で用いたガ
ス及び水、酸素等が吸着されている。そのため、電子放
出特性を安定化する目的、及び、残存するガスによる放
電等を防ぐ目的で、上記吸着されたガス等を除去する必
要がある。そこで、従来は、高温で長時間素子が配置さ
れた基板や、素子を内包する気密容器をベーキングす
る、「安定化」と呼ばれる工程が必要であった。また、
この安定化における、温度はできるだけ高いことが望ま
しく、また、時間はできるだけ長いことが望ましい。し
かしながら、実際には、安定化工程は、電子放出素子、
電子源、画像形成装置に用いられる各部材の耐熱性によ
って、加熱温度の制限を受けるため、必ずしも十分に行
うことができなかった。
【0010】第三に、画像形成装置を作成する場合の、
封着工程に関し、以下に示す問題があった。即ち、画像
形成装置を作成する場合、従来、各素子を駆動するため
の配線等を形成した電子源基板と、蛍光体等が形成され
たフェースプレートとを高温で張り合わせ、外囲器を形
成していた(封着工程と呼ぶ)。そして封着工程後に、
該配線より電圧を印加し、前述したフォーミング、活性
化等の工程を行った後、電子放出特性、画像特性を検査
し真空外囲器を封止していた。このように、前述のフォ
ーミング工程、活性化工程が、画像形成装置(真空外囲
器)を組立てた後に行われる為に、何らかの原因で電子
源基板において不良が発生した場合、画像形成装置その
ものが不良品となってしまう。このため、フォーミン
グ、活性化工程等を行い、検査した後に、良品であると
判断した電子源基板と、前記フェースプレートとを組立
て画像形成装置を製造することが望まれていた。
【0011】第四に、前記特開平9−237571号公
報には、上記問題点を解決する、とされる製造方法が開
示されているが、さらに低コスト化を実現する手法が望
まれていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、以下
の製造方法により、上述した目的を達成した。すなわ
ち、本発明は、電子放出素子の製造方法であって、 A) 基体上に、高分子と導電性材料との混合膜で且つ
導電性を有する導電性有機膜を形成する工程、 B) 前記導電性有機膜に、電流を流すことで、前記導
電性有機膜の一部に間隙と炭化領域とを形成する工程を有することを特徴とする導電性有機膜の一部に間隙を
有する電子放出素子の製造方法である。
【0013】また、本発明は、前記混合膜は前記高分子
または該高分子の前駆体と、前記導電性材料の微粒子ま
たは有機金属化合物と、溶剤とを有する混合液を前記基
体上に付与する工程を有し、前記混合液を前記基体上に
付与する工程が、インクジェット法により行われること
を特徴とする。
【0014】また、本発明は、前記インクジェット法
が、発熱により前記混合液を沸騰させることで泡を発生
させ、該泡の圧力により前記混合液の液滴を吐出させる
方式であることを特徴とする。
【0015】また、本発明は、前記インクジェット法
が、ピエゾ素子に電気信号を加えて変形させ、前記混合
液の液滴を飛ばす方式であることを特徴とする。
【0016】また、本発明は、前記高分子が、全芳香族
系高分子またはポリアクリロニトリルの中から選ばれた
少なくとも1つであることを特徴とする。
【0017】また、本発明は、前記全芳香族系高分子
が、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリアミド
イミドの中から選ばれた少なくとも1つであることを特
徴とする。
【0018】また、本発明は、前記導電性材料が、P
d、Ru、Ag、Cu、Tb、Cd、Fe、Pb、Z
n、PdO、SnO2、In23、PbO、Sb23
HfB2、ZrB2、LaB6、CeB6、YB4、Gd
4、TiC、ZrC、HfC、TaC、SiC、W
C、TiN、ZrN、HfN、ポリアセチレン、ポリ−
p−フェニレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリピロ
ール、Si、Ge、カーボン、グラファイトの中から選
ばれた少なくとも1つであることを特徴とする。
【0019】また、本発明は、前記導電性材料が、金
属、酸化物、硼化物、炭化物、窒化物、導電性高分子、
半導体の中から選ばれた少なくとも1つであることを特
徴とする。
【0020】また、本発明の別の態様は、さらに、電子
放出素子の製造方法であって、 A) 全芳香族系高分子または、ポリアクリロニトリル
の中から選ばれた少なくとも1つの有機材料と、導電性
材料とが混合した導電性有機膜を、基体上に、形成する
ステップと、 B) 前記導電性有機膜に、電流を流すことで、前記導
電性有機膜の一部に間隙を形成するステップとを有する
ことをも特徴とする。 また、本発明の別の態様は、電子放出素子の製造方法で
あって、 A) 全芳香族系高分子または、ポリアクリロニトリル
の中から選ばれた少なくとも1つの有機材料と、導電性
材料とを有する導電性有機膜を、基体上に、形成するス
テップと、 B) 前記導電性有機膜に、電流を流すことで、前記導
電性有機膜の一部に間隙を形成するステップとを有する
ことをも特徴とする。
【0021】また、本発明は、前記全芳香族系高分子
が、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリアミド
イミドの中から選ばれた少なくとも1つの有機材料であ
ることを特徴とする。
【0022】また、本発明は、電子放出素子を複数配列
形成した電子源の製造方法において、該電子放出素子
が、前述のいずれかの電子放出素子の製造方法を用いる
ことにより形成されることを特徴とする。
【0023】また、上記電子源の製造方法において、 A) オフセット印刷法を用いて、一対の電極を複数組
み、基体上に配列形成するステップと、 B) スクリーン印刷法を用いて、上記一対の電極の一
方と共通に接続するX方向配線を複数、基体上に形成す
るステップと、 C) スクリーン印刷法を用いて、上記一対の電極の他
方と共通に接続するY方向配線を複数、基体上に形成す
るステップと、 D) インクジェット法を用いて、上記一対の電極間の
各々を接続するように、前記導電性有機膜を配置するス
テップと、 E) 上記X方向配線およびY方向配線を介して、前記
導電性有機膜に電流を流すことで、前記各導電性有機膜
に間隙を形成するステップとを有することを特徴とす
る。
【0024】尚、上記Y方向配線は、上記X方向配線上
に、スクリーン印刷法を用いて形成された絶縁層により
電気的に絶縁され、そして、上記Y方向とX方向は、略
垂直方向である。
【0025】また、本発明はさらに、電子放出素子を複
数配列形成した電子源と、該電子源に対向して配置され
た画像形成部材とを有する画像形成装置の製造方法にお
いて、該電子源が、前記した電子源の製造方法により形
成されることを特徴とする。
【0026】上記本発明によれば、第1に、従来の有機
物質ガスの制御を必要とするタイプの電子放出素子の製
造方法に比べ、導入ガスの圧力制御が不要となり、真空
雰囲気に残存するガスの影響が緩和され、電子放出特性
を容易に制御することができる。
【0027】また、第2に、本発明の電子放出素子の製
造工程は、通電処理による熱、あるいは電気的エネルギ
ーを用いて導電性膜に電子放出部を形成することができ
る。そのため、通電処理のエネルギー量や導電性膜の膜
厚によって、電子放出特性を容易に制御することができ
る。
【0028】従って、電子放出素子を複数配列した電子
源、あるいは画像形成装置において、従来の有機物質ガ
スの制御を必要とするタイプの活性化工程に比べ、容易
に制御可能で、簡便な工程である。このため、電子放出
特性のばらつき等が抑制できる。
【0029】また、第三に、良品検査を通った電子源
と、良品検査を通ったフェースプレートとで、組み立て
工程(封着工程)を行うことができるために、従来の有
機物質ガスの制御を必要とするタイプに比べ、画像形成
装置を組み立てた後での不良品の発生を抑制できる。そ
の結果、画像形成装置のコストを安価にすることができ
る。
【0030】また、第四に、本発明の製造方法によれ
ば、従来の特開平9−237571号公報に開示され
る、導電性膜に有機膜を被覆するタイプの製造方法に比
べ、導電性膜と有機膜とのアラインメントの必要性がな
い。従って、カーボン膜の位置ずれに起因する、電子放
出素子の不良品の発生や、素子特性のばらつきなどを抑
制できる。そして電子放出効率の優れた電子放出素子が
得られる。さらには、本発明の導電性を有する有機膜を
インクジェット法を用いて形成すれば、素子のパターニ
ングプロセスを減らせるので、低コスト化につながる。
さらには、電子放出素子を構成する電極および、電子放
出素子を駆動するための配線を印刷法で形成すれば、電
子放出素子および電子源の構成部材のすべてを印刷プロ
セスで形成できるので、更なるコスト低減が実現でき
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の電子
放出素子の基本的構成を詳細に説明する。図1は、本発
明の電子放出素子の構成を示す模式図であり、図1
(a)はその平面図、図1(b)はその断面図である。
【0032】図1において、1は基板、2と3は素子電
極、4は導電性を有する有機膜(あるいは単に導電性膜
という)、5は電子放出部、7は間隙、8は炭化領域で
ある。
【0033】基板1としては、石英ガラス、Na等の不
純物含有量を減少したガラス、青板ガラス、青板ガラス
にスパッタ法等により形成したSiO2 を積層したガラ
ス基板及びアルミナ等のセラミックス及びSi基板等を
用いることができる。
【0034】対向する電極2,3の材料としては、一般
的な導体材料を用いることができる。これは例えば、N
i、Cr、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、
Pd等の金属或は合金、及びPd、Ag、Au、RuO
2 、Pd−Ag等の金属或は金属酸化物とガラス等から
構成される印刷導体、In23 −SnO2 等の透明導
電体、及びポリシリコン等の半導電体材料等から適宜選
択することができる。
【0035】電極2,3の間隔L、電極2,3の長さ
W、導電性を有する有機膜4の形状等は、応用される形
態等を考慮して、設計される。電極2,3の間隔Lは、
数十nmから数百μmの範囲とすることができ、電極
2,3の間に印加する電圧等を考慮して、好ましくは数
μmから数十μmの範囲とすることができる。
【0036】また、炭化領域8は、通電フォーミング時
に導電性を有する有機膜4に通電することにより炭化さ
れ、形成される領域である。
【0037】電極2,3の長さWは、電極の抵抗値、電
子放出特性を考慮して、数μmから数百μmの範囲とす
ることができる。電極2,3の膜厚dは、数十nmから
数μmの範囲とすることができる。
【0038】尚、図1(b)に示すように基板1上に、
対向する電極2,3、導電性を有する有機膜4の順に積
層する場合ばかりでなく、基板1上に、導電性を有する
有機膜4、対向する電極2,3の順に積層した構成とす
ることもできる。
【0039】導電性を有する有機膜(または、単に「導
電性膜」と呼ぶ)4は、導電性材料と、有機材料
と、を含む混合膜である。
【0040】尚、上記導電性材料としては、導電性の
金属化合物も含む。また、上記導電性を有する有機膜
(導電性膜)4の抵抗値は、シート抵抗値で、103
107Ω/□が好ましい。この範囲よりも、小さいと、
後述する、フォーミング時に大電流が流れ、発熱し、基
板が割れる場合や、あるいは、所望の電子放出特性が得
られない場合がある。また、上記範囲よりも大きいと、
フォーミングできない場合や、あるいは、所望の電子放
出特性が得られない場合がある。さらには、上記導電性
を有する有機膜の膜厚は、数nm〜数百nmが好まし
い。より好ましい膜厚としては、1nmから100nm
である。
【0041】上記、導電性材料としては、Pd、R
u、Ag、Cu、Tb、Cd、Fe、PbまたはZn等
の金属、PdO、SnO2、In23、PbO、Sb2
3等の酸化物、HfB2、ZrB2、LaB6、CeB6
YB4、GdB4等の硼化物、TiC、ZrC、HfC、
TaC、SiC、WC等の炭化物、TiN、ZrN、H
fN等の窒化物、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレ
ン、ポリフェニレンスルフィド、ポリピロール等の導電
性高分子、Si、Ge等の半導体、カーボン、グラファ
イト等の中から適宜選択されるが、これら以外のもので
あっても良い。
【0042】また、上記導電性の金属化合物としては、
Pd、Ru、Ag、Cu、Tb、Cd、Fe、Pbまた
はZn等の金属からなる金属化合物の中から適宜選択さ
れるが、これら以外の金属化合物であっても良い。
【0043】一方、有機材料としては、加熱によりグ
ラファイトを形成し易い高分子材料が好ましい。具体的
には、全芳香族系の高分子材料、あるいはポリアクリロ
ニトリルが好ましい。
【0044】また、成膜性の観点からは、それ自体ある
いはその前駆体が有機溶媒に可溶であることが好まし
く、さらには耐熱性高分子が望ましい。このため、それ
自体が可溶性の全芳香族系の高分子材料が特に好まし
い。
【0045】本発明で好ましく用いられる前記全芳香族
系の高分子材料としては、ポリイミド、ポリベンゾイミ
ダゾール、ポリアミドイミド、ポリアクリロニトリル等
が挙げられる。また、前述した条件を満たすのであれ
ば、上記以外の材料であっても良い。
【0046】グラファイトは、本発明の素子にとって、
寿命や放電などに対して効果があるため、好ましい。
【0047】[電子放出素子の製造方法の説明]図1及
び図2を参照しながら、本発明の電子放出素子の製造方
法の一例について説明する。図2においても、図1に示
した部位と同じ部位には図1に付した符号と同一の符号
を付している。図1は、本発明の電子放出素子の構成を
示す模式図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は
断面図である。
【0048】つぎに、図2は、本発明の電子放出素子の
製造工程を示す図である。
【0049】(1) まず、基板1を洗剤、純水及び有
機溶剤等を用いて充分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ
法等により電極材料を堆積後、例えばフォトリソグラフ
ィー技術を用いて基板1上に電極2,3を形成する(図
2(a))。
【0050】ここでは、フォトリソグラフィー技術を挙
げて説明したが、電極の形成法は、これに限られるもの
ではなく、インクジェット法、印刷法、あるいはそれ以
外の方法を用いることもできる。特に、オフセット印刷
法を用いた場合には、大面積に、精度良く形成できるの
で好ましい。
【0051】(2) 次に、N,N−ジメチルアセトア
ミドからなる溶剤と、グラファイト微粒子と、ポリ(ピ
ロメリタミック酸ジメチルエステル)と、からなる混合
(分散)した混合液6をスピンナーにより電極2,3を
設けた基板1上に塗布する(図2(b))。
【0052】尚、ここでは、前述した、導電性材料と
して、グラファイト微粒子を用いた例を示した。しか
し、上記導電性のグラファイト微粒子に代えて、既に列
挙した導電性材料の中から選ばれた他の材料の微粒子
を用いることが出来る。
【0053】本発明で用いることのできる導電性微粒子
の粒径としては、10μm以下の範囲が好ましく、更に
は、1μm以下の範囲が好ましい。
【0054】また、ここでは導電性の微粒子を用いた例
を示した。しかし、微粒子に代えて、次工程での加熱処
理により、前述した導電性材料を形成しうる材料も好
ましく用いることができる。例えば、前記した導電性材
料に挙げた金属の有機金属錯体などの有機金属化合物
を用いることが出来る。
【0055】また、ここでは、ポリ(ピロメリタミック
酸ジメチルエステル)を用いた例を示した。この材料
は、次工程での加熱処理により、前述した有機材料の
一つであるポリイミドを形成する前駆体である。
【0056】このように、加熱することで、ポリイミド
を形成することのできる材料(前駆体)としては、ほか
に、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニ
レンジアミンとからなるポリアミック酸ジメチルエステ
ル、などの全芳香族ポリアミック酸ジエステルなどが好
ましく用いることができる。
【0057】また、前述した有機材料として、ポリベ
ンゾイミダゾールを用いる場合には、全芳香族系ポリベ
ンゾイミダゾールを好ましく用いることができる。全芳
香族系ポリベンゾイミダゾールとしては、例えばポリ
2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ビベンゾイ
ミダゾール等を用いることができる。
【0058】また前述した有機材料として、ポリアミ
ドイミドを用いる場合には、全芳香族系ポリアミドイミ
ドを好ましく用いることが出来る。
【0059】さらには、前述した有機材料として、ポ
リアクリロニトリルを用いる場合には、ポリアクリロニ
トリルを溶媒(溶剤)に溶かした溶液を好ましく用いる
ことが出来る。
【0060】また、前述の溶剤(溶媒)としては、他
に、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−
ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどを好ましく用い
ることが出来る。
【0061】このように、本工程は、前述した導電性材
料あるいは次工程での加熱により導電性材料となる
導電性材料の前駆体(例えば有機金属化合物)と、前述
した有機材料あるいは次工程での加熱により前述した
有機材料となる有機材料の前駆体とを、溶剤中で混合
した液体(混合液)を塗付する工程である。尚、本工程
でインクジェット法を用いる場合は上記混合液がインク
となる。
【0062】また、ここでは、前記混合液の塗付法とし
てスピンナー(回転塗付法)を用いた例を説明したが、
混合液の塗布法はこれに限られるものでなく、インクジ
ェット法、印刷法、分散塗布法、ディッピング法、ある
いはそれ以外の方法を用いることもできる。
【0063】特に、インクジェット法によれば、導電性
を有する有機膜のパターニング工程を省略できるため、
非常に好ましい。インクジェット方式としては、ノズル
内に発熱抵抗素子を埋め込み、その発熱により液を沸騰
させその泡の圧力により液滴を吐出させる方式(バブル
ジェット(BJ)方式)、または、ピエゾ素子に電気信
号を加えて変形させ、液室の体積変化を励起して液滴を
飛ばす方式(ピエゾジェット(PJ)方式)などによ
り、上記混合液の液滴を吐出し、導電性の有機膜が形成
されるべき位置に付与する方法が好ましい。
【0064】インクジェット法で使用されるインクジェ
ットのヘッド(吐出装置)の模式図を図16に示す。図
16(a)は吐出口(ノズル)24が単一である、シン
グルノズルのヘッド21である。図16(b)は複数の
液滴吐出口(ノズル)24をもつマルチノズルのヘッド
21である。特に、マルチノズルヘッドを用いれば、基
板上に複数の素子を形成する際には、上記混合液の付与
に要する時間を短くすることができるので好ましい。
尚、図16中、22はヒーターまたはピエゾ素子、23
はインク(混合液)流路、25はインク(混合液)供給
部、26はインク(混合液)溜めである。ヘッド21と
は離れてインク(混合液)のタンクがあり、上記タンク
とヘッド21とは、チューブを介してインク供給部25
で接続される。
【0065】(3) 続いて、基板1上に塗付した前記
混合液6を、加熱焼成処理して、溶剤を蒸発させると共
に、ポリイミドとグラファイト微粒子とを含む導電性の
有機膜4を形成する(図2(c))。尚、図2(b)、
(C)はパターニングを終えた後の形態を示している。
パターニング方法は、従来公知の方法(例えばリフトオ
フ)が適用できる。また、前述した様にインクジェット
法を用いれば、図2(b)の様に、基板上に混合液6を
付与と同時にパターニングを行うことができる。
【0066】(4) 続いて、通電フォーミング工程を
施す。この通電フォーミング工程として通電処理による
方法を説明する。上記工程(1)〜(3)で作成した基
板を図4の真空処理装置内に設置し、例えば10-6Pa
程度の真空中で、電極2,3間に電圧を印加する。
【0067】上記通電を行うと、導電性有機膜4に電流
が流れ、導電性有機膜4の一部に、構造の変化した電子
放出部5が形成される(図2(d))。この通電フォー
ミングによれば導電性有機膜4に局所的に破壊、変形も
しくは変質等の構造の変化した部位が形成される。該部
位が電子放出部5を構成する。より詳しく説明すれば、
このフォーミング工程により、導電性有機膜4の一部に
間隙7が形成される。
【0068】さらに詳しく説明すると、前記導電性有機
膜4を構成する有機材料のうち、上記間隙7に面する
部分、および上記間隙7近傍の有機材料が炭化し、グ
ラファイトおよび、あるいはアモルファスカーボン8を
形成する。また、図1及び図2(d)では、間隙7が同
じ幅で、かつ直線状に記されているが、これは、模式的
に示したものである。実際の間隙の形状は、蛇行してい
たり、間隙7の幅(間隔)が場所によって変化していた
りする場合がある。
【0069】また、図1などで示した上記炭化領域8の
形状も間隙7の形状と同様に、蛇行していたりする場合
があるので、模式的に示した。
【0070】また、図1では、間隙7が電極2,3の幅
(W)方向において、完全に、導電性の有機膜4を分離
している様に模式的に示した。しかし、フォーミング条
件などによっては、導電性有機膜4が完全に分離されて
おらず、一部でつながっている場合もある。しかしなが
ら、繋がった場合においても、実際には繋がっている領
域は少ないので、本明細書においては、上記のような一
部でつながっている場合も含めて、間隙7と呼ぶ。
【0071】上記通電フォーミングの電圧波形の例を図
3に示す。電圧波形は、パルス波形が好ましい。これに
は、大きく別けると、パルス波高値を定電圧としたパル
スを連続的に印加する図3(a)、図3(c)に示した
手法と、パルス波高値を増加させながら電圧パルスを印
加する図3(b)、図3(d)に示した手法がある。そ
して、図3(a)、(b)では同一の極性を持つパルス
の例を示したが、図3(c)または図3(d)のような
両極性のパルスを用いることが好ましい。両極性のパル
スを用いることで、間隙7に面する両脇の導電性有機膜
が同程度に炭化(グラファイト化および、またはアモル
ファスカーボン化)が進行する。その結果、図3(a)
または図3(b)のような単極性のパルス電圧よりも、
電子放出特性のより安定な素子が得られる。
【0072】図3(a)におけるT1及びT2は電圧波
形のパルス幅とパルス間隔である。通常T1は1μ秒〜
10m秒、T2は、10μ秒〜100m秒の範囲で設定
される。三角波の波高値(通電フォーミング時のピーク
電圧)は、素子の形態に応じて適宜選択される。このよ
うな条件のもと、例えば、数秒から数十分間電圧を印加
する。パルス波形は三角波に限定されるものではなく、
矩形波など所望の波形を採用することができる。
【0073】図3(b)におけるT1及びT2は、図3
(a)に示したのと同様とすることができる。三角波の
波高値(通電フォーミング時のピーク電圧)は、例えば
0.1Vステップ程度づつ、増加させることができる。
【0074】通電フォーミング処理の終了は、パルス間
隔T2中に、導電性有機膜4を局所的に破壊、変形しな
い程度の電圧を印加し、電流を測定して検知することが
できる。例えば0.1V程度の電圧印加により流れる素
子電流を測定し、抵抗値を求めて、1MΩ以上の抵抗を
示した時、通電フォーミングを終了させる。
【0075】また、本発明の素子は、さらに、図14
(a)(b)に示すように、前記導電性有機膜4の上
に、有機膜8を有することが好ましい場合がある。な
お、図14(a)は上面模式図であり、図14(b)は
図14(a)の断面模式図である。この素子の作成方法
の一例を図15に模式的に示した。図15中(a)から
(c)は、図2の(a)から(c)と同一の工程である
ので、ここでは説明を省略する。作成方法としては、前
記工程(3)と(4)の間に、さらに、以下の(3')
および(3”)工程を有する。
【0076】(3') 前記工程(3)で形成した導電
性有機膜4の上に、さらに、有機膜4を構成する高分子
を含む溶液9あるいは、有機膜4を構成する耐熱性高分
子の前駆体を含む溶液9を塗付する(図15(d))。
溶液9の塗付は、特にインクジェット法で行うことが好
ましい。そして、インクジェット法で塗付する場合に
は、特に、先に形成した導電性有機膜4と同一の直径に
なる様に塗付することが好ましい。さらに好ましくは、
先に形成した導電性有機膜4に対するアライメントの要
求精度を少なくするために、既に形成した導電性有機膜
4の直径よりも小さい直径の溶液9の膜が形成されるよ
うに塗付することが好ましい。この様に塗付した場合に
は、導電性有機膜4の吐出液6の直径よりも、溶液9の
直径が小さくなる。
【0077】上記高分子は、既に列挙した有機材料あ
るいは次工程(3”)の加熱工程により有機材料とな
る前駆体と同一のものが好ましい。具体的には、導電性
有機膜4に含まれる有機材料、および有機膜8を構成す
る有機材料ともに全芳香族系ポリイミドであることが特
に望ましい。
【0078】(3”) 前記工程(3')で塗付した溶
液を加熱し、溶剤を蒸発させることで、導電性有機膜4
の上に有機膜(耐熱性高分子膜)8を形成する(図15
(e))。
【0079】そして、必要に応じて、上記耐熱性高分子
のパターニングを行う。前記工程(3')での塗付を上
記したインクジェット法で行えば、上記パターニング工
程を省略できるので好ましい。また、工程(3')で耐
熱性高分子の前駆体を含む溶液を用いた場合には、本工
程により、溶剤の蒸発と、前駆体から耐熱性高分子への
変化を伴う。
【0080】この後の工程は、前記工程(4)と同じで
ある。工程(4)で導電性有機膜4に電流を流すことに
より、間隙7は、導電性有機膜4だけでなく、耐熱性高
分子膜8にも形成される(図15(f))。そして、間
隙7の形成と同時に、耐熱性高分子膜(有機膜)8の間
隙7に面する部分と、導電性有機膜4の間隙7に面する
部分とが炭素化(炭化)する。ここでいう炭素化とは、
グラファイト化および、またはアモルファスカーボン化
を指す。
【0081】上記工程(2)および(3)で形成した導
電性有機膜4上に、工程(3')、(3”)により、ポ
リイミドなどの耐熱性高分子を被覆することで、導電性
有機膜4の耐熱性を向上することができる。また、導電
性有機膜4は、フォーミング工程を行うため、前述した
導電性をもたなければならない。そのため、条件によっ
ては、良好な素子特性を得るための充分なグラファイト
化および、またはアモルファスカーボン化が、前記フォ
ーミング工程で得られない場合がある。そのような場合
には、図14,15に示した様な有機膜8の積層によっ
て、炭素化の度合いの制御を行うことが好ましい。
【0082】[電子放出素子の特性]図4は、真空処理
装置を示す模式図であり、測定評価装置としての機能も
兼ね備えている。図4において、1は絶縁性基板、2及
び3は電極、4は導電性有機膜、5は電子放出部を模式
的に示している。また、41は素子に電圧を印加するた
めの電源、40は素子電流Ifを測定するための電流
計、44は素子より発生する放出電流Ieを測定するた
めのアノード電極、43はアノード電極44に電圧を印
加するための高圧電源、42は放出電流Ieを測定する
ための電流計である。
【0083】電子放出素子の上記素子電流If、放出電
流Ieの測定にあたっては、素子電極2,3に電源41
と電流計40とを接続し、該電子放出素子の上方に電源
43と電流計42とを接続したアノード電極44を配置
している。また、本電子放出素子及びアノード電極44
は真空装置45内に設置されており、排気ポンプ46及
び不図示の真空計が具備されており、所望の真空下で本
素子の測定評価を行えるようになっている。なお本実施
例では、アノード電極と電子放出素子間の距離を4m
m、アノード電極の電位を1kV、電子放出特性測定時
の真空装置内の圧力を1.3×10-4Paとした。
【0084】本発明の電子放出素子は、図5に模式的に
示す様な電子放出特性を有する。電子放出特性として、
閾値電圧(Vth)以上では対向する電極2,3間に印
加するパルス状電圧の波高値と幅で制御できる。一方、
閾値電圧以下では電子が殆ど放出されない。この特性に
よれば、多数の電子放出素子を配置した場合において
も、個々の素子にパルス状電圧を適宜印加すれば、入力
信号に応じて、本発明の電子放出素子を選択し、電子放
出量を制御できる。
【0085】電子放出素子の配列については、種々のも
のが採用できる。一例として、並列に配置した多数の電
子放出素子の個々を両端で接続し、電子放出素子の行を
多数個配し(行方向と呼ぶ)、この配線と直交する方向
(列方向と呼ぶ)で、該電子放出素子の上方に配した制
御電極(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素子から
の電子を制御駆動するはしご状配置のものがある。
【0086】これとは別に、電子放出素子をX方向及び
Y方向に行列状に複数個配し、同じ行に配された複数の
電子放出素子の電極の一方を、X方向の配線に共通に接
続し、同じ列に配された複数の電子放出素子の電極の他
方を、Y方向の配線に共通に接続するものが挙げられ
る。このようなものは所謂単純マトリクス配置と呼ぶ。
まず単純マトリクス配置について以下に詳述する。
【0087】[電子源基板]以下この電子放出特性に基
づき、本発明の電子放出素子を複数配して得られる電子
源基板について、図6を用いて説明する。図6におい
て、61は電子源基板、62はX方向配線、63はY方
向配線である。64は本発明の電子放出素子、65はY
方向配線63に接続する結線である。
【0088】m本のX方向配線62は、DX1、DX2
…DXmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等
を用いて形成された導電性金属等で構成することができ
る。配線の材料、膜厚、巾は、適宜設計される。Y方向
配線63は、Dy1、Dy2…Dynのn本の配線より
なり、X方向配線62と同様に形成される。これらm本
のX方向配線62とn本のY方向配線63との間には、
不図示の層間絶縁層が設けられており、両者を電気的に
分離している(m、nは、共に正の整数)。
【0089】上記X方向配線、Y方向配線、層間絶縁層
は、印刷法で形成するのが好ましく、さらには、より大
面積に低コストで作成するのに適した、スクリーン印刷
法で形成するのがより好ましい。
【0090】不図示の層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2等で構成
される。例えば、X方向配線62を形成した基板61の
全面或は一部に所望の形状で形成され、特に、X方向配
線62とY方向配線63の交差部の電位差に耐え得るよ
うに、膜厚、材料、製法が、適宜設定される。X方向配
線62とY方向配線63は、それぞれ外部端子として引
き出されている。
【0091】本発明の電子放出素子64を構成する一対
の電極(不図示)は、m本のX方向配線62とn本のY
方向配線63と、導電性金属等からなる結線65によっ
て電気的に接続されている。
【0092】X方向配線62とY方向配線63を構成す
る材料、結線65を構成する材料及び一対の電極2,3
を構成する材料は、その構成元素の一部あるいは全部が
同一であっても、またそれぞれ異なってもよい。これら
材料は、例えば前述の電極2,3の材料より適宜選択さ
れる。電極を構成する材料と配線材料が同一である場合
には、電極に接続した配線は電極ということもできる。
【0093】X方向配線62には、X方向に配列した電
子放出素子64の行を、選択するための走査信号を印加
する不図示の走査信号印加手段が接続される。一方、Y
方向配線63には、Y方向に配列した電子放出素子64
の各列を入力信号に応じて、変調するための不図示の変
調信号発生手段が接続される。各電子放出素子に印加さ
れる駆動電圧は、当該素子に印加される走査信号と変調
信号の差電圧として供給される。
【0094】上記構成においては、単純なマトリクス配
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。
【0095】[表示パネル]このような単純マトリクス
配置の電子源を用いて構成した画像形成装置について、
図7と図8及び図9を用いて説明する。図7は画像形成
装置の表示パネルの一例を示す模式図であり、図8は図
7の画像形成装置に使用される蛍光膜の模式図である。
図9はNTSC方式のテレビ信号に応じて表示を行うた
めの駆動回路の一例を示すブロック図である。
【0096】図7において、61は本発明の電子放出素
子を複数配した電子源基板、71は電子源基板61を固
定したリアプレート、76はガラス基板73の内面に蛍
光膜74とメタルバック75等が形成されたフェースプ
レートである。72は、支持枠であり該支持枠72に
は、リアプレート71、フェースプレート76が接着剤
のフリットガラス等を用いて接続されている。78は外
囲器であり、例えば大気中あるいは、窒素中で、摂氏4
00〜500度の温度範囲で10分以上焼成すること
で、封着して構成される。また、フェースプレート76
は、ガラス等のガラス基板73下に蛍光膜74とメタル
バック75とから構成される。
【0097】また、64は本発明の電子放出素子に相当
する。62,63は、本発明の電子放出素子の一対の素
子電極と接続されたX方向配線及びY方向配線である。
【0098】外囲器78は、上述の如く、フェースプレ
ート76、支持枠72、リアプレート71で構成され
る。リアプレート71は主に基板61の強度を補強する
目的で設けられるため、基板61自体で十分な強度を持
つ場合は別体のリアプレート71は不要とすることがで
きる。即ち、基板61に直接支持枠72を封着し、フェ
ースプレート76、支持枠72及び基板61で外囲器7
8を構成しても良い。一方、フェースプレート76、リ
アプレート71間に、スペーサーとよばれる不図示の支
持体を設置することにより、大気圧に対して十分な強度
をもつ外囲器78が構成される。
【0099】図8は、蛍光膜74を示す図である。蛍光
膜74は、モノクロームの場合は蛍光体のみから構成す
ることができる。カラーの蛍光膜の場合は、ブラックス
トライプあるいはブラックマトリクス等と呼ばれる黒色
部材81と各色蛍光体82から構成することができる。
ブラックストライプまたはブラックマトリクスを設ける
目的は、カラー表示の場合、必要となる三原色蛍光体の
各蛍光体82間の塗り分け部を黒くすることで混色等を
目立たなくすることと、蛍光膜74における外光反射に
よるコントラストの低下を抑制することにある。ブラッ
クストライプあるいはブラックマトリクスの材料として
は、通常用いられている黒鉛を主成分とする材料の他、
光の透過及び反射が少ない材料を用いることができる。
【0100】ガラス基板73に蛍光体を塗布する方法は
モノクローム、カラーによらず、沈殿法、印刷法等が採
用できる。蛍光膜74の内面側には通常メタルバック7
5が設けられる。メタルバックを設ける目的は、蛍光体
の発光のうち内面側への光をフェースプレート76側へ
鏡面反射させることにより輝度を向上させること、電子
ビーム加速電圧を印加するための電極として作用させる
こと、外囲器内で発生した負イオンの衝突によるダメー
ジから蛍光体を保護すること等である。メタルバック
は、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化処理
(通常、「フィルミング」と呼ばれる。)を行い、その
後Alを真空蒸着等を用いて透明度を維持しつつ堆積さ
せることで作製できる。
【0101】フェースプレート76には、更に蛍光膜7
4の導電性を高めるため、蛍光膜74の外面側にITO
等の透明電極(不図示)を設けてもよい。
【0102】前述の封着を行う際には、カラーの場合は
各色蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があり、
十分な位置合わせが不可欠となる。
【0103】図7に示した画像形成装置は、例えば、以
下のようにして製造する。まず、前述したフォーミング
工程を終えた電子放出素子を多数配置した電子源基板6
1の各素子の特性チェックを行う。この時の特性チェッ
クは、上記フォーミング工程を行った雰囲気と同程度あ
るいはそれ以上の真空度で行う。また、具体的な特性チ
ェック方法としては、例えば、各素子に電圧を印加し、
電極2,3間に流れる素子電流Ifをチェックする、およ
びまたは、素子から放出される放出電流Ieをチェックす
るなどである。
【0104】また同時に、フェースプレートの画素抜け
などの欠陥がないかどうかのチェックを行う。そして、
前述したチェックで欠陥がないと判断された電子源基板
61、フェースプレート76と、支持枠72とを組み合
わせ、前述のように、封着する。続いて、排気装置によ
り不図示の排気管を通じて、外囲器78内部を排気し、
1.3×10-5Pa程度の圧力にした後、排気管の封止
を行う。外囲器78の封止後の圧力を維持するために、
ゲッター処理を行うこともできる。これは、外囲器78
の封止を行う直前あるいは封止後に、抵抗加熱あるいは
高周波加熱等を用いた加熱により、外囲器78内の所定
の位置(不図示)に配置されたゲッターを加熱し、蒸着
膜を形成する処理である。ゲッターは通常Ba等が主成
分であり、該蒸着膜の吸着作用により、圧力を維持する
ものである。
【0105】[表示パネルの駆動方法]次に、単純マト
リクス配置の電子源を用いて構成した表示パネルに、N
TSC方式のテレビ信号に基づいたテレビジョン表示を
行う為の駆動回路の構成例について、図9を用いて説明
する。図9において、91は画像表示パネル、92は走
査回路、93は制御回路、94はシフトレジスタであ
る。95はラインメモリ、96は同期信号分離回路、9
7は変調信号発生器、Vx及びVaは直流電圧源であ
る。
【0106】表示パネル91は、端子Dox1〜Dox
m、端子Doy1〜Doyn、及び高圧端子Hvを介し
て外部の電気回路と接続している。端子Dox1〜Do
xmには、表示パネル内に設けられている電子源、即
ち、M行N列の行列状にマトリクス配線された表面伝導
型電子放出素子群を一行(N素子)ずつ順次駆動する為
の走査信号が印加される。
【0107】端子Doy1〜Doynには、前記走査信
号により選択された一行の電子放出素子の各素子の出力
電子ビームを制御する為の変調信号が印加される。高圧
端子Hvには、直流電圧源Vaより、例えば10K
[V]の直流電圧が供給されるが、これは電子放出素子
から放出される電子ビームに蛍光体を励起するのに十分
なエネルギーを付与する為の加速電圧である。
【0108】走査回路92について説明する。同回路
は、内部にM個のスイッチング素子を備えたもので(図
中、S1ないしSmで模式的に示している)ある。各スイ
ッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧もしくは0
[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し、表
示パネル91の端子Dox1〜Doxmと電気的に接続
される。S1〜Smの各スイッチング素子は、制御回路
93が出力する制御信号Tscanに基づいて動作する
ものであり、例えばFETのようなスイッチング素子を
組み合わせることにより構成することができる。
【0109】直流電圧源Vxは、本例の場合には電子放
出素子の特性(電子放出しきい値電圧)に基づき走査さ
れていない素子に印加される駆動電圧が電子放出しきい
値電圧以下となるような一定電圧を出力するよう設定さ
れている。
【0110】制御回路93は、外部より入力する画像信
号に基づいて適切な表示が行われるように各部の動作を
整合させる機能を有する。制御回路93は、同期信号分
離回路96より送られる同期信号Tsyncに基づい
て、各部に対してTscan及びTmryの各制御信号
を発生する。
【0111】同期信号分離回路96は、外部から入力さ
れるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と輝度
信号成分とを分離する為の回路で、一般的な周波数分離
(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期信号分
離回路96により分離された同期信号は、垂直同期信号
と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便宜上Ts
ync信号として図示した。前記テレビ信号から分離さ
れた画像の輝度信号成分は便宜上DATA信号と表し
た。該DATA信号はシフトレジスタ94に入力され
る。
【0112】シフトレジスタ94は、時系列的にシリア
ルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン毎
にシリアル/パラレル交換するためのもので、前記制御
回路93より送られる制御信号Tsftに基づいて動作
する(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ94
のシフトクロックであるということもできる。)シリア
ル/パラレル変換された画像1ライン分(電子放出素子
N素子分の駆動データに相当)のデータは、Id1〜I
dnのN個の並列信号として前記シフトレジスタ94よ
り出力される。
【0113】ラインメモリ95は、画像1ライン分のデ
ータを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であり、
制御回路93より送られる制御信号Tmryに従って適
宜Id1〜Idnの内容を記憶する。記憶された内容は、
I′d1〜I′dnとして出力され、変調信号発生器97
に入力される。
【0114】変調信号発生器97は、画像データI′d
1〜I′dnの各々に応じて表面伝導型電子放出素子の各
々を適切に駆動変調する為の信号源であり、その出力信
号は、端子Doy1〜Doynを通じて表示パネル91内
の表面伝導型電子放出素子に印加される。
【0115】前述したように、本発明を適用可能な電子
放出素子は放出電流Ieに対して以下の基本特性を有し
ている。即ち、電子放出には明確なしきい値電圧Vth
があり、Vth以上の電圧を印加された時のみ電子放出
が生じる。電子放出しきい値以上の電圧に対しては、素
子への印加電圧の変化に応じて放出電流も変化する。
【0116】このことから、本素子にパルス状の電圧を
印加する場合、例えば電子放出閾値(Vth)以下の電圧
を印加しても電子放出は生じないが、電子放出閾値以上
の電圧を印加する場合には電子ビームが出力される。そ
の際、パルスの波高値Vmを変化させる事により出力電
子ビームの強度を制御することが可能である。また、パ
ルスの幅Pwを変化させることにより出力される電子ビ
ームの電荷の総量を制御する事が可能である。
【0117】従って、入力信号に応じて、電子放出素子
を変調する方式としては、電圧変調方式、パルス幅変調
方式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器97として、一定長さの電圧パルス
を発生し、入力されるデータに応じて適宜パルスの波高
値を変調するような電圧変調方式の回路を用いることが
できる。
【0118】パルス幅変調方式を実施するに際しては、
変調信号発生器97として、一定の波高値の電圧パルス
を発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パルスの
幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用いるこ
とができる。
【0119】シフトレジスタ94やラインメモリ95
は、デジタル信号式のものをアナログ信号式のものをも
採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や記憶
が所定の速度で行われれば良いからである。
【0120】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路96の出力信号DATAをデジタル信号化す
る必要があるが、これには96の出力部にA/D変換器
を設ければ良い。これに関連してラインメモリ95の出
力信号がデジタル信号かアナログ信号かにより、変調信
号発生器97に用いられる回路が若干異なったものとな
る。即ち、デジタル信号を用いた電圧変調方式の場合、
変調信号発生器97には、例えばD/A変換回路を用
い、必要に応じて増幅回路などを付加する。パルス幅変
調方式の場合、変調信号発生器97には、例えば高速の
発振器及び発振器の出力する波数を計数する計数器(カ
ウンタ)及び計数器の出力値と前記メモリの出力値を比
較する比較器(コンパレータ)を組み合わせた回路を用
いる。必要に応じて、比較器の出力するパルス幅変調さ
れた変調信号を表面伝導型電子放出素子の駆動電圧にま
で電圧増幅するための増幅器を付加することもできる。
【0121】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器97には、例えばオペアンプなどを
用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフト
回路などを付加することもできる。パルス幅変調方式の
場合には、例えば、電圧制御型発振回路(VCO)を採
用でき、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動電
圧まで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
【0122】このような構成をとり得る本発明を適用可
能な画像表示装置においては、各電子放出素子に、容器
外端子Dox1〜Doxm、Doy1〜Doynを介して電
圧を印加することにより、電子放出が生ずる。高圧端子
Hvを介してメタルバック75、あるいは透明電極(不
図示)に高圧を印加し、電子ビームを加速する。加速さ
れた電子は、蛍光膜84に衝突し、発光が生じて画像が
形成される。
【0123】ここで述べた画像形成装置の構成は、本発
明を適用可能な画像形成装置の一例であり、本発明の技
術思想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号に
ついては、NTSC方式を挙げたが入力信号はこれに限
られるものではなく、PAL、SACAM方式など他、
これよりも、多数の走査線からなるTV信号(例えば、
MUSE方式をはじめとする高品位TV)方式をも採用
できる。
【0124】[はしご型配置の電子源及び画像形成装
置]次に、はしご型配置の電子源及び画像形成装置につ
いて図10及び図11を用いて説明する。
【0125】図10は、はしご型配置の電子源の一例を
示す模式図である。図10において、100は電子源基
板、101は電子放出素子である。符号102のDx1
〜Dx10は、電子放出素子101を接続するための共通
配線である。電子放出素子101は、基板100上に、
X方向に並列に複数個配されている(これを素子行と呼
ぶ)。この素子行が複数個配されて、電子源を構成して
いる。各素子行の共通配線間に駆動電圧を印加すること
で、各素子行を独立に駆動させることができる。即ち、
電子ビームを放出させたい素子行には、電子放出しきい
値以上の電圧を、電子ビームを放出しない素子行には、
電子放出しきい値以下の電圧を印加する。各素子行間の
共通配線Dx2〜Dx9は、例えばDx2、Dx3を同一配
線とすることもできる。
【0126】図11は、はしご型配置の電子源を備えた
画像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図で
ある。110はグリッド電極、111は電子が通過する
ための空孔、112はDox1、Dox2…Doxmより
なる容器外端子である。113は、グリッド110と接
続されたG1、G2…Gnからなる容器外端子である。図
11においては、図7、図10に示した部位と同じ部位
には、これらの図に付したのと同一の符号を付してい
る。ここに示した画像形成装置と、図7に示した単純マ
トリクス配置の画像形成装置との大きな違いは、電子源
基板100とフェースプレート76の間にグリッド電極
110を備えているか否かである。
【0127】図11においては、基板100とフェース
プレート76の間には、グリッド電極110が設けられ
ている。グリッド電極110は、各電子放出素子から放
出された電子ビームを変調するためのものであり、はし
ご型配置の素子行と直交して設けられたストライプ状の
電極に電子ビームを通過させるため、各電子放出素子に
対応して1個ずつ円形の開口111が設けられている。
グリッドの形状や設置位置は図11に示したものに限定
されるものではない。例えば、開口としてメッシュ状に
多数の通過口を設けることもでき、グリッドを素子の周
囲や近傍に設けることもできる。
【0128】容器外端子112及びグリッド容器外端子
113は、不図示の制御回路と電気的に接続されてい
る。
【0129】本例の画像形成装置では、素子行を1列ず
つ順次駆動(走査)していくのと同期してグリッド電極
列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加する。これ
により、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画像
を1ラインずつ表示することができる。
【0130】本発明の画像形成装置は、テレビジョン放
送の表示装置、テレビ会議システムやコンピューター等
の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成された光
プリンターとしての画像形成装置等としても用いること
ができる。
【0131】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳し
く説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素
の置換や設計変更がなされたものをも包含する。
【0132】[実施例1]本実施例の電子放出素子とし
て、図1(a)、(b)に示すタイプの電子放出素子を
製造した。図1(a)は本素子の平面図を模式的に示し
ている。また、図1(b)は断面図を模式的に示してい
る。また、図1(a)、(b)中の1は絶縁性基板、2
及び3は素子に電圧を印加するための電極、4は導電性
の有機膜、5は電子放出部、7は間隙を示す。なお、図
中のLは電極2と電極3の間隔、Wは電極の幅を表して
いる。
【0133】図2を用いて、本実施例の電子放出素子の
製造方法を述べる。
【0134】(1)絶縁性基板1として石英基板を用
い、これを洗剤、純水及び有機溶剤等により充分に洗浄
後、該基板1面上に、白金からなる電極2,3を形成し
た(図2(a))。この時、電極2,3の間隔Lは10
μmとし、電極2,3の幅Wを500μm、その厚さd
を100nmとした。
【0135】(2)次に、溶剤として、10gのN,N
−ジメチルアセトアミドを用い、前述した導電性材料
として、0.3gのカーボン微粒子(東海カーボン製、
SAF−HS)を用い、前述した有機材料の前駆体と
して、0.5gのポリ(ピロメリタミック酸ジメチルエ
ステル)を用いた。そしてこれらの混合液を作成した。
その混合液6をスピンナーにより電極2,3を設けた基
板1上に塗布した(図2(b))。
【0136】(3)上記混合液6を塗付した基板1を、
オーブンで350℃、15分間加熱処理して、溶剤を蒸
発させ、ポリイミド膜中にカーボンを含む導電性有機膜
4を形成した(図2(c))。形成された導電性有機膜
4の抵抗値は、シート抵抗値で、104Ω/□であり、
またその膜厚は、100nmであった。
【0137】(4)続いて、通電フォーミング工程を施
す。基板を図4の真空処理装置内に設置し、電源51を
用いて導電性有機膜4に電流を流した。その結果、導電
性有機膜4の一部に、間隙7が形成された(図2
(d))。そして、この間隙7の近傍が電子放出部5を
構成する。
【0138】ラマン分光法を用いて電子放出部5近傍を
観察した結果、間隙7に面する部位及び間隙7近傍(図
1,2における領域8)にグラファイトが形成されてい
ることが判明した。このグラファイトは、前記導電性有
機膜を構成するポリイミドが、前記フォーミング工程に
より、グラファイト化(炭化)したと思われる。また、
上記測定結果からは、グラファイトばかりでなく、アモ
ルファスカーボンも存在することが分かった。なお、図
1(a)(b)及び図2(d)に示す炭化領域8の領域
と、導電性有機膜4の領域とは、図示しているように線
状に明確に区別される訳ではなく、炭化領域8と導電性
薄膜4の領域とが入り組んだ状態となっており、説明の
ために線状に図示して区別している。
【0139】本実施例で用いた、通電フォーミングの電
圧波形の例を図3(a)に示す。図3(a)中、T1及
びT2は電圧波形のパルス幅とパルス間隔であり、本実
施例ではT1を1ミリ秒、T2を10ミリ秒とし、三角
波の波高値(フォーミング時のピーク電圧)は5Vと
し、フォーミング処理は真空装置内の圧力を1.3×1
-4Paの下で60秒間行った。
【0140】以上のようにして製造された素子につい
て、図4の測定評価装置で、その電子放出特性の測定を
行った。本電子放出素子の電極2及び3の間に素子電圧
を印加し、その時に流れる素子電流If及び放出電流I
eを測定したところ、図5に示したような電流−電圧特
性が得られた。
【0141】アノード電極44の替わりに、前述した蛍
光膜74とメタルバック75を有するフェースプレート
76を真空装置内に配置した。こうして電子源からの電
子放出を試みたところ蛍光膜の一部が発光し、素子電流
Ieに応じて発光の強さが変化した。こうして本素子が
発光表示素子として機能することがわかった。
【0142】以上説明した実施例中では、電子放出部を
形成する際に、素子の電極間に三角波パルスを印加し
て、通電フォーミング処理を行った。しかし、素子の電
極2,3間に印加する波形は三角波に限定することはな
く、矩形波など所望の波形を用いても良い。また、その
波高値及びパルス幅・パルス間隔等についても上述の値
に限ることはない。従って、電子放出部が良好に形成さ
れれば所望の波高値及びパルス幅・パルス間隔等を選択
することが出来る。
【0143】[実施例2]本実施例は、実施例1で用い
た混合液6の材料を代えた以外は、実施例1と同様であ
る。
【0144】本実施例では、溶剤として10gのN,N
−ジメチルアセトアミドを用い、前述した導電性材料
として0.4gの酸化インジウム(III)(キシダ化学
製)を用い、前述した有機材料として0.5gのポリ
(ピロメリタミック酸ジメチルエステル)を用いた。こ
れらの混合液6をスピンナーにより電極2,3を設けた
基板1上に塗布した。実施例1と同様のフォーミング工
程により電子放出素子を作製し、実施例1と同様な電子
放出特性が得られることを確認した。
【0145】また、ラマン分光法を用いて電子放出部5
を観察した結果、実施例1と同様に、導電性有機膜4の
間隙7に面する部位及び、間隙7近傍にグラファイトを
有する領域(炭化領域)8が形成されていることが判明
した。
【0146】本実施例で観測されたグラファイト8は、
通電フォーミング工程によって、ポリイミドが炭化した
ことに起因すると思われる。
【0147】[実施例3]本実施例は、実施例1で用い
た混合液6の材料を代えた以外は、実施例1と同様であ
る。
【0148】溶剤として10gのN,N−ジメチルアセ
トアミドを用い、前述の導電性材料の前駆体として
1.6gの有機パラジウム錯体を用い、前述の有機材料
の前駆体として0.5gのポリ(ピロメリタミック酸
ジメチルエステル)を用いた。これらの混合液6を、ス
ピンナーにより電極2,3を設けた基板1上に塗布し、
実施例1と同様にしてフォーミングを行い、電子放出素
子を作製した。その結果、実施例1と同様な電子放出特
性が得られることを確認した。
【0149】また、ラマン分光法を用いて電子放出部5
を観察した結果、導電性有機膜4の、間隙7に面する部
位及び、間隙7近傍にグラファイトを有する領域(炭化
領域)8が形成されていることが判明した。
【0150】[実施例4]本実施例では、実施例1で用
いた混合液を代えた。また、混合液の塗付をインクジェ
ット法(バブルジェット法)で行った。
【0151】本実施例では、有機材料の前駆体である
1%ポリアミック酸ジメチルエステルと、導電性材料
の前駆体である1.6%酢酸パラジウムと、溶剤である
N−メチルピロリドン(NMP)との混合液を用いた。
【0152】この混合液を、図16に示したキヤノン製
バブルジェットプリンタヘッドBC―01に充填し、所
定のヘッド内ヒーター22に外部より電圧を印加して、
前記の石英基板上の電極2、3のギャップ部分にアミッ
ク酸メチルエステル、酢酸パラジウム混合液6を吐出し
た。ヘッドと基板の位置を保持したまま、3回吐出を繰
り返した。液滴はほぼ円形で、その直径は約90μmと
なった(図2(b))。
【0153】続いて、大気雰囲気350℃のオーブンで
30分(間)加熱して酸化パラジウムとポリイミドとを
有する導電性有機膜4を形成した(図2(c))。 続
いて、導電性有機膜4を形成した基板を図4の真空処理
装置内に設置し、1.4×10- 5Pa以下の真空度で電極
2、3間に電源51を用いて、電圧を印加した。このフ
ォーミング工程により、導電性有機膜4に電流が流れ、
間隙7(電子放出部5)が形成された(図2(d))。
電子放出部5近傍をラマン分光法により観察したところ
カーボン化(アモルファスカーボンおよび、またはグラ
ファイト化)されていた。また、上記カーボン化した部
分は、上記間隙7を挟んでほぼ対称に形成されていた。
つまり、図2(d)における、間隙7を境にして、右側
の導電性有機膜4の間隙7に面する部分と、左側の導電
性有機膜4の間隙7に面する部分とに、略対称にカーボ
ン化(アモルファスカーボンおよび、またはグラファイ
ト化)された領域が形成された。
【0154】通電フォーミングの電圧波形の例を図3
(d)に示す。図3中、T1およびT2は電圧波形のパ
ルス幅とパルス間隔であり、本実施例では、T1を1ミ
リ秒、T2を10ミリ秒とし、パルス電圧の波高値の絶
対値を0〜25Vに徐々に上昇させた。
【0155】以上のようにして製造された素子につい
て、図4の測定評価装置で、1.3×10-6Pa以下の
真空度まで排気したあと、その電子放出特性を測定し
た。
【0156】本電子放出素子の電極2及び3の間に素子
電圧を印加し、その時に流れる素子電流Ifおよび放出
電流Ieを測定したところ図5に示したような電流−電
圧特性が得られた。また、実施例1から3の素子より
も、長時間駆動しても、良好な電子放出特性が維持され
た。
【0157】[実施例5]本実施例では、実施例4の混
合液を代えた。また、インクジェット法としてピエゾ方
式のものを用いた。それ以外は、実施例4と同じであ
る。
【0158】本実施例で用いた混合液は、1%ポリアミ
ック酸ジメチルエステルのN−メチルピロリドン溶液1
0gに、カーボンブラック微粒子0.06gを分散させ
た。尚、上記カーボンブラック粒子は、予め、フィルタ
ーにより粒子径を1μm以下に選別したものを用いた。
【0159】この混合液をピエゾジェットヘッドに充填
し、電圧を印加して、実施例4と同様に電極2,3間に
吐出した。ヘッドと基板の位置を保持したまま、3回吐
出を繰り返した。液滴はほぼ円形で、その直径は約85
μmとなった(図2(b))。続いて、大気雰囲気35
0℃のオーブンで30分(間)加熱して、カーボンブラ
ック粒子とポリイミドとからなる導電性有機膜4を形成
した(図2(c))。
【0160】続いて、基板を図4の真空処理装置内に設
置し、1.4×10-5Pa以下の真空度で電極2、3間
に電源51を用いて、電圧を印加して通電フォーミング
を行い、電子放出部を形成した(図2(d))。電子放
出部5近傍をラマン分光法により観察したところ炭化
(アモルファスカーボンおよび、またはグラファイト
化)されていた。また、炭化(アモルファスカーボンお
よび、またはグラファイト化)された領域8は、実施例
4と同様に、間隙7を境に、略対称に形成されていた。
【0161】通電フォーミングの電圧波形の例を図3
(d)に示す。図3中、T1およびT2は電圧波形のの
パルス幅とパルス間隔であり、本実施例では、T1を1
ミリ秒、T2を10ミリ秒とし、パルス電圧の波高値の
絶対値を0〜25Vに徐々に上昇させた。
【0162】以上のようにして製造された素子につい
て、図4の測定評価装置で、1.3×10-6Pa以下の
真空度まで排気したあと、その電子放出特性を測定し
た。
【0163】本電子放出素子の電極2及び3の間に素子
電圧を印加し、その時に流れる素子電流Ifおよび放出
電流Ieを測定したところ図5に示したような電流−電
圧特性が得られた。また、長時間駆動しても、良好な電
子放出特性が維持された。
【0164】[実施例6]本実施例では、本発明の電子
放出素子を多数配列形成した電子源を作成した。本実施
例で作成した電子源を図12、図13を用いて説明す
る。
【0165】(1) 青板ガラス一方の面上に、スパッ
タ法にて、SiO2を1μm成膜した。
【0166】(2) 上記SiO2を成膜した面上に、
Ptよりなる電極2,3をオフセット印刷を用いて、1
000×5000組形成した(図12(a))。尚、図
12、図13では、説明を簡便にするために、3×3個
の素子の例で示す。
【0167】(3) 上記各電極2に共通に接続するA
gを主成分とする列方向配線62をスクリーン印刷法を
用いて5000本形成した。(図12(b))。
【0168】(4) 上記列方向配線62と直交する方
向にSiO2を主成分とする絶縁層64をスクリーン印
刷法を用いて1000本形成した。尚、絶縁層64は、
電極3と、後述する行方向配線とが接続できるように、
開口部100を有する。このため、絶縁層64は櫛歯状
となる(図12(c))。
【0169】(5) 上記絶縁層64上に、Agを主成
分とする行方向配線63をスクリーン印刷法を用いて1
000本形成した。尚、行方向配線63は、前述した絶
縁層64の開口部で、電極3に接続している。また、列
方向配線の幅は、絶縁層64の幅よりも狭く形成される
(図13(a))。
【0170】(6) 次に、Pdアミン錯体と、ポリ
(ピロメリタミック酸ジメチルエステル)とを、N,N
−ジメチルアセトアミドに混合した混合液を用意した。
ここで、有機Pdアミン錯体は、前述した様に、次工程
の加熱工程で、Pd(導電性材料)を形成する前駆体
である。また、ポリ(ピロメリタミック酸ジメチルエス
テル)は、前述した様に、次工程の加熱工程で、ポリイ
ミド(有機材料)を形成する前駆体である。この混合
液6が、各電極2、3間を接続するように、インクジェ
ット法を用いて付与した(図13(b))。インクジェ
ット法としては、本実施例では、図16(b)で示した
バブルジェット方式の液滴吐出装置を用いた。
【0171】(7) 続いて、各電極2,3間に付与し
た混合液を、大気中で、加熱焼成した。この加熱によ
り、溶剤である、N,N−ジメチルアセトアミドを蒸発
させた。同時に、ポリ(ピロメリタミック酸ジメチルエ
ステル)をポリイミド化させた。また、Pdアミン錯体
をPdO化させた。
【0172】この工程により、各電極2,3間に、シー
ト抵抗が、5×104Ω/□であり、その膜厚が、10
0nmの導電性有機膜4を形成した(図13(c))。
【0173】(8) 次に、前記導電性有機膜4が形成
された基板を真空中チャンバー中に配置した。そして、
各電極2,3間の導電性有機膜4に電流が流れるよう
に、所望の行方向配線63および列方向配線62に電圧
を印加した。この時に配線に印加される電圧の波形は、
図3(d)に示す波形を用いた。この工程により、各導
電性有機膜4の一部に間隙7が形成された(図13
(d))。
【0174】間隙7に面した導電性有機膜4、および間
隙7近傍の導電性有機膜4をTEM(透過形電子顕微
鏡)やUVラマン分光法により観測したところ、カーボ
ン化(アモルファスカーボンおよび、またはグラファイ
ト化)された領域8が観測された。また、上記カーボン
化した部分(図1,2の領域8)は、上記間隙7を挟ん
でほぼ対称に形成されていた。つまり、図2(d)にお
ける、間隙7を境にして、右側の導電性有機膜4の間隙
7に面する部分と、左側の導電性有機膜4の間隙7に面
する部分とに、略対称にカーボン化(アモルファスカー
ボンおよび、またはグラファイト化)された領域が形成
された。
【0175】以上の様に作成した電子源を10-7Paの
真空雰囲気中に配置し、その上方にアノード電極を配置
した。そして各電子放出素子を駆動したところ、特性の
揃った良好な電子放出特性が得られた。
【0176】本実施例では、電子源基板の構成部材をす
べて、印刷法(オフセット印刷法、スクリーン印刷法、
インクジェット法)で形成できる。このため、真空プロ
セスを必要とせず、大掛かりな装置を減らせた。また、
各プロセスにおいて、基板上への成膜と同時にパターニ
ングが行われるため、プロセスを非常に簡略化できた。
また、従来は、図24、図25に示すように、間隙6の
形成と、間隙7の形成(カーボン膜10の形成)と2段
階の工程が必要であったのに比べ、本発明では、導電性
有機膜4への間隙7の形成で素子が形成できるので、非
常にプロセスが簡略化される。
【0177】また、真空雰囲気中への、カーボン膜10
の原料となる有機物のガスを導入、および排気の必要が
ないため、この導入/排気に必要な時間を縮小できる。
【0178】また、従来は、素子を駆動する前に、カー
ボン膜10の原料となる余分な有機物ガスの除去のため
のベーキングを必要としていた。しかし、本発明の素子
の場合は、有機物ガスの導入に伴う、基板や素子に吸着
した余分な有機物の除去(ベーキング)工程を必要とし
ない。
【0179】[実施例7]本実施例では、実施例6で作成
した電子源を用いたフラットパネルディスプレイを作成
した例を示す。本実施例では。図7に模式的に示したデ
ィスプレイを作成した。但し、図7では、電子源基板6
1とリアプレート71とが別部材となっているが、本実
施例では、電子源基板がリアプレートを兼ねている。
【0180】工程(1)−(8)は、実施例6と同様に
して作成した。本実施例では、電子放出素子を形成した
基板がリアプレートである。
【0181】(9) 前記(8)で間隙7を作成した雰
囲気のまま、続けて、電子源(リアプレート)の各素子
の特性を検査した。
【0182】(10) 前記(9)で各素子に、電気特
性異常や欠陥がない(良品である)と判断された電子源
基板(リアプレート)61と、予め作成し、良品検査を
通ったフェースプレート76とを支持枠72を介して対
向させ、位置合わせを行った。尚、支持枠72のフェー
スプレート76と接続する部分および、支持枠72のリ
アプレート(電子源)61と接続する部分には予め接合
部材が配置されている。本実施例ではフリットガラスを
用いた。
【0183】(11) 上記接合部材を加熱すること
で、フェースプレート76と支持枠72とリアプレート
61とを接続固定(封着)し、外囲器78を形成した。
【0184】(12) 続いて、該域78内部を不図示
の排気管を介して、10-6Paまで排気した後、排気管
を封止(チップオフ)した。
【0185】以上の様にして形成した外囲器に、前述し
た駆動回路(図9)を接続し、フラットパネルディスプ
レイを形成した。このディスプレイを駆動したところ、
均一性が高く、高輝度な画像が得られた。
【0186】[実施例8]本実施例は、基本的に、実施
例7と同様にして、画像形成装置を作成した。本実施例
では、実施例7で用いた混合液を、1%ポリアミック酸
ジメチルエステルのN−メチルピロリドン溶液10g
に、導電性材料としてグラファイト微粒子0.06gを
分散させた混合液6に代えた。また、前記グラファイト
微粒子は、予めフィルターにより粒子径を1μm以下に
選別したものを用いた。
【0187】さらに、上記混合液6を電極2,3間に、
実施例5と同様にして、ピエゾジェットヘッドを用いて
形成した。形成された導電性有機膜4の形状は、実施例
5と同様であった。
【0188】本実施例で作成した画像形成装置において
も、高輝度で、均一性の優れた長寿命の画像形成装置が
得られた。
【0189】[実施例9]本実施例では、図6に模式的
に示した様に、電子放出素子をマトリクス状に配線した
電子源基板を形成した。各素子を構成する、電極(2,
3)に対してそれぞれ実施例1と同様に、溶剤である
N,N−ジメチルアセトアミドと、導電性材料である
カーボン微粒子(東海カーボン製、SAF−HS)と、
有機材料の前駆体であるポリ(ピロメリタミック酸ジ
メチルエステル)との混合液6を印刷法により基板上に
塗布した。その後、加熱処理して導電性有機膜4を形成
した。そして、実施例4と同様のハ゜ルス波形を用いて、導
電性有機膜をフォーミング処理して電子放出部5を形成
させ、電子源基板とした。
【0190】この電子源基板にリアプレート71、支持
枠72、フェースプレート76を接続し真空封止して、
図7の概念図に従う画像形成装置を製造した。端子Dx
1ないしDx16と、端子Dy1ないしDy16を通じて各素
子に時分割で所定電圧を印加し、端子Hvを通じてメタ
ルバックに高電圧を印加することによって、任意のマト
リクス画像パターンを表示することができ、均一性の高
い表示が得られる画像形成装置が形成できることを確認
した。
【0191】[実施例10]本実施例では、実施例9と
同様にして、画像形成装置を形成した。実施例9と異な
るのは、導電性有機膜4を形成するための混合液6を実
施例2と同じものを用いた点だけである。
【0192】各電極(2,3)に対して、それぞれ実施
例2と同様に、溶剤であるN,N−ジメチルアセトアミ
ドと、導電性材料である酸化インジウム(III)微粒
子(キシダ化学製)と、有機材料の前駆体であるポリ
(ピロメリタミック酸ジメチルエステル)との混合液6
を印刷法により基板上に塗布した。その後、加熱処理し
て導電性有機膜4を形成した。そして、実施例4と同様
のハ゜ルス波形を用いて、導電性有機膜4をフォーミング処
理して電子放出部5を形成させ、電子源基板とした。
【0193】実施例9と同様に、この電子源基板を用い
て画像形成装置を作製し、実施例9と同様、均一性の優
れた表示画像の得られる画像形成装置が形成できた。
【0194】[実施例11]本実施例では、実施例9と
同様にして、画像形成装置を形成した。実施例9と異な
るのは、導電性有機膜4を形成するための混合液を実施
例3と同じものを用いた点だけである。各電極(2,
3)に対して、それぞれ実施例2と同様に、溶剤である
N,N−ジメチルアセトアミドと、導電性材料の前駆
体であるパラジウム錯体と、有機材料の前駆体である
ポリ(ピロメリタミック酸ジメチルエステル)との混合
液6を印刷法により基板上に塗布した。その後、加熱処
理して導電性有機膜4を形成した。そして、実施例4と
同様のパルス波形を用いて、導電性有機膜4をフォーミ
ング処理して電子放出部5を形成させ、電子源基板とし
た。
【0195】実施例9と同様に、この電子源基板を用い
て画像形成装置を作製し、実施例9と同様、均一性の優
れた画像形成装置が得られることを確認した。
【0196】[実施例12及び比較例1]本実施例に係
る電子放出素子の基本的な構成は図14と同様であり、
図14と図15を用いて、本発明の電子放出素子の製造
方法を述べる。
【0197】尚、比較例としての電子放出素子も作製し
た。本発明の電子放出素子を形成する基板を基板A、比
較例の電子放出素子を形成する基板を基板B(比較用基
板)と呼ぶ。また、基板上には同一形状の素子が6個形
成される。
【0198】まず、本発明の基板Aの製造方法を説明す
る。
【0199】(工程−a)基板1として石英基板を用
い、これを洗剤、純水及び有機溶剤により十分に洗浄を
行った後、マスクを用いてスパッタ法により基板1上に
白金を堆積し、電極2,3を形成した(図15
(a))。このとき、素子電極間隔Lは2μmとし、電
極の幅Wは500μm、その厚さは100nmとした
(図15(a))。
【0200】(工程−b)次に、溶剤である38gのN
−メチル−2−ピロリドンと、有機材料の前駆体であ
る2gのポリアミック酸と、導電性材料の前駆体であ
る0.9gのカーボンブラック(#5500、東海カー
ボン社製)とを均一に分散した混合液を作成した。この
とき、カーボンブラックの分散にはボールミル( ジルコ
ニア、φ0.3mm、陶研産業社製)を用いて均一に分
散した。この混合液を電極2,3を設けた基板上に15
00rpm、60秒スピンナー塗布し混合液膜6を形成
した(図15(b))。尚、図15(b)は、理解を容
易にするため、混合液6がパターニングされた図面を示
している。
【0201】(工程−c)更に、350℃で30分間の
加熱焼成処理を施してカーボンブラックを含有するポリ
イミド膜(導電性有機膜)4を形成した(図15
(c))。
【0202】(工程−d)その後、導電性有機膜4上
に、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンの中に、有
機材料の前駆体であるポリアミック酸を含む5%溶液
9を1500rpm、60秒スピンナー塗布した(図1
5(d))。尚、図15(b)から(d)は、理解を容
易にするため、混合液6、導電性有機膜4、有機材料
の前駆体溶液9がパターニングされた図面を示した。
【0203】(工程−e)その後、350℃で30分間
の加熱焼成処理を施して被覆膜(有機膜)8を形成し
た。
【0204】次に、導電性有機膜4及び被覆膜(有機
膜)8のパターニングの目的でレジスト材(AZ150
0、ヘキスト社製)を2000rpm、30秒でスピン
ナー塗布して、90℃で30分間加熱した後、所定のパ
ターンを有するマスクを用いて露光し、現像液で現像し
て、120℃で30分間加熱した。そして、酸素プラズ
マエッチングによりエッチングし、アセトン中で10分
間超音波照射してレジストを剥離した(図15
(d))。
【0205】このようにしてパターニングされた導電性
有機膜4の膜厚およびシート抵抗値はそれぞれ、180
nm、2×105 Ω/□であった。一方、被覆膜(有機
膜)8の膜厚は、50nmであった。
【0206】(工程−f)次に、フォーミング工程を施
す。基板Aを図17の測定評価装置内に設置し、真空ポ
ンプ56にて排気し、1×10-4Paの圧力に達した
後、素子に素子電圧Vfを印加するための電源51より、
電極2,3間にそれぞれ電圧を印加し、通電処理(フォ
ーミング処理)を行った。
【0207】フォーミング処理には図3(d)に示した
矩形パルスを用いた。本実施例ではパルス幅T1を1m
sec.、パルス間隔T2を10msec.とし、矩形
波の波高値(フォーミング時のピーク電圧)は0.1V
ステップで昇圧し、フォーミング処理を行った。また、
フォーミング処理中は、同時に0.1Vの電圧でT2間
に抵抗測定パルスを挿入し、抵抗を測定した。
【0208】フォーミング処理の終了は、抵抗測定パル
スでの測定値が、約0.1MΩ以上になった時とし、同
時に素子への電圧の印加を終了した。本実施例におい
て、素子のフォーミング電圧Vfは15Vであり、このよ
うにして、導電性有機膜4及び被覆膜(有機膜)8に間
隙7が形成された(図15(f))。
【0209】次に、[比較例]の基板Bの製造方法を説
明する。
【0210】(工程−a)基板Aの工程−aと同様に、
基板1として石英基板を用い、これを洗剤、純水及び有
機溶剤により十分に洗浄を行った後、マスクを用いてス
パッタ法により基板1上に白金を堆積し、電極2,3を
形成した。このとき、電極間隔Lは2μmとし、素子電
極の幅Wは500μm、その厚さは100nmとした
(図25(a))。
【0211】(工程−b)次に、導電性膜4のパターニ
ングの目的でクロムを基板全面に50nmの膜厚で真空
蒸着し、レジスト材を2500rpm、30秒スピンナ
ー塗布して、90℃で30分間加熱した後、導電性膜4
を塗布するためのパターンを有するマスクを用いて露光
し、現像液で現像して、120℃で30分間加熱した。
【0212】(工程−c)その後、(NH4)Ce(N
3 6 /HClO4 /H2O=17g/5cc/10
0ccの組成の溶液に30秒浸漬し、クロムをエッチン
グした後、アセトン中で10分間超音波照射してレジス
トを剥離した。その後、有機パラジウム溶液を800r
pm、30秒スピンナー塗布した後、300℃で10分
間加熱し、酸化パラジウムを有する導電性膜4を形成し
た。
【0213】(工程−d)次に、クロムをリフトオフし
て、膜厚が10nm、シート抵抗値が5×104Ω/□
のパラジウムを主元素とする導電性膜4を形成した(図
25(b)。
【0214】(工程−e)基板Bを図17の測定評価装
置内に設置し、真空ポンプ56にて排気して、1×10
-4Paの圧力に達した後、素子に素子電圧Vfを印加す
るための電源51より、電極2,3間にそれぞれ電圧を
印加し、通電処理(フォーミング処理)を行った。
【0215】フォーミング処理には図3(d)に示した
矩形パルスを用いた。パルス幅T1を1msec.、パ
ルス間隔T2を10msec.とし、矩形波の波高値
(フォーミング時のピーク電圧)は0.1Vステップで
昇圧し、フォーミング処理を行った。また、フォーミン
グ処理中は、同時に0.1Vの電圧でT2間に抵抗測定
パルスを挿入し、抵抗を測定した。
【0216】フォーミング処理の終了は、抵抗測定パル
スでの測定値が、約1MΩ以上になった時とし、同時に
素子への電圧の印加を終了した。本例において、素子の
フォーミング電圧Vfは15Vであり、このようにし
て、導電性膜4に第一の間隙6が形成された(図25
(c))。
【0217】(工程−f)続いて、測定評価装置内にア
セトンを1×10-2Pa導入し、電極2,3間に20分
間電圧を印加して活性化処理を行った。尚、活性化処理
の電圧波形は、パルス幅T1が1msec、パルス間隔
T2が10msecの矩形波で、矩形波の波高値は15
Vであった(図3(c))。その後、1×10-6Paま
で排気を行った。
【0218】以上のようにして製造された素子につい
て、図4の測定評価装置でその電子放出特性の測定を行
った。基板A、基板Bとも測定条件は同一で、アノード
電極54の電圧を1kV、アノード電極と電子放出素子
との距離Hは4mm、測定電圧は15Vで測定した。ま
た測定は、測定評価装置内の圧力を1×10-6Paで行
った。
【0219】基板Bでは、素子電流Ifは1.4mA±
15%、放出電流Ieは0.95μA±15%であっ
た。一方、基板Aでは、素子電流Ifは0.8mA±3
%、放出電流Ieは1.1μA±4%であり、基板Bと
比較して放出電流Ieが同等で、素子電流Ifが減少
し、素子特性のばらつきも減少した。
【0220】続いて、上述の特性評価後、測定装置内で
上記測定条件下で、連続駆動を行ったところ、基板Bに
おいては一定時間駆動後に放出電流Ieが上記測定値の
約54%に減少したのに対し、基板Aでは約5%の減少
であった。
【0221】次に、基板Aと基板Bの電子放出部をラマ
ン分光法で観察した。ラマン分光法で電子放出部を観察
すると、基板Bでは電子放出部の亀裂付近にアモルファ
スカーボンが薄く堆積しているのに対し、基板Aでは電
極間のポリイミド膜8および導電性有機膜4の一部がア
モルファスカーボンに変質しており、また基板Bで形成
されたアモルファスカーボンよりも結晶性が高い部分を
有することが判明した。
【0222】[実施例13]本実施例は、多数の電子放
出素子を単純マトリクス配置した電子源を用いて、画像
形成装置を作製した例である。
【0223】複数の導電性膜がマトリクス配線された基
板の一部の平面図を図18に示す。また、図中のA−A
‘断面図を図19に示す。但し、図18、図19で同じ
符号で示したものは、同じ部材を示す。ここで71は基
板、2と3は電極、4は導電性有機膜、8は被覆膜(有
機膜)である。72は図18のDxmに対応するX方向配
線(下配線とも呼ぶ)、73は図18のDynに対応する
Y方向配線(上配線とも呼ぶ)、151は層間絶縁層、
152は電極2と下配線72との電気的接続のためのコ
ンタクトホールである。
【0224】先ず、本実施例の電子源基板の製造方法
を、図20乃至図22を用いて工程順に説明する。尚、
以下に説明する工程−a〜jは、それぞれ図20の
(a)〜(d)、図21の(e)〜(h)及び図22の
(i)〜(j)に対応する。
【0225】(工程−a)洗浄した青板ガラスの基板上
に真空蒸着法により厚さ5nmのCr、厚さ60nmの
Auを順次積層した後、レジスト材をスピンナーにより
塗布、焼成後、フォトマスク像を露光、現像して下配線
のレジストパターンを形成し、Au/Cr積層膜をウェ
ットエッチングして下配線72を形成した。
【0226】(工程−b)次に、厚さ0.1μmのシリ
コン酸化膜からなる層間絶縁層151を高周波スパッタ
法により堆積した。
【0227】(工程−c)堆積したシリコン酸化膜にコ
ンタクトホール152を形成するためのホトレジストパ
ターンを作り、これをマスクとして層間絶縁層151を
エッチングしてコンタクトホール152を形成した。エ
ッチングはCF4とH2ガスを用いたRIE(Reactive I
on Etching)法によった。
【0228】(工程−d)その後、電極2,3と電極間
ギャップLとなるべきパターンをレジスト材(RD−2
000N−41、日立化成社製)で形成し、真空蒸着法
により、厚さ5nmのTi、厚さ100nmのNiを順
次積層した。ホトレジストパターンを有機溶剤で溶解
し、Ni/Ti堆積膜をリフトオフし、電極2,3間隔
Lが3μm、電極の幅Wが300μmの電極2,3を形
成した。
【0229】(工程−e)電極2,3の上に上配線73
のホトレジストパターンを形成した後、厚さ5nmのT
i、厚さ100nmのAuを順次真空蒸着法により堆積
した。リフトオフにより不要部分を除去して所望の形状
の上配線73を形成した。
【0230】(工程−f)溶剤である38gのN−メチ
ル−2−ピロリドンと、有機材料の前駆体である2g
のポリアミック酸と、導電性材料である0.9gのカ
ーボンブラック(#5500、東海カーボン社製)を均
一に分散した混合液6を作成した。
【0231】このとき、カーボンブラックの分散にはボ
ールミル( ジルコニア、φ0.3mm、陶研産業社製)
を用いて均一に分散した。この分散液(混合液6)を電
極2,3を設けた基板上に1500rpm、60秒スピ
ンナー塗布して薄膜(混合液6)を形成した。
【0232】(工程−g)更に、薄膜(混合液6)に3
50℃で30分間の加熱焼成処理を施して、カーボンブ
ラックとポリイミドとからなる導電性有機膜4を形成し
た。
【0233】(工程−h)その後、導電性有機膜4上
に、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに、有機材
料の前駆体であるポリアミック酸を含む5%溶液を1
500rpm、60秒スピンナー塗布した後、350℃
で30分間の加熱焼成処理を施して被覆膜8(有機膜
8)を形成した。
【0234】(工程−i)次に、導電性有機膜4及び被
覆膜8(有機膜8)のパターニングの目的でレジスト材
を2000rpm、30秒スピンナー塗布して、90℃
で30分間加熱した後、所定のパターンを有するマスク
を用いて露光し、現像液で現像して、120℃で30分
間加熱した。そして、酸素プラズマエッチングによりエ
ッチングし、アセトン中で10分間超音波照射してレジ
ストを剥離しパターニングをおこなった。このようにし
て作成した、導電性有機膜4の膜厚、およびシート抵抗
値が、それぞれ180nm、2×105Ω/□であっ
た。また、被覆膜8(有機膜8)の膜厚が50nmであ
った。
【0235】(工程−j)コンタクトホール部分以外を
カバーするようにレジスト膜を形成し、真空蒸着法によ
り、厚さ5nmのTi、厚さ500nmのAuを順次積
層した。リフトオフにより不要部分を除去することによ
り、コンタクトホールを埋め込んだ。
【0236】以上の工程により、絶縁性基板71上に下
配線72、層間絶縁層151、上配線73、電極2,
3、導電性有機膜4及び被覆膜8(有機膜8)が形成さ
れた基板61を得た。
【0237】次に、上記基板61を真空チャンバー内に
移設し、チャンバー内部が十分な真空度に達した後、各
電子放出素子64の電極2,3間にパルス電圧を印加
し、フォーミング処理を行った。本実施例では、約1.
3×10-3Paの真空雰囲気下で実施例7と同様の矩形
パルスを印加して行った。
【0238】次に、以上のようにして作製し、良品検査
を通過した基板61(図7)を用いて画像形成装置を作
製した。作製手順を図7と図8を用いて説明する。
【0239】先ず、上記基板61をリアプレート71上
に固定した後、基板61の5mm上方に、フェースプレ
ート76(ガラス基板73の内面に蛍光膜74とメタル
バック75が形成されて構成される)を支持枠72を介
して配置し、フェースプレート76、支持枠72、リア
プレート71の接合部にフリットガラスを塗布し、大気
中あるいは窒素雰囲気中で400℃ないし500℃で1
0分以上焼成することで封着し、パネル(図7中の外囲
器78)を構成した。なお、リアプレート71への基板
61の固定もフリットガラスで行った。
【0240】蛍光膜74は、カラーを実現するために、
ストライプ形状(図8(a)参照)の蛍光体とし、先に
ブラックストライプを形成し、その間隙部にスラリー法
により各色蛍光体82を塗布して蛍光膜74を作製し
た。ブラックストライプの材料としては、通常よく用い
られている黒鉛を主成分とする材料を用いた。
【0241】また、蛍光膜74の内面側にはメタルバッ
ク75を設けた。メタルバック75は、蛍光膜74の作
製後、蛍光784の内面側表面の平滑化処理(通常、フ
ィルミングと呼ばれる)を行い、その後、Alを真空蒸
着することで作製した。
【0242】フェースプレート76には、更に蛍光膜7
4の導電性を高めるため、蛍光膜74の外面側に透明電
極を設ける場合もあるが、本実施例ではメタルバック7
5のみで十分な導電性が得られたので省略した。
【0243】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体82と電子放出素子とを対応させなくてはいけな
いため、十分な位置合わせを行った。
【0244】以上のようにして完成したパネル(外囲器
78)内の雰囲気を排気管(不図示)を通じて、真空ポ
ンプにて排気し、1.3×10-4Pa程度の真空度まで
排気した後、排気管をガスバーナーで熱することで溶着
し外囲器78の封止を行った。最後に、封止後の真空度
を維持するために、高周波加熱法でゲッター処理を行っ
てパネルを完成させた。
【0245】次に、上記パネルの容器外端子Dox1乃
至Doxmと、Doy1乃至Doyn、及び高圧端子7
7を夫々必要な駆動系に接続し、画像形成装置を完成し
た。各電子放出素子に、容器外端子Dox1乃至Dox
mと、Doy1乃至Doynを通じて、走査信号及び変
調信号を不図示の信号発生手段より夫々印加することに
より電子放出させ、高圧端子77を通じてメタルバック
75に数kV以上の高圧を印加して、電子ビームを加速
し、蛍光膜74に衝突させ、励起・発光させることで画
像を表示した。
【0246】その結果、本実施例の画像形成装置では、
各電子放出素子の特性のばらつきが小さいため、輝度の
ばらつきが小さい高品位な画像を表示することができ
た。
【0247】[実施例14]本実施例は、多数の電子放
出素子を梯子状に配線した図10に示したような電子源
を用いて、図11に示したような画像形成装置を作製し
た例である。
【0248】本実施例の電子源基板100は、実施例9
と同様にして形成した複数の電子放出素子に対して、図
10、11のように共通接続する配線を形成することで
作成することができるため、製造方法の詳細については
省略する。
【0249】画像形成装置の作製に当たっては、先ず、
間隙7が形成された複数の電子放出素子が梯子状に配線
された電子源基板100をリアプレート71上に固定し
た後、基板100の上方に、電子通過孔111を有する
グリッド電極110を、上記ライン状の素子と直交する
方向に配置した。更に、電子源基板100の5mm上方
に、フェースプレート76(ガラス基板73の内面に蛍
光膜74とメタルバック75が形成されて構成される)
を支持枠72を介して配置し、フェースプレート76、
支持枠72、リアプレート71の接合部にフリットガラ
スを塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中で400℃な
いし500℃で10分以上焼成することで封着し、パネ
ル(図11中の外囲器78)を構成した。なお、リアプ
レート71への基板100の固定もフリットガラスで行
った。
【0250】蛍光膜74は、カラーを実現するために、
ストライプ形状(図8(a)参照)の蛍光体とし、先に
ブラックストライプを形成し、その間隙部にスラリー法
により各色蛍光体82を塗布して蛍光膜74を作製し
た。ブラックストライプの材料としては、通常よく用い
られている黒鉛を主成分とする材料を用いた。
【0251】また、蛍光膜74の内面側にはメタルバッ
ク85を設けた。メタルバック75は、蛍光膜74の作
製後、蛍光膜74の内面側の平滑化処理(通常、フィル
ミングと呼ばれる)を行い、その後、Alを真空蒸着す
ることで作製した。
【0252】フェースプレート76には、更に蛍光膜7
4の導電性を高めるため、蛍光膜74の外面側に透明電
極を設ける場合もあるが、本実施例ではメタルバック7
5のみで十分な導電性が得られたので省略した。
【0253】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体82と電子放出素子とを対応させなくてはいけな
いため、十分な位置合わせを行った。
【0254】以上のようにして完成したパネル(外囲器
78)内の雰囲気を排気管(不図示)を通じて、真空ポ
ンプにて排気し、1.3×10-4Pa程度の真空度まで
排気した後、排気管をガスバーナーで熱することで溶着
し外囲器78の封止を行った。最後に、封止後の真空度
を維持するために、高周波加熱法でゲッター処理を行っ
てパネルを完成させた。
【0255】次に、上記パネルの容器外端子Dox1乃至
DoxmとG1乃至Gn、及び高圧端子77を夫々必要な駆
動系に接続し、画像形成装置を完成した。各電子放出素
子には、容器外端子Dox1乃至Doxmを通じて電圧を印加
することにより電子放出させ、放出された電子はグリッ
ド電極110の電子通過孔111を通過した後、高圧端
子77を通じ、メタルバック75に印加された数kV以
上の高圧により加速され、蛍光膜74に衝突し、励起、
発光させる。
【0256】その際、グリッド電極110に情報信号に
応じた電圧を容器外端子G1〜Gnを通じ印加することに
より、電子通過孔111を通過する電子ビームを制御し
画像表示することができるが、本実施例では、絶縁層で
あるSiO2(不図示)を介し、電子源基板100の1
0μm上方に50μm径の電子通過孔111を有するグ
リッド電極110を配置することで、加速電圧として6
kV印加した時、電子ビームのオンとオフは50V以内
のグリッド電圧で制御でき、画像表示することができ
た。また、素子間のばらつきが小さく、電子放出特性の
均一性が高いことが確認された。
【0257】[実施例15]図23は、実施例7により
形成したディスプレイパネル(図7)に、例えばテレビ
ジョン放送を初めとする種々の画像情報源より提供され
る画像情報を表示できるように構成した本発明の画像形
成装置の一例を示す図である。
【0258】図中201はディスプレイパネル、100
1はディスプレイパネルの駆動回路、1002はディス
プレイコントローラ、1003はマルチプレクサ、10
04はデコーダ、1005は入出カインターフェース回
路、1006はCPU、1007は画像生成回路、10
08及び1009及び1010は画像メモリーインター
フェース回路、1011は画像入カインターフェース回
路、1012及び1013はTV信号受信回路、101
4は入力部である。
【0259】尚、本画像形成装置は、例えばテレビジョ
ン信号のように、映像情報と音声情報の両方を含む信号
を受信する場合には当然映像の表示と同時に音声を再生
するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音声
情報の受信、分離、再生、処理、記憶等に関する回路や
スピーカ等については説明を省略する。
【0260】以下、画像信号の流れに沿って各部の機能
を説明する。
【0261】まず、TV信号受信回路1013は、例え
ば電波や空間光通信等のような無線伝送系を用いて伝送
されるTV信号を受信するための回路である。
【0262】受信するTV信号の方式は特に限られるも
のではなく、例えばNTSC方式、PAL方式、SEC
AM方式等、いずれの方式でもよい。また、これらより
更に多数の走査線よりなるTV信号、例えばMUSE方
式を初めとする所謂高品位TVは、大面積化や大画素数
化に適した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに
好適な信号源である。
【0263】TV信号受信回路1013で受信されたT
V信号は、デコーダ1004に出力される。
【0264】TV信号受信回路1012は、例えば同軸
ケーブルや光ファイバー等のような有線伝送系を用いて
伝送されるTV信号を受信するための回路である。前記
TV信号受信回路1013と同様に、受信するTV信号
の方式は特に限られるものではなく、また本回路で受信
されたTV信号もデコーダ1004に出力される。
【0265】画像入カインターフェース回路1011
は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナーなどの
画像入力装置から供給される画像信号を取り込むための
回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1004に出
力される。
【0266】画像メモリーインターフェース回路101
0は、ビデオテープレコーダー(以下VTRと略す)に
記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取り
込まれた画像信号はデコーダ1004に出力される。
【0267】画像メモリーインターフェース回路100
9は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取り
込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1
004に出力される。
【0268】画像メモリーインターフェース回路100
8は、静止画ディスクのように、静止画像データを記憶
している装置から画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた静止画像データはデコーダ1004に入力さ
れる。
【0269】入出カインターフェース回路1005は、
本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコンピュー
タネットワークもしくはプリンターなどの出力装置とを
接続するための回路である。画像データや文字・図形情
報の入出力を行うのは勿論のこと、場合によっては本画
像形成装置の備えるCPU1006と外部との間で制御
信号や数値データの入出力などを行うことも可能であ
る。
【0270】画像生成回路1007は、前記入出カイン
ターフェース回路1005を介して外部から入力される
画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU100
6より出力される画像データや文字・図形情報に基づ
き、表示用画像データを生するための回路である。本回
路の内部には、例えば画像データや文字・図形情報を蓄
積するための書き換え可能メモリーや、文字コードに対
応する画像パターンが記憶されている読み出し専用メモ
リーや、画像処理を行うためのプロセッサー等を初めと
して、画像の生成に必要な回路が組み込まれている。
【0271】本回路により生成された表示用画像データ
は、デコーダ1004に出力されるが、場合によっては
前記入出カインターフェース回路1005を介して外部
のコンピュータネットワークやプリンターに出力するこ
とも可能である。
【0272】CPU1006は、主として本表示装置の
動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わる作業
を行う。
【0273】例えば、マルチプレクサ1003に制御信
号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を
適宜選択したり組み合わせたりする。その際には表示す
る画像信号に応じてディスプレイパネルコントローラ1
002に対して制御信号を発生し、画面表示周波数や走
査方法(例えばインターレースかノンインターレース
か)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適宜制
御する。また、前記画像生成回路1007に対して画像
データや文字・図形情報を直接出力したり、あるいは前
記入出カインターフェース回路1005を介して外部の
コンピュータやメモリーをアクセスして画像データや文
字・図形情報を入力する。
【0274】尚、CPU1006は、これ以外の目的の
作業にも関わるものであってよい。例えば、パーソナル
コンピュータやワードプロセッサ等のように、情報を生
成したり処理する機能に直接関わってもよい。あるいは
前述したように、入出カインターフェース回路1005
を介して外部のコンピュータネットワークと接続し、例
えば数値計算等の作業を外部機器と協同して行ってもよ
い。
【0275】入力部1014は、前記CPU1006に
使用者が命令やプログラム、あるいはデータなどを入力
するためのものであり、例えばキーボードやマウスの
他、ジョイスティック、バーコードリーダー、音声認識
装置等の多様な入力機器を用いることが可能である。
【0276】デコーダ1004は、前記1007ないし
1013より入力される種々の画像信号を3原色信号、
又は輝度信号とI信号、Q信号に逆変換するための回路
である。尚、図中に点線で示すように、デコーダ100
4は内部に画像メモリーを備えるのが望ましい。これ
は、例えばMUSE方式を初めとして、逆変換するに際
して画像メモリーを必要とするようなテレビ信号を扱う
ためである。
【0277】画像メモリーを備える事により、静止画の
表示が容易になる。あるいは前記画像生成回路1007
及びCPU1006と協同して、画像の間引き、補間、
拡大、縮小、合成を初めとする画像処理や編集が容易に
なるという利点が得られる。
【0278】マルチプレクサ1003は、前記CPU1
006より入力される制御信号に基づき、表示画像を適
宜選択するものである。即ち、マルチプレクサ1003
はデコーダ1004から入力される逆変換された画像信
号の内から所望の画像信号を選択して駆動回路1001
に出力する。その場合には、一画面表示時間内で画像信
号を切り換えて選択することにより、所謂多画面テレビ
のように、一画面を複数の領域に分けて領域によって異
なる画像を表示することも可能である。
【0279】ディスプレイパネルコントローラ1002
は、前記CPU1006より入力される制御信号に基づ
き、駆動回路1001の動作を制御するための回路であ
る。
【0280】ディスプレイパネルの基本的な動作に関わ
るものとして、例えばディスプレイパネルの駆動用電源
(図示せず)の動作シーケンスを制御するための信号を
駆動回路1001に対して出力する。ディスプレイパネ
ルの駆動方法に関わるものとして、例えば画面表示周波
数や走査方法(例えばインターレースかノンインターレ
ースか)を制御するための信号を駆動回路1001に対
して出力する。また、場合によっては、表示画像の輝度
やコントラストや色調やシャープネスといった画質の調
整に関わる制御信号を駆動回路1001に対して出力す
る場合もある。
【0281】駆動回路1001は、ディスプレイパネル
201に印加する駆動信号を発生するための回路であ
り、前記マルチプレクサ1003から入力される画像信
号と、前記ディスプレイパネルコントローラ1002よ
り入力される制御信号に基づいて動作するものである。
【0282】以上、各部の機能を説明したが、図23に
例示した構成により、本画像形成装置においては多様な
画像情報源より入力される画像情報をディスプレイパネ
ル201に表示することが可能である。即ち、テレビジ
ョン放送を初めとする各種の画像信号は、デコーダ10
04において逆変換された後、マルチプレクサ1003
において適宜選択され、駆動回路1001に入力され
る。一方、デイスプレイコントローラ1002は、表示
する画像信号に応じて駆動回路1001の動作を制御す
るための制御信号を発生する。駆動回路1001は、上
記画像信号と制御信号に基づいてディスプレイパネル2
01に駆動信号を印加する。これにより、ディスプレイ
パネル201において画像が表示される。これらの一連
の動作は、CPU1006により統括的に制御される。
【0283】本画像形成装置においては、前記デコーダ
1004に内蔵する画像メモリや、画像生成回路100
7及び情報の中から選択したものを表示するだけでな
く、表示する画像情報に対して、例えば拡大、縮小、回
転、移動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、画像の
縦横比変換等を初めとする画像処理や、合成、消去、接
続、入れ換え、嵌め込み等を初めとする画像編集を行う
ことも可能である。また、本実施例の説明では特に触れ
なかったが、上記画像処理や画像編集と同様に、音声情
報に関しても処理や編集を行なうための専用回路を設け
てもよい。
【0284】従って、本画像形成装置は、テレビジョン
放送の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像及び
動画像を扱う画像編集機器、コンピュータの端末機器、
ワードプロセッサを初めとする事務用端末機器、ゲーム
機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産業用
あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0285】図23に示した表示装置は、本発明の技術
的思想に基づいて種々の変形が可能である。例えば図2
3の構成要素の内、使用目的上必要のない機能に関わる
回路は省いても差し支えない。また、これとは逆に、使
用目的によっては更に構成要素を追加してもよい。例え
ば、本表示装置をテレビ電話機として応用する場合に
は、テレビカメラ、音声マイク、照明機、モデムを含む
送受信回路等を構成要素に追加するのが好適である。
【0286】本表示装置においては、とりわけ電子放出
素子を電子ビーム源とするディスプレイパネルの薄型化
が容易であるため、表示装置の奥行きを小さくすること
ができる。それに加えて、大面積化が容易で輝度が高く
視野角特性にも優れるため、臨場感あふれ迫力に富んだ
画像を視認性良く表示することが可能である。
【0287】更に、本発明による電子源は、各電子放出
素子の電子放出特性が均一性に優れるため、形成される
画像の画質が高く、また高精細な画像の表示が可能であ
った。
【0288】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明は、導電
性材料と有機材料との混合膜に、電流を流すことで、間
隙を形成すると同時に、間隙近傍の有機材料を炭化(グ
ラファイト化および/またはアモルファスカーボン化)
する。このため、従来の電子放出素子の活性化工程にお
いて必要であった、有機物ガスの導入圧力制御が不要と
なる。また、有機物ガスを導入しないので、真空雰囲気
に残存するガスの影響が緩和される。さらには、従来の
ような、有機材料を導電性膜上に塗付する工程がないの
で、有機材料と導電性材料の位置ずれや、パターニング
工程の煩雑さを減少できる。これらの結果、均一性の高
い電子放出特性を容易に得ることができる。また、電子
放出素子の製造工程を短縮できるので、コストを削減す
ることができる。
【0289】また、本発明の電子源の製造方法によれ
ば、一対の電極をオフセット印刷法で形成し、導電性有
機膜をインクジェット法で形成し、電子放出素子を駆動
するための配線をスクリーン印刷法で形成すすことがで
きる。そのため、電子源の構成部材を非真空で形成で
き、しかも、パターニング工程を別途必要としないの
で、低コスト化が図れる。
【0290】更に、本発明の画像形成装置の製造方法に
よれば、容器を組み立てる(封着)前に、電子源の良品
検査を行える。このため、検査を通過した電子源と、検
査を通過したフェースプレートとで容器の組み立てを行
うことができる。そのため、封着工程後の歩留まりが上
がるため、画像形成装置を安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子放出素子の構成を示す模式的平面
図(a)及び断面図(b)である。
【図2】本発明の電子放出素子の製造工程の一例を示す
模式図である。
【図3】本発明の電子放出素子の製造に際して採用でき
る通電フォーミング処理における電圧波形の一例を示す
模式図である。
【図4】測定評価機能を備えた真空処理装置の一例を示
す模式図である。
【図5】本発明の電子放出素子の放出電流Ie、素子電
流Ifと素子電圧Vfの関係の一例を示すグラフであ
る。
【図6】本発明の適用可能な単純マトリクス配置の電子
源の一例を示す模式図である。
【図7】本発明の適用可能な単純マトリクス配置の画像
形成装置の表示パネルの一例を示す模式図である。
【図8】蛍光膜の一例を示す模式図である。
【図9】本発明の画像形成装置にNTSC方式のテレビ
信号に応じて表示を行うための駆動回路の一例を示すブ
ロック図である。
【図10】本発明の適用可能な梯子配置の電子源の一例
を示す模式図である。
【図11】本発明の適用可能な梯子配置の画像形成装置
の表示パネルの一例を示す模式図である。
【図12】本発明の電子源の作成プロセスを示す模式図
である。
【図13】本発明の電子源の作成プロセスを示す模式図
である。
【図14】本発明の別の形態の電子放出素子の構成を示
す模式図である。
【図15】本発明の別の形態の電子放出素子の作成プロ
セスを示す模式図である。
【図16】本発明に好ましく適用できるインクジェット
ヘッドの模式図である。
【図17】測定評価機能を備えた真空処理装置の一例を
示す模式図である。
【図18】本発明の実施例で作成したマトリクス状の電
子源を示す模式図である。
【図19】本発明の図18のA−A‘断面を示す模式図
である。
【図20】本発明の図18に示した電子源の作成工程の
一部を示す模式図である。
【図21】本発明の図18に示した電子源の作成工程の
一部を示す模式図である。
【図22】本発明の図18に示した電子源の作成工程の
一部を示す模式図である。
【図23】本発明の実施例で作成した画像表示装置の駆
動回路を模式的に示すブロック図である。
【図24】従来の表面伝導型電子放出素子の一例を示す
模式図である。
【図25】従来の表面伝導型電子放出素子の製造方法の
一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基板 2,3 電極 4 導電性有機膜 5 電子放出部 6 導電材料あるいは金属化合物と、有機材料あるいは
有機材料の前駆体とを含有する混合液 7 間隙 8 炭化領域(有機膜) 9 溶液 40 電極2、3間の導電性有機膜4を流れる素子電流
Ifを測定するための電流計 41 電子放出素子に素子電圧Vfを印加するための電
源 42 電子放出部5・アノード電極54間を流れる放出
電流Ieを測定するための電流計 43 アノード電極54に電圧を印加するための高圧電
源 44 素子の電子放出部より放出される放出電流Ieを
捕捉するためのアノード電極 45 真空装置 46 排気ポンプ 61 電子源基板 62 X方向配線 63 Y方向配線 64 電子放出素子 65 結線 71 リアプレート 72 支持枠 73 ガラス基板 74 蛍光膜 75 メタルバック 76 フェースプレート 77 高圧端子 78 外囲器 81 黒色導電材 82 蛍光体 91 表示パネル 92 走査回路 93 制御回路 94 シフトレジスタ 95 ラインメモリ 96 同期信号分離回路 97 変調信号発生器 100 電子源基板 101 電子放出素子 102 Dx1〜Dx10は、前記電子放出素子を配線す
るための共通配線 110 グリッド電極 111 電子が通過するための空孔 112 Dox1 、Dox2 …Doxmよりなる容器外
端子 113 グリッド電極110と接続された容器外端子G
1、G2・・・・・Gn Vx及びVa 直流電圧源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−40807(JP,A) 特開 平9−237571(JP,A) 特開 平8−55563(JP,A) 特開 平9−161666(JP,A) 特開2000−90819(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/02

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放出素子の製造方法は、 A) 基体上に、高分子と導電性材料との混合膜で且つ
    導電性を有する導電性有機膜を形成する工程、 B) 前記導電性有機膜に、電流を流すことで、前記導
    電性有機膜の一部に間隙と炭化領域とを形成する工程を有する ことを特徴とする導電性有機膜の一部に間隙を
    有する電子放出素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記導電性有機膜は、インクジェット法
    用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の
    電子放出素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記インクジェット法は、バブルジェッ
    方式であることを特徴とする請求項2に記載の電子放
    出素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記インクジェット法が、ピエゾジェッ
    方式であることを特徴とする請求項2に記載の電子放
    出素子の製造方法
  5. 【請求項5】 前記高分子が、全芳香族系高分子または
    ポリアクリロニトリルの中から選ばれた少なくとも1つ
    であることを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記全芳香族系高分子がポリイミド、ポ
    リベンゾイミダゾール、ポリアミドイミドであることを
    特徴とする請求項5に記載の電子放出素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記導電性材料が、Pd、Ru、Ag、
    Cu、Tb、Cd、Fe、Pb、Zn、PdO、SnO
    2、In23、PbO、Sb23、HfB2、ZrB2
    LaB6、CeB6、YB4、GdB4、TiC、ZrC、
    HfC、TaC、SiC、WC、TiN、ZrN、Hf
    N、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、ポリフェ
    ニレンスルフィド、ポリピロール、Si、Ge、カーボ
    ン、グラファイトの中から選ばれた少なくとも1つであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記導電性材料が、金属、酸化物、硼化
    物、炭化物、窒化物、導電性高分子、半導体の中から選
    ばれた少なくとも1つであることを特徴とする請求項1
    に記載の電子放出素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 電子放出素子を複数配列形成した電子源
    の製造方法であって、該電子放出素子が、請求項1乃至
    8のいずれかに記載の製造方法により形成されることを
    特徴とする電子源の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記電子源の製造方法は、 A) オフセット印刷法を用いて、一対の電極を複数
    組、基体上に配列形成するステップ、 B) スクリーン印刷法を用いて、上記一対の電極の一
    方と共通に接続するX方向配線を複数、基体上に形成す
    るステップ、 C) スクリーン印刷法を用いて、上記一対の電極の他
    方と共通に接続するY方向配線を複数、基体上に形成す
    るステップ、 ここで、上記Y方向配線は、上記X方向配線上に、スク
    リーン印刷法を用いて形成された絶縁層により電気的に
    絶縁される、 そして、上記Y方向とX方向は、略垂直方向であり、 D) インクジェット法を用いて、上記一対の電極間の
    各々を接続するように、 前記導電性有機膜を配置するステップ、 E) 上記X方向配線およびY方向配線を介して、前記
    導電性有機膜に電流を流すことで、前記各導電性有機膜
    に間隙を形成するステップ、 とを有することを特徴とする請求項9に記載の電子源の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 電子放出素子を複数配列形成した電子
    源と、該電子源に対向して配置された画像形成部材とを
    有する画像形成装置の製造方法であって、 該電子源が、請求項9、または10に記載の製造方法に
    より形成されることを特徴とする画像形成装置の製造方
    法。
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