JP3082617B2 - 芳香族ポリアミドフィルム - Google Patents
芳香族ポリアミドフィルムInfo
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Description
ものである。
た耐熱性、機械特性を活かして種々な用途に検討されて
いる。特にパラ配向系の芳香族ポリアミドは剛性、強度
等の機械特性が他のポリマより優れているため、フィル
ムの薄物化に非常に有利であり、プリンタリボン、磁気
テープ、コンデンサー等の用途が考えられている。例え
ば磁気記録媒体では特開昭58ー168655 号公報、特開昭62
ー112218 号公報等がある。
屋外での使用の増加、あるいは小型化、記録時間の長時
間化の要請により、またコンピュータの外部メモリとし
て使用するため、薄膜で、過酷な条件での耐久性に優れ
た磁気記録媒体の要求が強くなってきている。
ベースあるいは芳香族ポリアミドベースからなる磁気記
録媒体では、常温では問題ないが高温条件下で使用する
と走行性や、出力特性が悪化したり、また、繰り返し走
行においてドロップアウトが発生するという問題が出て
きている。これは基材フィルムの耐熱性が不十分であっ
たり、表面性、走行性が十分ではないためであると考え
られる。
リアミドの優れた耐熱性、高剛性を活かし、かつ含有粒
子径比、粒子の偏平率を規定することにより高温下、繰
り返し走行などの厳しい条件下でも走行性、耐久性、出
力特性の優れた磁気記録媒体を提供することを目的とす
る。
ミドを主成分とするフィルムにおいて、該フィルムに凝
集粒子が0.05〜5重量%含有し、該凝集粒子の平均
凝集粒子径が5〜1000nmであり、かつ、該凝集粒
子の偏平率が0.7以上であることを特徴とする芳香族
ポリアミドフィルムに関するものである。
式(I)および/または一般式(II)で表わされる繰り
返し単位を50モル%以上含むものが好ましく、70モ
ル%以上からなるものがより好ましい。
−C(CH3 )2 − 等から選ばれるが、これに限定されるものではない。更
にこれらの芳香環上の水素原子の一部が、ハロゲン基
(特に塩素)、ニトロ基、C1 〜C3 のアルキル基(特
にメチル基)、C1 〜C3 のアルコキシ基などの置換基
で置換されているものも含み、また、重合体を構成する
アミド結合中の水素が他の置換基によって置換されてい
るものも含む。
されたものが、全芳香環の50%以上、好ましくは75
%以上を占める重合体が、フィルムの剛性が高く耐熱性
も良好となるため好ましい。また吸湿率を小さくする点
からは、芳香環上の水素原子の一部がハロゲン基(特に
塩素)で置換された芳香環が全体の30%以上である重
合体が好ましい。
(I)および/または一般式(II)で表される繰り替え
し単位を50モル%以上含むものであって、50モル%
未満は他の繰り替えし単位が共重合(たとえば芳香族ポ
リイミドなど)、またはブレンドされていても差し支え
なく、またフィルムの物性を損なわない程度に導電性粒
子、滑剤、酸化防止剤その他の添加剤等がブレンドされ
ていてもよい。
に凝集粒子Aを0.05〜5wt%含有する必要があ
る。好ましくは0.1〜4wt%、より好ましくは0.
2〜3wt%である。添加量が0.05wt%より少な
いとテ−プにした時の走行性が不良となり、逆に5wt
%を超えると電磁変換特性が悪化する。
集粒子の平均凝集粒子径は5〜1000nm、より好ま
しくは10〜600nm、更に好ましくは20〜300
nmの範囲である場合に電磁変換特性、走行性とも良好
となる。
集粒子の偏平率は0.7以上、好ましくは1〜7、より
好ましくは1.5〜5の範囲であると電磁変換特性、走
行性とも良好となる。
集粒子のうち基材フィルムに用いられるポリマとの間に
空隙(いわゆるボイド)を有する粒子が10%以下、よ
り好ましくは5%以下であると、テ−プにした時の耐削
れ性が良好となる。
iO2 、Al2 O3 、CaSO4 、BaSO4 、CaC
O3 、カーボンブラック、ゼオライト、その他の金属微
粉末等の無機粒子やシリコーン粒子、ポリイミド粒子、
ポリアミド粒子、架橋重合体粒子、架橋ポリエステル粒
子、テフロン粒子などの有機高分子などがあるが、耐熱
性の点から無機粒子のほうがより好ましい。
m2 あたり1kgの荷重をかけたときの100℃、10
分間の寸法変化率が2%以下であるのが好ましい。より
好ましくは1.5%以下、更に好ましくは1.0%以下
である。本発明の磁気記録媒体は磁気記録媒体の薄膜化
の要請に応えて薄膜で使用されることが多いので、寸法
変化率が2%より大きいと高温下で使用された場合テー
プ走行中、あるいはストップ/スタート時にかかるテン
ションによりテープの伸縮が起こり記録再生性が低下す
る。また、基材フィルムが高い寸法安定性(2%以下)
を持つことにより塗布層形成後の乾燥工程においてテー
プの寸法変化が抑えられるため、加工上も有利である。
ために、基材フィルム中に一次粒子が凝集していない球
状粒子を存在させておくのが好ましい。粒子の種類とし
てはコロイダルシリカに起因する実質的に球形のシリカ
粒子、架橋高分子による粒子(例えば、架橋ポリスチレ
ン)などが良い。またその他の粒子、例えば、炭酸カル
シウム、二酸化チタン、アルミナ等の粒子でも良い。
磁性層を設け、磁気記録媒体として好適に用いられる。
種バインダ−を用いて磁性塗料とし基材フィルム上に塗
布する湿式法、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
−ティング法などの乾式法があり、特に限定されるもの
ではないが、ここでは湿式法を例にとって説明する。
れないが、強磁性粉末、例えば、酸化鉄、酸化クロム、
Fe,Co、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Co−N
i、Co−Cr等が好ましく用いられる。また磁性体の
粒子径(長軸)は0.3μm以下が好ましく、より好ま
しくは0.2μm以下である。
料とすることができるが、熱硬化性樹脂系バインダーお
よび放射線硬化系バインダーが好ましく、その他添加剤
として分散剤、潤滑剤、帯電防止剤等を用いてもよい。
例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体、ポリウレタンプレポリマおよびポリイソシアネ
ートよりなるバインダーを用いることができる。
めに、フィルム表面には中間層を設けてもよい。
脂、潤滑剤等を有機溶剤で分散させて塗料を調製し、フ
ィルムに塗布乾燥して形成させる。バックコ−ト層に使
用される非磁性粉末としてはCaCO3 、カ−ボンブラ
ック、TiO2 、α−Fe2 CO3 等がある。結合剤樹
脂および有機溶剤としては前記磁性層で使用したものと
同じものが使用できる。バックコ−ト層は厚さ1μm以
下であると好ましい。1μmより厚いとテ−プ全体の強
度が不足してくる。
〜30μm、より好ましくは1〜20μm、更に好まし
くは2〜10μmであると、薄膜の磁気記録媒体として
本発明の効果である優れた走行性、電磁変換特性が実現
されるので望ましい。。
りヤング率は800kg/mm2 以上有ることが好まし
く、より好ましくは900kg/mm2 以上、更に好ま
しくは1000kg/mm2 以上であると塗布層形成、
バックコート層形成工程など磁気記録媒体形成時にかか
るテンションにも耐えることができ、加工上も有利であ
るので望ましい。
の引張りヤング率が800kg/mm2 以上であれば、
長手方向にテンシライズまたは幅方向にテンシライズさ
れても差し支えない。テンシライズの度合いは特に限定
されないが、伸度、引き裂き抵抗力等の特性を考慮に入
れると、長手方向の引張りヤング率EMDと幅方向の引張
りヤング率ETDが、 0.5≦EMD/ETD≦2 の範囲であるのが実用的である。
は10%以下、より好ましくは20%以上、更に好まし
くは30%以上であるとテープが適度な柔軟性を持つの
で望ましい。
ムの吸湿率は、5%以下、より好ましくは3%以下、更
に好ましくは2%以下であると湿度変化によるテープの
寸法変化が小さく良好な電磁変換特性を保てるので望ま
しい。
に限定されるものではない。
ドとジアミンから得る場合には、N−メチルピロリドン
(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメ
チルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性有機極
性溶媒中で、溶液重合したり、水系媒体を使用する界面
重合などで合成される。ポリマ溶液は、単量体として酸
クロリドとジアミンを使用すると塩化水素が副生する
が、これを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、アンモニア、
トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノー
ルアミンなどの有機の中和剤が使用される。また、イソ
シアネートとカルボン酸との反応は、非プロトン性有機
極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
して使用してもよく、あるいはポリマを一度単離してか
ら上記の有機溶媒や、硫酸等の無機溶剤に再溶解して製
膜原液を調製してもよい。
ためにはポリマの固有粘度(ポリマ0.5gを硫酸中で
100mlの溶液として30℃で測定した値)は、0.
5以上であることが好ましい。
塩化カルシウム、塩化マグネシム、塩化リチウム、硝酸
リチウムなどを添加する場合もある。製膜原液中のポリ
マ濃度は2〜40wt%程度が好ましい。
分スラリ−化した後、重合用溶媒または希釈用溶媒とし
て使用する方法や、製膜原液を調製した後に直接添加す
る方法などがある。また凝集粒子の平均凝集粒子径は溶
媒中での粒子の分散方法により制御する。粒子分散方法
としては、超音波分散器(バス型、循環型)、ジェット
ストリームミキサー等を用いる方法が知られているが、
出力1.2kw、共振周波数1.5kHz程度の超音波
分散器を使用する場合には、常温で5〜50時間分散さ
せるのが好ましい。
間をコントロールすることにより制御し、凝集粒子の偏
平率は製膜方法、湿式工程での浴温度をコントロールす
ることにより制御する。
ゆる溶液製膜法によりフィルム化が行なわれる。溶液製
膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがありいづれの
方法で製膜されても差し支えないが、ここでは乾湿式法
を例にとって説明する。
らドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して
薄膜とし、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜
が自己保持性をもつまで乾燥する。乾燥条件は室温〜2
00℃、60分以内の範囲であり、好ましくは室温〜1
80℃の範囲である。乾燥温度が200℃を越えると急
激な加熱によるボイドの発生、表面の荒れ等が起こり工
業材料、磁気材料として実用的なフィルムが得られにく
い。
ら剥離されて湿式工程に導入され、ここでフィルム中に
含有されているイオン性無機化合物が除去される。この
浴は一般に水系媒体からなるものであり、水の他に有機
溶媒や無機塩等を含有していてもよい。しかし一般には
水分量は30%以上好ましくは50%以上含有されてい
るものであり、浴温度は通常0〜90℃で使用される。
浴温度が90℃を越えるとフィルム中の溶媒が急激に抽
出され、フィルムの収縮に伴う凝集粒子の偏平率の低下
を起こし、実用的なフィルムが得られにくい。この湿式
工程では剥離されたフィルムはかかる浴中に緊張下で浸
漬され、フィルム中の無機化合物は0.1%未満好まし
くは0.05%以下まで抽出される。溶解助剤としての
無機塩量は多くても中和で生成した中和塩、あるいは中
和塩と同量であり無機塩量が少量であるため抽出速度が
速く、また、浴中の無機塩や有機溶媒の回収も容易であ
る。
燥、熱処理が行われてフィルムとなる。
膜工程中で、機械特性が本発明の範囲となるように延伸
が行なわれるが、延伸倍率は面倍率で0.8〜4.0
(面倍率とは延伸後のフィルム面積を延伸前のフィルム
の面積で除した値で定義する。1以下はリラックスを意
味する。)の範囲内にあることが好ましく、より好まし
くは1.1〜3.0である。また延伸あるいは熱処理後
のフィルムを徐冷する事が有効であり、100℃/秒以
下の速度で冷却する事が有効である。
あってもよい。例えば2層の場合には、A層に相当する
製膜原液と、B層に相当する製膜原液の2種類を公知の
方法、例えば特開昭56ー162617号公報に記載の
ように合流管で積層したり、口金内で積層して形成する
ことができる。さらに3層以上の場合も同様である。合
流管や口金内で積層する場合は、原液の粘度が100〜
10000ポイズになるように調節することが好まし
い。この範囲より小さいと原液が口金から出る前に液同
士が混合し易くなり好ましくない。逆にこの範囲より大
きいとメルトフラクチャーが発生し表面が荒れやすくな
り好ましくない。
多少の粘度差があってもよく、粘度差は50%以内を目
標とするとよい。
乾燥工程中で各液が混合することがある。支持体上へキ
ャストされた原液は加熱されると一旦粘度が低下し、そ
の後溶媒の蒸発に伴って粘度が上昇するが、粘度が10
ポイズより下がると各液が混合しやすくなるので、10
ポイズ好ましくは50ポイズより粘度が下がらないよう
乾燥条件を十分調節する必要がある。例えば、乾燥温度
を240℃を越えない温度で乾燥させる、あるいは乾燥
温度を少なくとも2段階に分けて上げていく方法が採用
できる。
性層を塗布する方法は公知の方法で行うことができる
が、グラビアロールを使用する方法が塗膜の均一性の点
ではより好ましい。塗布後の乾燥温度は90℃〜150
℃が好ましい。またカレンダー工程は25℃〜150℃
の範囲で行うのが好ましい。
を向上させるために、公知の方法によりバックコート層
を設けてもよい。
ュアした後スリットして本発明の磁気記録媒体となる。
例えばDDS−1、2、3、4、QIC、デ−タ8mm
などのデ−タ用が挙げられるがこれに限定されるもので
はない。
評価方法は次の方法による。
察し、粒子を検知する。
100個以上について数値処理し、数平均径dを平均粒
径とする。但し、粒子が凝集している場合には凝集した
塊で1個として処理する。
径)/2)、Nは粒子数) (2)粒子偏平率 OsO4 染色超薄切片法によりフィルム断面サンプルを
調整し、透過型電子顕微鏡(TEM)でフィルム断面写
真観察し、粒子(凝集体については凝集した塊で1個と
する)を検知する。粒子数100個以上について数値処
理し、フィルム厚み方向の粒子径L1とフィルム平面に
平行な方向の粒子径L2の比を偏平率とする。
空隙を有する粒子の割合は、上記(2)項と同様な方法
でフィルム断面を撮影し、基材フィルムに用いられるポ
リマとの間に空隙を有する粒子数を100個以上の粒子
(粒子が凝集している場合には凝集した塊で1個とす
る)に対してカウントした。
にスリットし測定サンプルとする。厚さをマイクロメー
タにより測定し、荷重が1kg/mm2 になるようにお
もりをつけオーブンで100℃、10分間の加熱を行い
寸法変化率を下式で計算する。
し、VTRカセットに組み込みVTRテ−プとした。こ
のテ−プに家庭用VTRを用いてテレビ試験波形発生器
により100%クロマ信号からカラ−ビデオノイズ測定
器でクロマS/Nを測定した。市販のテ−プを基準とし
て評価した。
のをテ−プ走行性試験機SFT−700型((株)横浜
システム研究所製)を使用し、40℃、80%RH雰囲
気で走行させ、50パス目の摩擦係数を下記の式より求
めた。
径は6mmφであり、ガイド材質はポリオキシメチレン
(表面粗さ20〜40nm程度のもの)巻き付け角は9
0°、走行速度は3.3cm/秒、繰返しストロ−クは
15cmである。この測定によって得られたμKが0.
35以下の場合は走行性○、0.35を越える場合は走
行性×と判定した。このμKはフィルムを磁気記録媒
体、コンデンサ、包装用などの加工をする時のハンドリ
ング性を、左右する臨界点である。
のに片刃をフィルム表面に垂直に押し当て、さらに1.
0mm押し込んだ状態で1.0m走行させる。(走行張
力:500g、走行速度:10cm/秒)。この時片刃
の先に付着したフィルム表面の削れ物の高さを顕微鏡で
読みとり、削れ量とした(単位はμm)。この削れ量が
5μm以下の場合は○、5〜8μmの場合は△、8μm
を超える場合は×とした。
が、これらに限定されるものではない。
但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
径0.02μmの乾式シリカ粒子を超音波分散器で20
時間、平均粒径200nmになるように分散させたスラ
リーを用意する。
込み、この中に芳香族ジアミン成分として80モル%に
相当する2−クロルパラフェニレンジアミンと、20モ
ル%に相当する4、4’−ジアミノジフェニルエ−テル
とを溶解させ、これに100モル%に相当する2−クロ
ルテレフタル酸クロリドを添加し、2時間撹拌して重合
を完了した。さらに水酸化リチウムで発生塩化水素の9
7モル%を中和し、ついでジエタノ−ルアミン5モル
%、トリエタノ−ルアミン10モル%添加してポリマ溶
液を得た。なお粒子の含有量は芳香族ポリアミドに対し
て2wt%である。
溶液粘度を3000ポイズに調整して製膜原液とした。
タ−を通した後、口金より金属ベルト上に流延した。こ
の流延されたフィルムを160℃の熱風で2分間加熱し
て溶媒を蒸発させ、自己保持性を得たフィルムをベルト
から連続的に剥離した。次に50℃のNMPの濃度勾配
をつけた水槽内へフィルムを導入して残存溶媒と中和で
生じた無機塩の水抽出を行なった。なおこの浴中で縦方
向(MD方向)に1.2倍延伸した。
間、水分の乾燥と熱処理を行なった。
1.3倍延伸を行ない、20℃/秒の速度で徐冷し、フ
ィルムを得た。
空隙を有する粒子の割合は2%、1kg/mm2 荷重下
における寸法変化率は0.6%であった。次にこのフィ
ルム走行性、電磁変換特性、耐削れ性を測定すると共に
良好であった。
超音波分散器で25時間、平均粒径100nmに分散さ
せたスラリ−を用いる以外は実施例1と同様のポリマ溶
液を調整した。粒子の添加量は0.2wt%である。
5倍の速度で延伸する以外は実施例1と同様のプロセス
で製膜を行った。
空隙を有する粒子の割合は3%、1kg/mm2 荷重下
における寸法変化率は0.6%であった。次にこのフィ
ルム走行性、電磁変換特性、耐削れ性を測定すると共に
良好であった。
ェニレンジアミンと、40モル%に相当する4、4’−
ジアミノジフェニルエ−テルとを用い、NMP中で一次
粒径0.02μmの乾式シリカ粒子を超音波分散器で3
0時間、平均粒子径50nmになるように分散させたス
ラリ−を用い、粒子添加量が4wt%である以外は、実
施例1と同様にしてフィルムを作成した。
空隙を有する粒子の割合は3%、1kg/mm2 荷重下
における寸法変化率は1.1%であった。次にこのフィ
ルム走行性、電磁変換特性、耐削れ性を測定すると共に
良好であった。
音波分散器で13時間、平均粒径500nmに分散させ
たスラリ−を用いる以外は実施例1と同様のポリマ溶液
Aと、一次粒径0.02nmの乾式シリカ粒子を超音波
分散器で17時間、平均粒径300nmに分散させたス
ラリ−を用いる以外は実施例1と同様のポリマBを調整
し、3層用の複合管を用いてA/B/Aの3層に積層
し、実施例1と同様の方法で製膜した。
子の偏平率は3.0、空隙を有する粒子の割合は3%、
1kg/mm2 荷重下における寸法変化率は0.6%で
あった。次にこのフィルム走行性、電磁変換特性、耐削
れ性を測定すると共に良好であった。
にしてフィルムを作成した。
空隙を有する粒子の割合は5%、1kg/mm2 荷重下
における寸法変化率は0.7%であった。次にこのフィ
ルム走行性を測定すると良好であったが、電磁変換特
性、耐削れ性を測定すると悪いものであった。
同様にしてフィルムを作成した。
空隙を有する粒子の割合は2%、1kg/mm2 荷重下
における寸法変化率は0.6%であった。次にこのフィ
ルム電磁変換特性、耐削れ性を測定すると良好であった
が、走行性を測定すると悪いものであった。
音波分散器で4時間、平均粒径1200nmに分散させ
たスラリーをを用いる以外は実施例1と同様の方法でフ
ィルムを得た。
空隙を有する粒子の割合は7%、1kg/mm2 荷重下
における寸法変化率は0.7%であった。次にこのフィ
ルム走行性を測定すると良好であったが、電磁変換特
性、耐削れを測定すると悪いものであった。
℃の水槽中に導入する以外は実施例1と同様の方法でフ
ィルムを得た。
空隙を有する粒子の割合は5%、1kg/mm2 荷重下
における寸法変化率は0.8%であった。次にこのフィ
ルム走行性を測定すると良好であったが、電磁変換特
性、耐削れ性を測定すると悪いものであった。
たポリマ溶液を220℃の熱風で1分間加熱して溶媒を
蒸発させる以外は実施例1と同様の方法でフィルムを得
た。
空隙を有する粒子の割合は15%、1kg/mm2 荷重
下における寸法変化率は1.0%であった。次にこのフ
ィルム走行性を測定すると良好であり、電磁変換特性、
耐削れ性も満足できるレベルであった。
4−ジアミノジフェニルメタン、芳香族酸クロライド成
分として50モル%に相当するイソフタル酸クロリドと
50モル%に相当するテレフタル酸クロリドを用いる以
外は実施例1と同様の方法でフィルムを作成した。
空隙を有する粒子の割合は3%、1kg/mm2 荷重下
における寸法変化率は2.2%であった。次にこのフィ
ルム走行性、耐削れ性を測定すると良好であり、電磁変
換特性も満足できるレベルであった。
香族ポリアミドからなる基材フィルムを使用し、フィル
ム中の粒子径、偏平率、高分子体との間に空隙を有する
粒子の割合を規定し、また荷重下での寸法変化率を規定
することにより、厳しい環境下(特に高温下)での耐久
性や、走行性、出力特性、耐削れ性の優れた磁気記録媒
体が得られたものである。また、これらの優れた特性に
より磁気記録媒体製造時の走行性、耐熱性が向上し加工
生産性の向上も可能となる。
Claims (6)
- 【請求項1】芳香族ポリアミドを主成分とするフィルム
において、該フィルムに凝集粒子を0.05〜5重量%
含有し、該凝集粒子の平均凝集粒子径が5〜1000n
mであり、かつ、該凝集粒子の偏平率が0.7以上であ
ることを特徴とする芳香族ポリアミドフィルム。 - 【請求項2】芳香族ポリアミドを主成分とするフィルム
において、該フィルムが少なくとも2層からなる積層フ
ィルムであって、該積層フィルムの少なくとも一方の最
表層に凝集粒子を0.05〜5重量%含有し、該凝集粒
子の平均凝集粒子径が5〜1000nmであり、かつ、
該凝集粒子の偏平率が0.7以上であることを特徴とす
る芳香族ポリアミドフィルム。 - 【請求項3】該凝集粒子の偏平率が1以上であることを
特徴とする請求項1又は2記載の芳香族ポリアミドフィ
ルム。 - 【請求項4】該凝集粒子のうち基材フィルムに用いられ
るポリマとの間に空隙を有する粒子の割合が10%以下
であることを特徴とする請求項1〜3記載の芳香族ポリ
アミドフィルム。 - 【請求項5】寸法変化率が2%以下であることを特徴と
する請求項1〜4記載の芳香族ポリアミドフィルム。 - 【請求項6】請求項1〜5記載の芳香族ポリアミドフィ
ルムの少なくとも片面に磁性層を設けたことを特徴とす
る磁気記録媒体。
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JP9282195A JP3082617B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 芳香族ポリアミドフィルム |
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JPH08281818A JPH08281818A (ja) | 1996-10-29 |
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JP9282195A Expired - Lifetime JP3082617B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 芳香族ポリアミドフィルム |
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