JP3134700B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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Description
ものである。
た耐熱性、機械特性を活かして種々の用途に検討されて
いる。特にパラ配向系の芳香族ポリアミドは剛性、強度
等の機械物性が他のポリマより優れているため、フィル
ムの薄物化に非常に有利であり、磁気テープ、プリンタ
リボン、フレキシブルプリント回路、コンデンサー等の
用途が考えられている。特に薄膜の磁気記録媒体用ベー
スフィルムとして利用する動きが活発である。例えば、
特開昭56ー11624号公報、特開昭62ー6242
4号公報では、基材となる芳香族ポリアミドフィルムの
長手方向/幅方向のヤング率比を規定した磁気テープが
開示され、特公昭53ー45238号公報、特開昭62
−246719号公報では、それぞれ面配向度、結晶化
度を一定以上にすることにより芳香族ポリアミドの欠点
である吸水性の改善を図った例が示されている。
小型化、記録容量の急激な増大に伴い、従来以上に基材
フィルムの薄膜化、表面特性の向上などが要求されてい
る。特に近年、急激な需要の伸びを示しているコンピュ
ーターのバックアップ用途の磁気テープについては、非
常に高い信頼性を要求されるため、これらの要請は強
い。
や、繰り返し走行、ストップ/スタートの頻度が高い
等、従来より厳しい環境下で使用される。このため、耐
久性に欠けるため電磁変換特性が悪化したり、また、苛
酷な環境下での繰り返し走行において磁性層の脱落など
によりドロップアウトが発生したり、テープの折れなど
の変形が発生するいう問題が発生している。これは基材
フィルムの耐張力性と柔軟性、耐熱性が不十分であった
り、磁性層との密着性が十分ではないためであると考え
られる。
リアミドの優れた耐熱性、高剛性を活かし、かつ基材フ
ィルムCfとCp、表層の酸素/炭素原子比と表面性を
規定することにより高温、高湿下での繰り返し走行など
の厳しい条件下でも、耐久性、密着性、電磁変換特性の
優れた磁気記録媒体を提供することを目的とする。
ミドからなる基材フィルムの片面に磁性層を設けてなる
磁気記録媒体であって、該基材フィルムは、フィルム積
層法(厚さ1mmに積層したフィルム試料を広角X線回
折法により測定した2θ=10〜34゜の範囲の回折強
度曲線から2θ=14〜34゜の間を結び基線として結
晶化度を求める方法)による見掛けの結晶化度Cf
(%)と、粉末法(フィルムを凍結粉砕した粉末試料を
広角X線回折法により測定した2θ=10〜34゜の範
囲の回折強度曲線から2θ=14〜34゜の間を結び基
線として結晶化度を求める方法)による見掛けの結晶化
度Cp(%)が、下式を満足し、 0≦CfーCp≦20 かつ、磁性層形成面の表層の酸素原子と炭素原子の比
(以下O/C)が、0.05以上0.40以下であり、
該面の中心線平均粗さ(以下Ra)が10nm以下であ
ることを特徴とする磁気記録媒体をその骨子とする。
式(I)および/または一般式(II)で表される繰り返
し単位を50モル%以上含むものが好ましく、75モル
%以上からなるものがより好ましい。
−,−SO2 −、−S−,−C(CH3 )2 −等から選
ばれるが、これに限定されるものではない。更にこれら
の芳香環上の水素原子の一部が、ハロゲン基(特に塩
素)、ニトロ基、C1 〜C3 のアルキル基(特にメチル
基)、C1 〜C3 のアルコキシ基などの置換基で置換さ
れているものも含み、また、重合体を構成するアミド結
合中の水素が他の置換基によって置換されているものも
含む。
されたものが、全芳香環の50%以上、好ましくは75
%以上を占める重合体であると、Cf−Cpが本発明の
範囲内に入りやすく、またフィルムの剛性、耐熱性が良
好となるため好ましい。また芳香環上の水素原子の一部
が、上記の置換基、好ましくはハロゲン基(特に塩素)
で置換された芳香環が全体の30%以上であると耐湿性
が向上し、吸湿による寸法変化、剛性低下などの特性が
改善されるために好ましい。
(I)および/または一般式(II)で表される繰り返し
単位を50モル%以上含むものであって、50モル%未
満は他の繰り返し単位が共重合、またはブレンドされて
いても差し支えない。
フィルム積層法にて測定した見掛けの結晶化度Cf
(%)と粉末法にて測定した見掛けの結晶化度Cp
(%)が、 0≦Cf−Cp≦20 を満足する必要がある。
結晶化度Cf(%)とは、フィルムを1mmの厚さに重
ねた試料を広角X線回折法で測定して、2θ=10〜3
4゜の回折強度を記録し、回折強度曲線の2θ=14〜
34゜の間を結んで基線とし、回折強度曲線の基線上部
の面積を回折強度曲線の全面積で除したものを百分率で
表したものである。
(%)とは、フィルムを液体窒素により凍結粉砕した試
料を用い、上記の見掛けの結晶化度Cf測定法と同様に
測定して求めたものである。
性、平面性が悪化し、20より大きいとフィルムが脆く
なったり、磁性層との密着性が低下し、電磁変換特性、
耐久性に優れた磁気記録媒体が得られない。Cf−Cp
の値は好ましくは、0〜15、より好ましくは、3〜1
0である。
ルムの少なくとも片面表層の酸素原子と炭素原子の比
(以下(O/C)と略す)が、0.05以上0.40以
下である必要がある。本発明の磁気記録媒体は基材フィ
ルム上に、強磁性粉末とバインダを主成分とする磁性層
を塗布により形成、あるいは強磁性金属/合金を蒸着や
スパッタリにより磁性層を形成するが、いづれの場合も
磁性層と基材フィルムの密着性が重要であり、(O/
C)が本発明の範囲内であると良好な密着性、更に耐久
性を実現できる。(O/C)が0.05未満であると、
磁性層との密着力が低下し磁性層/基材フィルム界面で
剥離が起きやすくなり、0.40より大きいとフィルム
表層が脆くなり表面性の悪化やフィルム表層/フィルム
内層界面での剥離が起きやすくなるため、耐久性に優れ
た磁気記録媒体が得られない。(O/C)は、好ましく
は0.10以上0.35以下であり、更に好ましくは
0.10以上0.30以下である。
満足したときにのみ優れた耐久性、電磁変換特性を持つ
磁気記録媒体となるものである。
材フィルムのCfが20〜75%であると、剛性と柔軟
性のバランスが良好となるので好ましい。より好ましく
は20%以上65%以下であり、更に好ましくは30%
以上60%以下である。
ルムの上記面の中心線表面粗さ(以下Raと略す)が1
0nm以下であるのが好ましい。Raが10nmを超え
るとドロップアウトの増加など電磁変換特性が低下す
る。Raは、より好ましくは0.5nm以上8nm以下
であり、更に好ましくは1.0nm以上7nm以下であ
る。
性層形成面の反対側の面の(O/C)、Raが、上記の
本発明の範囲内にあるとバックコート層との密着性、走
行性が向上するので好ましい。
性層を設けた磁気記録媒体である。
種バインダーを用いて磁性塗料とし基材フィルム上に塗
布する湿式法、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法などの乾式法があり、特に限定されるもの
ではないが、ここでは湿式法を例にとって説明する。
れないが、強磁性粉末、例えば、酸化鉄、酸化クロム、
Fe,Co、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Co−N
i等が好ましく用いられる。
料とすることができるが、熱硬化性樹脂系バインダーお
よび放射線硬化系バインダーが好ましく、塩化ビニル・
酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体、ポリウレタン
プレポリマおよびポリイソシアネートなどが挙げられ
る。本発明の磁気記録媒体においては基材フィルムとの
密着性の点から、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアル
コール共重合体がより好ましい。また、塩化ビニルなど
塩素を含有するバインダを使用する場合、基材フィルム
が、ハロゲン、より好ましくは塩素で核置換された芳香
族ポリアミドであると密着性、耐久性を向上するので好
ましい。その他添加剤として分散剤、潤滑剤、帯電防止
剤等を用いてもよい。例えば、よりなるバインダーを用
いることができる。
しい粗さを持つためには、基材フィルム中に粒子を存在
させておくことが硬度を向上させる上で好ましい。粒子
の種類としては、SiO2 、TiO2 、Al2 O3 、C
aSO4 、BaSO4 、CaCO3 、カ−ボンブラッ
ク、ゼオライト、その他の金属微粉末などの無機粒子
や、シリコン粒子、ポリイミド粒子、架橋共重合体粒
子、架橋ポリエステル粒子、テフロン粒子などの有機高
分子などがあるが、フィルムの耐久性向上の点からモー
ス硬度5以上の粒子を添加することが好ましい。また、
耐久性、耐熱性の点から無機粒子の方が好ましい。更に
本発明のフィルムに含有される粒子は単分散粒子でも凝
集粒子でも差し支えないが、単分散粒子の場合、平均粒
径は0.005〜1μm、好ましくは0.01〜0.5
μmの範囲で、かつ粒径の標準偏差が、(平均粒径/
3)以下である場合に電磁変換特性、走行性とも良好と
なるので望ましい。凝集粒子の場合は、平均一次粒径
は、0.003〜0.5μm、好ましくは0.008〜
0.1μmの範囲で、平均凝集度が5〜20、好ましく
は5〜10である。本発明の磁気記録媒体の基材フィル
ムに含有される粒子の含有量は0.01〜5wt%、好
ましくは0.05〜3wt%である。粒子の含有量が上
記の範囲より少ないとフィルムの耐久性、走行性が不良
となり易く、逆に多くても電磁変換特性が不良となり易
い。
て磁性層形成面と反対の面にバックコート層を設けても
よい。
はもちろん単層フィルムでも用いられるが、積層フィル
ムであっても良い。ここで積層された本発明の磁気記録
媒体の基材フィルムと基層部(積層された本発明の基材
フィルム以外のフィルム構成部分)は同じ種類でも異な
るものでも良い。この基層部を構成する少なくとも一層
にも粒子を含有していてもよく、粒子の種類、粒子の平
均一次粒径、含有量は本発明のフィルムに望ましく用い
られるものを、使用することが望ましい。基層部におけ
る粒子の径が積層された本発明の基材フィルム中の粒子
の径よりも大きいと、基材フィルム表面に適度のうねり
を持たせる事ができテ−プ走行性がより一層良好となる
ので望ましい。
なくとも一方向のヤング率が800kg/mm 2 以上である
ことが好ましく、より好ましくは900kg/mm 2 以上、
更に好ましくは1000kg/mm 2 以上である。ヤング率
がこの範囲内であると薄膜の磁気記録媒体とした時に、
薄膜化による腰強さの低下を補うことが出来る。
ムは上記のヤング率を充たせば、長手方向にテンシライ
ズあるいは幅方向にテンシライズされても差し支えな
い。テンシライズの度合いは特に制限されないが、伸
度、引き裂き抵抗力等の特性を考慮に入れると、長手方
向のヤング率EMDと幅方向のヤング率ETDが0.5≦E
MD/ETD≦2.0の範囲であるのが実用的である。
ムの厚みは好ましくは0.5〜10μm、より好ましく
は1.0〜8.0μm、更に好ましくは2.0〜6.0
μmであると、薄膜の磁気記録媒体として本発明の効果
である優れた耐久性、電磁変換特性が実現されるので望
ましい。
ムの200℃、10分間での熱収縮率は5%以下が好ま
しく、より好ましくは2%以下であると温度変化による
テープの寸法変化が小さく良好な電磁変換特性を保てる
ので望ましい。
ムの伸度は10%以上、より好ましくは20%以上、更
に好ましくは30%以上であるとテープが適度な柔軟性
を持つので望ましい。
ムの吸湿率は、5%以下、より好ましくは3%以下、更
に好ましくは2%以下であると湿度変化によるテープの
寸法変化が小さく良好な電磁変換特性を保てるので望ま
しい。
フィルムについても満足することが好ましい。
に限定されるものではない。
イドとジアミンから得る場合には、N−メチルピロリド
ン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジ
メチルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性有機
極性溶媒中で、溶液重合したり、水系媒体を使用する界
面重合などで合成される。ポリマ溶液は、単量体として
酸クロリドとジアミンを使用すると塩化水素が副生する
が、これを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、アンモニア、
トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノー
ルアミンなどの有機の中和剤が使用される。また、イソ
シアネートとカルボン酸との反応は、非プロトン性有機
極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
して使用してもよく、あるいはポリマを一度単離してか
ら上記の有機溶媒や、硫酸等の無機溶剤に再溶解して製
膜原液を調製してもよい。
ためにはポリマの固有粘度(ポリマ0.5gを硫酸中で
100mlの溶液として30℃で測定した値)は、0.
5以上であることが好ましい。
塩化カルシウム、塩化マグネシム、塩化リチウム、硝酸
リチウムなどを添加する場合もある。製膜原液中のポリ
マ濃度は2〜40wt%程度が好ましい。
分スラリ−化した後、重合用溶媒または希釈用溶媒とし
て使用する方法や、製膜原液を調製した後に直接添加す
る方法などがある。
ゆる溶液製膜法によりフィルム化が行なわれる。溶液製
膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがありいづれの
方法で製膜されても差し支えないが、ここでは乾湿式法
を例にとって説明する。
らドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して
薄膜とし、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜
が自己保持性をもつまで乾燥する。乾燥条件は室温〜溶
媒の沸点+20℃、60分以内の範囲であり、好ましく
は室温〜溶媒の沸点の範囲である。乾燥温度が溶媒の沸
点+20℃を越えると溶媒の急激な蒸発によりフィルム
表面が荒れRaが本発明の範囲を超えたり、表層が脆弱
になり密着性が大きく低下することがある。上記乾式工
程を終えたフィルムは支持体から剥離されて湿式工程に
導入され、ここでフィルム中に含有されている溶媒や不
純物が除去される。この浴は一般に水系媒体からなるも
のであり、水の他に有機溶媒や無機塩類を含有していて
もよい。しかし、一般には水分量は30%以上、好まし
くは50%以上含有されているものであり、浴温度は0
〜100℃で使用される。更にこの湿式浴にて後述する
長手方向の延伸が行われる。
理が行われてフィルムとなる。
ないが、100〜200℃で10秒以上300秒以下の
乾燥工程を設けることが望ましい。熱処理は220℃〜
300℃で1分以上30分以下、好ましくは(温度:
℃)×(時間:分)が400〜1500の範囲内の一段
目の熱処理と、350℃以上450℃以下で5秒以上6
0秒以下、好ましくは(温度:℃)×(時間:秒)が3
500〜12000の二段目の熱処理の二段階で行わ
れ、それぞれの熱処理時に後に述べる幅方向の延伸を行
うことがCf,Cpを本発明の範囲内に限定する上で有
効である。ここで二段目の熱処理を上記の範囲内で行う
ことにより(O/C)、Cfを好ましい範囲内に限定す
ることができる。二段目の熱処理が上記の範囲より小さ
いと充分な熱固定ができないためCfが20%未満にな
ることがあり、また上記の範囲より大きいと(O/C)
が0.4を超えたり、Cfが75%を超え、Cf−Cp
が20%を超えることがある。
程および熱処理工程でそれぞれ長手方向、幅方向に延伸
を行うのが好ましい。延伸は面積倍率(延伸後のフィル
ム面積を延伸前のフィルム面積で除した値)で、1.2
〜3.6の範囲内、好ましくは1.4〜2.4の範囲内
であるとCf,Cpを本発明の範囲内に限定することが
できるので望ましい。縦延伸倍率、横延伸倍率は上記面
積倍率内において選択することができるが、好ましく
は、縦延伸倍率が0.95〜2.0倍、横延伸倍率が
1.15〜2.0倍の範囲内である。更に横延伸は、上
記の一段目の熱処理時に横延伸倍率の80%以上、好ま
しくは85〜97%の延伸を行い、二段目の熱処理時に
残余の延伸を行うとCf−Cpが0〜20%とすること
ができる。
香族ポリアミドフィルムが得られるが、このフィルムに
コロナ放電、グロー放電処理などの表面処理を行って
(O/C)を向上させてもよい。
あってもよい。例えば2層の場合には、重合した芳香族
ポリアミド溶液を二分し、それぞれ異なる粒子を添加し
た後、積層する。さらに3層以上の場合も同様である。
これら積層の方法としては、周知の方法たとえば、口金
内での積層、複合管での積層や、一旦1層を形成してお
いてその上に他の層を形成する方法などがある。
性層形成方法は塗布法、蒸着法いづれでも差し支えない
がここでは塗布法を例にとって説明する。磁性層を塗布
する方法は公知の方法で行うことができるが、グラビア
ロールを使用する方法が塗膜の均一性の点ではより好ま
しい。塗布後の乾燥温度は90℃〜150℃が好まし
い。またカレンダー工程は25℃〜150℃の範囲で行
うのが好ましい。
を向上させるために、公知の方法によりバックコート層
を設けてもよい。
ュアした後スリットして本発明の磁気記録媒体となる。
次の方法による。
化度(Cf) フィルムを25mm×25mmに裁断したものを1mm
厚に重ね試料とし以下の条件で広角X線回折法により測
定し、前述した方法により見掛けの結晶化度(Cf)を
求めた。
p) フィルムを液体窒素により凍結粉砕した試料を用いて
(1)と同様に測定し、前述した方法により見掛けの結
晶化度(Cf)を求めた。
/C) (株)島津製作所製ESCA750を用いて以下の条件
で測定した。 励起X線:MgKα1.2線(1253.6eV) エネルギー補正:C1sメインピークの結合エネルギーを284.6eVに合 わせた。 光電子脱出角度:90゜
定した。条件は下記の通りであり、20回の測定の平均
値を持って値とした。 ・触針先端半径:0.5μm ・触針荷重 :5mg ・測定長 :1mm ・カットオフ値:0.08mm なお、Raの定義は、例えば奈良治郎著「表面粗さの測
定・評価法」(総合技術センター、1983)に示され
ているものである。
た。試験片は10mm幅で50mm長さ、引っ張り速度
は300mm/分である。
W0 とし、該フィルムを20℃、相対湿度75%中で4
8時間吸湿後の重量をW1 として(W1 ーW0)/W0
に100を乗じた値で吸湿率(%)を表した。
調製し、グラビアロールで磁性層として2μmの厚みに
なるように磁性塗料を塗布し、硬化した後カレンダー処
理を行った。
環境下に30日おいた後、磁性層にスコッチテープ(3
M社製、#56)を貼り付け、180゜の角度でテープ
を剥離して磁性層の欠落を以下の基準で評価した。
しカセットに組み込み試料とした。ついで1KHzの正
弦波信号を5分間記録する。これを80℃、90%RH
の環境下に30日おいた後、その後再生を行った。再生
時にはエラー信号をカウントし、1秒当たりのエラー数
を所定ブロック数で除して求め、以下の評価を行った。
100回繰り返し走行させた後、テープの変形(折れ、
しわ、エッジダメージ)を以下の基準で評価した。
として80モル%に相当する2−クロルパラフェニレン
ジアミンと、20モル%に相当する4、4−ジアミノジ
フェニルエ−テルとを溶解させ、これに100モル%に
相当する2−クロルテレフタル酸クロリドを添加し、2
時間撹拌して重合を完了した。これを水酸化リチウムで
中和して、ポリマ濃度10重量%、粘度3000ポイズ
の芳香族ポリアミド溶液を得た。この溶液に、一次粒径
16nm、平均凝集度10の乾式シリカをNMP中で分
散後ポリマ当たり2wt%添加した。
−を通した後、エンドレスベルト上に流延し、180℃
の熱風で1.5分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持
性を得たフィルムをベルトから連続的に剥離した。次に
NMPの濃度勾配をつけた水槽内へフィルムを導入して
残存溶媒と中和で生じた無機塩の水抽出を行なった。こ
の湿式浴中で1.2倍の縦延伸を行った。
し、まずフィルム幅を一定に保ったまま150℃、0.
5分の乾燥を行い、次に幅方向に1.28倍の延伸を行
いながら260℃、2分の一段目の熱処理を行った。更
に幅方向に0.12倍の延伸を行いながら400℃、1
5秒の二段目の熱処理を行い厚さ4μmの芳香族ポリア
ミドフィルムを得た。一段目の熱処理時の横延伸比率は
1.28/(1.28+0.12)×100=91%で
あり、二段目の横延伸比率は9%であった。
ープ特性をそれぞれ表1、表2に示す。
ルムを得た。得られたフィルム物性、磁気テープ特性を
表2に示す。
ルムを得た。得られたフィルム物性、磁気テープ特性を
表2に示す。
基材フィルムと磁性層の密着性、高温、高湿などの厳し
い条件下での電磁変換特性、耐久性に優れるので、高密
度、高精度、信頼性が要求される磁気記録分野に非常に
有用である。特に薄膜の磁気テープとしたときに芳香族
ポリアミドフィルムの優れた機械特性を活かすことがで
きるので8mmなどの民生用、プロ用、D−1,D−
2,D−3などの放送局用、DDS−2,DDS−3,
DDS−4,QIC,データ8mmなどの薄膜の磁気記
録用途に最適のフィルムである。
Claims (3)
- 【請求項1】 芳香族ポリアミドからなる基材フィルム
の片面に磁性層を設けてなる磁気記録媒体であって、該
基材フィルムは、フィルム積層法(厚さ1mmに積層し
たフィルム試料を広角X線回折法により測定した2θ=
10〜34゜の範囲の回折強度曲線から2θ=14〜3
4゜の間を結び基線として結晶化度を求める方法)によ
る見掛けの結晶化度Cf(%)と、粉末法(フィルムを
凍結粉砕した粉末試料を広角X線回折法により測定した
2θ=10〜34゜の範囲の回折強度曲線から2θ=1
4〜34゜の間を結び基線として結晶化度を求める方
法)による見掛けの結晶化度Cp(%)が、下式を満足
し、 0≦CfーCp≦20 かつ、磁性層形成面の表層の酸素原子と炭素原子の比
(O/C)が、0.05以上0.40以下であることを
特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 基材フィルムのCfが、20〜75%で
あることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項3】 磁性層形成面の中心線平均粗さが10n
m以下であることを特徴とする請求項1または2に記載
の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3548895A JP3134700B2 (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 磁気記録媒体 |
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JPH08235567A JPH08235567A (ja) | 1996-09-13 |
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Family Applications (1)
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JP3548895A Expired - Lifetime JP3134700B2 (ja) | 1995-02-23 | 1995-02-23 | 磁気記録媒体 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3134700B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000256485A (ja) * | 1999-03-08 | 2000-09-19 | Toray Ind Inc | 芳香族ポリアミドフイルムおよびそれを用いた磁気記録媒体 |
-
1995
- 1995-02-23 JP JP3548895A patent/JP3134700B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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