JP3000927B2 - 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 - Google Patents
芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体Info
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
フィルムおよび磁気記録媒体に関する。
た耐熱性、機械特性を活かして種々の用途に検討されて
いる。特にパラ配向系の芳香族ポリアミドはヤング率、
強度等の機械物性が他のポリマより優れているため、フ
ィルムの薄膜化に非常に有利であり、磁気記録媒体のベ
ースフィルム、フレキシブルプリント回路(以下FPC
と略す)、プリンタリボン、コンデンサー等の用途に使
用されている。
2−62424には、芳香族ポリアミドフィルムのヤン
グ率が、従来使用されてきたポリエチレンテレフタレー
トやポリエチレンナフタレートに較べ非常に高いことを
活かして磁気記録媒体を薄膜化した例が示されている。
ミドフィルムの耐熱性、機械特性、特に高ヤング率を活
かして、従来主流であったポリイミドフィルムを使用す
るよりも薄膜化したフレキシブルプリント回路を得た例
が示されている。
機器分野において小型軽量化、要求機能の高度化の要請
からベースとなる高分子フィルムの薄膜化、狭幅化の要
求が更に強くなってきている。芳香族ポリアミドフィル
ムはその優れた機械特性により薄膜化、狭幅化の要求に
応えることができるので、大きな需要の伸びが見込まれ
ている。
ータ記録用テープや超小型デジタルカセットテープのベ
ースフィルムに使用する動きが活発であり、例えば、D
DS−2,3、4や、30×21.5×5mmサイズの
カセットテープなどがある。こうしたテープは高温、高
湿下、繰り返し使用など、従来のテープ以上に苛酷な環
境下で使用されることが多く、更に、記録密度向上、デ
ータ転送速度向上を目的として、ヘッド/テープの相対
速度の増速化などにより増々苛酷な使用条件下に曝され
る傾向にある。
ポリアミドフィルムを加工する場合、また加工した磁気
テープなどの製品を使用する場合、常温、常湿下で使用
されることは少なく高温、または高湿環境下に曝される
ことが多い。例えば、塗布型磁気テープ製造時では、乾
燥工程において100℃内外の温度に曝されたり、蒸着
型磁気テープ製造時では金属薄膜形成時に180℃内外
の温度に曝されたり、フレキシブルプリント基板製造時
では銅張り時に200℃以上の高温に曝されることがあ
る。また、磁気記録媒体使用時においては、使用条件に
よって100℃内外の高温、また、高湿下で使用される
場合がある。こうした高温または高湿下で使用される場
合にフィルムが片伸び(平面内においてどちらかの方向
に湾曲する現象)を起こすと、加工時においては、フィ
ルムの湾曲により搬送時に折れ、しわやスリット時に端
面の乱れや切断などが発生することがあり歩留まりの低
下を起こすことがある。また、磁気テープなどの製品に
おいては、部分的伸縮による電磁変換特性の低下や巻き
ずれ、エッジダメージなどが発生することがある。更に
加工時、製品使用時に張力などの外力が加わった場合に
は更に片伸びが顕著となり、上記の問題点が大きくなる
ことがある。
リアミドフィルムの優れた耐熱性、機械特性を活かし、
且つ片伸び量を規定することにより、スリット性、加工
性に優れた特性を示す芳香族ポリアミドフィルムを提供
し、また優れた電磁変換特性、走行耐久性を示す磁気記
録媒体を提供することを目的とする。
0分間加熱後の片伸び量が2%以下であることを特徴と
する芳香族ポリアミドフィルムをその第一の発明の骨子
とするものである。
ムからなる支持体の少なくとも片面に磁性層を設けてな
る磁気記録媒体であって、該磁気記録媒体の100℃、
10分間加熱後の片伸び量が3%以下であることを特徴
とする磁気記録媒体をその第二の発明の骨子とするもの
である。
次の一般式(I)および/または一般式(II)で表さ
れる繰り返し単位を50モル%以上含むものが好まし
く、70モル%以上からなるものがより好ましい。
−C(CH3 )2 − 等から選ばれるが、これに限定されるものではない。更
にこれらの芳香環上の水素原子の一部が、塩素、フッ
素、臭素などのハロゲン基(特に塩素)、ニトロ基、メ
チル、エチル、プロピルなどのアルキル基(特にメチル
基)、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シなどのアルコキシ基などの置換基で置換されているも
のも含み、また、重合体を構成するアミド結合中の水素
が他の置換基によって置換されているものも含む。
されたものが、全芳香環の50%以上、好ましくは75
%以上を占める重合体が、剛性、耐熱性が良好で外力、
温度による片伸び量を低下させる点でも良好となるため
好ましい。また芳香環上の水素原子の一部がハロゲン基
(特に塩素)で置換された芳香環が全体の30%以上で
あると耐湿性が向上し、吸湿による片伸び量、寸法変
化、剛性低下などの特性が改善されるために好ましい。
(I)および/または一般式(II)で表される繰り替
えし単位を50モル%以上含むものであって、50モル
%未満は他の繰り替えし単位が共重合、またはブレンド
されていても差し支えない。
00℃、10分間加熱後の片伸び量が2%以下である必
要がある。ここでいう片伸び量とは、フィルムの長手方
向に150mm、幅方向に3mmの短冊状のサンプルを10
本とり、熱風オーブン中で実質的に張力をかけずに規定
温度、規定時間(この場合は100℃、10分間)加熱
し、取り出したサンプルを平面上に密着させ、サンプル
の湾曲内側の弦と弧の距離の最大値を試長で除したもの
に100を乗じた値を出し、この測定をそれぞれのサン
プルについて行って平均をとったものである。片伸び量
が2%を超えると、フィルムの加工時に折れ、しわが発
生したり、片伸びによる部分的な張力変動によりスリッ
ト面が乱れたり、変形、傷を受けやすくなり切断するこ
とがある。また、芳香族ポリアミドフィルムを磁気記録
媒体やFPCのベースフィルムとして使用する場合は、
ベースフィルムの物性が製品の物性に支配的になるた
め、片伸び量が2%を超えると、磁気テープの電磁変換
特性の低下や巻きずれ、エッジダメージが生じたり、F
PCの平面性が損なわれることがある。片伸び量は、好
ましくは1.0%以下、更に好ましくは0.5%以下で
ある。
は、200℃、10分間加熱後の片伸び量が3%以下で
あると、蒸着型磁気テープ加工時の金属薄膜形成時温度
や、フレキシブルプリント基板加工時の回路形成温度に
より、テープの湾曲が抑えられるため好ましい。好まし
くは2%以下、更に好ましくは1%以下である。
は、40℃、80RH%における片伸び量が2%以下で
あると、加工時や製品使用時の湿度変化によるフィルム
の変形、折れ、しわ等が抑えられるため好ましい。好ま
しくは1.5%以下、更に好ましくは1.0%以下であ
る。
は長手方向のヤング率が1000kg/mm2 以上であ
ると抗張力性、腰強さが高く、張力による片伸びの発生
を抑制することが出来るので好ましい。より好ましくは
1200kg/mm2 以上、更に好ましくは1300k
g/mm2 以上である。
は幅方向のヤング率が1000kg/mm2 以上である
と抗張力性、腰強さが高く、片伸びにより発生しやすい
折れ、しわ、切断を未然に抑えることが出来るので望ま
しい。より好ましくは1200kg/mm2 以上、更に
好ましくは1300kg/mm2 以上である。
使用目的により、長手方向にテンシライズまたは幅方向
にテンシライズされても差し支えない。テンシライズの
度合いは特に限定されないが、伸度、引き裂き抵抗力等
の特性を考慮に入れると、長手方向のヤング率EMDと幅
方向のヤング率ETDが、 0.5≦EMD/ETD≦2.0 の範囲であるのが実用的である。
はその平均厚みが1〜10μmであると片伸び量を規定
した効果が更に大きくなり好ましい。好ましくは1〜7
μmであり、更に好ましくは1〜5μmである。平均厚
みが1μm未満であるとフィルムの腰が弱く実用に適さ
ない。
方向、あるいは、幅方向の伸度が10%以上であるとフ
ィルムに適度な柔軟性を与えることが出来るので好まし
い。より好ましくは20%以上、更に好ましくは30%
以上である。
0℃における熱収縮率は、5%以下であるとFPC等へ
の加工時に要求される耐ハンダ性が向上するので好まし
い。より好ましくは3%以下である。
率は、4%以下であると湿度変化によるフィルムの寸法
変化が小さくなるので好ましい。より好ましくは3%以
下、更に好ましくは2%以下である。
フィルムの物性を損なわない程度に滑材、酸化防止剤そ
の他の添加剤等がブレンドされていてもよい。
ルム中に粒子を存在させても差し支えない。粒子の種類
としては、SiO2 、TiO2 、Al2 O3 、CaSO
4 、BaSO4 、CaCO3 、カーボンブラック、ゼオ
ライトその他の金属微粉末などの無機粒子や、シリコン
粒子、ポリイミド粒子、架橋共重合体粒子、架橋ポリエ
ステル粒子、架橋ポリスチレン粒子、テフロン粒子など
の有機高分子などがあるが、芳香族ポリアミドフィルム
の耐熱性を活かす点から耐熱性の優れた無機粒子の方が
より好ましい。粒子径としては、用途によって選択の幅
があるが、0.01〜2.0μm、より好ましくは0.
05〜1.0μmであることが望ましい。また、含有量
としては、用途によって選択の幅があるが、0.01〜
10wt%、より好ましくは0.1〜5wt%であるこ
とが望ましい。例えば磁気記録媒体に使用する場合に
は、平均粒径0.01〜0.5μmの無機粒子を0.1
〜3wt%含有することが、電磁変換特性と走行性、耐
久性を両立させる上で好ましい。フィルムの表面粗さ
も、含有粒子と同様に用途により適切な設計がなされる
べきであるが、例えば磁気記録媒体に使用される場合に
は、Rpで2〜500nm、より好ましくは3〜300
nm、Raで0.1〜100nm、より好ましくは0.
2〜50nm、Rzで2〜500nm、より好ましくは
3〜400nmである。
あってもよい。例えば2層の場合には、重合した芳香族
ポリアミド溶液を二分し、それぞれ異なる粒子を添加し
た後、積層する。さらに3層以上の場合も同様である。
これら積層の方法としては、周知の方法たとえば、口金
内での積層、複合管での積層や、一旦1層を形成してお
いてその上に他の層を形成する方法などがある。
なる支持体の少なくとも片面に磁性層を設けてなる磁気
記録媒体であって、該磁気記録媒体の100℃、10分
間加熱後の片伸び量が3%以下であることを特徴とする
磁気記録媒体をその第二の発明とする。
種バインダーを用いて磁性塗料とし基材フィルム上に塗
布する湿式法、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法などの乾式法があり、特に限定されるもの
ではないが、ここでは湿式法を例にとって説明する。
れないが、強磁性粉末、例えば、酸化鉄、酸化クロム、
Fe,Co、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Co−N
i等が好ましく用いられる。
料とすることができるが、熱硬化性樹脂系バインダーお
よび放射線硬化系バインダーが好ましく、その他添加剤
として分散剤、潤滑剤、帯電防止剤等を用いてもよい。
例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体、ポリウレタンプレポリマおよびポリイソシアネ
ートよりなるバインダーを用いることができる。
性層を塗布する方法は公知の方法で行うことができる
が、グラビアロールを使用する方法が塗膜の均一性の点
ではより好ましい。塗布後の乾燥温度は90℃〜150
℃が好ましい。またカレンダー工程は25℃〜150℃
の範囲で行うのが好ましい。
を向上させるために、公知の方法によりバックコート層
を設けてもよい。
は、水平磁化方式、垂直磁化方式のいづれでも差し支え
ない。
ュアした後スリットして磁気記録媒体とすることが出来
る。
℃、10分間加熱後の片伸び量が3%以下である必要が
ある。片伸び量が3%を超えると片伸びによる部分的伸
縮により、データの欠落が生じ電磁変換特性が悪化した
り、折れ、しわ、エッジダメージの発生により走行耐久
性が悪化したりする。片伸び量は好ましくは2%以下で
あり、更に好ましくは1.5%以下である。
みが6.5μm以下、幅が2.3〜9.0mmであっ
て、磁気記録媒体としての記録密度(非圧縮時)が15
キロバイト/mm2 以上であるテープ状磁気記録媒体と
した時に片伸び量を規制することによる優れた効果をよ
り一層奏することができるので好ましい。磁気テープに
代表される磁気記録媒体には近年ますます小型化、高容
量化の要請が高いが、高容量化を実施する上で以下のポ
イントがある。一つは、支持体の厚さを薄くして長尺化
により全体としての記録容量を向上させる方法であり、
今一つは、トラック幅の狭幅化、記録波長の短波長化な
どにより単位面積当たりの記録容量を向上させる方法で
あり、一般的にはこれらを併用する方向にある。支持体
の厚みを薄くする場合には、支持体の剛性が高いことが
もちろん必要であるが、片伸びによる悪影響が、支持体
が厚いときに較べて更に大きくなる傾向が見られる。ま
た、トラック幅の狭幅化、記録波長の短波長化により従
来以上の寸法安定性が求められる。すなわち磁気記録媒
体の僅かな部分的伸縮によっても位置ずれによるデータ
の欠落等が発生するおそれがある。本発明の磁気記録媒
体は片伸び量が極めて小さく規制されているため、こう
した高容量化の要請に対し好適に応えることのできる磁
気テープとすることができる。支持体の厚みは好ましく
は、4.5μm以下、更に好ましくは3.5μm以下で
あり、磁気記録媒体としての記録密度は好ましくは25
キロバイト/mm2 以上、更に好ましくは34キロバイ
ト/mm2 以上である。
ード状、テープ状等いずれの様態をとっても差し支えな
いが、テープ状とした時に片伸び量を規制することによ
る効果を最も奏することができるので好ましい。
ロ用、D−1,D−2,D−3等の放送局用、デジタル
ビデオカセット、DDS−2,3,4、データ8mm、
QIC等のデータストレージ用途に好適に用いることが
できるが、データ欠落等の信頼性が最も重視されるデー
タストレージ用途に最適に用いることができる。
て請求項1から4のいずれかに記載の芳香族ポリアミド
フィルムを用いると磁気記録媒体の片伸び量が良好とな
るため特に好ましい。
に限定されるものではない。
ドとジアミンから得る場合には、N−メチルピロリドン
(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメ
チルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性有機極
性溶媒中で、溶液重合したり、水系媒体を使用する界面
重合などで合成される。ポリマ溶液は、単量体として酸
クロリドとジアミンを使用すると塩化水素が副生する
が、これを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、アンモニア、
トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノー
ルアミンなどの有機の中和剤が使用される。また、イソ
シアネートとカルボン酸との反応は、非プロトン性有機
極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
して使用してもよく、あるいはポリマを一度単離してか
ら上記の有機溶媒や、硫酸等の無機溶剤に再溶解して製
膜原液を調製してもよい。
塩化カルシウム、塩化マグネシム、塩化リチウム、硝酸
リチウムなどを添加する場合もある。
分スラリ−化した後、重合用溶媒または希釈用溶媒とし
て使用する方法や、製膜原液を調製した後に直接添加す
る方法などがある。
ることが好ましく、より好ましくは1.0〜5.0、更
に好ましくは1.5〜4.5である。固有粘度が0.5
より小さいと分子量低下のため機械特性、吸湿性などの
フィルム物性が損なわれるために好ましくない。また
6.0より大きいと適切な溶液粘度を得るためにポリマ
濃度を相当程度低くしたり、キャスト温度を上げねばな
らず、生産性が低下したり、フィルム物性を損なうこと
になる。
範囲内であれば高い方が生産性向上につながり望ましい
が、現実的なプロセスの観点から5〜35%の範囲内で
ある。
あってもよい。例えば2層の場合には、重合した芳香族
ポリアミド溶液を二分し、それぞれ異なる粒子を添加し
た後、積層する。さらに3層以上の場合も同様である。
これら積層の方法としては、周知の方法たとえば、口金
内での積層、複合管での積層や、一旦1層を形成してお
いてその上に他の層を形成する方法などがある。積層フ
ィルムの場合、それぞれの製膜原液の溶液粘度は、上記
溶液粘度の範囲内であれば異なっていてもよいがその差
が500ポイズ以下、より好ましくは300ポイズ以下
であると、口金内、複合管内での流動特性、または他の
層上への積層時の流動特性が均質になるために好まし
い。
ゆる溶液製膜法によりフィルム化が行なわれる。溶液製
膜法には製膜原液をエンドレスベルト、ドラム等の支持
体にキャスト後乾燥、フィルムの剥離、熱処理を行う乾
式法、製膜原液乾燥工程を経ずに直接水中に押し出し、
溶媒抽出後熱処理を行う湿式法、支持体上で乾燥、フィ
ルム剥離後湿式工程に導入する乾湿式法、支持体上で乾
燥後支持体ごと湿式工程に導入する半乾半湿式法などが
ありいづれの方法で製膜されても差し支えないが、ここ
では乾湿式法を例にとって説明する。
金からドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出
して薄膜とし、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ
薄膜が自己保持性をもつまで乾燥する。乾燥条件は室温
〜溶媒の沸点+20℃、60分以内の範囲であり、好ま
しくは室温〜溶媒の沸点の範囲である。乾燥温度が溶媒
の沸点+20℃を越えると溶媒の急激な蒸発によりフィ
ルム表面が荒れ表面性が大きく悪化することがある。乾
式工程を終えたフィルムは支持体から剥離されて湿式工
程に導入されるが、支持体上での乾燥温度、時間を調整
することにより支持体から剥離されたときのポリマ濃度
(剥離PC)が変化する。剥離PCは20〜70%であ
るとフィルムの走行方向にかかる引張りテンションに耐
えることが出来るので片伸びが良好になるので望まし
い。
に導入され、ここでフィルム中に含有されている溶剤や
不純物が除去される。この浴は一般に水系媒体からなる
ものであり、水の他に有機溶媒や無機塩等を含有してい
てもよい。しかし、一般には水分量は30%以上、好ま
しくは50%以上含有されているものであり、浴温度は
通常0〜100℃で使用される。また、機械特性向上を
目的として、この湿式工程で0.95〜2.0倍の縦延
伸が行われる。好ましくは1.05〜1.5倍の範囲内
である。
ップ等により把持されてテンターに導入され、乾燥、熱
処理を経て芳香族ポリアミドフィルムとなる。
いが、200℃〜450℃の範囲内で行われる熱処理の
前に100℃〜200℃で10秒以上300秒以下の乾
燥工程を設けると、急激かつ強烈な乾燥収縮力を緩和す
ることが出来、片伸びの良好なフィルムが得られるため
好ましい。乾燥工程においては、歪みの発生を抑える意
味で横延伸は行わない、または余剰の張力がかからない
程度に行われることが望ましい。
れるが、熱処理の前に、熱処理温度より低い温度で1.
0〜2.0倍、好ましくは1.05〜1.5倍の範囲で
行われるのが好ましい。本発明の芳香族ポリアミドフィ
ルムを得るには、下記に述べる熱処理条件が重要であ
り、その効果を阻害しないために熱処理前に延伸を行う
ことが望ましい。
時間としては200〜450℃で、1分以上60分以下
行われることが機械特性、吸湿特性等の物性を向上させ
るために好ましい。熱処理の手段としては、空気、窒素
等の気体を加熱することにより行う方法、ラジエーショ
ンヒーターを使用する方法、両者を併用する方法などが
あり、特に限定されないが、本発明の芳香族ポリアミド
フィルムを得るには、熱処理手段の如何を問わず熱処理
の温度分布を規制することが必要である。具体的には、
クリップ把持間の幅をwとし、両端のクリップ把持点を
起点として0〜1/6wから0〜1/3wの範囲の温度
を、残余の中央部分の温度より+3〜+20℃、好まし
くは+5〜+10℃に制御して熱処理を行うものであ
る。また、両端部内、および中央部分内での温度むら
は、10℃以下とするものである。片伸びは温度や張力
の不均一性により発生する歪みが固定されて発現するも
のであるので、熱処理温度のむらを低減させることによ
り歪みの発生を未然に防ぐことが出来る。また、端部は
中央部に較べ与えられた熱が逃げやすいため、端部を強
く熱処理する必要がある。端部を中央部と同一レベルで
熱処理した場合、端部に歪みが発生するだけでなく、中
央部にも歪みが波及し、フィルム全部分での片伸びが悪
化することもある。
は、片伸びを更に減少させることが出来、また、表面
性、寸法変化率の向上が図れるので好ましい。100℃
/秒以下の速度で冷却する事が有効である。
発明の芳香族ポリアミドフィルムが得られる。
次の方法による。
ィルム幅が3mm未満のフィルムについて測定する場合
は、そのフィルム幅のままで行う)の短冊状のサンプル
を任意の位置にて10本採取する。このサンプルを規定
温度(100℃、200℃)の熱風オーブン中で外力が
かからない状態で10分間加熱しオーブンから取り出
す。ついで透明塩ビシートにサンプルを空気がかみこま
ないように密着させ、湾曲内側の弧と弦の最大距離を試
長(150mm)で除したものに100を乗ずる。この
測定を採取サンプル10本について繰り返してその平均
値を片伸び量とした。
と同様に準備した短冊状のサンプルを、40℃、80R
H%の恒温恒湿槽にサンプルを24時間入れ、取り出し
た後に素早く上記と同様に片伸び量を測定した。
プ状の場合、長手方向に150mm,幅方向に3mm
(テープ幅が3mm未満のテープについて測定する場合
は、そのテープ幅のままで行う)のサンプルを10本切
りだし、100℃の熱風オーブン中で実質的に張力がか
からない状態で10分間加熱し、取り出したサンプルを
上記と同様にして片伸び量を測定した。尚、ディスク状
やカード状の磁気記録媒体の場合、その大きさに応じて
サンプルの長さを忖度し測定することもできる。
た。試験片は10mm幅で50mm長さ、引っ張り速度
は300mm/分である。
W0 とし、該フィルムを20℃、相対湿度75%中で4
8時間吸湿後の重量をW1 として(W1 ーW0)/W0
に100を乗じた値で吸湿率(%)を表した。
にスリットし、測定サンプルとする。200℃の熱風オ
ーブンにサンプルを入れ、10分間加熱後オーブンから
取り出し、(加熱前の試長ー加熱後の試長)を加熱前の
試長で除した値に100を乗じて熱収縮率(%)とし
た。
トし、得られたパンケーキ状態(端部の盛り上がり、巻
きずれ、端面の変形、傷の有無)を以下の基準で評価し
た。
変形、傷がない。 △:小さな端部の盛り上がり、巻きずれ、端面の変形、
傷がある。 ×:大きな端部の盛り上がり、巻きずれ、端面の変形、
傷がある。
ングし、その後、巻き戻してテープの折れ、しわを以下
の基準で評価した。
調製し、グラビアロールで磁性層として2μmの厚みに
なるように磁性塗料を塗布し、硬化した後カレンダー処
理を行った。
トしカセットに組み込み試料とした。ついで1KHzの
正弦波信号を5分間記録する。これを80℃、90%R
Hの環境下に30日おいた後、その後再生を行った。再
生時にはエラー信号をカウントし、1秒当たりのエラー
数を所定ブロック数で除して求め、以下の評価を行っ
た。
100回繰り返し走行させた後、テープの変形(折れ、
しわ、エッジダメージ)を以下の基準で評価した。
00mmおきに熱伝対を設置し熱処理温度・温度むらを
実測した。測定後、熱伝対を取り出し、その条件で製膜
を行った。
として80モル%に相当する2−クロルパラフェニレン
ジアミンと、20モル%に相当する4、4−ジアミノジ
フェニルエ−テルとを溶解させ、これに100モル%に
相当する2−クロルテレフタル酸クロリドを添加し、2
時間撹拌して重合を完了した。これを水酸化リチウムで
中和して、ポリマ濃度10重量%、粘度3000ポイズ
の芳香族ポリアミド溶液を得た。この溶液に、一次粒径
16nm、平均凝集度10の乾式シリカをNMP中で分
散後ポリマ当たり2wt%添加した。
−を通した後、幅830mmの口金からエンドレスベル
ト上に流延し、180℃の熱風で1.5分間加熱して溶
媒を蒸発させ、自己保持性を得たフィルムをベルトから
連続的に剥離した。次にNMPの濃度勾配をつけた水槽
内へフィルムを導入して残存溶媒と中和で生じた無機塩
の水抽出を行なった。この湿式浴中で1.2倍の縦延伸
を行った。
であり、両端をクリップで把持しテンターに導入し、ま
ずフィルム幅を一定に保ったまま150℃、0.5分の
乾燥を行い、次に幅方向に250℃の熱をかけながら
1.4倍の延伸を行った。この時のフィルム幅(両クリ
ップ間の幅)は940mmであった。次に熱処理を1.
5分間行ったが、この時両端部から250mmの部分
は、熱処理温度288℃、温度むら4℃、中央部分は熱
処理温度280℃、温度むら3℃、であった。次に50
℃/秒で徐冷し、両端部を60mmカットし、幅820
mm、厚さ4.0μmの芳香族ポリアミドフィルムを6
000m巻きとった。
ト性、加工性とも優れたものであった。
て磁気テープとしたところ、片伸び量、電磁変換特性、
走行耐久性ともに優れたものであった。
ープ特性をそれぞれ表1、表2、表3に示す。
ルムを得た。得られたフィルム物性、磁気テープ特性を
表2、表3に示す。
ルムを得た。得られたフィルム物性、磁気テープ特性を
表2、表3に示す。
Claims (7)
- 【請求項1】 100℃、10分間加熱後の片伸び量が
2%以下であることを特徴とする芳香族ポリアミドフィ
ルム。 - 【請求項2】 200℃、10分間加熱後の片伸び量が
3%以下であることを特徴とする請求項1に記載の芳香
族ポリアミドフィルム。 - 【請求項3】 40℃、80RH%における片伸び量が
2%以下であることを特徴とする請求項1または2に記
載の芳香族ポリアミドフィルム。 - 【請求項4】 長手方向のヤング率が1000kg/m
m2 以上である請求項1から3のいずれかに記載の芳香
族ポリアミドフィルム。 - 【請求項5】 芳香族ポリアミドフィルムからなる支持
体の少なくとも片面に磁性層を設けてなる磁気記録媒体
であって、該磁気記録媒体の100℃、10分間加熱後
の片伸び量が3%以下であることを特徴とする磁気記録
媒体。 - 【請求項6】 支持体の厚みが6.5μm以下、幅が
2.3〜9.0mmであって、磁気記録媒体としての記
録密度が15キロバイト/mm2 以上であるテープ状磁
気記録媒体であることを特徴とする請求項5に記載の磁
気記録媒体。 - 【請求項7】 支持体が請求項1から4のいずれかに記
載の芳香族ポリアミドフィルムであることを特徴とする
請求項5又は6に記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11775896A JP3000927B2 (ja) | 1995-06-08 | 1996-05-13 | 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14201295 | 1995-06-08 | ||
JP7-142012 | 1995-06-08 | ||
JP11775896A JP3000927B2 (ja) | 1995-06-08 | 1996-05-13 | 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0952967A JPH0952967A (ja) | 1997-02-25 |
JP3000927B2 true JP3000927B2 (ja) | 2000-01-17 |
Family
ID=26455815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11775896A Expired - Lifetime JP3000927B2 (ja) | 1995-06-08 | 1996-05-13 | 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3000927B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114407347B (zh) * | 2022-01-25 | 2023-06-20 | 湖南汽车工程职业学院 | 一种基于智能制造的3d打印用工业机器人 |
-
1996
- 1996-05-13 JP JP11775896A patent/JP3000927B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0952967A (ja) | 1997-02-25 |
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