JP2864575B2 - 用紙分離爪 - Google Patents

用紙分離爪

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、トナー像転写式複写機(以下、PPCと称す
る)などの複写機、レーザープリンターあるいは液晶プ
リンターなどに使用する用紙分離爪であり、特に高温の
定着ロール用に使用する刃先の鋭利性、靭性に優れた用
紙分離爪に関する。
〈従来の技術〉 用紙分離爪は形状が複雑であり、低コストを実現する
ために合成樹脂の射出成形品が多く使用されている。し
かし、用紙分離爪の要求特性として、200〜230℃の高温
においても鋭利な刃先形状を保持し、変形が生じないこ
とが求められるため、使用できる樹脂は限定される。ま
た、定着ロール用の用紙分離爪に関しては、トナーの付
着を防止する必要があり、特開昭54−97042号公報に
は、テフロンを含有した分離爪が、特開昭57−111569号
公報あるいは特開昭56−13269号公報では表面をフッ素
含有重合体で被覆した分離爪が開示されている。
これらの要求性能を加味し、ポリアミドイミドなどの
耐熱性樹脂をベースとした用紙分離爪、およびこれらの
刃先にフッ素樹脂系塗料をコーティングしたものなどが
実用化されており、さらに最近、特開昭63−74084号公
報や特開昭64−81980号公報にみられるように、全芳香
族液晶ポリエステルをベースとした複写機用用紙分離爪
が提案されている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、ポリアミドイミドからなる用紙分離爪
の場合、射出成形後150〜260℃でポストキュアを行う必
要がある上、吸水率が大きいため、高温多湿時、高吸水
状態で定着ロールに接触することにより、急激な温度上
昇が生じ、爪内部の水分が膨脹して分離爪の表面が発
泡、変形するという問題点がある。
一方、溶解時に光学異方性を示す全芳香族液晶ポリエ
ステルは、高耐熱性、低吸収性であり、さらに、成形後
のポストキュアも不要であり高い生産性が得られる点で
も優れた材料である。
しかし、全芳香族液晶ポリエステルを成形してなる用
紙分離爪は、フッ素樹脂系塗料との接着性が十分でない
ため、トナーの付着を防止する目的でフッ素樹脂系塗料
をコーティングした場合、はく離が生じやすいという新
たな問題があることがわかった。従って、本発明は上述
の問題を解決し、耐熱性、刃先の靭性およびフッ素樹脂
系塗料との接着性に優れた用紙分離爪を得ることを課題
とする。
〈課題を解決するための手段〉 本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結
果、特定構造を有する液晶ポリエステルを成形してなる
用紙分離爪が優れた耐熱性を有するとともに、フッ素樹
脂系塗料との接着性に優れるため、上記課題を解決する
という目的に合致していることを見出し、本発明に到達
した。
すなわち、本発明は、 (1)下記構造単位(I)、(II)、(III)および(I
V)からなり構造単位(I)、(II)、(III)および
(IV)からなり、構造単位(I)および(II)の合計が
構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して7
5〜95モル%、構造単位(III)が構造単位(I)、(I
I)および(III)の合計に対して25〜5モル%であり、
構造単位(I)と(II)のモル比[(I)/(II)]が
75/25〜95/5である液晶ポリエステルを含有してなる用
紙分離爪用樹脂、 (ただし式中のR1は、 から選ばれた1種以上の基を、R2 から選ばれた1種以上の基を示す。また、式中のXは水
素原子または塩素原子を示す。) (2)液晶ポリエステル100重量部に対して、さらに有
機難燃剤0.2〜30重量部を含有してなる上記(1)記載
の用紙分離爪用樹脂、 (3)液晶ポリエステル100重量部に対して、さらに充
填剤200重量部以下を含有してなる上記(1)または
(2)記載の用紙分離爪用樹脂、 (4)上記(1)〜(3)のいずれか記載の用紙分離爪
用樹脂からなる用紙分離爪、 (5)用紙分離爪が、複写機用、レーザープリンター用
または液晶プリンター用である上記(4)記載の用紙分
離爪、および、(6)用紙分離爪が定着ロール用である
上記(4)または(5)記載の用紙分離爪である。
上記構造単位(I)は、p−ヒドロキシ安息香酸から
生成した構造単位であり、構造単位(II)は、4,4′−
ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、2,6−ジヒ
ドロキシナフタレン、t−ブチルハイドロキノン、3,
3′,5,5′−テトラメチル−4,4′−ジヒドロキシビフェ
ニルおよびフェニルハイドロキノンから選ばれた1種以
上の芳香族ジオールから生成した構造単位を、構造単位
(III)はエチレングリコールから生成した構造単位
を、構造単位(IV)は、テレフタル酸、4,4′−ジフェ
ニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,2
−ビス(フェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、
1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4′−ジ
カルボン酸および4,4′−ジフェニルエーテルジカルボ
ン酸から選ばれた1種以上の芳香族ジカルボン酸から生
成した構造単位を各々示す。
これらのうちR1としては が、R2としては が最も好ましい。
上記構造単位(I)〜(IV)のうち、構造単位(I)
および(II)の合計は構造単位(I)、(II)および
(III)の合計に対して75〜95モル%であり、好ましく
は82〜93モル%、さらに好ましくは85〜90モル%であ
る。また構造単位(III)は構造単位(I)、(II)お
よび(III)の合計に対して25〜5モル%であり、好ま
しくは18〜7モル%、さらに好ましくは15〜10モル%で
ある。構造単位(I)および(II)の合計が構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対して95モル%
より大きいと溶融流動性が低下して重合時に固化し、75
モル%より小さいと耐熱性が不良となり好ましくない。
また、構造単位(I)と(II)のモル比[(I)/(I
I)]は75/25〜95/5であり、好ましくは78/22〜93/7で
ある。75/25未満であったり、95/5より大きい場合には
耐熱性、流動性が不良となり、本発明の目的を達成する
ことができない。また、構造単位(IV)は構造単位(I
I)および(III)の合計と実質的に等モルである。
本発明に用いる液晶ポリエステルの製造方法について
は特に限定するものではなく、公知のポリエステルの重
縮合方法に準じて製造できる。
また、本発明で使用するサーモトロピック液晶ポリエ
ステルの溶融粘度は10〜15,000ポイズが好ましく、特に
20〜5,000ポイズがより好ましい。
なお、この溶融粘度は(液晶開始温度+40℃)でずり
速度1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターに
よって測定した値である。
一方、このサーモトロピック液晶ポリエステルの対数
粘度は0.1g/dl濃度、60℃のペンタフルオロフェノール
中で測定可能であり、0.5〜5.0dl/gが好ましく、1.0〜
3.0dl/gが特に好ましい。
なお、本発明で使用する液晶ポリエステルを重縮合す
る際には上記構造単位(I)〜(IV)を構成する成分以
外にイソフタル酸、3,3′−ジフェニルジカルボン酸、
2,2′−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボ
ン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテ
レフタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロ
キノン、メチルハイドロキノン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテルなど
の芳香族ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘ
キサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールな
どの脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキシ安息
香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロ
キシカルボン酸あるいは芳香族イミオ化合物などを本発
明の目的を損なわない程度の少割合でさらに共重合せし
めることができる。
本発明において使用する液晶ポリエステルは有機難燃
剤を添加することにより、難燃性を付与することが可能
であり、本発明の複写機用用紙分離爪の用途、目的に対
し、難燃性を必要とする場合には、有機難燃剤を添加
し、難燃性液晶ポリエステル組成物として使用するのが
好ましい。
本発明において使用できる有機難燃剤とは、有機臭素
化合物および/または有機リン化合物などであり、有機
臭素化合物は分子中に臭素原子を有するものであり、特
に臭素含有量20重量%以上のものが好ましい。具体的に
はデカブロモジフェニルエーテル、エチレンビス−(テ
トラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノー
ルAなどの低分子量有機臭素化合物、臭素化ポリカーボ
ネート(例えば臭素化ビスフェノールAを原料として製
造されたポリカーボネートオリゴマーあるいはそのビス
フェノールAとの共重合物)、臭素化エポキシ化合物
(例えば臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリン
との反応によって製造されるジエポキシ化合物や臭素化
フェノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得
られるモノエポキシ化合物)、ポリ(臭素化ベンジルア
クリレート)、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化
ビスフェノールA、塩化シアヌルおよび臭素化フェノー
ルの縮合物、臭素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリスチ
レン、架橋臭素化ポリα−メチルスチレンなどのハロゲ
ン化されたポリマーやオリゴマーあるいはこれらの混合
物が挙げられ、なかでもエチレンビス−(テトラブロモ
フタルイミド)、臭素化エポキシオリゴマーまたはポリ
マー、臭素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリスチレン、
臭素化ポリフェニレンエーテルおよび臭素化ポリカーボ
ネートが好ましく、特にエチレンビス−(テトラブロモ
フタルイミド)、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカー
ボネートが特に好ましく使用できる。
これらの有機臭素化合物の添加量は、液晶ポリエステ
ル100重量部あたり0.2〜30重量部が好ましく、より好ま
しくは0.5〜20重量部であるが、難燃性は液晶ポリエス
テルの前記構造単位(III)の共重合量と密接な関係が
あるため、次のような添加量にするのが好ましい。すな
わち、有機臭素化合物の添加量は、液晶ポリエステル中
の構造単位(III)の100重量部に対して60〜280重量部
が好ましく、100〜200重量部が特に好ましい。
一方、有機リン化合物は分子中にリン原子を有するも
のであり、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸などから合成
された化合物ホスフィン、ホスフィンオキシド、ホスホ
ランなどの化合物や下記構造式の化合物およびこれら化
合物を少なくとも1成分として含有するポリマーであ
る。
このポリマーとしては、下記構造単位からなるポリマ
ーを挙げることができる。
そしてこれらのうち最も好ましい有機リン化合物は下
記ポリマーである。
(式中、R3は水素または1価の有機残基を、R4は2価の
有機残基を、Arは3価の有機残基をそれぞれ示す。) なおこれらの有機リン化合物は一部が金属塩であって
もよい。
この有機リン化合物の添加量は構造式(I)、(I
I)、(III)および(IV)からなる液晶ポリエステル10
0重量部に対して0.2〜30重量部、好ましくは0.5〜15重
量部であり、液晶ポリエステル中の構造単位(III)の1
00重量部に対して2〜150重量部が好ましく、10〜100重
量部がより好ましい。
また本発明において、有機リン化合物が下記構造単位
からなるポリマーのように臭素を含有した有機リン化合
物であってもよい。
本発明の液晶ポリエステルは構造単位(III)が構造
単位(I)、(II)および(III)の合計に対して5〜2
3モル%であるため、前記の難燃剤添加量でUL94規格の
垂直型燃焼テスト(ASTM D790規格)で1/32″厚みでV
−0にすることができる。構造単位(III)が5モル%
未満では、液晶ポリエステルの融点が高くなるため難燃
剤によって溶融時に液晶ポリエステルが分解し重合度低
下が起こり、充填剤を添加しても機械物性が低下した
り、燃焼時に成形品がドリップしたりして好ましくな
い。一方、構造単位(III)が25モル%より多いと荷重
たわみ温度などの耐熱性が大きく低下するのみならず、
難燃性を付与するには多量の有機臭素化合物や有機リン
化合物を添加する必要があったり、アンチモン化合物な
どの難燃助剤をさらに添加する必要があるため耐熱性や
機械的特性が大きく低下するため好ましくない。
本発明において用紙分離爪用樹脂として使用する液晶
ポリエステルおよび難燃性液晶ポリエステル組成物に対
してさらに充填剤を含有させた組成物がより好ましく本
発明に使用できる。充填剤を添加する場合、その添加量
は液晶ポリエステル100重量部に対して200重量部以下が
好ましく、15〜100重量部が特に好ましい。
本発明において用いることができる充填剤としては、
ガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン
酸カリウム繊維、石コウ繊維、黄銅繊維、ステンレス繊
維、スチール繊維、セラミックス繊維、ボロンウイスカ
繊維、マイカ、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、ガラ
スビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、
クレー、ワラステナイト、酸化チタンなどの繊維状、粉
状、粒状あるいは板状の無機フィラーが挙げられる。
上記充填剤中、ガラス繊維が好ましく使用される。ガ
ラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものな
ら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや単繊維タイプ
のチョップトストランド、ミルドファイバーなどから選
択して用いることができる。また、ガラス繊維はエチレ
ン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ
樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆あるいは集束されていて
もよく、またシラン系、チタネート系などのカップリン
グ剤、その他の表面処理剤で処理されていてもよい。
さらに、本発明の用紙分離爪用樹脂には、本発明の目
的を損なわない程度の範囲で、酸化防止剤および熱安定
剤(例えばヒンダードフェノール、ヒドロキノンホスフ
ァイド類およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤
(例えばレゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリア
ゾール、ベンゾフェノンなど)、滑剤および離型剤(モ
ンタン酸およびその塩、そのエステル、そのハーフエス
テル、ステアリルアルコール、ステアラミド、およびポ
リエチレンワックスなど)、染料(例えばニトロシンな
ど)および顔料(例えば硫化カドミウム、フタロシアニ
ン、カーボンブラックなど)を含む着色剤、可塑剤、帯
電防止剤などの通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加
して、所定の特性を付与することができる。本発明の用
紙分離爪用樹脂において有機難燃剤、充填剤あるいは各
種添加剤などの他成分を含有せしめる場合には、液晶ポ
リエステルと他成分を、溶融混練することが好ましく、
溶融混練には公知の方法を用いることができる。例えば
バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単軸も
しくは二軸押出機などを用い、200〜350℃の温度で溶融
混練して組成物とすることができる。
本発明の用紙分離爪は、上記の液晶ポリエステルある
いは難燃性液晶ポリエステル組成物(必要に応じ充填剤
を添加してもよい)を射出成形することにより容易に得
られる。
さらに、本発明の分離爪の刃先をフッ素樹脂系塗料で
コーティングすることにより、相手材の損傷を防ぎ、ト
ナーの付着を少なくすることが可能である。
本発明で使用し得るフッ素樹脂系塗料としてはテトラ
フルオロエチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペン共重合樹脂な
どを含むものが好ましい。
例えば、市販されているポリフロンタフコートエナ
メルTC−7109BK、TC−7409BK(ダイキン工業(株)製)
などを好ましく使用できる。
かくして得られる用紙分離爪はPPC、レーザープリン
ター、液晶プリンターなどに使用される用紙分離爪とし
て極めて実用的であり、特に高温の定着ロールに用いる
場合にその効果を発揮する。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明を詳述する。
参考例1 p−ヒドロキシ安息香酸881重量部、4,4′−ジヒドロ
シキビフェニル158重量部、無水酢酸907重量部、テレフ
タル酸141重量部および固有粘度が約0.6dl/gのポリエチ
レンテレフタレート245重量部を攪拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、次の条件で脱酢酸重縮合を行っ
た。
まず、窒素ガス雰囲気下に100〜250℃で5時間、250
〜300℃で1.5時間反応させたのち、300℃、1時間で0.5
mmHgに減圧し、さらに2.25時間反応させ、重縮合を完結
させたところ、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記の論理
構造式を有する樹脂(a)を得た。
k/l/m/n=75/10/15/25 また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にの
せ、昇温して光学異方性の確認を行った結果、液晶開始
温度は264℃であり、良好な光学異方性を示した。この
ポリエステルの対数粘度(0.1g/dlの濃度でペンタフル
オロフェノール中、60℃で測定)は1.96dl/gであり、30
4℃、ずり速度1,000(1/秒)での溶融粘度は910ポイズ
であった。
実施例1 参考例1の液晶ポリエステル(a)100重量部、チタ
ン酸カリウム繊維(“ティスモ”大塚化学(株)製)67
重量部、臭素化ポリスチレン(“パイロチェック"68PB
日産フェロー(株)製)8.5重量部をリボンブレンダー
で混合後、40mmφベント付押出機を使用し、300℃で溶
融混練−ペレット化した。
次に得られたペレットを住友ネスタール射出成形機プ
ロマット40/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シ
リンダ温度300℃、金型温度90℃の条件で第1〜2図に
示す分離爪を成形した。
第1〜2図における分離爪1は、1端に扁平に鋭利な
エッジ部2、他端に軸穴3を有する軸受部4をし、エッ
ジ部2と軸受部4をつなぐ湾曲した本体部5と補強リブ
6からなっている。
この分離爪に“タフコートエナメル"TC7109BK(ダイ
キン工業(株)製)を塗布し200℃で30分間焼付を行っ
たところ塗膜が形成された。刃先部分の塗膜の接着強度
を調べるため碁盤目はく離試験を行ったところ良好な接
着性を有していることがわかった。
さらに、この分離爪の先端に10gfの接圧を加えながら
230℃のロールに1時間対接させたが分離爪先端には変
形は生じなかった。
〈発明の効果〉 本発明の複写機用用紙分離爪は射出成形により容易に
得られ、耐熱性に優れ、吸水性も低いため、高温、高温
時にも刃先の変形が生じにくく排紙能力に優れ、さらに
フッ素樹脂系塗料との接着性に優れるため、定着用ロー
ルに対接させて使用した場合もトナーの付着が少なくな
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の分離爪の正面図、第2図は同平面図で
ある。 1……分離爪、2……エッジ部、3……軸穴、 4……軸受部、5……本体部、6……補強リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−182071(JP,A) 特開 昭62−245274(JP,A) 特開 昭63−74084(JP,A) 特開 昭64−81980(JP,A) 特開 平2−247676(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/20 106

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造単位(I)、(II)、(III)お
    よび(IV)からなり、構造単位(I)および(II)の合
    計が構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対
    して75〜95モル%、構造単位(III)が構造単位
    (I)、(II)および(III)の合計に対して25〜5モ
    ル%であり、構造単位(I)と(II)のモル比[(I)
    /(II)]が75/25〜95/5である液晶ポリエステルを含
    有してなる用紙分離爪用樹脂。 (ただし式中のR1 から選ばれた1種以上の基を、R2 から選ばれた1種以上の基を示す。また、式中のXは水
    素原子または塩素原子を示す。)
  2. 【請求項2】液晶ポリエステル100重量部に対して、さ
    らに有機難燃剤0.2〜30重量部を含有してなる請求項
    (1)記載の用紙分離爪用樹脂。
  3. 【請求項3】液晶ポリエステル100重量部に対して、さ
    らに充填剤200重量部以下を含有してなる請求項(1)
    または(2)記載の用紙分離爪用樹脂。
  4. 【請求項4】請求項(1)〜(3)のいずれか記載の用
    紙分離爪用樹脂からなる用紙分離爪。
  5. 【請求項5】用紙分離爪が、複写機用、レーザープリン
    ター用または液晶プリンター用である請求項(4)記載
    の用紙分離爪。
  6. 【請求項6】用紙分離爪が定着ロール用である請求項
    (4)または(5)記載の用紙分離爪。
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