JP3147364B2 - 液晶ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

液晶ポリエステル樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
本発明は優れた成形加工性と耐熱性を有する歯車用樹
脂組成物に関するものである。
【従来の技術】
樹脂性歯車は、金属に比べて軽量であり、耐触性、成
形加工性、量産性等に優れており、各種工業用に利用さ
れている。ただし、樹脂の持っている欠点として耐熱性
や成形加工性の収縮率が大きいことなどが挙げられる。 これらの欠点をおぎなうために、熱硬化性樹脂や熱可
塑性樹脂としては耐熱性の高いスーパーエンプラと呼ば
れる、ポリイミド、ポリアミドイミド樹脂が使われてい
るが、成形加工性に難があったり、コスト高であるなど
の問題が残っている。 以上のような問題を解決するためにサーモトロピック
液晶ポリマを利用した歯車用樹脂組成物が特公平1−55
668号公報に開示されている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特公平1−55668号公報で知られ
ている歯車用樹脂組成物は成形加工性が必ずしも十分と
は言えず、ウェルド強度が低いため歯車成形品の真円度
や歯強度が不足し、精密部品としての使用に制限があ
る。 したがって、本発明の課題は成形加工性に優れ、ウェ
ルド強度の高い歯車用樹脂組成物を提供することにあ
る。
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結
果、本発明に到達した。 すなわち、本発明は、 (1)下記構造単位(I)、(II)、(III)および(I
V)からなり、構造単位(I)および(II)の合計が構
造単位(I)、(II)および(III)の合計に対して75
〜95モル%、構造単位(III)が構造単位(I)、(I
I)および(III)の合計に対して25〜5モル%であり、
構造単位(I)と(II)のモル比[(I)/(II)]が
75/25〜95/5である溶融成形可能な液晶ポリエステル樹
脂100重量部に対して充填剤5〜200重量部を含有せしめ
た液晶ポリエステル組成物からなる歯車用樹脂組成物。
【化4】 (ただし式中のR1
【化5】 を、R2
【化6】 を示す。) (2)上記(1)記載の液晶ポリエステル100重量部に
対して更に有機難燃剤0.2〜30重量部を含有せしめた難
燃性液晶ポリエステル組成物からなる歯車用樹脂組成
物。および (3)上記(1)または(2)記載の歯車用樹脂組成物
からなる歯車。 を提供するものである。
【発明の実施の形態】
上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生
成した構造単位であり、構造単位(II)は4,4′−ジヒ
ドロキシビフェニルから生成した構造単位を、構造単位
(III)はエチレングリコールから生成した構造単位
を、構造単位(IV)はテレフタル酸から生成した構造単
位を各々示す。 上記構造単位(I)〜(IV)のうち、構造単位(I)
および(II)の合計は構造単位(I)、(II)および
(III)の合計に対して75〜95モル%であり、好ましく
は82〜93モル%、さらに好ましくは85〜95モル%であ
る。また構造単位(III)は構造単位(I)、(II)お
よび(III)の合計に対して25〜5モル%であり、好ま
しくは18〜7モル%、さらに好ましくは15〜15モル%で
ある。構造単位(I)および(II)の合計が構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対して95モル%
よと大きいと溶融流動性が低下して重合時に固化し、75
モル%より小さいと耐熱性が不良となり好ましくない。 また、構造単位(I)と(II)のモル比[(I)/
(II)]は75/25〜95/5であり、好ましくは78/22〜93/7
である。75/25未満であったり、95/5より大きい場合に
は耐熱性、流動性が不良となり、本発明の目的を達成す
ることができない。また、構造単位(IV)は構造単位
(II)および(III)の合計と実質的に等モルである。 本発明に用いる液晶ポリエステルの製造方法について
は特に限定するものではなく、公知のポリエステルの重
縮合方法に準じて製造できる。 また、本発明で使用する液晶ポリエステルの溶融粘度
は10〜10000ポイズが好ましく、特に100〜5000ポイズが
より好ましい。 なお、この溶融粘度は(液晶開始温度+30℃)でずり
速度1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターに
よって測定した値である。 一方、この液晶ポリエステルの対数粘度は0.1g/dlの
濃度、60℃のペンタフルオロフェノール中で測定可能で
あり、0.5〜5.0dl/gが好ましく、1.0〜2.0dl/gが特に好
ましい。 なお、本発明で使用する液晶ポリエステルを重縮合す
る際には上記構造単位(I)〜(IV)を構成する成分以
外にイソフタル酸、3,3′−ジフェニルジカルボン酸、
2,2′−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボ
ン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテ
レフタル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロルハイドロ
キノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4′−ジヒドロ
キシジフェニルエーテルなどの芳香族ジオール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノールなどの脂肪族、脂環式ジオー
ルおよびm−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナ
フトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸あるいは芳
香族イミド化合物などを本発明の目的を損なわない程度
の少割合でさらに共重合せしめることができる。 本発明に使用する充填剤の配合量は液晶ポリエステル
100重量部に対して5〜200重量部が好ましく、15〜100
重量部が特に好ましい。充填剤量が5重量部以下では補
強効果がなく、機械的特性や異方性が改良されない。さ
らに200重量部以下では流動性が低下し液晶ポリエステ
ルの特性が損なわれるために好ましくない。 本発明に置いて用いることができる充填剤としては、
ガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン
酸カリウム繊維、石コウ繊維、黄銅繊維、ステンレス繊
維、スチール繊維、セラミックス繊維、ボロンウィスカ
繊維、マイカ、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、ガラ
スビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、
クレー、ワラステナイト、酸化チタンなどの繊維状、粉
状、粒状あるいは板状の無機フィラーが挙げられる。 上記充填剤中、ガラス繊維が好ましく使用される。ガ
ラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものな
ら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプ
のチョップトストランド、ミルドファイバーなどから選
択して用いることができる。また、ガラス繊維はエチレ
ン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ
樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆あるいは集束されていて
もよく、またシラン系、チタネート系などのカップリン
グ剤、その他の表面処理剤で処理されていてもよい。 本発明において使用する液晶ポリエステルに有機難燃
剤を添加することにより、難燃剤を付与することが可能
であり、本発明の歯車の用途、目的に対し難燃性を必要
とする場合には、有機難燃剤を添加し、難燃性液晶ポリ
エステル組成物として使用するのが好ましい。 本発明で使用できる有機難燃剤とは、有機臭素化合物
および/または有機リン化合物などであり、有機臭素化
合物は分子中に臭素原子を有するものであり、特に臭素
含有量20重量%以上のものが好ましい。具体的にはデカ
ブロモジフェニルエーテル、エチレンビス−(テトラブ
ロモフタルイミド)などの低分子量有機臭素化合物、臭
素化ポリカーボネート(例えば臭素化ビスフェノールA
を原料として製造されたポリカーボネートオリゴマーあ
るいはそのビスフェノールAとの共重合物)、臭素化エ
ポキシ化合物(例えば臭素化ビスフェノールAとエピク
ロルヒドリンとの反応によって製造されるジエポキシ化
合物や臭素化フェノール類とエピクロルヒドリンとの反
応によって得られるモノエポキシ化合物、ポリ(臭素化
ベンジルアクリレート)、臭素化ポリフェニレンエーテ
ル、臭素化ビスフェノールA、塩化シアヌルおよび臭素
化フェノールの縮合物、臭素化ポリスチレン、架橋臭素
化ポリスチレン、架橋臭素化ポリα−メチルスチレンな
どのハロゲン化されたポリマーやオリゴマーあるいは、
これらの混合物が挙げられ、なかでもエチレンビス−
(テトラブロモフタルイミド)、臭素化エポキシオリゴ
マーまたはポリマー、臭素化ポリスチレン、架橋臭素化
ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテルおよび臭
素化ポリカーボネートが好ましく、エチレンビス−(テ
トラブロモフタルイミド)、臭素化ポリスチレン、臭素
化ポリカーボネートが特に好ましく使用できる。 これらの有機難燃剤の添加量は液晶ポリエステル100
重量部当り0.2〜30重量部が好ましく、より好ましくは
0.5〜20重量部であるが、難燃性は液晶ポリエステルの
前記構造単位(III)の共重合量と密接な関係があるた
め、次のような添加量とするのが好ましい。すなわち有
機臭素化合物の添加量は液晶ポリエステル中の構造単位
(III)の100重量部に対して60〜280重量部が好まし
く、特に100〜20重量部が特に好ましい。 本発明において用いられる有機リン化合物は、分子中
にリン原子を有するものであり、リン酸、亜リン酸、ホ
スホン酸などから合成される化合物、ホスフィン、ホス
フィンオキシド、ホスホランなどの化合物や下記構造式
の化合物およびこれらの化合物を少なくとも一成分とし
て含有するポリマーである。
【化7】 このポリマーとしては下記構造単位からなるポリマー
を挙げることができる。
【化8】 そしてこれらのうち最も好ましい有機リン化合物は下
記ポリマーである。
【化9】 (上記式中R1は水素または1価の有機基、R2は2価の
有機基を示す。) なお、これらの有機リン化合物は一部が金属塩であっ
てもよい。この有機リン化合物の添加量は構造単位
(I)、(II)、(III)および(IV)からなる液晶ポ
リエステル100重量部に対して0.2〜30重量部、好ましく
は0.5〜15重量部であり、液晶ポリエステル中の構造単
位(III)の100重量部に対して2〜150重量部が好まし
く、10〜100重量部が特に好ましい。 また本発明において、有機リン化合物が下記構造単位
からなるポリマーのように臭素を含有した有機リン化合
物であってもよい。
【化10】 本発明の液晶ポリエステルは構造単位(III)が構造
単位(I)、(II)および(III)の合計に対して25〜
5モル%であり、前記の難燃剤添加量でUL94規格の垂直
燃焼テスト(ASTM D790規格)で1/32″厚みでV−0に
することができる。構造単位(III)が5モル%未満で
は、液晶ポリエステルの融点が高くなるため難燃剤によ
って溶融時に液晶ポリエステルが分解し重合度低下が起
こり、充填剤を添加しても機械物性が低下したり、燃焼
時に成形品がドリップしたりして好ましくない。一方、
構造単位(III)が25モル%より多いと荷重たわみ温度
などの耐熱性が大きく低下するのみならず、難燃性を付
与するためには多量の有機臭素化合物またはリン化合物
を添加する必要があったり、アンチモン化合物などの難
燃助剤をさらに添加する必要があるため、耐熱性や機械
的特性が大きく低下するため好ましくない。 本発明に使用する液晶ポリエステル組成物、および難
燃性液晶ポリエステル組成物に対してさらにエポキシ化
合物を配合することにより成形品の異方性が小さくな
り、ウェルド強度や靭性を向上させることができる。 このエポキシ化合物としては、ビスフェノールAジグ
リシジルやオルトフェニルフェノールAグリシジルエー
テルや下記構造式(1)のビスフェノールA型のエポキ
シ化合物などのグリジルエーテル類、ヘキサヒドロフタ
ル酸ジグリシジルエステルやテトラヒドロフタル酸ジグ
リシジルエステルなどのグリシジルエステル類、下記構
造式(2)のグリシジルエーテル・エステル類、メタク
リル酸グリシジルを1〜3重量%含有するエチレン/メ
タクリル酸グリシジル共重合体やエチレン/メタクリル
酸/酢酸ビニル共重合体などのエポキシ基含有共重合
体、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランやγ
−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランや2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シランなどのエポキシシラン類などが挙げられ、これら
のうちエポキシシラン類が最も好ましい。
【化11】
【化12】 (Arは1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、2,6−ナ
フチレンなどを示し、nは0〜20である。) このエポキシ化合物の添加量は液晶ポリエステルと充
填剤および/または有機難燃剤からなる液晶ポリエステ
ル組成物100重量部に対して0.01〜20重量部であるが、
液晶ポリエステルと充填剤および/または有機難燃剤か
らなる液晶ポリエステル組成物100gに対し、エポキシ基
が0.001〜0.01g当量含まれるように添加するのが好まし
く、0.002〜0.008g当量含まれるように添加するのがよ
り好ましい。添加量が液晶ポリエステル組成物100重量
部に対して0.01重量部未満の場合は機械物性の改良効果
が小さく、一方20重量部を越えた場合には難燃性を損な
う欠点がある。 更に、本発明の組成物には、本発明の目的を損なわな
い程度の範囲で、酸化防止剤および熱安定剤(たとえば
ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類
およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(たとえば
レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、
ベンゾフェノンなど)、滑剤および離型剤(たとえばモ
ンタン酸およびその塩、そのエステル、そのハーフエス
テル、ステアリルアルコール、ステアラミドおよびポリ
エチレンワックスなど)、染料(たとえばニトロシンな
ど)および顔料(たとえば硫化カドミウム、フタロシア
ニン、カーボンブラックなど)を含む着色剤、可塑剤、
帯電防止剤などの通常の添加剤や熱可塑性樹脂を添加し
て、所定の特性を付与することができる。 本発明の樹脂組成物は溶融混練することが好ましく、
溶融混練には公知の方法を用いることができる。たとえ
ば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単
軸もしくは二軸押出機などを用い、200〜350℃の温度で
溶融混練して組成物とすることができる。 かくして得られる組成物は射出成形などの成形法によ
り歯車とすることができる。
【実施例】
以下に実施例による本発明を説明する。 参考例1 p−ヒドロキシ安息香酸1105重量部、4,4′−ジヒド
ロキシビフェニル140重量部、無水酢酸1067重量部、テ
レフタル酸125重量部および固有粘度が約0.6dl/gのポリ
エチレンテレフタレート240重量部を撹拌翼、留出管を
備えた反応容器に仕込み、次の条件で脱酢酸重縮合を行
った。 まず、窒素雰囲気下に100〜250℃で5時間、250〜315
℃で1.5時間反応させたのち、315℃、1.5時間で0.5mmHg
に減圧し、さらに1.0時間反応させ、重縮合を完結させ
たところ、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記の理論構造
式を有する樹脂(a)を得た。
【化13】 また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にの
せ、昇温して、光学異方性の確認を行った結果、液晶開
始温度は292℃であり、良好な光学異方性を示した。こ
のポリエステルの対数粘度(0.1g/dlの濃度でペンタフ
ルオロフェノール中、60℃で測定)は1.96dl/gであり、
322℃、ずり速度1000(1/秒)での溶融粘度は910ポイズ
であった。 参考例2 参考例1と同様の反応器にp−アセトキシ安息香酸10
09重量部、固有粘度が約0.61dl/gのポリエチレンテレフ
タレート269重量部を仕込み、次の条件で脱酢酸重縮合
を行った。 まず窒素雰囲気下に270〜300℃で3時間反応させたの
ち、1mmHgに減圧し、さらに5時間反応させ、重縮合を
完結させたところ、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記の
理論構造式を有する樹脂(b)を得た。
【化14】 また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にの
せ、昇温して、光学異方性の確認を行った結果、液晶開
始温度は260℃であり、良好な光学異方性を示した。こ
のポリエステルの対数粘度は2.10dl/gであり、290℃、
ずり速度1000(1/秒)での溶融粘度は980ポイズであっ
た。 参考例3 参考例1と同様の反応器にp−ヒドロキシ安息香酸58
1重量部、4,4′−ジヒドロキシビフェニル336重量部、
無水酢酸877重量部、テレフタル酸300重量部を仕込み、
次の条件で脱酢酸重縮合を行った。 まず窒素雰囲気下に100〜250℃で5時間、250〜390℃
で2時間反応させたのち、390℃、1.5時間で0.5mmHgに
減圧し、さらに1時間反応させ、重縮合を完結させたと
ころ、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記の理論構造式を
有する樹脂(c)を得た。
【化15】 また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にの
せ、昇温して、光学異方性の確認を行った結果、液晶開
始温度は362℃であり、良好な光学異方性を示した。こ
のポリエステルの対数粘度は5.4dl/gであり、392℃、ず
り速度1000(1/秒)での溶融粘度は3200ポイズであっ
た。 実施例1、比較例1〜3 参考例1の液晶ポリエステル(a)〜(c)の各100
重量部に対して、臭素化ポリスチレン(日産フェロー
(株)製“パイロチェック"68PB)8.5重量部、ガラス繊
維(直径9μm、長さ3mmのチョップトストランドであ
るEガラス繊維)50重量部と、エポキシ化合物(γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン/エポキシ当
量:236)1.6重量部をリボンブレンダーで混合後、40mm
φベント付押出機を使用し、310℃で溶融混練−ペレッ
ト化した。 次に得られたペレットを住友ネスタール射出成形機プ
ロマット(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダ
ー温度320℃、金型温度90℃の条件で歯車をピッチ円直
径42mm、モジュール1.0、厚さ8mmの4点ゲートにて成形
した。この歯車の真円度を東京精密(株)製真円度測定
器で測定し、この結果を表1に示した。 さらに、同一成形温度、金型温度で燃焼試験片(1/3
2″×1/2″×5″)およびASTMNo.4ダンベルを成形し
た。ASTMNo.4ダンベルは、ゲートがダンベルの一端にあ
る通常の金型(ダンベルI)とゲートがダンベルの両端
にあるウェルド金型(ダンベルII)の両者を用いて成形
した。 ASTMNo.4ダンベルの破断強度を測定し、ダンベルIIの
値をウェルド強度、ダンベルIに対するダンベルIIの破
断強度の比率をウェルド強度保持率とした。 なお、比較例1では市販の液晶ポリエステル(ポリプ
ラスチック社製“Vectra"A−130:下記の理論構造式を有
する樹脂、(d))を使用した。
【化16】 この結果を表1に示した。
【表1】 表1から明らかなように、本発明の液晶ポリエステル
からなる組成物は、比較例1に示した市販の液晶ポリエ
ステルや、比較例2、3に示した本発明以外の液晶ポリ
エステルからなる組成物と比較して、真円度が良好であ
り、ウェルド強度が高く歯車用に適していることがわか
る。
【発明の効果】
本発明によれば成形加工性に優れた精密部品用歯車が
得られる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/00 - 67/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造単位(I)、(II)、(III)お
    よび(IV)からなり、構造単位(I)および(II)の合
    計が構造単位(I)、(II)および(III)の合計に対
    して75〜95モル%、構造単位(III)が構造単位
    (I)、(II)および(III)の合計に対して25〜5モ
    ル%であり、構造単位(I)と(II)のモル比[(I)
    /(II)]が75/25〜95/5である なる溶融成形可能な液晶ポリエステル樹脂100重量部に
    対して充填剤5〜200重量部を含有せしめた液晶ポリエ
    ステル組成物からなる歯車用樹脂組成物。 【化1】 (ただし式中のR1は 【化2】 を、R2は 【化3】 を示す。)
  2. 【請求項2】請求項1記載の液晶ポリエステル100重量
    部に対して更に有機難燃剤0.2〜30重量部を含有せしめ
    た難燃性液晶ポリエステル組成物からなる歯車用樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の歯車用樹脂組成物
    からなる歯車。
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