JP2867486B2 - 難燃性ポリエステル組成物 - Google Patents

難燃性ポリエステル組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、難燃性、特に燃焼時の顆粒落下抵抗性がす
ぐれ、かつ良好な機械的性質および成形品外観を備えた
難燃性液晶ポリエステル組成物に関するものである。
<従来の技術> 近年プラスチックの高性能化に対する要求がますます
高まり、種々の新規性能を有するポリマが数多く開発さ
れ、市場に供されているが、中でも分子鎖の平行な配列
を特徴とする光学異方性の液晶ポリマが優れた流動性と
機械的性質を有する点で注目され、機械部品、電気・電
子部品などに用途が拡大されつつある。
一方、これらの工業材料には、一般の化学的、物理的
諸特性のバランス以外に、火炎に対する安全性、すなわ
ち難燃性が強く要求されている。
一般に液晶ポリマは、耐燃焼性を持っており、直接火
炎にさらされると自己発泡的に炭化層を形成する性質が
ある事が(Materials Engineering誌1980年2月号「発
泡防火塗料:火炎に対する最も重要な防御法につい
て」)に記載されている。
しかしながら、溶融異方性ポリエステルとして代表的
なアルキレングリコールとジカルボン酸から得られるポ
リエステルにアシルオキシ芳香族カルボン酸を共重合し
た溶融異方性ポリエステル(例えば特公昭56−18016号
記載ポリマ)は、薄肉成形品(1/32″)での難燃性が不
十分であることがわかった。
<発明が解決しようとする課題> そこで、特公昭56−18016号記載ポリマに種々の難燃
剤を添加した結果、成形時の滞留安定性が必ずしも良好
でないことがわかった。よって本発明は、難燃性、機械
的性質に優れると共に、良好な滞留安定性を有する難燃
性ポリエステル組成物を得ることを課題とする。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結
果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、 (A)溶融異方性ポリエステル100重量部に対して、 (B)重量平均分子量30×104〜100×14の臭素化ポリス
チレン0.5〜60重量部を含有せしめてなることを特徴と
する難燃性ポリエステル組成物に関するものであり、ま
た、本発明は(A)溶融異方性ポリエステルがエチレン
ジオキシ単位を必須成分とするものである上記難燃性ポ
リエステル組成物に関するものであり、さらに本発明は
溶融異方性ポリエステル100重量部に対して充填剤200重
量部以下をさらに含有せしめてなる上記難燃性ポリエス
テル樹脂組成物に関するものである。
本発明でいう溶融異方性ポリエステルとは、芳香族オ
キシカルボキシレート単位、芳香族ジオキシ単位、芳香
族ジカルボニル単位、エチレンジオキシ単位などから選
ばれた単位からなるポリエステルのうち溶融異方性を示
すポリエステルであり、特に好ましくは下記構造単位
(I)〜(V)から選ばれたポリエステルである。
(ただし式中のXは から選ばれた一種以上の基を示し、構造単位(V)のカ
ルボニル基は互いにパラあるいはメタ位の関係にあり、
その65モル%以上がパラ位である。また構造単位(V)
は構造単位(II)、(III)および(IV)の合計と実質
的に等モルである。) 上記構造単位(I)、(II)、(III)および(IV)
の共重合量は次の共重合量であることが好ましい。
すなわち、構造単位(IV)を含む場合は、耐熱性、難
燃性および機械的性質の点から上記構造単位(I)、
(II)および(III)の合計は、構造単位(I)、(I
I)、(III)および(IV)の合計に対して77〜95モル%
が好ましく、82〜92モル%がさらに好ましい。また、構
造単位(IV)は構造単位(I)、(II)、(III)およ
び(IV)の合計に対して23〜5モル%が好ましく、18〜
8モル%がさらに好ましい。また、構造単位(I)と構
造単位(II)および(III)の合計のモル比〔(I)/
[(II)+(III)]〕は耐熱性と流動性の点から好ま
しくは75/25〜95/5であり、より好ましくは78/22〜93/7
である。また構造単位(V)は構造単位(II)、(II
I)および(IV)の合計と実質的に等モルである。
一方、上記構造単位(IV)を含まない場合は流動性の
点から上記構造単位(I)は(I)、(II)および(II
I)の合計に対して40〜90モル%であることが好まし
く、60〜85モル%であることが特に好ましい。また、上
記構造単位(II)と(III)のモル比[(II)/(II
I)]は9/1〜1/9が好ましく、耐熱性と流動性の点から
7.5/2.5〜4/6がより好ましい。さらにこの場合、構造単
位(III)としては2,6−ジヒドロキシナフタレンから生
成したものが最も好ましい。また、この場合、構造単位
(V)は構造単位(II)および(III)の合計と実質的
に等モルである。
本発明において用いられる難燃剤は、重量平均分子量
30×104〜100×104であり、30×104〜70×104が好まし
い。そして臭素含量は30〜70重量%であるが、特に下記
構造単位を主要構成成分とする臭素化ポリスチレンが好
ましい。なお、この重量平均分子量はゲル浸透クロマト
グラフを用いて測定した値であり、ポリスチレン分子量
基準の相対値である。
重量平均分子量が30×104未満では、成形滞留時の機
械的特性の低下が大きく好ましくない。一方、100×104
より大きい時には、本発明の組成物の流動性が不良とな
り好ましくない。
この臭素化ポリスチレンは、ラジカル重合またはアニ
オン重合によって得られたポリスチレンを臭素化するこ
とによって製造される。
本発明のポリエステル組成物において難燃剤以外にア
ンチモン化合物を難燃助剤として加えることもできる
が、アンチモン酸ソーダ、とりわけ550℃以上の高温で
熱処理した実質的に無水のアンチモン酸ソーダが好まし
い。またアンチモン化合物と共に酸化ジルコニウム、硫
化亜鉛、硫酸バリウム等を併用してもよい。このアンチ
モン化合物の添加量は組成物中の臭素原子2〜5個当
り、アンチモン原子1個の割合が好ましい。
構造単位(IV)が、構造単位(I)、(II)、(II
I)および(IV)の合計に対して0〜23モル%では、ア
ンチモン化合物を添加することなく本発明の難燃剤のみ
で難燃化可能である。
また本発明で用いる溶融異方性ポリエステルの溶融粘
度は10〜15,000ポイズが好ましく、特に20〜5,000ポイ
ズがより好ましい。
なお、この溶融粘度は(液晶開始温度+40℃)でずり
速度1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターに
よって測定した値である。
一方、ポリエステルの対数粘度は0.1g/dl濃度、60℃
のペンタフルオロフェノール中で測定した値が、0.5〜2
0dl/gであることが好ましく、1.0〜10.0dl/gが特に好ま
しい。
本発明において溶融異方性ポリエステル100重量部に
対して200重量部以下の充填剤を添加することも可能で
あり、充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、芳香族
ポリアミド繊維、チタン酸カリウム繊維、石コウ繊維、
黄銅繊維、ステンレス繊維、スチール繊維、セラミック
ス繊維、ボロンウイスカ繊維、マイカ、タルク、シリ
カ、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、
ガラスマイクロバルーン、クレー、ワラステナイト、酸
化チタン等の繊維状、粉状、粒状あるいは板状の無機フ
ィラーが挙げられる。
上記充填剤中、ガラス繊維が好ましく使用される。ガ
ラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものな
ら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプ
のチョップトストランド、ミルドファイバーなどから選
択して用いることができる。また、ガラス繊維はエチレ
ン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ
樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆あるいは集束されていて
も良く、またシラン系、チタネート系などのカップリン
グ剤、その他の表面処理剤で処理されていても良い。
本発明の組成物には、本発明の目的を損なわない程度
の範囲で、酸化防止剤および熱安定剤(たとえばヒンダ
ードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類および
これらの置換体など)、紫外線吸収剤(たとえばレゾル
シノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾ
フェノンなど)、滑剤および離型剤(モンタン酸および
その塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリ
ルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワック
スなど)、染料(たとえばニトロシシなど)および顔料
(たとえば硫化カドミウム、フタロシアニン、カーボン
ブラックなど)を含む着色剤、可塑剤、帯電防止剤など
の通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加して、所定の
特性を付与することができる。
また、本発明の難燃剤以外の重量平均分子量30×104
未満の臭素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリスチレン、
臭素化ポリカーボネート、臭素化ポリフェニレンエーテ
ル、臭素化エポキシポリマまたはオリゴマーなどを併用
してもよい。
本発明のポリエステル組成物は溶融混練することが好
ましく、溶融混練には公知の方法を用いることができ
る。たとえば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニ
ーダー、単軸もしくは二軸押出機などを用い、200〜400
℃の温度で溶融混練して組成物とすることができる。
<実施例> 以下、実施例により本発明を詳述する。
参考例1 p−ヒドロキシ安息香酸881重量部、4,4′−ジヒドロ
キシビフェニル158重量部、無水酢酸907重量部、テレフ
タル酸141重量部および固有粘度が約0.6dl/gのポリエチ
レンテレフタレート245重量部を撹拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、次の条件で脱酢酸重縮合を行っ
た。
まず窒素ガス雰囲気下に100〜250℃で5時間、250〜3
00℃で1.5時間反応させたのち、300℃、1時間で0.5mmH
gに減圧し、さらに2.25時間反応させ、重縮合を完結さ
せたところ、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記の理論構
造式を有する樹脂(a)を得た。
k/l/n/m=75/10/15/25 また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にの
せ、昇温して、光学異方性の確認を行った結果、液晶開
始温度は264℃であり、良好な光学異方性を示した。こ
のポリエステルの対数粘度(0.1g/dlの濃度でペンタフ
ルオロフェノール中、60℃で測定)は1.96dl/gであり、
304℃、ずり速度1,000/秒での溶融粘度は810ポイズであ
った。
実施例1 参考例1の溶融異方性ポリエステル(a)100重量部
に対して、重量平均分子量32×104の臭素化ポリスチレ
ン(臭素含量68%)8.0重量部、ガラス繊維45重量部を
リボンブレンダーで混合後、40mmφベント付押出機を使
用し、300℃で溶融混練−ペレット化した。次に得られ
たペレットを住友ネスタール射出成形機プロマット40/2
5(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダー温度3
00℃、金型温度90℃の条件で燃焼試験片(1/32″および
1/8″×1/2″×5″)、曲げ試験および荷重たわみ温度
(HDT)測定用試験片(1/8″×1/2″×5″)を成形し
た。これらの試験片について外観観察を行うと共に、UL
92規格にしたがい垂直型燃焼テストを、ASTM D648にし
たがいHDT(18.56kgf/cm2)の測定を行った。
その結果、本発明の有機臭素化合物を配合したポリエ
ステルは、難燃性が1/32″V−0、曲げ強度は1845kgf/
cm2、HDT239℃であり、機械的、熱的性質がすぐれると
共に、良好な成形品外観を有することがわかった。
そして成形機内で30分滞留させた後に成形を行い滞留
安定性を調べたところ、曲げ強度は1823kgf/cm2(保持
率99%)とほとんど物性低下のないことがわかった。
比較実施例1 実施例1の臭素化ポリスチレンの代りに重量平均分子
量21×104の臭素化ポリスチレンを用いたところ、難燃
性が1/32″V−0、曲げ強度1820kgf/cm2、HDT238℃で
あった。
そして実施例1と同じく成形機内30分で滞留安定性を
調べたところ、曲げ強度は1620kgf/cm2(保持率89%)
に低下した。
実施例2〜3 実施例1の臭素化ポリスチレンの代りに表1に示す数
平均分子量のポリスチレンを用いて実施例1と同様に成
形機内の滞留テストを行ったところ、いずれも比較実施
例1よりも曲げ強度の低下率の小さいことがわかった。
<発明の効果> 本発明の難燃性ポリエステル組成物によって難燃性、
機械的特性、耐熱性の優れた射出成形品を得ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−118567(JP,A) 特開 昭63−51449(JP,A) 特開 平2−222445(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 67/00 - 67/08 C08L 25/18 C08K 3/00 - 13/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)溶融異方性ポリエステル100重量部
    に対して、 (B)重量平均分子量30×104〜100×104の臭素化ポリ
    スチレン0.5〜60重量部 を含有せしめてなることを特徴とする難燃性ポリエステ
    ル組成物。
  2. 【請求項2】(A)溶融異方性ポリエステルがエチレン
    ジオキシ単位を必須成分とするものである請求項1記載
    の難燃性ポリエステル組成物。
  3. 【請求項3】溶融異方性ポリエステル100重量部に対し
    て充填剤200重量部以下をさらに含有せしめてなる請求
    項1または2記載の難燃性ポリエステル樹脂組成物。
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