JP2581242B2 - 共重合ポリエステルおよびその組成物 - Google Patents
共重合ポリエステルおよびその組成物Info
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- JP2581242B2 JP2581242B2 JP2000856A JP85690A JP2581242B2 JP 2581242 B2 JP2581242 B2 JP 2581242B2 JP 2000856 A JP2000856 A JP 2000856A JP 85690 A JP85690 A JP 85690A JP 2581242 B2 JP2581242 B2 JP 2581242B2
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- copolymerized polyester
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は溶融重合のみで得られ、優れた溶融流動性、
光学異方性を有し、通常の成形方法により優れた耐熱性
および剛性、耐衝撃性に代表される機械的性質を有する
成形品を与え得るランダム性の改良された共重合ポリエ
ステルおよびその組成物に関するものである。
光学異方性を有し、通常の成形方法により優れた耐熱性
および剛性、耐衝撃性に代表される機械的性質を有する
成形品を与え得るランダム性の改良された共重合ポリエ
ステルおよびその組成物に関するものである。
<従来の技術> 近年プラスチックの高性能化に対する要求がますます
高まり、種々の新規性能を有するポリマが数多く開発さ
れており、なかでも光学異方性の液晶ポリマが優れた機
械的性質を有する点で注目されている(特開昭51−8395
号公報、特開昭49−72393号公報)。
高まり、種々の新規性能を有するポリマが数多く開発さ
れており、なかでも光学異方性の液晶ポリマが優れた機
械的性質を有する点で注目されている(特開昭51−8395
号公報、特開昭49−72393号公報)。
<発明が解決しようとする課題> 上記液晶ポリマとしては例えばp−ヒドロキシ安息香
酸にポリエチレンテレフタレートを共重合した液晶ポリ
マが知られている(特開昭49−72393号公報)。しかし
ながらこのポリマは耐熱性が十分でなかったり、機械物
性が不良であるという欠点を有し、このポリマからは両
者の特性を満足する射出成形品が得られないことがわか
った。しかも耐熱性を向上させるにはp−ヒドロキシ安
息香酸の量を80モル%以上必要とするが、この際重合時
に固化が起こり、固相重合が必要であることもわかっ
た。
酸にポリエチレンテレフタレートを共重合した液晶ポリ
マが知られている(特開昭49−72393号公報)。しかし
ながらこのポリマは耐熱性が十分でなかったり、機械物
性が不良であるという欠点を有し、このポリマからは両
者の特性を満足する射出成形品が得られないことがわか
った。しかも耐熱性を向上させるにはp−ヒドロキシ安
息香酸の量を80モル%以上必要とするが、この際重合時
に固化が起こり、固相重合が必要であることもわかっ
た。
一方、このようなポリマの流動性を向上させて、溶融
成形性を改良し、さらに機械的性質を向上させる手段と
しては、例えば特開昭51−8395号公報に記載されている
ように、ポリエチレンテレフタレートにp−アシルオキ
シ安息香酸と芳香族ジカルボン酸および芳香族ジオール
を共重合する方法が提案されているが、この方法とて得
られる射出成形品の機械的性質は向上するが耐熱性が不
十分であることがわかった。一方、特公昭47−47870号
公報に記載されているようにp−ヒドロキシ安息香酸に
4,4′−ジヒドロキシビフェニルとテレフタル酸を共重
合せしめた全芳香族ポリエステルの射出成形品は耐熱性
は良好であるが軟化温度が400℃以上であるため溶融重
合が困難となり、その機械的性質とて十分満足できるも
のではないことがわかった。
成形性を改良し、さらに機械的性質を向上させる手段と
しては、例えば特開昭51−8395号公報に記載されている
ように、ポリエチレンテレフタレートにp−アシルオキ
シ安息香酸と芳香族ジカルボン酸および芳香族ジオール
を共重合する方法が提案されているが、この方法とて得
られる射出成形品の機械的性質は向上するが耐熱性が不
十分であることがわかった。一方、特公昭47−47870号
公報に記載されているようにp−ヒドロキシ安息香酸に
4,4′−ジヒドロキシビフェニルとテレフタル酸を共重
合せしめた全芳香族ポリエステルの射出成形品は耐熱性
は良好であるが軟化温度が400℃以上であるため溶融重
合が困難となり、その機械的性質とて十分満足できるも
のではないことがわかった。
よって、本発明は上記の問題を解決し、溶融重合のみ
で得られ、優れた溶融流動性、光学異方性を有し、通常
の成形方法により優れた耐熱性および剛性、耐衝撃性に
代表される機械的性質を有する成形品を与え得るランダ
ム性の改良された共重合ポリエステルを得ることを課題
とする。
で得られ、優れた溶融流動性、光学異方性を有し、通常
の成形方法により優れた耐熱性および剛性、耐衝撃性に
代表される機械的性質を有する成形品を与え得るランダ
ム性の改良された共重合ポリエステルを得ることを課題
とする。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結
果、本発明にいたった。
果、本発明にいたった。
すなわち、本発明は、 (1)下記構造単位(I)〜(IV)からなり、構造単位
(I)および(II)の合計が構造単位(I)、(II)お
よび(III)の合計の86〜92モル%、構造単位(III)が
構造単位(I)、(II)および(III)の合計の14〜8
モル%であり、構造単位(I)と(II)のモル比
[(I)/(II)]が85/15〜92/8であり、融点(Tm,
℃)が(1)式を、吸熱ピーク温度(Tm1,Tm2)が下記
(2)式を満足し、対数粘度が1.0〜3.0dl/gであること
を特徴とするランダム性の改良された共重合ポリエステ
ル、 O−CH2CH2−O ……(III) −10<Tm+5.89x−385.5<10 …(1) (ただし(1)式中のxは構造単位(III)の構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対する割合(モ
ル%)を示す。) |Tm1−Tm2|≦10℃ …(2) (示差走査熱量計を用い、重合を完了した共重合ポリエ
ステルを室温から融点以上の温度まで20℃/分の昇温条
件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度をTm1と
し、Tm1の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後
−20℃の降温条件で一旦冷却した後、再度20℃/分の昇
温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度をTm2
とする) (2)(1)項記載の共重合ポリエステルに充填剤およ
び/または有機難燃剤を含有させたことを特徴とする共
重合ポリエステル組成物および (3)荷重たわみ温度(18.6Kgf/cm3)が(3)式を満
足することを特徴とする(2)項記載の共重合ポリエス
テル組成物を提供するものである。
(I)および(II)の合計が構造単位(I)、(II)お
よび(III)の合計の86〜92モル%、構造単位(III)が
構造単位(I)、(II)および(III)の合計の14〜8
モル%であり、構造単位(I)と(II)のモル比
[(I)/(II)]が85/15〜92/8であり、融点(Tm,
℃)が(1)式を、吸熱ピーク温度(Tm1,Tm2)が下記
(2)式を満足し、対数粘度が1.0〜3.0dl/gであること
を特徴とするランダム性の改良された共重合ポリエステ
ル、 O−CH2CH2−O ……(III) −10<Tm+5.89x−385.5<10 …(1) (ただし(1)式中のxは構造単位(III)の構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対する割合(モ
ル%)を示す。) |Tm1−Tm2|≦10℃ …(2) (示差走査熱量計を用い、重合を完了した共重合ポリエ
ステルを室温から融点以上の温度まで20℃/分の昇温条
件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度をTm1と
し、Tm1の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後
−20℃の降温条件で一旦冷却した後、再度20℃/分の昇
温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度をTm2
とする) (2)(1)項記載の共重合ポリエステルに充填剤およ
び/または有機難燃剤を含有させたことを特徴とする共
重合ポリエステル組成物および (3)荷重たわみ温度(18.6Kgf/cm3)が(3)式を満
足することを特徴とする(2)項記載の共重合ポリエス
テル組成物を提供するものである。
−10<Td−Z+6.8x−85<10 …(3) (ただし、(3)式中Tdは成形品の荷重たわみ温度を示
し、xは構造単位(III)の構造単位(I)、(II)お
よび(III)の合計に対する割合(モル%)を示し、Z
は下記(4)式で定義された値を示す。
し、xは構造単位(III)の構造単位(I)、(II)お
よび(III)の合計に対する割合(モル%)を示し、Z
は下記(4)式で定義された値を示す。
ここにyは組成物中の充填剤の充填剤と共重合ポリエ
ステルの合計に対する重量分率(%)を示す。) また、本発明は、(4)前記共重合ポリエステルを成
形してなる成形品、および、 (5)上記共重合ポリエステル組成物を成形してなる成
形品である。
ステルの合計に対する重量分率(%)を示す。) また、本発明は、(4)前記共重合ポリエステルを成
形してなる成形品、および、 (5)上記共重合ポリエステル組成物を成形してなる成
形品である。
上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生
成した構造単位であり、構造単位(II)は4,4′−ジヒ
ドロキシビフェニルから生成した構造単位を、上記構造
単位(III)はエチレングリコールから生成した構造単
位を、構造単位(IV)はテレフタル酸から生成した構造
単位を各々示す。
成した構造単位であり、構造単位(II)は4,4′−ジヒ
ドロキシビフェニルから生成した構造単位を、上記構造
単位(III)はエチレングリコールから生成した構造単
位を、構造単位(IV)はテレフタル酸から生成した構造
単位を各々示す。
一方、上記構造単位(I)〜(IV)のうち構造単位
(I)および(II)の合計は構造単位(I)、(II)お
よび(III)の合計に対して86〜92モル%である。
(I)および(II)の合計は構造単位(I)、(II)お
よび(III)の合計に対して86〜92モル%である。
また構造単位(III)は構造単位(I)、(II)およ
び(III)の合計に対して14〜8モル%である。構造単
位(I)および(II)の合計が構造単位(I)、(II)
および(III)の合計に対して92モル%より大きいと溶
融流動性が低下して重合時に固化し、86モル%より小さ
いと耐熱性が不良となりいずれの場合も好ましくない。
また構造単位(I)と(II)のモル比[(I)/(I
I)]は85/15〜92/8であり、好ましくは91/9〜92/8であ
る。85/15未満であったり、92/8より大きい場合には耐
熱性が不良となったり、流動性が不良となったりして本
発明の目的を達成することができない。
び(III)の合計に対して14〜8モル%である。構造単
位(I)および(II)の合計が構造単位(I)、(II)
および(III)の合計に対して92モル%より大きいと溶
融流動性が低下して重合時に固化し、86モル%より小さ
いと耐熱性が不良となりいずれの場合も好ましくない。
また構造単位(I)と(II)のモル比[(I)/(I
I)]は85/15〜92/8であり、好ましくは91/9〜92/8であ
る。85/15未満であったり、92/8より大きい場合には耐
熱性が不良となったり、流動性が不良となったりして本
発明の目的を達成することができない。
また、構造単位(IV)は実質的に構造単位(II)およ
び(III)の合計と等モルである。
び(III)の合計と等モルである。
本発明の共重合ポリエステルの製法はポリマのランダ
ム性から溶融重合法による方法が必須であり、固体の多
分散系の状態で実質的にすべてが固相になるまで行う重
合法や固相重合を併用しないことが必須である。特に好
ましい製造法として例えばp−ヒドロキシ安息香酸、4,
4′−ジヒドロキシビフェニルと無水酢酸およびテレフ
タル酸とポリエチレンテレフタレートポリマ、オリゴマ
またはビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートを
反応させ、溶融状態で脱酢酸重合によって製造する方法
が挙げられる。
ム性から溶融重合法による方法が必須であり、固体の多
分散系の状態で実質的にすべてが固相になるまで行う重
合法や固相重合を併用しないことが必須である。特に好
ましい製造法として例えばp−ヒドロキシ安息香酸、4,
4′−ジヒドロキシビフェニルと無水酢酸およびテレフ
タル酸とポリエチレンテレフタレートポリマ、オリゴマ
またはビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレートを
反応させ、溶融状態で脱酢酸重合によって製造する方法
が挙げられる。
この重縮合反応は無触媒でも進行するが、酢酸第一
錫、テトラブチルチタネート、酢酸ナトリウムおよび酢
酸カリウム、三酸化アンチモン、金属マグネシウム等の
金属化合物を添加した方が好ましいときもある。
錫、テトラブチルチタネート、酢酸ナトリウムおよび酢
酸カリウム、三酸化アンチモン、金属マグネシウム等の
金属化合物を添加した方が好ましいときもある。
また本発明の共重合ポリエステルの融点(Tm,℃)は
下記(1)式を満足する必要がある。
下記(1)式を満足する必要がある。
−10<Tm+5.89x−385.5<10 …(1) ここに(1)式中のxは構造単位(III)の構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対する割合(モ
ル%)を示す。
(I)、(II)および(III)の合計に対する割合(モ
ル%)を示す。
構造単位(I)〜(IV)の組成比が上記の条件を満足
する場合であっても、ポリマの組成分布、ランダム性の
違いにより上記(1)式の融点をはずれる場合には流動
性、成形品の耐熱性および機械特性が不良になったり、
高温時のポリマの分解が起こりやすく、加熱減量が大き
いため好ましくない。ここで、融点(Tm)とは示査走差
熱量計により、昇温速度20℃/分で測定した際に観測さ
れる吸熱ピーク温度、後述のTm2を指す。
する場合であっても、ポリマの組成分布、ランダム性の
違いにより上記(1)式の融点をはずれる場合には流動
性、成形品の耐熱性および機械特性が不良になったり、
高温時のポリマの分解が起こりやすく、加熱減量が大き
いため好ましくない。ここで、融点(Tm)とは示査走差
熱量計により、昇温速度20℃/分で測定した際に観測さ
れる吸熱ピーク温度、後述のTm2を指す。
また、前述の示査熱量測定においては、重合を完了し
たポリマを室温から融点以上の温度まで20℃/分の昇温
条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(以下Tm
1と略す)と、Tm1の観測後Tm1+20℃の温度で5分間保
持した後−20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した
後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される
吸熱ピーク温度(以下Tm2と略す)の間に|Tm1−Tm2|≦1
0℃の関係であり、|Tm1−Tm2|≦6℃が好ましい。この
温度差が10℃より大きい時にはポリマのランダム性が十
分とは言えず好ましくない。
たポリマを室温から融点以上の温度まで20℃/分の昇温
条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(以下Tm
1と略す)と、Tm1の観測後Tm1+20℃の温度で5分間保
持した後−20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した
後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される
吸熱ピーク温度(以下Tm2と略す)の間に|Tm1−Tm2|≦1
0℃の関係であり、|Tm1−Tm2|≦6℃が好ましい。この
温度差が10℃より大きい時にはポリマのランダム性が十
分とは言えず好ましくない。
また、この共重合ポリエステルの対数粘度は0.1g/dl
濃度、60℃のペンタフルオロフェノール中で測定した値
が、1.0〜3.0dl/gであり、1.3〜2.5dl/gが好ましい。対
数粘度の値が1.0dl/g未満では機械的特性が不十分であ
り、3.0dl/gを越える場合は流動性が損なわれるためい
ずれの場合も好ましくない。
濃度、60℃のペンタフルオロフェノール中で測定した値
が、1.0〜3.0dl/gであり、1.3〜2.5dl/gが好ましい。対
数粘度の値が1.0dl/g未満では機械的特性が不十分であ
り、3.0dl/gを越える場合は流動性が損なわれるためい
ずれの場合も好ましくない。
また、本発明の共重合ポリエステルの分子量分布は、
例えば高分子論文集45巻531頁(1988)に記載されてい
る方法で測定可能であるが、分子量分布を示す重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnの値が3.0
未満が好ましく、2.9未満がより好ましい。この値より
も大きくなるとランダム性が十分とは言えず好ましくな
い。
例えば高分子論文集45巻531頁(1988)に記載されてい
る方法で測定可能であるが、分子量分布を示す重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnの値が3.0
未満が好ましく、2.9未満がより好ましい。この値より
も大きくなるとランダム性が十分とは言えず好ましくな
い。
本発明の共重合ポリエステルの溶融粘度は100〜5,000
ポイズが好ましく、特に200〜2,000ポイズが好ましい。
ポイズが好ましく、特に200〜2,000ポイズが好ましい。
なお、この溶融粘度は(融点(Tm2)+10)℃でずり
速度1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターに
よって測定した値である。
速度1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターに
よって測定した値である。
なお、本発明で用いる共重合ポリエステルを重縮合す
る際には上記構造単位(I)〜(IV)を構成する成分以
外に4,4′−ジフェニルジカルボン酸、3,3′−ジフェニ
ルジカルボン酸、2,2′−ジフェニルジカルボン酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテ
ルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,
4′−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェニキ
シ)エタン−4,4′−ジカルボン酸およびイソフタル酸
などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカル
ボン酸、ハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、t−ブチルハイドロキノン、3,3′,5,5′−テトラ
メチル−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、フェニルハ
イドロキノン、クロルハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルプロパン、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル等の芳香族ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグルコール、1,4−シク
ロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキシ安
息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒド
ロキシカルボン酸あるいは芳香族イミド化合物などを本
発明の目的を損なわない程度の少割合の範囲でさらに共
重合せしめることができる。
る際には上記構造単位(I)〜(IV)を構成する成分以
外に4,4′−ジフェニルジカルボン酸、3,3′−ジフェニ
ルジカルボン酸、2,2′−ジフェニルジカルボン酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテ
ルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,
4′−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェニキ
シ)エタン−4,4′−ジカルボン酸およびイソフタル酸
などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカル
ボン酸、ハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、t−ブチルハイドロキノン、3,3′,5,5′−テトラ
メチル−4,4′−ジヒドロキシビフェニル、フェニルハ
イドロキノン、クロルハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルプロパン、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル等の芳香族ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ネオペンチルグルコール、1,4−シク
ロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキシ安
息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒド
ロキシカルボン酸あるいは芳香族イミド化合物などを本
発明の目的を損なわない程度の少割合の範囲でさらに共
重合せしめることができる。
かくしてなる本発明のランダム性の改良された共重合
ポリエステルは溶融重合法のみで得られ、優れた溶融流
動性、光学異方性を有し、射出成形、押出成形、ブロー
成形などの通常の成形方法により優れた耐熱性および剛
性、耐衝撃性に代表される機械的性質を有する三次元成
形品、フイルム、容器、ホースなどの成形品に加工する
ことが可能である。
ポリエステルは溶融重合法のみで得られ、優れた溶融流
動性、光学異方性を有し、射出成形、押出成形、ブロー
成形などの通常の成形方法により優れた耐熱性および剛
性、耐衝撃性に代表される機械的性質を有する三次元成
形品、フイルム、容器、ホースなどの成形品に加工する
ことが可能である。
本発明の共重合ポリエステルに対し、ガラス繊維、炭
素繊維、アスベストなどの強化剤、充填剤、核剤、顔
料、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、離型剤および
難燃剤などの添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加して、所
望の特性を付与することができる。
素繊維、アスベストなどの強化剤、充填剤、核剤、顔
料、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、離型剤および
難燃剤などの添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加して、所
望の特性を付与することができる。
特に、本発明の共重合ポリエステルに対して有機難燃
剤を添加することにより良好な難燃性を付与することが
可能である。
剤を添加することにより良好な難燃性を付与することが
可能である。
本発明において使用できる有機難燃剤とは有機臭素化
合物および/または有機リン化合物などである。
合物および/または有機リン化合物などである。
有機臭素化合物は、分子中に臭素原子を有するもので
あり、特に臭素含量20重量%以上のものが好ましい。具
体的には、デカブロモジフェニルエーテル、エチレンビ
ス−(テトラブロモフタルイミド)などの低分子量有機
臭素化合物、臭素化ポリカーボネート(例えば臭素化ビ
スフェノールAを原料として製造されたポリカーボネー
トオリゴマーあるいはそのビスフェノールAとの共重合
物)、臭素化エポキシ化合物(例えば臭素化ビスフェノ
ールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造され
るジエポキシ化合物や臭素化フェノール類とエピクロル
ヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合
物)、ポリ(臭素化ベンジルアクリレート)、臭素化ポ
リフェニレンエーテル、臭素化ビスフェノールA、塩化
シアヌルおよび臭素化フェノールの縮合物、臭素化ポリ
スチレン、架橋臭素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリα
−メチルスチレン等のハロゲン化されたポリマーやオゴ
リマーあるいは、これらの混合物が挙げられ、なかでも
エチレンビス−(テトラブロモフタルイミド)、臭素化
エポキシオリゴマーまたはポリマー、臭素化ポリスチレ
ン、架橋臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエ
ーテルおよび臭素化ポリカーボネートが好ましく、エチ
レンビス−(テトラブロモフタルイミド)、臭素化ポリ
スチレン、臭素化ポリカーボネートが特に好ましく使用
できる。
あり、特に臭素含量20重量%以上のものが好ましい。具
体的には、デカブロモジフェニルエーテル、エチレンビ
ス−(テトラブロモフタルイミド)などの低分子量有機
臭素化合物、臭素化ポリカーボネート(例えば臭素化ビ
スフェノールAを原料として製造されたポリカーボネー
トオリゴマーあるいはそのビスフェノールAとの共重合
物)、臭素化エポキシ化合物(例えば臭素化ビスフェノ
ールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造され
るジエポキシ化合物や臭素化フェノール類とエピクロル
ヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合
物)、ポリ(臭素化ベンジルアクリレート)、臭素化ポ
リフェニレンエーテル、臭素化ビスフェノールA、塩化
シアヌルおよび臭素化フェノールの縮合物、臭素化ポリ
スチレン、架橋臭素化ポリスチレン、架橋臭素化ポリα
−メチルスチレン等のハロゲン化されたポリマーやオゴ
リマーあるいは、これらの混合物が挙げられ、なかでも
エチレンビス−(テトラブロモフタルイミド)、臭素化
エポキシオリゴマーまたはポリマー、臭素化ポリスチレ
ン、架橋臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエ
ーテルおよび臭素化ポリカーボネートが好ましく、エチ
レンビス−(テトラブロモフタルイミド)、臭素化ポリ
スチレン、臭素化ポリカーボネートが特に好ましく使用
できる。
これらの有機臭素化合物の添加量は、液晶ポリエステ
ル100重量部当り0.2〜30重量部が好ましく、0.5〜20重
量部がより好ましいが、難燃性は液晶ポリエステルの前
記構造単位(III)の共重合量と密接な関係があるた
め、次のような添加量にするのが好ましい。すなわち有
機臭素化合物の添加量は液晶ポリエステル中の構造単位
(III)の100重量部に対して60〜280重量部が好まし
く、100〜200重量部が特に好ましい。
ル100重量部当り0.2〜30重量部が好ましく、0.5〜20重
量部がより好ましいが、難燃性は液晶ポリエステルの前
記構造単位(III)の共重合量と密接な関係があるた
め、次のような添加量にするのが好ましい。すなわち有
機臭素化合物の添加量は液晶ポリエステル中の構造単位
(III)の100重量部に対して60〜280重量部が好まし
く、100〜200重量部が特に好ましい。
一方、有機リン化合物は、分子中にリン原子を有する
ものであり、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸から合成さ
れる化合物、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ホスホ
ランなどの化合物や下記構造式の化合物、および、 (ただし、R1は水素原子または一価の有機残基を、Arは
2価の有機残基を示す。) これら有機リン化合物を一成分として含有するポリマー
である。
ものであり、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸から合成さ
れる化合物、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ホスホ
ランなどの化合物や下記構造式の化合物、および、 (ただし、R1は水素原子または一価の有機残基を、Arは
2価の有機残基を示す。) これら有機リン化合物を一成分として含有するポリマー
である。
かかる有機リン化合物を一成分として含有するポリマ
ーとしては、下記構造単位を少なくとも一成分として含
有するポリマーを挙げることができる。
ーとしては、下記構造単位を少なくとも一成分として含
有するポリマーを挙げることができる。
(ただし、R1は水素原子または一価の有機残基を、R2は
二価の有機残基を、Arは三価の有機残基を示す。) そしてこれらのうち最も好ましい有機リン化合物は下
記構造単位からなるポリマーである。
二価の有機残基を、Arは三価の有機残基を示す。) そしてこれらのうち最も好ましい有機リン化合物は下
記構造単位からなるポリマーである。
(ただし、R1は水素原子または一価の有機残基を、R2は
二価の有機残基を示す。) なお、これらの有機リン化合物は一部が金属塩であっ
てもよい。
二価の有機残基を示す。) なお、これらの有機リン化合物は一部が金属塩であっ
てもよい。
これらの有機リン化合物の添加量は、液晶ポリエステ
ル100重量部あたり0.2〜30重量部、好ましくは0.5〜15
重量部であり、構造単位(III)の100重量部に対して2
〜150重量部が好ましく、10〜110重量部がより好まし
い。
ル100重量部あたり0.2〜30重量部、好ましくは0.5〜15
重量部であり、構造単位(III)の100重量部に対して2
〜150重量部が好ましく、10〜110重量部がより好まし
い。
また本発明において有機リン化合物が下記構造単位か
らなるポリマのように臭素原子を含有した有機リン化合
物であってもよい。
らなるポリマのように臭素原子を含有した有機リン化合
物であってもよい。
(ただし、R1は水素原子または一価の有機残基を示
す。) 本発明の液晶ポリエステルは構造単位(III)が構造
単位(I)、(II)および(III)の合計に対して7〜2
0モル%であるため、前記の難燃剤添加量でUL94規格の
垂直型燃焼テスト(ASTM D790規格)で1/32″厚みでV
−0にすることができる。構造単位(III)が7モル%
未満では、液晶ポリエステルの融点が高くなるため難燃
剤によって溶融時に液晶ポリエステルが分解し重合度低
下が起こり、充填剤を添加しても機械物性が低下した
り、燃焼時に成形品がドリップしたりして好ましくな
い。一方、構造単位(III)が20モル%より多いと荷重
たわみ温度などの耐熱性が大きく低下するのみならず、
難燃性を付与するには多量の有機臭素化合物や有機リン
化合物を添加する必要があったり、アンチモン化合物な
どの難燃助剤をさらに添加する必要があり、そのために
耐熱性や機械的特性の低下が生じるため好ましくない。
す。) 本発明の液晶ポリエステルは構造単位(III)が構造
単位(I)、(II)および(III)の合計に対して7〜2
0モル%であるため、前記の難燃剤添加量でUL94規格の
垂直型燃焼テスト(ASTM D790規格)で1/32″厚みでV
−0にすることができる。構造単位(III)が7モル%
未満では、液晶ポリエステルの融点が高くなるため難燃
剤によって溶融時に液晶ポリエステルが分解し重合度低
下が起こり、充填剤を添加しても機械物性が低下した
り、燃焼時に成形品がドリップしたりして好ましくな
い。一方、構造単位(III)が20モル%より多いと荷重
たわみ温度などの耐熱性が大きく低下するのみならず、
難燃性を付与するには多量の有機臭素化合物や有機リン
化合物を添加する必要があったり、アンチモン化合物な
どの難燃助剤をさらに添加する必要があり、そのために
耐熱性や機械的特性の低下が生じるため好ましくない。
また、本発明の難燃性共重合ポリエステル組成物に対
して充填剤を添加することにより、機械的特性、耐熱性
をいっそう改善することができる。
して充填剤を添加することにより、機械的特性、耐熱性
をいっそう改善することができる。
充填剤を添加する場合、その添加量は共重合ポリエス
テル100重量部に対して200重量部以下が好ましく、15〜
100重量部が特に好ましい。
テル100重量部に対して200重量部以下が好ましく、15〜
100重量部が特に好ましい。
充填剤および/または有機難燃剤を添加することによ
り得られる共重合ポリエステル組成物の荷重たわみ温度
は(3)式を満足するものが好ましい。
り得られる共重合ポリエステル組成物の荷重たわみ温度
は(3)式を満足するものが好ましい。
−10<Td−Z+6.8x−85<10 …(3) ただし、(3)においてTdは成形品の荷重たわみ温度
を示し、xは構造単位(III)の構造単位(I)、(I
I)および(III)の合計に対する割合(モル%)を示
し、Zは下記(4)式で定義された値を示す。
を示し、xは構造単位(III)の構造単位(I)、(I
I)および(III)の合計に対する割合(モル%)を示
し、Zは下記(4)式で定義された値を示す。
ここに、yは組成物中の充填剤の充填剤と共重合ポリ
エステルの合計に対する重量分率(%)を示す。
エステルの合計に対する重量分率(%)を示す。
この場合、荷重たわみ温度がポリマの組成分布、ラン
ダム性の違いにより上記(3)式よりはずれる場合、ポ
リマの溶融流動性、成形品の機械的特性が不良となるた
め好ましくない。
ダム性の違いにより上記(3)式よりはずれる場合、ポ
リマの溶融流動性、成形品の機械的特性が不良となるた
め好ましくない。
本発明において用いることができる充填剤としては、
ガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン
酸カリウム繊維、石コウ繊維、黄銅繊維、ステンレス繊
維、スチール繊維、セラミックス繊維、ボロンウイスカ
繊維、マイカ、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、ガラ
スビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、
クレー、ワラステナイト、酸化チタンや黒鉛等の繊維
状、粉状、粒状あるいは板状の無機フィラーが挙げられ
る。
ガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、チタン
酸カリウム繊維、石コウ繊維、黄銅繊維、ステンレス繊
維、スチール繊維、セラミックス繊維、ボロンウイスカ
繊維、マイカ、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、ガラ
スビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、
クレー、ワラステナイト、酸化チタンや黒鉛等の繊維
状、粉状、粒状あるいは板状の無機フィラーが挙げられ
る。
上記充填剤中、ガラス繊維が好ましく使用される。ガ
ラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものな
ら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプ
のチョップトストランド、ミルドファイバーなどから選
択して用いることができる。また、ガラス繊維はエチレ
ン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ
樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆あるいは集束されていて
も良く、またシラン系、チタネート系などのカップリン
グ剤、その他の表面処理剤で処理されていても良い。
ラス繊維の種類は、一般に樹脂の強化用に用いるものな
ら特に限定はなく、例えば長繊維タイプや短繊維タイプ
のチョップトストランド、ミルドファイバーなどから選
択して用いることができる。また、ガラス繊維はエチレ
ン/酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ
樹脂などの熱硬化性樹脂で被覆あるいは集束されていて
も良く、またシラン系、チタネート系などのカップリン
グ剤、その他の表面処理剤で処理されていても良い。
更に、本発明の組成物には、本発明の目的を損なわな
い程度の範囲で、酸化防止剤および熱安定剤(たとえば
ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類
およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(たとえば
レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、
ベンゾフェノンなど)、滑剤および離型剤(モンタン酸
およびその塩、そのエステル、そのハーフエステル、ス
テアリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレン
ワックスなど)、染料(たとえばニグロシンなど)およ
び顔料(たとえば硫化カドミウム、フタロシアニン、カ
ーボンブラックなど)を含む着色剤、可塑剤、帯電防止
剤などの通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加して、
所定の特性を付与することができる。
い程度の範囲で、酸化防止剤および熱安定剤(たとえば
ヒンダードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類
およびこれらの置換体など)、紫外線吸収剤(たとえば
レゾルシノール、サリシレート、ベンゾトリアゾール、
ベンゾフェノンなど)、滑剤および離型剤(モンタン酸
およびその塩、そのエステル、そのハーフエステル、ス
テアリルアルコール、ステアラミドおよびポリエチレン
ワックスなど)、染料(たとえばニグロシンなど)およ
び顔料(たとえば硫化カドミウム、フタロシアニン、カ
ーボンブラックなど)を含む着色剤、可塑剤、帯電防止
剤などの通常の添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加して、
所定の特性を付与することができる。
本発明の樹脂組成物は溶融混練することが好ましく、
溶融混練には公知の方法を用いることができる。たとえ
ば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単
軸もしくは二軸押出機などを用い、200〜350℃の温度で
溶融混練して組成物とすることができる。
溶融混練には公知の方法を用いることができる。たとえ
ば、バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、単
軸もしくは二軸押出機などを用い、200〜350℃の温度で
溶融混練して組成物とすることができる。
かくして得られる共重合ポリエステル組成物は、射出
成形などの通常の方法により優れた耐熱性および剛性、
耐衝撃性に代表される機械的性質を有する成形品を与え
ることができる。
成形などの通常の方法により優れた耐熱性および剛性、
耐衝撃性に代表される機械的性質を有する成形品を与え
ることができる。
<実施例> 以下に実施例により本発明をさらに説明する。
実施例1 留出管、撹拌翼を備えた反応容器にp−ヒドロキシ安
息香酸(A)994.5g(7.2モル)、4,4′−ジヒドロキシ
ビフェニル(B)125.7g(0.675モル)、テレフタル酸1
12.1g(0.675モル)、固有粘度が約0.6のポリエチレン
テレフタレート(C)216.2g(1.125モル)および無水
酢酸960.2g(9.4モル)を仕込み、次の条件で脱酢酸重
合を行った。
息香酸(A)994.5g(7.2モル)、4,4′−ジヒドロキシ
ビフェニル(B)125.7g(0.675モル)、テレフタル酸1
12.1g(0.675モル)、固有粘度が約0.6のポリエチレン
テレフタレート(C)216.2g(1.125モル)および無水
酢酸960.2g(9.4モル)を仕込み、次の条件で脱酢酸重
合を行った。
まず窒素雰囲気下130〜150℃で4時間反応させた。こ
の時点までの酢酸の留出液量は48gであり、理論留出量
の4.3%であった。その後、2.5時間かけて250℃まで昇
温し、さらに250℃で2.5時間反応を続けた。この時点ま
での留出液量は900gであり、理論留出量の81%であっ
た。さらに、2時間かけて系内温度を320℃まで昇温さ
せた後、1.5時間で系内を0.3mmHgまで減圧し、さらに30
分間反応を続け重縮合を完結させた。減圧開始までに酢
酸の理論留出量の88%に相当する980gの留出液が留出し
た。上記の反応の結果、ベージュ色のポリマが得られ
た。
の時点までの酢酸の留出液量は48gであり、理論留出量
の4.3%であった。その後、2.5時間かけて250℃まで昇
温し、さらに250℃で2.5時間反応を続けた。この時点ま
での留出液量は900gであり、理論留出量の81%であっ
た。さらに、2時間かけて系内温度を320℃まで昇温さ
せた後、1.5時間で系内を0.3mmHgまで減圧し、さらに30
分間反応を続け重縮合を完結させた。減圧開始までに酢
酸の理論留出量の88%に相当する980gの留出液が留出し
た。上記の反応の結果、ベージュ色のポリマが得られ
た。
このポリマの理論構造式は次のとおりであり、このポ
リエステルの元素分析結果は理論値とよい一致を示し
た。
リエステルの元素分析結果は理論値とよい一致を示し
た。
また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にの
せ、昇温して光学異方性の確認を行った結果、液晶開始
温度は294℃であり、良好な光学異方性を示した。
せ、昇温して光学異方性の確認を行った結果、液晶開始
温度は294℃であり、良好な光学異方性を示した。
このポリマを微粉砕し、280℃に設定した熱風炉中で
3時間加熱し、熱減量を測定したところ、0.34%と低い
値であった。
3時間加熱し、熱減量を測定したところ、0.34%と低い
値であった。
このポリマの融点をパーキンエルマー社製DSC−7型
を用いて、昇温速度20℃/分の条件で測定したところ、
Tm1のピーク温度は316℃、Tm2のピーク温度は312℃であ
った。
を用いて、昇温速度20℃/分の条件で測定したところ、
Tm1のピーク温度は316℃、Tm2のピーク温度は312℃であ
った。
なお、このポリマの対数粘度は1.70dl/gであり、溶融
粘度は322℃、ずり速度1000(1/秒)で1000ポイズと流
動性が極めて良好であった。
粘度は322℃、ずり速度1000(1/秒)で1000ポイズと流
動性が極めて良好であった。
なお、このポリマの分子量をゲルパーミエーション
(GPC)に低角度レーザー光散乱高度計(LALLS)および
示差屈折率計を組入れたGPC−LALLS法で測定したとこ
ろ、重量平均分子量(Mw)=22,000、数平均分子量(M
n)=10,800であり、Mw/Mn=2.1と小さいことがわかっ
た。
(GPC)に低角度レーザー光散乱高度計(LALLS)および
示差屈折率計を組入れたGPC−LALLS法で測定したとこ
ろ、重量平均分子量(Mw)=22,000、数平均分子量(M
n)=10,800であり、Mw/Mn=2.1と小さいことがわかっ
た。
このポリマを住友ネスタール射出成形機・プロマット
40/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダ温
度320℃、金型温度90℃の条件で1/8″厚×1/2″幅×
5″長のテストピースおよび1/8″厚×2・1/2″長のモ
ールドノッチ衝撃試験片を作成した。アイゾット衝撃試
験を行ったところ、40kg・cm/cmと高い値を示した。
40/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダ温
度320℃、金型温度90℃の条件で1/8″厚×1/2″幅×
5″長のテストピースおよび1/8″厚×2・1/2″長のモ
ールドノッチ衝撃試験片を作成した。アイゾット衝撃試
験を行ったところ、40kg・cm/cmと高い値を示した。
また東洋精機製の荷重たわみ温度測定装置を用いて1/
8″×1/2″×5″の試験片の荷重たわみ温度を測定した
ところ233℃(18.60kg/cm2)であった。
8″×1/2″×5″の試験片の荷重たわみ温度を測定した
ところ233℃(18.60kg/cm2)であった。
実施例2 実施例1と同じ方法で得られたポリマ100重量部と臭
素化ポリスチレン“パイロチェック"68PB(日産フェロ
(株)製)6重量部をリボンブレンダでドライブレンド
した後、30mmφ二軸押出機を用いシリンダ温度320℃で
溶融混練後ペレタイズした。
素化ポリスチレン“パイロチェック"68PB(日産フェロ
(株)製)6重量部をリボンブレンダでドライブレンド
した後、30mmφ二軸押出機を用いシリンダ温度320℃で
溶融混練後ペレタイズした。
次に得られたペレットを住友ネスタール射出成形機プ
ロマット40/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シ
リンダー温度320℃、金型温度90℃の条件で、実施例1
で成形した荷重たわみ温度(HDT)測定用試験片、モー
ルドノッチ衝撃試験片のほかに燃焼試験片(1/32″およ
び1/8″×1/2″×5″)を成形した。これらの試験片に
ついて、荷重たわみ温度、アイゾット衝撃強度の測定お
よびUL−94規格に従った垂直型燃焼テストを行った。
ロマット40/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シ
リンダー温度320℃、金型温度90℃の条件で、実施例1
で成形した荷重たわみ温度(HDT)測定用試験片、モー
ルドノッチ衝撃試験片のほかに燃焼試験片(1/32″およ
び1/8″×1/2″×5″)を成形した。これらの試験片に
ついて、荷重たわみ温度、アイゾット衝撃強度の測定お
よびUL−94規格に従った垂直型燃焼テストを行った。
その結果、荷重たわみ温度232℃、アイゾット衝撃強
度39kgf−cm/cmと実施例1と同様高い値を示したうえ、
難燃性も1/32″V−0であることがわかった。
度39kgf−cm/cmと実施例1と同様高い値を示したうえ、
難燃性も1/32″V−0であることがわかった。
実施例3 実施例1と同じ方法により得られたポリマ100重量部
に対して、臭素化ポリスチレン“パイロチェック"68PB
(日産フェロ(株)製)6重量部およびガラス繊維(チ
ョップドストランド3mm長)45重量部をドライブレンド
した後、30mmφ二軸押出機により310℃で溶融混練−ペ
レタイズした。
に対して、臭素化ポリスチレン“パイロチェック"68PB
(日産フェロ(株)製)6重量部およびガラス繊維(チ
ョップドストランド3mm長)45重量部をドライブレンド
した後、30mmφ二軸押出機により310℃で溶融混練−ペ
レタイズした。
得られたペレットを実施例2と同じ条件で、荷重たわ
み温度(HDT)測定用試験片、モールドノッチ衝撃試験
片および燃焼試験片を成形した。これらの試験につい
て、荷重たわみ温度、アイゾット衝撃強度の測定および
UL−94規格に従った垂直型燃焼テストを行った。
み温度(HDT)測定用試験片、モールドノッチ衝撃試験
片および燃焼試験片を成形した。これらの試験につい
て、荷重たわみ温度、アイゾット衝撃強度の測定および
UL−94規格に従った垂直型燃焼テストを行った。
その結果、荷重たわみ温度256℃、アイゾット衝撃強
度7.0kgf−cm/cmであり、難燃性も1/32″V−0である
ことがわかった。
度7.0kgf−cm/cmであり、難燃性も1/32″V−0である
ことがわかった。
<発明の効果> 本発明の共重合ポリエステルは、良好な耐熱性および
機械的特性を示す成形品を与えるため金属代替プラスチ
ック成形品等の種々の用途に使用することができる。
機械的特性を示す成形品を与えるため金属代替プラスチ
ック成形品等の種々の用途に使用することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】下記構造単位(I)〜(IV)からなり、構
造単位(I)および(II)の合計が構造単位(I)、
(II)および(III)の合計の86〜92モル%、構造単位
(III)が構造単位(I)、(II)および(III)の合計
の14〜8モル%であり、構造単位(I)と(II)のモル
比[(I)/(II)]が85/15〜92/8であり、融点(Tm,
℃)が(1)式を、吸熱ピーク温度(Tm1,Tm2)が下記
(2)式を満足し、対数粘度が1.0〜3.0dl/gであること
を特徴とするランダム性の改良された共重合ポリエステ
ル。 (O−CH2CH2−O ……(III) −10<Tm+5.89x−385.5<10 …(1) (ただし(1)式中のxは構造単位(III)の構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対する割合(モ
ル%)を示す。) |Tm1−Tm2|≦10℃ …(2) (示差走査熱量計を用い、重合を完了した共重合ポリエ
ステルを室温から融点以上の温度まで20℃/分の昇温条
件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度をTm1と
し、Tm1の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間保持した後
−20℃の降温条件で一旦冷却した後、再度20℃/分の昇
温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度をTm2
とする) - 【請求項2】請求項(1)記載の共重合ポリエステルに
充填剤および/または有機難燃剤を含有させたことを特
徴とする共重合ポリエステル組成物。 - 【請求項3】荷重たわみ温度(18.56Kgf/cm3)が(3)
式を満足することを特徴とする請求項(2)記載の共重
合ポリエステル組成物。 −10<Td−Z+6.8x−85<10 …(3) (ただし、(3)式中Tdは成形品の荷重たわみ温度を示
し、xは構造単位(III)の[(I)+(II)+(II
I)]に対する割合(モル%)を示し、Zは下記(4)
式で定義された値を示す。 ここにyは組成物中の充填剤の充填剤と共重合ポリエス
テルの合計に対する重量分率(%)を示す。) - 【請求項4】請求項1記載の共重合ポリエステルを成形
してなる成形品。 - 【請求項5】請求項2または3記載の共重合ポリエステ
ル組成物を成形してなる成形品。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000856A JP2581242B2 (ja) | 1990-01-05 | 1990-01-05 | 共重合ポリエステルおよびその組成物 |
US07/523,030 US5085807A (en) | 1989-05-15 | 1990-05-14 | Flame-retardant liquid crystal polyester composition, process for preparation thereof and injection-molded article composed thereof |
KR1019900006896A KR0171195B1 (ko) | 1989-05-15 | 1990-05-15 | 난연성 액정 폴리에스테르 조성물, 이의 제조방법 및 이로 이루어진 사출 성형품 |
DE69030281T DE69030281T2 (de) | 1989-05-15 | 1990-05-15 | Flammenhemmende, flüssigkristalline Polyesterzusammensetzung, Verfahren zu deren Herstellung und daraus hergestelltes Spritzgussteil |
EP90305194A EP0398624B1 (en) | 1989-05-15 | 1990-05-15 | Flame-retardant liquid crystalline polyester composition, process for preparation thereof and injection-molded article composed thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000856A JP2581242B2 (ja) | 1990-01-05 | 1990-01-05 | 共重合ポリエステルおよびその組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04136027A JPH04136027A (ja) | 1992-05-11 |
JP2581242B2 true JP2581242B2 (ja) | 1997-02-12 |
Family
ID=11485296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
GB201804961D0 (en) * | 2018-03-28 | 2018-05-09 | Dupont Teijin Films Us Lp | Copolyesters and films made therefrom |
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---|---|---|---|---|
JPH0717741B2 (ja) * | 1986-07-25 | 1995-03-01 | 東レ株式会社 | 共重合ポリエステル |
-
1990
- 1990-01-05 JP JP2000856A patent/JP2581242B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH04136027A (ja) | 1992-05-11 |
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