JP2804939B2 - 車両走行距離記録装置 - Google Patents

車両走行距離記録装置

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JP2804939B2
JP2804939B2 JP13342293A JP13342293A JP2804939B2 JP 2804939 B2 JP2804939 B2 JP 2804939B2 JP 13342293 A JP13342293 A JP 13342293A JP 13342293 A JP13342293 A JP 13342293A JP 2804939 B2 JP2804939 B2 JP 2804939B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の走行距離を記録す
る車両走行距離記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両走行距離記録装置は、特開平
4−70513号公報に記録されているように、不揮発
性メモリとランダムアクセスメモリ(RAM)に車両の
走行距離を算出する走行距離算出データを記録させ、こ
の走行距離算出データに基づいて車両走行距離を算出し
て表示するようにしている。
【0003】また、RAMは、車両のバッテリ等によっ
て一応バックアップされているが、装置の動作開始時に
は、RAMの記録がバックアップされているか否かを判
定し、バックアップされていないときは不揮発性メモリ
に記録されている走行距離算出データを読出してRAM
の記録を書換えていた。
【0004】また、RAMの記録がバックアップされて
いたか否かの判定はRAM内の複数のエリアに特定のキ
ーワードを記録しておき、装置の動作開始のこのキーワ
ードを読出して、キーワードに誤りが有るか否かによっ
て判定させていた。すなわち、図7に示すように、RA
Mにはキーワードを記録する9個のエリアにキーワード
記録し、装置の動作開始時に、読出した9個のキーワー
ドに1個でも誤りがあればRAMの記録はバックアップ
されていないと判定する。
【0005】図7のキーワード以外のオドデータLはオ
ド値(車両走行距離)、カウンタ値C、ポインタ値Pお
よびデータ値Dは車両の走行距離を算出する走行距離算
出データが記録される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
の車両走行距離記録装置は、装置の動作開始時にRAM
内のキーワードを読出して、読出したキーワードに誤り
があれば不揮発性メモリより走行距離算出データを読出
してRAMの走行距離算出データを書換えてオド値を算
出するようにしていた。
【0007】このため、読出したキーワードに誤りが無
くても、RAMの走行距離算出データがバックアップさ
れていた。すなわち、データに誤りが無いとは保証され
ず、誤りが有ればオド値および不揮発性メモリの記録を
誤らせる結果をまねいていた。
【0008】本発明は装置の動作開始時のRAMの記録
がバックアップされているか否かの判定を確実に行なわ
れるよう改良した車両走行距離記録装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに本発明が採用した手段を図1を参照して説明する。
不揮発性メモリ(5)の複数の記録エリアを使用し、車
両が所定距離走行する毎に前記複数の記録エリアの記録
を順次+1して走行距離算出データを記録する車両走行
距離記録装置において、(a)車両走行距離の反転値<
L>および前記不揮発性メモリに記録されている走行距
離算出データを記録するメモリ(11)と、装置の動作
開始時に、(b)前記メモリ(11)の走行距離算出デ
ータより車両走行距離を算出する走行距離算出手段(1
0a)と、(c)前記走行距離算出手段で算出された車
両走行距離Lの反転値と前記メモリ(11)に記録され
ている車両走行距離の反転値<L>とが一致するか否を
判定する一致判定手段(10b)と、(d)前記一致判
定手段(10b)で不一致となったとき、前記不揮発性
メモリ(5)に記録されている走行距離算出データを読
出して前記メモリ(11)の走行距離算出データを書換
える記録書換手段(10c)と、を備える。
【0010】
【作用】装置の動作が開始されると、走行距離算出手段
(10a)はメモリ(11)に記録されている走行距離
算出データを読出して車両走行距離Lを算出する。一致
判定手段(10b)は走行距離算出手段(10a)で算
出された車両走行距離Lの反転値とメモリ(11)に記
録されている車両走行距離の反転値<L>とが一致する
か否かを判定する。
【0011】記録書換手段(10c)は、一致判定手段
(10b)での判定が不一致となったとき、不揮発性メ
モリ(5)に記録されている走行距離算出データを読出
してメモリ(11)の走行距離算出データを書換える。
以上のように、装置の動作開始時にメモリに記録されて
いる走行距離算出データを読出して車両走行距離を算出
し、算出した車両走行距離の反転値とメモリ記録されて
いる車両走行距離の反転値と比較し、一致しないときは
不揮発性メモリより走行距離算出データを読出してメモ
リの走行距離算出データを書換えるようにしたので、メ
モリの記録誤を確実に検出することができ正確な車両走
行距離の記録および表示を行なうことができる。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例を図2〜図6を参照して説
明する。図2は本発明の実施例の構成図、図3および4
は同実施例の動作フローチャート、図5は同実施例のメ
モリの具体例、図6は同実施例の不揮発性メモリの具体
例である。
【0013】図2において、1は予め定められた制御プ
ログラム従って処理を行なうプロセッサ(CPU)、2
は単位距離車両が走行する毎にパルスを出力する走行セ
ンサ、3は表示ドライバ4を介して走行距離を表示する
表示器、5は車両の走行距離を算出するに必要なデータ
を記録する不揮発性メモリ、6はバッテリ、7はイグニ
ッション電源回路、8はリセット回路である。
【0014】また、CPU1は制御プログラムが格納さ
れている読出専用メモリ(ROM)10および後述する
各種データを格納するランダムアクセスメモリ(RA
M)11を備えている。まず、図6を参照して、不揮発
性メモリ5について説明する。
【0015】図6(A)は不揮発性メモリへの初期状態
を示しており、アドレス0〜112をデータ領域、アド
レス113〜115をカウンタ(NO.1)領域、アドレ
ス116〜118をカウンタ(NO.2)領域として使用
し、各アドレスは8ビットのメモリで構成される。
【0016】データは16進数2桁で記録され、初期状
態においては全てのビットに“1”、すなわち“FF”
が記録されている。車両が1Km走行すると、アドレス
0の記録値“FF”に+1した“00”が記録され、3
Km走行すると、図6(B)に示されるように、順次ア
ドレスを増加してアドレス0〜2の記録を“00”にす
る。
【0017】アドレス112の記録が“00”になる
と、次はアドレス0に移って“01”を記録させ、この
繰返しを順次行って、アドレス0〜112が全て“F
F”となると図6(C)カウンタ領域のアドレス113
〜118を“FF”に+1した“00”を記録させて繰
返えす。
【0018】したがって、不揮発性メモリの記録より車
両走行距離Lは、 L=256×113×(C+1)+113×D+P …(1) ただし、Cはアドレス113〜118の記録値 Pはポインタが示すアドレス Dはポインタが示すアドレスに記録されているデータ値
+1 によって算出することができる。
【0019】なお、カウンタ(NO.1)および(NO.
2)は3個のメモリで構成させている理由は、式(1)
で示されるように、Cの記録に誤りが発生すれば、車両
走行距離Lに非常に大なる誤りが発生するため、この誤
りの発生を防止するため、3個のメモリの多数決よりC
の値を求めるようにしている。
【0020】また、カウンタ(NO.1)と(NO.2)の
2個を備ける理由は、不揮発性メモリのデータ書込中誤
りを防止させるためのもので、カウンタ領域が書換えら
れる時は、先ずカウンタ(NO.1)の書込、次にアドレ
ス112の書込、最後にカウンタ(NO.2)の書込を行
なうようにしている。
【0021】次に、RAM11は、図5に示すように、
走行センサ2よりパルスが入力される毎にカウントアッ
プされ1Kmの距離に対応するパルス数を加算する距離
カウンタS、車両走行距離の反転値を記録するオドデー
タ<L>、式(1)のCの値を記録するカウンタ値C、
式(1)のポインタアドレスを記録ポインタ値P、式
(1)のDの値を記録するデータ値D、および後で説明
するフラグ値を記録するフラグFの記録領域で構成され
る。
【0022】つぎに、図4を参照して、走行センサ2よ
りの入力パルス2により距離積算の動作を説明する。こ
の処理は走行センサ2よりパルスが入力される毎に割込
処理として開始される。
【0023】処理S11では、CPU1はROM10内
に格納されている割込処理プログラムに基づいて、RA
M11中の距離カウンタSの記録値を+1する。処理S
12では、距離カウンタSの記録値が1Km走行に対応
する記録値であるか否かを判定し、NOの場合は割込処
理を終了し、YESの場合は処理S13に移る。
【0024】処理S13では、RAM11内のフラグF
の記録値を“1”とし、処理S14に移ってRAM11
内の距離カウンタSの記録値を0にリセットして処理を
終了する。つぎに、図3を参照して、本発明の動作を説
明する。
【0025】動作の開始は車両のイグニッション電源が
ONになり、リセット回路8よりパルスが入力されると
開始される。処理S1では、CPU1はROM10に格
納されている走行距離算出プログラムに基づいて、RA
M11に記録されているC,DおよびPを読出して、式
(1)で示す演算を行って車両走行距離Lを算出する。
【0026】処理S2では、ROM10内の一致判定プ
ログラムに基づいて、処理S1で算出したLの反転値と
RAM11のオトデータ<L>の記録値が一致している
か否かを判定し、判定結果がYESの場合は処理S5に
移り、NOの場合は処理S3に移る。
【0027】処理S3では、不揮発性メモリ5よりデー
タを読出し、RAM11のC,PおよびDの記録値を書
換える。すなわち、図6で示すようにアドレス113〜
118に記録されている記録値を、Pはアドレス0〜1
12を順次サーチして、1アドレス前の記録値との差が
−1となった時のアドレス番号、DはアドレスがP−1
に記録されているデータ値として走行距離算出データを
読出してRAM11の記録を書換える。
【0028】処理S4では、処理S3で書換えられた走
行距離算出データC,DおよびPを用いて式(1)なる
演算を行ってLを求め、この反転値をRAM11のオド
データ<L>記録する。オドデータ<L>の記録より読
出されたデータは反転されて表示ドライバ4を介して表
示部3に転送され、車両走行距離が表示される。
【0029】処理S5では、図5で説明したRAM11
のフラグに“1”が記録されているか否かを判定し、N
Oの場合は“1”になるまで待機し、YESの場合は処
理S6に移る。処理S6では、RAM11のオドデータ
<L>の記録値を−1する。
【0030】処理S7では、RAM11のポインタ値P
の記録値に対応する不揮発性メモリ10のアドレスのデ
ータをRAM11のデータ値Dの記録しているデータ値
に書換える。処理S8では、RAM11のポインタ値P
の記録値を+1し、データ値Dの記録値はPの値が0に
変更になったときは記録値を+1し、カウンタ値CはD
が“FF”でPが0になったとき記録値を+1する。
【0031】処理S9では、RAM11のフラグFの記
録値を“0”にして処理S5に移り、処理S5〜S9
が、イグニッション電源がオフになるまで繰返えされ
る。なお処理S3での不揮発性メモリ10よりRAM1
1への走行距離算出データの書換、および処理S7およ
びS8のRAM11より不揮発性メモリへの書換につい
ては、従来例の特願平4−70513号公報に詳細に記
載されている。
【0032】本発明では、RAMの記録がバックアップ
されていたか否かの判定を、RAMに記録されている走
行距離算出データに基づいて車両走行距離Lを算出し、
Lの反転値とRAMに記録されている車両走行距離の反
転値<L>とを比較するようにしているが、このように
Lの反転値と<L>を比較することによって完全に誤り
をなくすことができる。
【0033】すなわち、走行距離算出データC,Dおよ
びPは対応する値が、また車両走行距離は反転した値が
RAMに記録される。RAMに供給されている電圧が低
下して記録が誤る場合は記録“1”が“0”となる。し
たがって、誤りの発生によってC,D,Pおよび<L>
の記録値は数値が小さくなる。この小さくなったC,D
およびPを用いて算出した走行距離Lは小さくなるが、
Lを反転した数値は逆に大きくなる。したがって、Lの
反転値と<L>はデータに誤りが発生すると一致するこ
とはなく、確実に判定することができる。
【0034】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、そ
の発明の主旨に従った各種変形が可能である。
【0035】
【発明の効果】装置の動作開始時にメモリに記録されて
いる走行距離算出データを読出して車両走行距離を算出
し、算出した車両走行距離の反転値とメモリ記録されて
いる車両走行距離の反転値と比較し、一致しないときは
不揮発性メモリより走行距離算出データを読出してメモ
リの走行距離算出データを書換えるようにしたので、メ
モリの記録誤を確実に検出することができ正確な車両走
行距離の記録および表示を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図である。
【図2】本発明の実施例の構成図である。
【図3】同実施例の動作フローチャートである。
【図4】同実施例の動作フローチャートである。
【図5】同実施例のメモリの具体例である。
【図6】同実施例の不揮発性メモリの具体例である。
【図7】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 プロセッサ(CPU) 2 走行センサ 5 不揮発性メモリ 10 リードオンメモリ(ROM) 10a 走行距離算出手段 10b 一致判定手段 10c 記録書換手段 11 ランダムアクセスメモリ(RAM)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不揮発性メモリの複数の記録エリアを使
    用し、車両が所定距離走行する毎に前記複数の記録エリ
    アの記録を順次+1して走行距離算出データを記録する
    車両走行距離記録装置において、(a)車両走行距離の
    反転値<L>および前記不揮発性メモリに記録されてい
    る走行距離算出データを記録するメモリと、 装置の動作開始時に、(b)前記メモリの走行距離算出
    データより車両走行距離を算出する走行距離算出手段
    と、(c)前記走行距離算出手段で算出された車両走行
    距離Lの反転値と前記メモリに記録されている車両走行
    距離の反転値<L>とが一致するか否を判定する一致判
    定手段と、(d)前記一致判定手段で不一致となったと
    き、前記不揮発性メモリに記録されている走行距離算出
    データを読出して前記メモリの走行距離算出データを書
    換える記録書換手段と、を備えたことを特徴とする車両
    走行距離記録装置。
JP13342293A 1993-06-03 1993-06-03 車両走行距離記録装置 Expired - Lifetime JP2804939B2 (ja)

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JPH06341863A JPH06341863A (ja) 1994-12-13
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