JPH07262099A - 電子制御システムにおけるデータバックアップ装置及びデータバックアップ方法 - Google Patents
電子制御システムにおけるデータバックアップ装置及びデータバックアップ方法Info
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- JPH07262099A JPH07262099A JP6049038A JP4903894A JPH07262099A JP H07262099 A JPH07262099 A JP H07262099A JP 6049038 A JP6049038 A JP 6049038A JP 4903894 A JP4903894 A JP 4903894A JP H07262099 A JPH07262099 A JP H07262099A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 制御データの更新途中に電源が遮断されて
も、電源投入時には更新前及び更新後の制御データを混
在させることなく用いて電源投入時の制御を確実に行
う。 【構成】 電源遮断時にも記憶内容を保持するバックア
ップメモリは、RAM6に設けられている。バックアッ
プRAMには、制御データを記憶する2つの記憶領域の
うちいずれかを有効読出領域として指定する読出領域デ
ータが記憶されている。スロットルセンサ8又は水温セ
ンサ11の異常が検出された場合、CPU4は、読出領
域データが指定する有効読出領域とは異なる記憶領域に
対してデータ更新を行う。又、CPU4は、データの更
新完了後において読出領域データをそれ以前とは異なる
データに書き換える。そして、CPU4は、ダイアグチ
ェッカー13のリクエストによるデータ読出時におい
て、読出領域データが指定する有効読出領域のデータを
読み出し、ダイアグチェッカー13に出力する。
も、電源投入時には更新前及び更新後の制御データを混
在させることなく用いて電源投入時の制御を確実に行
う。 【構成】 電源遮断時にも記憶内容を保持するバックア
ップメモリは、RAM6に設けられている。バックアッ
プRAMには、制御データを記憶する2つの記憶領域の
うちいずれかを有効読出領域として指定する読出領域デ
ータが記憶されている。スロットルセンサ8又は水温セ
ンサ11の異常が検出された場合、CPU4は、読出領
域データが指定する有効読出領域とは異なる記憶領域に
対してデータ更新を行う。又、CPU4は、データの更
新完了後において読出領域データをそれ以前とは異なる
データに書き換える。そして、CPU4は、ダイアグチ
ェッカー13のリクエストによるデータ読出時におい
て、読出領域データが指定する有効読出領域のデータを
読み出し、ダイアグチェッカー13に出力する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子制御システムにお
けるデータバックアップ装置に係り、例えば車載機器の
異常解析に必要な診断データを記憶保持する故障診断装
置に用いられるデータバックアップ装置及びデータバッ
クアップ方法に関するものである。
けるデータバックアップ装置に係り、例えば車載機器の
異常解析に必要な診断データを記憶保持する故障診断装
置に用いられるデータバックアップ装置及びデータバッ
クアップ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のデータバックアップ装置は、従
来から、車載機器の異常解析に必要な診断データを記憶
保持して故障診断を実施する故障診断装置等に用いられ
ている。即ち、車両各部の診断データが、電源遮断時に
もその内容を保持するバックアップメモリに一定周期毎
に順次更新され、この更新されたデータを用いて異常の
診断が行われるようになっている(例えば、特開昭62
−142849号公報)。
来から、車載機器の異常解析に必要な診断データを記憶
保持して故障診断を実施する故障診断装置等に用いられ
ている。即ち、車両各部の診断データが、電源遮断時に
もその内容を保持するバックアップメモリに一定周期毎
に順次更新され、この更新されたデータを用いて異常の
診断が行われるようになっている(例えば、特開昭62
−142849号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の故障診
断装置では、バックアップメモリのデータ更新途中に電
源が遮断された場合、メモリ内容は更新前の診断データ
と更新後の診断データとが混在した状態になる。そし
て、電源投入時において、更新前と更新後のデータが混
在した状態のメモリ内容を故障診断に用いることで、故
障診断の精度が悪化するおそれが生じる。
断装置では、バックアップメモリのデータ更新途中に電
源が遮断された場合、メモリ内容は更新前の診断データ
と更新後の診断データとが混在した状態になる。そし
て、電源投入時において、更新前と更新後のデータが混
在した状態のメモリ内容を故障診断に用いることで、故
障診断の精度が悪化するおそれが生じる。
【0004】要するに、この種の電子制御システムで
は、バックアップメモリに更新前の制御データと更新後
の制御データとが混在して記憶されていると、その制御
データの精度が著しく低下してしまい、同データをバッ
クアップメモリから読み出して用いることができないと
いう問題が生じていた。
は、バックアップメモリに更新前の制御データと更新後
の制御データとが混在して記憶されていると、その制御
データの精度が著しく低下してしまい、同データをバッ
クアップメモリから読み出して用いることができないと
いう問題が生じていた。
【0005】本発明は上記の問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、制御データの更
新途中に電源が遮断されても、電源投入時には更新前及
び更新後の制御データを混在させることなく用いて電源
投入時の制御を確実に行うことができる電子制御システ
ムにおけるデータバックアップ装置及びデータバックア
ップ方法を提供することにある。
のであって、その目的とするところは、制御データの更
新途中に電源が遮断されても、電源投入時には更新前及
び更新後の制御データを混在させることなく用いて電源
投入時の制御を確実に行うことができる電子制御システ
ムにおけるデータバックアップ装置及びデータバックア
ップ方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載のデータバックアップ装置は、図7
に示すように、電源遮断時にも記憶データを保持するバ
ックアップメモリM1を備え、該バックアップメモリM
1に設けられた第1及び第2の記憶領域に電子制御シス
テムの制御データを記憶するようにしたデータバックア
ップ装置であって、前記第1又は第2の記憶領域を交互
に選択し、該選択された記憶領域の制御データを順次更
新するデータ更新手段M2と、前記データ更新手段M2
による第1又は第2の記憶領域のデータ更新後におい
て、当該記憶領域を有効読出領域として指定する読出領
域データを前記バックアップメモリM1の第3の記憶領
域に記憶する読出領域設定手段M3と、前記読出領域設
定手段M3による読出領域データが指定する記憶領域の
制御データを読み出すデータ読出手段M4とを備えたこ
とを要旨としている。
に、請求項1に記載のデータバックアップ装置は、図7
に示すように、電源遮断時にも記憶データを保持するバ
ックアップメモリM1を備え、該バックアップメモリM
1に設けられた第1及び第2の記憶領域に電子制御シス
テムの制御データを記憶するようにしたデータバックア
ップ装置であって、前記第1又は第2の記憶領域を交互
に選択し、該選択された記憶領域の制御データを順次更
新するデータ更新手段M2と、前記データ更新手段M2
による第1又は第2の記憶領域のデータ更新後におい
て、当該記憶領域を有効読出領域として指定する読出領
域データを前記バックアップメモリM1の第3の記憶領
域に記憶する読出領域設定手段M3と、前記読出領域設
定手段M3による読出領域データが指定する記憶領域の
制御データを読み出すデータ読出手段M4とを備えたこ
とを要旨としている。
【0007】請求項2に記載のデータバックアップ方法
は、電源遮断時にも記憶データを保持するバックアップ
メモリを用い、該バックアップメモリに設けられた第1
及び第2の記憶領域には電子制御システムの制御データ
を交互に記憶し、該バックアップメモリに設けられた第
3の記憶領域には制御データの有効読出領域が前記第1
又は第2の記憶領域のうちいずれであるかを指定する2
値の読出領域データを記憶したデータバックアップ方法
であって、前記第3の記憶領域の読出領域データが指定
する有効読出領域とは異なる記憶領域の制御データを順
次更新し、その後、前記第3の記憶領域の読出領域デー
タをそれ以前とは異なるデータに書き換えることを要旨
としている。
は、電源遮断時にも記憶データを保持するバックアップ
メモリを用い、該バックアップメモリに設けられた第1
及び第2の記憶領域には電子制御システムの制御データ
を交互に記憶し、該バックアップメモリに設けられた第
3の記憶領域には制御データの有効読出領域が前記第1
又は第2の記憶領域のうちいずれであるかを指定する2
値の読出領域データを記憶したデータバックアップ方法
であって、前記第3の記憶領域の読出領域データが指定
する有効読出領域とは異なる記憶領域の制御データを順
次更新し、その後、前記第3の記憶領域の読出領域デー
タをそれ以前とは異なるデータに書き換えることを要旨
としている。
【0008】
【作用】請求項1に記載のデータバックアップ装置にお
いて、データ更新手段M2は、バックアップメモリM1
の第1又は第2の記憶領域を交互に選択し、該選択され
た記憶領域の制御データを順次更新する。記憶領域設定
手段M3は、データ更新手段M2による第1又は第2の
記憶領域のデータ更新後において、当該記憶領域を有効
読出領域として指定する読出領域データをバックアップ
メモリM1の第3の記憶領域に記憶する。データ読出手
段M4は、読出領域設定手段M3による読出領域データ
が指定する記憶領域の制御データを読み出す。
いて、データ更新手段M2は、バックアップメモリM1
の第1又は第2の記憶領域を交互に選択し、該選択され
た記憶領域の制御データを順次更新する。記憶領域設定
手段M3は、データ更新手段M2による第1又は第2の
記憶領域のデータ更新後において、当該記憶領域を有効
読出領域として指定する読出領域データをバックアップ
メモリM1の第3の記憶領域に記憶する。データ読出手
段M4は、読出領域設定手段M3による読出領域データ
が指定する記憶領域の制御データを読み出す。
【0009】要するに、上記構成によれば、データ更新
手段M2によるデータ更新が完了した記憶領域が有効読
出領域となり、その有効読出領域から制御データが読み
出されることにより更新途中の制御データの読み出しが
防止される。即ち、制御システムへの電源供給が遮断さ
れる等して制御データの更新が中断された場合(電源電
圧の低下による制御動作の中断を含む)、更新途中の記
憶領域では更新前の制御データと更新後の制御データが
混在する。しかし、電源投入時(制御再開時)におい
て、この混在データが読み出されることはなく、更新が
完了している方の記憶領域の制御データが読み出され
る。この場合、混在データを用いることによる制御への
支障が回避される。
手段M2によるデータ更新が完了した記憶領域が有効読
出領域となり、その有効読出領域から制御データが読み
出されることにより更新途中の制御データの読み出しが
防止される。即ち、制御システムへの電源供給が遮断さ
れる等して制御データの更新が中断された場合(電源電
圧の低下による制御動作の中断を含む)、更新途中の記
憶領域では更新前の制御データと更新後の制御データが
混在する。しかし、電源投入時(制御再開時)におい
て、この混在データが読み出されることはなく、更新が
完了している方の記憶領域の制御データが読み出され
る。この場合、混在データを用いることによる制御への
支障が回避される。
【0010】一方、請求項2に記載のデータバックアッ
プ方法においても、有効読出領域はデータ更新が完了し
た記憶領域となる。従って、電源投入時(制御再開時)
には、常に、制御データの更新が完了した記憶領域(有
効読出領域)の制御データが読み出されることになり、
電源投入時における制御が確実に行われる。
プ方法においても、有効読出領域はデータ更新が完了し
た記憶領域となる。従って、電源投入時(制御再開時)
には、常に、制御データの更新が完了した記憶領域(有
効読出領域)の制御データが読み出されることになり、
電源投入時における制御が確実に行われる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の電子制御システムにおけるデ
ータバックアップ装置を車両用の故障診断装置に具体化
した一実施例について図面に従って説明する。
ータバックアップ装置を車両用の故障診断装置に具体化
した一実施例について図面に従って説明する。
【0012】図1には、本実施例における故障診断装置
の電気的構成を示す。制御ユニット1はCPU(中央処
理装置)4、ROM(リードオンリメモリ)5、RAM
(ランダムアクセスメモリ)6、入出力(I/O)回路
7等により構成されている。CPU4、ROM5、RA
M6、I/O回路7にはイグニションスイッチ2を経て
バッテリ3より電源が供給されている。RAM6の一部
にはバッテリ3より直接電源が供給されており、イグニ
ションスイッチ2による電源遮断時にも記憶内容が保持
されるバックアップRAMとなっている。
の電気的構成を示す。制御ユニット1はCPU(中央処
理装置)4、ROM(リードオンリメモリ)5、RAM
(ランダムアクセスメモリ)6、入出力(I/O)回路
7等により構成されている。CPU4、ROM5、RA
M6、I/O回路7にはイグニションスイッチ2を経て
バッテリ3より電源が供給されている。RAM6の一部
にはバッテリ3より直接電源が供給されており、イグニ
ションスイッチ2による電源遮断時にも記憶内容が保持
されるバックアップRAMとなっている。
【0013】I/O回路7にはスロットルセンサ8、エ
アフローメータ9、クランク角センサ10、水温センサ
11等の車両各部に設けたセンサからのセンサ信号が入
力される。CPU4はROM5内の制御プログラムを用
いて前記各センサ信号に応じた燃料噴射量を算出し、こ
の燃料噴射量に応じた出力信号をI/O回路7を介して
燃料噴射弁12に出力する。なお、これら各センサ信号
によってエンジンの運転状態(エンジン回転数NE,吸
入空気量GN等)が求められ、異常検出時には同データ
が診断データとしてバックアップRAMに書き込まれる
ようになっている。
アフローメータ9、クランク角センサ10、水温センサ
11等の車両各部に設けたセンサからのセンサ信号が入
力される。CPU4はROM5内の制御プログラムを用
いて前記各センサ信号に応じた燃料噴射量を算出し、こ
の燃料噴射量に応じた出力信号をI/O回路7を介して
燃料噴射弁12に出力する。なお、これら各センサ信号
によってエンジンの運転状態(エンジン回転数NE,吸
入空気量GN等)が求められ、異常検出時には同データ
が診断データとしてバックアップRAMに書き込まれる
ようになっている。
【0014】又、本故障診断装置において、I/O回路
7の図示しない接続ポートにはダイアグチェッカー13
が接続されるようになっている。そして、ダイアグチェ
ッカー13がI/O回路7に接続されると、同ダイアグ
チェッカー13は制御ユニット1に対して診断データ等
の出力をリクエストし、RAM6のバックアップRAM
内に書き込まれている各種診断データ(エンジン回転数
NE,吸入空気量GN,故障コード等)を読み出して異
常診断を実施する。
7の図示しない接続ポートにはダイアグチェッカー13
が接続されるようになっている。そして、ダイアグチェ
ッカー13がI/O回路7に接続されると、同ダイアグ
チェッカー13は制御ユニット1に対して診断データ等
の出力をリクエストし、RAM6のバックアップRAM
内に書き込まれている各種診断データ(エンジン回転数
NE,吸入空気量GN,故障コード等)を読み出して異
常診断を実施する。
【0015】一方、図2にはバックアップRAMの記憶
領域の構成を示す。バックアップRAMは1語長16ビ
ットにて構成され、同図に示す如くn番地から(n+4
+α+α)番地において領域201〜209を有してい
る。なお、このバックアップRAMは、読出領域データ
の記憶領域をなすn番地と、(n+1)〜(n+2+
α)番地のA領域と、(n+3+α)〜(n+4+α+
α)番地のB領域とに大別されている。A,B領域は同
じ容量を有し、共に各種診断データをアクセスする領域
として構成されている。
領域の構成を示す。バックアップRAMは1語長16ビ
ットにて構成され、同図に示す如くn番地から(n+4
+α+α)番地において領域201〜209を有してい
る。なお、このバックアップRAMは、読出領域データ
の記憶領域をなすn番地と、(n+1)〜(n+2+
α)番地のA領域と、(n+3+α)〜(n+4+α+
α)番地のB領域とに大別されている。A,B領域は同
じ容量を有し、共に各種診断データをアクセスする領域
として構成されている。
【0016】具体的に説明すると、n番地の領域201
には、制御データの有効読出領域がA,B領域のいずれ
であるかを指定する2値の読出領域データが記憶され
る。即ち、A領域が有効読出領域であれば、領域201
に読出領域データとして「A5H」がセットされ、B領
域が有効読出領域であれば、同領域201に「5AH」
がセットされるようになっている。
には、制御データの有効読出領域がA,B領域のいずれ
であるかを指定する2値の読出領域データが記憶され
る。即ち、A領域が有効読出領域であれば、領域201
に読出領域データとして「A5H」がセットされ、B領
域が有効読出領域であれば、同領域201に「5AH」
がセットされるようになっている。
【0017】又、A領域において、(n+1)番地の領
域202には異常判定フラグAが記憶される。本実施例
では、領域202の15ビット目の位置にスロットルセ
ンサ異常フラグAがセットされ、14ビット目の位置に
水温センサ異常フラグAがセットされるようになってい
る。さらに、(n+2+0)〜(n+2+α)番地の領
域203〜205には、診断データ0A,1A,・・・
αAとしてエンジン回転数NE,吸入空気量GN,故障
コード等が記憶される。
域202には異常判定フラグAが記憶される。本実施例
では、領域202の15ビット目の位置にスロットルセ
ンサ異常フラグAがセットされ、14ビット目の位置に
水温センサ異常フラグAがセットされるようになってい
る。さらに、(n+2+0)〜(n+2+α)番地の領
域203〜205には、診断データ0A,1A,・・・
αAとしてエンジン回転数NE,吸入空気量GN,故障
コード等が記憶される。
【0018】B領域において、(n+3+α)番地の領
域206には異常判定フラグBが記憶される。本実施例
では、領域206の15ビット目の位置にスロットルセ
ンサ異常フラグBがセットされ、14ビット目の位置に
水温センサ異常フラグBがセットされるようになってい
る。さらに、(n+4+α+0)〜(n+4+α+α)
番地の領域207〜209には、診断データ0B,1
B,・・・αBとしてエンジン回転数NE,吸入空気量
GN,故障コード等が記憶される。そして、A領域の領
域202〜205に記憶されるデータと、B領域の領域
206〜209に記憶されるデータとは、読出領域デー
タにより当該記憶領域が有効読出領域として指定された
時に読み出される。
域206には異常判定フラグBが記憶される。本実施例
では、領域206の15ビット目の位置にスロットルセ
ンサ異常フラグBがセットされ、14ビット目の位置に
水温センサ異常フラグBがセットされるようになってい
る。さらに、(n+4+α+0)〜(n+4+α+α)
番地の領域207〜209には、診断データ0B,1
B,・・・αBとしてエンジン回転数NE,吸入空気量
GN,故障コード等が記憶される。そして、A領域の領
域202〜205に記憶されるデータと、B領域の領域
206〜209に記憶されるデータとは、読出領域デー
タにより当該記憶領域が有効読出領域として指定された
時に読み出される。
【0019】なお、本実施例では、CPU4によりデー
タ更新手段、読出領域設定手段及びデータ読出手段が構
成されている。又、バックアップRAMによりバックア
ップメモリが構成されており、同バックアップRAMの
A領域(領域202〜205)が第1の記憶領域に、B
領域(領域206〜209)が第2の記憶領域に、領域
201が第3の記憶領域に、それぞれ相当している。
タ更新手段、読出領域設定手段及びデータ読出手段が構
成されている。又、バックアップRAMによりバックア
ップメモリが構成されており、同バックアップRAMの
A領域(領域202〜205)が第1の記憶領域に、B
領域(領域206〜209)が第2の記憶領域に、領域
201が第3の記憶領域に、それぞれ相当している。
【0020】次に、本実施例における故障診断装置の作
用について、図3〜図6を用いて説明する。なお、図
3,図4のフローチャートは、各々スロットルセンサ
8,水温センサ11の異常検出に伴う処理ルーチンを示
しており、図5のフローチャートはダイアグチェッカー
13へのデータ出力ルーチンを示している。図3〜図5
の各ルーチンは所定周期毎(本実施例では、8.2ms
ec毎)にCPU4によって順次実行される。又、図6
のタイムチャートは、図4の所定ステップ区間における
バックアップRAMの書き換え動作を示している。
用について、図3〜図6を用いて説明する。なお、図
3,図4のフローチャートは、各々スロットルセンサ
8,水温センサ11の異常検出に伴う処理ルーチンを示
しており、図5のフローチャートはダイアグチェッカー
13へのデータ出力ルーチンを示している。図3〜図5
の各ルーチンは所定周期毎(本実施例では、8.2ms
ec毎)にCPU4によって順次実行される。又、図6
のタイムチャートは、図4の所定ステップ区間における
バックアップRAMの書き換え動作を示している。
【0021】各ルーチンの処理を略述すると、図3,図
4のルーチンでは、8.2msec毎にスロットルセン
サ8又は水温センサ11の異常検出が行われ、当該異常
検出時にバックアップRAMの諸データの書き換えが行
われる。つまり、図3,図4のルーチンによって、スロ
ットルセンサ8又は水温センサ11の異常に関するデー
タがバックアップRAMのA領域又はB領域に記憶され
る。又、図5のルーチンでは、異常解析のための診断デ
ータがバックアップRAMから読み出され、ダイアグチ
ェッカー13に出力される。
4のルーチンでは、8.2msec毎にスロットルセン
サ8又は水温センサ11の異常検出が行われ、当該異常
検出時にバックアップRAMの諸データの書き換えが行
われる。つまり、図3,図4のルーチンによって、スロ
ットルセンサ8又は水温センサ11の異常に関するデー
タがバックアップRAMのA領域又はB領域に記憶され
る。又、図5のルーチンでは、異常解析のための診断デ
ータがバックアップRAMから読み出され、ダイアグチ
ェッカー13に出力される。
【0022】以下、上記各ルーチンの制御内容ついて図
3から順に詳細に説明する。さて、図3のルーチンがス
タートすると、CPU4は、先ずステップ(以下、Sと
する)301,S302でスロットルセンサ8の出力信
号(以下、HA信号とする)が0.1V〜4.9Vの範
囲にあるか否かを判別する。そして、HA信号がこの範
囲内にあれば、CPU4はスロットルセンサ8が正常に
機能していると判別しS316に移行する。CPU4
は、S316でHA異常継続カウンタをクリアした後、
本ルーチンを終了する。ここで、HA異常継続カウンタ
はクロック信号にてカウントされるようになっている。
3から順に詳細に説明する。さて、図3のルーチンがス
タートすると、CPU4は、先ずステップ(以下、Sと
する)301,S302でスロットルセンサ8の出力信
号(以下、HA信号とする)が0.1V〜4.9Vの範
囲にあるか否かを判別する。そして、HA信号がこの範
囲内にあれば、CPU4はスロットルセンサ8が正常に
機能していると判別しS316に移行する。CPU4
は、S316でHA異常継続カウンタをクリアした後、
本ルーチンを終了する。ここで、HA異常継続カウンタ
はクロック信号にてカウントされるようになっている。
【0023】一方、HA信号が0.1V〜4.9Vの範
囲外であれば、CPU4はS303に移行してHA異常
継続カウンタの値が所定値(本実施例では、500ms
に対応する値)以上になっているか否かを判別する。そ
して、S303が肯定判別されれば、CPU4はスロッ
トルセンサ8に異常が生じた(HA異常)と判断してS
304に移行する。CPU4はS304でHA異常が第
1回目であるか否かを判別する。この場合、当初(HA
異常の判定1回目)はS305に移行し、HA異常の判
定2回目以降はそのままルーチンを終了する。
囲外であれば、CPU4はS303に移行してHA異常
継続カウンタの値が所定値(本実施例では、500ms
に対応する値)以上になっているか否かを判別する。そ
して、S303が肯定判別されれば、CPU4はスロッ
トルセンサ8に異常が生じた(HA異常)と判断してS
304に移行する。CPU4はS304でHA異常が第
1回目であるか否かを判別する。この場合、当初(HA
異常の判定1回目)はS305に移行し、HA異常の判
定2回目以降はそのままルーチンを終了する。
【0024】その後、CPU4は、S305で領域20
1の読出領域データがA領域を有効読出領域とする値
「A5H」であるか否かを判別する。そして、読出領域
データ=「A5H」であれば、CPU4はS306〜S
309でB領域に対するデータの更新を行う。
1の読出領域データがA領域を有効読出領域とする値
「A5H」であるか否かを判別する。そして、読出領域
データ=「A5H」であれば、CPU4はS306〜S
309でB領域に対するデータの更新を行う。
【0025】詳しくは、読出領域データ=「A5H」の
場合、CPU4はS306で領域206のHA異常フラ
グBを「1」にセットする。このHA異常フラグBはH
A異常の発生に伴いセット状態に保持される。又、CP
U4は、S307,S308,・・・S309で当該H
A異常の解析に有用な診断データ0B,1B,・・・α
Bとしてその時のエンジンの運転状態に応じたエンジン
回転数NE,吸入空気量GN等や、異常の種類により定
められた故障コード(HA異常の場合には、01H)を
求め、バックアップRAMの領域207〜209に順次
ストアする。又、CPU4はS310で、読出領域デー
タを「5AH」(B領域を有効読出領域に指定する値)
に書き換えた後、本ルーチンを終了する。
場合、CPU4はS306で領域206のHA異常フラ
グBを「1」にセットする。このHA異常フラグBはH
A異常の発生に伴いセット状態に保持される。又、CP
U4は、S307,S308,・・・S309で当該H
A異常の解析に有用な診断データ0B,1B,・・・α
Bとしてその時のエンジンの運転状態に応じたエンジン
回転数NE,吸入空気量GN等や、異常の種類により定
められた故障コード(HA異常の場合には、01H)を
求め、バックアップRAMの領域207〜209に順次
ストアする。又、CPU4はS310で、読出領域デー
タを「5AH」(B領域を有効読出領域に指定する値)
に書き換えた後、本ルーチンを終了する。
【0026】一方、前記S305で読出領域データ≠
「A5H」(即ち、読出領域データ=「5AH」)であ
れば、CPU4はS311〜S314でA領域に対する
データの更新を行う。詳しくは、CPU4はS311で
領域202のHA異常フラグAを「1」にセットする。
又、CPU4は、S312,S313,・・・S314
で該当HA異常の解析に有用な診断データ0A,1A,
・・・αAを求め、バックアップRAMの領域203〜
205に順次ストアする。又、CPU4はS315で、
読出領域データを「A5H」(A領域を有効読出領域に
指定する値)に書き換えた後、本ルーチンを終了する。
「A5H」(即ち、読出領域データ=「5AH」)であ
れば、CPU4はS311〜S314でA領域に対する
データの更新を行う。詳しくは、CPU4はS311で
領域202のHA異常フラグAを「1」にセットする。
又、CPU4は、S312,S313,・・・S314
で該当HA異常の解析に有用な診断データ0A,1A,
・・・αAを求め、バックアップRAMの領域203〜
205に順次ストアする。又、CPU4はS315で、
読出領域データを「A5H」(A領域を有効読出領域に
指定する値)に書き換えた後、本ルーチンを終了する。
【0027】以上のように本ルーチンによれば、HA異
常が検出された場合に読出領域データが指定する有効読
出領域とは異なる記憶領域の制御データが順次更新され
る。そして、データ更新後に、読出領域データがそれ以
前とは異なるデータに書き換えられる。つまり、A,B
領域は交互に制御データの更新が行われるとともに、デ
ータ更新が完了した記憶領域が有効読出領域として設定
されることになる。
常が検出された場合に読出領域データが指定する有効読
出領域とは異なる記憶領域の制御データが順次更新され
る。そして、データ更新後に、読出領域データがそれ以
前とは異なるデータに書き換えられる。つまり、A,B
領域は交互に制御データの更新が行われるとともに、デ
ータ更新が完了した記憶領域が有効読出領域として設定
されることになる。
【0028】次に、図4の水温センサ11の異常時処理
ルーチンについて説明する。図4において、CPU4は
S401,S402で、水温センサ11の出力信号(以
下、TW信号という)が0.1V〜4.9Vの範囲にあ
るか否かを判別する。そして、TW信号がこの範囲内に
あれば、CPU4は水温センサ11が正常に機能してい
ると判別しS416に移行する。CPU4は、S416
でTW異常継続カウンタをクリアした後、本ルーチンを
終了する。
ルーチンについて説明する。図4において、CPU4は
S401,S402で、水温センサ11の出力信号(以
下、TW信号という)が0.1V〜4.9Vの範囲にあ
るか否かを判別する。そして、TW信号がこの範囲内に
あれば、CPU4は水温センサ11が正常に機能してい
ると判別しS416に移行する。CPU4は、S416
でTW異常継続カウンタをクリアした後、本ルーチンを
終了する。
【0029】一方、TW信号が0.1V〜4.9Vの範
囲外であれば、CPU4はS403に移行してTW異常
継続カウンタの値が所定値(本実施例では、500ms
に対応する値)以上になっているか否かを判別する。そ
して、S403が肯定判別されれば、CPU4は水温セ
ンサ11に異常が生じた(TW異常)と判断してS40
4に移行する。CPU4はS404でTW異常が第1回
目であるか否かを判別する。この場合、当初(TW異常
の判定1回目)はS405に移行し、TW異常の判定2
回目以降はルーチンを終了する。
囲外であれば、CPU4はS403に移行してTW異常
継続カウンタの値が所定値(本実施例では、500ms
に対応する値)以上になっているか否かを判別する。そ
して、S403が肯定判別されれば、CPU4は水温セ
ンサ11に異常が生じた(TW異常)と判断してS40
4に移行する。CPU4はS404でTW異常が第1回
目であるか否かを判別する。この場合、当初(TW異常
の判定1回目)はS405に移行し、TW異常の判定2
回目以降はルーチンを終了する。
【0030】その後、図4のS405で読出領域データ
がA領域を有効読出領域とする値「A5H」であるか否
かを判別する。そして、読出領域データ=「A5H」で
あれば、CPU4はS406〜S409でB領域の諸デ
ータを更新する。即ち、CPU4はS406で領域20
6のTW異常フラグBを「1」にセットする。又、CP
U4はS407,S408,・・・S409で、当該T
W異常の解析に有用な診断データ0B,1B,・・・α
Bとして現時点でのエンジン回転数NE,吸入空気量G
N,故障コード(TW異常の場合には、02H)等を求
め、領域207〜209に順次ストアする。又、CPU
4はS410で、読出領域データを「5AH」(B領域
を有効読出領域に指定する値)に書き換えた後、本ルー
チンを終了する。
がA領域を有効読出領域とする値「A5H」であるか否
かを判別する。そして、読出領域データ=「A5H」で
あれば、CPU4はS406〜S409でB領域の諸デ
ータを更新する。即ち、CPU4はS406で領域20
6のTW異常フラグBを「1」にセットする。又、CP
U4はS407,S408,・・・S409で、当該T
W異常の解析に有用な診断データ0B,1B,・・・α
Bとして現時点でのエンジン回転数NE,吸入空気量G
N,故障コード(TW異常の場合には、02H)等を求
め、領域207〜209に順次ストアする。又、CPU
4はS410で、読出領域データを「5AH」(B領域
を有効読出領域に指定する値)に書き換えた後、本ルー
チンを終了する。
【0031】一方、S405で読出領域データ≠「A5
H」であれば、CPU4はS411〜S414でA領域
の諸データを更新する。即ち、CPU4はS411で領
域202のTW異常フラグAを「1」にセットする。
又、CPU4はS412,S413,・・・S414
で、診断データ0A,1A,・・・αAとして現時点で
のエンジン回転数NE,吸入空気量GN,故障コード等
を求め、領域203〜205に順次ストアする。又、C
PU4はS415で、読出領域データを「A5H」(A
領域を有効読出領域に指定する値)に書き換えた後、本
ルーチンを終了する。
H」であれば、CPU4はS411〜S414でA領域
の諸データを更新する。即ち、CPU4はS411で領
域202のTW異常フラグAを「1」にセットする。
又、CPU4はS412,S413,・・・S414
で、診断データ0A,1A,・・・αAとして現時点で
のエンジン回転数NE,吸入空気量GN,故障コード等
を求め、領域203〜205に順次ストアする。又、C
PU4はS415で、読出領域データを「A5H」(A
領域を有効読出領域に指定する値)に書き換えた後、本
ルーチンを終了する。
【0032】又、図5のルーチンにおいて、CPU4
は、S501でダイアグチェッカー13よりデータ出力
のリクエストがあったか否かを確認する。リクエストが
あった場合、CPU4は、S502で読出領域データが
A領域を有効読出領域とする値「A5H」であるか否か
を判別する。そして、読出領域データ=「A5H」であ
れば、CPU4はS503,S504にてA領域に記憶
されているデータ、即ち異常判定フラグA,診断データ
0A,1A,・・・αAをI/O回路7を介してダイア
グチェッカー13に出力する。又、読出領域データ≠
「A5H」であれば、CPU4はS505,S506に
てB領域に記憶されているデータ、即ち異常判定フラグ
B,診断データ0B,1B,・・・αBをI/O回路7
を介してダイアグチェッカー13に出力する。
は、S501でダイアグチェッカー13よりデータ出力
のリクエストがあったか否かを確認する。リクエストが
あった場合、CPU4は、S502で読出領域データが
A領域を有効読出領域とする値「A5H」であるか否か
を判別する。そして、読出領域データ=「A5H」であ
れば、CPU4はS503,S504にてA領域に記憶
されているデータ、即ち異常判定フラグA,診断データ
0A,1A,・・・αAをI/O回路7を介してダイア
グチェッカー13に出力する。又、読出領域データ≠
「A5H」であれば、CPU4はS505,S506に
てB領域に記憶されているデータ、即ち異常判定フラグ
B,診断データ0B,1B,・・・αBをI/O回路7
を介してダイアグチェッカー13に出力する。
【0033】ここで、上記図4のS405以降の処理に
ついて、実際のバックアップRAM内のデータを示した
図6のタイムチャートを用いて説明する。なお、図6の
時間t1〜t2の期間はデータの更新期間を示してい
る。又、時間t1以前には、前回の図3のルーチンによ
ってHA異常が検出されるとともに、そのHA異常に関
する諸データがバックアップRAMのA領域に記憶され
ているものとする。つまり、時間t1以前にはA領域
(領域203〜206)にHA異常フラグA及び診断デ
ータ0A,1A,・・・αAが記憶されている(HA異
常フラグA=「1」,NE=1000rpm,GN=
1.0g/rev,故障コード=01Hとしている)。
又、領域201には、A領域を有効読出領域とする読出
領域データ「A5H」が書き込まれている。
ついて、実際のバックアップRAM内のデータを示した
図6のタイムチャートを用いて説明する。なお、図6の
時間t1〜t2の期間はデータの更新期間を示してい
る。又、時間t1以前には、前回の図3のルーチンによ
ってHA異常が検出されるとともに、そのHA異常に関
する諸データがバックアップRAMのA領域に記憶され
ているものとする。つまり、時間t1以前にはA領域
(領域203〜206)にHA異常フラグA及び診断デ
ータ0A,1A,・・・αAが記憶されている(HA異
常フラグA=「1」,NE=1000rpm,GN=
1.0g/rev,故障コード=01Hとしている)。
又、領域201には、A領域を有効読出領域とする読出
領域データ「A5H」が書き込まれている。
【0034】そして、時間t1〜t2(S406〜S4
09の処理)では、読出領域データが指定する有効読出
領域とは異なる記憶領域(この場合は、B領域の領域2
06〜209)に対してTW異常に関する各種データの
更新が行われる。ここで、領域206の15ビット目の
位置にはHA異常フラグB=「1」がセットされ、14
ビット目の位置にはTW異常フラグB=「1」がセット
される。なお、各ビットには領域202の値と領域20
6の値との論理和をとった値がセットされる。又、領域
207〜209のTW異常解析用の診断データ0B,1
B,・・・αBとして、NE=2000rpm,GN=
1.5g/rev,故障コード=02Hが書き込まれ
る。その後、時間t2では、読出領域データがA領域を
有効読出領域とする値「A5H」からB領域を有効読出
領域とする値「5AH」に書き換えられる。
09の処理)では、読出領域データが指定する有効読出
領域とは異なる記憶領域(この場合は、B領域の領域2
06〜209)に対してTW異常に関する各種データの
更新が行われる。ここで、領域206の15ビット目の
位置にはHA異常フラグB=「1」がセットされ、14
ビット目の位置にはTW異常フラグB=「1」がセット
される。なお、各ビットには領域202の値と領域20
6の値との論理和をとった値がセットされる。又、領域
207〜209のTW異常解析用の診断データ0B,1
B,・・・αBとして、NE=2000rpm,GN=
1.5g/rev,故障コード=02Hが書き込まれ
る。その後、時間t2では、読出領域データがA領域を
有効読出領域とする値「A5H」からB領域を有効読出
領域とする値「5AH」に書き換えられる。
【0035】このように、時間t1〜t2の期間におけ
るデータ更新途中では、A領域(領域202〜205)
のデータは全てが更新完了の状態であるのに対し、B領
域(領域206〜209)のデータは一部のみが更新完
了の状態となる。この場合、例えば、図6の時間ta
(S407直後)に電源が遮断されたとすると(電源電
圧の低下の場合も含む)、領域207の診断データ0B
には今回のTW異常に関するデータが記憶され、領域2
08,209の診断データ1B,・・・αBには更新前
のデータが記憶されることになる。つまり、B領域で更
新前及び更新後のデータが混在するという事態が生じ
る。しかし、図5のルーチンによるデータ読出時におい
ては、読出領域データ=「A5H」に基づく有効読出領
域の設定により、A領域の制御データのみが読み出さ
れ、更新前及び更新後のデータが混在するB領域の情報
が不用意に読み出されることはない。
るデータ更新途中では、A領域(領域202〜205)
のデータは全てが更新完了の状態であるのに対し、B領
域(領域206〜209)のデータは一部のみが更新完
了の状態となる。この場合、例えば、図6の時間ta
(S407直後)に電源が遮断されたとすると(電源電
圧の低下の場合も含む)、領域207の診断データ0B
には今回のTW異常に関するデータが記憶され、領域2
08,209の診断データ1B,・・・αBには更新前
のデータが記憶されることになる。つまり、B領域で更
新前及び更新後のデータが混在するという事態が生じ
る。しかし、図5のルーチンによるデータ読出時におい
ては、読出領域データ=「A5H」に基づく有効読出領
域の設定により、A領域の制御データのみが読み出さ
れ、更新前及び更新後のデータが混在するB領域の情報
が不用意に読み出されることはない。
【0036】以上詳述したように、本実施例の故障診断
装置では、RAM6にバックアップRAMを設け、同バ
ックアップRAMに2つの記憶領域(A,B領域)を設
定した。そして、有効読出領域を指定するための2値の
読出領域データをバックアップRAMの領域201に予
め記憶しておき、スロットルセンサ8又は水温センサ1
1の異常が検出された場合、読出領域データが指定する
有効読出領域とは異なる記憶領域に対してデータ更新を
行うようにした(図3のS306〜S309,S311
〜S314、図4のS406〜S409,S411〜S
414)。又、データの更新完了後において、読出領域
データをそれ以前とは異なるデータに書き換えるように
した(図3のS310,S315、図4のS410,S
415)。そして、データ読出時においては、読出領域
データが指定する有効読出領域のデータを読み出すよう
にした(図5のルーチン)。
装置では、RAM6にバックアップRAMを設け、同バ
ックアップRAMに2つの記憶領域(A,B領域)を設
定した。そして、有効読出領域を指定するための2値の
読出領域データをバックアップRAMの領域201に予
め記憶しておき、スロットルセンサ8又は水温センサ1
1の異常が検出された場合、読出領域データが指定する
有効読出領域とは異なる記憶領域に対してデータ更新を
行うようにした(図3のS306〜S309,S311
〜S314、図4のS406〜S409,S411〜S
414)。又、データの更新完了後において、読出領域
データをそれ以前とは異なるデータに書き換えるように
した(図3のS310,S315、図4のS410,S
415)。そして、データ読出時においては、読出領域
データが指定する有効読出領域のデータを読み出すよう
にした(図5のルーチン)。
【0037】要するに、上記構成によれば、データ更新
が完了した記憶領域が有効読出領域となり、その有効読
出領域から制御データが読み出されることにより更新途
中の制御データの読み出しを防止することができる。即
ち、制御システムへの電源供給が遮断されたり電源電圧
の低下が生じたりして制御データの更新が中断された場
合、更新途中の記憶領域では更新前の制御データと更新
後の制御データが混在する。しかし、この混在データが
読み出されることはなく、更新が完了した記憶領域の制
御データのみを読み出すことができる。その結果、バッ
クアップRAM内の診断データ等を用いる際において、
更新途中のデータを用いることにより異常診断の精度を
悪化させるおそれはなく、常に高精度の異常診断を行う
ことができる。
が完了した記憶領域が有効読出領域となり、その有効読
出領域から制御データが読み出されることにより更新途
中の制御データの読み出しを防止することができる。即
ち、制御システムへの電源供給が遮断されたり電源電圧
の低下が生じたりして制御データの更新が中断された場
合、更新途中の記憶領域では更新前の制御データと更新
後の制御データが混在する。しかし、この混在データが
読み出されることはなく、更新が完了した記憶領域の制
御データのみを読み出すことができる。その結果、バッ
クアップRAM内の診断データ等を用いる際において、
更新途中のデータを用いることにより異常診断の精度を
悪化させるおそれはなく、常に高精度の異常診断を行う
ことができる。
【0038】又、本実施例では、有効読出領域を指定す
る読出領域データをバックアップRAMに記憶したた
め、データの更新途中も含むいかなる状態で電源の遮断
が発生しても、電源投入時にその時の読出領域データを
確認することにより有効読出領域がどの領域であるかを
容易に判別することができる。つまり、電源投入時にお
いて、電源遮断がデータの更新途中であったか否かを推
測する処理が不要で、処理の簡素化を実現することがで
きる。さらに、更新が完了している記憶領域から直接、
診断データを読み出すため、診断データを読み出すため
の時間が短時間に抑えられ、処理の迅速化が実現でき
る。
る読出領域データをバックアップRAMに記憶したた
め、データの更新途中も含むいかなる状態で電源の遮断
が発生しても、電源投入時にその時の読出領域データを
確認することにより有効読出領域がどの領域であるかを
容易に判別することができる。つまり、電源投入時にお
いて、電源遮断がデータの更新途中であったか否かを推
測する処理が不要で、処理の簡素化を実現することがで
きる。さらに、更新が完了している記憶領域から直接、
診断データを読み出すため、診断データを読み出すため
の時間が短時間に抑えられ、処理の迅速化が実現でき
る。
【0039】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、次に示す様態にて具体化することができ
る。上記実施例の故障診断装置では、スロットルセンサ
8及び水温センサ11に関する異常を検出したが、他の
センサや機器の異常を検出する構成とすることもでき
る。この場合、図3,図4のルーチンに相当するルーチ
ンを新たに設定し、バックアップRAMの記憶領域に該
当する領域を設ければよい。
のではなく、次に示す様態にて具体化することができ
る。上記実施例の故障診断装置では、スロットルセンサ
8及び水温センサ11に関する異常を検出したが、他の
センサや機器の異常を検出する構成とすることもでき
る。この場合、図3,図4のルーチンに相当するルーチ
ンを新たに設定し、バックアップRAMの記憶領域に該
当する領域を設ければよい。
【0040】上記実施例では、A,B領域のいずれかを
有効読出領域とする読出領域データとして、16進数の
「A5H」,「5AH」を用いたが、「0」,「1」の
2値からなるフラグを用いることもできる。
有効読出領域とする読出領域データとして、16進数の
「A5H」,「5AH」を用いたが、「0」,「1」の
2値からなるフラグを用いることもできる。
【0041】上記実施例では、本発明を車両用の故障診
断装置に具体化したが、他の電子制御システムに具体化
してもよい。
断装置に具体化したが、他の電子制御システムに具体化
してもよい。
【0042】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、制御データ
の更新途中に電源が遮断されても、更新前及び更新後の
制御データを混在させることなく記憶保持することがで
き、当該制御データを用いることにより電源投入時の制
御を確実に行うことができるという優れた効果を発揮す
る。
の更新途中に電源が遮断されても、更新前及び更新後の
制御データを混在させることなく記憶保持することがで
き、当該制御データを用いることにより電源投入時の制
御を確実に行うことができるという優れた効果を発揮す
る。
【図1】一実施例における故障診断装置の電気的構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図2】バックアップRAMの記憶領域を示す構成図で
ある。
ある。
【図3】スロットルセンサ異常時の処理ルーチンを示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図4】水温センサ異常時の処理ルーチンを示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図5】ダイアグチェッカーに異常解析に関するデータ
を出力するルーチンを示すフローチャートである。
を出力するルーチンを示すフローチャートである。
【図6】バックアップRAMのデータ書き換え動作を示
すタイムチャートである。
すタイムチャートである。
【図7】クレームに対応したブロック図である。
4…データ更新手段,読出領域設定手段,データ読出手
段としてのCPU、6…バックアップRAMを備えたR
AM。
段としてのCPU、6…バックアップRAMを備えたR
AM。
フロントページの続き (72)発明者 矢野 正人 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 電源遮断時にも記憶データを保持するバ
ックアップメモリを備え、該バックアップメモリに設け
られた第1及び第2の記憶領域に電子制御システムの制
御データを記憶するようにしたデータバックアップ装置
であって、 前記第1又は第2の記憶領域を交互に選択し、該選択さ
れた記憶領域の制御データを順次更新するデータ更新手
段と、 前記データ更新手段による第1又は第2の記憶領域のデ
ータ更新後において、当該記憶領域を有効読出領域とし
て指定する読出領域データを前記バックアップメモリの
第3の記憶領域に記憶する読出領域設定手段と、 前記読出領域設定手段による読出領域データが指定する
記憶領域の制御データを読み出すデータ読出手段とを備
えた電子制御システムにおけるデータバックアップ装
置。 - 【請求項2】 電源遮断時にも記憶データを保持するバ
ックアップメモリを用い、該バックアップメモリに設け
られた第1及び第2の記憶領域には電子制御システムの
制御データを交互に記憶し、該バックアップメモリに設
けられた第3の記憶領域には制御データの有効読出領域
が前記第1又は第2の記憶領域のうちいずれであるかを
指定する2値の読出領域データを記憶したデータバック
アップ方法であって、 前記第3の記憶領域の読出領域データが指定する有効読
出領域とは異なる記憶領域の制御データを順次更新し、 その後、前記第3の記憶領域の読出領域データをそれ以
前とは異なるデータに書き換えることを特徴とする電子
制御システムにおけるデータバックアップ方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6049038A JPH07262099A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 電子制御システムにおけるデータバックアップ装置及びデータバックアップ方法 |
US08/357,923 US5668726A (en) | 1993-12-17 | 1994-12-16 | Data backup apparatus utilized in an electronic control system and data backup method performed in the data backup apparatus |
DE69425118T DE69425118T2 (de) | 1993-12-17 | 1994-12-16 | Datensicherungsvorrichtung für ein elektronisches Steuerungssystem und Datensicherungsverfahren zur Anwendung in der Datensicherungsvorrichtung |
EP94120002A EP0658830B1 (en) | 1993-12-17 | 1994-12-16 | Data backup apparatus utilized in an electronic control system and data backup method performed in the data backup apparatus |
EP99124663A EP1001323A3 (en) | 1993-12-17 | 1994-12-16 | Data backup apparatus utilized in an electronic control system and data backup method performed in the data backup apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6049038A JPH07262099A (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 電子制御システムにおけるデータバックアップ装置及びデータバックアップ方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07262099A true JPH07262099A (ja) | 1995-10-13 |
Family
ID=12819922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6049038A Pending JPH07262099A (ja) | 1993-12-17 | 1994-03-18 | 電子制御システムにおけるデータバックアップ装置及びデータバックアップ方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07262099A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9202320B2 (en) | 2009-05-26 | 2015-12-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Event information collecting system for vehicle and method for collecting event information on vehicle |
-
1994
- 1994-03-18 JP JP6049038A patent/JPH07262099A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9202320B2 (en) | 2009-05-26 | 2015-12-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Event information collecting system for vehicle and method for collecting event information on vehicle |
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