JP2743390B2 - シクロヘキシルシクロヘキセン環を有するフッ素系液晶化合物、その合成中間体及びこれらの化合物の製造方法 - Google Patents

シクロヘキシルシクロヘキセン環を有するフッ素系液晶化合物、その合成中間体及びこれらの化合物の製造方法

Info

Publication number
JP2743390B2
JP2743390B2 JP21149588A JP21149588A JP2743390B2 JP 2743390 B2 JP2743390 B2 JP 2743390B2 JP 21149588 A JP21149588 A JP 21149588A JP 21149588 A JP21149588 A JP 21149588A JP 2743390 B2 JP2743390 B2 JP 2743390B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
compound represented
general formula
atom
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21149588A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01156935A (ja
Inventor
晴義 高津
雄二 田村
清文 竹内
誠 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP21149588A priority Critical patent/JP2743390B2/ja
Publication of JPH01156935A publication Critical patent/JPH01156935A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2743390B2 publication Critical patent/JP2743390B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電気光学的表示材料として有用なシクロヘキ
シルシクロヘキセン環を有するフッ素系液晶化合物、そ
の合成中間体及びこれらの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
液晶表示セルの代表的なものにエム・シャット(M・
Schadt)等〔APPLIED PHYSICS LETTERS 18,127〜128(1
971)〕によって提案された電界効果型セル(フィール
ド・エフェクト・モード・セル)又はジー・エイチ・ハ
イルマイマー(G・H・Heilmeier)等〔PROCEEDING OF
THE I.E.E.E.561162〜1171(1968)〕によって提案さ
れた動的光散型セル(ダイミック・スキャッタリング・
モード・セル)又はジー・エイチ・ハイルマイヤー(G
・H・Heilmeier)等〔APPLIED PHYSICS LETTER 13,91
(1968)〕あるいはディー・エル・ホワイト(D・L・
White)等〔JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 45,4718(197
4)〕によって提案されたゲスト・ホスト型セルなどが
ある。
これらの液晶表示セルの中で現在主流をなすものは、
電界効果型セルの一種のTN型セルである。このTN型セル
においては、G.BauerによってMol.Cryst.Liq.Cryst.63,
45(1981)に報告されているように、セル外観を損う原
因となるセル表面での干渉縞の発生を防止するために、
セルに充填される液晶材料の屈折率の異方性(Δn)と
セルにおける液晶層の厚さ(d)μmの積を或る特定の
値に設定する必要がある。実用的に使用される液晶表示
セルでは、Δn・dの値が0.5、1.0、1.6又は2.2のいず
れかに設定されている。通常、Δn・dの値を0.5に設
定した場合、視角特性が良くなるという特徴があり、Δ
n・dの値を1.0、1.6又は2.2に設定した場合、正面か
らのコントラストが良くなるという特徴がある。従っ
て、どの方向からも見やすい視角特性を重視する液晶表
示セルの場合は、Δn・dの値を0.5に設定し、特に正
面からのコントラストを重視する液晶表示セルの場合
は、Δn・dの値を1.0、1.6又は2.2に設定するのが普
通である。
一方、実用的に使用されている液晶表示セルにおける
液晶層の厚さは、通常、6〜10μmの設定された範囲で
或る値に設定されるため、Δn・dの値を0.5に設定す
る場合は、Δnの値の小さな液晶材料が必要となり、Δ
n・dの値を1.0、1.6又は2.2に設定する場合は、逆
に、Δnの値の大きな液晶材料が必要となる。このよう
に、液晶表示セルの表示特性に応じてΔnの値が小さい
液晶材料とΔnの値が大きい液晶材料が必要とされる。
一方、実用可能な液晶材料の多くは、通常、室温付近
にネマチック相を有する化合物と室温より高い温度領域
にネマチック相を有する化合物から成る数種又はそれ以
上の成分を混合することによって調製される。現在実用
的に使用される上記の如き混合液晶の多くは、少なくと
も−30℃〜+65℃の全温度範囲に亘ってネマチック相を
有することが要求されているため、室温付近又は室温よ
り高い温度領域にネマチック相を有する化合物が必要と
されている。
また、TN型セルにおいては、混合液晶の誘電率の異方
性(Δε)が正である必要があるため、Δεの値が正の
ネマチック液晶化合物が必要とされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明が解決しようとする課題は、Δnの値が小さ
く、Δεの値が正で、室温付近又は室温より高い温度領
域にネマチック相を有する新規な液晶化合物を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記課題を解決するために、一般式 〔式中、Rは炭素原子数1〜9の直鎖状アルキル基を表
わし、Xはフッ素原子又は水素原子を表わし、 はトランス(エカトリアル−エカトリアル)配置であ
る。〕 で表わされる化合物を提供する。
更に、本発明は式(I)の化合物の製造方法、その合
成中間体及びその製造方法を提供する。
本発明に係わる式(I)の化合物は、次の製造方法に
従って製造することができる。
〔上記式(II)〜(VIII)の各式におけるR及びXは式
(I)におけるR及びXと同じ意味をもつ。〕 第1段階−式(II)の化合物を無水エーテルあるいは無
水テトラヒドロフラン(以下、THFという。)の如きエ
ーテル系溶媒中で式(III)のグリニャール試薬を反応
させる。反応終了後、反応混合物に希塩酸を滴下して加
水分解し、反応生成物をベンゼン又はトルエンの如き不
活性溶媒で抽出し、水洗、乾燥後、抽出液から溶媒を減
圧留去し、式(IV)の化合物を製造する。
第2段階−式(IV)の化合物をベンゼン又はトルエンの
如き不活性溶媒中で、p−トルエンスルホン酸の存在下
で脱水反応させ、反応生成物を、水洗、乾燥後、溶媒を
減圧留去し、エタノールから再結晶させることにより式
(V)の化合物を製造する。
第3段階−式(V)の化合物をエタノールとn−ヘキサ
ンとの混合溶媒中でラネー・ニッケルを触媒として還元
反応させる。反応生成物をろ過し、触媒を除去し、溶媒
を減圧留去し、エタノールから再結晶させることにより
式(VI)の化合物を製造する。
第4段階−式(VI)の化合物をベンゼン又はトルエンの
如き不活性溶媒に溶解し、この溶液を塩酸又は硫酸の如
き強酸で処理して加水分解し、水洗、乾燥後、溶媒を減
圧留去して式(VII)の化合物を製造する。
第5段階−式(VII)の化合物を、無水エーテルあるい
は無水THFの如きエーテル系溶媒中で、n−アルキルマ
グネシウムブロマイドと反応させる。反応終了後、反応
混合物に希塩酸を滴下し、加水分解し、これをベンゼン
又はトルエンの如き不活性溶媒で抽出し、水洗、乾燥
後、抽出液から溶媒を減圧留去し、式(VIII)の化合物
を製造する。
第6段階−式(VIII)の化合物を、ベンゼン又はトルエ
ンの如き不活性溶媒中で、p−トルエンスルホン酸の存
在下で脱水反応させ、反応生成物を、水洗、乾燥後、溶
媒を減圧留去し、エタノールから再結晶させることによ
り本発明に係わる式(I)の化合物を製造する。
ここで、式(II)のジシクロヘキシル−4,4′−ジオ
ンモノケタール誘導体も新規な化合物である。
式(II)の化合物は、次の製造方法に従って製造する
ことができる。
第1段階−式(IX)のビフェニル−4,4′−ジオールを
エタノール、イソプロパノールの如き、アルコールに溶
解し、無水炭酸ナトリウムの存在下、5重量%Pd−Cを
還元触媒として中圧還元し、核還元された式(X)のジ
シクロヘキシル−4,4′−ジオールを製造する。
第2段階−第1段階で得た式(X)の化合物をトルエン
の如き無極性有機溶媒に溶解し、クロム酸の如き、酸化
剤を用いて酸化し、目的とする式(XI)のジシクロヘキ
シル−4,4′−ジオンを製造する。
第3段階−第2段階で得た式(XI)の化合物をベンゼン
又はトルエンの如き無極性溶媒に溶解し、硫酸水素カリ
ウムの如き酸性触媒の存在下、エチレングリコール2−
メルカプトエタノール、1,2−エタンジチオールの如き
ケタール化剤と脱水縮合させて、式(II)、式(XI)及
び式(XII)の化合物を含有する反応混合物を製造す
る。
第4段階−第3段階で得た反応混合物を水−トルエンの
2層系で亜硫酸水素ナトリウムと反応させて、式(XI)
の化合物の亜硫酸ナトリウム塩とした後、ろ別する。次
に、ろ液を分液し、有機層を減圧乾固した後、得られた
反応生成物を酢酸エチルの如き極性有機溶媒に溶解す
る。この溶液を高濃度の亜硫酸水素ナトリウム水溶液で
処理し、式(II)の化合物の塩とした後、ろ取する。得
られた結晶をアンモニア水で処理して式(II)の化合物
とした後、トルエンで抽出し、水洗した後、溶媒を減圧
留去する。得られた抽出物を再結晶等の精製処理を施す
ことによって、本発明に係わる式(II)の化合物を製造
する。
斯くして製造された式(I)の代表的な化合物の転移
温度を第1表に掲げる。
本発明の一般式(I)で表わされる化合物は、Xが水
素原子であってよく、このとき、Rがn−プロピル基で
あってよい。また、Xがフッ素原子であってもよく、こ
のとき、Rがn−プロピル基又はn−ペンチル基であっ
てもよい。
本発明に係わる式(I)の化合物は、正の誘電率の異
方性を有するネマチック液晶化合物であり、従って例え
ば、負の誘電率の異方性を有する他のネマチック液晶化
合物との混合物の状態で動的光散乱型表示セルの材料と
して使用することができ、また正又は負の誘電率の異方
性を有する他のネマチック液晶化合物との混合物の状態
で電界効果型表示セルの材料として使用することができ
る。
このように、式(I)の化合物と混合して使用するこ
とのできるネマチック液晶化合物の好ましい代表例とし
ては、例えば4−置換安息香酸4′−置換フェニルエス
テル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸4′−置換フ
ェニルエステル、4−置換シクロヘキサンカルボン酸
4′−置換ビフェニルエステル、4−(4−置換シクロ
ヘキサンカルボニルオキシ)安息香酸4′−置換フェニ
ルエステル、4−(4−置換シクロヘキシル)安息香酸
4′−置換フェニルエステル、4−(4−置換シクロヘ
キシル)安息香酸4′−置換シクロヘキシルエステル、
4−置換4′−置換ビフェニル、4−置換フェニル−
4′−置換シクロヘキサン、4−置換4′−置換ターフ
ェニル、4−置換ビフェニル4′−置換シクロヘキサ
ン、2−(4−置換フェニル)−5−置換ピリミジンな
どを挙げることができる。
式(I)の化合物No.2及びNo.3は、室温でネマチック
相を示し、その物性は第2表に示すとおりである。
さらに式(I)の化合物No.1の40重量%、No.2の30重
量%及びNo.3の30重量%から成る混合物は、0℃から66
℃の間でネマチック相を示し、Δnの値は0.0813、しき
い値電圧は2.25V、Δεの値は4.51であった。
これらの結果から、本発明に係わる式(I)の化合物
は、室温付近の広い温度範囲にネマチック相を有し、Δ
nの値が小さく、しかもΔεの値が正のネマチック液晶
混合物を調製するのに優れたものであることが理解でき
る。
〔実施例〕
実施例1 ビフェニル−4,4′−ジオール100g(0.54モル)をイ
ソプロパノール1に溶解し、この溶液に無水炭酸ナト
リウム5g及び5%Pd−C5gを加え、オートクレーブ中水
素圧5kg/cm2、100℃で25〜30時間還元した。反応終了
後、反応混合物をろ過した後、ろ液からイソプロパノー
ルを減圧留去し、ジシクロヘキシル−4,4′−ジオール
の一部を得た。また、ろ過時に得られた結晶をテトラヒ
ドロフラン500mlに熱時溶解した後、ろ過し、ろ液から
テトラヒドロフランを減圧留去することによってもジシ
クロヘキシル−4,4′−ジオールを得た。両方の結晶を
合わせ、n−ヘキサン1に熱時、懸濁させ、そのまま
5〜6℃で1時間放置した。析出した結晶をろ取し、減
圧乾燥させて、下記化合物93g(0.47モル)を得た。
この化合物93g(0.47モル)をトルエン460mlに溶解
し、この溶液を水冷攪拌下、液温を40℃以下に保ちなが
ら、クロム酸ナトリウム2水和物138g(0.46モル)、水
525ml、硫酸184ml及び酢酸55mlから調製した混合液を2
時間を要して滴下した。滴下終了後、同温度で2時間反
応させた後、反応液から有機層を分離した。水層に飽和
食塩水1を加え塩析下、トルエン300mlで2回抽出し
た。有機層を合わせ、水層が中性となるまで飽和塩食水
で洗浄した。次いで、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥した後、トルエンを減圧留去し、残渣をn−ヘキサン
500mlと酢酸エチル100mlの混合溶媒から再結晶させて精
製して、下記化合物68g(0.35モル)を得た。
この化合物68g(0.35モル)、エチレングリコール26.
2g(0.42モル)及び硫酸水素カリウム130mgをトルエン3
40mlに加え、除水装置を装備した反応容器で加熱還流
し、生成する水を反応系外へ除去した。反応終了後、反
応液の液温を室温まで放冷し、ガスクロマトグラフィー
を用いて反応液の成分を測定した。その結果、反応液は の混合物であった。
次にこの反応液に、亜硫酸水素ナトリウム14.3g(0.1
4モル)を水290mlに溶解した水溶液を加え、30分間攪拌
し、析出した式 の化合物の亜硫酸水素ナトリウム塩をろ別した。ろ液を
分液し、有機層からトルエンを減圧留去し、得られた残
渣を酢酸エチル400mlに溶解した。この溶液に、再度、
亜硫酸水素ナトリウム70g(0.67モル)を水250mlに溶解
した水溶液を加え、30分間攪拌することによって析出し
た式 の化合物の亜硫酸水素ナトリウム塩をろ取した。この塩
を酢酸エチル200mlで2〜3回洗浄した後、多量の10%
アンモニア水に加え、30分間攪拌した。反応生成物をト
ルエン200mlで2回抽出し、有機層を5%亜硫酸水素ナ
トリウム及び水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をn−ヘキサ
ン500mlと酢酸エチル100mlの混合溶媒から再結晶させて
精製して下記化合物28.4gを得た。
実施例2 p−ブロモフルオロベンゼン17.5g(0.100モル)を無
水THF80mlに溶解させ、この溶液を金属マグネシウム粉
末2.67g(0.110グラム原子)に攪拌しながら30〜40℃で
滴下した後、室温で更に2時間反応させてp−フルオロ
フェニルマグネシウムブロマイドを生成させた。
次に実施例1で得た式 の化合物2.14g(0.0899モル)を無水THF80mlに溶解さ
せ、この溶液を、上記反応で調製したグリニャール試薬
中に攪拌しながら15〜20℃で滴下した後、室温で更に1
時間反応させた。反応終了後、冷却しながら2%希塩酸
100mlを徐々に滴下した後、トルエンで抽出した。中性
になるまで抽出液を水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウ
ムを加えて抽出液を乾燥した。これを濾過し、濾液から
溶媒を減圧留去して下記化合物の粗生成物を得た。
この粗生成物をトルエン150mlに溶解させ、この溶液
にp−トルエンスルホン酸−水和物0.5gを加えた後、攪
拌しながら還流し、反応によって生成する水をデカンタ
ーで除去した。この脱水反応を2時間行なった後、反応
混合物を冷却した。トルエン層を水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、トルエンを留去した。得られ
た反応生成物をエタノールから再結晶させて下記化合物
18.5g(0.0585モル)を得た。
この化合物をエタノール90mlと酢酸エチル90mlの混合
溶媒に溶解し、ラネー・ニッケル2gを触媒として3kg/m2
の水素加圧下で還元した。反応終了後、ラネー・ニッケ
ルを濾過によって分離し、濾液から溶媒を留去して下記
化合物の粗生成物を得た。
この粗生成物をトルエン80mlに溶解させ、この溶液に
25%硫酸50mlを加えた後、攪拌しながら60℃で3時間反
応させた。冷却後、トルエン層を水洗し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、トルエンを留去した。得られた粗生成
物をn−ヘキサンから再結晶させて精製し、下記化合物
9.74g(0.0355モル)を得た。
次に、n−プロピルブロマイド4.80g(0.0390モル)
を無水THF20mlに溶解させ、この溶液を金属マグネシウ
ム粉末1.04g(0.0428モル)に攪拌しながら30〜40℃で
滴下した後、室温で2時間反応させてグリニャール試薬
を生成させ、これに、上記反応で得た式 の化合物9.74g(0.0355モル)を無水THF20mlに溶解させ
た溶液を攪拌しながら15〜20℃で滴下した後、室温で更
に1時間反応させた。反応終了後、冷却しながら2%希
塩酸40mlを徐々に滴下した後、反応混合物をトルエンで
抽出した。抽出液を水で中性になるまで洗浄した後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液から溶媒を減圧留
去し、下記化合物の粗生成物を得た。
この粗生成物をトルエン100mlに溶解させ、この溶液
にp−トルエンスルホン酸−水和物0.2gを加えた後、攪
拌しながら還流し、反応によって生成する水をデカンタ
ーで除去した。この脱水反応を2時間行なった後、反応
混合物を冷却した。トルエン層を水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、トルエンを留去した。得られ
た反応生成物をエタノールから再結晶させて下記化合物
6.25g(0.0284モル)を得た。
実施例3 実施例2においてp−ブロモフルオロベンゼンに代え
て、3,4−ジフルオロブロモベンゼン19.3g(0.100モ
ル)を用いた以外は、実施例2と同様にして下記化合物
を得た。
実施例4 実施例2においてp−ブロモフルオロベンゼンに代え
て、3.4−ジフルオロブロモベンゼン19.3g(0.100モ
ル)を用い、n−プロピルブロマイドに代えて、n−ペ
ンチルブロマイドを用いた以外は、実施例2と同様にし
て下記化合物を得た。
〔発明の効果〕 本発明に係わる式(I)の化合物は、室温又は室温よ
り高い温度領域にネマチック相を有し、屈折率の異方性
Δnの値が極めて小さく、しかも誘電率の異方性Δεの
値が正の液晶化合物である。
従って、本発明に係わる式(I)の化合物は、視角特
性に優れた液晶表示セルを作成するための材料として極
めて有用である。
また、本発明に係わる式(II)の化合物は、式(I)
の化合物の如きシクロヘキシルシクロヘキセン環を有す
る化合物又はジシクロヘキサン環を有する化合物を合成
するための原料として有用である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Rは炭素原子数1〜9の直鎖状アルキル基を表
    わし、Xは水素原子又はフッ素原子を表わし、 はトランス(エカトリアル−エカトリアル)配置であ
    る。) で表わされる化合物。
  2. 【請求項2】(1) 一般式(II) (式中、Y及びZは各々独立的に酸素原子又はイオウ原
    子を表わし、nは2又は3を表わす。) で表わされる化合物と一般式(III) (式中、Xは水素原子又はフッ素原子を表わす。)で表
    わされる化合物とを反応させて得られる反応生成物を加
    水分解して、一般式(IV) (式中、Xは水素原子又はフッ素原子を表わし、Y及び
    Zは各々独立的に酸素原子又はイオウ原子を表わし、n
    は2又は3を表わす。) で表わされる化合物を製造する第1工程、 (2) 前記一般式(IV)で表わされる化合物をp−ト
    ルエンスルホン酸の存在下に脱水反応させて、一般式
    (V) (式中、Xは水素原子又はフッ素原子を表わし、Y及び
    Zは各々独立的に酸素原子又はイオウ原子を表わし、n
    は2又は3を表わす。) で表わされる化合物を製造する第2工程、 (3) 前記一般式(V)で表わされる化合物を還元反
    応させて、一般式(VI) (式中、Xは水素原子又はフッ素原子を表わし、Y及び
    Zは各々独立的に酸素原子又はイオウ原子を表わし、n
    は2又は3を表わす。) で表わされる化合物を製造する第3工程、 (4) 前記一般式(VI)で表わされる化合物を強酸の
    存在下に加水分解して、一般式(VII) (式中、Xは水素原子又はフッ素原子を表わす。) で表わされる化合物を製造する第4工程、 (5) 前記一般式(VII)で表わされる化合物とn−
    アルキルマグネシウムブロマイドとを反応させて得られ
    る反応生成物を加水分解して、一般式(VIII) (式中、Rは炭素原子数1〜9の直鎖状アルキル基を表
    わし、Xは水素原子又はフッ素原子を表わす。) で表わされる化合物を製造する第5工程及び (6) 前記一般式(VIII)で表わされる化合物をp−
    トルエンスルホン酸の存在下に脱水反応させる第6工程 からなる請求項1記載の一般式(I)で表わされる化合
    物の製造方法。
  3. 【請求項3】Y及びZが共に酸素原子である請求項2記
    載の一般式(I)で表わされる化合物の製造方法。
JP21149588A 1987-09-29 1988-08-25 シクロヘキシルシクロヘキセン環を有するフッ素系液晶化合物、その合成中間体及びこれらの化合物の製造方法 Expired - Lifetime JP2743390B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21149588A JP2743390B2 (ja) 1987-09-29 1988-08-25 シクロヘキシルシクロヘキセン環を有するフッ素系液晶化合物、その合成中間体及びこれらの化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24524087 1987-09-29
JP62-245240 1987-09-29
JP21149588A JP2743390B2 (ja) 1987-09-29 1988-08-25 シクロヘキシルシクロヘキセン環を有するフッ素系液晶化合物、その合成中間体及びこれらの化合物の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22483697A Division JP2853710B2 (ja) 1987-09-29 1997-08-21 フェニルシクロヘキシルシクロヘキサノン誘導体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01156935A JPH01156935A (ja) 1989-06-20
JP2743390B2 true JP2743390B2 (ja) 1998-04-22

Family

ID=26518684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21149588A Expired - Lifetime JP2743390B2 (ja) 1987-09-29 1988-08-25 シクロヘキシルシクロヘキセン環を有するフッ素系液晶化合物、その合成中間体及びこれらの化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2743390B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4735915B2 (ja) * 2001-03-30 2011-07-27 Dic株式会社 ジオンモノアセタール類の製造方法
WO2006118014A1 (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Honshu Chemical Industry Co., Ltd. 4,4’-ビシクロヘキサンジオンモノケタール類の製造方法
CN104220404A (zh) 2012-04-09 2014-12-17 株式会社大赛璐 氢化双酚的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01156935A (ja) 1989-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0240048B2 (ja)
US5089629A (en) Fluorine-substituted cyclohexylcyclohexene derivative
JP3601190B2 (ja) アルケニルシクロヘキサン誘導体および液晶組成物
JP2743390B2 (ja) シクロヘキシルシクロヘキセン環を有するフッ素系液晶化合物、その合成中間体及びこれらの化合物の製造方法
JP2853710B2 (ja) フェニルシクロヘキシルシクロヘキサノン誘導体の製造方法
JP3544162B2 (ja) トリフェニルジアセチレン化合物、ならびに該化合物を含有する液晶組成物および液晶ディスプレイ
US5152920A (en) Phenylbicyclohexanol ester derivative
JP2002105003A (ja) ジアルキン化合物
JP2822579B2 (ja) エーテル結合を有するフッ素系3環式化合物及びその中間体
JP2638099B2 (ja) 3環系シクロヘキセニルシクロヘキサン誘導体
JP2623729B2 (ja) 四環式シクロヘキシルシクロヘキセン誘導体
JP2663534B2 (ja) フェニルビシクロヘキサノールエステル誘導体
JP3553112B2 (ja) 4−トリフルオロメトキシ−3,5−ジフルオロベンゼン誘導体及びその製造方法
JPH062696B2 (ja) トラン型新規液晶化合物
JP2830213B2 (ja) エーテル系ジオキサン誘導体
JP2623728B2 (ja) フェニルビシクロヘキシルエステル誘導体
JP2932633B2 (ja) エーテル結合を有するフッ素系化合物
JPS5859930A (ja) 4−〔トランス−4′−(トランス−4′′−アルキルシクロヘキシル)シクロヘキシル〕基を有するヨ−ドベンゼン誘導体
JP3575049B2 (ja) フルオロシクロプロパン誘導体及び液晶組成物
JPS63152334A (ja) トラン型新規液晶化合物
JPH06206836A (ja) フルオロアルキルシクロヘキサン誘導体
JP2508142B2 (ja) 新規フッ素系シクロヘキセニルシクロヘキサン誘導体
JP2929677B2 (ja) エーテル系化合物
JP3005097B2 (ja) 1−ジヒドロフェニル−3,5−ジフロロベンゼン誘導体
JPH01238547A (ja) 新規塩素系シクロヘキセニルシクロヘキサン誘導体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090206

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090206

Year of fee payment: 11