JP2627639B2 - 低損失酸化物磁性材料 - Google Patents
低損失酸化物磁性材料Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は低損失酸化物磁性材料に関し、特に低損失酸
化物磁性材料の改良に関するものである。
化物磁性材料の改良に関するものである。
[従来の技術] 従来スイッチング電源用の変圧器においては、スイッ
チング周波数として専ら、25〜100KHz程度のものが使用
されていた。
チング周波数として専ら、25〜100KHz程度のものが使用
されていた。
[発明が解決しようとする課題] 近年スイッチング電源を小型、軽量化するため、スイ
ッチング周波数が100KHz以上の高周波で使用するのが一
般的となりつつある。ところが従来の成分を有する低損
失酸化物磁性材料をスイッチング周波数として使用する
とその鉄損が大きく発熱するという欠点があった。
ッチング周波数が100KHz以上の高周波で使用するのが一
般的となりつつある。ところが従来の成分を有する低損
失酸化物磁性材料をスイッチング周波数として使用する
とその鉄損が大きく発熱するという欠点があった。
そこで、本発明の技術的課題は周波数が100KHz以上の
高い周波数で使用しても鉄損を小さくできる低損失酸化
物磁性材料を提供することにある。
高い周波数で使用しても鉄損を小さくできる低損失酸化
物磁性材料を提供することにある。
[課題を解決する為の手段] 本発明は主成分として30〜37モル%の一酸化マンガン
(MnO)、10〜15モル%の酸化亜鉛(ZnO)及び残部とし
て酸化第二鉄(Fe2O3)を含み、副成分として0.04〜0.1
0重量%の酸化カルシウム(CaO)と0.015〜0.100重量%
の二酸化ケイ素(SiO2)を含む低損失酸化物磁性材料で
あって、0.15重量%以下(0%を含まず)の酸化カリウ
ム(K2O)を添加したことを特徴とする。
(MnO)、10〜15モル%の酸化亜鉛(ZnO)及び残部とし
て酸化第二鉄(Fe2O3)を含み、副成分として0.04〜0.1
0重量%の酸化カルシウム(CaO)と0.015〜0.100重量%
の二酸化ケイ素(SiO2)を含む低損失酸化物磁性材料で
あって、0.15重量%以下(0%を含まず)の酸化カリウ
ム(K2O)を添加したことを特徴とする。
ここで、本発明のようなMn−Zn系酸化物磁性材料にお
いては、カリウムは粗大決勝粒生長の抑制を行ない、磁
気特性を向上させる。カリウムとしての添加物K2O量を
0〜0.15重量%(0は含まず)と限定したのは、0.015
より大になると電力損失が添加物K2Oを含有しない磁性
材料よりも大きくなるからである。また、より望ましい
添加量K2Oの量は0.03〜0.15重量%である。
いては、カリウムは粗大決勝粒生長の抑制を行ない、磁
気特性を向上させる。カリウムとしての添加物K2O量を
0〜0.15重量%(0は含まず)と限定したのは、0.015
より大になると電力損失が添加物K2Oを含有しない磁性
材料よりも大きくなるからである。また、より望ましい
添加量K2Oの量は0.03〜0.15重量%である。
[実施例] 以下本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
る。
実施例1 第1図は主成分として52.0モル%の酸化第二鉄(Fe2O
3)、34.5モル%の一酸化マンガン(MnO)及び13.5モル
%の酸化亜鉛(ZnO)を含有し、副成分として0.018重量
%の二酸化ケイ素(SiO2)と0.043重量%の酸化カルシ
ウム(CaO)を含有し、添加成分として酸化カリウム(K
2O)を添加しこれを混合し、造粒し、成形プレスした
後、酸素分比1.3at%、温度1290℃において、焼結し、
酸化物磁性材料を得たものに対して酸化カリウム(K
2O)の添加量をパラメータとした時の温度T[℃]と電
力損失PB[KW/m3]の関係を示した図である。
3)、34.5モル%の一酸化マンガン(MnO)及び13.5モル
%の酸化亜鉛(ZnO)を含有し、副成分として0.018重量
%の二酸化ケイ素(SiO2)と0.043重量%の酸化カルシ
ウム(CaO)を含有し、添加成分として酸化カリウム(K
2O)を添加しこれを混合し、造粒し、成形プレスした
後、酸素分比1.3at%、温度1290℃において、焼結し、
酸化物磁性材料を得たものに対して酸化カリウム(K
2O)の添加量をパラメータとした時の温度T[℃]と電
力損失PB[KW/m3]の関係を示した図である。
ここで、第1図は周波数が100kHz、最大磁束密度Bmが
2000Gの場合の電力損失を示している。又第1図におい
て、曲線1は酸化カリウム(K2O)を添加しない場合、
曲線2は0.01重量%、曲線3は0.05重量%、曲線4は0.
10重量%、曲線5は0.15重量%、曲線6は0.17重量%の
酸化カリウム(K2O)を添加した場合の特性をそれぞれ
あらわしている。
2000Gの場合の電力損失を示している。又第1図におい
て、曲線1は酸化カリウム(K2O)を添加しない場合、
曲線2は0.01重量%、曲線3は0.05重量%、曲線4は0.
10重量%、曲線5は0.15重量%、曲線6は0.17重量%の
酸化カリウム(K2O)を添加した場合の特性をそれぞれ
あらわしている。
第1図のように周波数100kHzの場合、電力損失PBは酸
化カリウム(K2O)を添加するか否かに無関係に温度が
約60℃のとき最小値を有する。そして酸化カリウムは添
加量を増加していくにつれて電力損失PBは小さくなり、
0.05重量%の時が最も電力損失PBが小さくなり、それよ
りも添加量が増加していくにつれて電力損失PBが増加し
ていき、添加量が0.015重量%を越えると、添加しない
時よりも電力損失が大きくなる。このことより周波数10
0kHzにおいては酸化カリウム(K2O)は0.15重量%以下
(0%を含まず)添加した方が添加しないものより電力
損失が小さくなることがわかる。
化カリウム(K2O)を添加するか否かに無関係に温度が
約60℃のとき最小値を有する。そして酸化カリウムは添
加量を増加していくにつれて電力損失PBは小さくなり、
0.05重量%の時が最も電力損失PBが小さくなり、それよ
りも添加量が増加していくにつれて電力損失PBが増加し
ていき、添加量が0.015重量%を越えると、添加しない
時よりも電力損失が大きくなる。このことより周波数10
0kHzにおいては酸化カリウム(K2O)は0.15重量%以下
(0%を含まず)添加した方が添加しないものより電力
損失が小さくなることがわかる。
実施例2 第1表に本発明により得られた酸化物磁性材料No.1
(副成分として0.018重量%の二酸化ケイ素(SiO2)、
0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)及び0.05重量%の
酸化カリウム(K2O)を含有)と重量の酸化物磁性材料N
o.2(副成分として0.018重量%の二酸化ケイ素(SiO2)
と0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)を含有し、酸化
カリウム(K2O)は添加しない)との諸特性(初透磁率
μi、飽和磁束密度B15(磁化力150Oeにおける磁束密
度)[G]、残留磁束密度Br[G]、保磁力Hc[Oe]を
示す。なお、主成分はいずれも酸化第二鉄(Fe2O3)が5
2.0モル%、一酸化マンガン(MnO)が34.5モル%及び酸
化亜鉛(ZnO)が13.5モル%含有されている。
(副成分として0.018重量%の二酸化ケイ素(SiO2)、
0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)及び0.05重量%の
酸化カリウム(K2O)を含有)と重量の酸化物磁性材料N
o.2(副成分として0.018重量%の二酸化ケイ素(SiO2)
と0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)を含有し、酸化
カリウム(K2O)は添加しない)との諸特性(初透磁率
μi、飽和磁束密度B15(磁化力150Oeにおける磁束密
度)[G]、残留磁束密度Br[G]、保磁力Hc[Oe]を
示す。なお、主成分はいずれも酸化第二鉄(Fe2O3)が5
2.0モル%、一酸化マンガン(MnO)が34.5モル%及び酸
化亜鉛(ZnO)が13.5モル%含有されている。
第1表より明らかな如く本発明の実施例に係る酸化物
磁性材料No.1はスイッチング電源用磁芯材料として求め
られる諸特性、例えば初透磁率μiが2000以上、飽和磁
束密度B15[G]が約5000Gという特性、を十分に満たし
ている。
磁性材料No.1はスイッチング電源用磁芯材料として求め
られる諸特性、例えば初透磁率μiが2000以上、飽和磁
束密度B15[G]が約5000Gという特性、を十分に満たし
ている。
以上のことより添加物酸化カリウム(K2O)はスイッ
チング電源用磁芯材料として求められる諸特性を十分に
満たし、周波数が100kHz以上においても電力損失PBを例
えば0.05重量%添加した場合、添加しない場合に比較
し、温度60℃で約20%改善できることがわかる。
チング電源用磁芯材料として求められる諸特性を十分に
満たし、周波数が100kHz以上においても電力損失PBを例
えば0.05重量%添加した場合、添加しない場合に比較
し、温度60℃で約20%改善できることがわかる。
[発明の効果] 以上の説明で明らかな様に本発明においては、0.15重
量%の以下の酸化カリウム(K2O)を添加する事により
スイッチング電源用材料として求められる諸特性を十分
に満足するとともに、周波数が100kHz以上の高周波にお
いて従来の酸化物磁性材料より電力損失PBを低減できる
低損失酸化物磁性材料を提供でき、高周波用磁芯材料と
して最適である。
量%の以下の酸化カリウム(K2O)を添加する事により
スイッチング電源用材料として求められる諸特性を十分
に満足するとともに、周波数が100kHz以上の高周波にお
いて従来の酸化物磁性材料より電力損失PBを低減できる
低損失酸化物磁性材料を提供でき、高周波用磁芯材料と
して最適である。
第1図は酸化カリウム(K2O)の添加量をパラメータと
したときの低損失酸化物磁性材料の温度と電力損失との
関係を示す図である。
したときの低損失酸化物磁性材料の温度と電力損失との
関係を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】主成分として30〜37モル%の一酸化マンガ
ン(MnO)、10〜15モル%の酸化亜鉛(ZnO)及び残部と
して酸化第二鉄(Fe2O3)を含み、副成分として0.04〜
0.10重量%の酸化カルシウム(CaO)と0.015〜0.100重
量%の二酸化ケイ素(SiO2)を含む低損失酸化物磁性材
料であって、添加物として0.15重量%以下(0%を含ま
ず)の酸化カリウム(K2O)を添加したことを特徴とす
る低損失酸化物磁性材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63125946A JP2627639B2 (ja) | 1988-05-25 | 1988-05-25 | 低損失酸化物磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63125946A JP2627639B2 (ja) | 1988-05-25 | 1988-05-25 | 低損失酸化物磁性材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01296602A JPH01296602A (ja) | 1989-11-30 |
JP2627639B2 true JP2627639B2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=14922886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63125946A Expired - Lifetime JP2627639B2 (ja) | 1988-05-25 | 1988-05-25 | 低損失酸化物磁性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2627639B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7406022B1 (ja) | 2022-07-26 | 2023-12-26 | Jfeケミカル株式会社 | MnZnCo系フェライト |
-
1988
- 1988-05-25 JP JP63125946A patent/JP2627639B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01296602A (ja) | 1989-11-30 |
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