JP2627654B2 - 低損失酸化物磁性材料 - Google Patents
低損失酸化物磁性材料Info
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- JP2627654B2 JP2627654B2 JP63274587A JP27458788A JP2627654B2 JP 2627654 B2 JP2627654 B2 JP 2627654B2 JP 63274587 A JP63274587 A JP 63274587A JP 27458788 A JP27458788 A JP 27458788A JP 2627654 B2 JP2627654 B2 JP 2627654B2
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- khso
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は低損失酸化物磁性材料に関し、特に主成分と
して30〜37モル%の一酸化マンガン(MnO)、10〜15モ
ル%の酸化亜鉛(ZnO)及び残分として酸化第二鉄(Fe2
O3)を含み副成分として0.04〜0.10重量%の酸化カルシ
ウム(CaO)と0.015〜0.100重量%の二酸化ケイ素(SiO
2)を含む低損失酸化物磁性材料の改良に関するもので
ある。
して30〜37モル%の一酸化マンガン(MnO)、10〜15モ
ル%の酸化亜鉛(ZnO)及び残分として酸化第二鉄(Fe2
O3)を含み副成分として0.04〜0.10重量%の酸化カルシ
ウム(CaO)と0.015〜0.100重量%の二酸化ケイ素(SiO
2)を含む低損失酸化物磁性材料の改良に関するもので
ある。
[従来の技術] 従来のスイッチング電源用の変圧器においては、スイ
ッチング周波数として専ら25〜100kHz程度のものが使用
されており、これに対応すべき低損失酸化物磁性材料と
して、上述した成分のものがすでに開発されている。
ッチング周波数として専ら25〜100kHz程度のものが使用
されており、これに対応すべき低損失酸化物磁性材料と
して、上述した成分のものがすでに開発されている。
[発明が解決しようとする課題] 近年スイッチング電源を小型、軽量化するために、ス
イッチング周波数が100kHz以上の高周波で使用するのが
一般的となりつつある。ところが従来の成分を有する低
損失酸化物磁性材料をスイッチング周波数が100kHz以上
のスイッチング電源用の変圧器の磁芯材料として使用す
ると、鉄損が大きく発熱するという欠点があった。
イッチング周波数が100kHz以上の高周波で使用するのが
一般的となりつつある。ところが従来の成分を有する低
損失酸化物磁性材料をスイッチング周波数が100kHz以上
のスイッチング電源用の変圧器の磁芯材料として使用す
ると、鉄損が大きく発熱するという欠点があった。
従って本発明の技術的課題は、周波数が100kHz以上の
高い周波数で使用しても鉄損を小さくできる低損失酸化
物磁性材料を提供することにある。
高い周波数で使用しても鉄損を小さくできる低損失酸化
物磁性材料を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の低損失酸化物磁性材料は主成分として30〜37
モル%の一酸化マンガン(MnO)、10〜15モル%の酸化
亜鉛(ZnO)及び残分として酸化第二鉄(Fe2O3)を含み
副成分として0.04〜0.10重量%の酸化カルシウム(Ca
O)と0.015〜0.100重量%の二酸化ケイ素(SiO2)を含
む低損失酸化物磁性材料において、0.10重量%以下(0
%を含まず)の硫酸水素カリウム(KHSO4)を添加した
事を特徴とする。
モル%の一酸化マンガン(MnO)、10〜15モル%の酸化
亜鉛(ZnO)及び残分として酸化第二鉄(Fe2O3)を含み
副成分として0.04〜0.10重量%の酸化カルシウム(Ca
O)と0.015〜0.100重量%の二酸化ケイ素(SiO2)を含
む低損失酸化物磁性材料において、0.10重量%以下(0
%を含まず)の硫酸水素カリウム(KHSO4)を添加した
事を特徴とする。
ここで、本発明のようなMn−Zn系酸化物磁性材料にお
いては、カリウムは粗大結晶粒成長の抑制を行ない、磁
気特性を向上させる。
いては、カリウムは粗大結晶粒成長の抑制を行ない、磁
気特性を向上させる。
カリウムとして添加物,硫酸水素カリウム限定(KHSO
4)量を0.10重量%(0を含まず)としたのは、0.015よ
り大になると電力損失が、添加物KHSO4を含有しない磁
性材料よりも大きくなるからである。また、イオウ成分
は電力損失減少への効果を増す。
4)量を0.10重量%(0を含まず)としたのは、0.015よ
り大になると電力損失が、添加物KHSO4を含有しない磁
性材料よりも大きくなるからである。また、イオウ成分
は電力損失減少への効果を増す。
[実施例] 以下本発明の実施例について図面を参照して、説明す
る。第1図は主成分として52.0モル%の酸化第二鉄(Fe
2O3)、34.5モル%の一酸化マンガン(MnO)及び13.5モ
ル%の酸化亜鉛(ZnO)を含有し副成分として0.018重量
%の二酸化ケイ素(SiO2)と0.043重量%の酸化カルシ
ウム(CaO)を含有し、添加成分として硫酸水素カリウ
ム(KHSO4)を添加し、これらを混合し、造粒し、成形
プレスした後酸素分圧1.3at%、温度1310℃において、
焼結し、酸化物磁性材料を得たものに対して硫酸水素カ
リウム(KHSO4)の添加量をパラメータとした時の温度
T[℃]と電力損失PB[kW/m3]の関係を示した図であ
る。
る。第1図は主成分として52.0モル%の酸化第二鉄(Fe
2O3)、34.5モル%の一酸化マンガン(MnO)及び13.5モ
ル%の酸化亜鉛(ZnO)を含有し副成分として0.018重量
%の二酸化ケイ素(SiO2)と0.043重量%の酸化カルシ
ウム(CaO)を含有し、添加成分として硫酸水素カリウ
ム(KHSO4)を添加し、これらを混合し、造粒し、成形
プレスした後酸素分圧1.3at%、温度1310℃において、
焼結し、酸化物磁性材料を得たものに対して硫酸水素カ
リウム(KHSO4)の添加量をパラメータとした時の温度
T[℃]と電力損失PB[kW/m3]の関係を示した図であ
る。
ここで、第1図は周波数が100kHz、最大磁束密度Bmが
2000Gの場合の電力損失PB[kW/m3]を示している。また
第1図いおいて、曲線1は硫酸水素カリウム(KHSO4)
を添加しない場合、曲線2は0.04重量%の硫酸水素カリ
ウム(K2O)を添加した場合、曲線3は0.06重量%の硫
酸水素カリウム(KHSO4)を添加した場合、曲線4は0.0
8重量%の硫酸水素カリウム(KHSO4)を添加した場合、
曲線5は0.10重量%の硫酸水素カリウム(KHSO4)を添
加した場合、曲線6は0.12重量%の硫酸水素カリウム
(KHSO4)を添加した場合の特性をそれぞれ示してい
る。
2000Gの場合の電力損失PB[kW/m3]を示している。また
第1図いおいて、曲線1は硫酸水素カリウム(KHSO4)
を添加しない場合、曲線2は0.04重量%の硫酸水素カリ
ウム(K2O)を添加した場合、曲線3は0.06重量%の硫
酸水素カリウム(KHSO4)を添加した場合、曲線4は0.0
8重量%の硫酸水素カリウム(KHSO4)を添加した場合、
曲線5は0.10重量%の硫酸水素カリウム(KHSO4)を添
加した場合、曲線6は0.12重量%の硫酸水素カリウム
(KHSO4)を添加した場合の特性をそれぞれ示してい
る。
第1図より周波数100kHzの場合においては電力損失PB
は硫酸水素カリウム(KHSO4)を添加するか否かに無関
係に温度が約60℃の時、最小値を有する、そして硫酸水
素カリウム(KHSO4)の添加量を増加していくにつれ
て、電力損失PBは小さくなり添加量が0.08重量%の時が
最も電力損失PBは小さくなりそれよりも添加量を増加し
ていくにつれて、電力損失PBが増加していき、添加量が
0.12重量%を越えると添加しない時よりも電力損失PBが
大きくなる。このことより周波数100kHzにおいて、硫酸
水素カリウムを0.10重量%以下(0%を含まず)添加し
た方が、添加しないものより電力損失が小さくなること
がわかる。
は硫酸水素カリウム(KHSO4)を添加するか否かに無関
係に温度が約60℃の時、最小値を有する、そして硫酸水
素カリウム(KHSO4)の添加量を増加していくにつれ
て、電力損失PBは小さくなり添加量が0.08重量%の時が
最も電力損失PBは小さくなりそれよりも添加量を増加し
ていくにつれて、電力損失PBが増加していき、添加量が
0.12重量%を越えると添加しない時よりも電力損失PBが
大きくなる。このことより周波数100kHzにおいて、硫酸
水素カリウムを0.10重量%以下(0%を含まず)添加し
た方が、添加しないものより電力損失が小さくなること
がわかる。
第1表に本実施例により得られた酸化物磁性材料No.1
(副成分として0.018重量%の二酸化ケイ素(SiO2)、
0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)及び0.08重量%の
硫酸カリウム(KHSO4)を含有)と従来の酸化物磁性材
料No.2(副成分として0.018重量%の二酸化ケイ素(SiO
2)と0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)を含有し、
硫酸水素カリウム(KHSO4)は添加しない)の諸特性
(初透磁率μi、飽和磁束密度B15(磁化力150[Oe]に
おける磁束密度)[G]、残留磁束密度Br[G]、保持
力Hc[Oe]を示す。
(副成分として0.018重量%の二酸化ケイ素(SiO2)、
0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)及び0.08重量%の
硫酸カリウム(KHSO4)を含有)と従来の酸化物磁性材
料No.2(副成分として0.018重量%の二酸化ケイ素(SiO
2)と0.043重量%の酸化カルシウム(CaO)を含有し、
硫酸水素カリウム(KHSO4)は添加しない)の諸特性
(初透磁率μi、飽和磁束密度B15(磁化力150[Oe]に
おける磁束密度)[G]、残留磁束密度Br[G]、保持
力Hc[Oe]を示す。
なお主成分はいずれも酸化第二鉄(Fe2O3)が52.0モ
ル%酸化マンガン(MnO)が34.5モル%及び酸化亜鉛(Z
nO)が13.5モル%含有している。
ル%酸化マンガン(MnO)が34.5モル%及び酸化亜鉛(Z
nO)が13.5モル%含有している。
第1表より明らかな如く実施例のNo.1のものは、スイ
ッチング電源用磁芯材料として求められる書特性例えば
初透磁率μiが2000以上、飽和磁束密度が5000G以上等
という特性を十分に満たしている。
ッチング電源用磁芯材料として求められる書特性例えば
初透磁率μiが2000以上、飽和磁束密度が5000G以上等
という特性を十分に満たしている。
以上のことより添加物硫酸水素カリウム(KHSO4)
は、スイッチング電源用磁芯材料として求められる諸特
性を十分に満たし、周波数が100kHz以上において、電力
損失PBを例えば約0.08重量%添加した場合、添加しない
場合に比較し、温度60℃で約300kW/m3改善できることが
わかる。
は、スイッチング電源用磁芯材料として求められる諸特
性を十分に満たし、周波数が100kHz以上において、電力
損失PBを例えば約0.08重量%添加した場合、添加しない
場合に比較し、温度60℃で約300kW/m3改善できることが
わかる。
[発明の効果] 以上の説明で明らかな様に、本発明によれば、酸化物
磁性材料において、0.01重量%以下の硫酸水素カリウム
(KHSO4)を添加することにより、スイッチング電源用
材料として求められる諸特性を十分に満足するととも
に、周波数が100kHz以上の高周波において、従来のもの
より電力損失PBを低減できる低損失酸化物磁性材料を提
供でき、高周波用磁芯材料として、スイッチング電源の
小型、軽量化に十分適した材料を提供可能とするもので
ある。
磁性材料において、0.01重量%以下の硫酸水素カリウム
(KHSO4)を添加することにより、スイッチング電源用
材料として求められる諸特性を十分に満足するととも
に、周波数が100kHz以上の高周波において、従来のもの
より電力損失PBを低減できる低損失酸化物磁性材料を提
供でき、高周波用磁芯材料として、スイッチング電源の
小型、軽量化に十分適した材料を提供可能とするもので
ある。
第1図は本発明の実施例に係る低損失酸化物磁性材料の
温度と電力損失(PB)との関係を示す図で、比較例とし
て硫酸カリウムを添加しない材料(曲線1)及び0.12重
量%の硫酸カリウムを添加した材料(曲線6)を併せて
示した。
温度と電力損失(PB)との関係を示す図で、比較例とし
て硫酸カリウムを添加しない材料(曲線1)及び0.12重
量%の硫酸カリウムを添加した材料(曲線6)を併せて
示した。
Claims (1)
- 【請求項1】主成分として、30〜37モル%の一酸化マン
ガン(MnO)、10〜15モル%の酸化亜鉛(ZnO)及び残分
として酸化第二鉄(Fe2O3)を含み副成分として0.04〜
0.10重量%の酸化カルシウム(CaO)と0.015〜0.100重
量%の二酸化ケイ素(SiO2)を含む低損失酸化物磁性材
料において、0.10重量%以下(0を含まず)の硫酸水素
カリウム(KHSO4)を添加したことを特徴とする低損失
酸化物磁性材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63274587A JP2627654B2 (ja) | 1988-11-01 | 1988-11-01 | 低損失酸化物磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63274587A JP2627654B2 (ja) | 1988-11-01 | 1988-11-01 | 低損失酸化物磁性材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02122603A JPH02122603A (ja) | 1990-05-10 |
JP2627654B2 true JP2627654B2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=17543820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63274587A Expired - Lifetime JP2627654B2 (ja) | 1988-11-01 | 1988-11-01 | 低損失酸化物磁性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2627654B2 (ja) |
-
1988
- 1988-11-01 JP JP63274587A patent/JP2627654B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02122603A (ja) | 1990-05-10 |
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