JP2597798B2 - 殺菌剤 - Google Patents
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Description
る。さらに詳しくは、医療用機械、器具、各種工業用水
及び人を含む動物の皮膚等に用いる外用殺菌剤に関す
る。
て種々な化合物が知られている。しかしながら、外用殺
菌剤として使用する場合、それ自体の殺菌力が強いこと
が要求されることは当然であるが、分解性が良好で皮膚
刺激性が低いものが望まれている。この発明に関連する
化合物として、ジクロログリオキシムは代表的なグラム
陰性菌やグラム陽性菌の発育阻止効果があるが、一方そ
の同族体であるグリオキシムとジメチルグリオキシムに
は発育阻止効果がないことが報告されている〔Dirasat
13(7).185 〜188(1986)〕。
意外にもモノハロゲン化グリオキシムがジハロゲン化グ
リオキシムより有意に殺菌力が強いこと、ならびにモノ
ハロゲン体をジハロゲン体と組合わすと相乗効果が認め
られることを見出し、この発明を完成するに至った。
れば、一般式〔I〕:
数1〜4の低級アルキル基を示す。)で表されるモノハ
ロゲン化グリオキシム誘導体を有効成分として含有する
殺菌剤が提供される。
ン化グリオキシム誘導体にジハロゲン化グリオキシムを
加えたもの、及び上記モノハロゲン化グリオキシム誘導
体にジハロゲン化グリオキシム及び/又は他の工業用殺
菌成分(但し、以後、4,5−ジクロロ−1,2−ジチ
オール−3−オンを除く)を加えたものを有効成分とし
て含有する殺菌剤が提供される。
還元性物質が5mg/l(亜硫酸イオン換算)以上存在する
環境においても優れた殺菌力が発揮される。上記一般式
〔I〕において、Yで表される炭素数1〜4の低級アル
キル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチルなどが
挙げられ、Xで表されるハロゲン原子としては、塩素、
臭素、フッ素又はヨウ素原子が挙げられる。
化グリオキシム誘導体の具体例としては、モノクロログ
リオキシム、モノブロモグリオキシム、モノフルオログ
リオキシム、モノヨードグリオキシム、1−クロロ−2
−メチルグリオキシム、1−クロロ−2−エチルグリオ
キシム、1−クロロ−2−プロピルグリオキシム、1−
クロロ−2−ブチルグリオキシム、1−ブロモ−2−メ
チルグリオキシム、1−ブロモ−2−エチルグリオキシ
ム、1−ブロモ−2−プロピルグリオキシム、1−ブロ
モ−2−ブチルグリオキシム、1−フルオロ−2−メチ
ルグリオキシム、1−フルオロ−2−エチルグリオキシ
ム、1−フルオロ−2−プロピルグリオキシム、1−フ
ルオロ−2−ブチルグリオキシム、1−ヨード−2−メ
チルグリオキシム、1−ヨード−2−エチルグリオキシ
ム、1−ヨード−2−プロピルグリオキシム又は1−ヨ
ード−2−ブチルグリオキシムが挙げられる。
キシム及び1−クロロ−2−メチルグリオキシムを用い
るのが取扱い性及び経済性の点で好ましい。また、この
発明に用いられるジハロゲン化グリオキシムとしては、
ジクロログリオキシム、ジブロモグリオキシム、ジフル
オログリオキシム及びジヨードグリオキシムが挙げら
れ、特にジクロログリオキシムが好ましい。
ン化グリオキシム誘導体はグリオキシム誘導体のハロゲ
ン化により簡単に合成することができる。ここで生成し
たモノハロゲン化グリオキシムをさらにハロゲン化する
ことによりジハロゲン体を製造することができる。この
発明のモノハロゲン化グリオキシム誘導体にジハロゲン
化グリオキシムを併用すると、意外にもモノハロゲン化
グリオキシム誘導体単独よりも優れた殺菌効果が発揮さ
れる。
又は上記ジハロゲン化グリオキシムとの混合物に、他の
工業用殺菌成分の1種以上を併用することにより、殺菌
スペクトルの拡大、殺菌力並びに抗菌力の相乗効果を示
し、種々の工業用殺菌対象系において非常に有用であ
る。このような他の工業用殺菌成分としては、有機窒素
硫黄系殺菌剤、有機ブロム系殺菌剤、有機窒素系化合物
及び有機硫黄系殺菌剤が挙げられる。
ビスチオシアネート、5−クロロ−2−メチル−4−イ
ソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾ
リン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル
−イソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−イソ
チアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン
−3−オン等の3−イソチアゾロン系化合物;N−メチ
ルジチオカルバミン酸アンモニウム、N−メチルジチオ
カルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカーバメート
(ナトリウム塩)、エチレンチウラムモノサルファイ
ド、エチレンビスジチオカルバミン酸二ナトリウム、エ
チレンビスジチオカルバミン酸マンガン等のジチオカー
バメート化合物;クロラミンT、N, N−ジメチル−N'
−(フルオロジクロロメチルチオ)−N'−フェニルスル
ファミド等のスルホンアミド系化合物;2−(チオシア
ノメチルチオ)ベンゾチアゾール、2−メルカプトベン
ゾチアゾールナトリウム等のチアゾール系化合物;ヘキ
サヒドロ−1,3,5−トリス(2−エチル)−s−ト
リアジン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス(2−ヒ
ドロキシエチル)−s−トリアジン等のs−トリアジン
系化合物;N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタ
ルイミド、3,5−ジメチル−1,3,5−2H−テト
ラヒドロチアジアジン−2−チオン及びジチオ−2,2'
−ビス(ベンズメチルアミド)等があげられる。
ブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、2−ブロモ−
2−ブロモメチル−グルタロニトリル等の有機ブロムシ
アノ系化合物;2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,
3−ジオール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−プ
ロパノール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタ
ノール、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−アセトキ
シエタン、1,1−ジブロモ−1−ニトロ−2−アセト
キシプロパン、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジア
セトキシ−プロパン、トリブロモニトロメタン、β−ブ
ロモ−β−ニトロスチレン、5−ブロモ−5−ニトロ−
1,3−ジオキサン、5−ブロモ−2−メチル−5−ニ
トロ−1,3−ジオキサン、2−(2−ブロモ−2−ニ
トロエテニル)フラン等の有機ブロモニトロ系化合物;
1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタン、1,2−ビ
ス(ブロモアセトキシ)プロパン、1,4−ビス(ブロ
モアセトキシ)−2−ブテン、1,2,3−トリス(ブ
ロモアセトキシ)プロパン、メチレンビスブロモアセテ
ート、ベンジルブロモアセテート、N−ブロモアセトア
ミド、2−ブロモアセトアミド等の有機ブロモ酢酸エス
テル又はアミド類;2−ブロモ−4'−ヒドロキシアセト
フェノン、2,5−ジクロロ−4−ブロモフェノール、
2,4,6−トリブロモフェノール、α−ブロモシンナ
ムアルデヒド、ビス(トリブロモメチル)スルホン及び
2−ヒドロキシエチル−2,3−ジブロモプロピオネー
ト等があげられる。
ベンズアルドキシム;N,4−ジヒドロキシ−α−オキ
ソベンゼンエタンイミドイルクロライド;ジクロロイソ
シアネート、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム、ト
リクロロイソシアヌール酸等の塩素化イソシアヌール酸
系化合物;塩化デカリニウム、臭化アルキルイソキノリ
ニウム、塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム
化合物;2−ベンズイミダゾリルカルバミン酸メチル、
3−ヨード−2−プロパルギルブチルカルバミン酸等の
カルバミン酸又はそのエステル;1−〔2−(2,4−
ジクロロフェニル)〕−2'−〔(2,4−ジクロロフェ
ニル)メトキシ〕エチル−3−(2−フェニルエチル)
1H−イミダゾリウムクロライド、1−〔2−(2,4
−ジクロロフェニル)−2−(2−プロペニルオキシ)
エチル〕−1H−イミダゾール等のイミダゾール系化合
物;2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリ
ル)−アクリル酸アミド、2−クロロアセトアミド等の
アミド系化合物;N−(2−ヒドロキシプロピル)−ア
ミノメタノール、2−(ヒドロキシメチルアミノ)エタ
ノール等のアミノアルコール系化合物;2−ピリジンチ
オールナトリウム−1−オキシド、5−クロロ−2,
4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、5−クロロ
−2,4−ジフルオロ−6−メトキシイソフタロニトリ
ル、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリ
ル、1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダン
トイン、N−(2−メチル−1−ナフチル)マレイミド
及びポリ〔オキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン
(ジメチルイミノ)エチレンジクロライド〕等があげら
れる。
4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジ
オキシド、ジチオ−2,2'−ビス−1−ベンズメチルア
ミド、ビス(トリクロロメチル)スルホン及び2−ヒド
ロキシプロピルメタンチオスルホネート等があげられ
る。また、その他の殺菌剤としては、3−アセトキシ−
1,1,2−トリヨード−1−プロペン、グルタルジア
ルデヒド、ジクロロフェン、過酸化水素及び無水マレイ
ン酸等があげられる。
効果が発揮される点で好ましい化合物としては、メチレ
ンビスチオシアネート、5−クロロ−2−メチル−4−
イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチア
ゾリン−3−オン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−
1,3−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1
−エタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジア
セトキシ−プロパン、2,2−ジブロモ−3−ニトリロ
プロピオンアミド、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)
エタン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン、
α−クロロベンズアルドキシム、1,4−ビス(ブロモ
アセトキシ)−2−ブテン、1,2,3−トリス(ブロ
モアセトキシ)プロパン、5−クロロ−2,4,6−ト
リフルオロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4−
ジフルオロ−6−メトキシイソフタロニトリル、ビス
(トリブロモメチル)スルホン、3,3,4,4−テト
ラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシ
ド、β‐ブロモ−β−ニトロスチレン、5−ブロモ−5
−ニトロ−1,3−ジオキサン、ビス(トリクロロメチ
ル)スルホン及び4,5−ジクロロ−2−n−オクチル
‐イソチアゾリン−3−オン等が挙げられる。上記併用
において優れた殺菌効果が得られるモノハロゲン化グリ
オキシム対ジハロゲン化グリオキシムの好ましい比率
は、重量比として1:20〜20:1であり、1:10
〜10:1とするのがより好ましく、3:1〜1:1と
するのが特に好ましい。この場合、別々に合成したモノ
ハロゲン化グリオキシムとジハロゲン化グリオキシムと
を混合してもよいし、また、合成の方法によりモノハロ
ゲン化グリオキシムとジハロゲン化グリオキシムが混合
して得られた場合には、そのまま使用してもよい。
得られるモノハロゲン化グリオキシム誘導体(ジハロゲ
ン化グリオキシムを含む場合はその合計量)と他の工業
用殺菌成分との好ましい比率は、重量比として1:50
〜20:1であり、1:10〜10:1とするのがより
好ましく、1:5〜5:1とするのが特に好ましい。こ
の発明の有効成分は、水性製剤の形態で製剤化して用い
るのが好ましい。しかし、これに限定されることなく、
使用対象によっては直接又は固体希釈剤(例えばカオリ
ン、クレー、ベントナイト、CMC等)で希釈された粉
剤等の形態あるいは通常の親水性又は親油性有機溶媒を
用いた液状製剤として用いてもよい。水性製剤とする場
合には、有効成分を水に溶解し、さらに必要により、界
面活性剤を添加して調製することができる。
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレン
グリコール、プロピレンカーボネート、グルタル酸ジメ
チル等)と水の混合した水性溶媒を用いることも可能で
ある。界面活性剤としては、カチオン性、アニオン性、
ノニオン性又は両性界面活性剤が適当であり、製剤とし
ての安定性の点でノニオン性界面活性剤が好ましい。
0重量部で、界面活性剤が0〜5重量部、残部が水又は
水性溶媒とするのが好ましい。有効成分の製剤中の配合
割合は、3〜25重量部であるのが好ましく、5〜20
重量部がより好ましい。かかる殺菌剤は、医療用機械、
器具、各種工業用製品、各種工業用水及び人を含む動物
の皮膚等の微生物による汚染または感染を防止するため
に用いられる。
パルプ工業における抄紙工程水、各種工業用の冷却水や
洗浄水、河川水、各種排水、重油スラッジ、金属加工油
剤、繊維油剤、ペイント、防汚塗料、紙用塗工液、ラテ
ックス、糊剤等に添加することにより、顕著な殺菌作用
を奏し、ことに前述した抄紙工程水、紙用塗工液、糊剤
等の殺菌剤として極めて有用である。中でも、還元性の
系、例えば還元性物質が5mg/l(亜硫酸イオン換算)以
上存在する工業用水系や炭酸カルシウムを填料として用
いる中性抄紙系において、汎用の殺菌剤と比較して顕著
な殺菌効果が発揮され、このような系中においてその有
用性が最も高いものである。
添加量は、対象系の異なりや微生物の発生度合等の付帯
条件によって異なるが、通常、この発明の有効成分の添
加量として0.01〜10mg/l、好ましくは0.05〜5mg
/lが適している。また、この発明の殺菌剤中には、この
発明の効果を阻害しない程度の量の添加剤(例えば、各
種界面活性剤、水溶性ポリマー、消泡剤等)が含有され
ていてもよい。この発明を以下の実施例により例示す
る。
下に40%グリオキザール溶液29.0gを滴下混合し
た。さらに、40%水酸化ナトリウム水溶液を添加して
中和し、30分後、析出した白色結晶を水で再結晶する
ことにより、標題の化合物10.6gを得た(m.p.178
℃)。
ロログリオキシムの合成〕 参考合成例の方法により得たグリオキシム8.8gをメタ
ノール100ml に溶解混合する。この中に塩素ガスを少量
づづ吹き込み混合した。この時、系内の温度は10〜1
2℃に保持した。反応生成物をHPLCで経時的に測定
したところ、まずクロログリオキシムが生成(反応A)
し、ついでジクロログリオキシムが生成(反応B)し
た。
ところ、クロログリオキシムの白色結晶(m.p.156℃)
〔I〕を得た(収率36%)。また、反応をBで停止
し、溶媒を除去した後にメタノ─ルで再結晶したところ
ジクロログリオキシムの白色結晶(m.p.199℃)〔II〕を
得た(収率55%)。
号を表1に示す。
行った。試験方法は、予めブイヨン培地により前培養し
た菌液をpH7.0のリン酸緩衝液に、生菌数が106 個
/ml以上となるように加え、これにモノクロログリオキ
シムまたは1−クロロ−2−メチルグリオキシムを添加
し、30℃にて60分間振盪し、その後生存した菌数を
測定し、初期菌数の99.9%以上が死滅する最小濃度を
求めた。結果を表8に示す。
効果確認試験〕 某製紙工場に発生したピンクスライムより単離した菌(F
lavobacterium sp.)を用いて、還元性物質の共存下にお
ける殺菌効力の確認試験を行った。還元性物質として亜
硫酸ナトリウムを用いた。測定方法は、予めブイヨン培
地により前培養した菌数をSO3 2- 濃度として0,1
0,50mg/lに調製したpH7.0の緩衝液に生菌数が1
06 個/ml以上となるように加え、これに薬剤を添加
し、30℃にて60分間振盪し、その後生存した菌数を
測定し、初期菌数の99.9%以上が死滅する最小濃度を
求めた。その結果を比較例と共に表9に示す。
ロログリオキシムの相乗効果の確認試験〕 予めブイヨン培地により前培養した菌液(Pseudomonas a
eruginosa.) をpH7.0のリン酸緩衝液に生菌数が10
6 個/ml以上となるように加え、これにモノクロログリ
オキシム(A)とジクロログリオキシム(B)を所定の
比率で合計0.1mg/l接種した。これを30℃で60分間
振盪し、その後生存した生菌数を測定し、殺菌率と共に
表10に示す。試験前の生菌数は2.1×106 個/mlで
あった。
効力確認試験〕 各製紙工場より採取した白水にモノクロログリオキシム
(A)単独、Aとジクロログリオキシム(B)とを1:
1で複合したもの、B単独の各薬剤を添加し、30℃で
30分振盪し、その後の生菌数を測定した。各白水の説
明を表11に、試験結果を表12に示す。
ル剤としての効力確認〕 開放型循環冷却塔に発生したスライムを工業用水に分散
させ、No.2濾紙でろ過したものを供試水とした(p
H:7.2、生菌数:2.0×106 個/ml、菌種:Pseudo
monas sp.,Flavobacterium sp.,Alcaligenes sp.,Bacil
lus sp.)供試水にブイヨン培地を加えたものを予め滅菌
したL型試験管にとる。次いで、これに各薬剤を所定量
添加し、30℃で振盪培養した。24時間後、菌の増殖
に基づく濁り660nm吸光度で測定し効果の有無を判定
した。各薬剤の吸光度の増加が認められない最小添加
量、即ち最小増殖抑制濃度(MIC 24Hr)を求め
表13に示す。なお、供試薬剤名の略号(アルファベッ
ト)は表1で示した化合物名を表し、以下の試験例にお
いても同様である。
試験(その1)〕 製紙工場(I)より採取した白水をNo.2濾紙でろ過し
たものを供試水とした(抄物:上質紙(酸性抄造)、p
H:4.3、SO3 2- :0mg/l、生菌数5.5×105 個/
ml、菌種:Pseudomonas sp.,Flavobacterium sp.,Alcal
igenes sp.,Bacillus sp.)。供試水に液体ブイヨン培地
を加えたものをあらかじめ滅菌したL型試験管にとる。
次いで、これに各薬剤を所定量添加し、30℃で振盪培
養した。24時間後、菌の増殖に基づく濁りを660nm
の吸光度で測定し効果の有無を判定した。各薬剤の吸光
度の増加が認められない最小添加量、即ち最小増殖抑制
濃度(MIC 24Hr)を求め、表14に示す。
試験(その2)〕 製紙工場(II)〜(V)より採取した白水をNo.2濾紙
でろ過したものを供試水とした(各白水の説明を表15
に示す)。
菌したL型試験管にとる。次いで、これに各薬剤を所定
量添加し、30℃で振盪培養した。24時間後、菌の増
殖に基づく濁りを660nmの吸光度で測定し効果の有無
を判定した。各薬剤の吸光度の増加が認められない最小
添加量、即ち最小増殖抑制濃度(MIC 24Hr)を
求め、表16〜19に示す。
試験(その3)〕 供試水は、試験例7と同じものを用いた。供試水に液体
ブイヨン培地を加えたものをあらかじめ滅菌したL型試
験管にとる。次いで、これに各薬剤を所定量添加し、3
0℃で振盪培養し、1時間毎に、660nmの吸光度を測
定した。測定開始からの菌の増殖に基づく吸光度の増加
が0.1を越えるまでの時間(t)を求めた。薬剤無添加
時のtの値をto、薬剤xmg/l添加時のtの値をtxと
すると、増殖抑制時間Tは、T=tx−toで求められ
る。各薬剤のTの値を表20〜23に示す。
効力確認試験〕 製紙工場VIより採取した白水に各薬剤を2mg/lを添加
し、30℃で30分間振盪後生菌数を測定した(抄物:
中質紙、pH:7.3、SO3 2- :15mg/l、生菌数1.0
×107 個/ml、菌種:Pseudomonas sp.,Flavobacteri
um sp.,Alcaligenes sp.,Bacillus sp.)。結果を表24
に示す。
力確認試験〕 製紙工場VIIより採取した白水をNo.2濾紙で濾過したも
のを供試水とした(抄物:板紙、pH:6.0、S
O3 2- :20mg/l、生菌数:1.1×108 個/ml、菌
種:Pseudomonas sp., Flavobacterium sp., Alcaligen
es sp., Bacillus sp.)。供試水に液体ブイヨン培地を
加えたものをあらかじめ滅菌したL型試験管にとる。次
いで、これに各薬剤を1.5mg/l添加し、30℃で振とう
培養し、1時間毎に、660nmの吸光度で測定した。測
定開始からの菌の増殖に基づく吸光度の増加が0.1を
超えるまでの時間(t)を求めた。薬剤無添加時のtの
値をto、薬剤Xmg/l添加時のtの値をtxとすると、
増殖抑制時間Tは、T=tx−toで求められる。各薬
剤のTの値を表25に示す。
力確認試験〕 製紙工場VIIIより採取した白水をNo.2濾紙で濾過した
ものを供試水とした(抄物:新聞、pH5.4、SO3
2-:10mg/l、生菌数:1.1×106個/ml、菌種:P
seudomonas sp., Flavobacterium sp., Alcaligenes s
p., Becillus sp.)。供試水に液体ブイヨン培地を加え
たものをあらかじめ滅菌したL型試験管にとる。次い
で、これに各薬剤を所定量添加し、30℃で振盪培養し
た。24時間後、菌の増殖に基づく濁りを660nmの吸
光度で測定し効果の有無を判定した。各薬剤の吸光度の
増加が認められない最小添加量、即ち最小増殖抑制濃度
(MIC 24Hr)を求め、表26に示す。
認試験(その4)〕 供試水は、試験例10と同じものを用いた。供試水に液
体ブイヨン培地を加えたものをあらかじめ滅菌したL型
試験管にとる。次いで、これに各薬剤を1.5mg/l添加
し、30℃で振盪培養し、1時間毎に、660nmの吸光
度を測定した。測定開始からの菌の増殖に基づく吸光度
の増加が0.1を越えるまでの時間(t)を求めた。薬
剤無添加時のtの値をto、薬剤xmg/l添加時のtの値
をtxとすると、増殖抑制時間Tは、T=tx−toで
求められる。各薬剤のTの値を表27に示す。
あり、各種殺菌対象において、効率のよい殺菌処理を行
うことができる。ことに還元性の系、例えば還元性物質
が5mg/l(亜硫酸イオン換算)以上存在する工業用水系
や炭酸カルシウムを填料として用いる中性抄紙系におい
て、汎用の殺菌剤と比較して顕著な殺菌効果が発揮され
る。また、この発明の殺菌用製剤は、上記効果に加え
て、製剤中に多量の水を含有することができるため、安
全であり、経済的でしかも、製品の引火性の心配もな
く、その取扱いが良好であるという効果を生ずる。
Claims (14)
- 【請求項1】 有効成分が一般式〔I〕: 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子、Yは水素原子もしくは炭素
数1〜4の低級アルキル基を示す。) で表されるモノハロゲン化グリオキシム誘導体からなる
殺菌剤。 - 【請求項2】 上記一般式〔I〕で表されるモノハロゲ
ン化グリオキシム誘導体が、モノクロログリオキシムま
たは1−クロロ−2−メチルグリオキシムである請求項
1記載の殺菌剤。 - 【請求項3】 さらに、2−ブロモ−2−ニトロ−1,
3−ジアセトキシ−プロパン、α−クロロベンズアルド
キシム、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフ
タロニトリル、5−クロロ−2,4−ジフルオロ−6−
メトキシイソフタロニトリル、ビス(トリブロモメチ
ル)スルホン、β−ブロモ−β−ニトロスチレン及び5
−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン、ビス(ト
リクロロメチル)スルホンからなる群から選ばれた1種
以上の工業用殺菌成分を有効成分として含有してなる請
求項1又は2記載の殺菌剤。 - 【請求項4】 モノハロゲン化グリオキシム誘導体
(I)と請求項3に記載の他の工業用殺菌成分との配合
割合(重量比として)が1:50〜20:1である請求
項1〜3いずれかに記載の殺菌剤。 - 【請求項5】 有効成分1〜50重量部、水または水性
溶媒99〜50重量部、界面活性剤0〜5重量部からな
る請求項1〜4いずれかに記載の殺菌剤。 - 【請求項6】 殺菌対象系が亜硫酸イオンとして5mg/
l以上の還元性物質が存在する工業用水系である請求項
1〜5いずれかに記載の殺菌剤。 - 【請求項7】 殺菌対象系が炭酸カルシウムを填料とし
て用いる紙・パルプ工場の中性抄紙系である請求項1〜
6いずれかに記載の殺菌剤。 - 【請求項8】 有効成分が一般式〔I〕: 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子、Yは水素原子もしくは炭素
数1〜4の低級アルキル基を示す。) で表されるモノハロゲン化グリオキシム誘導体と、ジハ
ロゲン化グリオキシムとの組合せからなり、かつその配
合割合(重量比として)が、1:20〜20:1である
殺菌剤。 - 【請求項9】 さらに、他の工業用殺菌成分(但し、
4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンを除
く。)の1種以上を有効成分として含有してなる請求項
8に記載の殺菌剤。 - 【請求項10】 他の工業用殺菌成分が、メチレンビス
チオシアネート、5−クロロ−2−メチル−4−イソチ
アゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン
−3−オン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3
−ジオール、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタ
ノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキ
シ−プロパン、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピ
オンアミド、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタ
ン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン、α−
クロロベンズアルドキシム、1,4−ビス(ブロモアセ
トキシ)−2−ブテン、1,2,3−トリス(ブロモア
セトキシ)プロパン、5−クロロ−2,4,6−トリフ
ルオロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4−ジフ
ルオロ−6−メトキシイソフタロニトリル、ビス(トリ
ブロモメチル)スルホン、3,3,4,4−テトラクロ
ロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、β‐
ブロモ−β−ニトロスチレン、5−ブロモ−5−ニトロ
−1,3−ジオキサン、ビス(トリクロロメチル)スル
ホン又は4,5−ジクロロ−2−n−オクチル‐イソチ
アゾリン−3−オンからなる請求項9記載の殺菌剤。 - 【請求項11】 モノハロゲン化グリオキシム誘導体
(I)とジハロゲン化グリオキシムとの合計量と、他の
工業用殺菌成分との配合割合(重量比として)が1:5
0〜20:1である請求項9又は10記載の殺菌剤。 - 【請求項12】 有効成分1〜50重量部、水又は水性
溶媒99〜50重量部、界面活性剤0〜5重量部からな
る請求項8〜11のいずれか1つに記載の殺菌剤。 - 【請求項13】 殺菌対象系が亜硫酸イオンとして5mg
/l以上の還元性物質が存在する工業用水系である請求項
8〜12のいずれか1つに記載の殺菌剤。 - 【請求項14】 殺菌対象系が炭酸カルシウムを填料と
して用いる紙・パルプ工場の中性抄紙系である請求項8
〜13のいずれか1つに記載の殺菌剤。
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