JP6177764B2 - 生物学的試料の固定および保存のための固定液 - Google Patents

生物学的試料の固定および保存のための固定液 Download PDF

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Description

本発明は、生体物質、例えば、ヒトまたは動物の生体組織、細胞、器官および分泌物ならびに細菌、ウイルス、酵母、寄生虫およびバイオテクノロジー産物(エンバーミング体など)の固定に適した固定液を示す。本発明において新規なことは、この固定液が欧州規格に対して危険な製品でないという特性である。この液に含有されているアルデヒドまたは重金属は低濃度であり、製品は危険であるとみなされ得ないものとなる。それでも、この液で生物学的試料を最適に保存および固定することができる。
この液の別の利点は、試料とこの新規な固定液との間でそれほど強い反応がみとめられないという事実にある。このことにより、試料は損傷を受けずに確定され、さらに加工処理するまで固定され、試料由来のタンパク質および他の成分が該液によって強く改変されず、慣用的な固定液中では破壊されたであろう生化学的因子の検出が可能になる。
ホルムアルデヒド、クロム酸、オスミウム酸および付着性の他の成分に典型的なことはタンパク質の不可逆的変性であり、これは、試料のタンパク質組成に対して決定的な影響を有する。
酵素、タンパク質の生化学的測定ならびに免疫学的および他のタンパク質特異的検査には、これらの慣用的な固定用物質を使用することができない。
今日まで、ホルムアルデヒド(ホルマリン)が最も多く使用されている固定用物質であり、これは長期間であっても優れた固定特性を有する。
アルデヒド、特にホルムアルデヒドは毒性が高いとみなされている。
これは、根拠のある潜在的発癌性化学物質と分類されており、アレルギーならびに皮膚、呼吸器および目の刺激を引き起こすことがあり得る。高用量に曝露された場合、死亡に至るリスクさえあり得る。また、特徴的な刺激性の不快な臭気を有する。
環境保護および作業安全性の理由により、ホルマリンの使用は法的に規制されている。
ホルムアルデヒドなしの固定液は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6および特許文献7の特許により知られている。
ホルムアルデヒドなしの固定液を作出するための構想がいくつか存在し、例えば特許文献8に記載のものでは、タンニン酸を該液の主成分とすることが提案されている。速やかな固定を得るため、特許文献9の特許では、温水の作用を使用し、この温水中にタンニン酸およびビアルコールを含めて補助することが提案されている。特許文献10の特許は、ホルマリンなどの化学的固定手段を完全に拒否するものであり、温水浴による熱の作用によって試料由来のタンパク質を変性させることが提案されている。しかしながら、この手順は、固定対象の物質の構造が形態変化を受ける場合があるという不都合点を有する。例えば、タンパク質は凝固し得る。この理由のため、この手順は、すべての型の物質に適しているわけではない。
他の固定液は文献において知られている。これらはほとんどすべて、少数の例外はあるが、非常に危険な物質を含有するものであり、生体および環境に対して危険である可能性が大きい。
中でも、本発明者らが最大に知り得るものとしては:
シャウディン固定液(水銀塩を含有している)、SAF(ホルムアルデヒドを含有している)、MIF(ホルムアルデヒドと水銀塩とを含有している)、オスミウム酸(発癌性、毒性、苛性である)、クロム酸(発癌性、毒性、苛性)、FA(ホルムアルデヒドとアルコール)および文献に示された他のものが挙げられる。
一般に、固定液は、生体物質、例えば、生体組織、細胞、細胞群、ウイルス、細菌、寄生虫、酵母、糞便などを、試料の採取後、比較的長期間安定な状態で維持するものでなければならない。収集直後の試料の初めの状態は、実験室でのさらなる検査(例えば、顕微鏡検査)で、試料収集時に存在した形態の状態がみられ得るように固定すべきである。重要なのは、試料の形態構造が保存されなければならないことである。試料に有害に影響し得る化学的、物理的もしくは微生物学的プロセス、あるいは細菌、酵母の増殖または発酵もしくは分解プロセスまたは他の崩壊プロセスはあってはならない。
要するに、固定液は、任意の型の生体物質が調製または解析目的に適した安定な状態で維持されるのがよい。
当該技術分野の現在の状況である前述の構想は、ホルマリンの使用を完全に回避し、無毒性の物質または危険性の低い物質を代わりに使用するが、ホルマリン固定の場合と同じ特徴ができるだけ多く示されるようにする方向に向かっている。
固定は種々の化学的機構に基づいており、その一部のものは、まだ充分に解明されていない。主な機構の1つは、いわゆる「クロスオーバー」である。このプロセスでは固定剤中に分子の化学結合が存在し、該結合は、試料中のタンパク質分子の対応する位置への共有結合型、ファンデルワールス相互作用またはさらにイオン性であり得る。異なる型の結合形成が同時に存在することが可能である。生体物質中での化学結合形成が増えると、生物学的構造の機械的安定性が増大すると同時に、試料中の微生物が破壊される。
これまで、固定液は、これらのプロセスが最大となるように設計されていた。このことにより、該液中には常に過剰の固定用物質が存在し、これは必ずしも必要またはさらに都合のよいこととは限らない(作業場に過剰の毒性物質が存在すると、試料との過剰な反応が生じる)。
EP1455174B1 US6531317B2 WO03/029783A1 DE69917779T2 US5422277A US2005/0084924A1 DE2630823A1 DE3822183A1 DE3824936A1 DE4404544A1
本発明の課題は、危険でなく、より穏やかな形態でホルマリンの特質を有する固定液を作出することである。理想的な固定プロセスの調整のために他の固定用物質を有する組成物も可能であろう。
この課題は、本特許請求の範囲の請求項1に示した特徴によって解決される。他の発展または好都合な提示は、提出した下位の請求項から除かれている場合がある。
本明細書は以下の発明の開示を包含する:
[1]1種類以上のハロゲンシアノアセトアミドが生物学的試料の固定に使用される、生体物質の固定および保存のための固定用物質。
[2]2,2−ジブロモ−2−シアノアセトアミドまたは2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドあるいは略してDBNPAである、[1]に記載の固定用物質。
[3]水、有機溶媒の有機混合物または水と有機溶媒との混合物であり得る溶媒を含む[1]または[2]に記載の固定液。
[4]固定液をpH3.0〜pH9.0の範囲に調整するためのpH調整剤を含むことを特徴とする、[1]、[2]および[3]のいずれかに記載の固定液。
[5]酸、塩基またはバッファーであり得、固定液をpH範囲3.5〜pH6に適合させるためのpH調整剤を含むことを特徴とする、[1]、[2]、[3]および[4]のいずれかに記載の固定液。
[6]クエン酸、酢酸、リン酸もしくはギ酸またはその対応するバッファーである1種類のpH調整剤の存在を特徴とする、[1]、[2]、[3]、[4]および[5]のいずれかに記載の固定液。
[7]以下のさらなる成分:
− 湿潤剤または湿潤剤混合物:グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、エリトリトール、ソルビトールまたは同様の特質を有する物質など
− 界面活性剤または界面活性剤混合物、例えば、TWEEN80などの非イオン性界面活性剤またはドデシル硫酸ナトリウムなどのイオン性界面活性剤
− ユーカリ油などの香気物質または芳香物質の混合物
− 水溶性または溶媒中で使用されるアニリンなどの色素または色素混合物
− 等張性に調整するための塩化ナトリウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類の塩
− 4,4−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)または2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどの固定液を安定化させるための酸化防止剤
のうちの少なくとも1種類を含み、これらの成分はすべて適切な溶媒に溶解されている、[1]、[2]、[3]、[4]、[5]および[6]のいずれかに記載の固定液。
[8]以下の成分:
− 0.05%〜5%の2,2−ジブロモ−2−シアノアセトアミドまたは2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドあるいは略してDBNPA、クエン酸、1%〜30%のプロピレングリコール、0.01%〜5%のTween80、0.001〜0.1%の芳香油、0.001%〜0.1%の食用色素、0.05%〜0.1%の酸化防止剤4.4−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、0.01〜10%の塩化ナトリウム
を含む水溶液からなる、[1]ないし[7]のいずれかに記載の固定液。
[9]以下の成分:
− 1%の2,2−ジブロモ−2−シアノアセトアミドまたは2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、0.5%のクエン酸、12%のプロピレングリコール、0.1%のTween80、0.05%の芳香油、0.05%の酸化防止剤4.4−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、0.01%の食用色素、0.1%の塩化ナトリウム
を含む水溶液からなる、[1]ないし[8]のいずれかに記載の固定液。
[10]諸成分が、溶媒なしで粉末、タブレット、カプセル、ゲルもしくはワニスの形態で、またはわずかな溶媒を伴って濃縮物の形態で存在し、必要量の溶媒の添加によりすぐに使える状態の溶液が得られるものである、[1]ないし[9]のいずれかに記載の濃縮型固定液。
[11]固定をより良好に調節するための他の固定剤または固定用物質と合わせたものであり得る、[1]ないし[10]のいずれかに記載の固定液。
本発明は:
− 有効な基準(この場合、欧州共同体の基準)に従うものであり、ユーザーおよび環境に対して危険でないか、または危険性はわずかにすぎない(いずれの場合も、従来の固定液よりも危険性が低い)
− 他の形態の危険(可燃性、爆発性、腐食性、環境中への蓄積または高い揮発性)を提示しない
− 穏やかな様式で試料および試料タンパク質と反応し、試料の形態構造の変形(「収縮」)を引き起こさず、従来の液よりも多くの生物学的および生化学的パラメータが損傷を受けずに維持される
− 固定後に試料が受けるべきプロセスに有意な支障(例えば、不要な反応、染色の妨げなど)がない
固定液を提供することからなるものである。
所望の効果をもたらすために、2種類の基本物質:
− ハロゲンシアノ−アセトアミド
− 2,2−ジブロモ−2−シアノアセトアミドまたは2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドあるいは略してDBNPA
を選択した。
簡略化のため、本発明者らは記載の物質をDBNPAと称する。
これらの物質は、以下の:
ハロゲンシアノ−アセトアミドおよびDBNPAは強力な殺生物性を有し、試料中の生物学的および微生物学的活性を完全に遮断する
という理由で選択した。
これらの物質の分子構造により、これらのハロゲン原子によって、固定剤の分子と試料のタンパク質分子と間のファンデルワールス相互作用の発生に必要とされる分子分極がもたらされるためにクロスオーバー効果が生じ得、それにより構造の安定化、したがって固定が確保される。該物質の高い殺生物性により、最小濃度が適用され得、不必要に過剰となることが回避される。試料の生物学的活性は速やかに停止され、試料の微生物学的変性が回避される。
該液の最適な作用は酸性pHまたは中性点あたりで生じ得るが、該液の他の成分および所望の結果によってはpHを3〜9の範囲に調整することが必要となり得る。
本発明で扱う固定液は、準備された液状形態で調製され得る。しかしながら、最も簡単な場合では水である適切な溶媒を添加するとすぐに使える状態の溶液が得られる濃縮形態で提示することも可能である。これ(濃縮物)は、濃縮液、粉末混合物、可溶性ゲル、タブレット、可溶性カプセル、可溶性ワニス(該液を伴う容器を被覆する)または別の同様の形態であり得る。
これにより、輸送、貯蔵および包装のコストが削減され得、経済的発注およびロジスティクスの他の利点の他に、ユーザーは、ほとんどの場合で最終目的物に溶媒として水を添加することができる。
具体的な一例は、2重量%のDBNPAと、pHをわずかに酸性に調整するためのさらなる酸として他の物質とが使用されている液である。クエン酸など有機酸を利用しても無機酸を利用してもよい。続いて、湿潤剤、例えば、エチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、エリトリトールまたは同様のものが添加され得、これらはまた、試料の脂質相との媒介物としての機能も果たし、その拡延を促進する。添加される別の成分は、該液の表面張力を低下させ、分散性の特徴を改善するためのイオン性もしくはアニオン性界面活性剤または両者の混合物であり得る。これらの物質から、本発明者らは、エトキシル化ポリエチレングリコール、エトキシル化ソルベート(市販のTWEEN)、ドデシル硫酸ナトリウム、ベンゼンスルホン酸ナトリウムならびに他のアルキル硫酸塩およびスルホン酸塩、ならびにTRITON、ETHOMEENシリーズの市販品および他の同様のものを挙げることができる。脂肪アルコール(N>8)、例えば、線状または分枝状の一価または多価アルコールを、使用する界面活性剤のプロセス助剤および媒介物として適用することができる。
マーケティング目的のための該液の改善のため、他の成分に害を与えないフレーバーおよび着色料が添加される。
等張性に調整する目的のためには、アルカリ金属またはアルカリ土類の塩、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムの塩化物、硫酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、酢酸塩など。
ある特定の用途においてpHを調整する目的のために、バッファー溶液、例えば、クエン酸バッファー、酢酸バッファーまたは文献で知られた他のものの利用が必要であり得る。
液安定化添加剤:
文献から、ハロゲンシアノアセトアミド、特にDBPNAは、溶液中の場合、アルカリ加水分解を受けることが知られている。この溶液で長期間の操作を保証するため、早期劣化を回避するために該溶液に少量の特定の酸化防止剤を添加するのがよい。かくして処理された溶液は、約2年間、その活性が維持される。処分されるときの該溶液の崩壊性は影響を受けず、そのエコロジー的特徴は維持される。
以下の図においてわかるように、DBPNAの最終分解生成物は環境中に蓄積されない:
Figure 0006177764
光分解は、該液中に色素インクを使用すること、ならびに暗く新鮮な場所での保存の推奨により遅延される。
加水分解は、市販の酸化防止剤、例えば、4,4−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)もしくは2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールまたは商業的に実用されている同様のものの使用により大きく低減される。
ホルムアルデヒドは、DBPNAからの分解生成物の1つであり、酸化防止剤による安定化によって抑制されることを強調することは重要である。概してわずか数週間しかかからない加工処理のために生物学的試料を固定する必要があるユーザーに、該液は、弱い固定に影響する場合があるホルムアルデヒドレベルを示さない。
製紙業および織物工業で使用される、かくして安定化させた、市販のDBPNAの殺生物剤溶液で示されるDBPNAの崩壊は、20ヶ月で10%未満であり、該成分の最適な作用は確保されている。
簡単な配合物例:
DBPNA 2%
プロピレングリコール 5%
TWEEN80 1%
食品着色料 0.01%
香料混合物 0.01%
酸化防止剤 0.05%
100%になるまで水
この溶液を、ヒトおよび動物の糞便試料を用いて、寄生虫学的観点から;主に、寄生虫の卵が検出されるかを試験し、評価した。また、ウシの筋肉由来の組織学的試料も固定し、優れた質の固定および保存が示された。30日の観察期間の間、いずれの解析試料においても変化は観察されなかった。その後の評価において、ヒト糞便試料は原虫によって汚染されていることがわかった。この評価の報告を本文書に添付する。糞便中の原虫は極めて崩壊され易く、数時間で変性し得る。本試験では、保存および固定が7日間を超える期間で実証された。標準的なホルムアルデヒド溶液と比較すると、保存の質は、より良好とはいかないまでも同等であった。
簡単な可溶性タブレット配合物の例:
DBPNA 100g
ソルビトール粉末 41g
TWEEN80 2.5g
クエン酸 2.0g
食品着色料 1.0g
香料混合物 l.0g
酸化防止剤 2.5g
アラビアガム 50g
全質量 200g
この集合体の1錠の40gタブレットには20gのDBPNAが含有され、1リットルの使用準備済の2%溶液を作製するのに使用する。
溶液中2%のDBPNA濃度では、皮膚接触による感作のリスクを示すリスクフレーズが43しか生じないはずである。1%未満の濃度では、溶液を危険な製品と表示する必要はない。
これは可燃性、腐食性でなく、毒性または危険な発散物を生じず、催奇性または発癌性でなく、環境に対して害を及ぼすものでなく、作業安全性のために特別な事前注意を必要とせず、ユーザーに対して仕事の安全性において並外れた改善をもたらすとともに、利用する実験室内の環境管理プロセスにおいて顕著な簡素化をももたらすものである。
ここで、水の他に所望の用途に応じて他の溶媒を使用してもよいことを記載しておく。診断手法の進歩に伴い、アルコールおよび他の溶媒、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ケトン、エステル、エーテル、グリセリンおよび他の有機薬品が検討されている。記載の固定剤は、有機溶媒および有機溶媒混合物または有機溶媒と水との混合物の使用により得られ得る。

Claims (9)

  1. 2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドを含む組成物を固定液として使用した、試料の形態構造を保存するための生物学的試料の固定方法。
  2. 上記組成物が、水もしくは有機溶媒またはその混合物から選択される溶媒を含む、請求項1に記載の生物学的試料の固定方法。
  3. pH調整剤をさらに含む上記組成物を使用した、請求項1または2に記載の生物学的試料の固定方法。
  4. 群:酢酸、クエン酸およびその対応するバッファー系から選択されるpH調整剤をさらに含む、上記組成物を使用した、請求項3に記載の生物学的試料の固定方法。
  5. − 湿潤剤
    − 界面活性剤
    − アルカリ金属またはアルカリ土類の塩、および
    − 酸化防止剤
    − 天然または人工の香気物質
    − 天然または人工の色素
    をさらに含む、上記組成物を使用した、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の生物学的試料の固定方法。
  6. 湿潤剤が以下の湿潤剤の群:
    − エチレングリコール
    − プロピレングリコール
    − グリセリン
    − エリトリトール
    − ソルビトールおよびその混合物
    から選択される、上記組成物を使用した、請求項5に記載の生物学的試料の固定方法。
  7. 界面活性剤が以下の群:
    − 非イオン性界面活性剤:TWEEN80
    − イオン性界面活性剤:ドデシル硫酸ナトリウムおよびその混合物
    から選択される、上記組成物を使用した、請求項5に記載の生物学的試料の固定方法。
  8. 酸化防止剤が以下の群:
    − 4,4−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)
    − 4,4−ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール)およびその混合物から選択される、上記組成物を使用した、請求項5に記載の生物学的試料の固定方法。
  9. 上記組成物の成分が、わずかな溶媒を伴って濃縮物の形態で存在し、必要量の溶媒の添加によりすぐに使える状態の溶液が得られるものである、濃縮型の上記組成物を使用した請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の生物学的試料の固定方法。
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