JP2669738B2 - 工業用殺菌剤及び工業用殺菌方法 - Google Patents
工業用殺菌剤及び工業用殺菌方法Info
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Description
菌方法に関する。さらに詳しくは紙・パルプ工業におけ
る抄紙工程水、各種工業用の冷却水や洗浄水、重油スラ
ッジ、金属加工油剤、繊維油剤、ペイント、紙用塗工
液、ラテックス、糊剤の防腐や殺菌用として有用である
工業用殺菌剤及び殺菌方法に関する。
程や各種工業における冷却水系統には、細菌や真菌によ
るスライムが発生し、生産品の品質低下や生産効率の低
下などの障害があることが知られている。また、多くの
工業製品、例えば重油スラッジ、金属加工油剤、繊維油
剤、ペイント類、各種ラテックス、糊剤等では細菌や真
菌による腐敗や汚染が発生し、製品を汚損し価値を低下
させる。
め、多くの殺菌剤が使用されてきた。古くは有機水銀化
合物や塩素化フェノール化合物などが使用されていた
が、これらの薬剤は人体や魚介類に対する毒性が強く、
環境汚染をひき起こすため使用が規制されるようにな
り、最近では比較的低毒性の有機窒素硫黄系化合物、有
機ハロゲン系化合物及び有機硫黄系化合物が工業用殺菌
剤として汎用されている〔防菌防黴剤事典(昭61、日
本防菌防黴学会発行)、特開平3-170404号公報、特開平
3-83902号公報、特開平3-167101号公報等参照〕。
ズアルドキシムから合成されるα−クロロ−O−アシル
ベンズアルドキシム類、α−クロロ−クロロ−ベンズア
ルドキシム類等が工業用殺菌剤として知られている(特
公昭50-15844号、同54-36647号。同51-33171号公報)。
しかしながら、これらのアルドキシム系殺菌剤の合成用
原料(中間体)であるα−クロロ−ベンズアルドキシム
自体が殺菌性を有することは知られていない。
シム系殺菌剤及び従来の有機系殺菌剤は、非還元的な工
業対象系には、有効な殺菌効果を示す。しかしながら、
亜硫酸イオン等の還元性物質が存在する工業対象系にお
いてかかる有機系殺菌剤を使用した場合には、これらの
殺菌効力が著しく減退し、その結果、前述した障害を有
効に防止することができなかった。
あり、ことに、還元性の工業対象系においても著効を奏
する新しい殺菌剤を提供しようとするものである。
明によれば、α−クロロ−ベンズアルドキシムを有効成
分として含有する工業用殺菌剤が提供される。この発明
は、従来のアルドキシム系殺菌剤の一原料であるα−ク
ロロ−ベンズアルドキシム自体が、意外にも還元性環境
において顕著な殺菌作用を発現し、アルドキシム系殺菌
剤よりも優れた殺菌剤として使用できるという事実の発
見に基づく。
ムは下式(I):
化合物を通常液剤に製剤化した形態であるのが望まし
い。液剤とする場合に用いる溶媒としては、通常の有機
溶媒が適している。ことに殺菌対象が紙パルプ工業に於
ける抄紙工程水等の各種水系、及び紙用塗工液、糊剤等
の場合には、親水性有機溶媒を用いた液剤とするのが好
ましい。この親水性有機溶媒としては、ジエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレンカーボネ
ート、グルタル酸ジメチル等の溶媒が挙げられる。但
し、上記化合物自体を単独で用いてもよく、適当な固体
担体と混合して用いてもよい。
いて顕著な殺菌作用を奏し、ことに前述した抄紙工程
水、紙用塗工液、糊剤等の殺菌剤として極めて有用であ
る。中でも、還元性の系、例えば紙、パルプ工業の抄紙
系、脱墨紙(DIP)を含有する中質紙のように、還元
性物質が5ppm(亜硫酸イオン換算)以上存在する工業
用対象系中において、顕著な殺菌剤効果が発揮され、と
くにこのような系中に於いてその有用性が高いものであ
る。
添加量は、対象系の異なりや微生物の発生度合等の付帯
条件によって異なるが、通常、式(I)の化合物の添加
量として0.5〜50mg/l程度が適している。また、この
発明の殺菌剤中には、この発明による効果を阻害しない
程度の量の添加剤(例えば、製剤分散安定性向上用とし
ての界面活性剤、水溶性ポリマや有効成分自体の安定性
向上用としての塩酸等)が含まれていてもよく、場合に
よっては、他の公知の工業用殺菌成分が含まれていても
よい。
α−クロロ−ベンズアルドキシムと、他の殺菌有効成分
として公知の工業用殺菌成分(以後、但し4,5-ジクロロ
−1,2-ジチオール−3−オン,5−クロロ−2,4,6-トリ
フルオロイソフタロニトリル及び5−クロロ−2,4-ジフ
ルオロ−6−メトキシイソフタロニトルルを除く。)と
からなる工業用殺菌剤が提供される。この発明による、
α−クロロ−ベンズアルドキシムは、他の殺菌有効成分
とを組合せることにより、抗菌スペクトルの拡大、抗菌
力の相加又は相乗効果に有効である。
殺菌成分、具体例には有機窒素硫黄系化合物、有機ブロ
ム系化合物、有機窒素系化合物、有機硫黄系化合物があ
げられる。有機窒素硫黄系化合物としては、メチレンビ
スチオシアネート;5−クロル−2−メチル−4−イソ
チアゾリン−3−オン,2−メチル−4−イソチアゾリ
ン−3−オン,4,5-ジクロロ−2−n−オクチル−イソ
チアゾリン−3−オン,2−n−オクチル−イソチアゾ
リン−3−オン,1,2-ベンゾイソチアゾリン−3−オン
等の3−イソチアゾロン系化合物;N−メチルジチオカ
ルバミン酸アンモニウム,N−メチルジチオカルバミン
酸ナトリウム,ジメチルジチオカーバメート(ナトリウ
ム塩),エチレンチウラムモノサルファイド,エチレン
ビスジチオカルバミン酸二ナトリウム,エチレンビスジ
チオカルバミン酸マンガン等のジチオカーバメート化合
物;クロラミンT,N,N-ジメチル-N'-(フルオロジクロ
ルメチルチオ)-N'-フェニルスルファミド等のスルホン
アミド系化合物;2−(4−チオシアノメチルチオ)ベ
ンゾチアゾール,2−メルカプトベンゾチアゾールナト
リウム等のチアゾール系化合物;ヘキサヒドロ-1,3,5−
トリス−(2−エチル)−S−トリアジン,ヘキサヒド
ロ-1,3,5−トリス−(2−ヒドロキシエチル)−S−ト
リアジン等のS−トリアジン系化合物;N−(フルオロ
ジクロロメチルチオ)−フタルイミド;3,5-ジメチル−
1,3,5-2H−テトラヒドロチアジアジン−2−チオン,ジ
チオ-2,2'-ビス(ベンズメチルアミド)等があげられ
る。
モ−3−ニトリロプロピオンアミド,2−ブロモ−2−
ブロモメチル−グルタロニトリル等の有機ブロムシアノ
系化合物;2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3-ジオ
ール,1,1-ジブロモ−1−ニトロ−2−プロパノール,
2,2-ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノール,1,1-ジブ
ロモ−1−ニトロ−2−アセトキシエタン,1,1-ジブロ
モ−1−ニトロ−2−アセトキシプロパン,2−ブロモ
−2−ニトロ−1,3-ジアセトキシ−プロパン,トリブロ
モニトロメタン,β−ブロモ−β−ニトロスチレン,5
−ブロモ−5−ニトロ−1,3-ジオキサン,5−ブロモ−
2−メチル−5−ニトロ−1,3-ジオキサン等の有機ブロ
モニトロ系化合物、1,2-ビス−(ブロモアセトキシ)−
エタン,1,2-ビス−(ブロモアセトキシ)−プロパン,
1,4-ビス−(ブロモアセトキシ)−2−ブテン,メチレ
ンビスブロモアセテート,ベンジルブロモアセテート,
N-ブロモアセトアミド,2-ブロモアセトアミド等の有機
ブロム酢酸エステル又はアミド類;2−ブロモ−4'−ヒ
ドロキシアセトフェノン;2,5-ジクロル−4−ブロムフ
ェノール;2,4,6-トリブロモフェノール;α−ブロムシ
ンナムアルデヒド;ビストリブロモメチルスルホン,2
−ヒドロキシエチル−2,3-ジブロモプロピオネート等が
あげられる。
キシ−α−オキソベンゼンエタンイミドイルクロライ
ド;ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム,トリクロロ
イソシアヌール酸等の塩素化イソシアヌール酸系化合
物;塩化デカリウム,臭化アルキルイソキノリニウム,
塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム化合物;
2−ベンツイミダゾリルカルバミン酸メチル,3−ヨー
ド−2−プロパルギルブチルカルバミン酸等のカルバミ
ン酸又はそのエステル;1−〔2−(2,4-ジクロロフェ
ニル)〕−2'−〔(2,4-ジクロロフェニル)メトキシ〕
エチル−3−(2−フェニルエチル)1H−イミダゾリ
ウムクロライド,1−〔2−(2,4-ジクロロフェニル)
−2−(2−プロペニルオキシ)エチル〕−1H−イミ
ダゾール等のイミダゾール系化合物;2−(2−フリ
ル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)−アクリル酸ア
ミド,2−クロルアセトアミド等のアミド系化合物;N
−(2−ヒドロキシプロピル)−アミノメタノール,2
−(ヒドロキシメチルアミノ)エタノール等のアミノア
ルコール系化合物;2−ピリジンチオールナトリウムオ
キシド;2,4,5,6-テトラクロロイソフタロニトリル;N
−(2−メチル−1−ナフチル)マレイミド,ポリ〔オ
キシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイ
ミノ)エチレンジクロライド〕等があげられる。
ラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1-ジオキシド;ジ
チオ-2,2'-ビス−1−ベンズメチルアミド;2−ヒドロ
キシプロピルメタンチオスルホネート,エチレンチウラ
ムモノスルフィド等があげられる。また、その他の公知
の殺菌成分としては、3−アセトキシ-1,1,2-トリヨー
ド-1−プロペン;グルタルジアルデヒド;ジクロロフェ
ン;過酸化水素,無水マレイン酸等があげられる。
ロベンズアルドキシムと併用することにより、相乗効果
が発揮される点で好ましい化合物としては、有機窒素硫
黄系殺菌剤の中ではメチレンビスチオシアネート,5−
クロル−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン,
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン,4,5-ジク
ロロ−2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン,
2−n−オクチル−イソチアゾリン−3−オン,1,2-ベ
ンゾイソチアゾリン−3−オン等の3−イソチアゾロン
系化合物である。さらに顕著な相乗効果が発揮される点
で特に好ましい化合物は、メチレンビスチオシアネー
ト,5−クロル−2−メチル−4−イソチアゾリン−3
−オン,4,5-ジクロロ−2−n−オクチル−イソチアゾ
リン−3−オンである。
モ−3−ニトリロプロピオンアミド,2−ブロモ−2−
ブロモメチル−グルタロニトリル等の有機ブロムシアノ
系化合物、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3-ジオ
ール,2,2-ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノール,1,
1-ジブロモ−1−ニトロ−2−プロパノール,1,1-ジブ
ロモ−1−ニトロ−2−アセトキシエタン,1,1-ジブロ
モ−1−ニトロ−2−アセトキシプロパン,2−ブロモ
−2−ニトロ−1,3-ジアセトキシ−プロパン,トリブロ
モニトロメタン,β−ブロモ−β−ニトロスチレン,5
−ブロモ−5−ニトロ−1,3-ジオキサン,5−ブロモ−
2−メチル−5−ニトロ−1,3-ジオキサン等の有機ブロ
モニトロ化合物、1,2-ビス−(ブロモアセトキシ)−エ
タン,1,2-ビス−(ブロモアセトキシ)−プロパン,1,
4-ビス−(ブロモアセトキシ)−2−ブテン,メチレン
ビスブロモアセテート,ベンジルブロモアセテート,N-
ブロモアセトアミド,2-ブロモアセトアミド等の有機ブ
ロム酢酸エステル又はアミド類である。顕著な相乗効果
が発揮される点で特に好ましい化合物は、2,2-ジブロモ
−3−ニトリロプロピオンアミド,2−ブロモ−2−ブ
ロモメチル−グルタロニトリル,2,2-ジブロモ−2−ニ
トロ−1−エタノール,2−ブロモ−2−ニトロ−1,3-
ジアセトキシ−プロパン,1,2-ビス−(ブロモアセトキ
シ)−エタン,1,2-ビス−(ブロモアセトキシ)−プロ
パン,1,4-ビス−(ブロモアセトキシ)−2−ブテン,
N-ブロモアセトアミドである。
発揮される点で特に好ましい化合物は、N,4-ジヒドロキ
シ−α−オキソベンゼンエタンイミドイルクロライドで
ある。有機硫黄系化合物の中で顕著な相乗効果が発揮さ
れる点で特に好ましい化合物は、3,3,4,4-テトラクロロ
テトラヒドロチオフェン−1,1-ジオキシドである。
ドキシムと他の殺菌有効成分との組み合せにおいて相乗
効果が発揮される比率(重量比)としては、50:1〜
1:20とするのが適しており、20:1〜1:10と
するのがより好ましい。 なお、工業用殺菌成分は、1
種以上組合せて使用してもよい。他の殺菌有効成分とα
−クロロ−ベンズアルデヒドを組合せて用いる場合、通
常液剤の形態で一液製剤化して用いるのが好ましい。
や分散剤が用いられる。殺菌対象系が製紙工程のプロセ
ス水や工場用冷却水等の各種水系の場合には、有効成分
の溶解、分散性を考慮して、水又は親水性有機溶媒及び
分散剤を用いた液剤とするのが好ましい。この親水性有
機溶媒としては、ジメチルホルムアミド等のアミド類、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール
類、メチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、炭素数8
までのアルコール類もしくはメチルアセテート、エチル
アセテート、3−メトキシジブチルアセテート、2−エト
キシメチルアセテート、2−エトキシエチルアセテー
ト、プロピレンカーボネート等のエステル類が挙げられ
る。
アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤又は両性
界面活性剤が適当であり、製剤としての安定性の点でノ
ニオン性界面活性剤が好ましい。このノニオン性界面活
性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加
物(エチレンオキサイドは以下E.Oと略す)、アルキ
ルフェノール(E.O)付加物、脂肪酸(E.O)付加
物、多価アルコール脂肪酸エステル(E.O)付加物、
高級アルキルアミン(E.O)付加物、脂肪酸アミド
(E.O)付加物、油脂の(E.O)付加物、プロピレ
ンオキサイド[P.Oと略す](E.O)共重合体、ア
ルキルアミン(P.O)(E.O)共重合体付加物、グ
リセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂
肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エ
ステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのア
ルキルエーテル、アルキロールアミド等が挙げられる。
これらの製剤の配合割合は、有効成分の合計量が1〜50
重量部で、分散剤が該有効成分の合計1重量部に対して
少なくとも0.01重量部であり、残部を親水性有機溶媒と
するのが好ましい。
油、油性塗料などの油系の場合には、灯油、重油、スピ
ンドル油等の炭化水素溶媒を用いた一液製剤とするのが
好ましく、前述した各種界面活性剤を用いてもよい。こ
の発明の殺菌剤の添加量は、殺菌対象物により異なる
が、ことに製紙工程のプロセス水系や工業用の冷却水系
に添加される場合、微生物の発育を抑制する濃度(静菌
濃度)としては、通常有効成分の合計濃度として0.05〜
20mg/l程度の添加で十分である。また、殺菌的に使用す
る場合には、有効成分の合計濃度として0.5〜50mg/lで
目的を達成することができる。
ドキシムと他の殺菌有効成分を併用する際に、同時に添
加する場合には、前述したように同一製剤として用いる
のが簡便であるが、製剤の長期貯蔵安定性等の点でそれ
ぞれ分離しておくのが好ましい場合や別々に添加する場
合には、それぞれ、別の製剤として用いられる。 この
発明によれば、さらに、工業用殺菌対象系中に、上記α
−クロロベンズアルドキシムと任意に公知の工業用殺菌
成分を添加することからなる殺菌方法が提供される。
クロロベンズアルドキシムと公知の工業用殺菌成分との
配合割合は、殺菌対象の菌の種類と量、工業用殺菌成分
の種類によって異なるが、上記の添加濃度と配合割合と
を考慮すればよい。以下、この発明を実施例及び試験例
により説明する。
試験]紙・パルプ工業における工程水、各種工業用の冷
却水、ペイント、紙用塗工液、ラテックス、糊剤中に認
められるグラム陰性菌の代表株であるシュードモナス・
アルギノーサを用いて、還元性物質の共存下における殺
菌効力の確認試験を行った。
た。予めブイヨン培地により前培養した菌液を、SO3
2-濃度として5,10,20,50ppmの滅菌水に生菌
数が106個/m1以上となるように加え、これに薬剤を
添加し、37°Cにて1時間振盪し、その後生存した菌
数を測定し、初期菌数の99.9%以上が死滅する最小殺菌
濃度を求めた。
結果より明らかなように亜硫酸イオン存在下(5〜50
ppm)においては、この発明の化合物は類似化合物または
既存汎用化合物よりも著しい殺菌効果が認められた。
某製紙工場の新聞紙抄造機(酸性抄造)より採取した白
水(pH5.0、還元性物質JISK0101:SO3 2-
換算30ppm、シュードモナス属、フラボバクテリウム
属、バチルス属菌主体)に薬剤を5,10及び20ppm
添加し37°Cで1時間振とうし、その後生存した菌数
を測定した。
かな様に、還元性物質の存在する白水において、この発
明の化合物は非常に有効な殺菌効果が認められた。 (実施例)この発明の実施例である製剤例を以下に示
す。例中の部はすべて重量部を示す。 (製剤例1) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 ポリエチレングリコール 85部 (製剤例2) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 85部 (製剤例3) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 メチレンビスチオシアネート 10部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 70部 ジメチルホルムアミド 5部 (製剤例4) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 10部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 70部 ジメチルホルムアミド 5部 (製剤例5) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 4,5-ジクロロ-2-n-オクチル-イソチアゾリン-3-オン 10部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 70部 ジメチルホルムアミド 5部 (製剤例6) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 2,2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオンアミド 10部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 70部 ジメチルホルムアミド 5部 (製剤例7) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール 10部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 70部 ジメチルホルムアミド 5部 (製剤例8) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 2,2-ジブロモ-2-ニトロ-1-エタノール 10部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 70部 ジメチルホルムアミド 5部 (製剤例9) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-ジアセトキシ-プロパン 15部 コハク酸ジメチル 70部 (製剤例10) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 1,2-ビス-(ブロモアセトキシ)-エタン 15部 コハク酸ジメチル 70部 (製剤例11) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 1,2-ビス-(ブロモアセトキシ)-プロパン 15部 コハク酸ジメチル 70部 (製剤例12) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 1,4-ビス-(ブロモアセトキシ)-2-ブテン 15部 コハク酸ジメチル 70部 (製剤例13) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 3,3,4,4-テトラクロロチオラン-1,1-ジオキシド 10部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 70部 ジメチルホルムアミド 5部 (製剤例14) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 2-ブロモ-2-ブロモメチル-グルクロニトリル 10部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 70部 ジメチルホルムアミド 5部 (製剤例15) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 N,4-ジヒドロキシ-α-オキソベンゼンエタンイミドイルクロライド 10部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 70部 ジメチルホルムアミド 5部 (試験例3)〔α−クロロ−ベンズアルドキシムと公知の工業用殺菌剤との各配 合割合による相乗効果確認試験〕 某製紙工場の新聞紙抄造機(酸性抄造)より採取した白
水(pH5.1、SO3 2-27ppm 、バチルス属,ミクロコッ
カス属,シュードモナス属,フラボバクテリウム属,ア
ルカリゲネス属菌主体)に、各種有効成分の総量として
5ppm を添加し、37℃にて30分間振盪した。その
後、生菌数を測定し、初期菌数(7.5×105 個/m
l)に対する殺菌率を求めた。
の数値は、殺菌率(%)を示す。
す。 A:α−クロロ−ベンズアルドキシム B:下記(a)〜(n)の殺菌剤から選ばれた少なくとも1種
の化合物 (a) :メチレンビスチオシアネート (b) :5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン (c) :4,5-ジクロロ-2-n-オクチル-イソチアゾリン-3-
オン (d) :2,2-ジブロモ-3-ニトリロプロピオンアミド (e) :2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール (f) :2,2-ジブロモ-2-ニトロ-1-エタノール (g) :2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-ジアセトキシ-プロパン (h) :1,2-ビス-(ブロモアセトキシ)-エタン (i) :1,2-ビス-(ブロモアセトキシ)-プロパン (j) :1,4-ビス-(ブロモアセトキシ)-2-ブテン (k) :3,3,4,4-テトラクロロチオフェン-1,1-ジオキシ
ド (l) :2-ブロモ-2-ブロモメチル-グルタロニトリル (m) :N,4-ジヒドロキシ-α-オキソベンゼンエタンイミ
ドイルクロライド (n) :N-ブロモアセトアミド
菌対象系において、効率の良い殺菌処理を行うことがで
きる。ことに還元性環境下において、従来の工業用殺菌
剤に比較して顕著な殺菌効果が発現される。
示するグラフ図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 α−クロロ−ベンズアルドキシムを有効
成分として含有する工業用殺菌剤。 - 【請求項2】 更に他の殺菌有効成分として、メチレン
ビスチオシアネート,5−クロル−2−メチル−4−イ
ソチアゾリン−3−オン,2−メチル−4−イソチアゾ
リン−3−オン,4,5-ジクロロ−2−n−オクチル−イ
ソチアゾリン−3−オン,2−n−オクチル−イソチア
ゾリン−3−オン及び1,2-ベンゾイソチアゾリン−3−
オンの有機窒素硫黄系化合物群、 N,4-ジヒドロキシ−α−オキソベンゼンエタンイミドイ
ルクロライドの有機窒素系化合物、 3,3,4,4-テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1-ジ
オキシドの有機硫黄系化合物、及び 2,2-ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド,2−ブ
ロモ−2−ブロモメチル−グルタロニトリル,2−ブロ
モ−2−ニトロプロパン−1,3-ジオール,2,2-ジブロモ
−2−ニトロ−1−エタノール,1,1-ジブロモ−1−ニ
トロ−2−プロパノール,1,1-ジブロモ−1−ニトロ−
2−アセトキシエタン,1,1-ジブロモ−1−ニトロ−2
−アセトキシプロパン,2−ブロモ−2−ニトロ−1,3-
ジアセトキシ−プロパン,トリブロモニトロメタン,β
−ブロモ−β−ニトロスチレン,5−ブロモ−5−ニト
ロ−1,3-ジオキサン,5−ブロモ−2−メチル−5−ニ
トロ−1,3-ジオキサン,1,2-ビス−(ブロモアセトキ
シ)−エタン,1,2-ビス−(ブロモアセトキシ)−プロ
パン,1,4-ビス−(ブロモアセトキシ)−2−ブテン,
メチレンビスブロモアセテート,ベンジルブロモアセテ
ート,N-ブロモアセトアミド及び2-ブロモアセトアミド
の有機ブロム系化合物群から選ばれた1種以上の化合物
を含有する請求項1記載の工業用殺菌剤。 - 【請求項3】 有機ブロム系化合物群が、2,2-ジブロモ
−3−ニトリロプロピオンアミド、2−ブロモ−2−ブ
ロモメチル−グルタロニトリル、2,2-ジブロモ−2−ニ
トロ−1−エタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3-
ジアセトキシ−プロパン、1,2-ビス−(ブロモアセトキ
シ)−エタン、1,2-ビス−(ブロモアセトキシ)−プロ
パン、1,4-ビス−(ブロモアセトキシ)−2−ブテン及
びN-ブロモアセトアミドである請求項2記載の工業用殺
菌剤。 - 【請求項4】 α−クロロ−ベンズアルドキシムと他の
殺菌有効成分との配合割合(重量比として)が50:1〜1:
20である請求項2又は3に記載の工業用殺菌剤。 - 【請求項5】 α−クロロ−ベンズアルドキシムと他の
殺菌有効成分との配合割合(重量比として)が20:1〜1:
10である請求項4記載の工業用殺菌剤。 - 【請求項6】 工業用殺菌対象系中に、請求項1〜5の
いずれかに記載の工業用殺菌剤と他の殺菌有効成分を同
時に又は別々に添加して殺菌を行うことを特徴とする殺
菌方法。 - 【請求項7】 α−クロロ−ベンズアルドキシムと他の
殺菌有効成分とが50:1〜1:20(重量比)で、かつ0.05〜
50mg/lの濃度で用いられる請求項6記載の殺菌方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3283062A JP2669738B2 (ja) | 1990-12-14 | 1991-10-29 | 工業用殺菌剤及び工業用殺菌方法 |
TW82102030A TW229137B (ja) | 1991-10-29 | 1993-03-19 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41771290 | 1990-12-14 | ||
JP2-417712 | 1990-12-14 | ||
JP3283062A JP2669738B2 (ja) | 1990-12-14 | 1991-10-29 | 工業用殺菌剤及び工業用殺菌方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0570306A JPH0570306A (ja) | 1993-03-23 |
JP2669738B2 true JP2669738B2 (ja) | 1997-10-29 |
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ID=26554885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3283062A Expired - Lifetime JP2669738B2 (ja) | 1990-12-14 | 1991-10-29 | 工業用殺菌剤及び工業用殺菌方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2669738B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2740823B2 (ja) * | 1992-12-18 | 1998-04-15 | ソマール株式会社 | 防菌防カビ剤 |
JP6008789B2 (ja) * | 2012-05-09 | 2016-10-19 | 大阪ガスケミカル株式会社 | 防腐剤組成物 |
-
1991
- 1991-10-29 JP JP3283062A patent/JP2669738B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0570306A (ja) | 1993-03-23 |
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