JP6008789B2 - 防腐剤組成物 - Google Patents

防腐剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6008789B2
JP6008789B2 JP2013098479A JP2013098479A JP6008789B2 JP 6008789 B2 JP6008789 B2 JP 6008789B2 JP 2013098479 A JP2013098479 A JP 2013098479A JP 2013098479 A JP2013098479 A JP 2013098479A JP 6008789 B2 JP6008789 B2 JP 6008789B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
preservative composition
industrial
sodium
acid
specific examples
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013098479A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013253076A (ja
Inventor
康紀 鈴木
康紀 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Chemicals Co Ltd filed Critical Osaka Gas Chemicals Co Ltd
Priority to JP2013098479A priority Critical patent/JP6008789B2/ja
Publication of JP2013253076A publication Critical patent/JP2013253076A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6008789B2 publication Critical patent/JP6008789B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

本発明は、工業用の防腐剤組成物に関する。
従来、製紙パルプ工場、冷却水循環工程等の種々の産業用水;含水パルプ、塗工紙、紙用塗工液、塗料、バインダー、接着剤、ラテックス、インキ、エッチ液、浸し水、木材、繊維、セメント混和剤、シーリング剤、樹脂エマルション、建材原料等の多くの工業製品または工業用原材料が、細菌、真菌等の微生物によって汚染され、腐敗することにより、それらの外観及び品質を損ねることが知られている。
このような微生物に起因する腐敗を防止するために、各種工業用防腐剤が使用されてきた。当該防腐剤としては、例えば、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下、「H−MIT」ということもある)、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下、「Cl−MIT」ということもある)、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(以下、「BIT」ということもある)、2,2−ジブロモ−3−ニトロプロピオンアミド(以下、「DBNPA」ということもある)等が知られている。
一方、上記の工業製品または工業用原材料の中でも、古紙パルプ、未晒クラフトパルプ等を原料とした含水パルプ;反応過程で還元剤を添加したラテックス又は樹脂エマルション;あるいは製紙パルプ工場等のタンク内及び冷却水循環工程等の配管内の産業用水においては、高濃度の還元性物質が存在することによって、酸化還元電位が低下しているものがある。このような還元性条件下において、前記に挙げた公知の工業用防腐剤を用いると、防腐剤が、還元性物質と反応することにより分解されてしまうことが避けられず、そのため、防腐効果が著しく低下するという問題があった(特許文献1、2参照)。
そこで、上記還元性物質による分解を考慮し、予め工業用防腐剤を過剰に加える対策がとられているが、工業用防腐剤の使用量が増加することにより、コストが上昇するという新たな問題が生じる。
あるいは、工業用防腐剤と、硝酸、臭素酸及びヨウ素酸等の塩類とを併用することにより、上記工業用防腐剤を安定化させる方策もとられている(特許文献3、4参照)。しかしながら、エマルション等の工業製品に対して用いる場合、上記安定化剤が希釈され、その濃度が低下してしまうことにより、工業用防腐剤の安定化効果を充分に果たすことができなくなり、工業用防腐剤の分解を十分に防ぐことができないという問題があった。また、臭素酸、ヨウ素酸から遊離するハロゲンによって、工業製品が着色されたり、臭気を有したりするという問題もあった。
すなわち、還元性物質存在下、いわゆる還元性条件下においても、安定化剤等を併用することなく、その防腐性能を十分に発揮する工業用防腐剤は未だ開発されていないのが現状である。
特開2000−038306号公報 特開平06−142661号公報 特開平05−170608号公報 特開平05−286815号公報
本発明の課題は、還元性物質の存在下においても、分解を受けることなく、安定に存在する防腐剤組成物を提供することにある。また、還元性物質の存在下において、当該防腐剤組成物を配合することにより、各種工業製品の腐敗を抑制乃至防止する方法を提供することにある。
本発明者は、上記の課題に鑑み、還元性物質の存在下においても十分に、各種工業製品の腐敗抑制乃至防止効果を発揮できる防腐剤組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、オキソリニック酸又はその塩を含む防腐剤組成物が、当該課題を解決し、所望の防腐剤組成物になり得ることを見出した。
すなわち、本発明は、下記に示す防腐剤組成物及び工業製品の腐敗抑制乃至防止方法に係る。
項1.還元性物質を含有する工業製品に配合して用いられる防腐剤組成物であって、オキソリニック酸又はその塩を含有する防腐剤組成物。
項2.還元性物質が、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシラート、アスコルビン酸、酒石酸、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン及び二酸化チオ尿素からなる群より選ばれる少なくとも1種である、項1に記載の防腐剤組成物。
項3.項1又は2に記載の防腐剤組成物を配合してなる工業製品。
項4.項1〜3のいずれか1項に記載の防腐剤組成物を配合することにより、還元性物質を含有する工業製品の腐敗を抑制する方法。
項5.還元性条件下の産業用水に、オキソリニック酸又はその塩を含有する防腐剤組成物を添加することにより、産業用水の腐敗を抑制する方法。
本発明の防腐剤組成物は、還元性物質の存在下においても分解することなく、長期に亘って優れた防腐性能を発揮することができる。したがって、本発明の防腐剤組成物は、各種工業製品の腐敗を抑制乃至防止することが可能である。
本発明の防腐剤組成物は、還元性物質による分解を考慮して過剰に用いる必要がないため、経済的に有利である。
本発明の防腐剤組成物は、還元性物質による分解を考慮して安定剤等を併用する必要がないため、工業製品に着色、臭気等の問題が生じない。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の防腐剤組成物は、還元性物質を含有する工業製品に配合して用いられる防腐剤組成物であって、オキソリニック酸又はその塩を含有する防腐剤組成物である。
1.防腐剤組成物
有効成分
本発明の防腐剤組成物は、オキソリニック酸又はその塩を有効成分として含有する。
前記オキソリニック酸とは、化学名「5−エチル−5,8−ジヒドロ−8−オキソ[1,3]ジオキソロ[4,5−g]キノリン−7−カルボン酸」の化合物である。当該オキソリニック酸は、そのまま用いても、塩の形態で用いてもよい。当該塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアミン塩等が挙げられる。
アルカリ金属塩としては、具体的には、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。
アルカリ土類金属塩としては、具体的には、マグネシウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。
アルキルアミン塩としては、具体的には、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩等が挙げられる。
製剤化
本発明の防腐剤組成物は、有効成分をそのまま粉剤として用いることができる。あるいは、有効成分を溶剤に溶解させて液剤として提供することもできる。溶解には溶解助剤を用いてもよい。また、界面活性剤等を用いて、懸濁もしくは分散させて、懸濁剤もしくは分散剤として提供することもできる。さらには、界面活性剤により乳化させて、乳剤として提供することができる。また、界面活性剤又は固体担体を加えて、水和剤、フロアブル剤、粉剤、ペレットとしても提供することができる。
上記溶剤としては、例えば、水、低級アルコール、多価アルコール、ケトン、エーテル、エステル、芳香族系溶剤、ハロゲン化炭化水素系溶剤、極性有機溶剤等が挙げられる。
低級アルコールとしては、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等が挙げられる。
多価アルコールとしては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
ケトンとしては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
エーテルとしては、具体的には、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等が挙げられる。
エステルとしては、具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、γ−ブチロラクトン、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチル等が挙げられる。
芳香族系溶剤としては、具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、イソプロピルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン、エチルビフェニル、ジエチルビフェニル、ソルベントナフサ等が挙げられる。
ハロゲン化炭化水素系溶剤としては、具体的には、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン等が挙げられる。
極性有機溶剤としては、具体的には、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
これらの中でも、水、低級アルコール、多価アルコールが好ましい。
これらの溶剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
溶剤は、防腐剤組成物全量に対し、約40〜99重量%程度用いられる。
上記溶解助剤としては、例えば、カルボン酸、高級脂肪酸エステル、高級アルコール、アミン等が挙げられる。
カルボン酸としては、具体的には、カプリン酸、アジピン酸等が挙げられる。
高級脂肪酸エステルとしては、具体的には、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル等が挙げられる。
高級アルコールとしては、具体的には、オクチルドデカノール、オレイルアルコール等が挙げられる。
アミンとしては、具体的には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等が挙げられる。
これらの溶解助剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
溶解助剤を用いる場合、防腐剤組成物全量に対する配合量は、0.1〜10重量%程度である。
上記界面活性剤としては、例えば、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチエンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、具体的には、アルキル硫酸エステル塩、アルキル(アリール)スルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、1種を単独で使用でき、又は必要に応じて2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤を用いる場合、防腐剤組成物全量に対する配合量は、0.1〜10重量%程度である。
前記固体担体としては、例えば、鉱物質、天然有機物、合成有機物、無機塩、合成無機物等の微粉末あるいは粒状物が挙げられる。
鉱物質としては、具体的には、カオリンクレー、アッタパルジャイトクレー、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土、方解石等が挙げられる。
天然有機物としては、具体的には、トウモロコシ穂軸粉、クルミ殻粉等が挙げられる。
合成有機物としては、具体的には、尿素等が挙げられる。
無機塩としては、具体的には、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム等が挙げられる。
合成無機物としては、具体的には、合成含水酸化珪素等が挙げられる。
固体担体を用いる場合、防腐剤組成物全量に対する配合量は、30〜90重量%程度である。
本発明の防腐剤組成物の調製は、冷却下、室温下及び加温下のいずれで行ってもよく、好ましくは、5℃〜40℃にて行うことができる。
さらに、本発明の防腐剤組成物には、組成物の防腐活性及び安定性に影響を与えない範囲で、他の防腐剤、抗菌剤、防菌防黴剤、防藻剤等の他、pH調整剤、酸化防止剤、光安定化剤、消泡剤等の、広く一般に製剤化に用いられる添加剤を添加することができる。
2.適用対象
本発明の防腐剤組成物は、還元性物質を含有する工業製品に配合して用いられる。また、当該還元性物質による還元性条件下、工業的腐敗を抑制乃至防止するために用いられる。
還元性物質
前記還元性物質とは、還元性を示す物質であれば特に制限されないが、例えば、亜硫酸塩、次亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシメタンスルフィン酸塩、有機酸、還元性の重金属塩、ポリアミン、二酸化チオ尿素等を挙げることができる。
亜硫酸塩としては、具体的には、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム等が挙げられる。
次亜硫酸塩としては、具体的には、次亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸カリウム等が挙げられる。
チオ硫酸塩としては、具体的には、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム等が挙げられる。
ヒドロキシメタンスルフィン酸塩としては、具体的には、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシラート(ロンガリット)等が挙げられる。
有機酸としては、具体的には、アスコルビン酸、酒石酸等が挙げられる。
還元性の重金属塩としては、具体的には、硫酸鉄(II)、塩化鉄(II)等の二価の鉄塩、硫酸銅(I)、塩化銅(I)、臭化銅(I)等の一価の銅塩等が挙げられる。
ポリアミンとしては、具体的には、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等が挙げられる。
工業製品
前記工業製品とは、従来公知の工業製品や工業原料を指す。工業製品としては、例えば、塗料、接着剤、インキ、シーリング剤、塗工紙等が挙げられる。また、工業原料としては、例えば、ラテックス、紙用塗工液、バインダー、エッチ液、樹脂エマルション、顔料、染料、繊維油剤、含水パルプ、繊維油剤等が挙げられる。
また、本発明の防腐剤組成物は、還元性条件下の産業用水に適用することもできる。より具体的には、還元性条件下の、製紙工程における水、循環水、冷却水等の産業用水におけるスライムコントロール剤として用いることもできる。すなわち、還元性条件下における工業的腐敗を抑制乃至防止するためにも用いることができる。
適用菌種
本発明の防腐剤組成物は、公知の微生物に対し、幅広く防腐効果を示す。
前記微生物としては、例えば、細菌類、真菌類等が挙げられる。
前記細菌類としては、例えば、グラム陰性桿菌、グラム陽性桿菌、グラム陰性球菌、グラム陽性球菌等が挙げられる。
グラム陰性桿菌としては、具体的には、エスケリキア属(Escherichia属)、シュードモナス属(Pseudomonas属)、バークホルデリア属(Burkholderia属)、セラチア属(Serratia属)等の細菌が挙げられる。
グラム陽性桿菌としては、具体的には、バシラス属(Bacillus属)、クロストリジウム属(Clostridium属)等の細菌が挙げられる。
グラム陰性球菌としては、具体的には、ブランハメラ属(Branhamella属)等の細菌が挙げられる。
グラム陽性球菌としては、具体的には、スタフィロコッカス属(Staphylococcus属)等の細菌が挙げられる。
前記真菌類としては、例えば、黒カビ、酵母等が挙げられる。
適用量
本発明の防腐剤組成物の適用量は、その適用対象(還元性物質の種類、工業製品の種類、微生物の種類等)及び防腐期間に応じて、適宜選択すればよい。
例えば、還元性物質を含有する工業製品に配合する場合、工業製品1kgあたりに対し、防腐成分の量として10〜50000mg、好ましくは、100〜10000mgとなるように配合すればよい。還元性物質に対する有効成分の割合としては、特に限定されないが、例えば、還元性物質1gに対し、防腐成分の量として10mg〜40g、好ましくは、100mg〜2gとなるように配合すればよい。
また、還元性条件下のスライムコントロール剤として用いる場合には、産業用水1kgあたりに対し、防腐成分の量として1〜50000mg、好ましくは、5〜1000mgとなるように配合すればよい。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
オキソリニック酸(純度98%;和光純薬製)を、粉剤として使用した。
実施例2
イオン交換水94重量部に、水酸化ナトリウム1重量部及びオキソリニック酸(純度98%;和光純薬製)5重量部を添加し、室温で2時間攪拌し、溶解剤とした。
比較例1
ケーソンWT(2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(H−MIT)及び5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(Cl−MIT)の混合物14重量%、硝酸マグネシウム16重量%;ダウ・ケミカル社製)を用いた。
比較例2
BIT(1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン80重量%;ダウ・ケミカル社製)を用いた。
<試験方法1>
実施例1及び2、比較例1及び2の防腐剤組成物を、有効成分の濃度が約100ppmとなるように、下記表1に示す濃度で、それぞれチオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムを含む水溶液に添加した後、60℃で保管し、1週間後及び2週間後の有効成分の残存率を測定した。結果を表1に示した。
また、実施例1、比較例1及び2の防腐剤組成物を、有効成分の濃度が約100ppmとなるように、下記表2に示す濃度で、それぞれアスコルビン酸、ジエチレントリアミン、二酸化チオ尿素、ロンガリットを含む水溶液に添加した後、60℃で保管し、1週間後及び2週間後の有効成分の残存率を測定した。結果を表2−1及び表2−2に示した。
Figure 0006008789
Figure 0006008789
Figure 0006008789
<試験方法2>
工業用エマルション(ウルトラゾールKD74、ガンツ化成製)及び水性塗料(イオン交換水857.5g、オロタ731SD(ダウ・ケミカル製)の25%水溶液329.1g、エマルゲンA-90(花王ケミカル製)20.4g、ノプコDF-122(サンノプコ製)128.3g、タイペークUT-771(石原産業製)2042.5g、ウルトラゾールA-20(ガンツ化成製)4487.8g、メトローズ60SH-10000(信越化学工業製)の1%水溶液730.0gを、室温で2時間撹拌して調製)に、それぞれチオ硫酸ナトリウムもしくは亜硫酸水素ナトリウムを1000ppmとなるように添加してよく混合したのち、実施例1及び比較例2の防腐剤組成物を、有効成分の濃度が100ppmとなるように添加し、60℃で保管して、1週間後及び2週間後の有効成分の残存率を測定した。結果を表3に示した。
対照として、還元性物質を添加しない工業用エマルション及び水性塗料についても同様に試験した。
Figure 0006008789
<試験方法3>
0.1g/Lのグルコース、及び酵母エキスを含む水溶液を、121℃で20分間蒸気滅菌し、常温まで冷却して試験水とした。この試験水に、チオ硫酸ナトリウムと亜硫酸ナトリウムをそれぞれ1000ppmとなるように添加し、さらに実施例1の防腐剤組成物を有効成分濃度が100ppmとなるように添加した。1.0×106cfu/mlに調製した大腸菌の懸濁液及び1.0×106cfu/mlに調製した黄色ブドウ球菌の懸濁液を、それぞれ10g/L添加し、32℃に保管して1週間、2週間後の生菌数を測定した。
生菌数は、普通寒天培地を用いた混釈法によるコロニー計数法で行った。
対照として、防腐剤組成物を添加せずに、1.0×106cfu/mlに調製した大腸菌の懸濁液及び1.0×106cfu/mlに調製した黄色ブドウ球菌の懸濁液を、それぞれ10g/L添加した試験水についても試験した。
Figure 0006008789
本発明の防腐剤組成物は、還元性物質存在下に各種工業製品の腐敗を抑制乃至防止することができるため、製紙パルプ工場、冷却水循環工程等の種々の産業用水;含水パルプ、塗工紙、紙用塗工液、塗料、バインダー、接着剤、ラテックス、インキ、エッチ液、浸し水、木材、繊維、セメント混和剤、シーリング剤、樹脂エマルション、建材原料等の多くの工業製品または工業用原材料に広く適用できる。

Claims (4)

  1. チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシラート、アスコルビン酸、酒石酸、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン及び二酸化チオ尿素からなる群より選ばれる少なくとも1種の還元性物質を含有する工業製品に配合して用いられる防腐剤組成物であって、オキソリニック酸又はその塩を含有する防腐剤組成物。
  2. チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシラート、アスコルビン酸、酒石酸、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン及び二酸化チオ尿素からなる群より選ばれる少なくとも1種の還元性物質を含有し、請求項1に記載の防腐剤組成物を配合してなる工業製品。
  3. 請求項1に記載の防腐剤組成物を配合することにより、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシラート、アスコルビン酸、酒石酸、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン及び二酸化チオ尿素からなる群より選ばれる少なくとも1種の還元性物質を含有する工業製品の腐敗を抑制する方法。
  4. チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシラート、アスコルビン酸、酒石酸、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン及び二酸化チオ尿素からなる群より選ばれる少なくとも1種の還元性物質による還元性条件下の産業用水に、オキソリニック酸又はその塩を含有する防腐剤組成物を添加することにより、産業用水の腐敗を抑制する方法。
JP2013098479A 2012-05-09 2013-05-08 防腐剤組成物 Active JP6008789B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013098479A JP6008789B2 (ja) 2012-05-09 2013-05-08 防腐剤組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012107724 2012-05-09
JP2012107724 2012-05-09
JP2013098479A JP6008789B2 (ja) 2012-05-09 2013-05-08 防腐剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013253076A JP2013253076A (ja) 2013-12-19
JP6008789B2 true JP6008789B2 (ja) 2016-10-19

Family

ID=49950926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013098479A Active JP6008789B2 (ja) 2012-05-09 2013-05-08 防腐剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6008789B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110331186A (zh) * 2019-07-18 2019-10-15 迪瑞医疗科技股份有限公司 一种5’-核苷酸酶质控品

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS624890A (ja) * 1985-06-29 1987-01-10 Nippon Foil Mfg Co Ltd 電解コンデンサ用電極の製造方法
JP2669738B2 (ja) * 1990-12-14 1997-10-29 株式会社片山化学工業研究所 工業用殺菌剤及び工業用殺菌方法
JP2953300B2 (ja) * 1994-03-24 1999-09-27 栗田工業株式会社 還元性物質含有水の殺菌方法
JPH0925205A (ja) * 1995-07-11 1997-01-28 Kurita Water Ind Ltd 工業用抗菌剤
JP4269390B2 (ja) * 1999-02-04 2009-05-27 コニカミノルタホールディングス株式会社 洗浄方法
JP2004115387A (ja) * 2002-09-24 2004-04-15 Nippon Nohyaku Co Ltd スライム抑制剤及び抑制方法
TWI359708B (en) * 2007-03-14 2012-03-11 Phibro Tech Inc Method of producing fine particle copper powders
JP5629905B2 (ja) * 2008-09-18 2014-11-26 株式会社パーマケム・アジア 工業用殺菌剤
JP5457793B2 (ja) * 2009-10-29 2014-04-02 日本エンバイロケミカルズ株式会社 工業用抗菌剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013253076A (ja) 2013-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4965783B2 (ja) 1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチルヒダントインおよび1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンからなる抗微生物剤混合物
CA2942853C (en) Mic reduction with lithium ions
JP6008789B2 (ja) 防腐剤組成物
US20130142886A1 (en) Compositions of dibromomalanomide and their use as biocides
KR20060106688A (ko) 공업용 항균 조성물 및 항균 방법
JP5389458B2 (ja) 工業用抗菌組成物
JP5457793B2 (ja) 工業用抗菌剤
EP1367894B1 (en) Antimicrobial compositions
EP0756598B1 (en) Substituted 5,6-dihydro-5-oxo-1,4-dithiino-(2,3-d)-pyridazine-2,3-dicarbonitriles, compositions containing them and their use as antimicrobials
JPH0987110A (ja) 2−チオシアノピリジン−1−オキシドを含有する組成物
JP4776108B2 (ja) 工業用微生物防除剤
AU2010298539B2 (en) Synergistic antimicrobial composition
JP4931295B2 (ja) 工業用殺菌組成物
US20230180751A1 (en) Antimicrobial formula for chemistries and coatings
JPH0694403B2 (ja) 非医療用防菌防藻剤
ES2549407T3 (es) Formulaciones de BIT/TMAD a base de agua
JP7074603B2 (ja) 工業用保存剤
JP2011084518A (ja) 工業用抗菌剤
JP2004043421A (ja) 2−メルカプトピリジン−n−オキシド誘導体およびそれを含有する防菌防黴剤
JP3876461B2 (ja) 工業用抗菌剤
JP2021143199A (ja) 工業用防カビ防藻剤
KR100975374B1 (ko) 이소티아졸론 조성물 및 이소티아졸론의 안정화 방법
US5885991A (en) Thiocyanomethyloxy (and thiocyanothiomethyl)-1,2,3-benzatriazin-4(3H) ones, compositions containing them and their use as antimicrobial and marine antifouling agents
JP2001158707A (ja) 防腐剤
JP2001181113A (ja) 工業用殺菌・防腐剤及びその殺菌・防腐方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20150429

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160610

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160621

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6008789

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250