JP4776108B2 - 工業用微生物防除剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工業用微生物防除剤、詳しくは、細菌、かび、酵母、藻の防除剤として好適に用いられる工業用微生物防除剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、製紙パルプ工場、冷却水循環工程などの種々の産業用水や、切削油などの金属加工用油剤、カゼイン、澱粉糊、にかわ、塗工紙、紙用塗工液、表面サイズ剤、塗料、接着剤、合成ゴムラテックス、インキ、ポリビニルアルコールフィルム、塩化ビニルフィルム、樹脂製品、セメント混和剤、シーリング剤、目地剤などの各種工業製品には、細菌、かび、酵母、藻などの有害な微生物が繁殖しやすく、生産性や品質の低下、悪臭の発生などの原因となっている。そのため、このような微生物の繁殖を防除するために、工業用殺菌剤が広く用いられている。
【0003】
このような工業用殺菌剤として、例えば、特許第2752106号公報には、無水マレイン酸などの酸無水物と、アルキレンビスチオシアナート類、プロピオンアミド類、ハロゲン化酢酸エステル誘導体類、1,2−ジチオール−3−オン誘導体類、脂肪族ニトロアルコール誘導体類およびイソチアゾロン類から選ばれる殺菌剤とを併用するものが、相乗的な殺菌効果を発現するものとして記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような酸無水物と殺菌剤との組み合わせでは、その殺菌効果の持続性が十分ではなく、とりわけ、塗料、接着剤、インキ、樹脂製品などの各種工業製品に添加した場合には、殺菌効果を全く発現しない場合もある。
【0005】
そこで、本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、細菌、かび、酵母、藻などに対して優れた防除効果を発現するとともに、その効力の持続性に優れる、工業用微生物防除剤(以下、単に、工業用組成物と称する場合がある。)を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、(1)無水マレイン酸系化合物と、チオフェン系化合物または/およびハロゲン化アミド系化合物とを含有する工業用微生物防除剤であって、無水マレイン酸系化合物が、ジクロロ無水マレイン酸であり、チオフェン系化合物が、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドであり、ハロゲン化アミド系化合物が、ヨードアセトアミドおよび/またはクロロアセトアミドであることを特徴とする工業用微生物防除剤、
【0009】
(2)さらに、水または/およびグリコール系溶剤を含有することを特徴とする、前記(1)に記載の工業用微生物防除剤に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の工業用組成物は、有効成分として、無水マレイン酸系化合物と、チオフェン系化合物または/およびハロゲン化アミド系化合物とを含有している。
【0011】
本発明において、無水マレイン酸系化合物としては、例えば、下記一般式(1)で表わされる化合物が挙げられる。
【0012】
【化7】
Figure 0004776108
(式中、X1およびX2は、同一または相異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基またはハロゲン原子を示す。)
上記一般式(1)中、X1およびX2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基およびアリール基などが挙げられる。
【0013】
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、sec−オクチル、tert−オクチル、ノニル、デシルなどの炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。
【0014】
アルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニルなどの炭素数2〜4のアルケニル基が挙げられる。
【0015】
アルキニル基としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、ブチニル、ペンチニルなどの炭素数2〜5のアルキニル基が挙げられる。
【0016】
シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの炭素数3〜8のシクロアルキル基が挙げられる。
【0017】
アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどの炭素数6〜14のアリール基が挙げられる。
【0018】
X1およびX2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(例えば、塩素、フッ素、臭素およびヨウ素など)、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどの炭素数1〜4のアルコキシ基など)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基など)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオなどの炭素数1〜4のアルキルチオ基など)およびアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基など)などが挙げられる。これらの置換基は同一または相異なって1〜5個、好ましくは1〜3個置換していてもよい。
【0019】
上記した、X1およびX2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、置換されていない炭化水素基が好ましく、その中でも、アルキル基が好ましい。アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜4の低級アルキル基が好ましい。
【0020】
X1およびX2で示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。好ましくは、塩素が挙げられる。
【0021】
上記一般式(1)の好ましい態様としては、X1およびX2がともに水素原子、X1およびX2がともにハロゲン原子、X1およびX2がともに低級アルキル基、X1が水素原子でX2がハロゲン原子、X1が水素原子でX2が低級アルキル基、X1がハロゲン原子でX2が低級アルキル基である態様が挙げられる。このうち、X1およびX2がともにハロゲン原子、とりわけ、X1およびX2がともに塩素原子である態様が好ましい。
【0022】
このような無水マレイン酸系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、例えば、無水マレイン酸、例えば、モノメチル無水マレイン酸(無水シトラコン酸)、モノエチル無水マレイン酸、モノプロピル無水マレイン酸、モノブチル無水マレイン酸、モノペンチル無水マレイン酸、モノヘキシル無水マレイン酸などのモノアルキル置換マレイン酸、例えば、ジメチル無水マレイン酸、ジエチル無水マレイン酸、ジプロピル無水マレイン酸、ジブチル無水マレイン酸、ジペンチル無水マレイン酸、ジヘキシル無水マレイン酸、メチルエチル無水マレイン酸、メチルプロピル無水マレイン酸、メチルブチル無水マレイン酸、メチルペンチル無水マレイン酸、メチルヘキシル無水マレイン酸、エチルプロピル無水マレイン酸、エチルブチル無水マレイン酸、エチルペンチル無水マレイン酸、エチルヘキシル無水マレイン酸、プロピルブチル無水マレイン酸、プロピルペンチル無水マレイン酸、プロピルヘキシル無水マレイン酸、ブチルペンチル無水マレイン酸、ブチルヘキシル無水マレイン酸、ペンチルヘキシル無水マレイン酸などのジアルキル置換マレイン酸、例えば、モノクロロ無水マレイン酸、モノブロモ無水マレイン酸、モノヨード無水マレイン酸、モノフルオロ無水マレイン酸などのモノハロゲン置換マレイン酸、例えば、ジクロロ無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸、ジヨード無水マレイン酸、ジフルオロ無水マレイン酸、モノクロロモノブロモ無水マレイン酸、モノクロロモノヨード無水マレイン酸、モノクロロモノフルオロ無水マレイン酸、モノブロモモノヨード無水マレイン酸、モノブロモモノフルオロ無水マレイン酸、モノヨードモノフルオロ無水マレイン酸などのジハロゲン置換マレイン酸、例えば、メチルクロロ無水マレイン酸、メチルブロモ無水マレイン酸、メチルヨード無水マレイン酸、メチルフルオロ無水マレイン酸、エチルクロロ無水マレイン酸、エチルブロモ無水マレイン酸、エチルヨード無水マレイン酸、エチルフルオロ無水マレイン酸、プロピルクロロ無水マレイン酸、プロピルブロモ無水マレイン酸、プロピルヨード無水マレイン酸、プロピルフルオロ無水マレイン酸、ブチルクロロ無水マレイン酸、ブチルブロモ無水マレイン酸、ブチルヨード無水マレイン酸、ブチルフルオロ無水マレイン酸、ペンチルクロロ無水マレイン酸、ペンチルブロモ無水マレイン酸、ペンチルヨード無水マレイン酸、ペンチルフルオロ無水マレイン酸、ヘキシルクロロ無水マレイン酸、ヘキシルブロモ無水マレイン酸、ヘキシルヨード無水マレイン酸、ヘキシルフルオロ無水マレイン酸などのモノアルキルモノハロゲン置換マレイン酸などが挙げられる。これら無水マレイン酸系化合物のうち、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、ジクロロ無水マレイン酸が好ましく、とりわけ、ジクロロ無水マレイン酸が好ましい。
【0023】
また、これら無水マレイン酸系化合物は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
【0024】
本発明において、チオフェン系化合物としては、例えば、下記一般式(2)で表わされる化合物が挙げられる。
【0025】
【化8】
Figure 0004776108
(式中、Y1、Y2、Y3およびY4は、同一または相異なって、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基またはハロゲン原子を示す。)
上記一般式(2)中、Y1、Y2、Y3およびY4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、上記したX1およびX2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜4の低級アルキル基が挙げられる。
【0026】
また、上記一般式(2)中、Y1、Y2、Y3およびY4で示されるハロゲン原子としては、上記したX1およびX2で示されるハロゲン原子と同様のものが挙げられ、好ましくは、塩素が挙げられる。
【0027】
上記一般式(2)の好ましい態様としては、Y1、Y2、Y3およびY4のすべてがハロゲン原子、Y1、Y2、Y3がハロゲン原子でY4が水素原子、Y1およびY4がハロゲン原子でY2およびY3が水素原子である態様が挙げられる。このうち、Y1、Y2、Y3およびY4のすべてがハロゲン原子、とりわけ、Y1、Y2、Y3およびY4のすべてが塩素原子である態様が好ましい。
【0028】
このようなチオフェン系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、例えば、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4,4−テトラブロモテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,4−ジクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4−トリクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、3,3,4−トリブロモテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドなどが挙げられる。これらチオフェン系化合物のうち、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドが好ましい。
【0029】
また、これらチオフェン系化合物は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
【0030】
本発明において、ハロゲン化アミド系化合物としては、例えば、下記一般式(3)で表わされる化合物が挙げられる。
【0031】
【化9】
Figure 0004776108
(式中、Z1はハロゲン原子、Z2は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。)
上記一般式(3)中、Z1で示されるハロゲン原子としては、上記したX1およびX2で示されるハロゲン原子と同様のものが挙げられ、好ましくは、塩素およびヨウ素が挙げられる。また、Z2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、上記したX1およびX2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられ、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜4の低級アルキル基が挙げられる。
【0032】
上記一般式(3)の好ましい態様としては、Z1がハロゲン原子でZ2が水素原子、Z1がハロゲン原子でZ2が低級アルキル基である態様が挙げられる。このうち、Z1がハロゲン原子でZ2が水素原子、とりわけ、Z1が塩素原子またはヨウ素原子でZ2が水素原子である態様が好ましい。
【0033】
このようなハロゲン化アミド系化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、例えば、クロロアセトアミド、ブロモアセトアミド、ヨードアセトアミド、フルオロアセトアミドなどのハロアセトアミド、例えば、N−メチル−クロロアセトアミド、N−エチル−クロロアセトアミド、N−プロピル−クロロアセトアミド、N−n−ブチル−クロロアセトアミドなどのN−アルキル−クロロアセトアミド、例えば、N−メチル−ブロモアセトアミド、N−エチル−ブロモアセトアミド、N−プロピル−ブロモアセトアミド、N−n−ブチル−ブロモアセトアミドなどのN−アルキル−ブロモアセトアミド、例えば、N−メチル−ヨードアセトアミド、N−エチル−ヨードアセトアミド、N−プロピル−ヨードアセトアミド、N−n−ブチル−ヨードアセトアミドなどのN−アルキル−ヨードアセトアミド、例えば、N−メチル−フルオロアセトアミド、N−エチル−フルオロアセトアミド、N−プロピル−フルオロアセトアミド、N−n−ブチル−フルオロアセトアミドなどのN−アルキル−フルオロアセトアミドなどが挙げられる。これらハロゲン化アミド系化合物のうち、ハロアセトアミドが好ましく、とりわけ、クロロアセトアミドおよびヨードアセトアミドが好ましい。
【0034】
また、これらハロゲン化アミド系化合物は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
【0035】
そして、本発明の工業用組成物における各有効成分の配合割合は、例えば、無水マレイン酸系化合物100重量部に対して、チオフェン系化合物が10〜500重量部、好ましくは、50〜200重量部、ハロゲン化アミド系化合物が10〜500、好ましくは、50〜200重量部である。また、チオフェン系化合物およびハロゲン化アミド系化合物の両方を配合する場合には、それらの配合割合は、例えば、チオフェン系化合物100重量部に対して、ハロゲン化アミド系化合物が10〜500重量部、好ましくは、50〜200重量部である。
【0036】
また、配合する態様としては、無水マレイン酸系化合物を必須の有効成分として、チオフェン系化合物およびハロゲン化アミド系化合物の少なくともいずれかが配合されていればよい。
【0037】
すなわち、本発明の工業用組成物は、無水マレイン酸系化合物およびチオフェン系化合物を含有する組成物、無水マレイン酸系化合物およびハロゲン化アミド系化合物を含有する組成物、無水マレイン酸系化合物、チオフェン系化合物およびハロゲン化アミド系化合物を含有する組成物のいずれかとして調製される。
【0038】
これらの組成物を調製するには、無水マレイン酸系化合物と、チオフェン系化合物または/およびハロゲン化アミド系化合物とを、例えば、物理的に混合するなど、公知の配合方法によって調製すればよい。
【0039】
このようにして得られる本発明の工業用組成物は、細菌、かび、酵母、藻の防除剤として好適に用いられる。
【0040】
なお、本発明の工業用組成物は、予め無水マレイン酸系化合物とチオフェン系化合物または/およびハロゲン化アミド系化合物とを配合して製剤化したものを適用対象物に添加してもよく、また、無水マレイン酸系化合物とチオフェン系化合物または/およびハロゲン化アミド系化合物とを、適用対象物に、それぞれ個別に添加して、適用対象物中において作用させてもよい。
【0041】
本発明の工業用組成物を、細菌、かび、酵母、藻の防除剤として用いる場合には、その目的および用途に応じて、例えば、液剤(水懸濁剤および油剤を含む。)、ペースト剤、粉剤、粒剤、マイクロカプセルなどの公知の剤型に製剤化して用いることができる。また、包接化合物として調製してもよく、さらに、層状ケイ酸塩などのモンモリロナイト(スメクタイト類など)などに担持させ、あるいは、クレー、タルク、シリカ、ホワイトカーボンなどに吸着させることにより調製してもよい。
【0042】
これらのうち、例えば、液剤として製剤化するには、無水マレイン酸系化合物とチオフェン系化合物または/およびハロゲン化アミド系化合物とを、上記した割合で、適宜溶剤に溶解または分散すればよい。より具体的には、例えば、溶剤60〜98重量%に対して、無水マレイン酸系化合物が1〜20重量%、チオフェン系化合物または/およびハロゲン化アミド系化合物が1〜20重量%となる割合で配合し、溶解または分散させればよい。
【0043】
このときに用いられる溶剤としては、無水マレイン酸系化合物とチオフェン系化合物または/およびハロゲン化アミド系化合物とを溶解しまたは分散し得る溶剤であれば特に制限されない。
【0044】
このような溶剤としては、例えば、水、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール系溶剤、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコール系溶剤、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレンカーボネートなどのケトン系溶剤、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルエーテルなどのエーテル系溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、アジピン酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル系溶剤、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、イソプロピルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン、エチルビフェニル、ジエチルビフェニル、ソルベントナフサなどの芳香族系溶剤、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素系溶剤、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの極性溶剤などが挙げられる。
【0045】
また、工業的に使用されている脂肪族系石油溶剤や芳香族系石油溶剤を用いてもよい。脂肪族系石油溶剤としては、例えば、ミネラルスピリットなどが挙げられる。また、芳香族系石油溶剤としては、市販品として、例えば、MSP(蒸留範囲(℃)90〜120、比重(15/4℃)0.820以上、混合アニリン点(℃)26以下、芳香族含量(容量%)70以上)、スーパーゾール100(蒸留範囲(℃)95〜111、比重(15/4℃)0.825、混合アニリン点(℃)26.0、芳香族含量(容量%)75以上)、ペガゾールARO−80(蒸留範囲(℃)104〜123、比重(15/4℃)0.832、混合アニリン点(℃)26、芳香族含量(容量%)75.9)、スワゾール100(蒸留範囲(℃)106〜116、比重(15/4℃)0.835、混合アニリン点(℃)24.6、芳香族含量(容量%)76.4)、スワゾール200(蒸留範囲(℃)132〜144、比重(15/4℃)0.844、混合アニリン点(℃)23.8、芳香族含量(容量%)80.9)、MHS(蒸留範囲(℃)140〜170、比重(15/4℃)0.86〜0.88、混合アニリン点(℃)11〜12、芳香族含量(容量%)98以上)、ハイアロム2S(蒸留範囲(℃)152〜187、比重(15/4℃)0.816、混合アニリン点(℃)47以下、芳香族含量(容量%)45〜55)、スワゾール310(蒸留範囲(℃)153〜177、比重(15/4℃)0.817、混合アニリン点(℃)43.6、芳香族含量(容量%)51.0)、スーパーゾール150(蒸留範囲(℃)153〜197、比重(15/4℃)0.815、混合アニリン点(℃)21.5、芳香族含量(容量%)50以上)、昭石ハイゾール(蒸留範囲(℃)153〜198、比重(15.6/15.6℃)0.818、芳香族含量(容量%)55)、HAWS(蒸留範囲(℃)154〜190、比重(15/4℃)0.822、芳香族含量(容量%)50)、スーパーゾール1500(蒸留範囲(℃)155〜171、比重(15/4℃)0.869、混合アニリン点(℃)14.6、芳香族含量(容量%)98以上)、日石ハイゾール100(蒸留範囲(℃)155〜180、比重(15/4℃)0.870〜0.880、混合アニリン点(℃)15以下、芳香族含量(容量%)99.0以上)、ベガゾールR−100(蒸留範囲(℃)156〜174、比重(15/4℃)0.874、混合アニリン点(℃)14、芳香族含量(容量%)96.4)、ソルベッソ100(蒸留範囲(℃)158〜177、比重(15/4℃)0.870、混合アニリン点(℃)14、芳香族含量(容量%)98.0)、MSS(蒸留範囲(℃)158〜180、比重(15.6/15.6℃)0.86〜0.89、混合アニリン点(℃)13〜14、芳香族含量(容量%)98以上)、SHELLSOL A(蒸留範囲(℃)160〜182、比重(15/4℃)0.873、芳香族含量(容量%)98)、スワゾール1000(蒸留範囲(℃)162〜176、比重(15/4℃)0.878、混合アニリン点(℃)12.7、芳香族含量(容量%)99.7)、出光イプゾール100(蒸留範囲(℃)162〜179、比重(15/4℃)0.875、混合アニリン点(℃)13.5、芳香族含量(容量%)99.5以上)、昭石特ハイゾール(蒸留範囲(℃)162〜180、比重(15/4℃)0.881、混合アニリン点(℃)12.6、芳香族含量(容量%)99.99)、スワゾール1500(蒸留範囲(℃)180〜207比重(15/4℃)0.886、混合アニリン点(℃)16.5、芳香族含量(容量%)98.8)、日石ハイゾール150(蒸留範囲(℃)182〜216、比重(15/4℃)0.887〜0.904、混合アニリン点(℃)17以下、芳香族含量(容量%)99.0以上)、スーパーゾール1800(蒸留範囲(℃)183〜208、比重(15/4℃)0.889、混合アリニン点(℃)15.7、芳香族含量(容量%)99以上)、ソルベッソ150(蒸留範囲(℃)185〜211、比重(15/4℃)0.896、混合アニリン点(℃)18.3、芳香族含量(容量%)97.3)、出光イプゾール150(蒸留範囲(℃)186〜205、比重(15.6/15.6℃)0.895、混合アニリン点(℃)15.2、芳香族含量(容量%)99.5以上)、SHELLSOL AB(蒸留範囲(℃)187〜213、比重(15/4℃)0.894、芳香族含量(容量%)99.5)、ペガゾールR−150(蒸留範囲(℃)191〜212、比重(15/4℃)0.890、混合アニリン点(℃)18、芳香族含量(容量%)97.2)、スワゾール1800(蒸留範囲(℃)197〜237、比重(15/4℃)0.940、混合アニリン点(℃)14.0、芳香族含量(容量%)99.6)が挙げられる。
【0046】
これらのうち、好ましくは、水、グリコール系溶剤が挙げられる。これら溶剤は、単独または2種以上併用してもよい。
【0047】
さらに、本発明の工業用組成物は、その目的および用途によって、公知の添加剤、例えば、他の防藻剤または/および防かび剤、界面活性剤、酸化防止剤、光安定剤などを添加してもよい。
【0048】
他の防藻剤または/および防かび剤としては、例えば、3−ヨード−2−プロピニル−ブチル−カーバメイト、ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよびp−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルフォルマールなどの有機ヨウ素系化合物、例えば、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンなどのジチオール系化合物、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのチオカーバメート系化合物、例えば、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリルなどのニトリル系化合物、例えば、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミドおよびN−(フルオロジクロロメチルチオ)−N,N’−ジメチル−N−フェニル−スルファミドなどのハロアルキルチオ系化合物、例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジンなどのピジリン系化合物、例えば、ジンクピリチオンおよびナトリウムピリチオンなどのピリチオン系化合物、例えば、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールなどのベンゾチアゾール系化合物、例えば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレアなどの尿素系化合物、例えば、メチル−2−ベンズイミダゾールカーバメイト、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾールなどのイミダゾール系化合物、例えば、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、N−n−ブチル−ベンツイソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オンなどのイソチアゾリン系化合物、例えば、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジンなどのトリアジン系化合物、例えば、テブコナゾール、プロピコナゾール、アザコナゾール、シプロコナゾールなどのトリアゾール系化合物、例えば、3−ベンゾ[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,2−オキサチアジン 4−オキシドなどのオキサチアジン系化合物などが挙げられる。
【0049】
これらの他の防藻剤または/および防かび剤は、単独または2種以上併用してもよい。また、これらの配合割合は、その剤型および目的ならびに用途によって適宜決定される。
【0050】
また、界面活性剤としては、例えば、石鹸類、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン界面活性剤、高分子界面活性剤など、公知の界面活性剤が挙げられ、好ましくは、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤が挙げられる。
【0051】
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、酸化エチレンと酸化プロピレンとのブロック共重合物などが挙げられる。
【0052】
アニオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルナフタレンスルホン酸金属塩、ポリカルボン酸型界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸エステル金属塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩、リグニンスルホン酸金属塩などが挙げられる。また、これらの金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。
【0053】
また、酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−t−ブチルフェノール]などのフェノール系酸化防止剤、例えば、アルキルジフェニルアミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミンなどのアミン系酸化防止剤などが挙げられる。
【0054】
これら、界面活性剤および酸化防止剤は、例えば、液剤の場合には、液剤100重量部に対して0.1〜5重量部添加される。
【0055】
光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどのヒンダードアミン系化合物、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのトリアゾール系化合物などが挙げられる。
【0056】
このような光安定剤は、例えば、液剤の場合には、液剤100重量部に対して0.1〜10重量部添加される。
【0057】
このようにして得られる本発明の工業用組成物は、細菌、かび、酵母、藻などに対して優れた防除効果を発現し、その効力を長期にわたって持続することができる。
【0058】
そのため、例えば、製紙パルプ工場、冷却水循環工程などの種々の産業用水や、切削油などの金属加工用油剤、カゼイン、澱粉糊、にかわ、塗工紙、紙用塗工液、表面サイズ剤、塗料、接着剤、合成ゴムラテックス、印刷インキ、ポリビニルアルコールフィルム、塩化ビニルフィルム、樹脂製品、セメント混和剤、シーリング剤、目地剤などの各種工業製品などの有害微生物防除剤として有効に用いることができる。
【0059】
より具体的には、例えば、製紙パルプ工場や冷却水循環工程のスライムコントロール剤、殺菌剤、殺菌洗浄剤、金属加工油剤、カゼイン、澱粉塗工液、樹脂製品の防腐剤、塗料、樹脂、インキ、シリコーンシーリング剤、目地剤などの工業用殺菌剤などとして好適に用いられる。
【0060】
なお、本発明の工業用組成物は、その適用対象に応じて添加量を適宜決定すればよいが、1〜8000mg(有効成分)/kg(製品)、好ましくは、5〜1000mg(有効成分)/kg(製品)の濃度として用いることが好ましい。
【0061】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。
【0062】
(1) 実施例および比較例の工業用組成物の調製
実施例1
90gのメチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル、以下同様)に、5gのジクロロ無水マレイン酸と、5gのスラカーブ(商品名、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、武田薬品工業(株)製、以下同様)とを加え、室温で撹拌して、100gのほとんど透明な液体からなる工業用組成物を得た。
【0063】
実施例2
90gのメチルカルビトールに、5gのジクロロ無水マレイン酸と、5gのヨードアセトアミドとを加え、室温で撹拌して、100gのほとんど透明な液体からなる工業用組成物を得た。
【0064】
実施例3
90gのメチルカルビトールに、6gのジクロロ無水マレイン酸と、3gのヨードアセトアミドと、1gのクロロアセトアミドとを加え、室温で撹拌して、100gのほとんど透明な液体からなる工業用組成物を得た。
【0065】
実施例4
90gのメチルカルビトールに、4gのジクロロ無水マレイン酸と、2gのスラカーブと、3gのヨードアセトアミドと、1gのクロロアセトアミドとを加え、室温で撹拌して、100gのほとんど透明な液体からなる工業用組成物を得た。
【0066】
比較例1
90gのメチルカルビトールに、10gのジクロロ無水マレイン酸を加え、室温で撹拌して、100gのほとんど透明な液体からなる工業用組成物を得た。
【0067】
比較例2
90gのメチルカルビトールに、10gのスラカーブを加え、室温で撹拌して、100gのほとんど透明な液体からなる工業用組成物を得た。
【0068】
比較例3
90gのメチルカルビトールに、10gのヨードアセトアミドを加え、室温で撹拌して、100gのほとんど透明な液体からなる工業用組成物を得た。
【0069】
比較例4
90gのメチルカルビトールに、10gのクロロアセトアミドを加え、室温で撹拌して、100gのほとんど透明な液体からなる工業用組成物を得た。
【0070】
比較例5
90gのメチルカルビトールに、8gのジクロロ無水マレイン酸と、2gの4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンとを加え、室温で撹拌して、100gのほとんど透明な液体からなる工業用組成物を得た。
【0071】
(2) 防腐試験
1)アクリル・スチレン系エマルション(商品名:ウルトラゾールC−62、ガンツ化成(株)社製、防腐剤無添加品)と、そのアクリル・スチレン系エマルションを含む表1に示す組成の塗料とに、各実施例および各比較例の工業用組成物を、それぞれ2000mg/kgとなる濃度で添加し混合した。
【0072】
2)さらに、10cfu/mLになるように腐敗種を加え、33℃で4週間静置させた後、再び、10cfu/mLになるように腐敗種を加え、33℃で4週間静置させた後、BA培地にて菌数を測定した。その結果を表2に示す。
【0073】
【表1】
Figure 0004776108
(ミルベース)
分散剤:ポリカルボン酸ナトリウム塩(商品名:オロタン850、ローム・アンド・ハース社製)
湿潤剤:アルキルエーテルサルフェート(商品名:トライトンCF−10、ユニオン・カーバイド社製)
消泡剤:鉱物油とポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤の混合物(商品名:ノプコ8043−L、サンノプコ(株)社製)
チタン白:ルチル型酸化チタン(商品名:TITANIX JR−900、テイカ(株)社製)
(レットダウン)
エマルション:アクリル・スチレン系エマルション(商品名:ウルトラゾールC−62、ガンツ化成(株)社製、防腐剤無添加品)
造膜助剤:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(商品名:CS−12、チッソ(株)社製)
消泡剤:鉱物油とポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤の混合物(商品面:ノプコ8034−L、サンノプコ社製)
増粘剤:ヒドキエチルセルロース(商品名:SP−600、ダイセル(株)社製)の2重量%水溶液
【0074】
【表2】
Figure 0004776108
表2から明らかなように、各実施例の工業用組成物が添加されたアクリル・スチレン系エマルションおよび塗料は、各比較例の工業用組成物が添加されたアクリル・スチレン系エマルションおよび塗料よりも優れた防腐効果を発現していることがわかる。
【0075】
(3) 振とう培養試験
1)SCD0.7%液体培地、pH7.0、供試菌アルカリゲネス スピーシーズ(大津板紙製白水から分離したもの)の液体培地を調製して、この液体培地に、実施例1、実施例4および比較例1の工業用組成物を、それぞれ表3に示す濃度で添加し、バイオフォトレコーダによる33℃、20時間の振とう培養試験を行ない、菌の生育開始時間を測定した。その結果を表3に示す。
【0076】
【表3】
Figure 0004776108
表3から明らかなように、実施例1、実施例4の工業用組成物が添加された液体培地では、比較例1の工業用組成物が添加された液体培地よりも、生育開始時間が遅いことがわかる。
【0077】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の工業用組成物は、細菌、かび、酵母、藻などに対して優れた防除効果を発現し、その効力を長期にわたって持続することができる。そのため、例えば、製紙パルプ工場や冷却水循環工程のスライムコントロール剤、殺菌剤、殺菌洗浄剤、金属加工油剤、カゼイン、澱粉塗工液、樹脂製品の防腐剤、塗料、樹脂、インキ、シーリング剤、目地剤などの工業用殺菌剤などとして好適に用いられる。

Claims (2)

  1. 無水マレイン酸系化合物と、チオフェン系化合物または/およびハロゲン化アミド系化合物とを含有する工業用微生物防除剤であって、
    無水マレイン酸系化合物が、ジクロロ無水マレイン酸であり、
    チオフェン系化合物が、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドであり、
    ハロゲン化アミド系化合物が、ヨードアセトアミドおよび/またはクロロアセトアミドであることを特徴とする工業用微生物防除剤
  2. さらに、水または/およびグリコール系溶剤を含有することを特徴とする、請求項に記載の工業用微生物防除剤
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