JP4308725B2 - 微生物防除剤 - Google Patents
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そこで、本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、細菌、かび、酵母、藻などに対して優れた防除効果を発現することのできる、微生物防除剤を提供することにある。
(1) N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)と、下記一般式(2)で示されるニトロアルコールとが、前記N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)1重量部に対して、前記ニトロアルコールが0.2〜19重量部の割合で含有されていることを特徴とする、微生物防除剤、
一般式(2)
(2) 前記ニトロアルコールが、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノールであることを特徴とする、前記(1)に記載の微生物防除剤、
(3) N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)と、下記一般式(3)で示されるチオフェンとが、前記N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)1重量部に対して、前記チオフェンが0.3〜21重量部の割合で含有されていることを特徴とする、微生物防除剤、
一般式(3)
(4) 前記チオフェンが、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドであることを特徴とする、前記(3)に記載の微生物防除剤
を提供するものである。
無機アニオンとしては、例えば、ハロゲンイオン(例えば、F−、Cl−、Br−、I−など)、ヨウ素酸イオン(IO3 −)、臭素酸イオン(BrO3 −)、塩素酸イオン(ClO3 −)、過ヨウ素酸イオン(IO4 −)、過塩素酸イオン(ClO4 −)、硫酸イオン(SO4 2−)、硝酸イオン(NO3 −)、リン酸イオン(PO4 3−)、亜硫酸イオン(SO3 2−)、亜硝酸イオン(NO2 −)などが挙げられる。
遊離の有機カルボン酸としては、例えば、1価の飽和カルボン酸イオン、2価の飽和カルボン酸イオン、1価の不飽和カルボン酸イオン、2価の不飽和カルボン酸イオン、ヒドロキシカルボン酸イオン、オキソカルボン酸イオン、芳香族カルボン酸イオンなどが挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸イオンとしては、例えば、乳酸イオン(CH3CH(OH)COO−)、リンゴ酸イオン(CH(OH)(COO−)CH2COO−)、クエン酸イオン(CH2(COO−)C(OH)(COO−)CH2COO−)、グリコン酸イオン(CH2(OH)CH(OH)CH(OH)CH(OH)CH(OH)COO−)などの炭素数3〜6のヒドロキシカルボン酸イオンなどが挙げられる。
芳香族カルボン酸イオンとしては、例えば、安息香酸イオン(C6H5COO−)、フタル酸イオン(C6H4(COO−)2)、ナフタレンカルボン酸イオン(C10H7COO−)、ピリジンカルボン酸イオン(C5H5NCOO−)などの炭素数5〜11の芳香族カルボン酸イオンなどが挙げられる。
また、有機アニオンとしては、その他に、アミノ酸、エリソルビン酸、アスコルビン酸、デヒドロ酢酸、アルコラート、フェノラートおよび水酸基に起因する有機アニオンなどが挙げられる。
そして、上記したN,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)のピリジニウム塩としては、上記したアニオンとの塩であれば特に制限されないが、好ましくは、ブロマイド(ピリジニウムブロマイド)、アイオダイド(ピリジニウムアイオダイド)、アセテート(ピリジニウムアセテート)などが挙げられる。
一般式(2)
一般式(2)の式中、X1およびX2で示されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。好ましくは、臭素、塩素が挙げられ、さらに好ましくは、臭素が挙げられる。
一般式(2)の好ましい態様としては、X1およびX2が、両方ともにハロゲン原子、または、いずれか一方がハロゲン原子で他方が水素原子であり、R2が、メチルまたは水素原子である態様が挙げられる。
そして、このようにして得られる本発明の微生物防除剤は、細菌、かび、酵母、藻の少なくとも1つに対して優れた防除効果を発現するため、これらの防除剤として好適に用いられる。
好ましくは、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブロマイド)、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムアセテート)が挙げられる。また、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)は、単独または2種以上併用してもよい。
一般式(3)
一般式(3)の式中、X3、X4、X5およびX6で示されるハロゲン原子としては、上記したX1で示されるハロゲン原子と同様のものが挙げられ、好ましくは、臭素、塩素が挙げられ、さらに好ましくは、塩素が挙げられる。
そして、このようにして得られる本発明の微生物防除剤は、細菌、かび、酵母、藻の少なくとも1つに対して優れた防除効果を発現するため、これらの防除剤として好適に用いられる。
さらに、本発明の微生物防除剤は、その目的および用途によって、公知の添加剤、例えば、他の防藻剤および/または防かび剤、界面活性剤、酸化防止剤、光安定剤などを添加してもよい。
ジチオール系化合物としては、例えば、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンがなど挙げられる。
フタルイミド系化合物としては、例えば、N−1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captafol)、N−トリクロロメチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Captan)、N−ジクロロフルオロメチルチオフタルイミド(Fluorfolpet)、N−トリクロロメチルチオフタルイミド(Folpet)などが挙げられる。
ピリチオン系化合物としては、例えば、ナトリウムピリチオン、ジンクピリチオンなどが挙げられる。
トリアジン系化合物としては、例えば、2−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジンなどが挙げられる。
グアニジン系化合物としては、例えば、1,6−ジ−(4’−クロロフェニルジグアニド)−ヘキサン、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩などが挙げられる。
四級アンモニウム塩系化合物としては、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ジ−n−デシル−ジメチルアンモニウムクロライド、1−ヘキサデシルピリジニウムクロライドなどが挙げられる。
さらに、例えば、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)といずれかの併用有効成分とを含む製剤に、他の併用有効成分を上記した割合で添加してもよい。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
これら、界面活性剤および酸化防止剤は、例えば、液剤の場合には、液剤100重量部に対して0.1〜5重量部添加される。
このような光安定剤は、例えば、液剤の場合には、液剤100重量部に対して0.1〜10重量部添加される。
このようにして得られる本発明の微生物防除剤は、優れた、抗菌、防かび、防腐、防藻作用など、細菌、かび、酵母、藻などに対する防除剤として、ビス四級アンモニウム塩化合物と併用有効成分との相乗効果を発現することができる。
なお、本発明の微生物防除剤は、その適用対象に応じて添加量を適宜決定すればよいが、例えば、1〜8000mg(全有効成分)/kg(製品)、好ましくは、5〜5000mg(全有効成分)/kg(製品)の濃度として用いることができる。
HMDP−Ac:N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムアセテート)
HMDP−Br:N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブロマイド)
DBNE:2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノール
TeCS:3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド
(1)FIC index
1)製剤例
製剤1(5重量%HMDP−Ac溶液)
ダイマー38A(HMDP−Ac:5重量%水溶液、イヌイ社製)をそのまま用いた。
製剤2(5重量%HMDP−Br溶液)
ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社製)5.1gをメチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)94.9gに加え、室温で撹拌して溶解することにより、100gの製剤を得た。
製剤3(5重量%DBNE溶液)
ジブニロールA−75(DBNE:75重量%、ケイアイ化成社製)6.67gをメチルカルビトール93.33gに加え、室温で撹拌して溶解することにより、100gの製剤を得た。
製剤4(5重量%TeCS溶液)
スラカーブ(TeCS:20重量%、武田薬品工業社製)25gをメチルカルビトール75gに加え、室温で撹拌して溶解することにより、100gの製剤を得た。
2)FICの測定
グルコース−ブイヨン液体培地に、製剤1または製剤2を必須成分(A成分)、製剤3または製剤4を必須成分と組み合わせる併用成分(B成分)として、2元希釈法による有効成分濃度として所定濃度となるように添加した。さらに、前培養した菌体、すなわち、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens:IFO 3735)、大腸菌(IFO 3544)、シュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa:IFO 3080)を、濁度計(OD 630nm)にて0.2に調整後、等量ずつ混ぜ、5倍希釈して調製した混合菌液を、液体培地の全体に対して10体積%となるように添加した。その後、37℃、24時間静置培養後に、濁度計(OD 630nm)による増殖の有無で、2元最小発育阻止濃度(TDMIC)を求め、相乗指標のFICindex(Fractional concentration index)を求めた。その結果を表1および表2に示す。
FICindex=a/a0+b/b0
a0:A成分の単独MIC、b0:B成分の単独MIC
a:A成分+B成分の併用時のA成分のMIC
b:A成分+B成分の併用時のB成分のMIC
そして、算出されたFICindexは、下記の作用を示す。
FICindex=1 相加作用
FICindex<1 相乗作用
調製例1(1.5重量%HMDP−Br/15重量%DBNE溶液)
ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社製)1.5g、ジブニロールA−75(DBNE:75重量%、ケイアイ化成社製)20gを、プロピレングリコール78.5gに加え、室温で撹拌して溶解することにより、100gの製剤を得た。
調製例2(2重量%HMDP−Br/3重量%DBNE溶液)
ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社製)2.0g、スラカーブ(TeCS:20重量%、武田薬品工業社製)15gを、プロピレングリコール40gおよびメチルカルビトール43gに加え、室温で撹拌して溶解することにより、100gの製剤を得た。
Claims (4)
- 前記ニトロアルコールが、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノールであることを特徴とする、請求項1に記載の微生物防除剤。
- 前記チオフェンが、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドであることを特徴とする、請求項3に記載の微生物防除剤。
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