JP3502629B1 - 微生物防除剤および安定化方法 - Google Patents

微生物防除剤および安定化方法

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JP3502629B1 JP2002377913A JP2002377913A JP3502629B1 JP 3502629 B1 JP3502629 B1 JP 3502629B1 JP 2002377913 A JP2002377913 A JP 2002377913A JP 2002377913 A JP2002377913 A JP 2002377913A JP 3502629 B1 JP3502629 B1 JP 3502629B1
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Abstract

【要約】 【課題】 有効成分であるビス四級アンモニウム塩化合
物を安定化させ、優れた微生物に対する防除効果を長期
にわたって確保することのできる、微生物防除剤、およ
び、その微生物防除剤の有効成分であるビス四級アンモ
ニウム塩化合物の安定化方法を提供すること。 【解決手段】 微生物防除剤の有効成分であるビス四級
アンモニウム塩化合物に、非プロトン性極性溶媒20〜
60重量部およびプロトン性極性溶媒40〜80重量部
を配合して、ビス四級アンモニウム塩化合物を安定化さ
せる。これによって、ビス四級アンモニウム塩化合物の
製剤中における経時的な分解を抑制することができ、優
れた微生物に対する防除効果を長期にわたって確保する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微生物防除剤およ
び安定化方法、詳しくは、細菌、かび、酵母、藻の防除
剤として用いられる微生物防除剤、および、その微生物
防除剤の有効成分であるビス四級アンモニウム塩化合物
の安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種の工業製品には、細菌、
かび、酵母、藻などの有害な微生物が繁殖しやすく、生
産性や品質の低下、悪臭の発生などの原因となってい
る。そのため、このような有害微生物の繁殖を防除する
ために、抗菌、防かび、防腐、防藻効果を発現する種々
の微生物防除剤が広く使用されている。
【0003】また、このような微生物防除剤の有効成分
として、近年、ビス四級アンモニウム塩化合物が広い抗
菌スペクトルを有し、優れた防除効果を発現すること
が、報告されている(例えば、特許文献1〜8参
照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平9−110692号公報
【特許文献2】特開平10−95773号公報
【特許文献3】特開平10−287566号公報
【特許文献4】特開2000−95763号公報
【特許文献5】特開2000−136185号公報
【特許文献6】特開2000−198879号公報
【特許文献7】特開2000−159607号公報
【特許文献8】特開2001−310191号公報
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したビス
四級アンモニウム塩化合物、とりわけ、ビス四級アンモ
ニウムの無機塩の化合物は、製剤中において、経時的に
分解を生じて有効成分濃度が減少し、その結果、微生物
に対する防除効果が経時的に減少するという不具合があ
る。
【0005】そこで、本発明は、このような不具合に鑑
みなされたもので、その目的とするところは、有効成分
であるビス四級アンモニウム塩化合物を安定化させ、優
れた微生物に対する防除効果を長期にわたって確保する
ことのできる、微生物防除剤、および、その微生物防除
剤の有効成分であるビス四級アンモニウム塩化合物の安
定化方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、ビス四級アンモニウム塩化合物を安
定化させるために鋭意検討したところ、ビス四級アンモ
ニウム塩化合物に、特定の割合で非プロトン性極性溶媒
およびプロトン性極性溶媒を配合することにより、ビス
四級アンモニウム塩化合物の分解を抑制して安定化させ
ることができる知見を見い出し、さらに研究を進めた結
果、本発明を完成するに至った。
【0007】 すなわち、本発明は、 (1) ビス四級アンモニウム塩化合物と、ピロリドン
系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、ニトリル
系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の非プロ
トン性極性溶媒と、水、アルコール系溶媒、グリコール
系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種のプロト
ン性極性溶媒とを含有し(ただし、アセトニトリル/エ
タノール/水の混合溶媒を除く。)、非プロトン性極性
溶媒とプロトン性極性溶媒との割合が、非プロトン性極
性溶媒20〜60重量部に対してプロトン性極性溶媒4
0〜80重量部であることを特徴とする、微生物防除
剤、 (2) ビス四級アンモニウム塩化合物が、下記一般式
(1)で示されることを特徴とする、前記(1)に記載
の微生物防除剤、 一般式(1)
【0008】
【化3】 (式中、R1およびR2は、同一または相異なって、置
換基を有していてもよい炭化水素基を、R3およびR4
は、同一または相異なって、置換基を有していてもよい
炭化水素基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、
ヒドロキシル基、アミノ基または水素原子を、R5は、
置換基を有していてもよい炭化水素基または炭素−炭素
間単結合を、Y1は、−NRnCO−、−CONRn
−、−NRnCS−(前記Rnは、置換基を有していて
もよい炭化水素基または水素原子を示す。)、−COO
−、−COS−、−O−、−S−または炭素−炭素間単
結合を、Y2は、−CONRn−、−NRnCO−、−
CSNRn−(前記Rnは、置換基を有していてもよい
炭化水素基または水素原子を示す。)、−OOC−、−
SOC−、−O−、−S−または炭素−炭素間単結合
を、Zはアニオンを、aは1または2の整数を示す。) (3) 一般式(1)において、Zが無機アニオンであ
ることを特徴とする、前記(2)に記載の微生物防除
剤、 (4) 非プロトン性極性溶媒が、ピロリドン系溶媒で
あることを特徴とする、前記(1)〜(3)のいずれか
に記載の微生物防除剤、 (5) プロトン性極性溶媒が、グリコール系溶媒であ
ることを特徴とする、前記(1)〜(4)のいずれかに
記載の微生物防除剤。
【0009】(6) さらに、下記一般式(2)で示さ
れるベンズイソチアゾリン系化合物を含有することを特
徴とする、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の微生
物防除剤、一般式(2)
【0010】
【化学式4】 (式中、R6は、置換基を有していてもよい炭化水素基
または水素原子を、A環は置換基を有していてもよいベ
ンゼン環を示す。) (7) ビス四級アンモニウム塩化合物と、ピロリドン
系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、ニトリル
系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の非プロ
トン性極性溶媒と、水、アルコール系溶媒、グリコール
系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種のプロト
ン性極性溶媒と(ただし、アセトニトリル/エタノール
/水の混合溶媒を除く。)を、非プロトン性極性溶媒と
プロトン性極性溶媒との割合が、非プロトン性極性溶媒
20〜60重量部に対してプロトン性極性溶媒40〜8
0重量部となるように配合することを特徴とする、ビス
四級アンモニウム塩化合物の安定化方法を提供するもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の微生物防除剤は、有効成
分として、ビス四級アンモニウム塩化合物を含有してい
る。
【0012】本発明に用いられるビス四級アンモニウム
塩化合物は、例えば、下記一般式(1)で示される。
【0013】一般式(1)
【0014】
【化5】 (式中、R1およびR2は、同一または相異なって、置
換基を有していてもよい炭化水素基を、R3およびR4
は、同一または相異なって、置換基を有していてもよい
炭化水素基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、
ヒドロキシル基、アミノ基または水素原子を、R5は、
置換基を有していてもよい炭化水素基または炭素−炭素
間単結合を、Y1は、−NRnCO−、−CONRn
−、−NRnCS−(前記Rnは、置換基を有していて
もよい炭化水素基または水素原子を示す。)、−COO
−、−COS−、−O−、−S−または炭素−炭素間単
結合を、Y2は、−CONRn−、−NRnCO−、−
CSNRn−(前記Rnは、置換基を有していてもよい
炭化水素基または水素原子を示す。)、−OOC−、−
SOC−、−O−、−S−または炭素−炭素間単結合
を、Zはアニオンを、aは1または2の整数を示す。) 一般式(1)の式中、R1およびR2で示される置換基
を有していてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、
例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シ
クロアルキル基、アリール基およびアラルキル基などが
挙げられる。
【0015】アルキル基としては、例えば、メチル、エ
チル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、is
o−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペン
チル、iso−ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチ
ルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、
テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどの炭素
数1〜18のアルキル基が挙げられる。
【0016】アルケニル基としては、例えば、ビニル、
アリル、メタリル、イソプロペニル、1−プロペニル、
2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、ブテニ
ル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプチニル、オクテニ
ル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、
テトラデセニル、ヘキサデセニル、オクタデセニルなど
の炭素数2〜18のアルケニル基が挙げられる。
【0017】アルキニル基としては、例えば、エチニ
ル、1−プロピニル、2−プロピニル、ブチニル、ペン
チニル、オクテニルなどの炭素数2〜8のアルキニル基
が挙げられる。
【0018】シクロアルキル基としては、例えば、シク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの炭素数
3〜8のシクロアルキル基が挙げられる。
【0019】アリール基としては、例えば、フェニル、
トリル、キシリル、ビフェニル、ナフチル、アントリ
ル、フェナントリル、アズレニルなどの炭素数6〜14
のアリール基が挙げられる。
【0020】アラルキル基としては、例えば、ベンジ
ル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、1−フ
ェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニル
プロピル、ジフェニルメチル、o、mまたはp−メチル
ベンジル、o、mまたはp−エチルベンジル、o、mま
たはp−イソプロピルベンジル、o、mまたはp−te
rt−ブチルベンジル、2,3−、2,4−、2,5
−、2,6−、3,4−または3,5−ジメチルベンジ
ル、2,3,4−、3,4,5−または2,4,6−ト
リメチルベンジル、5−イソプロピル−2−メチルベン
ジル、2−イソプロピル−5−メチルベンジル、2−メ
チル−5−tert−ブチルベンジル、2,4−、2,
5−または3,5−ジイソプロピルベンジル、3,5−
ジ−tert−ブチルベンジル、1−(2−メチルフェ
ニル)エチル、1−(3−メチルフェニル)エチル、1
−(4−メチルフェニル)エチル、1−(2−イソプロ
ピルフェニル)エチル、1−(3−イソプロピルフェニ
ル)エチル、1−(4−イソプロピルフェニル)エチ
ル、1−(2−tert−ブチルフェニル)エチル、1
−(4−tert−ブチルフェニル)エチル、1−(2
−イソプロピル−4−メチルフェニル)エチル、1−
(4−イソプロピル−2−メチルフェニル)エチル、1
−(2,4−ジメチルフェニル)エチル、1−(2,5
−ジメチルフェニル)エチル、1−(3,5−ジメチル
フェニル)エチル、1−(3,5−ジ−tert−ブチ
ルフェニル)エチルなどの炭素数7〜16のアラルキル
基が挙げられる。
【0021】R1およびR2で示される置換基を有して
いてもよい炭化水素基の置換基としては、例えば、ヒド
ロキシル基、ハロゲン原子(例えば、塩素、フッ素、臭
素およびヨウ素など)、シアノ基、アミノ基、カルボキ
シル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチル
オキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘ
キシルオキシなどの炭素数1〜6のアルコキシ基な
ど)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基な
ど)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、
イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソ
ブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、t
ert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニ
ル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキ
シカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルなどの炭素数
1〜6のアルコキシカルボニル基など)、アルキルチオ
基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、
ブチルチオなどの炭素数1〜4のアルキルチオ基など)
およびアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基など)
などが挙げられる。これらの置換基は同一または相異な
って1〜5個、好ましくは1〜3個置換していてもよ
い。
【0022】上記したR1およびR2で示される置換基
を有していてもよい炭化水素基としては、置換基を有し
ていない炭化水素基、または、ヒドロキシル基を有する
炭化水素基が好ましく、その中でも、アルキル基または
ヒドロキシアルキル基が好ましい。
【0023】アルキル基としては、好ましくは、炭素数
が1〜18のアルキル基、より好ましくは、炭素数が7
以上である、ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、
2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ド
デシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルな
どの炭素数7〜18のアルキル基が挙げられる。
【0024】ヒドロキシアルキル基としては、好ましく
は、炭素数が1〜18のヒドロキシアルキル基、より好
ましくは、炭素数が3〜12である、ヒドロキシトリメ
チレン、ヒドロキシテトラメチレン、ヒドロキシペンタ
メチレン、ヒドロキシヘキサメチレン、ヒドロキシヘプ
タメチレン、ヒドロキシオクタメチレン、ヒドロキシノ
ナメチレン、ヒドロキシデカメチレン、ヒドロキシドデ
カメチレンなどの炭素数3〜12のヒドロキシアルキル
基が挙げられる。
【0025】R1およびR2は、同一または相異なっ
て、ともに炭素数1〜18のアルキル基であるか、一方
が炭素数1〜18のアルキル基で、他方が炭素数3〜1
2のヒドロキシアルキル基であることが好ましい。
【0026】一般式(1)の式中、R3およびR4で示
される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、
R1およびR2で示される置換基を有していてもよい炭
化水素基と同様のものが挙げられ、好ましくは、アルキ
ル基、より好ましくは、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、s
ec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−
ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシルなどの炭素数1
〜6のアルキル基が挙げられる。
【0027】また、R3およびR4で示される置換基を
有していてもよいアルコキシ基のアルコキシ基として
は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプ
ロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキ
シ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチ
ルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、オク
チルオキシなどの炭素数1〜8のアルコキシ基が挙げら
れる。
【0028】また、R3およびR4で示される置換基を
有していてもよいアルコキシ基の置換基としては、R1
およびR2で示される置換基を有していてもよい炭化水
素基の置換基と同様のものが挙げられる。
【0029】上記したR3およびR4で示される置換基
を有していてもよいアルコキシ基としては、置換基を有
していないアルコキシ基が好ましく、その中でも、メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなどの炭
素数1〜3のアルコキシ基が挙げられる。
【0030】R3およびR4は、同一または相異なっ
て、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜3
のアルコキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基または水素
原子であることが好ましく、その中でも、ともに水素原
子であることが好ましい。
【0031】一般式(1)の式中、R5で示される置換
基を有していてもよい炭化水素基の炭化水素基として
は、好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基、アル
キニレン基、シクロアルキレン基、アリレン基などの2
価の炭化水素基が挙げられる。
【0032】アルキレン基としては、例えば、メチレ
ン、エチレン、プロピレン、iso−プロピレン、ブチ
レン、iso−ブチレン、sec−ブチレン、ペンチレ
ン、iso−ペンチレン、sec−ペンチレン、ヘキシ
レン、ヘプチレン、オクチレン、2−エチルヘキシレ
ン、ノニレン、デシレン、イソデシレン、ドデシレン、
テトラデシレン、ヘキサデシレン、オクタデシレンなど
の炭素数1〜18のアルキレン基が挙げられる。
【0033】アルケニレン基としては、例えば、ビニレ
ン、プロペニレン、ブテニレン、ブタジエニレン、オク
テニレン、デセニレン、ウンデセニレン、ドデセニレ
ン、テトラデセニレン、ヘキサデセニレン、オクタデセ
ニレンなどの炭素数2〜18のアルケニレン基が挙げら
れる。
【0034】アルキニレン基としては、例えば、エチニ
レン、プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、オク
テニレンなどの炭素数2〜8のアルキニレン基が挙げら
れる。
【0035】シクロアルキレン基としては、例えば、シ
クロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、
シクロヘキシレン、シクロヘプチレン、シクロオクチレ
ンなどの炭素数3〜8のシクロアルキレン基が挙げられ
る。
【0036】アリレン基としては、例えば、フェニレ
ン、トリレン、キシリレン、ナフチレンなどの炭素数6
〜10のアリレン基が挙げられ、好ましくは、フェニレ
ンおよびキシリレンが挙げられる。
【0037】また、R5で示される置換基を有していて
もよい炭化水素基の置換基としては、R1およびR2で
示される置換基を有していてもよい炭化水素基の置換基
と同様のものが挙げられ、好ましくは、例えば、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブト
キシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペン
チルオキシ、ヘキシルオキシなどの炭素数1〜6のアル
コキシ基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボ
ニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、
sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカル
ボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキ
シカルボニル、ネオペンチルオキシカルボニル、ヘキシ
ルオキシカルボニルなどの炭素数1〜6のアルコキシカ
ルボニル基などが挙げられる。
【0038】R5で示される置換基を有していてもよい
炭化水素基として、好ましくは、炭素数2〜18のアル
キレン基、フェニレン基、キシリレン基または炭素−炭
素間単結合が挙げられる。
【0039】また、一般式(1)の式中、Y1で示され
る−NRnCO−、−CONRn−、−NRnCS−、
および、Y2で示される−CONRn−、−NRnCO
−、−CSNRn−のRnとしては、置換基を有してい
てもよい炭化水素基または水素原子が挙げられ、置換基
を有していてもよい炭化水素基としては、R1およびR
2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同
様のものが挙げられる。好ましくは、アルキル基または
水素原子が挙げられ、アルキル基としては、例えば、メ
チル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、
iso−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、iso−
ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n
−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシルなどの
炭素数1〜8のアルキル基が挙げられる。
【0040】一般式(1)の式中、Y1として、好まし
くは、−NHCO−、−CONH−、−COO−、−O
−、−S−または炭素−炭素間単結合が挙げられ、ま
た、Y2として、−CONH−、−NHCO−、−OO
C−、−O−、−S−または炭素−炭素間単結合が挙げ
られる。
【0041】一般式(1)の式中、Zで示されるアニオ
ンとしては、例えば、無機アニオン、有機アニオンが挙
げられる。
【0042】無機アニオンとしては、例えば、ハロゲン
イオン(例えば、F-、Cl-、Br-、I-など)、ヨウ
素酸イオン(IO-)、臭素酸イオン(BrO-)、
塩素酸イオン(ClO-)、過ヨウ素酸イオン(IO
-)、過塩素酸イオン(ClO-)、硫酸イオン(S
-)、硝酸イオン(NO-)、リン酸イオン(P
-)、亜硫酸イオン(SO -)、亜硝酸イオン
(NO-)などが挙げられる。
【0043】有機アニオンとしては、例えば、遊離の有
機カルボン酸や遊離の有機スルホン酸などの遊離の有機
酸などが挙げられる。遊離の有機酸としては、炭素数1
〜20、好ましくは、炭素数1〜10の遊離の有機酸が
挙げられる。
【0044】遊離の有機カルボン酸としては、例えば、
1価の飽和カルボン酸イオン、2価の飽和カルボン酸イ
オン、1価の不飽和カルボン酸イオン、2価の不飽和カ
ルボン酸イオン、ヒドロキシカルボン酸イオン、オキソ
カルボン酸イオン、芳香族カルボン酸イオンなどが挙げ
られる。
【0045】1価の飽和カルボン酸イオンとしては、例
えば、蟻酸イオン(HCOO-)、酢酸イオン(CH
COO-)、プロピオン酸イオン(CCOO-)、
酪酸イオン(CCOO-)、イソ酪酸イオン
((CHCHCOO-)、吉草酸イオン(CH
(CHCOO-)、イソ吉草酸イオン((C
CHCHCOO-)、ピバル酸イオン((C
CCOO-)、オクタン酸イオン(CH(C
COO-)、デカン酸イオン(CH(C
COO-)、ラウリン酸イオン(CH(CH
10COO-)、ミリスチン酸イオン(CH(C
12COO-)、パルミチン酸イオン(CH
(CH 14COO-)、ステアリン酸イオン(C
(CH16COO-)などの炭素数1〜18の
1価の飽和カルボン酸イオンなどが挙げられる。
【0046】2価の飽和カルボン酸イオンとしては、例
えば、シュウ酸イオン((COO-))、マロン酸イ
オン(CH(COO-))、コハク酸イオン((-O
OC)(CH(COO-))、グルタル酸イオン
((-OOC)(CH(COO-))、アジピン酸
イオン((-OOC)(CH(COO-))、ピメ
リン酸イオン((-OOC)(CH(COO
-))、スベリン酸イオン((-OOC)(CH
(COO-))、アゼライン酸イオン((-OOC)
(CH(COO-))、セバシン酸イオン((-O
OC)(CH(COO-))などの炭素数2〜1
0の2価の飽和カルボン酸イオンなどが挙げられる。
【0047】1価の不飽和カルボン酸イオンとしては、
例えば、アクリル酸イオン(CH=CHCOO-)、メ
タクリル酸イオン(CH=C(CH)COO-)、ク
ロトン酸イオン(CHCH=CHCOO-)、cis−
クロトン酸イオン(CHCH=CHCOO-)、ソルビ
ン酸イオン(CHCH=CHCH=CHCOO-)、オ
レイン酸イオン(CH(CHCH=CH(CH
COO-)、trans-9-オクタデセン酸イオ
ン(CH(CHCH=CH(CHCOO
-)、フランカルボン酸イオン(COCOO-)な
どの炭素数3〜18の1価の不飽和カルボン酸イオンな
どが挙げられる。
【0048】2価の不飽和カルボン酸イオンとしては、
例えば、マレイン酸イオン(CH(COO-)=CHCO
O-)、シトラコン酸イオン((CH)C(COO-)
=CHCOO-)、メサコン酸イオン((COO-)C
(CH)=CHCOO-)などの炭素数4〜5の2価の
不飽和カルボン酸イオンなどが挙げられる。
【0049】ヒドロキシカルボン酸イオンとしては、例
えば、乳酸イオン(CHCH(OH)COO-)、リ
ンゴ酸イオン(CH(OH)(COO-)CHCOO
-)、クエン酸イオン(CH(COO-)C(OH)
(COO-)CHCOO-)、グリコン酸イオン(CH
(OH)CH(OH)CH(OH)CH(OH)CH
(OH)COO-)などの炭素数3〜6のヒドロキシカ
ルボン酸イオンなどが挙げられる。
【0050】オキソカルボン酸イオンとしては、例え
ば、ピルビン酸イオン(CHCOCOO-)、アセト
酢酸イオン(CHCOCHCOO-)などの炭素数
3〜4のオキソカルボン酸イオンなどが挙げられる。
【0051】芳香族カルボン酸イオンとしては、例え
ば、安息香酸イオン(CCOO-)、フタル酸イ
オン(C(COO-))、ナフタレンカルボン
酸イオン(C10COO-)、ピリジンカルボン酸
イオン(CNCOO-)などの炭素数5〜11の
芳香族カルボン酸イオンなどが挙げられる。
【0052】また、遊離の有機スルホン酸としては、例
えば、メチル硫酸イオン((CH)SO-)、エチ
ル硫酸イオン((C)SO-)、メチルベンゼ
ンスルホン酸イオン(CHSO-)などの
炭素数1〜7の有機スルホン酸イオンが挙げられる。
【0053】また、一般式(1)の式中、Zで示される
有機アニオンとしては、その他に、アミノ酸、エリソル
ビン酸、アスコルビン酸、デヒドロ酢酸、アルコラー
ト、フェノラートおよび水酸基に起因する有機アニオン
などが挙げられる。
【0054】これらアニオンは、単独または2種以上併
用してもよい。好ましくは、無機アニオン、さらに好ま
しくは、ハロゲンイオンが挙げられる。
【0055】また、aは、1または2の整数を示し、具
体的には、ビス四級アンモニウム塩化合物およびアニオ
ンの種類に応じて、適宜決定される。aは、1が特に好
ましい。
【0056】このようなビス四級アンモニウム塩化合物
は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法によ
り製造することができ、その具体例としては、例えば、
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(4−カルバモイル−
1−オクチルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチ
レンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム
塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(4−カルバモ
イル−1−ドデシルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキ
サメチレン−ビス(4−カルバモイル−1−テトラデシ
ルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス
(4−カルバモイル−1−ヘキサデシルピリジニウム
塩)などのN,N’−アルキレン−ビス(4−カルバモ
イル−1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、N,
N’−ヘキサメチレン−ビス(3−カルバモイル−1−
オクチルピリジニウム塩、N,N’−ヘキサメチレン−
ビス(3−カルバモイル−1−デシルピリジニウム
塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3−カルバモ
イル−1−ドデシルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキ
サメチレン−ビス(3−カルバモイル−1−テトラデシ
ルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス
(3−カルバモイル−1−ヘキサデシルピリジニウム
塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3−カルバモ
イル−1−オクタデシルピリジニウム塩)などのN,
N’−アルキレン−ビス(3−カルバモイル−1−アル
キルピリジニウム塩)、例えば、4,4’−(テトラメ
チレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−オクチルピリ
ジニウム塩)、4,4’−(テトラメチレンジカルボニ
ルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウム塩)、4,
4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス
(1−ドデシルピリジニウム塩)、4,4’−(テトラ
メチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−テトラデシ
ルピリジニウム塩)、4,4’−(テトラメチレンジカ
ルボニルジアミノ)ビス(1−ヘキサデシルピリジニウ
ム塩)などの4,4’−(アルキレンジカルボニルジア
ミノ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、
4,4’−(ヘキサメチレンジチオ)ビス(1−オクチ
ルピリジニウム塩)などの4,4’−(アルキレンジチ
オ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、
4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス(1−ブチルピ
リジニウム塩)、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビ
ス(1−ヘキシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−
キシリルジチオ)ビス(1−オクチルピリジニウム
塩)、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス(1−デ
シルピリジニウム塩)、4,4’−(p−キシリルジチ
オ)ビス(1−ドデシルピリジニウム塩)、4,4’−
(p−キシリルジチオ)ビス(1−テトラデシルピリジ
ニウム塩)、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス
(1−ヘキサデシルピリジニウム塩)、4,4’−(p
−キシリルジチオ)ビス(1−オクタデシルピリジニウ
ム塩)などの4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス
((1−アルキル)ピリジニウム塩)、例えば、3,
3’−(m−キシリルジチオ)ビス(1−テトラデシル
ピリジニウム塩)などの3,3’−(m−キシリルジチ
オ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、
N,N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル
−1−ヘキシルピリジニウム塩)、N,N’−(p−フ
ェニレン)ビス(4−カルバモイル−1−オクチルピリ
ジニウム塩)、N,N’−(p−フェニレン)ビス(4
−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)、N,
N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル−1
−ドデシルピリジニウム塩)、N,N’−(p−フェニ
レン)ビス(4−カルバモイル−1−テトラデシルピリ
ジニウム塩)、N,N’−(p−フェニレン)ビス(4
−カルバモイル−1−ヘキサデシルピリジニウム塩)、
N,N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル
−1−オクタデシルピリジニウム塩)などのN,N’−
(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル−1−アル
キルピリジニウム塩)、例えば、N,N’−(m−フェ
ニレン)ビス(3−カルバモイル−1−ドデシルピリジ
ニウム塩)などのN,N’−(m−フェニレン)ビス
(3−カルバモイル−1−アルキルピリジニウム塩)、
例えば、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−ブ
チルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミ
ド)ビス(1−ペンチルピリジニウム塩)、4,4’−
(p−フタルアミド)ビス(1−ヘキシルピリジニウム
塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−ヘプ
チルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミ
ド)ビス(1−オクチルピリジニウム塩)、4,4’−
(p−フタルアミド)ビス(1−デシルピリジニウム
塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−ドデ
シルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミ
ド)ビス(1−テトラデシルピリジニウム塩)、4,
4’−(p−フタルアミド)ビス(1−ヘキサデシルピ
リジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス
(1−オクタデシルピリジニウム塩)などの4,4’−
(p−フタルアミド)ビス(1−アルキルピリジニウム
塩)、例えば、3,3’−(m−フタルアミド)ビス
(1−オクタデシルピリジニウム塩)などの3,3’−
(m−フタルアミド)ビス(1−アルキルピリジニウム
塩)、1,4−テトラメチレンビス(4−カルバモイル
−1−ヘキサデシルピリジニウム塩)、1,6−ヘキサ
メチレンビス(3−カルバモイル−1−ドデシルピリジ
ニウム塩)、1,6−オクタメチレンビス(3−カルバ
モイル−1−テトラデシルピリジニウム塩)、3,3’
−(1,3−トリメチレンジカルボニルジアミノ)ビス
(1−ドデシルピリジニウム塩)などの(アルキレンジ
カルボニルジアミノ)ビス(1−アルキルピリジニウム
塩)、例えば、4,4’−(1,8−オクタメチレンジ
オキシ)ビス(1−ドデシルピリジニウム塩)、3,
3’−(1,6−ヘキサメチレンジオキシ)ビス(1−
ヘキサドデシルピリジニウム塩)などの(アルキレンジ
オキシ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例え
ば、4,4’−(1,6−ヘキサメチレンジオキシジカ
ルボニル)ビス(1−オクチルピリジニウム塩)、3,
3’−(1,6−テトラメチレンジオキシジカルボニ
ル)ビス(1−ドデシルピリジニウム塩)などの(アル
キレンジオキシジカルボニル)ビス(1−アルキルピリ
ジニウム塩)、例えば、4,4’−(1,4−テトラメ
チレンジカルボニルジオキシ)ビス(1−オクチルピリ
ジニウム塩)などの(アルキレンジカルボニルジオキ
シ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、
4,4’−(1,8−オクタメチレンジカルボニルジチ
オキシ)ビス(1−オクタデシルピリジニウム塩)など
の(アルキレンジカルボニルジチオキシ)ビス(1−ア
ルキルピリジニウム塩)、例えば、3,3’−(p−フ
タロイルジオキシ)ビス(1−デシルピリジニウム
塩)、3,3’−(m−フタロイルジチオキシ)ビス
(1−デシルピリジニウム塩)などの(フタロイルジチ
オキシ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例え
ば、1−オクチル−1’−(3−ヒドロキシトリメチレ
ン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−オクチル−
1’−(6−ヒドロキシヘキサメチレン)−4,4’−
ジピリジニウム塩、1−オクチル−1’−(8−ヒドロ
キシオクタメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、
1−オクチル−1’−(10−ヒドロキシデカメチレ
ン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−オクチル−
1’−(12−ヒドロキシドデカメチレン)−4,4’
−ジピリジニウム塩、1−デシル−1’−(3−ヒドロ
キシトリメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1
−デシル−1’−(6−ヒドロキシヘキサメチレン)−
4,4’−ジピリジニウム塩、1−デシル−1’−(8
−ヒドロキシオクタメチレン)−4,4’−ジピリジニ
ウム塩、1−デシル−1’−(10−ヒドロキシデカメ
チレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−デシル−
1’−(12−ヒドロキシドデカメチレン)−4,4’
−ジピリジニウム塩、1−ドデシル−1’−(3−ヒド
ロキシトリメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、
1−ドデシル−1’−(6−ヒドロキシヘキサメチレ
ン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−ドデシル−
1’−(8−ヒドロキシオクタメチレン)−4,4’−
ジピリジニウム塩、1−ドデシル−1’−(10−ヒド
ロキシデカメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、
1−ドデシル−1’−(12−ヒドロキシドデカメチレ
ン)−4,4’−ジピリジニウム塩 などの1−アルキ
ル−1’−(12−ヒドロキシアルキレン)−4,4’
−ジピリジニウム塩などが挙げられる。
【0057】なお、上記したビス四級アンモニウム塩化
合物のピリジニウム塩としては、上記したZで示される
アニオンとの塩であれば特に制限されないが、例えば、
ブロマイド(ピリジニウムブロマイド)、アイオダイド
(ピリジニウムアイオダイド)、アセテート(ピリジニ
ウムアセテート)などが挙げられる。
【0058】これらのうち、好ましくは、N,N’−ヘ
キサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリ
ジニウムブロマイド)(ダイマー38、イヌイ社製)、
N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1
−デシルピリジニウムアセテート)(ダイマー38A、
イヌイ社製)、4,4’−(テトラメチレンジカルボニ
ルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロマイ
ド)(ダイマー136、イヌイ社製)、4,4’−(テ
トラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシル
ピリジニウムアセテート)(ダイマー136A、イヌイ
社製)が挙げられ、さらに好ましくは、N,N’−ヘキ
サメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジ
ニウムブロマイド)(ダイマー38、イヌイ社製)が挙
げられる。これらビス四級アンモニウム塩化合物は、単
独または2種以上併用してもよい。
【0059】また、本発明の微生物防除剤では、さら
に、有効成分として、下記一般式(2)で示されるベン
ズイソチアゾリン系化合物を含有していることが好まし
い。
【0060】一般式(2)
【0061】
【化6】 (式中、R6は、置換基を有していてもよい炭化水素基
または水素原子を、A環は置換基を有していてもよいベ
ンゼン環を示す。) 一般式(2)の式中、R6で示される置換基を有してい
てもよい炭化水素基としては、上記したR1およびR2
で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様
のものが挙げられ、置換基を有していない炭化水素基が
好ましく、その中でも、アルキル基が好ましい。アルキ
ル基としては、好ましくは、炭素数が1〜4のアルキル
基、より好ましくは、メチル、エチル、プロピル、is
o−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−
ブチル、tert−ブチルなどが挙げられる。
【0062】また、R6の好ましい例としては、炭素数
が1〜4のアルキル基および水素原子が挙げられる。
【0063】A環で示されるベンゼン環の置換基として
は、上記したR1およびR2で示される置換基を有して
いてもよい炭化水素基の置換基と同様のものが挙げられ
る。好ましくは、ハロゲン原子、アルキル基(例えば、
メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブ
チル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブ
チルなどの炭素数1〜4のアルキル基など)が挙げられ
る。これらの置換基は、同一または相異なって1〜4
個、好ましくは、1または2個置換していてもよい。A
環で示される置換基を有していてもよいベンゼン環の好
ましい態様としては、置換基を有していないベンゼン環
が挙げられる。
【0064】このようなベンズイソチアゾリン系化合物
は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法によ
り製造することができ、その具体例としては、例えば、
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、N−n−ブ
チル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが
挙げられる。
【0065】これらのうち、好ましくは、1,2−ベン
ズイソチアゾリン−3−オンが挙げられる。これらベン
ズイソチアゾリン系化合物は、単独または2種以上併用
してもよい。
【0066】ベンズイソチアゾリン系化合物を含有させ
る割合は、ビス四級アンモニウム塩化合物1重量部に対
して、例えば、0.005〜100重量部、好ましく
は、0.01〜50重量部である。このような範囲にお
いてベンズイソチアゾリン系化合物を含有させれば、ビ
ス四級アンモニウム塩化合物の安定化をより一層図るこ
とができるとともに、微生物に対する防除効果を相乗的
に発現させることができる。また、ベンズイソチアゾリ
ン系化合物も、後述する溶媒によって安定化されるの
で、微生物に対する相乗的な防除効果を、長期にわたっ
て確保することができる。
【0067】より具体的には、ビス四級アンモニウム塩
化合物1重量部に対して、例えば、1,2−ベンズイソ
チアゾリン−3−オンを含有させる割合は、0.01〜
50重量部、さらには、0.1〜10重量部であること
が好ましい。
【0068】 そして、本発明の微生物防除剤は、上記
した有効成分(つまり、ビス四級アンモニウム塩化合物
の単独成分、または、ビス四級アンモニウム塩化合物お
よびベンズイソチアゾリン系化合物の併用成分)を安定
化させるために、溶媒として、非プロトン性極性溶媒お
よびプロトン性極性溶媒を含有している(ただし、アセ
トニトリル/エタノール/水の混合溶媒を除く)
【0069】非プロトン性極性溶媒としては、例えば、
N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドンおよびそ
の塩、N−メチル−3−ピロリドンなどのピロリドン系
溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミドなどのアミド系溶媒、例えば、ジメチルスルホキ
シドなどのスルホキシド系溶媒、例えば、アセトニトリ
ルなどのニトリル系溶媒などが挙げられる。
【0070】これら非プロトン性極性溶媒のうち、好ま
しくは、ピロリドン系溶媒、さらに好ましくは、N−メ
チル−2−ピロリドンが挙げられる。これら非プロトン
性極性溶媒は、単独または2種以上併用してもよい。
【0071】プロトン性極性溶媒としては、例えば、
水、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、iso−プロパノール、n−ブタノール、tert
−ブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノールな
どのアルコール系溶媒、例えば、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルなどのグリコール系溶
媒などが挙げられる。
【0072】これらプロトン性極性溶媒のうち、好まし
くは、グリコール系溶媒、さらに好ましくは、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテルが挙げられる。これらプロト
ン性極性溶媒は、単独または2種以上併用してもよい。
【0073】また、溶媒において、これら非プロトン性
極性溶媒とプロトン性極性溶媒との割合は、例えば、こ
れら溶媒の合計100重量部に対して、非プロトン性極
性溶媒が20〜60重量部、好ましくは、25〜50重
量部、プロトン性極性溶媒が40〜80重量部、好まし
くは、50〜75重量部である。
【0074】非プロトン性極性溶媒およびプロトン性極
性溶媒の割合が、上記した範囲において、上記した有効
成分の分解を抑制して、上記した有効成分を安定化させ
ることができ、優れた微生物に対する防除効果を長期に
わたって確保することができる。
【0075】また、これら溶媒の合計(つまり、非プロ
トン性極性溶媒およびプロトン性極性溶媒の合計)に対
する有効成分の割合は、例えば、これら溶媒の合計10
0重量部に対して、有効成分(つまり、ビス四級アンモ
ニウム塩化合物、ベンズイソチアゾリン系化合物および
後述する他の防藻剤および/または防かび剤の合計)
が、0.1〜100重量部、好ましくは、0.5〜75
重量部である。より具体的には、これら溶媒の合計10
0重量部に対して、例えば、ビス四級アンモニウム塩化
合物が、0.1〜40重量部、好ましくは、1〜25重
量部であり、ベンズイソチアゾリン系化合物が、0.2
〜60重量部、好ましくは、1〜50重量部である。
【0076】上記した有効成分(後述する他の防藻剤お
よび/または防かび剤を除く)の割合が、上記した範囲
において、その有効成分の分解を抑制して、有効成分を
安定化させることができ、優れた微生物に対する防除効
果を長期にわたって確保することができる。
【0077】そして、本発明の微生物防除剤は、特に制
限されず、上記した有効成分および溶媒を配合すること
により、調製することができる。
【0078】より具体的には、例えば、ビス四級アンモ
ニウム塩化合物、必要によりベンズイソチアゾリン系化
合物を、非プロトン性極性溶媒およびプロトン性極性溶
媒に加えて、混合すればよい。
【0079】このような調製において、各成分を配合す
る順序は、特に制限されず、例えば、予め非プロトン性
極性溶媒およびプロトン性極性溶媒を混合して溶媒を調
製し、その溶媒に、ビス四級アンモニウム塩化合物、必
要によりベンズイソチアゾリン系化合物を混合してもよ
く、また、例えば、非プロトン性極性溶媒およびプロト
ン性極性溶媒を、ビス四級アンモニウム塩化合物、必要
によりベンズイソチアゾリン系化合物と同時に混合して
もよく、さらには、非プロトン性極性溶媒およびプロト
ン性極性溶媒のうち、いずれか一方の溶媒に、ビス四級
アンモニウム塩化合物、必要によりベンズイソチアゾリ
ン系化合物を混合した後、その一方の溶媒に他方の溶媒
を混合してもよい。
【0080】また、このような調製においては、本発明
の効果を阻害しない範囲において、溶媒には、例えば、
有効成分を市販品として入手した場合に含まれている他
の有機溶媒などが含まれてもよい。
【0081】なお、本発明の微生物防除剤は、通常、上
記した調製により、液剤として製剤化されるが、ビス四
級アンモニウム塩化合物、必要によりベンズイソチアゾ
リン系化合物、非プロトン性極性溶媒およびプロトン性
極性溶媒を含有すれば、特に制限されることなく、懸濁
剤、ペースト剤、粉剤、粒剤、マイクロカプセルなどの
種々の剤型に製剤化することもできる。また、包接化合
物として調製してもよく、さらに、層状ケイ酸塩などの
モンモリロナイト(スメクタイト類など)などに担持さ
せ、あるいは、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タ
ルクなどに吸着させることにより、製剤化することもで
きる。
【0082】また、本発明の微生物防除剤は、その目的
および用途によって、公知の添加剤、例えば、他の防藻
剤および/または防かび剤、界面活性剤、酸化防止剤、
光安定剤などを添加してもよい。
【0083】他の防藻剤および/または防かび剤として
は、例えば、ニトロアルコール系化合物、ジチオール系
化合物、チオフェン系化合物、ハロアセチレン系化合
物、フタルイミド系化合物、ハロアルキルチオ系化合
物、ピリチオン系化合物、フェニルウレア系化合物、ト
リアジン系化合物、グアニジン系化合物、トリアゾール
系化合物、ベンズイミダゾール系化合物、四級アンモニ
ウム塩系化合物が挙げられる。
【0084】ニトロアルコール系化合物としては、例え
ば、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオー
ル、2,2−ジブロモ−2−ニトロ−1−エタノールな
どが挙げられる。
【0085】ジチオール系化合物としては、例えば、
4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オンがな
ど挙げられる。
【0086】チオフェン系化合物としては、例えば、
3,3,4−トリクロロテトラヒドロチオフェン−1,
1−ジオキシド、3,3,4,4−テトラクロロテトラ
ヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドなどが挙げられ
る。
【0087】ハロアセチレン系化合物としては、例え
ば、N−ブチル−3−ヨードプロピオール酸アミド、3
−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメートなどが挙
げられる。
【0088】フタルイミド系化合物としては、例えば、
N−1,1,2,2−テトラクロロエチルチオ−テトラ
ヒドロフタルイミド(Captafol)、N−トリク
ロロメチルチオ−テトラヒドロフタルイミド(Capt
an)、N−ジクロロフルオロメチルチオフタルイミド
(Fluorfolpet)、N−トリクロロメチルチ
オフタルイミド(Folpet)などが挙げられる。
【0089】ハロアルキルチオ系化合物としては、例え
ば、N−ジメチルアミノスルホニル−N−トリル−ジク
ロロフルオロメタンスルファミド(Tolylflua
nide)、N−ジメチルアミノスルホニル−N−フェ
ニル−ジクロロフルオロメタンスルファミド(Dich
lofluanide)などが挙げられる。
【0090】ピリチオン系化合物としては、例えば、ナ
トリウムピリチオン、ジンクピリチオンなどが挙げられ
る。
【0091】フェニルウレア系化合物としては、例え
ば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメ
チルウレアなどが挙げられる。
【0092】トリアジン系化合物としては、例えば、2
−メチルチオ−4−t−ブチルアミノ−6−シクロプロ
ピルアミノ−s−トリアジンなどが挙げられる。
【0093】グアニジン系化合物としては、例えば、
1,6−ジ−(4’−クロロフェニルジグアニド)−ヘ
キサン、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩などが
挙げられる。
【0094】トリアゾール系化合物としては、例えば、
α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−
(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリ
アゾール−1−エタノール(慣用名:テブコナゾー
ル)、1−[[2−(2,4−ジクロロフェニル)−4
−n−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イル]メ
チル]−1H−1,2,4−トリアゾール(慣用名:プ
ロピコナゾール)、1−[[2−(2,4−ジクロロフ
ェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]メチル]
−1H−1,2,4−トリアゾール(慣用名:アザコナ
ゾール)、α−(4−クロロフェニル)−α−(1−シ
クロプロピルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾー
ル−1−エタノール(慣用名:シプロコナゾール)など
が挙げられる。
【0095】ベンズイミダゾール系化合物としては、例
えば、メチル 2−ベンズイミダゾールカルバメート、
エチル 2−ベンズイミダゾールカルバメート、2−
(4−チアゾリル)ベンズイミダゾールなどが挙げられ
る。
【0096】四級アンモニウム塩系化合物としては、ヘ
キサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサ
デシルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザ
ルコニウム、ジ−n−デシル−ジメチルアンモニウムク
ロライド、1−ヘキサデシルピリジニウムクロライドな
どが挙げられる。
【0097】また、他の防藻剤および/または防かび剤
として、その他に、例えば、ジヨードメチル−p−トル
イルスルホン、p−クロロフェニル−3−ヨードプロパ
ルギルフォルマールなどの有機ヨウ素系化合物、例え
ば、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのチオカー
バメート系化合物、例えば、2,4,5,6−テトラク
ロロイソフタロニトリルなどのニトリル系化合物、例え
ば、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスル
フォニル)ピリジンなどのピリジン系化合物、例えば、
2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールな
どのベンゾチアゾール系化合物、例えば、3−ベンゾ
[b]チエン−2−イル−5,6−ジヒドロ−1,4,
2−オキサチアジン−4−オキサイドなどのオキサチア
ジン系化合物などが挙げられる。
【0098】これらの他の防藻剤および/または防かび
剤は、単独または2種以上併用してもよい。また、他の
防藻剤および/または防かび剤の配合割合は、その目的
および用途によって適宜決定されるが、例えば、ビス四
級アンモニウム塩化合物100重量部に対して、1〜9
000重量部、好ましくは、3〜8000重量部であ
る。
【0099】また、界面活性剤としては、例えば、石鹸
類、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カ
チオン系界面活性剤、両イオン界面活性剤、高分子界面
活性剤など、公知の界面活性剤が挙げられ、好ましく
は、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤が挙
げられる。
【0100】また、酸化防止剤としては、例えば、2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’
−メチレンビス[4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル]などのフェノール系酸化防止剤、例えば、アルキル
ジフェニルアミン、N,N’−ジ−s−ブチル−p−フ
ェニレンジアミンなどのアミン系酸化防止剤などが挙げ
られる。
【0101】これら、界面活性剤および酸化防止剤は、
例えば、液剤の場合には、液剤100重量部に対して
0.1〜5重量部添加される。
【0102】また、光安定剤としては、例えば、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケートなどのヒンダードアミン系光安定剤などが挙げ
られる。
【0103】このような光安定剤は、例えば、液剤の場
合には、液剤100重量部に対して0.1〜10重量部
添加される。
【0104】このようにして得られる本発明の微生物防
除剤は、優れた、抗菌、防かび、防腐、防藻作用などを
発現し、細菌、かび、酵母、藻などに対する防除剤とし
て用いることができ、しかも、非プロトン性極性溶媒と
プロトン性極性溶媒とが、非プロトン性極性溶媒20〜
60重量部に対してプロトン性極性溶媒40〜80重量
部の割合で含有されているので、ビス四級アンモニウム
塩化合物の安定化を図ることができる。その結果、ビス
四級アンモニウム塩化合物の製剤中における経時的な分
解を抑制することができ、優れた微生物に対する防除効
果を長期にわたって確保することができる。
【0105】そのため、本発明の微生物防除剤は、例え
ば、製紙パルプ工場、冷却水循環工程などの種々の産業
用水や、切削油などの金属加工用油剤、カゼイン、澱粉
糊、にかわ、塗工紙、紙用塗工液、表面サイズ剤、塗
料、接着剤、合成ゴムラテックス、インキ、ポリビニル
アルコールフィルム、塩化ビニルフィルム、樹脂製品、
セメント混和剤、シーリング剤、目地剤などの各種工業
製品などの有害微生物の防除の用途において有効に用い
ることができる。
【0106】より具体的には、例えば、製紙パルプ工場
などのスライムコントロール剤、金属加工用油剤の防腐
剤、塗料の防腐防かび剤、樹脂エマルションの防腐防か
び剤、セメント混和剤の防腐剤、インキの防腐防かび
剤、湿し水の防腐防かび剤、セメント減水剤の防腐防か
び剤、植物の延命剤などの工業用の有害微生物防除剤と
して好適に用いられる。
【0107】なお、本発明の微生物防除剤は、その適用
対象に応じて添加量を適宜決定すればよいが、例えば、
1〜1000mg(全有効成分)/kg(製品)、好ま
しくは、5〜500mg(全有効成分)/kg(製品)
の濃度として用いることができる。
【0108】また、本発明の微生物防除剤は、pHが、
3〜13、好ましくは、4〜12の適用対象に用いるこ
とができ、さらには、例えば、SO 2−、S
2−、HSO 、HSO 、S 2−、好
ましくは、SO 2−、HSO 、S 2−など
の還元剤の存在下においても、その効力を有効に発現す
ることができる。なお、この場合の還元剤の濃度は、例
えば、製品中1〜10000ppmであることが好まし
い。
【0109】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をより具体的に
説明する。なお、以下の実施例に用いる有効成分の略号
を下記に示す。
【0110】HMDP−Br:N,N’−ヘキサメチレ
ンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブ
ロマイド) HMDP−Ac:N,N’−ヘキサメチレンビス(4−
カルバモイル−1−デシルピリジニウムアセテート) BIT:1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 実施例1 ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社
製)3.0gを、N−メチル−2−ピロリドン40.0
gおよびプロピレングリコール57.0gに混合し、室
温で撹拌して溶解することにより、100gの液剤を得
た。
【0111】実施例2 ダイマー38A(HMDP−Ac:10重量%プロピレ
ングリコール溶液、イヌイ社製)30.0gを、N−メ
チル−2−ピロリドン40.0gおよびプロピレングリ
コール30.0gに混合し、室温で撹拌して溶解するこ
とにより、100gの液剤を得た。
【0112】実施例3 ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社
製)3.0gおよびプロクセルプレスペーストD(BI
T:82.7重量%、アビシア社製)4.2gを、N−
メチル−2−ピロリドン37.1gおよびプロピレング
リコール55.7gに混合し、室温で撹拌して溶解する
ことにより、100gの液剤を得た。
【0113】実施例4 ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社
製)3.0gおよびプロクセルプレスペーストD(BI
T:82.7重量%、アビシア社製)4.2gを、N−
メチル−2−ピロリドン23.2gおよびプロピレング
リコール69.6gに混合し、室温で撹拌して溶解する
ことにより、100gの液剤を得た。
【0114】実施例5 ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社
製)3.0gおよびプロクセルプレスペーストD(BI
T:82.7重量%、アビシア社製)4.2gを、N−
メチル−2−ピロリドン51.0gおよびプロピレング
リコール41.8gに混合し、室温で撹拌して溶解する
ことにより、100gの液剤を得た。
【0115】実施例6 ダイマー38A(HMDP−Ac:10重量%プロピレ
ングリコール溶液、イヌイ社製)30.0gおよびプロ
クセルプレスペーストD(BIT:82.7重量%、ア
ビシア社製)4.2gを、N−メチル−2−ピロリドン
37.1gおよびプロピレングリコール28.7gに混
合し、室温で撹拌して溶解することにより、100gの
液剤を得た。
【0116】実施例7 ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社
製)3.0gおよびプロクセルプレスペーストD(BI
T:82.7重量%、アビシア社製)4.2gを、N−
メチル−2−ピロリドン46.4gおよびジエチレング
リコール46.4gに混合し、室温で撹拌して溶解する
ことにより、100gの液剤を得た。
【0117】比較例1 ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社
製)3.0gおよびプロクセルプレスペーストD(BI
T:82.7重量%、アビシア社製)4.2gを、N−
メチル−2−ピロリドン92.8に混合し、室温で撹拌
して溶解することにより、100gの液剤を得た。
【0118】比較例2 ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社
製)3.0gおよびプロクセルプレスペーストD(BI
T:82.7重量%、アビシア社製)4.2gを、プロ
ピレングリコール92.8に混合し、室温で撹拌して溶
解することにより、100gの液剤を得た。
【0119】比較例3 ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社
製)3.0gおよびプロクセルプレスペーストD(BI
T:82.7重量%、アビシア社製)4.2gを、N−
メチル−2−ピロリドン13.9gおよびプロピレング
リコール78.9gに混合し、室温で撹拌して溶解する
ことにより、100gの液剤を得た。
【0120】比較例4 ダイマー38(HMDP−Br:99重量%、イヌイ社
製)3.0gおよびプロクセルプレスペーストD(BI
T:82.7重量%、アビシア社製)4.2gを、N−
メチル−2−ピロリドン70.0gおよびプロピレング
リコール22.8gに混合し、室温で撹拌して溶解する
ことにより、100gの液剤を得た。
【0121】安定性試験 上記で得られた各実施例および各比較例を、60℃で4
週間密封後、液剤中の各有効成分の残存率%[(残存し
た有効成分の含有量/初期の有効成分の含有量)×10
0]を液体クロマトグラフィーにて測定した。その結果
を表1に示す。
【0122】
【表1】 最小発育阻止濃度(MIC) 実施例3および比較例4について、pH9に調整された
グルコース−ブイヨン寒天培地を用いた倍数希釈法で、
表2に示す供試菌を用い、細菌は33℃で18時間培
養、かびおよび酵母は28℃で3日間培養し、最小発育
阻止濃度(MIC:μg/mL)を求めた。その結果を
表2に示す。
【0123】
【表2】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のビス四級ア
ンモニウム塩化合物の安定化方法では、ビス四級アンモ
ニウム塩化合物に、非プロトン性極性溶媒とプロトン性
極性溶媒とを、その割合が、非プロトン性極性溶媒20
〜60重量部に対してプロトン性極性溶媒40〜80重
量部となるように配合することにより、ビス四級アンモ
ニウム塩化合物を安定化させることができる。
【0124】そのため、このようにして安定化されたビ
ス四級アンモニウム塩化合物を有効成分として含む本発
明の微生物防除剤は、優れた、抗菌、防かび、防腐、防
藻作用などを発現し、細菌、かび、酵母、藻などに対す
る防除剤として用いることができ、しかも、非プロトン
性極性溶媒20〜60重量部およびプロトン性極性溶媒
40〜80重量部の配合により、ビス四級アンモニウム
塩化合物の安定化を図ることができる。その結果、ビス
四級アンモニウム塩化合物の製剤中における経時的な分
解を抑制することができ、優れた微生物に対する防除効
果を長期にわたって確保することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−226354(JP,A) 特開2002−284765(JP,A) 特開2000−136185(JP,A) 特開2000−95763(JP,A) 特開 平10−287566(JP,A) 特開 平10−95773(JP,A) 特開2002−47118(JP,A) 特開2001−107082(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 33/12 A01N 43/40 A01N 25/02 A01N 25/22 C07D 213/00 - 213/90

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビス四級アンモニウム塩化合物と、ピロ
    リドン系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、ニ
    トリル系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の
    非プロトン性極性溶媒と、水、アルコール系溶媒、グリ
    コール系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の
    プロトン性極性溶媒とを含有し(ただし、アセトニトリ
    ル/エタノール/水の混合溶媒を除く。)、 非プロトン性極性溶媒とプロトン性極性溶媒との割合
    が、非プロトン性極性溶媒20〜60重量部に対してプ
    ロトン性極性溶媒40〜80重量部であることを特徴と
    する、微生物防除剤。
  2. 【請求項2】 ビス四級アンモニウム塩化合物が、下記
    一般式(1)で示されることを特徴とする、請求項1に
    記載の微生物防除剤。 一般式(1) 【化1】 (式中、R1およびR2は、同一または相異なって、置
    換基を有していてもよい炭化水素基を、R3およびR4
    は、同一または相異なって、置換基を有していてもよい
    炭化水素基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、
    ヒドロキシル基、アミノ基または水素原子を、R5は、
    置換基を有していてもよい炭化水素基または炭素−炭素
    間単結合を、Y1は、−NRnCO−、−CONRn
    −、−NRnCS−(前記Rnは、置換基を有していて
    もよい炭化水素基または水素原子を示す。)、−COO
    −、−COS−、−O−、−S−または炭素−炭素間単
    結合を、Y2は、−CONRn−、−NRnCO−、−
    CSNRn−(前記Rnは、置換基を有していてもよい
    炭化水素基または水素原子を示す。)、−OOC−、−
    SOC−、−O−、−S−または炭素−炭素間単結合
    を、Zはアニオンを、aは1または2の整数を示す。)
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、Zが無機アニオ
    ンであることを特徴とする、請求項2に記載の微生物防
    除剤。
  4. 【請求項4】 非プロトン性極性溶媒が、ピロリドン系
    溶媒であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか
    に記載の微生物防除剤。
  5. 【請求項5】 プロトン性極性溶媒が、グリコール系溶
    媒であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに
    記載の微生物防除剤。
  6. 【請求項6】 さらに、下記一般式(2)で示されるベ
    ンズイソチアゾリン系化合物を含有することを特徴とす
    る、請求項1〜5のいずれかに記載の微生物防除剤。 一般式(2) 【化2】 (式中、R6は、置換基を有していてもよい炭化水素基
    または水素原子を、A環は置換基を有していてもよいベ
    ンゼン環を示す。)
  7. 【請求項7】 ビス四級アンモニウム塩化合物と、ピロ
    リドン系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、ニ
    トリル系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の
    非プロトン性極性溶媒と、水、アルコール系溶媒、グリ
    コール系溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の
    プロトン性極性溶媒と(ただし、アセトニトリル/エタ
    ノール/水の混合溶媒を除く。)を、非プロトン性極性
    溶媒とプロトン性極性溶媒との割合が、非プロトン性極
    性溶媒20〜60重量部に対してプロトン性極性溶媒4
    0〜80重量部となるように配合することを特徴とす
    る、ビス四級アンモニウム塩化合物の安定化方法。
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