JP4799073B2 - 微生物防除剤 - Google Patents
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Description
このような微生物防除剤の有効成分として、近年、ビス四級アンモニウム塩化合物が、広い抗菌スペクトルを有し、優れた防除効果を発現することが、報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブロマイド)は、水に対する溶解度が2.1g/L(25℃)、エタノールに対する溶解度が13.9g/L(25℃)である。
また一方で、環境負荷低減の観点からは、有機溶媒の使用量を低減することが要求されている。
(1) 下記一般式(1)で示されるビス四級アンモニウム塩、炭素数が2および3の少なくともいずれかのアルコール、および、水を含有する微生物防除剤であって、炭素数が2および3の少なくともいずれかのアルコールが、炭素数が2および3の少なくともいずれかのアルコールおよび水の合計量に対して、50〜80重量%含有され、ビス四級アンモニウム塩が、微生物防除剤全量に対して、30重量%以上含有されていることを特徴とする、微生物防除剤、
(3) 炭素数が2および3の少なくともいずれかのアルコールが、エタノール、1−プロパノールおよび2−プロパノールからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、前記(1)または前記(2)に記載の微生物防除剤
を提供するものである。
本発明に用いられるビス四級アンモニウム塩化合物は、例えば、下記一般式(1)で示される。
一般式(1)の式中、R1およびR2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基およびアラルキル基などが挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの炭素数3〜8のシクロアルキル基が挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、ジフェニルメチル、o、mまたはp−メチルベンジル、o、mまたはp−エチルベンジル、o、mまたはp−イソプロピルベンジル、o、mまたはp−tert−ブチルベンジル、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−または3,5−ジメチルベンジル、2,3,4−、3,4,5−または2,4,6−トリメチルベンジル、5−イソプロピル−2−メチルベンジル、2−イソプロピル−5−メチルベンジル、2−メチル−5−tert−ブチルベンジル、2,4−、2,5−または3,5−ジイソプロピルベンジル、3,5−ジ−tert−ブチルベンジル、1−(2−メチルフェニル)エチル、1−(3−メチルフェニル)エチル、1−(4−メチルフェニル)エチル、1−(2−イソプロピルフェニル)エチル、1−(3−イソプロピルフェニル)エチル、1−(4−イソプロピルフェニル)エチル、1−(2−tert−ブチルフェニル)エチル、1−(4−tert−ブチルフェニル)エチル、1−(2−イソプロピル−4−メチルフェニル)エチル、1−(4−イソプロピル−2−メチルフェニル)エチル、1−(2,4−ジメチルフェニル)エチル、1−(2,5−ジメチルフェニル)エチル、1−(3,5−ジメチルフェニル)エチル、1−(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)エチルなどの炭素数7〜16のアラルキル基が挙げられる。
アルキル基としては、好ましくは、炭素数が1〜18のアルキル基、より好ましくは、炭素数が7以上である、ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどの炭素数7〜18のアルキル基が挙げられる。
一般式(1)の式中、R3およびR4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基としては、R1およびR2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられ、好ましくは、アルキル基、より好ましくは、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、iso−ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシルなどの炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
上記したR3およびR4で示される置換基を有していてもよいアルコキシ基としては、置換基を有していないアルコキシ基が好ましく、その中でも、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなどの炭素数1〜3のアルコキシ基が挙げられる。
一般式(1)の式中、R5で示される置換基を有していてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、シクロアルキレン基、アリレン基などの2価の炭化水素基が挙げられる。
アルキニレン基としては、例えば、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、オクテニレンなどの炭素数2〜8のアルキニレン基が挙げられる。
アリレン基としては、例えば、フェニレン、トリレン、キシリレン、ナフチレンなどの炭素数6〜10のアリレン基が挙げられ、好ましくは、フェニレンおよびキシリレンが挙げられる。
また、一般式(1)の式中、Y1で示される−NRnCO−、−CONRn−、−NRnCS−、および、Y2で示される−CONRn−、−NRnCO−、−CSNRn−のRnとしては、置換基を有していてもよい炭化水素基または水素原子が挙げられ、置換基を有していてもよい炭化水素基としては、R1およびR2で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と同様のものが挙げられる。好ましくは、アルキル基または水素原子が挙げられ、アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、iso−ペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシルなどの炭素数1〜8のアルキル基が挙げられる。
一般式(1)の式中、Zで示される無機アニオンとしては、例えば、ハロゲンイオン(例えば、F-、Cl-、Br-、I-など)、ヨウ素酸イオン(IO3-)、臭素酸イオン(BrO3-)、塩素酸イオン(ClO3-)、過ヨウ素酸イオン(IO4-)、過塩素酸イオン(ClO4-)、硫酸イオン(SO4 2-)、硝酸イオン(NO3-)、リン酸イオン(PO4 3-)、亜硫酸イオン(SO3 2-)、亜硝酸イオン(NO2-)などが挙げられる。
また、aは、1または2の整数を示し、具体的には、ビス四級アンモニウム塩化合物および無機アニオンの種類に応じて、適宜決定される。aは、1が特に好ましい。
このようなビス四級アンモニウム塩化合物は、以下に示す具体的な化合物に準じて公知の方法により製造することができ、その具体例としては、例えば、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(4−カルバモイル−1−オクチルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(4−カルバモイル−1−ドデシルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(4−カルバモイル−1−テトラデシルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(4−カルバモイル−1−ヘキサデシルピリジニウム塩)などのN,N’−アルキレン−ビス(4−カルバモイル−1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3−カルバモイル−1−オクチルピリジニウム塩、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3−カルバモイル−1−ドデシルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3−カルバモイル−1−テトラデシルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3−カルバモイル−1−ヘキサデシルピリジニウム塩)、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3−カルバモイル−1−オクタデシルピリジニウム塩)などのN,N’−アルキレン−ビス(3−カルバモイル−1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−オクチルピリジニウム塩)、4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウム塩)、4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−ドデシルピリジニウム塩)、4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−テトラデシルピリジニウム塩)、4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−ヘキサデシルピリジニウム塩)などの4,4’−(アルキレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、4,4’−(ヘキサメチレンジチオ)ビス(1−オクチルピリジニウム塩)などの4,4’−(アルキレンジチオ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス(1−ブチルピリジニウム塩)、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス(1−ヘキシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス(1−オクチルピリジニウム塩)、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス(1−デシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス(1−ドデシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス(1−テトラデシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス(1−ヘキサデシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス(1−オクタデシルピリジニウム塩)などの4,4’−(p−キシリルジチオ)ビス((1−アルキル)ピリジニウム塩)、例えば、3,3’−(m−キシリルジチオ)ビス(1−テトラデシルピリジニウム塩)などの3,3’−(m−キシリルジチオ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、N,N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル−1−ヘキシルピリジニウム塩)、N,N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル−1−オクチルピリジニウム塩)、N,N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウム塩)、N,N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル−1−ドデシルピリジニウム塩)、N,N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル−1−テトラデシルピリジニウム塩)、N,N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル−1−ヘキサデシルピリジニウム塩)、N,N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル−1−オクタデシルピリジニウム塩)などのN,N’−(p−フェニレン)ビス(4−カルバモイル−1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、N,N’−(m−フェニレン)ビス(3−カルバモイル−1−ドデシルピリジニウム塩)などのN,N’−(m−フェニレン)ビス(3−カルバモイル−1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−ブチルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−ペンチルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−ヘキシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−ヘプチルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−オクチルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−デシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−ドデシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−テトラデシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−ヘキサデシルピリジニウム塩)、4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−オクタデシルピリジニウム塩)などの4,4’−(p−フタルアミド)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、3,3’−(m−フタルアミド)ビス(1−オクタデシルピリジニウム塩)などの3,3’−(m−フタルアミド)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、1,4−テトラメチレンビス(4−カルバモイル−1−ヘキサデシルピリジニウム塩)、1,6−ヘキサメチレンビス(3−カルバモイル−1−ドデシルピリジニウム塩)、1,6−オクタメチレンビス(3−カルバモイル−1−テトラデシルピリジニウム塩)、3,3’−(1,3−トリメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−ドデシルピリジニウム塩)などの(アルキレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、4,4’−(1,8−オクタメチレンジオキシ)ビス(1−ドデシルピリジニウム塩)、3,3’−(1,6−ヘキサメチレンジオキシ)ビス(1−ヘキサドデシルピリジニウム塩)などの(アルキレンジオキシ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、4,4’−(1,6−ヘキサメチレンジオキシジカルボニル)ビス(1−オクチルピリジニウム塩)、3,3’−(1,6−テトラメチレンジオキシジカルボニル)ビス(1−ドデシルピリジニウム塩)などの(アルキレンジオキシジカルボニル)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、4,4’−(1,4−テトラメチレンジカルボニルジオキシ)ビス(1−オクチルピリジニウム塩)などの(アルキレンジカルボニルジオキシ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、4,4’−(1,8−オクタメチレンジカルボニルジチオキシ)ビス(1−オクタデシルピリジニウム塩)などの(アルキレンジカルボニルジチオキシ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、3,3’−(p−フタロイルジオキシ)ビス(1−デシルピリジニウム塩)、3,3’−(m−フタロイルジチオキシ)ビス(1−デシルピリジニウム塩)などの(フタロイルジチオキシ)ビス(1−アルキルピリジニウム塩)、例えば、1−オクチル−1’−(3−ヒドロキシトリメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−オクチル−1’−(6−ヒドロキシヘキサメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−オクチル−1’−(8−ヒドロキシオクタメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−オクチル−1’−(10−ヒドロキシデカメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−オクチル−1’−(12−ヒドロキシドデカメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−デシル−1’−(3−ヒドロキシトリメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−デシル−1’−(6−ヒドロキシヘキサメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−デシル−1’−(8−ヒドロキシオクタメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−デシル−1’−(10−ヒドロキシデカメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−デシル−1’−(12−ヒドロキシドデカメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−ドデシル−1’−(3−ヒドロキシトリメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−ドデシル−1’−(6−ヒドロキシヘキサメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−ドデシル−1’−(8−ヒドロキシオクタメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−ドデシル−1’−(10−ヒドロキシデカメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩、1−ドデシル−1’−(12−ヒドロキシドデカメチレン)−4,4’−ジピリジニウム塩 などの1−アルキル−1’−(12−ヒドロキシアルキレン)−4,4’−ジピリジニウム塩などが挙げられる。
これらのうち、好ましくは、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブロマイド)(ダイマー38、イヌイ社製)などのN,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムハライド)や、4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムブロマイド)(ダイマー136、イヌイ社製)などの4,4’−(テトラメチレンジカルボニルジアミノ)ビス(1−デシルピリジニウムハライド)が挙げられる。さらに好ましくは、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブロマイド)(ダイマー38、イヌイ社製)が挙げられる。これらビス四級アンモニウム塩化合物は、単独または2種以上併用してもよい。
C2−3アルコールとしては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールが挙げられる。これらC2−3アルコールは、単独または2種以上併用してもよい。ビス四級アンモニウム塩化合物を高濃度で溶解する観点からは、好ましくは、1−プロパノールおよび/または2−プロパノールが用いられる。また、安全性の観点からは、好ましくは、エタノールおよび/または2−プロパノールが用いられる。また、経済性の観点からは、好ましくは、2−プロパノールが用いられる。
また、ビス四級アンモニウム塩の、微生物防除剤全量に対する配合割合は、10重量%以上、好ましくは、30重量%以上、さらに好ましくは、40重量%以上であって、通常、60重量%以下、好ましくは、55重量%以下、さらに好ましくは、50重量%以下である。
より具体的には、本発明の微生物防除剤は、例えば、まず、C2−3アルコールと水とを、上記した配合割合となるように混合し、C2−3アルコール/水の混合溶媒を調製した後、次いで、このC2−3アルコール/水の混合溶媒に、上記した配合割合となるように、ビス四級アンモニウム塩を加え、攪拌混合することにより、調製することができる。
そして、このようにして得られる本発明の微生物防除剤は、優れた、抗菌、防かび、防腐、防藻作用などを発現し、細菌、かび、酵母、藻などに対する防除剤として用いることができる。しかも、有効成分であるビス四級アンモニウム塩が高濃度で含有される液剤として調製されており、多岐の分野にわたって、所望の濃度に希釈することにより、幅広い濃度範囲で用いることができる。しかも、ビス四級アンモニウム塩を、C2−3アルコール/水の混合溶媒に加えて調製するため、有機溶媒の使用量を低減することができ、環境負荷を低減することができる。
なお、本発明の微生物防除剤は、その適用対象に応じて添加量を適宜決定すればよいが、例えば、1〜1000mg(全有効成分)/kg(製品)、好ましくは、5〜500mg(全有効成分)/kg(製品)の濃度に希釈して用いることができる。
次いで、各混合溶媒に対する、ダイマー38(N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムブロマイド:99重量%、イヌイ社製)の飽和濃度(重量%)を、下記の方法に従って測定した。その結果を、表1および図1に示す。
各混合溶媒に、ダイマー38を、過飽和となるようにそれぞれ加え、振盪しながら一晩放置した。そして、各混合溶媒を、デカンテーションした後、ろ過し、ろ液を、高速液体クロマトグラフにて定量分析し、飽和濃度を求めた。
また、グリコールである、エチレングリコールやプロピレングリコールについては、それらを水と混合することによる相乗効果が確認されず、グリコール単独で溶解するほうが、ダイマー38を高濃度で溶解できた。しかし、グリコール単独で溶解すると、有機溶媒の使用量が多くなった。
エタノールと水を混合して、溶媒濃度(溶媒/(溶媒+水))60重量%(水40重量%)の混合溶媒を調製した。次いで、調製された混合溶媒に、ダイマー38を、得られる液剤全量中40重量%となるように配合して、液剤を調製した。
製剤例2
エタノールと水を混合して、溶媒濃度(溶媒/(溶媒+水))80重量%(水40重量%)の混合溶媒を調製した。次いで、調製された混合溶媒に、ダイマー38を、得られる液剤全量中30重量%となるように配合して、液剤を調製した。
1−プロパノールと水を混合して、溶媒濃度(溶媒/(溶媒+水))60重量%(水40重量%)の混合溶媒を調製した。次いで、調製された混合溶媒に、ダイマー38を、得られる液剤全量中50重量%となるように配合して、液剤を調製した。
製剤例4
1−プロパノールと水を混合して、溶媒濃度(溶媒/(溶媒+水))80重量%(水40重量%)の混合溶媒を調製した。次いで、調製された混合溶媒に、ダイマー38を、得られる液剤全量中50重量%となるように配合して、液剤を調製した。
2−プロパノールと水を混合して、溶媒濃度(溶媒/(溶媒+水))60重量%(水40重量%)の混合溶媒を調製した。次いで、調製された混合溶媒に、ダイマー38を、得られる液剤全量中45重量%となるように配合して、液剤を調製した。
製剤例6
2−プロパノールと水を混合して、溶媒濃度(溶媒/(溶媒+水))80重量%(水40重量%)の混合溶媒を調製した。次いで、調製された混合溶媒に、ダイマー38を、得られる液剤全量中45重量%となるように配合して、液剤を調製した。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で示されるビス四級アンモニウム塩、炭素数が2および3の少なくともいずれかのアルコール、および、水を含有する微生物防除剤であって、
炭素数が2および3の少なくともいずれかのアルコールが、炭素数が2および3の少なくともいずれかのアルコールおよび水の合計量に対して、50〜80重量%含有され、
ビス四級アンモニウム塩が、微生物防除剤全量に対して、30重量%以上含有されていることを特徴とする、微生物防除剤。
- ビス四級アンモニウム塩が、N,N’−ヘキサメチレンビス(4−カルバモイル−1−デシルピリジニウムハライド)であることを特徴とする、請求項1に記載の微生物防除剤。
- 炭素数が2および3の少なくともいずれかのアルコールが、エタノール、1−プロパノールおよび2−プロパノールからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1または2に記載の微生物防除剤。
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