JP2697977B2 - 工業用殺菌剤 - Google Patents
工業用殺菌剤Info
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Description
菌方法に関する。さらに詳しくは紙・パルプ工業におけ
る抄紙工程水、各種工業用の冷却水や洗浄水、重油スラ
ッジ、金属加工油剤、繊維油剤、ペイント、防汚塗料、
紙用塗工液、ラテックス、糊剤等の防腐や殺菌・静菌用
として有用である工業用殺菌剤及び殺菌方法に関する。
程や各種工業における冷却水系統には、細菌や真菌によ
るスライムが発生し、生産品の品質低下や生産効率の低
下などの障害があることが知られている。また、多くの
工業製品、例えば重油スラッジ、金属加工油剤、繊維油
剤、ペイント類、各種ラテックス、糊剤等では細菌や真
菌による腐敗や汚染が発生し、製品を汚損し価値を低下
させる。
め、多くの殺菌剤が使用されてきた。古くは有機水銀化
合物や塩素化フェノール化合物などが使用されていた
が、これらの薬剤は人体や魚介類に対する毒性が強く、
環境汚染をひき起こすため使用が規制されるようにな
り、最近では比較的低毒性の有機窒素硫黄系化合物、有
機塩素系化合物、有機ブロム系化合物及び有機硫黄系化
合物が工業用殺菌剤として汎用されている(防菌防黴剤
辞典、昭61.日本防菌防黴学会発行)。
ロル−1,2−ジチオール−3−オンは、工業用殺菌・
静菌剤として公知のものである。例えば特開平1−15
1502号公報ではα−クロルベンズアルドキシムアセ
テート誘導体との併用が示されている。
環境面並びに殺菌処理コストの低減の観点から使用量を
できるだけ減少させることが望まれている。これに対し
特開平1−151502号公報で示される、本発明の有
効成分の1つである4,5−ジクロル−1,2−ジチオ
ール−3−オンとα−クロルベンズアルドキシムアセテ
ート誘導体との併用では、使用量を減少すると十分な効
果が得られず、又、亜硫酸イオン等の還元性物質が存在
する工業対象系においてこれらの殺菌剤を使用した場合
には、殺菌効力が著しく減退するという問題があった。
ズアルドキシムは、α−クロロ−0−アシルベンズアル
ドキシム類、α−クロロ−クロロベンズアルドキシム類
等の工業用殺菌剤の合成用原料(中間体)として知られ
ている(特公昭50−15844号、同54−3664
7号。同51−33171号公報参照)。また、本発明
者らは、この化合物が工業対象系、ことに、還元性の工
業対象系において少量でも有効な殺菌効果を示すことを
見出している。
ドキシムに第二の成分として、4,5−ジクロル−1,
2−ジチオール−3−オンを加えることによって、単独
の殺菌効果より強力な、換言すれば単独使用時の薬剤量
の何分の一かの量で同様な効果を発揮する、実用上著し
く顕著な相乗効果の発見に基づく。又、亜硫酸イオン等
の還元物質が存在しる工業対象系においてもその殺菌効
力が減退しないことを確認してこの発明を完成させた。
明によれば、(a)α−クロロ−ベンズアルドキシムと
(b)4,5−ジクロル−1,2−ジチオール−3−オ
ンとを有効成分として含有する工業用殺菌剤が提供され
る。この発明の有効成分(a)のα−クロロ−ベンズア
ルドキシムは下式(I):
(a)を、多くの低毒性有機物系殺菌剤の中でも、4,
5−ジクロル−1,2−ジチオール−3−オンと併用し
た際に、極めて優れた相乗的殺菌効果が得られる事実の
発見に基づくものである。なお、併用する4,5−ジク
ロル−1,2−ジチオール−3−オンは公知の有機系殺
菌剤であるが、有効成分(a)又はその類似化合物と併
用する例は知られていない。
−ジクロル−1,2−ジチオール−3−オンとの組み合
わせにおいて相乗効果が発揮される比率としては、5
0:1〜1:10とするのが適しており、20:1〜
1:4とするのが好ましく、9:1〜1:1とするのが
より好ましい。この発明の各有効成分は、通常液剤の形
態で一液製剤化して用いるのが好ましい。
や分散剤が用いられる。殺菌対象系が製紙工程のプロセ
ス水や工場用冷却水等の各種水系の場合には、有効成分
の溶解、分散性を考慮して、水又は親水性有機溶媒及び
分散剤を用いた液剤とするのが好ましい。この親水性有
機溶媒としては、ジメチルホルムアミド等のアミド類、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール
類、メチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、トリプロピレンモノメチルエ
ーテル等のグリコールエーテル類、炭素数8までのアル
コール類もしくはメチルアセテート、エチルアセテー
ト、3−メトキシジブチルアセテート、2−エトキシメ
チルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、プロ
ピレンカーボネート等のエステル類が挙げられる。
アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤又は両性
界面活性剤が適当であり、製剤としての安定性の点でノ
ニオン性界面活性剤が好ましい。このノニオン性界面活
性剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド付加
物(エチレンオキサイドは以下E.Oと略す)、アルキ
ルフェノール(E.O)付加物、脂肪酸(E.O)付加
物、多価アルコール脂肪酸エステル(E.O)付加物、
高級アルキルアミン(E.O)付加物、脂肪酸アミド
(E.O)付加物、油脂の(E.O)付加物、プロピレ
ンオキサイド[P.Oと略す](E.O)共重合体、ア
ルキルアミン(P.O)(E.O)共重合体付加物、グ
リセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂
肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エ
ステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのア
ルキルエーテル、アルキロールアミド等が挙げられる。
これらの製剤の配合割合は、殺菌剤有効成分(a)及び
(b)の合計量が1〜50重量部で、分散剤が該有効成
分の合計1重量部に対して少なくとも0.01重量部で
あり、残部を親水性有機溶媒とするのが好ましい。
油、油性塗料などの油系の場合には、灯油、重油、、ス
ピンドル油等の炭化水素溶媒を用いた一液製剤とするの
が好ましく、前述した各種界面活性剤を用いてもよい。
この発明の殺菌剤の添加量は、殺菌対象物により異なる
が、ことに製紙工程のプロセス水系や工業用の冷却水系
に添加される場合、微生物の発育を抑制する濃度(静菌
濃度)としては、通常有効成分の合計濃度として0.0
5〜20mg/l程度の添加で十分である。また、殺菌
的に使用する場合には、有効成分の合計濃度として0.
05〜50mg/lで目的を達成することができる。
(a)、(b)を同時に添加する場合には、前述したよ
うに同一製剤として用いるのが簡便であるが、製剤の長
期貯蔵安定性等の点でそれぞれ分離しておくのが好まし
い場合や別々に添加される場合には,それぞれ別の製剤
として用いられる。従って、この発明によれば、さら
に、工業用殺菌対象系中に、上記有効成分(a)と有効
成分(b)とを添加することを特徴とする工業用殺菌方
法が提供される。
れ液剤とするのが簡便である。例えば、このような製剤
は、前述の有機溶媒や分散剤を添加して作ることができ
る。もちろん、この発明の有効成分がそれぞれ直接溶解
もしくは分散しうる殺菌、静菌対象系に対しては各有効
成分を直接、別々に添加して用いることができる。この
発明の有効成分(a)及び(b)は、その相乗的作用に
基づいて工業用殺菌対象系中において、優れた相乗効果
を発揮するものである。従って、各有効成分(a)及び
(b)として各々、単独では実質的に殺菌効果を発し得
ない濃度を使用した際においても、意図する殺菌効果を
発現させることも可能となる。
す。例中の部はすべて重量部を示す。 (製剤例1) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 4,5-ジクロル-1,2-ジチオール-3-オン 2部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 83部 (製剤例2) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 4,5-ジクロル-1,2-ジチオール-3-オン 10部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 40部 ポリエチレングリコール200 35部 (製剤例3) α−クロロ−ベンズアルドキシム 15部 4,5-ジクロル-1,2-ジチオール-3-オン 4部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 76部 ジメチルホルムアミド 5部 (比較製剤例1) 4,5-ジクロル-1,2-ジチオール-3-オン 20部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 80部 (比較製剤例2) α−クロロ−ベンズアルドキシム 20部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 80部 (試験例1)〔各成分の配合割合による相乗効果確認試
験〕某製紙工場の新聞紙抄造機(酸性抄造)より採取し
た白水(pH5.1、SO3 2-27ppm 、バチルス属,ミクロ
コッカス属,シュードモナス属,フラボバクテリウム
属,アルカリゲネス属菌主体)に、各種有効成分の総量
として5ppm を添加し、37℃にて30分間振盪した。
その後、生菌数を測定し、初期菌数(7.5×105 個
/ml)に対する殺菌率を求めた。 (試験結果)試験結果を表1に示す。
1及びNo.9〜13は比較例である。比較例中No.11〜13
は、従来技術で紹介した特開平1-151502号公報記載の組
合せである。 (試験例2)某製紙工場の新聞紙抄造工程(酸性抄造、
pH4.5、SO3 2-70ppm 、バチルス属,ミクロコッカス
属,シュードモナス属,フラボバクテリウム属,アルカ
リゲネス属菌主体)に、各種製剤例の所定量を添加し、
その直後、生菌数を測定した。 (試験結果)試験結果を表2に示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 α−クロロ−ベンズアルドキシムと4,
5−ジクロル−1,2−ジチオール−3−オンとを有効
成分として含有する工業用殺菌剤。 - 【請求項2】 α−クロロ−ベンズアルドキシムと4,
5−ジクロル−1,2−ジチオール−3−オンとを同時
に又は別々に添加して殺菌を行なうことを特徴とする工
業用殺菌方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28306391A JP2697977B2 (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 工業用殺菌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28306391A JP2697977B2 (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 工業用殺菌剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05117108A JPH05117108A (ja) | 1993-05-14 |
JP2697977B2 true JP2697977B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=17660726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28306391A Expired - Lifetime JP2697977B2 (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 工業用殺菌剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2697977B2 (ja) |
-
1991
- 1991-10-29 JP JP28306391A patent/JP2697977B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05117108A (ja) | 1993-05-14 |
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