JP2023008550A - 受信回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力する光信号の広いダイナミックレンジにおいて、利得の周波数特性を安定化すること。【解決手段】受信回路10は、光電流Ipdからバイパス電流Iagc1,Iagc2を引き抜くバイパス回路13と、電流信号Iinを電圧信号Voutに変換するトランスインピーダンスアンプ12と、光電流Ipdを受ける入力端子Tinに電気的に接続される端子11aとトランスインピーダンスアンプ12の入力ノード12aに電気的に接続される端子11bとを有するインダクタ11と、を備え、バイパス回路13は、バイアス電源34と、端子11aとバイアス電源34との間に電気的に接続されるトランジスタ31と、端子11bとバイアス電源34との間に電気的に接続されるトランジスタ32と、抵抗素子35とキャパシタ36とが並列に接続された並列回路33と、を備え、並列回路33は、トランジスタ31と直列に接続される。【選択図】図1

Description

本開示は、受信回路に関する。
光通信システムの高速化及び大容量化に伴い、長距離伝送ではデジタルコヒーレント光伝送方式が用いられている。デジタルコヒーレント光伝送方式では、光受信器によって光信号から変換されたアナログ電気信号を高速のA/Dコンバータでデジタル電気信号に変換した後、デジタル信号処理を施すことによって、光信号の光ファイバによる伝送で発生した各種の歪が補償される。光受信器には光信号の広い入力パワー範囲においてアナログ電気信号への変換及び増幅での線形性が求められる。
特開2020-77956号公報
特許文献1に記載の光受信回路では、広いダイナミックレンジでの線形増幅動作を実現するために、トランスインピーダンスアンプの入力に可変抵抗素子が設けられている。本技術分野では、入力する光信号の広いダイナミックレンジにおいて、利得の周波数特性を安定化することが望まれている。
本開示では、入力する光信号の広いダイナミックレンジにおいて、利得の周波数特性を安定化可能な受信回路が説明される。
本開示の一側面に係る受信回路は、光信号に応じて受光素子によって生成された入力電流信号に応じて電圧信号を生成する回路である。この受信回路は、入力電流信号を受ける入力端子と、入力電流信号からバイパス電流を引き抜くバイパス回路と、入力ノードを有し、入力ノードに入力される電流信号を電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプと、入力端子に電気的に接続される第1端と入力ノードに電気的に接続される第2端とを有するインダクタと、を備える。バイパス回路は、バイアス電圧を供給するバイアス電源と、第1端とバイアス電源との間に電気的に接続される第1可変抵抗素子と、第2端とバイアス電源との間に電気的に接続される第2可変抵抗素子と、抵抗素子とキャパシタとが並列に接続された並列回路と、を備える。並列回路は、第1可変抵抗素子又は第2可変抵抗素子と直列に接続される。
本開示によれば、入力する光信号の広いダイナミックレンジにおいて、利得の周波数特性を安定化することができる。
図1は、一実施形態に係る受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、比較例の受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。 図3は、図2に示される光受信装置における利得の周波数特性を示す図である。 図4は、図1に示される光受信装置における利得の周波数特性を示す図である。 図5は、図3及び図4に示される周波数特性におけるピーキングを示す図である。 図6は、図2に示される受信回路の動作原理を説明するための図である。 図7は、図1に示される受信回路の動作原理を説明するための図である。 図8は、並列回路の抵抗値及び容量値の決定方法を説明するための図である。 図9は、変形例に係る受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。 図10は、図9に示される光受信装置における利得の周波数特性を説明するための図である。 図11は、別の変形例に係る受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。 図12は、更に別の変形例に係る受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。 図13は、更に別の変形例に係る受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
本開示の一側面に係る受信回路は、光信号に応じて受光素子によって生成された入力電流信号に応じて電圧信号を生成する回路である。この受信回路は、入力電流信号を受ける入力端子と、入力電流信号からバイパス電流を引き抜くバイパス回路と、入力ノードを有し、入力ノードに入力される電流信号を電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプと、入力端子に電気的に接続される第1端と入力ノードに電気的に接続される第2端とを有するインダクタと、を備える。バイパス回路は、バイアス電圧を供給するバイアス電源と、第1端とバイアス電源との間に電気的に接続される第1可変抵抗素子と、第2端とバイアス電源との間に電気的に接続される第2可変抵抗素子と、抵抗素子とキャパシタとが並列に接続された並列回路と、を備える。並列回路は、第1可変抵抗素子又は第2可変抵抗素子と直列に接続される。
この受信回路では、インダクタの第1端とバイアス電源との間に第1可変抵抗素子が電気的に接続され、インダクタの第2端とバイアス電源との間に第2可変抵抗素子が電気的に接続されている。さらに、抵抗素子とキャパシタとが並列に接続された並列回路が、第1可変抵抗素子又は第2可変抵抗素子と直列に接続されている。第1可変抵抗素子及び第2可変抵抗素子のうち、並列回路と直列に接続されている一方の可変抵抗素子をオフ状態とし、並列回路と直列に接続されていない他方の可変抵抗素子をオン状態とした場合には、利得の周波数特性は、所定の周波数においてピークを有する。並列回路のインピーダンスは、低周波では抵抗素子の抵抗値によって決定され、高周波ではキャパシタの容量値によって低下するので、一方の可変抵抗素子をオン状態とし、他方の可変抵抗素子をオフ状態とした場合の利得の周波数特性は、低周波では利得が低下せず、高周波では利得の低下量が大きくなる特性を示す。第1可変抵抗素子及び第2可変抵抗素子をオン状態とする低利得状態における周波数特性は、一方の可変抵抗素子をオン状態とし、他方の可変抵抗素子をオフ状態とした場合の利得の周波数特性と、一方の可変抵抗素子をオフ状態とし、他方の可変抵抗素子をオン状態とした場合の利得の周波数特性と、を足し合わせたような特性を示す。したがって、低利得状態において、低周波での利得の低下が抑制され、高周波での利得の低下が維持される。その結果、低利得状態におけるピーキングを抑制することができ、入力する光信号の広いダイナミックレンジにおいて、利得の周波数特性を安定化することが可能となる。
並列回路は、第1可変抵抗素子と直列に接続されてもよい。並列回路を有しないバイパス回路を含む受信回路において、第1可変抵抗素子をオン状態とし、第2可変抵抗素子をオフ状態とした場合の周波数特性のピーキングよりも、第1可変抵抗素子をオフ状態とし、第2可変抵抗素子をオン状態とした場合の周波数特性のピーキングが大きくなることがある。このような周波数特性を有する受信回路に対して、第2可変抵抗素子と直列に並列回路を接続してピーキングを抑えようとすると、並列回路による周波数特性の補償が過剰となり、周波数特性の平坦性が低下するおそれがある。一方、第1可変抵抗素子と直列に並列回路を接続してピーキングを抑えることにより、並列回路による周波数特性の補償が過剰となることを抑制できるので、周波数特性の平坦性を向上させることが可能となる。
並列回路は、第1可変抵抗素子とバイアス電源との間に電気的に接続されてもよい。この場合、並列回路とバイアス電源との間に第1可変抵抗素子が電気的に接続される構成と比較して、入力端子と第1端とをつなぐ信号配線に寄生する容量を抑えることができる。その結果、周波数特性の劣化を抑えることが可能となる。
第1可変抵抗素子の抵抗値は、制御信号に応じて変化してもよい。第2可変抵抗素子の抵抗値は、制御信号に応じて変化してもよい。この場合、1つの制御信号によって第1可変抵抗素子の抵抗値及び第2可変抵抗素子の抵抗値が制御される。したがって、第1可変抵抗素子の抵抗値及び第2可変抵抗素子の抵抗値の制御を簡易化することが可能となる。
上記受信回路は、電圧信号に応じて制御信号を生成する制御回路を更に備えてもよい。この場合、電圧信号に応じて、バイパス電流の電流量を変更することができる。例えば、電圧信号の振幅が大きくなるにつれて、第1可変抵抗素子の抵抗値及び第2可変抵抗素子の抵抗値が小さくなるように制御信号を生成することにより、バイパス電流の電流量を増加することができ、利得を下げることができる。その結果、入力する光信号の広いダイナミックレンジにおいて、入力電流信号に対する電圧信号の線形性を確保することが可能となる。
抵抗素子の抵抗値は、入力ノードの入力インピーダンスの値よりも大きくてもよい。この場合、低周波では並列回路のインピーダンスが大きくなるので、第1可変抵抗素子及び第2可変抵抗素子のうちの、並列回路と直列に接続されている可変抵抗素子に入力電流信号から引き抜かれるバイパス電流の電流量が低減する。したがって、第1可変抵抗素子及び第2可変抵抗素子をオン状態とする低利得状態において、低周波での利得の低下がより一層抑制される。その結果、低利得状態におけるピーキングを抑制することができる。
並列回路のカットオフ周波数は、第1可変抵抗素子及び第2可変抵抗素子のうちの並列回路と直列に接続される一方の可変抵抗素子をオフ状態とし、他方の可変抵抗素子をオン状態とした場合の入力電流信号から電圧信号への変換効率が最大となるピーク周波数の半分よりも小さくてもよい。カットオフ周波数よりも低い周波数領域では、並列回路のインピーダンスは抵抗素子によって決定されるので、利得の低減が抑えられる。一方、カットオフ周波数よりも高い周波数領域では、並列回路のインピーダンスはキャパシタの作用によって低下するので、利得が低減する。したがって、カットオフ周波数を上述のピーク周波数の半分よりも小さくすることによって、低利得状態において、低周波での利得の低下を抑制するとともに、ピーキングを低減することができる。
バイアス電圧の電圧値は、入力ノードの入力電圧の平均電圧値と等しくてもよい。この場合、第1可変抵抗素子及び第2可変抵抗素子には、入力電流信号の直流成分はほとんど流れ込まず、入力電流信号の交流成分の一部が、バイパス電流として引き抜かれる。したがって、入力電流信号の直流成分を減少させることなく、利得制御を実現することが可能となる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る受信回路の具体例を、図面を参照しつつ以下に説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図1は、一実施形態に係る受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。図1に示される光受信装置1は、不図示の光送信装置から送信された光信号Pinを受信する。光受信装置1は、受光素子PDと、受信回路10と、を含む。光受信装置1は、例えば、デジタルコヒーレント光伝送装置の受信部に使用される。受光素子PDは、光信号Pinを受信し、光信号Pinに応じた光電流Ipd(入力電流信号)を生成する。光電流Ipdは、変調された信号に相当する交流(Alternating Current:AC)成分と、平均パワーに相当する直流(Direct Current:DC)成分と、を含み得る。光信号Pinの信号強度(光パワー)が大きくなると、光電流Ipdの交流成分及び直流成分は大きくなり、光信号Pinの信号強度(光パワー)が小さくなると、光電流Ipdの交流成分及び直流成分は小さくなる。受光素子PDの例としては、フォトダイオード及びアバランシェ・フォトダイオードが挙げられる。受光素子PDの一方の端子(例えば、カソード)は、所定のバイアス電圧VPDを供給する電源に電気的に接続され、受光素子PDの他方の端子(例えば、アノード)は、光電流Ipdを出力する。
なお、「電気的に接続される」とは、電気的に接続される両者間において信号の伝達、並びに電流及び電圧の供給が可能な状態で接続されていることを意味する。したがって、「電気的に接続される」は、配線によって直接的に接続される場合も他の電気素子を介して間接的に接続されている場合も含み得る。「電気的に接続される」は、以下の説明においても同様の意味で使用される。
受信回路10は、例えば、光電流Ipdに応じて電圧信号Voutを生成する回路である。受信回路10は、例えばIC(Integrated Circuit)として構成される。受信回路10は、例えば、入力端子Tinと、出力端子Toutと、制御端子Tcと、を有している。入力端子Tinは、受光素子PDのアノードに電気的に接続されている。入力端子Tinには、光電流Ipdが入力される。出力端子Toutは、電圧信号Voutを受信回路10の外部に出力する。制御端子Tcには、制御電圧Vagc(制御信号)が入力される。制御電圧Vagcは、電圧信号Voutに応じて変更される。制御電圧Vagcは、例えば、電圧信号Voutの振幅が大きくなるにつれて大きくなる。例えば、受信回路10が半導体プロセスによって一つの半導体集積装置(例えば、半導体チップ)として製造されたとき、入力端子Tin、出力端子Tout、及び制御端子Tcは半導体チップ上に形成されたボンディングパッドであってもよい。受信回路10が形成された半導体チップがパッケージ内に実装されたとき、入力端子Tin、出力端子Tout、及び制御端子Tcはパッケージの外面に設けられた電気端子であってもよい。
なお、受信回路10の後段には、単相の電圧信号Voutを差動信号に変換したり、あるいは、電圧信号Voutをさらに増幅したりするために差動増幅回路が接続される場合がある。受信回路10は、電圧信号Voutに応じて制御電圧Vagcを生成する制御回路を伴って構成される場合がある。それらの周辺回路を伴って半導体チップ上に受信回路10が構成される場合、外部への出力は、出力端子Toutではなく、差動増幅回路の出力に形成されたボンディングパッドによって行われてもよい。
受信回路10は、インダクタ11と、トランスインピーダンスアンプ12と、バイパス回路13と、を含む。
インダクタ11は、インダクタンスL1を有するインダクタ素子である。インダクタ11は、受信回路10の高周波利得を上昇させるため、及びノイズ対策用に設けられている。インダクタンスL1は、例えば、100pHから500pHである。インダクタ11は、端子11aと、端子11bと、を有している。端子11aは、入力端子Tinに電気的に接続されている。端子11bは、後述の入力ノード12aに電気的に接続されている。インダクタ11は、例えば、トランスインピーダンスアンプ12と同一基板上に配置され、基板上の配線によって形成される。つまり、インダクタ11は、入力端子Tinと入力ノード12aとを電気的に接続する配線が有するインダクタンス成分に相当する。なお、比較的大きい値のインダクタンスL1が必要な場合には、インダクタ11は、例えば、半導体チップ上にスパイラルインダクタとして形成されてもよい。
トランスインピーダンスアンプ12は、電流信号Iinを電圧信号Voutに変換する回路である。具体的には、トランスインピーダンスアンプ12は、電圧アンプ21と、帰還抵抗素子22とを含む。電圧アンプ21の入力端子と出力端子とは、帰還抵抗素子22を介して電気的に接続されている。つまり、帰還抵抗素子22は、電圧アンプ21の入出力間に電気的に接続されている。電流信号Iinは、光電流Ipdからバイパス電流Iagc1,Iagc2が引き抜かれることによって生成される。バイパス電流Iagc1,Iagc2はバイパス回路13によって制御されるが、詳細については後述する。電圧信号Voutの増減は、電流信号Iinの増減に対して反転している。例えば、電流信号Iinの電流量が増加するとき、電圧信号Voutの電圧値は減少(低下)する。
電圧アンプ21は、例えば反転増幅回路である。トランスインピーダンスアンプ12は、出力端子Toutを介して電圧信号Voutを受信回路10の外部に出力する。トランスインピーダンスアンプ12の利得(電流信号Iinの変化量に対する電圧信号Voutの変化量の比)は、帰還抵抗素子22の抵抗値(トランスインピーダンス)によって決まる。トランスインピーダンスアンプ12の利得は、電圧信号Voutの変化量をΔVoutとし、変化量ΔVoutを生じさせる電流信号Iinの変化量をΔIinとして、ΔVout/ΔIinによって求められる。トランスインピーダンスアンプ12の入力インピーダンスは、例えば、10~100Ω程度である。
トランスインピーダンスアンプ12は、入力ノード12aと、出力ノード12bと、を有している。入力ノード12aは、電圧アンプ21の入力端子と帰還抵抗素子22の一端との接続点である。つまり、入力ノード12aには、電流信号Iinが入力される。出力ノード12bは、電圧アンプ21の出力端子と帰還抵抗素子22の他端との接続点である。つまり、出力ノード12bから電圧信号Voutが出力される。
バイパス回路13は、光電流Ipdから電圧信号Voutへの変換効率である利得を制御する利得制御を行うための回路である。バイパス回路13は、光電流Ipdからバイパス電流Iagc1,Iagc2を引き抜くことで電流信号Iinを生成する。バイパス回路13は、トランジスタ31(第1可変抵抗素子)と、トランジスタ32(第2可変抵抗素子)と、並列回路33と、バイアス電源34と、を含む。バイパス回路13は、制御電圧Vagcに応じてバイパス電流Iagc1,Iagc2を変化させる。制御電圧Vagcは、例えば、電圧信号Voutに応じて制御電圧Vagcを生成する利得制御回路から入力される。電圧信号Voutに応じてバイパス電流Iagc1,Iagc2を変化させることで自動利得制御(automatic gain control;AGC)を行うことができる。利得制御回路は、先行技術を用いて構成することができるので、詳細な説明を省略する。
トランジスタ31,32は、例えば、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)構造を有する電界効果トランジスタ(MOSFET)である。本実施形態では、トランジスタ31,32として、NチャネルMOSトランジスタが用いられている。トランジスタ31は、インダクタ11の端子11aとバイアス電源34との間に電気的に接続されている。具体的には、トランジスタ31のドレインは、インダクタ11の端子11aに電気的に接続されている。トランジスタ31のソースは、並列回路33を介してバイアス電源34に電気的に接続されている。トランジスタ31のゲートは、制御端子Tcに電気的に接続されている。トランジスタ31のゲートには、制御電圧Vagcが供給される。
トランジスタ32は、インダクタ11の端子11bとバイアス電源34との間に電気的に接続されている。具体的には、トランジスタ32のドレインは、インダクタ11の端子11bに電気的に接続されている。トランジスタ32のソースは、バイアス電源34に電気的に接続されている。トランジスタ32のゲートは、制御端子Tcに電気的に接続されている。トランジスタ32のゲートには、制御電圧Vagcが供給される。トランジスタ31のサイズ(ゲート幅)とトランジスタ32のサイズ(ゲート幅)とは互いに同じでもよく、互いに異なっていてもよい。
並列回路33は、抵抗素子35と、キャパシタ36と、を含み、抵抗素子35とキャパシタ36とが並列に接続された回路である。並列回路33は、トランジスタ31と直列に接続されている。本実施形態では、並列回路33は、トランジスタ31とバイアス電源34との間に電気的に接続されている。並列回路33は、ノード33aと、ノード33bと、を有している。ノード33aは、抵抗素子35の一端とキャパシタ36の一端との接続点である。ノード33bは、抵抗素子35の他端とキャパシタ36の他端との接続点である。ノード33aは、トランジスタ31のソースに電気的に接続されている。ノード33bは、バイアス電源34に電気的に接続されている。抵抗素子35の抵抗値R1は、トランスインピーダンスアンプ12(入力ノード12a)の入力インピーダンスよりも十分大きく、例えば、数百Ωから数kΩに設定される。キャパシタ36の容量値C1は、例えば、数10fFから数100fFに設定される。抵抗値R1及び容量値C1の決定方法は、後述する。
バイアス電源34は、バイアス電圧Vbiasを供給する回路である。バイアス電圧Vbiasは、例えば、直流電圧である。バイアス電源34は、例えば、トランスインピーダンスアンプ12と同一の回路構成を有している。バイアス電圧Vbiasの電圧値は、入力ノード12aの入力電圧Vinの平均電圧値と実質的に等しい。
このように構成されたバイパス回路13では、制御端子Tcに入力された制御電圧Vagcがトランジスタ31のゲート及びトランジスタ32のゲートに供給される。トランジスタ31のソースには、並列回路33を介してバイアス電圧Vbiasが供給されており、トランジスタ32のソースには、バイアス電圧Vbiasが供給されている。トランジスタ31のドレイン及びトランジスタ32のドレインには、入力ノード12aの入力電圧Vinが印加されている。バイアス電圧Vbiasの電圧値は、入力ノード12aの入力電圧Vinの電圧値と実質的に等しいので、バイパス回路13がオン状態の時にはトランジスタ31,32は深い3極管領域(線形領域)で動作している。深い3極管領域とは、トランジスタのゲート・ソース間電圧からトランジスタの閾値電圧を減算した結果が、ドレイン・ソース間電圧よりも非常に大きいという状態である。
線形領域において、トランジスタ31,32のドレイン電圧が増加すると、ドレイン電圧の増加に応じてドレイン電流も増加する。特にドレイン電圧が比較的小さいときには、ドレイン電流はドレイン電圧に比例して変化する(線形)とみなすことができる。トランジスタ31の抵抗値RAGC1(オン抵抗値)は、ドレイン電流に対するドレイン電圧の比として表すことができる。この抵抗値RAGC1は、ゲート・ソース間電圧が大きくなるにつれて小さくなる。バイアス電圧Vbiasの電圧値は一定値であるので、抵抗値RAGC1は、制御電圧Vagcに応じて変化する。同様に、トランジスタ32の抵抗値RAGC2(オン抵抗値)は、ゲート・ソース間電圧が大きくなるにつれて小さくなるので、抵抗値RAGC2は、制御電圧Vagcに応じて変化する。すなわち、トランジスタ31,32は、制御電圧Vagcによって制御される可変抵抗器として動作する。抵抗値RAGC1は、例えば、数10Ωから数kΩに設定される。抵抗値RAGC2は、例えば、数10Ωから数kΩに設定される。本実施形態では、抵抗値RAGC2は、抵抗値RAGC1と実質的に同じ値に設定される。
つまり、バイアス電源34によって、トランジスタ31は交流的に接地され、トランジスタ31は深い3極管領域でバイアスされる。端子11aの平均電位(直流電位)とノード33bの平均電位(直流電位)とが実質的に同じであるので、光電流Ipdの直流成分はトランジスタ31にほとんど流れず、光電流Ipdの交流成分の一部がトランジスタ31にバイパス電流Iagc1として流れ込む。言い換えると、トランジスタ31は、制御電圧Vagcに応じてバイパス電流Iagc1をトランジスタ31のドレインとソースとの間に流す。
同様に、バイアス電源34によって、トランジスタ32は交流的に接地され、トランジスタ32は深い3極管領域でバイアスされる。端子11bの平均電位(直流電位)とトランジスタ32のソース電位とが実質的に同じであるので、光電流Ipdの直流成分はトランジスタ32にほとんど流れず、光電流Ipdの交流成分の一部がトランジスタ32にバイパス電流Iagc2として流れ込む。言い換えると、トランジスタ32は、制御電圧Vagcに応じてバイパス電流Iagc2をトランジスタ32のドレインとソースとの間に流す。
すなわち、光電流Ipdの振幅が大きくなると、電圧信号Voutの振幅が大きくなる。そして、電圧信号Voutの振幅が大きくなるにつれて、制御電圧Vagcが大きくなる。制御電圧Vagcが大きくなるにつれて、抵抗値RAGC1及び抵抗値RAGC2が小さくなるので、光電流Ipdの直流成分を除く信号成分(交流成分)の一部がバイパス電流Iagc1,Iagc2として引き抜かれる。その結果、電流信号Iinの振幅が抑制され、トランスインピーダンスアンプ12が大信号入力によって飽和する可能性が低減される。
次に、図2から図7を参照して、比較例の受信回路100と比較しながら受信回路10の周波数特性を説明する。まず、図2を参照しながら、受信回路100の構成を説明する。図2は、比較例の受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。図2に示されるように、比較例の受信回路100は、バイパス回路13に代えてバイパス回路113を含む点において、受信回路10と主に相違する。バイパス回路113は、並列回路33を含まない点においてバイパス回路13と主に相違する。
図3から図5を参照しながら、受信回路10の周波数特性と受信回路100の周波数特性とを比較する。図3は、図2に示される光受信装置における利得の周波数特性を示す図である。図4は、図1に示される光受信装置における利得の周波数特性を示す図である。図5は、図3及び図4に示される周波数特性におけるピーキングを示す図である。図3及び図4の横軸は、光電流Ipdの周波数(単位:GHz)を示す。図3及び図4の縦軸は、利得(単位:dB)を示す。これらの図に示される利得は、光電流Ipdから電圧信号Voutへの規格化された変換効率である。例えば、「高利得」で示される曲線は、周波数1GHzにおける利得を基準にして、その値に対する相対な変化をdB表示で示している。高利得は、例えば、受信回路10及び受信回路100のそれぞれにおける最大利得である。「中利得」又は「低利得」で示される曲線も「高利得」で示される曲線の周波数1GHzにおける利得を基準にして相対な変化をdB表示で示している。周波数1GHzの時の各利得の値が示すように、「中利得」は、「高利得」に対して-3dB低下したときに相当し、「低利得」は、「高利得」に対して-6dB低下したときに相当する。図5の縦軸は、ピーキング(単位:dB)を示す。ピーキングは、ピークの高さを表しており、1GHzの周波数における利得と、計算対象の周波数範囲における最大の利得との差である。具体的には、ピーキングは、計算対象の周波数範囲における最大の利得から、1GHzの周波数における利得を減算することによって得られる。
図3及び図4に示される周波数特性は、光受信装置1の等価回路を用いて計算された。等価回路では、トランジスタ31,32は抵抗素子として表された。抵抗値RAGC1,RAGC2は各利得に応じた値に設定され、インダクタンスL1は300pHに設定された。バイアス電圧Vbiasの電圧値は、トランスインピーダンスアンプ12の入力ノード12aの入力電圧Vinの平均電圧値と同じ値に設定された。受信回路10と受信回路100とは、抵抗値R1及び容量値C1の設定値において相違する。受信回路100は、抵抗値R1を0Ω、容量値C1を0Fに設定することによって表された。受信回路10は、抵抗値R1を3.3kΩ、容量値C1を80fFに設定することによって表された。なお、受信回路10のシミュレーションにおける低周波でのバイパス電流Iagc1,Iagc2の電流量が、受信回路100のシミュレーションにおける低周波でのバイパス電流Iagc1,Iagc2の電流量と同程度になるように、抵抗値RAGC1,RAGC2が調整された。
トランジスタ31,32がともにオフ状態である場合には、光電流Ipdからバイパス電流Iagc1,Iagc2が引き抜かれないので、受信回路10の利得は高利得となる。したがって、高利得状態での周波数特性は、トランジスタ31,32をともにオフ状態とすることによって計算された。トランジスタ31,32がともにオン状態である場合には、光電流Ipdからバイパス電流Iagc1,Iagc2が引き抜かれるので、受信回路10の利得は中利得あるいは低利得となる。したがって、中利得状態及び低利得状態のそれぞれでの周波数特性は、トランジスタ31,32をともにオン状態とすることによって計算された。より詳細には、中利得状態での周波数特性は、抵抗値RAGC1及び抵抗値RAGC2を高利得状態及び低利得状態の間の値(200Ω)とすることによって計算された。低利得状態での周波数特性は、抵抗値RAGC1及び抵抗値RAGC2を低利得状態の値(80Ω)とすることによって計算された。なお、等価回路において、高利得状態は、抵抗値RAGC1及び抵抗値RAGC2をいずれも1TΩに設定することによって計算された。
図3及び図4に示されるように、受信回路10の高利得状態における周波数特性、及び受信回路100の高利得状態における周波数特性は、実質的に同じである。受信回路100の中利得状態及び低利得状態での周波数特性(図3参照)には、30GHz付近の周波数でピークが発生するので、伝送特性に悪影響を及ぼす。一方、受信回路10の中利得状態における周波数特性(図4参照)にはピークは発生しておらず、低利得状態での周波数特性には、25GHz付近の周波数でわずかにピークが発生している。
図5に示されるように、受信回路100では、利得が低くなるにつれてピーキングが大きくなる。低利得状態におけるピーキングは、2.3dB程度である。一方、受信回路10では、高利得状態及び中利得状態においてピークが発生していない。受信回路10の低利得状態におけるピーキングは、0.7dB程度であり、受信回路100の低利得状態におけるピーキングよりも低く抑えられている。
図6及び図7を参照しながら、受信回路10,100の動作原理を説明する。図6は、図2に示される受信回路の動作原理を説明するための図である。図7は、図1に示される受信回路の動作原理を説明するための図である。図6及び図7の横軸は、光電流Ipdの周波数(単位:GHz)を示す。図6及び図7の縦軸は、利得(単位:dB)を示す。これらの図に示される利得は、光電流Ipdから電圧信号Voutへの規格化された変換効率である。例えば、高利得の場合に相当する「Tr31-OFF、Tr32-OFF」で示される曲線は、周波数1GHzにおける利得を基準にして、その値に対する相対な変化をdB表示で示している。この基準となる利得は、例えば、受信回路10及び受信回路100のそれぞれにおける最大利得である。それ以外の曲線も「Tr31-OFF、Tr32-OFF」で示される曲線の高利得に相当する場合の周波数1GHzにおける利得を基準にして相対な変化をdB表示で示している。周波数1GHzの時の各利得の値が示すように、「Tr31-ON、Tr32-OFF」及び「Tr31-OFF、Tr32-ON」で示される曲線は、「Tr31-OFF、Tr32-OFF」で示される曲線の高利得の場合に対してそれぞれ-3dB低下した中利得の場合に相当する。「Tr31-ON、Tr32-ON」で示される曲線は、「Tr31-OFF、Tr32-OFF」で示される曲線の高利得の場合に対してそれぞれ-6dB低下した低利得の場合に相当する。
図6及び図7に示される周波数特性は、光受信装置1の等価回路を用いて計算された。受信回路100をシミュレートするために、等価回路の各回路素子の設定値は、図3の周波数特性の計算に用いられた設定値と同一の値に設定された。受信回路10をシミュレートするために、等価回路の各回路素子の設定値は、図4の周波数特性の計算に用いられた設定値と同一の値に設定された。
図6に示されるように、トランジスタ31,32がともにオフ状態である場合(高利得状態)、受信回路100の周波数特性は、ピークを有しない。トランジスタ31がオン状態で、トランジスタ32がオフ状態である場合、受信回路100の周波数特性は、35GHz付近の周波数においてピークを有する。このピークは、受光素子PDの容量、受光素子PD及び受信回路10のパッド容量、不図示のESD(Electro-Static Discharge)素子等の容量、受光素子PDと受信回路100とを接続するボンディングワイヤのインダクタンス、及びトランスインピーダンスアンプ12のノイズ対策用インダクタのインダクタンスによる共振に起因して生じる。同様の理由により、トランジスタ31がオフ状態で、トランジスタ32がオン状態である場合、受信回路100の周波数特性は、28GHz付近の周波数においてピークを有する。トランジスタ31,32がともにオン状態である場合(低利得状態)、受信回路100の周波数特性は、トランジスタ31がオン状態で、トランジスタ32がオフ状態である場合の周波数特性と、トランジスタ31がオフ状態で、トランジスタ32がオン状態である場合の周波数特性と、を足し合わせたような特性となり、30GHz付近の周波数においてピークを有する。
図7に示されるように、トランジスタ31,32がともにオフ状態である場合(高利得状態)、受信回路10の周波数特性は、受信回路100の周波数特性と実質的に同じであり、ピークを有しない。並列回路33は、抵抗値R1と容量値C1とによって定まる時定数τ(=R1×C1)を有する。並列回路33のインピーダンスは、時定数τで決まるカットオフ周波数fcを境に、低周波では抵抗値R1によって決定され、高周波では容量値C1によって低下する。抵抗値R1がトランスインピーダンスアンプ12の入力インピーダンスよりも十分大きい値に設定されているので、低周波では並列回路33のインピーダンスが大きくなり、光電流Ipdからバイパス電流Iagc1がほとんど引き抜かれない。一方、高周波では並列回路33のインピーダンスが小さくなるので、光電流Ipdから引き抜かれるバイパス電流Iagc1の電流量が増加する。したがって、トランジスタ31がオン状態で、トランジスタ32がオフ状態である場合、受信回路10の周波数特性は、低周波では利得が低下せず、高周波では利得の低下量が大きくなる特性を示す。
トランジスタ31がオフ状態で、トランジスタ32がオン状態である場合には、受信回路100と同様に、低周波及び高周波において光電流Ipdからある程度の電流量のバイパス電流Iagc2が引き抜かれるものの、中間の周波数領域ではバイパス電流Iagc2の電流量が低下する。つまり、トランジスタ31がオフ状態で、トランジスタ32がオン状態である場合、受信回路10の周波数特性は、28GHz付近の周波数においてピークを有する。トランジスタ31,32がともにオン状態である場合には、受信回路10の周波数特性は、トランジスタ31がオン状態で、トランジスタ32がオフ状態である場合の周波数特性と、トランジスタ31がオフ状態で、トランジスタ32がオン状態である場合の周波数特性と、を足し合わせたような特性となり、中間周波数領域のピーキングが打ち消される。その結果、ピーキングが低減された特性が得られる。
次に、図8を参照しながら、抵抗素子35の抵抗値R1及びキャパシタ36の容量値C1の決定方法を説明する。図8は、並列回路の抵抗値及び容量値の決定方法を説明するための図である。図8の横軸は、光電流Ipdの周波数(単位:GHz)を示す。図8の縦軸は、利得(単位:dB)を示す。図8に示される利得は、光電流Ipdから電圧信号Voutへの規格化された変換効率である。図8に示される周波数特性の計算には、等価回路の容量値C1を除く各回路素子の設定値として、図7の周波数特性の計算に用いられた設定値と同一の値が用いられた。
まず、抵抗値R1が決定される。トランジスタ31がオン状態である低利得状態において、上述したように、低周波では光電流Ipdからバイパス電流Iagc1がほとんど引き抜かれないようにする。そのため、トランジスタ31をドレイン側から見たインピーダンスが、トランスインピーダンスアンプ12の入力インピーダンスと比較して十分大きい必要がある。トランスインピーダンスアンプ12の入力インピーダンスは、一般的に数十Ωから百数十Ω程度であるので、抵抗値R1は例えば数kΩに決定される。ここでは、トランスインピーダンスアンプ12の入力インピーダンスが80Ωであると仮定し、抵抗値R1は3.3kΩに決定される。
続いて、容量値C1が決定される。トランジスタ31がオフ状態(言い換えると、並列回路33が仮に開放された状態)でトランジスタ32がオン状態である場合のピーク周波数の半分程度の周波数で、バイパス電流Iagc1の引き抜きがある程度行われる必要がある。ピーク周波数は、周波数特性において利得が最大となる周波数である。言い換えると、ピーク周波数は、周波数特性においてピークが発生する周波数である。したがって、ピーク周波数の半分の周波数において、並列回路33のインピーダンスがトランジスタ31の抵抗値RAGC1よりも小さくなるように容量値C1が決定される。ピーク周波数が数十GHzであり、抵抗値RAGC1が数十Ωであると仮定すると、並列回路33のカットオフ周波数fcが数百MHzになるように、容量値C1が決定される。カットオフ周波数fcは、式(1)によって表されるので、式(1)から容量値C1が決定される。容量値C1は、例えば、数十fFから数百fFに決定される。この容量値C1を有するキャパシタ36は、IC(半導体チップ)上に形成することができる。並列回路33のインピーダンスは、キャパシタ36の作用によって後述のように周波数が高くなるほど減少する。したがって、高周波ではバイパス電流Iagc1の引き抜き量は、主にトランジスタ31のオン抵抗(抵抗値RAGC1)によって決まるようにすることができる。
Figure 2023008550000002
受信回路10が図7に示される周波数特性を有する場合、トランジスタ31がオフ状態でトランジスタ32がオン状態である場合のピーク周波数は、約28GHzである。したがって、ピーク周波数の半分の周波数である14GHzにおいてバイパス電流Iagc1を引き抜くよう、並列回路33のインピーダンスがトランジスタ31の抵抗値RAGC1(=80Ω)よりも小さくなるように、容量値C1が決定される。なお、トランジスタ31が光電流Ipdからバイパス電流Iagc1を引き抜くためには、トランジスタ31の抵抗値RAGC1はトランスインピーダンスアンプ12の入力インピーダンスよりも小さくする必要がある。さらに、抵抗値RAGC1に応じてバイパス電流Iagc1を調整するためには、並列回路33のインピーダンスはトランジスタ31の抵抗値RAGC1よりも小さいことが好ましい。
カットオフ周波数fcは、例えば、ピーク周波数の半分の周波数(14GHz)において、並列回路33のインピーダンスが抵抗値R1(=3.3kΩ)の約100分の1になるよう140MHz程度に設定される。これにより、ピーク周波数の半分の周波数(14GHz)において、並列回路33のインピーダンスを抵抗値RAGC1(=80Ω)よりも小さくすることができる。より詳細には、並列回路33のインピーダンスは、高周波ではキャパシタ36の作用によって、例えば、周波数が10倍になると10分の1になることから、14GHzで並列回路33のインピーダンスを低周波のときの100分の1にしたい場合、カットオフ周波数fcをピーク周波数の半分の周波数の100分の1に設定すればよい。例えば、低周波(例えばピーク周波数の半分の周波数の100分の1)では、並列回路33のインピーダンスは主に抵抗値R1によって決まり、高周波(例えばピーク周波数の半分の周波数)では、並列回路33のインピーダンスは抵抗値R1の100分の1以下とすることができる。例えば、並列回路33のインピーダンスは、周波数140MHzより低い周波数では3.3kΩとなり、周波数14GHzでは33Ωとなる。式(1)から、fc=140MHzにする容量値C1は340fFと計算される。
さらに、計算上決定された容量値C1の値から、段階的に変更して、受信回路10の周波数特性が計算される。容量値C1を段階的に変更して計算された複数の周波数特性の中から好ましい特性が選択され、その特性に対応する容量値C1が採用される。例えば、図8に示されるように、容量値C1が340fFである場合には、ピークは生じないものの周波数特性の平坦性が低下している。一方、容量値C1が30fFである場合には、カットオフ周波数fcが大きくなるのでピークを十分に抑えることができない。容量値C1が80fFである場合には、ピークを抑えつつ、周波数特性の平坦性を向上させることができる。したがって、この計算では、容量値C1として80fFが採用される。上述したように、トランジスタ31及びトランジスタ32による利得調整では、利得に応じて周波数特性にピークを生じる場合があるが、並列回路33を備えることによってビークを抑えるよう周波数特性を補償することができる。
以上説明したように、受信回路10では、インダクタ11の端子11aとバイアス電源34との間にトランジスタ31が電気的に接続され、インダクタ11の端子11bとバイアス電源34との間にトランジスタ32が電気的に接続されている。さらに、抵抗素子35とキャパシタ36とが並列に接続された並列回路33が、トランジスタ31と直列に接続されている。トランジスタ31をオフ状態とし、トランジスタ32をオン状態とした場合には、利得の周波数特性は、所定の周波数においてピークを有する。並列回路33のインピーダンスは、低周波では抵抗素子35の抵抗値R1によって決定され、高周波ではキャパシタ36の容量値C1によって低下するので、トランジスタ31をオン状態とし、トランジスタ32をオフ状態とした場合の利得の周波数特性は、低周波では利得が低下せず、高周波では利得の低下量が大きくなる特性を示す。トランジスタ31及びトランジスタ32をともにオン状態とする低利得状態における周波数特性は、トランジスタ31をオン状態とし、トランジスタ32をオフ状態とした場合の利得の周波数特性と、トランジスタ31をオフ状態とし、トランジスタ32をオン状態とした場合の利得の周波数特性と、を足し合わせたような特性を示す。したがって、低利得状態において、低周波での利得の低下が抑制され、高周波での利得の低下が維持される。その結果、低利得状態におけるピーキングを抑制することができ、入力する光信号Pinの広いダイナミックレンジにおいて、利得の周波数特性を安定化することが可能となる。
受信回路100において、トランジスタ31をオン状態とし、トランジスタ32をオフ状態とした場合の周波数特性のピーキングよりも、トランジスタ31をオフ状態とし、トランジスタ32をオン状態とした場合の周波数特性のピーキングが大きい。このような周波数特性を有する受信回路100に対して、トランジスタ32と直列に並列回路33を接続してピーキングを抑えようとすると、並列回路33による周波数特性の補償が過剰となり、周波数特性の平坦性が低下するおそれがある。一方、トランジスタ31と直列に並列回路33を接続してピーキングを抑えることにより、並列回路33による周波数特性の補償が過剰となることを抑制できるので、周波数特性の平坦性を向上させることが可能となる。
入力端子Tinをインダクタ11の端子11aにつなぐ信号配線には、高速の光電流Ipdが伝達する。トランジスタ31を並列回路33とバイアス電源34との間に接続する構成では、その信号配線に抵抗素子35及びキャパシタ36が接続されるため、その信号配線にトランジスタ31を接続する構成と比較して信号配線に寄生する容量が増えるおそれがある。これに対して、並列回路33は、トランジスタ31とバイアス電源34との間に電気的に接続されている。したがって、信号配線に寄生する容量を抑えることができ、周波数特性の劣化を抑えることが可能となる。
トランジスタ31の抵抗値RAGC1及びトランジスタ32の抵抗値RAGC2は、制御電圧Vagcに応じて変化する。つまり、1つの制御電圧Vagcによって抵抗値RAGC1及び抵抗値RAGC2が制御される。したがって、抵抗値RAGC1及び抵抗値RAGC2の制御を簡易化することが可能となる。抵抗値RAGC1及び抵抗値RAGC2が連動して制御されるので、抵抗値RAGC1と抵抗値RAGC2との比を、トランジスタ31のサイズとトランジスタ32のサイズとの比で固定することができる。
抵抗素子35の抵抗値R1は、入力ノード12aの入力インピーダンスの値よりも大きい値に設定されている。したがって、低周波では並列回路33のインピーダンスが大きくなるので、光電流Ipdから引き抜かれるバイパス電流Iagc1の電流量が低減する。したがって、トランジスタ31及びトランジスタ32をオン状態とする低利得状態において、低周波での利得の低下がより一層抑制される。その結果、低利得状態におけるピーキングをより一層抑制することができる。
並列回路33のカットオフ周波数fcよりも低い周波数領域では、並列回路33のインピーダンスは抵抗素子35の抵抗値R1によって決定されるので、利得の低減が抑えられる。一方、カットオフ周波数fcよりも高い周波数領域では、並列回路33のインピーダンスは、キャパシタ36の容量値C1によって低下するので、利得が低減する。したがって、トランジスタ31がオフ状態であり、トランジスタ32がオン状態である場合のピーク周波数の半分よりもカットオフ周波数fcを小さくすることによって、低利得状態において、低周波での利得の低下を抑制するとともに、ピーキングを低減することができる。
バイアス電圧Vbiasの電圧値は、入力ノード12aの入力電圧Vinの平均電圧値と実質的に等しい。この場合、トランジスタ31及びトランジスタ32には、光電流Ipdの直流成分はほとんど流れ込まず、光電流Ipdの交流成分の一部が、バイパス電流Iagc1,Iagc2として引き抜かれる。したがって、光電流Ipdの直流成分を減少させることなく、利得制御を実現することが可能となる。さらに、光電流Ipdが比較的小さい場合、光電流Ipdの交流成分の引き抜きが抑えられるので、交流成分が減衰することを回避できる。光電流Ipdが比較的大きい場合には、光電流Ipdの交流成分がバイパス電流Iagc1,Iagc2として光電流Ipdから引き抜かれるので、光電流Ipdの交流成分を減衰させることができる。その結果、光信号Pinの広いダイナミックレンジにおいて、光電流に対する電圧信号の線形性を確保することが可能となる。
なお、本開示に係る受信回路は上記実施形態に限定されない。
図9から図13を参照しながら、変形例に係る受信回路を含む光受信装置を説明する。図9は、変形例に係る受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。図10は、図9に示される光受信装置における利得の周波数特性を説明するための図である。図10の横軸は、光電流Ipdの周波数(単位:GHz)を示す。図10の縦軸は、利得(単位:dB)を示す。図10に示される利得は、光電流Ipdから電圧信号Voutへの規格化された変換効率である。
例えば、高利得の場合に相当する「Tr31-OFF、Tr32-OFF」で示される曲線は、周波数1GHzにおける利得を基準にして、その値に対する相対な変化をdB表示で示している。この基準となる利得は、例えば、受信回路10Aの最大利得である。それ以外の曲線も「Tr31-OFF、Tr32-OFF」で示される曲線の高利得に相当する場合の周波数1GHzにおける利得を基準にして相対な変化をdB表示で示している。周波数1GHzの時の各利得の値が示すように、「Tr31-OFF、Tr32-ON」で示される曲線は、「Tr31-OFF、Tr32-OFF」で示される曲線と同様に高利得に相当する。「Tr31-ON、Tr32-OFF」で示される曲線は、「Tr31-ON、Tr32-ON」で示される曲線と同様に低利得に相当する。
図9に示されるように、光受信装置1Aは、受信回路10に代えて、受信回路10Aを含む点において、光受信装置1と主に相違する。受信回路10Aは、バイパス回路13に代えて、バイパス回路13Aを含む点において、受信回路10と主に相違する。バイパス回路13Aは、並列回路33に代えて、並列回路37を含む点において、バイパス回路13と主に相違する。並列回路37は、並列回路33と同様の回路構成を有する。具体的には、並列回路37は、抵抗素子38と、キャパシタ39と、を含み、抵抗素子38とキャパシタ39とが並列に接続された回路である。並列回路37は、トランジスタ32と直列に接続されている。本変形例では、並列回路37は、トランジスタ32とバイアス電源34との間に電気的に接続されている。
並列回路37は、ノード37aと、ノード37bと、を有している。ノード37aは、抵抗素子38の一端とキャパシタ39の一端との接続点である。ノード37bは、抵抗素子38の他端とキャパシタ39の他端との接続点である。ノード37aは、トランジスタ32のソースに電気的に接続されている。ノード37bは、バイアス電源34に電気的に接続されている。抵抗素子38の抵抗値R2は、トランスインピーダンスアンプ12(入力ノード12a)の入力インピーダンスよりも十分大きく、例えば、数百Ωから数kΩに設定される。キャパシタ39の容量値C2は、例えば、数10fFから数100fFに設定される。抵抗値R2及び容量値C2の決定方法は、抵抗値R1及び容量値C1の決定方法と同様である。
受信回路10Aにおいても、受信回路10と同様の効果が奏される。なお、図10に示されるように、受信回路10の低利得状態での周波数特性と比較して、受信回路10Aの低利得状態での周波数特性では、平坦性が低下している。図10に示されるように、トランジスタ31がオン状態で、トランジスタ32がオフ状態である場合の周波数特性においては、ピーキングが小さく、利得の変動量が緩やかである。したがって、平坦性の低下は、並列回路37による利得補償が過剰となったことに起因すると考えられる。
図11は、別の変形例に係る受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。図11に示されるように、光受信装置1Bは、受信回路10に代えて受信回路10Bを含む点において、光受信装置1と主に相違する。受信回路10Bは、バイパス回路13に代えて、バイパス回路13Bを含む点において、受信回路10と主に相違する。バイパス回路13Bは、並列回路33に加えて並列回路37を更に含む点において、バイパス回路13と主に相違する。つまり、トランジスタ31と直列に並列回路33が接続され、トランジスタ32と直列に並列回路37が接続されている。本変形例では、並列回路33は、トランジスタ31とバイアス電源34との間に電気的に接続されている。並列回路37は、トランジスタ32とバイアス電源34との間に電気的に接続されている。
受信回路10Bにおいても、受信回路10と同様の効果が奏される。
図12は、更に別の変形例に係る受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。図12に示されるように、光受信装置1Cは、受信回路10に代えて受信回路10Cを含む点において、光受信装置1と主に相違する。受信回路10Cは、バイパス回路13に代えて、バイパス回路13Cを含む点において、受信回路10と主に相違する。バイパス回路13Cは、制御回路40を更に含む点において、バイパス回路13と主に相違する。
制御回路40は、電圧信号Voutに応じて制御電圧Vagcを生成する回路である。具体的には、制御回路40は、電圧信号Voutの振幅を検知し、振幅に応じた制御電圧Vagcを生成する。制御回路40は、例えば、電圧信号Voutの振幅が大きいほど、制御電圧Vagcの電圧値を大きくする。制御回路40は、制御電圧Vagcをトランジスタ31のゲート及びトランジスタ32のゲートに出力する。
受信回路10Cにおいても、受信回路10と同様の効果が奏される。受信回路10Cは、電圧信号Voutに応じて制御電圧Vagcを生成する制御回路40を備えている。したがって、電圧信号Voutの振幅に応じて、バイパス電流Iagc1,Iagc2の電流量を変更することができる。例えば、電圧信号Voutの振幅が大きくなるにつれて、トランジスタ31の抵抗値RAGC1及びトランジスタ32の抵抗値RAGC2が小さくなるように制御電圧Vagcを生成することにより、バイパス電流Iagc1,Iagc2の電流量を増加することができ、利得を下げることができる。その結果、光信号Pinの広いダイナミックレンジにおいて、光電流Ipdに対する電圧信号Voutの線形性を確保することが可能となる。
なお、バイパス回路13Cにおいては、バイアス電源34は、トランスインピーダンスアンプ12と同様の構成を有している。具体的には、バイアス電源34は、電圧アンプ34aと帰還抵抗素子34bとを備えるダミーTIAである。電圧アンプ34aの入力端子と出力端子とは、帰還抵抗素子34bを介して電気的に接続されている。つまり、帰還抵抗素子34bは、電圧アンプ34aの入出力間に電気的に接続されている。バイアス電源34がトランスインピーダンスアンプ12と同様の回路構成を有することで、電圧アンプ21の電源電圧及び温度の変化による入力電圧Vinの変化を補償(相殺)するようにバイアス電圧Vbiasが生成され得る。したがって、バイアス電圧Vbiasの電圧値は、入力電圧Vinの平均電圧値(入力電位)と実質的に等しくなる。この構成によれば、トランジスタ31及びトランジスタ32には、光電流Ipdの直流成分はほとんど流れ込まず、光電流Ipdの交流成分の一部が、バイパス電流Iagc1,Iagc2として引き抜かれる。その結果、受信回路10Cの電源電圧及び温度の変化に対して光電流Ipdの直流成分を減少させることなく、利得制御を実現することが可能となる。
図13は、更に別の変形例に係る受信回路を含む光受信装置の構成を概略的に示す図である。図13に示されるように、光受信装置1Dは、差動光信号(光信号Pin及び光信号Pinb)を受信する。光受信装置1Dは、受信回路10Cに代えて受信回路10Dを含む点、及び受光素子PDbを更に含む点において、光受信装置1Cと主に相違する。受光素子PDbは、光信号Pinbを受信し、光信号Pinbに応じた光電流Ipdbを生成する。受光素子PDbの例としては、フォトダイオード及びアバランシェ・フォトダイオードが挙げられる。受光素子PDbの一方の端子(例えば、カソード)は、所定のバイアス電圧VPDを供給する電源に電気的に接続され、受光素子PDbの他方の端子(例えば、アノード)は、光電流Ipdbを出力する。
受信回路10Dは、光電流Ipd,Ipdbに応じて差動電圧信号(電圧信号Vout及び電圧信号Voutb)を生成する回路である。受信回路10Dは、入力端子Tinb及び出力端子Toutbを更に含む点、インダクタ11D及びトランスインピーダンスアンプ12Dを更に含む点、並びに、バイパス回路13Cに代えてバイパス回路13Dを含む点において、受信回路10Cと主に相違する。入力端子Tinbは、受光素子PDbのアノードに電気的に接続されている。入力端子Tinbには、光電流Ipdbが入力される。出力端子Toutbは、電圧信号Voutbを受信回路10Dの外部に出力する。
インダクタ11Dは、インダクタ11と同様のインダクタンス素子である。インダクタ11Dは、インダクタンスL1を有する。インダクタ11Dは、端子11cと、端子11dと、を有している。端子11cは、入力端子Tinbに電気的に接続されている。端子11dは、後述の入力ノード12cに電気的に接続されている。インダクタ11Dは、例えば、トランスインピーダンスアンプ12Dと同一基板上に配置され、基板上の配線によって形成される。つまり、インダクタ11Dは、入力端子Tinbと入力ノード12cとを電気的に接続する配線が有するインダクタンス成分に相当する。なお、比較的大きい値のインダクタンスL1が必要な場合には、インダクタ11Dは、例えば、半導体チップ上にスパイラルインダクタとして形成されてもよい。
トランスインピーダンスアンプ12Dは、電流信号Iinbを電圧信号Voutbに変換する回路である。トランスインピーダンスアンプ12Dは、トランスインピーダンスアンプ12と同様の構成を有している。具体的には、トランスインピーダンスアンプ12Dは、電圧アンプ21Dと、帰還抵抗素子22Dとを含む。電圧アンプ21Dの入力端子と出力端子とは、帰還抵抗素子22Dを介して電気的に接続されている。つまり、帰還抵抗素子22Dは、電圧アンプ21Dの入出力間に電気的に接続されている。電流信号Iinbは、光電流Ipdbからバイパス電流Iagc1b,Iagc2bが引き抜かれることによって生成される。バイパス電流Iagc1b,Iagc2bはバイパス回路13Dによって制御される。電圧信号Voutbの増減は、電流信号Iinbの増減に対して反転している。例えば、電流信号Iinbの電流量が増加するとき、電圧信号Voutbの電圧値は減少(低下)する。
電圧アンプ21Dは、例えば反転増幅回路である。トランスインピーダンスアンプ12Dの利得(電流信号Iinbの変化量に対する電圧信号Voutbの変化量の比)は、帰還抵抗素子22Dの抵抗値(トランスインピーダンス)によって決まる。トランスインピーダンスアンプ12Dの利得は、電圧信号Voutbの変化量をΔVoutbとし、変化量ΔVoutbを生じさせる電流信号Iinbの変化量をΔIinbとして、ΔVoutb/ΔIinbによって求められる。トランスインピーダンスアンプ12Dの入力インピーダンスは、例えば、10~100Ω程度である。
トランスインピーダンスアンプ12Dは、入力ノード12cと、出力ノード12dと、を有している。入力ノード12cは、電圧アンプ21Dの入力端子と帰還抵抗素子22Dの一端との接続点である。つまり、入力ノード12cには、電流信号Iinbが入力される。出力ノード12dは、電圧アンプ21Dの出力端子と帰還抵抗素子22Dの他端との接続点である。つまり、出力ノード12dから電圧信号Voutbが出力される。
バイパス回路13Dは、光電流Ipdからバイパス電流Iagc1,Iagc2を引き抜くことで電流信号Iinを生成するとともに、光電流Ipdbからバイパス電流Iagc1b,Iagc2bを引き抜くことで電流信号Iinbを生成する。バイパス回路13Dは、トランジスタ31D、トランジスタ32D、及び並列回路33Dを更に含む点において、バイパス回路13Cと主に相違する。なお、図13において、制御回路40は、差動電圧信号Vout,Voutbに応じて制御電圧Vagcを生成する。具体的には、制御回路40は、差動電圧信号Vout,Voutbの振幅を検知し、振幅に応じた制御電圧Vagcを生成する。制御回路40は、例えば、差動電圧信号Vout,Voutbの振幅が大きいほど、制御電圧Vagcの電圧値を大きくする。制御回路40は、制御電圧Vagcをトランジスタ31のゲート、トランジスタ32のゲート、トランジスタ31Dのゲート、及びトランジスタ32Dのゲートに出力する。差動電圧信号Vout,Voutbの振幅は、電圧信号Voutと電圧信号Voutbとの差電圧のピーク値に相当する。
トランジスタ31D,32Dは、例えば、MOS構造を有する電界効果トランジスタである。本変形例では、トランジスタ31D,32Dとして、NチャネルMOSトランジスタが用いられている。トランジスタ31Dは、インダクタ11Dの端子11cとバイアス電源34との間に電気的に接続されている。具体的には、トランジスタ31Dのドレインは、インダクタ11Dの端子11cに電気的に接続されている。トランジスタ31Dのソースは、並列回路33Dを介してバイアス電源34に電気的に接続されている。トランジスタ31Dのゲートは、制御回路40に電気的に接続されている。トランジスタ31Dのゲートには、制御電圧Vagcが供給される。
トランジスタ32Dは、インダクタ11Dの端子11dとバイアス電源34との間に電気的に接続されている。具体的には、トランジスタ32Dのドレインは、インダクタ11Dの端子11dに電気的に接続されている。トランジスタ32Dのソースは、バイアス電源34に電気的に接続されている。トランジスタ32Dのゲートは、制御回路40に電気的に接続されている。トランジスタ32Dのゲートには、制御電圧Vagcが供給される。トランジスタ31のサイズ(ゲート幅)と、トランジスタ32のサイズ(ゲート幅)と、トランジスタ31Dのサイズ(ゲート幅)と、トランジスタ32Dのサイズ(ゲート幅)と、は互いに同じでもよく、互いに異なっていてもよい。
並列回路33Dは、並列回路33と同様の構成を有している。具体的には、並列回路33Dは、抵抗素子35Dと、キャパシタ36Dと、を含み、抵抗素子35Dとキャパシタ36Dとが並列に接続された回路である。並列回路33Dは、トランジスタ31Dと直列に接続されている。本変形例では、並列回路33Dは、トランジスタ31Dとバイアス電源34との間に電気的に接続されている。並列回路33Dは、ノード33cと、ノード33dと、を有している。ノード33cは、抵抗素子35Dの一端とキャパシタ36Dの一端との接続点である。ノード33dは、抵抗素子35Dの他端とキャパシタ36Dの他端との接続点である。ノード33cは、トランジスタ31Dのソースに電気的に接続されている。ノード33dは、バイアス電源34に電気的に接続されている。抵抗素子35Dの抵抗値R3は、トランスインピーダンスアンプ12D(入力ノード12c)の入力インピーダンスよりも十分大きく、例えば、数百Ωから数kΩに設定される。キャパシタ36Dの容量値C3は、例えば、数10fFから数100fFに設定される。抵抗値R3及び容量値C3の決定方法は、抵抗値R1及び容量値C1の決定方法と同様である。
受信回路10Dにおいても、受信回路10Cと同様の効果が奏される。光受信装置1Dは、図12に示される受信回路10Cを2個使用しても構成することができる。受信回路10Dは、受信回路10Cを2個使用する構成と比較して、バイアス電源34及び制御回路40をそれぞれ1個に減らしている。それにより、光受信装置1D及び受信回路10Dの消費電力を削減することができる。
なお、トランスインピーダンスアンプ12及びトランスインピーダンスアンプ12Dに代えて、差動型トランスインピーダンスアンプが用いられてもよい。例えば、差動型トランスインピーダンスアンプは、非反転入力ノード及び反転入力ノードを有し、入力端子Tinがインダクタ11を介して非反転入力ノードに電気的に接続され、入力端子Tinbがインダクタ11Dを介して反転入力ノードに電気的に接続される。差動型トランスインピーダンスアンプは、さらに非反転出力ノード及び反転出力ノードを有し、非反転出力ノードは出力端子Toutに電気的に接続され、反転出力ノードは出力端子Toutbに電気的に接続される。差動型トランスインピーダンスアンプは、非反転入力ノードに入力される電流信号Iinと反転入力ノードに入力される電流信号Iinbとの差分に応じて差動電圧信号Vout,Voutbを生成する。バイアス電源34は、バイパス回路13Dに含まれる正相用回路(トランジスタ31,32及び並列回路33)及び逆相用回路(トランジスタ31D,32D及び並列回路33D)に共有されているが、正相用回路及び逆相用回路のそれぞれに個別にバイアス電源34が設けられてもよい。
受信回路10,10A,10B,10Cでは、トランジスタ31,32に、同一の制御電圧Vagcが供給されているが、互いに異なる制御電圧Vagcが供給されてもよい。受信回路10Dでは、トランジスタ31,31D,32,32Dに、同一の制御電圧Vagcが供給されているが、互いに異なる制御電圧Vagcが供給されてもよい。
受信回路10,10B,10C,10Dにおいて、並列回路33は、端子11aとトランジスタ31との間に電気的に接続されてもよい。同様に、受信回路10A,10Bにおいて、並列回路37は、端子11bとトランジスタ32との間に電気的に接続されてもよい。受信回路10Dにおいて、並列回路33Dは、端子11cとトランジスタ31Dとの間に電気的に接続されてもよい。
受信回路10,10A,10B,10C,10Dにおいて、トランジスタ31に代えて、可変抵抗素子として機能する別の構成が採用されてもよく、トランジスタ32に代えて、可変抵抗素子として機能する別の構成が採用されてもよい。同様に、受信回路10Dにおいて、トランジスタ31D,32Dに代えて、可変抵抗素子として機能する別の構成が採用されてもよい。例えば、トランジスタ31,31D,32,32Dは、バイポーラトランジスタであってもよい。この場合、ゲート、ソース、及びドレインは、ベース、エミッタ、及びコレクタにそれぞれ読み替えられる。
1,1A,1B,1C,1D…光受信装置
10,10A,10B,10C,10D…受信回路
11…インダクタ
11D…インダクタ
11a…端子
11b…端子
11c…端子
11d…端子
12…トランスインピーダンスアンプ
12D…トランスインピーダンスアンプ
12a…入力ノード
12b…出力ノード
12c…入力ノード
12d…出力ノード
13,13A,13B,13C,13D…バイパス回路
21…電圧アンプ
21D…電圧アンプ
22…帰還抵抗素子
22D…帰還抵抗素子
31…トランジスタ(第1可変抵抗素子)
31D…トランジスタ
32…トランジスタ(第2可変抵抗素子)
32D…トランジスタ
33…並列回路
33D…並列回路
33a…ノード
33b…ノード
33c…ノード
33d…ノード
34…バイアス電源
34a…電圧アンプ
34b…帰還抵抗素子
35…抵抗素子
35D…抵抗素子
36…キャパシタ
36D…キャパシタ
37…並列回路
37a…ノード
37b…ノード
38…抵抗素子
39…キャパシタ
40…制御回路
Iagc1…バイパス電流
Iagc1b…バイパス電流
Iagc2…バイパス電流
Iagc2b…バイパス電流
Iin…電流信号
Iinb…電流信号
Ipd…光電流(入力電流信号)
Ipdb…光電流
PD…受光素子
PDb…受光素子
Pin…光信号
Pinb…光信号
Tc…制御端子
Tin…入力端子
Tinb…入力端子
Tout…出力端子
Toutb…出力端子
VPD…バイアス電圧
Vagc…制御電圧(制御信号)
Vbias…バイアス電圧
Vin…入力電圧
Vout…電圧信号
Voutb…電圧信号

Claims (8)

  1. 光信号に応じて受光素子によって生成された入力電流信号に応じて電圧信号を生成する受信回路であって、
    前記入力電流信号を受ける入力端子と、
    前記入力電流信号からバイパス電流を引き抜くバイパス回路と、
    入力ノードを有し、前記入力ノードに入力される電流信号を前記電圧信号に変換するトランスインピーダンスアンプと、
    前記入力端子に電気的に接続される第1端と前記入力ノードに電気的に接続される第2端とを有するインダクタと、
    を備え、
    前記バイパス回路は、
    バイアス電圧を供給するバイアス電源と、
    前記第1端と前記バイアス電源との間に電気的に接続される第1可変抵抗素子と、
    前記第2端と前記バイアス電源との間に電気的に接続される第2可変抵抗素子と、
    抵抗素子とキャパシタとが並列に接続された並列回路と、
    を備え、
    前記並列回路は、前記第1可変抵抗素子又は前記第2可変抵抗素子と直列に接続される、受信回路。
  2. 前記並列回路は、前記第1可変抵抗素子と直列に接続される、請求項1に記載の受信回路。
  3. 前記並列回路は、前記第1可変抵抗素子と前記バイアス電源との間に電気的に接続される、請求項2に記載の受信回路。
  4. 前記第1可変抵抗素子の抵抗値は、制御信号に応じて変化し、
    前記第2可変抵抗素子の抵抗値は、前記制御信号に応じて変化する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の受信回路。
  5. 前記電圧信号に応じて前記制御信号を生成する制御回路を更に備える、請求項4に記載の受信回路。
  6. 前記抵抗素子の抵抗値は、前記入力ノードの入力インピーダンスの値よりも大きい、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の受信回路。
  7. 前記並列回路のカットオフ周波数は、前記第1可変抵抗素子及び前記第2可変抵抗素子のうちの前記並列回路と直列に接続される一方の可変抵抗素子をオフ状態とし、他方の可変抵抗素子をオン状態とした場合の前記入力電流信号から前記電圧信号への変換効率が最大となるピーク周波数の半分よりも小さい、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の受信回路。
  8. 前記バイアス電圧の電圧値は、前記入力ノードの入力電圧の平均電圧値と等しい、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の受信回路。
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