JP2021042615A - 住宅 - Google Patents

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Abstract

【課題】屋外から半屋外空間への視線を遮蔽してプライバシーを確保できる平屋型の住宅を提供することを目的とする。【解決手段】平屋型の住宅1における屋根3は、当該屋根3の縁部5aが切り欠かれて形成された凹部7を有して平面視において略凹字型に形成されており、家屋本体2の1.5層目には、凹部7の下方に位置する半屋外空間35と、当該半屋外空間35に隣接して屋内に位置する屋内部屋32と、が設けられており、家屋本体2の半屋外空間35側の外壁15において、半屋外空間35に面する部分が目隠し壁部15aとされ、目隠し壁部15aは、屋根3の縁部5aよりも屋内側に配置され、当該目隠し壁部15aの上端部は、屋根3の縁部5aよりも下方に位置するとともに、半屋外空間35と屋内部屋32との間の壁16に形成された出入り用の開口部16aの上端部と同程度の高さに位置している。【選択図】図6

Description

本発明は、平屋型の住宅に関する。
従来、建物の外周に沿って設けられたバルコニーやテラス等の半屋外空間を、居住者のための憩いの場として利用する技術が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2002−167979号公報 特開2007−224690号公報
ところで、近年、屋内における動線の短縮化を図ることができる点や、重心が低いため構造的に堅牢である点等、様々な理由から平屋の住宅が好まれる傾向がある。また、平屋住宅にも、従来のバルコニーやテラス等のような半屋外空間を採用したいという要望がある。しかしながら、平屋住宅の場合は低層であるため、従来のような半屋外空間を採用してしまうと、屋外からの視線を遮蔽しにくく、プライバシーの確保が困難となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、屋外から半屋外空間への視線を遮蔽してプライバシーを確保できる平屋型の住宅を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図7に示すように、第一床2aによって床が構成された1層目と、前記第一床2aよりも半層高い位置に設けられた第二床2bによって床が構成された1.5層目と、からなる家屋本体2と、
前記家屋本体2の上端部に設けられた屋根3と、を備えた平屋型の住宅1であって、
前記屋根3は、当該屋根3の縁部(軒先端部5a)が切り欠かれて形成された凹部7を有し、平面視において略凹字型に形成されており、
前記家屋本体2の前記1.5層目には、前記屋根3のうち前記凹部7が形成された部分の下方に位置する半屋外空間(バルコニー35)と、当該半屋外空間35に隣接して屋内に位置する屋内部屋(洗面スペース32)と、が設けられており、
前記家屋本体2の外周部を構成する外壁のうち前記半屋外空間35側の外壁(第一背面外壁15)において前記半屋外空間35に面する部分が、屋外から前記半屋外空間35に向けられる視線を遮蔽するための目隠し壁部15aとされ、
前記目隠し壁部15aは、前記屋根3の縁部5aよりも屋内側に配置され、当該目隠し壁部15aの上端部は、前記屋根3の縁部5aよりも下方に位置するとともに、前記半屋外空間35と前記屋内部屋32との間の壁(第二背面外壁16)に形成された出入り用の開口部(掃き出し窓16a)の上端部と同程度の高さに位置していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、家屋本体2の1.5層目に、屋根3のうち凹部7が形成された部分の下方に位置する半屋外空間35と、当該半屋外空間35に隣接して屋内に位置する屋内部屋32と、が設けられており、家屋本体2の外周部を構成する外壁のうち半屋外空間35側の外壁15において半屋外空間35に面する部分が、屋外から半屋外空間35に向けられる視線を遮蔽するための目隠し壁部15aとされているので、半屋外空間35は、屋外に露出した空間でありながら、屋外からの視線を目隠し壁部15aによって遮蔽できる。そして、このような半屋外空間35は、家屋本体2における1.5層目の高さに設けられているため、隣接する住宅の1階部分や道路からは特に視線が届きにくい利点がある。
しかも、目隠し壁部15aは、屋根3の縁部5aよりも屋内側に配置され、当該目隠し壁部15aの上端部は、屋根3の縁部5aよりも下方に位置しているので、斜め上方から半屋外空間35に向けられる視線を、目隠し壁部15aと共に屋根3の縁部5aによって遮蔽することができる。さらに、目隠し壁部35の上端部は、半屋外空間35と屋内部屋32との間の壁16に形成された出入り用の開口部16aの上端部と同程度の高さに位置しているので、目隠し壁部15aは、少なくとも建築基準法施行令に定められた手摺壁の高さ(1.1メートル)よりも格段に高い状態となっており、上方から半屋外空間35に真っ直ぐ向けられる視線を遮蔽することができる。
これにより、屋外から半屋外空間35への視線を遮蔽してプライバシーを確保することができ、結果的に、半屋外空間35を平屋型の住宅1にも採用することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、例えば図4〜図7に示すように、請求項1に記載の住宅1において、
前記第二床2bは、前記第一床2aにおける一部の上方に設けられ、前記第一床2aと前記第二床2bとの間は低天井収納空間(第一収納空間21、第二収納空間23、第三収納空間27)とされていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、第二床2bは、第一床2aにおける一部の上方に設けられ、第一床2aと第二床2bとの間は低天井収納空間21,23,27とされているので、家屋本体2の1.5層目を構成する第二床2b上に半屋外空間35を確保しつつ、収納スペースを確保することができ、家屋本体2内の空間を効率良く利用することができる。
換言すれば、屋外からの視線を遮蔽する上で有利な、高さの高い位置に半屋外空間35を設けるために、第二床2bが第一床2aよりも半層分高い位置に設けられているが、第二床2bの下方を低天井収納空間21,23,27とすれば、第二床2bを単に半層分高い位置に設けただけの場合よりも、家屋本体2内における空間の有効利用につながるので好ましい。
請求項3に記載の発明は、例えば図1,図4〜図7に示すように、請求項1又は2に記載の住宅1において、
前記家屋本体2の外周部を構成する外壁のうち前記半屋外空間35側の外壁15とは反対側に位置する他の外壁(第二正面外壁12)には開口部(掃き出し窓12a、高窓12b)が形成され、当該開口部12a,12bの上端部は、前記目隠し壁部15aの上端部よりも下方に位置していることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、家屋本体2の外周部を構成する外壁のうち半屋外空間35側の外壁15とは反対側に位置する他の外壁12には開口部12a,12bが形成され、当該開口部12a,12bの上端部は、目隠し壁部15aの上端部よりも下方に位置しているので、暖められた空気が上昇する性質を利用すれば、他の外壁12に形成された開口部12a,12bから半屋外空間35まで風を通した場合に、暖められた空気を排出しやすく、家屋本体2内の換気効率を高めることができる。
また、このように家屋本体2内の換気効率を高める構成も、半屋外空間35を家屋本体2の1.5層目に設けるために設定された第一床2aと第二床2bとの高低差に起因するものであるため、家屋本体2内における空間の有効利用に貢献している。
請求項4に記載の発明は、例えば図7に示すように、請求項3に記載の住宅1において、
前記屋根3のうち前記屋内部屋32の上方に開閉可能に構成された天窓6が設けられ、当該天窓6によって前記屋内部屋32と前記屋根3の上方空間とが連通していることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、屋根3のうち屋内部屋32の上方に開閉可能に構成された天窓6が設けられ、当該天窓6によって屋内部屋32と屋根3の上方空間とが連通しているので、他の外壁12に形成された開口部12a,12bから半屋外空間35に向かう暖められた空気を天窓6から屋外に排出することができ、家屋本体2内の換気効率をより一層高めることができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図5〜図7に示すように、請求項1から4のいずれか一項に記載の住宅1において、
前記目隠し壁部15aと、前記半屋外空間35と前記屋内部屋32との間の壁16との間には、前記半屋外空間35に面する側壁(第三背面外壁17、第四背面外壁18)が設けられ、当該側壁17,18には開口部が形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、目隠し壁部15aと、半屋外空間35と屋内部屋32との間の壁16との間には、半屋外空間35に面する側壁17,18が設けられ、当該側壁17,18には開口部が形成されているので、開口部を開閉する窓を設ければ通気性及び採光性を向上させ、嵌め殺しの窓(左側採光窓17a、右側採光窓18a)を設ければ採光性を向上させることができる。
本発明によれば、屋外から半屋外空間への視線を遮蔽してプライバシーを確保することができる。これにより、半屋外空間を平屋型の住宅にも採用することが可能となる。
住宅を示す正面図である。 住宅を示す背面図である。 住宅を示す平面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 図1のV−V線断面図である。 図1のVI−VI線縦断面図である。 住宅の変形例を示す縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、以下の実施形態及び図示例における方角は、あくまでも説明の便宜上設定したものである。
図1〜図6において符号1は、住宅を示す。この住宅1は、家屋本体2と、家屋本体2の上端部に設けられた屋根3と、を備える。
家屋本体2は、1層目と、この1層目から半層上がった1.5層目のそれぞれに部屋を有する。すなわち、本実施形態における住宅1は、スキップフロアを利用した平屋型の住宅として構成されている。
なお、家屋本体2の正面は南向きとされ、背面は北向きとされている。これに伴い、家屋本体2の、正面に向かって左は西の方角にあたり、右は東の方角にあたる。
まず、屋根3について詳細に説明すると、この屋根3は、正面に向かって流れる第一屋根面4と、背面に向かって流れる第二屋根面5と、を有する。これらの屋根面4,5は棟部に対して同一の角度とされており、正面側の第一屋根面4は、棟部から軒先までの長さが、背面側の第二屋根面5よりも長く設定されている。すなわち、屋根3は、図3,図6に示すように、招き屋根形状とされている。ただし、これに限られるものではなく、切妻屋根であってもよいし、片流れ屋根でもよく、その他の形状の屋根でもよい。
屋根3は、第一屋根面4と第二屋根面5が棟部に対して同一の角度とされた招き屋根形状とされているため、屋根3のうち第二屋根面5側の軒先端部5aが、第一屋根面4側の軒先端部4aよりも上方に位置している。これにより、家屋本体2は、正面側よりも背面側に、1.5層目の部屋を形成しやすい状態となっている。
屋根3のうち第二屋根面5側には、図2,図3,図6に示すように、軒先端部5aが平面視において凹型に切り欠かれて形成された凹部7が設けられている。屋根3のうち第二屋根面5側は、平面視略凹字型に形成されている。
凹部7は、屋根3のうち第二屋根面5側の軒先端部5aにおける左右方向の中央部に位置している。より詳細に説明すると、凹部7は、屋根3のうち第二屋根面5側の軒先端部5aにおける左右方向の中心よりも左側に若干寄った位置に配置されている。
このような凹部7は、棟部の最も近くに位置するとともに棟部に平行する棟側端部7aと、この棟側端部7aの両端部から軒先端部5aまで伸びる左右の側端部7b,7cと、を有する。すなわち、棟側端部7aは、軒先端部5aよりも棟部側に位置しており、左右の側端部7b,7cは、棟側端部7aと軒先端部5aとを連結している。また、棟部と、棟側端部7aと、軒先端部4a,5aは平行に配置された状態となっている。
次に、家屋本体2について詳細に説明すると、家屋本体2の四周に設けられた外壁のうち正面に位置する正面外壁は、図1,図4〜図6に示すように、第一正面外壁11と、第二正面外壁12と、第三正面外壁13と、第四正面外壁14と、を有する。
第一正面外壁11は、最も左側に位置するとともに第二正面外壁12及び第四正面外壁14よりも前方に位置し、かつ開口部がない状態で構成されている。
第二正面外壁12は、正面外壁の中央に位置し、かつ第一正面外壁11及び第三正面外壁13よりも後方に位置するとともに第四正面外壁14よりも前方に位置している。この第二正面外壁12は大部分が開口部とされている。
開口部は十字に仕切られており、下側には、引き違い式の掃き出し窓12aが設けられ、上側には、嵌め殺しの高窓12bが設けられている。なお、本実施形態における高窓12bは嵌め殺し窓とされているが、引き違い式やその他の開閉方式を採用した開閉可能な高窓であってもよい。
なお、掃き出し窓12a及び高窓12bは、左右方向の寸法(開口幅)が、サッシ枠の部分も含めて4.5メートル超に設定された大開口となっている。
第三正面外壁13は、第二正面外壁12の右側に位置し、第一正面外壁11と同じ位置で、第二正面外壁12及び第四正面外壁14よりも前方に配置され、かつ開口部がない状態で構成されている。
第四正面外壁14は、最も右側に位置するとともに他の正面外壁11〜13よりも後方に位置し、かつ第二正面外壁12と同じく大部分が開口部とされている。
開口部は上下に仕切られており、下側は、玄関ドア14aによって開閉可能な玄関出入口とされ、上側には、嵌め殺しの玄関高窓14bが設けられている。なお、本実施形態における玄関高窓14bは嵌め殺し窓とされているが、引き違い式やその他の開閉方式を採用した開閉可能な高窓であってもよい。
なお、高窓12bにおける上下端部の位置と、玄関高窓14bにおける上下端部の位置は、同一に設定されており、正面視した場合及び屋内側から見た場合に統一感が生じる意匠となっている。
また、高窓12b及び玄関高窓14bは、本実施形態においては嵌め殺しとされているが、これに限られるものではなく、開閉可能に構成されてもよい。
家屋本体2の四周に設けられた外壁のうち背面に位置する背面外壁は、図2〜図6に示すように、第一背面外壁15と、第二背面外壁16と、第三背面外壁17と、第四背面外壁18と、を有する。
第一背面外壁15は、詳細については後述するが、屋根3のうち第二屋根面5側の軒先端部5aの下方に位置に位置しており、凹部7に対応する位置が凹型に切り欠かれて形成された状態になっている。これにより、第一背面外壁15は、全体として背面視略凹字型に形成されている。
第二背面外壁16は、詳細については後述するが、凹部7における棟側端部7aの下方に位置している。すなわち、この第二背面外壁16は、第一背面外壁15よりも前方(南側:棟部側)に位置している。また、この第二背面外壁16は、第一背面外壁15と平行に配置されている。
この第二背面外壁16には、屋内と屋外とを連通する開口部が形成されるとともに、当該開口部を開閉する窓16aが設けられている。なお、窓16aは掃き出し窓16aであり、人の通行が可能となっている。
第三背面外壁17は、凹部7における左側端部7bの下方に位置し、かつ第二背面外壁16の左側端部と第一背面外壁15との間に設けられている。
この第三背面外壁17には、屋内と屋外とを連通する開口部が形成されるとともに、当該開口部を閉塞する窓17aが設けられている。すなわち、この窓17aは、嵌め殺しの採光窓(以下、左側採光窓17a)である。
第四背面外壁18は、凹部7における右側端部7cの下方に位置し、かつ第二背面外壁16の右側端部と第一背面外壁15との間に設けられている。
この第四背面外壁18には、屋内と屋外とを連通する開口部が形成されるとともに、当該開口部を閉塞する窓18aが設けられている。すなわち、この窓18aは、嵌め殺しの採光窓(以下、右側採光窓18a)である。
第一背面外壁15、第二背面外壁16、第三背面外壁17、第四背面外壁18は、平面視において四方向に設けられ、これらの背面外壁15〜18によって囲まれた位置に半屋外空間(後述する)を形成している。
なお、家屋本体2の四周に設けられた外壁のうち左側面及び右側面に位置する左右の外壁は、上端部が招き屋根形状の屋根3に対応して形成されており、屋内と屋外とを連通する開口部が適宜形成された状態となっている。
家屋本体2は、図4〜図6に示すように、1層目の第一床2aと、第一床2aにおける一部の上方に、この第一床2aよりも半層高く設けられた第二床2bと、を備え、これらの床2a,2bによって床面が構成される複数の部屋を有している。また、第二床2bは、家屋本体2のうち北側に寄せて配置されている。
そして、第一床2aと第二床2bとの間は、天井高が0.8〜1.4メートルに設定された低天井収納空間とされている。すなわち、第二床2bは、低天井収納空間の天井高が0.8〜1.4メートルとなる高さ位置に設けられているものとする。
続いて、家屋本体2の内部に設けられた複数の部屋(すなわち、間取り:レイアウト)について説明する。なお、複数の部屋は壁によって適宜仕切られ、壁には出入口が形成される。また、出入口を開閉する建具が適宜設けられてもよく、建具の開閉方式は、開き戸や引き戸など適宜選択されるものとする。さらに、戸袋や引き戸用スライドレール等も適宜設けられるものとする。
また、本実施形態において開き戸とされた建具はその他の開閉方式でもよいし、引き戸とされた建具もその他の開閉方式でもよい。さらに、窓の建具についても開閉方式は適宜変更可能であり、嵌め殺しの窓を適宜採用してもよい。
家屋本体2における東南側のコーナー部分には、玄関20が設けられている。玄関20は、上記の第四正面外壁14を挟んで屋外側に位置する玄関ポーチ20aと、屋内側に位置する玄関土間部20bと、玄関土間部20bから一段上がった玄関ホール部20cと、を有する。なお、玄関ホール部20cの床は、第一床2aによって構成されている。
また、玄関20は、上方に吹き抜けて構成されており(吹抜部20A)、天井高が高く設定されている。天井高が高く設定された当該玄関20のうち南側の壁は、正面外壁のうち第四正面外壁14を含んでおり、第四正面外壁14に設けられた上記の玄関高窓14bは、玄関20の吹抜部20Aに面して配置されている。つまり、玄関20は、屋外から採光することができる。
さらに、玄関20には、玄関土間部20bと玄関ホール部20cに跨って、靴が収納されるシューズクローゼット20dが設けられている。
玄関20の北側には、引き戸付きの出入口が形成された壁を挟んで第一収納空間21が設けられている。この第一収納空間21は、上記の低天井収納空間に含まれるものであり、天井高が0.8〜1.4メートルに設定されている。
第一収納空間21は、玄関20における玄関土間部20bと同一の土間床面で連続する土間収納部21aと、この土間収納部21aよりも北側に位置し、土間収納部21aから一段上がった備蓄庫21bと、を有する。
土間収納部21aは、玄関土間部20bと隣接し、かつ玄関土間部20bと同一の土間床面で連続しているため、屋外で使用する物品が収納しやすい。
備蓄庫21bは、第一収納空間21における奥まった位置にあるため、普段使いしない物品の収納に最適となっている。なお、備蓄庫21bの床は、第一床2aによって構成されている。
さらに、第一収納空間21には、靴が収納されるシューズクローゼット21cが設けられている。
玄関20の西側には、リビングルームとダイニングルームとキッチンルームの機能を一室に併存させた主居室22が設けられている。この主居室22は、第一正面外壁11、第二正面外壁12、第三正面外壁13の屋内側に位置している。
主居室22におけるダイニングルーム部分には、第一正面外壁11に沿って背もたれのある長椅子22aが設置されている。長椅子22aは、第一正面外壁11と、外壁のうち家屋本体2の左側面に位置する外壁と、第一正面外壁11における右側端部に直交して設けられた袖壁22bとに沿うとともに囲まれた状態となっており、第二正面外壁12における掃き出し窓12aや高窓12bの屋外側からは視線が届きにくくなっている。一方、家屋本体2の四周に設けられた外壁のうち左側の外壁には、ダイニングルーム部分に面する位置に窓22fが設けられ、採光を確保したり、外の様子を窺ったりすることができる。
主居室22におけるキッチンルーム部分には、外壁のうち家屋本体2の左側面に位置する外壁に沿うコンロ付きキッチン台22cと、壁から離間するアイランド型のシンク付きキッチン台22dと、が設置されている。
主居室22は、上方に吹き抜けて構成されており、天井高が高く設定されている。そして、主居室22の天井22eは、図6に示すように、棟部に向かうにつれて高くなる傾斜天井22eとされている。この傾斜天井22eの最高点までの天井高は、4メートル超に設定されており、当該最高点の高さ位置は、1.5層目の部屋における天井の高さ位置と等しくなっている。
主居室22のうちリビングルーム部分の北側には、両引き戸23b付きの出入口が形成された壁23aを挟んで第二収納空間23が設けられている。この第二収納空間23は、上記の低天井収納空間に含まれるものであり、天井高が0.8〜1.4メートルに設定されている。
なお、この第二収納空間23には、主居室22で使用される物品の他、住宅1内で使用される物品やその他の物品が収納される。換言すれば、主居室22は、住宅1の居住者が共用する部屋であるため、第二収納空間23には、居住者が共用する物品や、例えば掃除機などのように日常生活を送る上で必要な物品が収納される。
また、両引き戸23bは、出入口を開閉するだけでなく、主居室22側から利用できる収納棚としての機能を有している。
主居室22のうちキッチンルーム部分の北側には、平面視略L字型に形成された廊下24が設けられており、この廊下24の西側には、トイレ25が設けられている。
廊下24及びトイレ25の北側には、主寝室26が設けられている。主寝室26は、上方に吹き抜けて構成されており(吹抜部26A)、天井高が高く設定されている。
天井高が高く設定された当該主寝室26のうち東側の壁は、背面外壁のうち第三背面外壁17を含んでおり、第三背面外壁17に設けられた上記の左側採光窓17aは、主寝室26の吹抜部26Aに面して配置されている。つまり、主寝室26は、屋根3の凹部7に対応する位置に設けられた半屋外空間から採光することができる。
さらに、主寝室26における南側の壁は、第一背面外壁15によって構成されており、第一背面外壁15のうち主寝室26の部分には、図2,図5に示すように、高窓26aと地窓26bとが設けられている。
主寝室26の東側であって、かつ、第二収納空間23の北側には、引き戸27c付きの出入口が形成された壁を挟んで第三収納空間27が設けられている。この第三収納空間27は、上記の低天井収納空間に含まれるものであり、天井高が0.8〜1.4メートルに設定されている。
第三収納空間27は、主寝室26を利用する居住者が使用する物品(衣類など)が主に収納されるクローゼット部27aと、主寝室26から遠い位置(東側)に配置された設備室27bと、を有する。設備室27bには、分電盤やその他の住宅1のための設備機器が設けられている。
なお、第三収納空間27のうち、北東側に位置する小スペースが設備室27bとして用いられ、その他のスペースがクローゼット部27aとして用いられている。また、南側の壁に沿って5つセットの収納棚27dが設けられている。
主居室22のうちリビングルーム部分の北側には、第二収納空間23の西側に隣接して階段28が設けられている。この階段28は、1層目の第一床2aと、1.5層目の第二床2bとを接続している。
階段28を上った先には、居住者が共用できる共用スペース30が設けられている。この共用スペース30は、図6に示すように、第二床2bにおける主居室22側の端部と階段28側の端部に設けられた平面視L字型の壁30aによって主居室22と仕切られている。また、共用スペース30には、壁30aに沿ってカウンター台30bが設けられ、仕事や勉強などの作業を行うことができる。
壁30aは、いわゆる腰高壁であり、平均的な身長の成人が共用スペース30から主居室22を見渡すことのできる高さに設定されている。より詳細に説明すると、壁30aの上端部は、天井30cに達しない高さであって、かつカウンター台30bの上面よりも高い位置にある。平均的な身長の成人が、椅子に腰かけてカウンター台30bを利用する場合にも、主居室22の雰囲気を窺うことができるようになっている。
なお、壁30aのうちカウンター台30bの上面よりも上方に位置する部分をガラス壁とし、主居室22との間で視線が通るようにしてもよい。
このような共用スペース30は、主居室22と、1.5層目に設けられた各部屋とを空間的に繋ぐスペースとして機能する。
共用スペース30の東側には、第一収納空間21の上方に位置する寝室31が設けられている。この寝室31は、例えば図5において鎖線L1で示す位置に間仕切壁を設けたり、両面から使用できるクローゼットを形成したりすることで、将来的なスペースの分割が可能となっている。寝室31が分割された場合、北側に位置する北側スペース31aと南側に位置する南側スペース31bは、例えば子供部屋として利用される。
なお、本実施形態においては、寝室31を将来的に分割することを前提に説明したが、これに限られるものではなく、元々間仕切壁やクローゼットが設置されている状態にし、将来的に間仕切壁やクローゼットを取り払って、北側スペース31aと南側スペース31bとを繋げて一つの部屋(寝室31)としてもよい。
また、第一背面外壁15のうち北側スペース31aに面する部分には窓31cが設けられている。さらに、家屋本体2の四周に設けられた外壁のうち右側の外壁にも、北側スペース31a及び南側スペース31bに面する位置のそれぞれに窓が設けられている。
共用スペース30及び階段28の北側には、洗面スペース32が設けられている。この洗面スペース32は、仕切壁32aによって共用スペース30及び階段28と仕切られている。また、洗面スペース32と共用スペース30との間には出入口が形成され、出入口の共用スペース30側に、当該出入口を開閉する引き戸32bが設けられている。なお、引き戸32bは、図5に示す出入口を閉塞している状態から、仕切壁32aとは反対側に引かれることで出入口を開放できるようになっている。
さらに、仕切壁32aの洗面スペース32側には洗面台32cが設置されている。洗面スペース32内は、屋内における物干しスペースとしても利用することができる。
本実施形態における仕切壁32aの上端部は、透光性を有するガラス壁とされており、洗面スペース32側と共用スペース30側との間で光を通過させることができる。これにより、屋根3に形成された凹部7からバルコニー35に注がれる太陽光が、第二背面外壁16の掃き出し窓16aから洗面スペース32に差し込み、さらに、仕切壁32aの上端部におけるガラス壁を通じて共用スペース30及び主居室22にも光が届くことになる。そのため、家屋本体2は、採光性が重視されたものとなる。
洗面スペース32の東側であって、かつ共用スペース30の北側には、引き戸33c付きの出入口が形成された壁を挟んで、洗濯機33aが設置された脱衣所33が設けられている。脱衣所33のうち、洗濯機33aが設置されたスペースとは異なる南側の棚用スペース33bには、リネン類や洗濯用の備品を収納できる棚(図示省略)が設けられるものとする。
脱衣所33の北側には、浴室34が設けられている。浴室34のうち西側の壁は、背面外壁のうち第四背面外壁18を含んでおり、第四背面外壁18に設けられた上記の右側採光窓18aは、浴室34に面して配置されている。つまり、浴室34は、屋根3の凹部7に対応する位置に設けられた半屋外空間から採光することができる。
洗面スペース32の北側には、上記の半屋外空間として、バルコニー35が設けられている。このバルコニー35は、1層目に設けられた低天井収納空間(第三収納空間27)の直上に位置するルーフバルコニーである。また、バルコニー35は、上記のように、各背面外壁15〜18によって囲まれており、上方は、屋根3における第二屋根面5側の凹部7によって上方に向かって開放された状態となっている。
また、背面外壁のうち第一背面外壁15は、家屋本体2における背面側の外壁を構成するとともに、半屋外空間であるバルコニー35の目隠し壁としても機能している。第一背面外壁15のうち目隠し壁として機能する部分(以下、目隠し壁部15a)は、図2に示す鎖線L2で囲まれた部分である。すなわち、目隠し壁部15aは、第一背面外壁15のうち凹型に切り欠かれた部分と、第三背面外壁17及び第四背面外壁18の表面と、第二床2bの上面と、の位置によって規定されている。
目隠し壁部15aの上端部には笠木15bが設けられており、目隠し壁部15aの上端部を化粧している。
目隠し壁部15aの上端部の高さ位置は、屋根3における第二屋根面5側の軒先端部5aよりも下方に位置しているとともに、第二背面外壁16における掃き出し窓16aの上端部と同程度の高さに位置している。図2を見ると、掃き出し窓16aにおける上端部のうち最も上方に位置する上縁部は、目隠し壁部15aの上端部よりも上方に位置しているが、掃き出し窓16aにおける上端部は、目隠し壁部15aの上端部とおおよそ同程度の高さに位置している。
また、目隠し壁部15aの上端部は、主居室22における傾斜天井22eの最高点(共用スペース30の天井30c及び洗面スペース32の天井32d)よりも下方に位置している。
さらに、目隠し壁部15aの上端部の高さ位置は、第二正面外壁12の上端部よりも上方に位置しているとともに、共用スペース30における壁30aの上端部よりも上方に位置している。
また、第三背面外壁17に設けられた左側採光窓17aの上端部よりも上方に位置しているとともに、第四背面外壁18に設けられた右側採光窓18aの上端部よりも上方に位置している。
より具体的に説明すると、第二床2b上に設けられた共用スペース30や洗面スペース32等の各部屋は、第二床2bから天井30c,32dまでの高さが2.4メートル(2400ミリメートル)に設定されている。図6に示すように、目隠し壁部15aは、第二床2b上に設けられた各部屋の天井高よりも低いため、第二床2bから上端部までの高さが、2.4メートル未満に設定されている。また、共用スペース30と洗面スペース32との間の出入口を始め、各部屋の出入口は、平均的な身長の成人が支障なく通過できる高さに設定されており、市販されている屋内用ドアの高さは1.8メートル(1800ミリメートル)以上に設定されていることが一般的である。以上のことから、目隠し壁部15aにおける第二床2bから上端部までの寸法は、1.8メートル以上かつ2.4メートル未満に設定されているものとする。
なお、バルコニー35には屋外用の床仕上げ材が設けられるため、床仕上げ材の上面から目隠し壁部15aの上端部までの高さ(上下寸法)は、第二床2bから上端部までの寸法よりも短い。
また、目隠し壁部15aは、屋根3における第二屋根面5側の軒先端部5aよりも屋内側に配置されている。換言すれば、屋根3における第二屋根面5側の軒先端部5aは、目隠し壁部15aよりも後方に突き出した状態となっている。そのため、半屋外空間であるバルコニー35は、斜め上方からバルコニー35に向けられる視線を遮蔽しやすい。
しかも、屋根3における第二屋根面5側は下方に向かって傾斜しているため、例えば屋根3における第二屋根面5側が上方に向かって傾斜している場合に比して、斜め上方からバルコニー35に向けられる視線に対し、軒先端部5aが視界に入りやすくなっている。
また、上記のように、目隠し壁部15aの上端部の高さ位置は、左側採光窓17aの上端部及び右側採光窓18aの上端部よりも上方に位置している。換言すれば、左側採光窓17aの上端部及び右側採光窓18aの上端部は、目隠し壁部15aの上端部よりも下方に位置していることとなる。さらに、左側採光窓17a及び右側採光窓18aは、図6に示すように、第一背面外壁15に寄せて配置された状態となっている。そのため、比較的高い位置の屋外から左側採光窓17a及び右側採光窓18aに向けられる視線を、目隠し壁部15aによって遮蔽しやすくなっている。
さらに、第二背面外壁16における掃き出し窓16aは、上端部が、目隠し壁部15aの上端部よりも上方に位置しているため、比較的高い位置の屋外からの視線は届きやすいが、当該掃き出し窓16aは、図示しないブラインドカーテンによって覆うことができるようになっている。
以上のような目隠し壁部15aによって屋外から遮蔽されるバルコニー35には、屋外用のベンチ35aやテーブル35bが設置されており、居住者の憩いの場としても、入浴後の涼み場としても利用することができる。また、このバルコニー35には、図示しない物干し装置が設けられており、屋外における物干しスペースとしても利用できる。
そして、このようなバルコニー35と、バルコニー35に隣接する洗面スペース32、洗面スペース32に隣接する脱衣所33には、洗濯物を洗って干し、畳んで仕舞うための動線が形成されており、洗濯に係る作業の効率を向上させることができる。
また、本実施形態においては、低天井収納空間である第一収納空間21、第二収納空間23、第三収納空間27はそれぞれ隣接しているものの、壁によって隔てられているが、その壁に開口部を形成して各収納空間21,23,27を連通してもよい。開口部は、人の出入りが可能な開口部でもよいし、空気の滞留を防ぐための換気用開口部でもよい。
さらに、本実施形態においては、各収納空間21,23,27の天井高は、上記のように0.8〜1.4メートルに設定されているが、各収納空間21,23,27に付与される機能や、各収納空間21,23,27の上方に設けられる部屋などの構造に応じて天井高は変更される。第一収納空間21においては、玄関土間部20bと連続する土間収納部21aは天井高が高く、土間収納部21aの北側にある備蓄庫21bは、第一床2a上に位置するため、土間収納部21aよりも天井高が低い。また、図6に示すように、第三収納空間27におけるクローゼット部27aの上方にはバルコニー35が位置し、バルコニー35の排水構造や屋外用の床仕上げ構造が設けられるため、第三収納空間27におけるクローゼット部27aの天井高は、上方にバルコニー35が位置する部分(設備室27bの西側に位置するクローゼット部27aの北側部分)が低く設定されている。第三収納空間27のうち上方に浴室34が位置する部分(設備室27b)も同様に天井高が低く設定されている。
本実施の形態によれば、家屋本体2の1.5層目に、屋根3のうち凹部7が形成された部分の下方に位置するバルコニー35と、当該バルコニー35に隣接して屋内に位置する洗面スペース32と、が設けられており、家屋本体2の外周部を構成する外壁のうちバルコニー35側の第一背面外壁15においてバルコニー35に面する部分が、屋外からバルコニー35に向けられる視線を遮蔽するための目隠し壁部15aとされているので、バルコニー35は、屋外に露出した空間でありながら、屋外からの視線を目隠し壁部15aによって遮蔽できる。そして、このようなバルコニー35は、家屋本体2における1.5層目の高さに設けられているため、隣接する住宅の1階部分や道路からは特に視線が届きにくい利点がある。
しかも、目隠し壁部15aは、屋根3における第二屋根面5側の軒先端部5aよりも屋内側に配置され、当該目隠し壁部15aの上端部は、軒先端部5aよりも下方に位置しているので、斜め上方からバルコニー35に向けられる視線を、目隠し壁部15aと共に軒先端部5aによって遮蔽することができる。さらに、目隠し壁部35の上端部は、バルコニー35と洗面スペース32との間の第二背面外壁16に形成された掃き出し窓16aの上端部と同程度の高さに位置しているので、目隠し壁部15aは、少なくとも建築基準法施行令に定められた手摺壁の高さ(1.1メートル)よりも格段に高い状態となっており、上方からバルコニー35に真っ直ぐ向けられる視線を遮蔽することができる。
これにより、屋外からバルコニー35への視線を遮蔽してプライバシーを確保することができ、結果的に、バルコニー35を平屋型の住宅1にも採用することが可能となる。
また、第二床2bは、第一床2aにおける一部の上方に設けられ、第一床2aと第二床2bとの間は低天井収納空間21,23,27とされているので、家屋本体2の1.5層目を構成する第二床2b上にバルコニー35を確保しつつ、収納スペースを確保することができ、家屋本体2内の空間を効率良く利用することができる。
換言すれば、屋外からの視線を遮蔽する上で有利な、高さの高い位置に半屋外空間35を設けるために、第二床2bが第一床2aよりも半層分高い位置に設けられているが、第二床2bの下方を低天井収納空間21,23,27とすれば、第二床2bを単に半層分高い位置に設けただけの場合よりも、家屋本体2内における空間の有効利用につながるので好ましい。
また、第一背面外壁15とは反対側に位置する第二正面外壁12には掃き出し窓12a及び高窓12bが形成され、当該掃き出し窓12a(及び高窓12b)の上端部は、目隠し壁部15aの上端部よりも下方に位置しているので、暖められた空気が上昇する性質を利用すれば、掃き出し窓12a(及び高窓12b)からバルコニー35まで風を通した場合に、暖められた空気を排出しやすく、家屋本体2内の換気効率を高めることができる。
また、このように家屋本体2内の換気効率を高める構成も、バルコニー35を家屋本体2の1.5層目に設けるために設定された第一床2aと第二床2bとの高低差に起因するものであるため、家屋本体2内における空間の有効利用に貢献している。
また、目隠し壁部15aと、バルコニー35と洗面スペース32との間の第二背面外壁16との間には、バルコニー35に面する第三背面外壁17及び第四背面外壁18が設けられ、当該第三背面外壁17及び第四背面外壁18には、嵌め殺しの左側採光窓17aと右側採光窓18aがそれぞれ形成されているので、主寝室26及び浴室34における採光性を向上させることができる。
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。また、以下の各変形例において、上述の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
本変形例においては、図7に示すように、屋根3のうち第二屋根面5側に、天窓6が設けられている。天窓6は、屋根3に対し、屋根3の上方空間と屋内空間とを連通する風洞部6aの上端開口部を開閉可能に設けられており、屋根3の棟部と凹部7との間に位置し、かつ、左右方向の中央部に位置している。
上記の実施形態においては、仕切壁32aの上端部はガラス壁とされていたが、本変形例における仕切壁32aの上端部はガラリ壁とされており、洗面スペース32側と共用スペース30側との間で空気を流通させることができる。また、空気の流通だけでなく、ガラリ壁を通じて光を通過させるようにしてもよい。
さらに、洗面スペース32の天井32dには開口部が形成されており、その上方には、屋根3の第二屋根面5側に形成された天窓6が配置された状態となっている。洗面スペース32の天井32dに形成された開口部と天窓6との間は、筒状に形成された上記の風洞部6aとされており、洗面スペース32と屋根3上方の屋外との間で空気を流通させることができる。
なお、空気は、暖められると上昇する性質を備えていることから、洗面スペース32内の暖められた空気は、風洞部6a内に上昇する。ここで天窓6を開放すると、風洞部6a内の暖められた空気は更に上昇し、屋外に排出されることになる。
また、風洞部6aは筒状に形成されているため煙突効果を発揮し、暖められた空気の排出効果が高められることになる。
さらに、洗面スペース32側と共用スペース30側との間も、上記のガラリ壁又は出入口によって空気の流通が可能であるため、共用スペース30及び主居室22側からも空気を集めて天窓6から屋外に排出できるようになっている。
主居室22の天井は上記のように傾斜天井22eであるため、暖められた空気ほど共用スペース30側(洗面スペース32側)に集まりやすくなっている。さらに、第二正面外壁12の掃き出し窓12aや第四正面外壁14の玄関ドア14aを開けて屋外から多くの空気を取り込めば、その分、多くの暖められた空気を天窓6から排出できるので換気効率を高めることができる。本実施形態における第二正面外壁12の高窓12b及び第四正面外壁14の玄関高窓14bは共に嵌め殺し窓とされているが、開閉可能な高窓とすれば、第二正面外壁12の掃き出し窓12aや第四正面外壁14の玄関ドア14aを開けなくても空気を取り込むことができるので好ましい。
本変形例によれば、屋根3のうち洗面スペース32の上方に開閉可能に構成された天窓6が設けられ、当該天窓6によって洗面スペース32と屋根3の上方空間とが連通しているので、第二正面外壁12に形成された掃き出し窓12a(及び高窓12b)からバルコニー35に向かう暖められた空気を天窓6から屋外に排出することができ、家屋本体2内の換気効率をより一層高めることができる。
1 住宅
2 家屋本体
2a 第一床
2b 第二床
3 屋根
5 第二屋根面
5a 軒先端部
6 天窓
6a 風洞部
7 凹部
7a 棟側端部
7b 左側端部
7c 右側端部
12 第二正面外壁
12a 掃き出し窓
12b 高窓
15 第一背面外壁
15a 目隠し壁部
16 第二背面外壁
16a 掃き出し窓
17 第三背面外壁
17a 左側採光窓
18 第四背面外壁
18a 右側採光窓
21 第一収納空間
22 主居室
22e 天井
22A 吹抜部
26 主寝室
26A 吹抜部
27 第三収納空間
30 共用スペース
32 洗面スペース
32a 仕切壁
32b 引き戸
32d 天井
35 バルコニー

Claims (5)

  1. 第一床によって床が構成された1層目と、前記第一床よりも半層高い位置に設けられた第二床によって床が構成された1.5層目と、からなる家屋本体と、
    前記家屋本体の上端部に設けられた屋根と、を備えた平屋型の住宅であって、
    前記屋根は、当該屋根の縁部が切り欠かれて形成された凹部を有し、平面視において略凹字型に形成されており、
    前記家屋本体の前記1.5層目には、前記屋根のうち前記凹部が形成された部分の下方に位置する半屋外空間と、当該半屋外空間に隣接して屋内に位置する屋内部屋と、が設けられており、
    前記家屋本体の外周部を構成する外壁のうち前記半屋外空間側の外壁において前記半屋外空間に面する部分が、屋外から前記半屋外空間に向けられる視線を遮蔽するための目隠し壁部とされ、
    前記目隠し壁部は、前記屋根の縁部よりも屋内側に配置され、当該目隠し壁部の上端部は、前記屋根の縁部よりも下方に位置するとともに、前記半屋外空間と前記屋内部屋との間の壁に形成された出入り用の開口部の上端部と同程度の高さに位置していることを特徴とする住宅。
  2. 請求項1に記載の住宅において、
    前記第二床は、前記第一床における一部の上方に設けられ、前記第一床と前記第二床との間は低天井収納空間とされていることを特徴とする住宅。
  3. 請求項1又は2に記載の住宅において、
    前記家屋本体の外周部を構成する外壁のうち前記半屋外空間側の外壁とは反対側に位置する他の外壁には開口部が形成され、当該開口部の上端部は、前記目隠し壁部の上端部よりも下方に位置していることを特徴とする住宅。
  4. 請求項3に記載の住宅において、
    前記屋根のうち前記屋内部屋の上方に開閉可能に構成された天窓が設けられ、当該天窓によって前記屋内部屋と前記屋根の上方空間とが連通していることを特徴とする住宅。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の住宅において、
    前記目隠し壁部と、前記半屋外空間と前記屋内部屋との間の壁との間には、前記半屋外空間に面する側壁が設けられ、当該側壁には開口部が形成されていることを特徴とする住宅。
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