JP2021010337A - 低カフェインコーヒー濃縮液 - Google Patents

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Abstract

【課題】カフェイン含有量が低減されていながら、コーヒー本来の香味、特に深いコクと後口の苦味が損なわれていない、本格的なカフェ・ラテの香味を味わうことができる飲料を調製するための低カフェインコーヒー濃縮液を提供する。【解決手段】カフェイン含有量を低減したコーヒー濃縮液において、カフェインファン有料と酢酸含有量とを特定の範囲に調整することにより、コーヒーの呈味が増強され、コーヒー本来の香味が損なわれることなく、本格的なカフェ・ラテの香味が奏される。【選択図】図1

Description

本発明はコーヒー濃縮液に関し、特に、ミルクで希釈してカフェ・ラテを作るための低カフェインコーヒー濃縮液に関する。
カフェ・ラテは、エスプレッソ(espresso)と牛乳とを混ぜたイタリア発祥の飲み物である。近年、アメリカ式のカフェバーが浸透し、日本でもカフェ・ラテが嗜好飲料として定着している。そして、お店のような贅沢な味わいのカフェ・ラテを家庭で手軽に作ることができる、カフェ・ラテ用のコーヒー濃縮液が種々開発されている(たとえば非特許文献1、2)。
ところで、コーヒーに含まれるカフェインは、中枢神経系統や心臓を刺激したり、胃や腸などの消化器官を刺激したりすることがあり、これらの刺激への感受性が強い人や健康志向の高い人からは忌避される傾向がある。そこで、カフェインを低減又は除去したカフェインレスコーヒーが開発され、市販されている。
しかし、カフェインはコーヒーの主要な呈味成分の一つであり、これを低減又は除去してしまうとコーヒー特有のコクや苦味が薄れてしまい、風味が損なわれてしまうという問題がある。そこで、カフェインレスコーヒーの風味を改善する方法が種々提案されている。カフェインレスコーヒーの風味を改善する方法としては、たとえば、カフェインレスコーヒーにテアニンを添加する方法(特許文献1)、カフェインレスコーヒーにイソ吉草酸エチルを含有させる方法(特許文献2)、カフェインレスコーヒーに硫酸カリウム及び/又は乳酸カリウムを含有させる方法(特許文献3)、脱カフェイン処理されているコーヒー分に、バリン、ロイシン、イソロイシンなどの中性アミノ酸を添加する方法(特許文献4)、低カフェインコーヒーにケルセチン配糖体を配合する方法(特許文献5)等が挙げられる。
特開2004−105003号公報 再表2011−108631号公報 特開2015−50959号公報 特開2009−254307号公報 特開2017−143831号公報
サントリー食品インターナショナル、ニュースリリース、"「ボス ホームエスプレッソ ラテミックス」新発売"、[online]、2016/2/15、[2019年6月28日検索]、インターネット<URL:https://www.suntory.co.jp/softdrink/news/pr/article/SBF0395.html> 日本コカ・コーラ、ニュースリリース、"「ジョージア ヨーロピアン 猿田彦珈琲監修のコーヒーベース」4月9日(月)から全国で発売 "、[online]、2018/4/2、[2019年6月28日検索]、インターネット<URL:https://www.cocacola.co.jp/press-center/news-20180402-11>
カフェ・ラテを作るためのコーヒー濃縮液は、ミルクで希釈して飲用に供されるものであるため、ミルクと混ぜても香味が希薄化されることなく、コーヒー特有の濃さ(コク)や苦味が感じられることが重要である。特に、カフェイン含有量を低減したコーヒー濃縮液は、呈味成分であるカフェインの含有量が少ないため、ミルクで希釈すると、コーヒー本来の香味である深いコクや、後口に感じられるコーヒー独特の苦味(本明細書において、後口の苦味とも表記する)が損なわれやすいという問題がある。
本発明は、カフェイン含有量が低減されていながら、コーヒー本来の香味、特に深いコクと後口の苦味が損なわれていない、本格的なカフェ・ラテの香味を味わうことができる飲料を調製するための、低カフェインコーヒー濃縮液を提供することを目的とする。
本発明者らは、カフェイン含有量を低減したコーヒー濃縮液において、カフェイン含有量と酢酸含有量とを特定の範囲に調整することにより、ミルクで希釈した場合でも、コーヒーの呈味が増強され、深いコクや後口の苦味といったコーヒー本来の香味が損なわれることなく、本格的なカフェ・ラテの香味が奏されることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、これに限定されるものではないが、以下に関する。
[1]
3〜6倍の希釈倍率で希釈して生じる飲料を飲用に供するための低カフェインコーヒー濃縮液であって、以下(i)〜(iv)を満たす低カフェインコーヒー濃縮液;
(i)前記希釈して生じる飲料中のカフェイン濃度が0.1〜10mg/100gとなる濃度のカフェイン(A)を含み、
(ii)前記希釈して生じる飲料中の酢酸濃度が1mg/100g以上となる濃度の酢酸(B)を含み、
(iii)カフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]が0.7〜25であり、
(iv)コーヒーフレーバーを含む。
[2]
前記希釈して生じる飲料中のカフェイン濃度が0.5〜6mg/100gとなる濃度のカフェイン(A)を含む、[1]に記載の低カフェインコーヒー濃縮液。
[3]
コーヒー抽出物を含む、[1]又は[2]に記載の低カフェインコーヒー濃縮液であって、コーヒー固形分の濃度が5〜12重量%である、低カフェインコーヒー濃縮液。
[4]
コーヒー固形分の濃度が6〜11重量%である、[3]に記載の低カフェインコーヒー濃縮液。
[5]
コーヒー抽出物及びコーヒー香料を含む、[3]又は[4]に記載の低カフェインコーヒー濃縮液。
[6]
コーヒー固形分濃度に対するカフェイン濃度(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)が2×10−3以下である、[3]〜[5]のいずれかに記載の低カフェインコーヒー濃縮液。
[7]
コーヒー固形分濃度に対するカフェイン濃度(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)が4×10−4以下である、[6]に記載の低カフェインコーヒー濃縮液。
[8]
pHが5.0〜7.0である、[1]〜[7]のいずれかに記載の低カフェインコーヒー濃縮液。
[9]
pHが5.3〜6.0である、[8]に記載の低カフェインコーヒー濃縮液。
[10]
ミルクで希釈するための、[1]〜[9]のいずれかに記載の低カフェインコーヒー濃縮液。
[11]
3〜6倍の希釈倍率で希釈して生じる飲料を飲用に供するための低カフェインコーヒー濃縮液の製造方法であって、
(i)前記希釈して生じる飲料中のカフェイン濃度が0.1〜10mg/100gとなるような濃度でカフェイン(A)を配合し、
(ii)前記希釈して生じる飲料中の酢酸濃度が1mg/100g以上となる濃度で酢酸(B)を配合し、
(iii)カフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]を0.7〜25に調整し、
(iv)コーヒーフレーバーを配合する
工程を含む、製造方法。
本発明のカフェイン含有量を低減したコーヒー濃縮液を用いることにより、カフェインが低減されているにもかかわらず本格的なカフェ・ラテの香味を味わうことができる飲料を調製することができる。本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、ミルクと混ぜるだけで、カフェイン含有量を低減しつつ本格的な香味を有するカフェ・ラテを手軽に調製することができ、利便性にも優れている。さらに、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、カフェイン含有量と酢酸含有量とを特定の範囲に調整することで製造できるものであるため、特殊な設備を必要とせず、簡便かつ安価に提供することができるという点においても有利である。
図1は、実験4及び実験5の結果をまとめた図である。
(コーヒー濃縮液及び低カフェインコーヒー濃縮液)
本明細書において、「コーヒー濃縮液」とは、これを希釈して生じる飲料(以後、単に希釈後飲料と表記することがある)を飲用に供するための、コーヒー風味を有する液体をいう。ここで、コーヒー風味を有する液体とは、コーヒーを連想させる香気を有する液体を意味し、具体的にはコーヒーフレーバーを含有する液体を意味する。コーヒーフレーバーについては後述する。
また、本明細書において、「低カフェインコーヒー濃縮液」とは、カフェインが低減又は除去されたコーヒー濃縮液をいい、具体的には、希釈して飲用に供するためのコーヒー風味を有する液体であって、希釈後飲料中のカフェイン濃度が0.1〜10mg/100gとなる濃度のカフェインを含むものをいう。
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液を希釈するための希釈倍率は、飲用者の嗜好に合わせて適宜設定してよいが、体積比に基づいて3〜6倍とするのが好ましい。具体的には、たとえば体積比に基づいて3倍の希釈倍率とは、1体積の低カフェインコーヒー濃縮液に対して2体積の希釈媒体を加えることをいう。本明細書において、希釈倍率は体積比に基づくものとする。
本発明は、低カフェインコーヒー濃縮液において、カフェイン含有量と酢酸含有量とを特定の範囲に調整することにより、前記低カフェインコーヒー濃縮液を希釈して生じる飲料においてもコーヒーの呈味が増強されるという発見に基づくものである。酢酸によるコーヒー呈味の増強作用については後述するが、これは少量含まれるカフェインの呈味を強化するものである。したがって、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、希釈後飲料中のカフェイン濃度が少なくとも0.1mg/100gとなるものであることが必要であり、カフェインを低減する観点からは0.1〜10mg/100gとなるものであることが好ましい。本発明の効果をさらに大きく得る目的のためには、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、希釈後飲料中のカフェイン濃度が0.3〜8mg/100gとなる濃度でカフェインを含むことが好ましく、希釈後飲料中のカフェイン濃度が0.5〜6mg/100gとなる濃度でカフェインを含むことがより好ましく、希釈後飲料中のカフェイン濃度が0.8〜3mg/100gとなる濃度でカフェインを含むことが特に好ましい。また、別の観点からは、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、これに含まれるコーヒー固形分濃度に対するカフェイン濃度(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)が2×10−3以下であることが好ましく、4×10−4以下であることがさらに好ましい。コーヒー固形分濃度については後述する。
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液に含まれるカフェインの含有量は、上記希釈後飲料中のカフェイン含有量に希釈倍率を乗ずることによって算出できる。たとえば、コーヒー濃縮液の希釈倍率が4倍である場合、「希釈後飲料中のカフェイン濃度が0.1〜10mg/100gとなる濃度のカフェインを含む、コーヒー濃縮液」とは、0.4〜40mg/100gのカフェインを含むコーヒー濃縮液を意味する。このことに基づくと、3〜6倍の希釈倍率で希釈して生じる飲料を飲用に供するための、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、0.3〜60mg/100gのカフェインを含むことが好ましく、0.9〜48mg/100gのカフェインを含むことが好ましく、1.5〜36mg/100gのカフェインを含むことがより好ましく、2.4〜18mg/100gのカフェインを含むことがさらに好ましい。
コーヒー濃縮液中のカフェイン含有量や、希釈後飲料中のカフェイン含有量は、公知の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた方法等によって測定することができる。
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液において、カフェイン含有量を所望の量に調整する方法は特に制限されない。コーヒー濃縮液中のカフェイン含有量を低減する目的のためには、カフェインが除去又は低減されたコーヒー豆を原料として得られるコーヒー抽出液を用いてもよいし、コーヒー抽出液からカフェインを除去又は低減してもよい。カフェインを除去又は低減する方法としては、たとえば、精製後のコーヒー生豆からカフェインを除去する方法や、育種技術及び遺伝子組換え技術などによりカフェインを除去したコーヒー豆を用いる方法、コーヒー生豆を有機溶剤、水、超臨界流体化した二酸化炭素などの溶媒に浸してカフェインを選択的に除去する方法、活性炭及びイオン交換樹脂などによりコーヒー抽出液からカフェインを吸着除去する方法などが挙げられる。これらのカフェイン除去法又はカフェイン低減法は単独で使用してもよいし、組み合わせて使用してもよい。
一方で、低カフェインコーヒー濃縮液中のカフェイン含有量を所望の量に調整するために、カフェイン含有量を増加させることもでき、そのような場合には、飲食品上許容されるカフェイン製剤を添加することができる。
(酢酸)
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、カフェイン含有量と酢酸含有量とを特定の範囲に調整することにより、前記低カフェインコーヒー濃縮液を希釈して生じる飲料においてもコーヒー呈味が増強され、カフェインが低減されていないコーヒー濃縮液を希釈して生じる飲料の香味と同等もしくはそれ以上の深いコクや後口の苦味を有することを特徴とする。酸味成分の中でも、特異的に酢酸がカフェインの呈味増強作用を有する。
本発明のコーヒー濃縮液における酢酸の含有量は、希釈後飲料中の酢酸濃度が1mg/100g以上、好ましくは2mg/100g以上、より好ましくは3mg/100g以上、さらに好ましくは6mg/100g以上の濃度となるように調整する。
酢酸は、揮発性酸であり、刺激的な酸臭が香味に悪影響を及ぼすことが知られており、カフェインが低減処理されていない飲料においては、風味向上を目的としてコーヒー豆から酢酸を低減する処理を行うことが提案されている(例えば、特開2011−97832号公報、特再公表2005−11396号)。本発明では、カフェインが低減処理された低カフェインコーヒーの濃縮液に、酢酸を所定量含有させるものである。酢酸の含有量が少な過ぎると、目的とするカフェイン呈味の増強作用が得られないことがある。
カフェインの呈味増強作用は、酢酸の濃度に依存して大きくなる。しかし、希釈後飲料中の酢酸の濃度が25mg/100gより多いと、呈味増強効果は頭打ちとなるばかりでなく、酢酸の臭味が所望の効果を阻害することがある。これより、本発明のコーヒー濃縮液における酢酸の含有量の上限値は、希釈後の飲料に対して25mg/100g以下となる濃度で含むことが好ましく、20mg/100g以下となる濃度で含むことがより好ましく、18mg/100g以下となる濃度で含むことがより好ましい。
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液に含まれる酢酸の含有量は、カフェインの含有量と同様に、希釈後飲料中の酢酸含有量に希釈倍率を乗ずることによって算出できる。たとえば、「希釈後飲料中の酢酸濃度が1mg/100g以上となる濃度の酢酸を含む、コーヒー濃縮液」とは、コーヒー濃縮液の希釈倍率が4倍である場合、4mg/100g以上の濃度の酢酸を含むコーヒー濃縮液を意味する。このことに基づくと、3〜6倍の希釈倍率で希釈して生じる飲料を飲用に供するための、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、3mg/100g以上の酢酸を含むことが好ましく、6mg/100g以上の酢酸を含むことが好ましく、9mg/100g以上の酢酸を含むことがより好ましく、18mg/100g以上の酢酸を含むことがさらに好ましい。また、3〜6倍の希釈倍率で希釈して生じる飲料を飲用に供するための、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、150mg/100g以下の酢酸を含むことが好ましく、120mg/100g以下の酢酸を含むことが好ましく、108mg/100g以下の酢酸を含むことがより好ましい。
コーヒー濃縮液中の酢酸含有量や、希釈後飲料中の酢酸含有量は、一般的な有機酸の分析方法である高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた方法等によって測定することができる。
所望の効果を得るためには、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液においては、カフェイン(A)と酢酸(B)との濃度比[(B)/(A)]も重要である。具体的には、[(B)/(A)]が0.7〜25であり、好ましくは1〜20、より好ましくは3〜15、特に好ましくは5〜15である。特に、希釈後飲料中のカフェイン濃度が0.5〜6mg/100gとなる濃度でカフェインを含む低カフェインコーヒー濃縮液において、[(B)/(A)]を0.7〜25、1〜20、3〜15、または5〜15に調整することが好ましい。
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液に用いる酢酸としては、飲食品に添加可能な酢酸であればいずれの酢酸であってもよく、酢酸の塩であってもよい。また、酢酸成分を含む天然物からの粗抽出物、抽出物又は精製品をコーヒー濃縮液へ配合してもよい。
(コーヒーフレーバー)
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、コーヒーフレーバーを含む。本発明に用いるコーヒーフレーバーとしては、飲料に添加可能な食品添加物としてのコーヒー香料の他、コーヒーの香気成分を含む焙煎コーヒー豆の抽出物(本明細書中、「コーヒー抽出液」とも表記する)も含まれる。コーヒーフレーバーにおいてコーヒー香料及びコーヒー抽出液を含む低カフェインコーヒー濃縮液は、本発明の好適な態様の一例である。
本発明者らは、所定量の酢酸によって、コーヒーの深いコクや後口の苦味とともに、ナッツ様の香気が増強できることを見出している。したがって、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液中のコーヒーフレーバーがコーヒー香料を含む場合、コーヒー香料には、ナッツ様の香気成分が含まれることが好ましい。ナッツ様の香気成分としては、2−エチル−3,5−ジメチルピラジン、2,3−ジエチル−5−メチルピラジン、2,3,5−トリメチルピラジンなどのピラジン類が例示できる。特に、2,3,5−トリメチルピラジンはローストナッツ様の香気を有し、本発明の効果を顕著に知覚できることから好適である 。
本発明に用いるコーヒー香料としては、特に制限されず、市販のものを適宜自由に使用することができる。当業者は、コーヒーに関する用語として、焙煎・粉砕したコーヒーの香りをフレグランス、抽出したコーヒー液の香りをアロマ、コーヒー液を口に含んだときの香りをフレーバーと使い分けている場合もあるが、本明細書においてコーヒー香料とは、コーヒーフレグランス及びコーヒーアロマの香りの香料も含むものとする。
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液中にコーヒー香料を配合する場合、コーヒー香料の配合量は、使用する香料の力価やコーヒー濃縮液の希釈倍率等を考慮して、適宜設定することができるが、通常、コーヒー濃縮液に対して、0.01〜5.0重量%程度、好ましくは0.03〜4.0重量程度、より好ましくは0.05〜3.0重量%程度、さらに好ましくは0.1〜1.5重量%程度である。
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液中のコーヒーフレーバーは、コーヒー抽出液を含むものであってもよい。本明細書でいうコーヒー抽出液とは、焙煎、粉砕されたコーヒー豆を水や温水などを用いて抽出した溶液をいい、コーヒー抽出液を濃縮したコーヒーエキス、コーヒー抽出液を乾燥した固形状の乾燥物を水や温水などで適量に調整した溶液も含まれる。
コーヒー抽出液に用いられるコーヒー豆の種類は、特に限定されないが、例えばブルーマウンテン、ハイマウンテン、ジャマイカ、クリスタルマウンテン、グァテマラアンテイグア、コロンビアスプレモ、モカハラー、モカマタリ、キリマンジャロ、トラジャ、カロシ、ガヨマウンテン、マンデリン、ブラジル、ハワイコナ等が挙げられる。コーヒー豆種としては、アラビカ種、ロブスタ種などがある。コーヒー豆は1種でもよいし、複数種をブレンドして用いてもよい。
これらの生豆をコーヒーロースターにより焙煎したものをコーヒー抽出液の原料とすることができる。例えば、コーヒー生豆を回転ドラムの内部に投入し、この回転ドラムを回転攪拌しながら、下方からガスバーナー等で加熱することで焙煎できる。かかるコーヒー豆の焙煎の程度は、L値として14〜30程度の焙煎である。本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、カフェ・ラテの調製に用いられるものであることから、エスプレッソをイメージする味わいとすることが好ましい。コーヒー豆は深く煎るほど苦味・コクが強くなることから、エスプレッソには、通常、深煎りの焙煎豆(L値として14〜22程度、好ましくは15〜20程度)が用いられる。本発明の低カフェインコーヒー濃縮液に用いるコーヒー抽出液の原料となる焙煎コーヒー豆としても、深煎りの焙煎豆を用いることが好ましい。ここで、L値とはコーヒーの焙煎の程度を表す指標で、コーヒー焙煎豆の粉砕物の明度を色差計で測定した値である(黒を0、白を100で表す)。
焙煎コーヒー豆からのコーヒー抽出液の抽出方法についても何ら制限はなく、例えば焙煎コーヒー豆を粗挽き、中挽き、細挽きなどに粉砕した粉砕物から水や温水(0〜200℃)を用いて10秒〜30分間抽出する方法が挙げられる。抽出方法は、ドリップ式、サイフォン式、ボイリング式、ジェット式、連続カラム式等の公知の方法を適宜選択することができるなどがある。カラム式の場合には、例えば、カラム型抽出機内にコーヒー豆を収容し、抽出機内に水や温水を供給すればよい。この場合、多段階抽出することもできる。ここで、多段階抽出とは、複数の独立した抽出塔を配管で直列につないだ装置を用いた抽出方法をいう。多段階抽出を用いると、濃縮工程を経ずに、濃縮液と同等の高いコーヒー固形分濃度を有する抽出液が得られるので、香味の観点から好適な抽出方法である。
上記コーヒーフレーバーを含む液体を、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液のベースとなるコーヒー濃縮液(以後、コーヒー濃縮液ベースとも表記する)として用い、コーヒー濃縮液ベース中のカフェイン濃度、酢酸濃度、カフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]を所定の範囲に調整して、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液とすることもできる。
たとえば、上記コーヒー抽出液をそのままコーヒー濃縮液ベースとして用い、コーヒー濃縮液ベース中のカフェイン濃度、酢酸濃度、カフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]を所定の範囲に調整して、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液を調製してもよい。
また、上記コーヒー抽出液をそのままコーヒー濃縮液ベースとして用い、コーヒー濃縮液ベース中のカフェイン濃度、酢酸濃度、カフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]を所定の範囲に調整して、さらに必要に応じてコーヒー香料を添加して、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液を調製してもよい。
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液がコーヒー抽出液を含む場合、コーヒー抽出液中のコーヒー固形分濃度は、5〜12重量%とすることが好ましい。そして、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液がコーヒー抽出液を含む場合、コーヒー抽出液は、低カフェインコーヒー濃縮液中のコーヒー固形分濃度が5〜12重量%となるように、低カフェインコーヒー濃縮液中に含まれることが好ましい。5〜12重量%のコーヒー固形分濃度を有するコーヒー抽出液をそのままコーヒー濃縮液ベースとして用いて、あるいは適宜希釈して用いて、5〜12重量%のコーヒー固形分濃度を有する低カフェインコーヒー濃縮液とすることもできる。
ここで、本明細書において、コーヒー固形分とは、たとえば上記コーヒー抽出液におけるコーヒー固形分の場合、コーヒー抽出液における可溶性固形分量を、20℃における糖用屈折計示度(Brix)より求めた重量(g)をいう。具体的には、糖用屈折計(アタゴRX−5000等)を用いて、コーヒー抽出液の糖用屈折計示度(Brix)を測定し、これに、測定に使用したコーヒー抽出液量(g)を乗ずることによって、コーヒー固形分の重量(g)を算出する。また、本明細書におけるコーヒー固形分濃度とは、上記で求められたコーヒー固形分の重量(g)に基づく濃度(重量%)をいう。具体的には、コーヒー抽出液の重量に対する、上記で求められたコーヒー固形分の重量の百分率を算出することにより、コーヒー抽出液におけるコーヒー固形分濃度(重量%)を求めることができる。同様にして、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液におけるコーヒー固形分濃度を求めることができる。なお、上記Brix値を、本発明のコーヒー抽出液又は濃縮液におけるコーヒー固形分濃度としてもよい。
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液におけるコーヒー固形分の濃度が5重量%以上(好ましくは6重量%以上)であると、ミルクを用いて、たとえば3〜6倍の希釈倍率で使用した場合にも、コーヒー本来の味わいが感じられやすく、上記所定量の酢酸を含有させた場合に、より一層コーヒー本来の深いコクや苦味を増強することができる。また、香味の観点から、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液におけるコーヒー固形分の濃度の上限は12重量%であることが好ましく、11重量%であることがより好ましく、10重量%であることが特に好ましい。
(その他成分)
本発明の効果の顕著さから、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液のpHは、5.0〜7.0であることが好ましく、5.0〜6.0であることがより好ましく、5.3〜6.0であることがさらに好ましい。pH調整には、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの一般的なpH調整剤を用いることができる。
上記成分の他、本発明の効果を損なわない限りで、甘味料(ショ糖、異性化糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、ステビアなど)、酸化防止剤(L−アスコルビン酸ナトリウムなど)、乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなど)、酸味料、香料等を適宜配合することができる。
(希釈媒体)
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液を希釈するための希釈媒体としては、飲食品上許容できる液体であればいずれを用いてもよいが、ミルクを用いることが好ましい。
本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、カフェイン含有量と酢酸含有量を所定範囲内に調整することにより、希釈媒体で希釈して生じる飲料においてもコーヒー呈味が増強され、カフェインが低減されていないコーヒー濃縮液を希釈して生じる飲料の香味と同等もしくはそれ以上の深いコクや後口の苦味をもたらすことを特徴とする。そのため、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、たっぷりのミルクで混ぜた場合にも、ミルクに負けないコーヒーの豊かなコクとしっかりとした苦味(特に、後口の苦味)を感じる飲料を調製することができる。このように、本発明の低カフェインコーヒー濃縮液は、ミルクで希釈するための濃縮液として好適に使用される。ここで、本明細書でいうミルクとは、そのままではコーヒーの香味を希薄化させる、タンパク質や脂肪が微細なコロイド粒子となって存在する白色の液体をいい、牛乳などの動物性ミルクの他、豆乳やアーモンドミルク、ライスミルク、ココナッツミルクなどの植物性ミルクが含まれるものとする。
(低カフェインコーヒー濃縮液の製造方法)
本発明は、別の観点からは、カフェイン含有量が低減されていながら、コーヒー本来の香味、特に深いコクと後口の苦味が損なわれていない、本格的なカフェ・ラテの香味を味わうことができる飲料を調製するための、低カフェインコーヒー濃縮液を製造する方法にも関する。
具体的には、本発明は、3〜6倍の希釈倍率で希釈して生じる飲料を飲用に供するための低カフェインコーヒー濃縮液の製造方法であって、
(i)前記希釈して生じる飲料中のカフェイン濃度が0.1〜10mg/100gとなるような濃度でカフェイン(A)を配合し、
(ii)前記希釈して生じる飲料中の酢酸濃度が1mg/100g以上となる濃度で酢酸(B)を配合し、
(iii)カフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]を0.7〜25に調整し、
(iv)コーヒーフレーバーを配合する
工程を含む、製造方法に関する。
以下、実験例を示して本発明の詳細を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、本明細書において、特に記載しない限り、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
本実施例中、飲料中の各成分量は以下の方法により測定した。
<カフェイン濃度の測定>
カフェイン濃度は、各サンプルを移動相Aで10倍希釈(w/w)した後、メンブランフィルター(ADVANTEC製 Cellulose Acetate 0.45μm)で濾過し、HPLCに注入して定量した。HPLCの測定条件は以下の通りである。
・カラム:TSK-gel ODS-80TsQA(4.6mmφx150mm、東ソー株式会社)
・移動相:A:水:トリフルオロ酢酸=1000:0.5
B:アセトニトリル:トリフルオロ酢酸=1000:0.5
・流速:1.0ml/min
・カラム温度:40℃
・グラディエント条件;分析開始から5分後まではA液100%保持、
5分から10分まででB液7.5%、
10分から20分まででB液10.5%、
20分から32分までB液10.5%保持、
32分から45分まででB液26.3%、
45分から46分まででB液75.0%、
46分から51分までB液75.0%保持、
51分から52分まででB液0%、
52分から58分までB液0%保持。
・注入量:5.0μl
・検出波長:280nm
・リテンションタイム:19.3分
・標準物質:カフェイン(無水)(ナカライテスク株式会社)
<酢酸濃度の測定>
各サンプル飲料と0.5%過塩素酸を混合し、イオン交換水にてメスアップして希釈後、メンブランフィルター(ADVANTEC製 Cellulose Acetate 0.45μm)で濾過し、HPLCに注入して定量した。HPLCの測定条件は以下の通りである。
・機種:LC-20AD(株式会社島津製作所)
・検出器:電気伝導度計 CDD-10AVP(株式会社島津製作所)
・カラム:Shim-pack SCR-102H×2 φ8mm×300mm日立化成工業株式会社)
・移動相:5mmol/Lp-トルエンスルホン酸水溶液
・反応液:p-トルエンスルホン酸を水で希釈してp-トルエンスルホン酸濃度を5mmol/lとした水溶液であって、20mmol/lのBis-Tris及び0.1mmol/lのEDTAを含む水溶液
・流量:移動相0.8ml/min、反応液0.8ml/min
・カラム温度:45℃
・注入量:10μl
[実験1]
低カフェインコーヒー濃縮液を牛乳で希釈して生じる飲料において、酢酸濃度とコク、苦味及び香りの強さの関係を調べた。
まず、低カフェインコーヒー濃縮液サンプルを調製した。イオン交換水に、カフェイン抽出物(白鳥製薬社製)とピラジン類を含む市販のコーヒー香料とを、低カフェインコーヒー濃縮液中の最終濃度が表1の「濃縮液」の行に示す濃度となるように配合し、さらに、種々の量の粉末酢酸(日本合成化学社製)を添加して、表1の「濃縮液」の行に示す種々の酢酸濃度を有する低カフェインコーヒー濃縮液を調製した。pHが5.0を下回る場合は、炭酸水素ナトリウムを用いてpH5.0〜5.5となるように調整した。この酢酸濃度の異なる低カフェインコーヒー濃縮液を、牛乳で5倍に希釈(コーヒー風味液:牛乳=1:4)し、カフェイン濃度:2mg/100g、コーヒー固形分濃度:0%カフェ・ラテ風飲料を得た。
このカフェ・ラテ風飲料について、トレーニングされた専門パネル5名により官能評価を実施した。評価は、酢酸無添加の試料(試料1−1)を対照として、カフェ・ラテ、すなわちエスプレッソと牛乳を混ぜた飲料の味わいに近づいたか否かを評価した。具体的には、コーヒーのコク(コーヒーの濃さがしっかりと感じられること)、苦味(コーヒーの苦味がしっかりと感じられること)、香り(コーヒーの香りがしっかりと感じられること)について各パネルが個別に評価し、5名のパネル全員が対照と比べてカフェ・ラテに似た風味であると評価した場合を○、3〜4名のパネルが対照と比べてカフェ・ラテに似た風味であると評価した場合を△、2名以下のパネルが対照と比べてカフェ・ラテに似た風味であると評価した場合(パネル全員が対照と変わらないと評価した場合を含む)を×とした。
結果を表1に示す。5倍希釈という多量の牛乳で希釈して生じたカフェ・ラテ風味飲料中に、酢酸が1mg/100g以上の濃度で含まれる場合に、牛乳独特のまろやかさのあるとろっとした口あたりに加えて、コーヒーの呈味(コク、苦味)と香り(特にナッツ様の香気)が酢酸の濃度に依存して増強され、カフェ・ラテに似た風味となった。
[実験2]
コーヒー濃縮液を牛乳で希釈した場合におけるカフェイン濃度と酢酸濃度との関係を調べた。
表2−1〜2−4の「濃縮液」の行に示す濃度となるようにカフェインを処方する以外は、実験1と同様にしてコーヒー濃縮液を調製した。これらのコーヒー濃縮液を牛乳で5倍に希釈し、カフェイン濃度ごとに酢酸無添加の試料(試料2−1、2−4、2−7、2−10、2−13、2−16、2−19、2−22)を対照として、実験1と同様に官能評価を実施した。
結果を表2に示す。希釈により生じた飲料中のカフェイン濃度が0.1mg/100g未満の場合(試料2−2、2−3、2−5、2−6)、酢酸によるコーヒーの呈味や香りの増強作用は確認できなかった。一方、希釈により生じた飲料中のカフェイン濃度が10mg/100gを超える濃度でカフェインが含まれている場合(試料2−20、2−21)、酢酸を添加しなくても十分なコーヒー風味を有するため、酢酸によるコーヒーの呈味や香りの増強作用が確認できなかった。これより、本願発明の効果を奏するには、希釈後の飲料に対して0.1〜10mg/100gとなる濃度のカフェインが必要であることが判明した。
[実験3]
酢酸のカフェイン呈味増強作用に対するpHの影響を調べた。実験1の試料1−5(pH5.5)に、リン酸及び炭酸水素ナトリウムを適宜添加し、pH4.0〜7.5の低カフェインコーヒー濃縮液とした。それぞれのpHにおいて酢酸無添加の対照品を調製し、低カフェインコーヒー濃縮液と対照品について、実験1と同様に牛乳で5倍に希釈して官能評価を行った。
低カフェインコーヒー濃縮液のpHが5.0を下回る場合、低カフェインコーヒー濃縮液を牛乳と混ぜた場合に凝集沈殿を発生した。凝集により、コーヒーの味や香りが知覚しにくくなったのか、酢酸を添加してもカフェイン呈味増強効果を顕著に感じることができなかった。一方、低カフェインコーヒー濃縮液のpHが7.0を超える場合、飲料全体の味がぼやけており、コーヒーの味もミルクの味も知覚しにくく、酢酸を加えた場合でも、パネルのうちの数名は、コーヒー感が向上していると答えたが、低カフェインコーヒー濃縮液のpHが5.0〜6.0であるもの、またはpHが5.3〜6.0であるものにおけるような顕著な効果はないと答えた。
[実験4]
コーヒー抽出液及びコーヒー香料を配合して調製した低カフェインコーヒー濃縮液を牛乳で希釈した場合における、酢酸濃度とコク、苦味及び香りの強さとの関係を調べた。
まず、低カフェインのコーヒー抽出液を調製した。具体的には、超臨界二酸化炭素抽出法でカフェインが低減された市販の焙煎コーヒー豆(L値≒18)を用い、再表2005/011396の実施例3に記載の方法と同じ水蒸気処理を行って、低カフェインの水蒸気処理コーヒー焙煎豆を得た。この焙煎豆を中挽きに粉砕して多段階のカラム式抽出装置に詰め、熱水を加えて多段階抽出を行い、抽出液のBrix(すなわち抽出液におけるコーヒー固形分濃度)が12%のコーヒー抽出液を得た。このコーヒー抽出液を水で希釈してコーヒー固形分濃度が5%のコーヒー抽出液とした。これらコーヒー固形分濃度が5%のコーヒー抽出液をコーヒー濃縮液ベースとして使用し、コーヒー固形分濃度が5%の低カフェインコーヒー濃縮液を調製した。
具体的には、このコーヒー固形分濃度が5%のコーヒー抽出液と、実験1で用いた酢酸と、ピラジン類を含むコーヒー香料(実験1と異なる香料)とを、表3−1に示す処方で配合し、炭酸水素ナトリウムを用いてpHが5.3〜pH6.0となるように調整して、表3−1の『濃縮液』の行に示す各成分の含有量を有する低カフェインコーヒー濃縮液(試料4−1〜4−7)を調製した。また、対照として、イオン交換水に、カフェイン9mg/100gと上記コーヒー香料0.3g/100gを添加して、コーヒー抽出液を含まず、カフェイン濃度及びコーヒー香料濃度が同じ低カフェイン対照コーヒー濃縮液を調製した。このようにして調製した酢酸濃度の異なる低カフェインコーヒー濃縮液及び低カフェイン対照コーヒー濃縮液を、牛乳で4倍に希釈(コーヒー濃縮液:牛乳=1:3)し、カフェ・ラテ風飲料を得た。
また、コーヒー固形分濃度が5%のコーヒー抽出液に実験1で用いたカフェイン20mg/100gを添加し、上記コーヒー香料を添加して、表3−2の『濃縮液』の行に示す各成分の含有量を有する高カフェインコーヒー濃縮液(試料4−8〜4−10)を調製した。また、対照として、コーヒー抽出液を含まず、カフェイン濃度及びコーヒー香料濃度が同じ高カフェイン対照コーヒー濃縮液を調製した。このようにして調製した酢酸濃度の異なる高カフェインコーヒー濃縮液及び高カフェイン対照コーヒー濃縮液を、牛乳で4倍に希釈(コーヒー濃縮液:牛乳=1:3)し、カフェ・ラテ風飲料を得た。
これらのカフェ・ラテ風飲料について、カフェイン濃度及びコーヒー香料濃度が同じ対照飲料と比べた官能評価を、実験1と同様にして実施した。
結果を表3−1及び表3−2に示す。希釈により生じた飲料中のカフェイン濃度が1〜10mg/100gの範囲内(2.3mg/100mg)となる低濃度のカフェインを含む低カフェインコーヒー濃縮液では、希釈により生じた飲料中の酢酸(B)の濃度が1mg/100g以上となる濃度の酢酸(B)を含み、かつカフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]が0.7〜11となるように調整することにより、コーヒーの濃さや苦味がしっかりと感じられ、エスプレッソのような芳醇なコーヒーを想起できるカフェ・ラテとなった。表2の結果と合わせると、カフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]は、0.7〜25の範囲とすることが好ましいことが示された。
[実験5]
実験4で調製したコーヒー固形分濃度が12%のコーヒー抽出液を用い、これに適量の水を混合してコーヒー固形分濃度が2%、9%、12%のコーヒー抽出液とした。これらコーヒー固形分濃度が2%、9%、12%のコーヒー抽出液をコーヒー濃縮液ベースとして使用し、コーヒー固形分濃度が2%、9%、12%の低カフェインコーヒー濃縮液をそれぞれ調製した。具体的には、これら異なるコーヒー固形分濃度のコーヒー抽出液に対し、表4−1及び4−2の処方となるように、実験4と同様にしてコーヒー香料及び種々の濃度の酢酸を配合して、異なるコーヒー固形分濃度及び異なる酢酸濃度を有する低カフェインコーヒー濃縮液を得、牛乳で4倍に希釈して、実験1と同様に官能評価を行った。
結果を表4−1及び4−2に示す。コーヒー抽出物由来のカフェインを含有する飲料であっても、希釈後の飲料に対して1〜10mg/100gとなるような低濃度のカフェインを含むコーヒー濃縮液では、希釈後飲料における酢酸の含有量が1mg/100g以上となる濃度の酢酸(B)を含み、かつカフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]が0.7〜25の範囲、特に3〜15の範囲となるようにすることにより、コーヒーの濃さや苦味がしっかりと感じられ、エスプレッソのような芳醇なコーヒーを想起できるカフェ・ラテとなった。
図1に、実験4及び実験5の結果をまとめた図を示す。図中、●印は専門パネルが特にコーヒーのコクや苦味が感じられると評価した飲料であり、飲みほした後のアフターテイストにまでコーヒーの余韻を残し、長い時間口の中に、心地良いコーヒーのコクと苦味を残してくれるカフェ・ラテ風飲料であると評価した。

Claims (5)

  1. 3〜6倍の希釈倍率で希釈して生じる飲料を飲用に供するための低カフェインコーヒー濃縮液であって、以下(i)〜(iv)を満たす低カフェインコーヒー濃縮液;
    (i)前記希釈して生じる飲料中のカフェイン濃度が0.1〜10mg/100gとなる濃度のカフェイン(A)を含み、
    (ii)前記希釈して生じる飲料中の酢酸濃度が1mg/100g以上となる濃度の酢酸(B)を含み、
    (iii)カフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]が0.7〜25であり、
    (iv)コーヒーフレーバーを含む。
  2. コーヒー抽出物を含む、請求項1に記載の低カフェインコーヒー濃縮液であって、コーヒー固形分の濃度が5〜12重量%である、低カフェインコーヒー濃縮液。
  3. pHが5.0〜7.0である、請求項1又は2に記載の低カフェインコーヒー濃縮液。
  4. ミルクで希釈するための、請求項1〜3のいずれかに記載の低カフェインコーヒー濃縮液。
  5. 3〜6倍の希釈倍率で希釈して生じる飲料を飲用に供するための低カフェインコーヒー濃縮液の製造方法であって、
    (i)前記希釈して生じる飲料中のカフェイン濃度が0.1〜10mg/100gとなるような濃度でカフェイン(A)を配合し、
    (ii)前記希釈して生じる飲料中の酢酸濃度が1mg/100g以上となる濃度で酢酸(B)を配合し、
    (iii)カフェイン(A)と酢酸(B)の濃度比[(B)/(A)]を0.7〜25に調整し、
    (iv)コーヒーフレーバーを配合する
    工程を含む、製造方法。
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