JP2017163864A - 容器詰め濃縮コーヒー飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】湯、水又は牛乳などで希釈した場合でも、コーヒー特有の香りや厚みある味わいが保持される容器詰めコーヒー飲料の提供。【解決手段】コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)が0.05〜0.38であり、カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値Y(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)が5〜100×10−3である、容器詰めコーヒー飲料。好ましくは前記濁度が0.10〜0.37であり、前記Yが10〜60×10−3であり、カフェイン濃度が100〜300mg/100gであり、pHが5.0〜6.0であることが好ましい容器詰めコーヒー飲料。【選択図】なし

Description

本開示は、容器詰め濃縮コーヒー飲料に関する。より詳しくは、コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)が特定の範囲内にあり、かつカフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値が特定の範囲内にある容器詰めコーヒー飲料、及びその製造方法などに関する。
コーヒー飲料は嗜好品として広く愛好され、その需要もますます増大すると共にニーズの多様化が進んでいる。例えば、コーヒー特有の香りや重厚な味わいを有する濃厚なコーヒー飲料のニーズが存在する。また、飲用時に湯又は水で適宜希釈してフレッシュさを付与しつつも、コーヒー本来の香りや味わいを有するコーヒー飲料のニーズも存在する。さらに、飲用時に牛乳などで希釈してカフェオレなどにしつつも、コーヒー本来の香りや味わいを楽しみたいというニーズも存在する。
しかしながら、飲用時にコーヒー飲料を湯、水又は乳などで希釈して飲用する場合には、原料のコーヒー飲料におけるコーヒー特有の香りや味わいが大幅に低下する。そこで、コーヒー特有の香りや味わいを豊富に付与する有効な手段として、コーヒー固形分濃度の高いコーヒー濃縮液を原料として用いることが挙げられる。例えば、特許文献1には高濃度のクロロゲン酸を含むコーヒー濃縮組成物が開示されている。
しかしながら、コーヒー固形分濃度を高めるために熱濃縮を施したコーヒー抽出液は、濁度が高く、凝集物などが発生する場合もあり、外観上好ましくない。そのため、湯、水又は乳などで希釈してもコーヒー特有の香りや厚みある味わいを保持したコーヒー飲料を開発する強いニーズが存在する。
特開2012−095647号公報
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、湯、水又は乳などで希釈した場合でも、コーヒー特有の香りや味わいが保持されたコーヒー飲料を提供することなどである。
上述の課題を解決するため、本発明に係る容器詰めコーヒー飲料は、コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)が0.05〜0.38であり、カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)が5×10−3〜100×10−3であることを特徴とする。
1.コーヒー飲料
1−1.コーヒー飲料
本明細書でいう「コーヒー飲料」とは、コーヒー分を原料として使用した飲料を意味する。また、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料は、飲用時に任意の希釈液で適宜希釈して飲む飲料であることが好ましい。そのため、ある態様では、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料は濃縮コーヒー飲料である。なお、本明細書において「濃縮コーヒー飲料」とは、希釈せずに飲用される一般的なコーヒー飲料よりも、飲料中のコーヒー固形分濃度が高いものをいう。
本明細書において「コーヒー分」とは、コーヒー豆由来の成分を含有する溶液のことをいい、例えば、コーヒー抽出液、すなわち、焙煎、粉砕されたコーヒー豆を水や温水などを用いて抽出した溶液が挙げられる。また、コーヒー抽出液を濃縮したコーヒーエキス、コーヒー抽出液を乾燥したインスタントコーヒーなどを、水や温水などで適量に調整した溶液も、コーヒー分として挙げられる。
本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料に用いるコーヒー豆の栽培樹種は、特に限定されず、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種などが挙げられるが、アラビカ種を用いることが好ましい。また、品種名も特に限定されず、モカ、ブラジル、コロンビア、グアテマラ、ブルーマウンテン、コナ、マンデリン、キリマンジャロなどが挙げられる。コーヒー豆は1種でもよいし、複数種をブレンドして用いてもよい。コーヒー豆の焙煎方法に関して、焙煎温度や焙煎環境に特に制限はなく、通常の方法を採用できる。さらに、その焙煎コーヒー豆からの抽出方法についても何ら制限はなく、例えば焙煎コーヒー豆を粗挽き、中挽き、細挽き等に粉砕した粉砕物から水や温水(0〜100℃)を用いて抽出する方法が挙げられる。抽出方法は、ドリップ式、サイフォン式、ボイリング式、ジェット式、連続式などがある。
本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料は任意の希釈液で適宜希釈して飲用される飲料であることが好ましい。本実施の形態に係る発明の範囲内にあるコーヒー飲料では、任意の希釈液で希釈した場合でも、コーヒー特有の香りや味わいを保持できる。希釈液の種類は特に限定されないが、例えば湯、水又は乳などが挙げられる。なお、「水」の温度は特に限定されないが、例えば0〜35℃、好ましくは5〜25℃である。また、「湯」の温度も特に限定されないが、例えば35〜100℃、好ましくは40〜95℃である。
本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料を希釈する場合の希釈液は、乳であることが特に好ましい。本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料を乳で希釈することによりコーヒー特有の香りや味わいなどが維持され、かつミルク感との好ましいバランスを有する飲料を提供することができる。本明細書において「乳」とは、コーヒー飲料にミルク風味やミルク感を付与するために添加するミルク成分を含むものをいう。例えば、生乳、牛乳、ミルク、特別牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、乳飲料、クリーム、濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、発酵乳、乳酸菌飲料などが挙げられるが、牛乳やミルクを使用することが好ましい。
本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料を前記希釈液で希釈する際の希釈率は特に限定されないが、典型的にはコーヒー飲料の容量に対する希釈液(湯、水又は乳など)の容量の比(希釈溶液の容量/コーヒー飲料の容量)は0.1〜20、好ましくは0.5〜10、より好ましくは2〜8である。
また、ある態様では、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料は任意の容器に充填された容器詰めコーヒー飲料である。本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料が充填される容器としては、殺菌方法や保存方法に合わせて適宜選択すればよく、アルミ缶、スチール缶、PETボトル、ガラス瓶、紙容器など、通常用いられる容器のいずれも用いることができる。また、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料を容器詰めする場合は、ホットパック充填法又は無菌充填法のいずれも用いることができるが、ホットパック充填法を用いることが好ましい。尚、ホットパック充填法は一般に、60℃以上に加熱された飲料を容器に充填後、直ちに密封する方法をいう。また、無菌充填装置とは一般に、高温短時間殺菌した内容物を滅菌済み容器に無菌環境下で充填、密封する装置をいう。
本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料は加熱滅菌処理されていてもよく、当該加熱滅菌処理の方法は特に限定されない。例えば、各地の法規(日本にあっては食品衛生法)に従って加熱滅菌処理を行うことができる。具体的には、高温で短時間殺菌した後、無菌条件下で殺菌処理された保存容器に充填する方法(UHT殺菌法)と、調合液を缶等の保存容器に充填した後、レトルト処理を行うレトルト殺菌法が挙げられる。UHT殺菌法の場合、通常120〜150℃で1〜120秒間程度、好ましくは130〜145℃で30〜120秒間程度の条件であり、レトルト殺菌法の場合、通常110〜130℃で10〜30分程度、好ましくは120〜125℃で10〜20分間程度の条件である。
1−2.コーヒー固形分
本実施の形態に係る発明における「コーヒー固形分」とは、原料となるコーヒー抽出液(コーヒーエキスやインスタントコーヒーを溶解させた溶液を含む)の固形分を20℃における糖用屈折計示度(Brix値)より求めた質量(g)をいう。具体的には、糖用屈折計(アタゴRX−5000等)を用いてコーヒー抽出液の糖用屈折計示度(Brix値)を測定し、これに、測定に使用したコーヒー抽出液量(g)を乗ずることによって、コーヒー固形分(g)を算出する。また、本実施の形態に係る発明におけるコーヒー固形分の濃度とは、上で求められたコーヒー固形分(g)の、コーヒー飲料に対する濃度(重量%)をいう。本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料において、コーヒー固形分の濃度は特に限定されないが好ましくは2.0〜20重量%、より好ましくは3.0〜15重量%、さらにより好ましくは4.0〜12重量%である。一般的なコーヒー飲料のコーヒー固形分濃度(1.0〜1.5重量%程度)と比較して、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料のコーヒー固形分濃度は高いため、湯、水又は牛乳などで希釈した場合でも、コーヒー特有の香りや味わいを維持できる。また、前述の通りコーヒー固形分濃度が高いため、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料の一態様は濃縮コーヒー飲料である。
上記の通り、コーヒー固形分の濃度の測定には、コーヒー抽出液が通常用いられるが、糖類の添加量やその他の成分の添加量が既知であるコーヒー飲料や、糖類の添加量やその他の成分の添加量が測定されたコーヒー飲料に関しては、コーヒー飲料の糖用屈折計示度から、既知の糖類や成分に由来する糖用屈折計示度を差し引くことにより、コーヒー抽出液の糖用屈折計示度を推定することができ、これを用いてコーヒー固形分濃度を測定することができる。
1−3.濁度
本明細書において濁度は、コーヒー飲料のコーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際のOD680nmにおける吸光度を意味する。本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料では、コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度が0.05〜0.38であり、0.10〜0.37であることが好ましく、0.15〜0.36であることがより好ましく、0.20〜0.35であることがさらにより好ましく、0.20〜0.30であることが特に好ましい。本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料の濁度を前記のような範囲にすることで、希釈液で希釈した場合にもフレッシュな味わいを感じることができ、特に乳で希釈する場合にはコーヒー特有の香りなどとミルク感とのバランスの点でも好ましい。
濁度は公知の方法で測定することができ、例えば既存の吸光光度計などによりに測定することができる。
1−4.カフェイン
コーヒー飲料特有の香りや厚みある味わいを維持させるために、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料には、カフェインを含有させることが好ましいが、カフェイン含有量が高いと、本実施の形態に係る発明の効果を低下させることがある。本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料におけるカフェインの含有量は、飲料100gに対して100〜500mgが好ましく、100〜300mgがより好ましく、150〜300mgがさらにより好ましく、180〜250mgが特に好ましい。
また、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料は、コーヒー飲料中のカフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)が5×10−3〜100×10−3であり、好ましくは10×10−3〜80×10−3、より好ましくは15×10−3〜60×10−3、特に好ましくは20×10−3〜50×10−3である。本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料のカフェイン濃度/コーヒー固形分濃度を前記のような範囲にすることで、任意の希釈液で希釈した場合にもコーヒー特有の香りや味わいを維持できる。
さらに本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料は、コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)(X)と、カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値(Y)が、Y≦500Xを満たすことが好ましい。
1−5.pH
本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料は、所定の範囲内のpHを有することが好ましい。pHの調整には一般的なpH調整剤を使用することができ、そのようなpH調整剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基や、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、リン酸水素二ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムなどの有機酸のナトリウム又はカリウム塩、および、その他食品衛生法上使用可能なpH調整剤又は酸味料が挙げられる。また、pHの異なるコーヒー抽出液を混合することにより所定のpHに調整することも可能である。
本実施の形態に係る発明において、pHは4.0〜7.0の範囲が好ましく、5.0〜6.5の範囲がより好ましく、5.0〜6.0の範囲がさらに好ましく、5.4〜6.0の範囲がさらにより好ましい。
1−6.その他の成分
上記成分の他、本実施の形態に係る発明の効果を損なわない限りで、甘味料(ショ糖、異性化糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖、キシロース、異性化乳糖、フラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、カップリングシュガー、パラチノース、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、パラチニット、還元デンプン糖化物、ステビア、グリチルリチン、タウマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン、アセスルファムK、スクラロース、ズルチンなど)、酸化防止剤(エリソルビン酸ナトリウムなど)、乳化剤(ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなど)、香料(コーヒーフレーバーなど)等を適宜配合することができる。
2.コーヒー飲料の製造方法
ある態様では、本実施の形態に係る発明はコーヒー飲料の製造方法である。当該製造方法は、コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)が0.05〜0.38であり、かつカフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)が5×10−3〜100×10−3であるコーヒー飲料を製造できるものであれば特に限定されない。例えば、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料の製造方法は、(A)コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)が0.05〜0.38となるように、飲料中のコーヒー固形分の濃度を調整する工程、(B)カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)が5×10−3〜100×10−3となるように、飲料中のカフェイン及びコーヒー固形分の濃度を調整する工程、を含むものである。また、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料の製造方法には、さらに(C)得られた飲料を容器に充填する工程を含めてもよい。
さらに、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料の製造方法には、種々の濃縮工程(凍結濃縮、熱濃縮など)を経たコーヒーエキス、又は濃縮しないコーヒーエキスを複数種混合する工程や、単独で配合する工程を含めてもよい。本明細書においてコーヒーエキスとはコーヒー豆を抽出して得られる液体をいい、好ましくは焙煎、粉砕されたコーヒー豆を水や温水などを用いて抽出した溶液をいう。また、本明細書においてコーヒーエキスには、コーヒー抽出液を濃縮したコーヒーエキス、コーヒー抽出液を濃縮しないコーヒーエキス、又はコーヒー抽出液を乾燥したインスタントコーヒーなどを水や温水などで適量に調整した溶液も含まれる。なお、コーヒー豆の品種や産地、焙煎度、抽出方法等については、コーヒー飲料に関して上述した通りである。
また、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料の製造方法において、種々の濃縮工程を経たコーヒーエキスや濃縮しないコーヒーエキスの混合比率は、コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)が0.05〜0.38となり、カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値が5×10−3〜100×10−3となる限り特に限定されない。
また、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料の製造方法には、加熱滅菌する工程や無菌充填装置を用いて容器に充填する工程などを含めてもよい。なお、容器詰めの方法や加熱滅菌の方法、無菌充填装置についてはコーヒー飲料に関して上述した通りである。
また、本実施の形態に係る発明のコーヒー飲料の製造方法には、コーヒー固形分濃度を調整する工程、カフェイン濃度を調整する工程、pHを調整する工程等を含めてもよく、必要に応じて他の成分を配合する工程を含めてもよい。コーヒー固形分の濃度、カフェインの濃度、他の成分の種類や含有量、濁度の範囲、pHの範囲等はコーヒー飲料に関して上述した通りである。また、カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値の範囲もコーヒー飲料に関して上述した通りである。
以下、実施例をもって本実施の形態に係る発明をさらに詳しく説明するが、本実施の形態に係る発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1:コーヒー飲料を希釈液で希釈した際に飲料の香味などに及ぼす影響
コーヒー固形分濃度やカフェイン濃度などの異なるコーヒー飲料をサンプル飲料として調製した。調製したサンプル飲料は表1及び2に記載の通り、比較例1〜9、実施例1〜6及び市販品1〜5である。また、比較例1〜9、実施例1〜5及び市販品1〜3は無糖飲料であり、実施例6及び市販品4〜5は有糖飲料である。なお、本実施の形態に係る発明の「コーヒー飲料」は、コーヒー分を原料として使用した飲料を意味し、特に飲用時に任意の希釈液で希釈して飲む飲料であることが好ましい。そのため、ある態様では、本実施の形態に係る発明の「コーヒー飲料」はコーヒー固形分濃度が高いもの、特に濃縮コーヒー飲料であることが好ましい。
次に、各サンプル飲料のBrix値、コーヒー固形分濃度、カフェイン濃度、及びコーヒー固形分濃度を1.0重量%に調整した際の濁度を測定した。各測定方法は後述の通りである。また、カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)を算出した。さらに、各サンプル飲料を水又はミルクで4倍希釈した飲料(コーヒー飲料:希釈液(水又はミルク)=1:3)の官能評価を行った。官能評価方法は後述の通りである。
<Brix値及びコーヒー固形分濃度の測定>
各サンプル飲料のBrix値は糖用屈折計を用いて測定した。また、コーヒー固形分濃度の測定は、前記Brix値にコーヒー飲料の製造に用いたコーヒー抽出液量(g)を乗じてコーヒー固形分(g)を算出し、当該コーヒー固形分(g)のコーヒー飲料に対する濃度(重量%)を算出して求めた。
<カフェイン濃度の測定>
カフェイン濃度は、各サンプル飲料を移動相Aで10倍希釈(w/w)した後、メンブランフィルター(ADVANTEC製 Cellulose Acetate 0.45μm)で濾過し、HPLCに注入して定量した。HPLCの測定条件は以下の通りである。
・カラム:TSK-gel ODS-80TsQA(4.6mmφx150mm、東ソー株式会社)
・移動相:A:水:トリフルオロ酢酸=1000:0.5
B:アセトニトリル:トリフルオロ酢酸=1000:0.5
・流速:1.0ml/min
・カラム温度:40℃
・グラディエント条件;分析開始から5分後まではA液100%保持、
5分から10分まででB液7.5%、
10分から20分まででB液10.5%、
20分から32分までB液10.5%保持、
32分から45分まででB液26.3%、
45分から46分まででB液75.0%、
46分から51分までB液75.0%保持、
51分から52分まででB液0%
52分から58分までB液0%保持、
・注入量:5.0μl
・検出波長:280nm
・リテンションタイム:19.3分
・標準物質:カフェイン(無水)(ナカライテスク株式会社)
<濁度の測定>
各サンプル飲料におけるコーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)を、島津製作所製 SHIMADZU UV-VISIBLE SPECTROPHOTO METER UV-1700(角セル)を用いて測定した。
<官能評価>
各サンプル飲料を水又はミルクで4倍希釈した飲料について、専門パネラーによる官能評価を実施した。その際、水で希釈した飲料については「コーヒーらしい焙煎香」を基準に、ミルクで希釈した飲料については「コーヒーらしい焙煎香」及び「ミルク甘さ」を基準にコーヒー特有の香り、味わい、キレなどを評価した。官能評価は7点満点で行い、5点以上が好ましいものとした。
結果を表1及び2に示す。表1に記載の通り、コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)及びカフェイン濃度/コーヒー固形分濃度が本実施の形態に係る発明の範囲にあるサンプル飲料(実施例1〜6)では、水で希釈した場合にコーヒーらしい香り、味わい、キレが感じられ、そのバランスも良好であることが示された。また、本実施の形態に係る発明の範囲にあるサンプル飲料(実施例1〜6)は、ミルクで希釈した場合にもコーヒー特有の豊かな香りなどが感じられると共に、ミルク感とのバランスも好ましいことが示された。一方で、本実施の形態に係る発明の範囲外にあるサンプル飲料(比較例1〜9及び市販品1〜5)では、前述のような好ましい効果が得られないことも明らかとなった。

Claims (13)

  1. コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)が0.05〜0.38であり、
    カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)が5×10−3〜100×10−3である、容器詰めコーヒー飲料。
  2. コーヒー固形分の濃度が2.0〜20重量%である、請求項1に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  3. コーヒー飲料が濃縮コーヒー飲料である、請求項1又は2に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  4. コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)(X)と、カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値(Y)が、Y≦500Xを満たす、請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  5. コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)が0.10〜0.37である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  6. カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値が10×10−3〜60×10−3である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  7. カフェインの濃度が100〜300mg/100gである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  8. pHが5.0〜6.0である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  9. 加熱滅菌された、請求項1〜8のいずれか1項に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  10. ホットパック充填法によって充填された、請求項1〜9のいずれか1項に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  11. 容器が、アルミ缶、スチール缶、PETボトル、ガラス瓶、及び紙容器からなる群から選択されるものである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  12. 湯、水、及び乳からなる群から選択される1以上を添加して飲用されるものである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の容器詰めコーヒー飲料。
  13. 容器詰めコーヒー飲料の製造方法であって、
    (A)コーヒー固形分の濃度を1.0重量%に調整した際の濁度(OD680nmにおける吸光度)を0.05〜0.38に調整する工程、
    (B)カフェインの濃度をコーヒー固形分の濃度で除した値(カフェイン濃度/コーヒー固形分濃度)を5×10−3〜100×10−3に調整する工程、及び、
    (C)得られた飲料を容器に充填する工程、
    を含む、前記製造方法。
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