JP2024062565A - コーヒー飲料及びインスタントコーヒー飲料用組成物 - Google Patents

コーヒー飲料及びインスタントコーヒー飲料用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】クリアな風味や上級豆様の風味が改善されたコーヒー飲料及びその製造方法、水等の液体に溶解させるだけで当該コーヒー飲料を簡便に調製し得るインスタントコーヒー飲料用組成物の提供。【解決手段】可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を原料として、コーヒー飲料を製造することを特徴とする、コーヒー飲料の製造方法、及び、可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を含有し、前記テルペン化合物の含有量が0.1~30ppmであることを特徴とする、コーヒー飲料。【選択図】なし

Description

本発明は、上級豆様の風味が強化されたコーヒー飲料、当該コーヒー飲料を調製するためのインスタントコーヒー飲料用組成物、及びこれらの製造方法に関する。
インスタントコーヒーをはじめとする可溶性コーヒー固形分を主要原料とするインスタントコーヒー飲料用組成物は、一般的に粉末であって、水等の液体に溶解させることによりコーヒー飲料を手軽に楽しめる。特に、クリーミングパウダー及び甘味料を配合したインスタントコーヒー飲料用組成物は、お湯や牛乳に溶解させることによって、カフェオレやカフェラテの様なコーヒー飲料を簡便に提供しうる。この手軽さとおいしさによって、インスタントコーヒー飲料用組成物の市場は、目覚ましい勢いで成長している。
コーヒー飲料においては、飲んでいる時に感じるコーヒーの香りや風味が重要であり、おいしさと密接に関係している。しかし、インスタントコーヒー飲料用組成物から調製されたコーヒー飲料は、焙煎した豆を粉砕して抽出するいわゆるレギュラーコーヒーと比べて、香りが弱い。また、容器に充填されるいわゆるRTDのコーヒー飲料も、市場に流通される際に殺菌処理が行われるため、こちらもレギュラーコーヒーと比べて、香りが弱い。このため、これらのコーヒー飲料は、淹れたての香りや本格感という観点では、カフェで飲むコーヒー等に比べて満足しうるものではなかった。
おいしさを改善するために、インスタントコーヒー飲料用組成物にコーヒーの香り成分を添加することによって香りを強化することが考えられる。ここで、例えば非特許文献1に示すように、コーヒーにどのような香り成分が含まれているかについては報告がある。しかしながら、コーヒーに含まれている多種多様な香り成分のうち、どの香り成分がどの程度含まれていればおいしさに繋がるのか、飲用した人が「おいしい」と感じられるのかについては、未だ不明である。このため、従来、コーヒーの香りを強化するためには、焙煎コーヒーから水蒸気蒸留や溶剤抽出等を用いて抽出された天然香料が用いられていた。
但し、コーヒーから回収された天然香料中には、嗜好に重要ではない若しくは負の影響を与える香り成分も含まれている。このため、当該天然香料をコーヒーに添加することにより、コーヒーの香り自体は強化され得るが、必ずしも嗜好の向上に有効ではなかった。さらに、天然香料は、一般的に焙煎コーヒー豆から直接抽出するため、製造コストが高くなる上に、コーヒー滓が発生するという問題もあった。
一方で、コーヒーの香気成分には、様々な生理的機能を有するものが知られている。例えば、コーヒーの香気成分の1種である3-メチル-2-ブテン-1-オールは、抗ストレス作用を有することが知られており、これを添加したコーヒー飲料等が報告されている(特許文献1)。なお、3-メチル-2-ブテン-1-オールの構造異性体である3-メチル-1-ブテン-1-オールも、コーヒーの香気成分であり、特に嗜好性が高いエチオピア産アラビカ種に多く含まれている(非特許文献1)。
国際公開第2005/011718号
Pua,et.al.,Food Chemistry, 2020, vol.302, 125370.
本発明は、クリアな風味や上級豆様の風味が改善されたコーヒー飲料及びその製造方法、水等の液体に溶解させるだけで当該コーヒー飲料を簡便に調製し得るインスタントコーヒー飲料用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、コーヒー飲料に、3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールを所定量含有させることにより、クリアな風味や上級豆様の風味が改善されることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を原料として、コーヒー飲料を製造することを特徴とする、コーヒー飲料の製造方法。
[2] 飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量が0.0001ppm以上増加させる量の前記テルペン化合物を原料として用いる、前記[1]のコーヒー飲料の製造方法。
[3] 飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量が0.1ppm~30ppm増加させる量の前記テルペン化合物を原料として用いる、前記[1]又は[2]のコーヒー飲料の製造方法。
[4] 前記可溶性コーヒー固形分が、ロバスタ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分であり、
原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.1ppm以上増加させる量である、前記[1]又は[2]のコーヒー飲料の製造方法。
[5] 前記可溶性コーヒー固形分が、アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分であり、
原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.003ppm~30ppm増加させる量である、前記[1]又は[2]のコーヒー飲料の製造方法。
[6] 前記可溶性コーヒー固形分が、エチオピア産アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分であり、
原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.003ppm~100ppm増加させる量である、前記[1]又は[2]のコーヒー飲料の製造方法。
[7] 前記可溶性コーヒー固形分が、ブラジル産アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分であり、
原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.001ppm~30ppm増加させる量である、前記[1]又は[2]のコーヒー飲料の製造方法。
[8] 前記可溶性コーヒー固形分が、コロンビア産アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分であり、
原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.0001ppm~30ppm増加させる量である、前記[1]又は[2]のコーヒー飲料の製造方法。
[9] さらに、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上を原料とする、前記[1]~[8]のいずれかのコーヒー飲料の製造方法。
[10] 原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.001~30ppm増加させる量である、前記[9]のコーヒー飲料の製造方法。
[11] さらに、甘味料を原料とする、前記[1]~[10]のいずれかのコーヒー飲料の製造方法。
[12] 可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を含有し、
前記テルペン化合物の含有量が0.3ppm~30ppmであることを特徴とする、コーヒー飲料。
[13] さらに、乳、クリーミングパウダー、植物性ミルク、及び甘味料からなる群より選択される1種以上を含有する、前記[12]のコーヒー飲料。
[14] 液体と混合してコーヒー飲料を調製するためのインスタントコーヒー飲料用組成物であって、
可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を含有し、
前記可溶性コーヒー固形分以外に由来する前記テルペン化合物の含有量が、0.0001ppm~30ppmであることを特徴とする、インスタントコーヒー飲料用組成物。
[15] 前記テルペン化合物の含有量が、前記インスタントコーヒー飲料用組成物を液体と混合して得られるコーヒー飲料における前記テルペン化合物の含有量が、0.3ppm~30ppmとなる量である、前記[14]のインスタントコーヒー飲料用組成物。
[16] 液体と混合してコーヒー飲料を調製するためのインスタントコーヒー飲料用組成物を製造する方法であって、
可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を原料とする、インスタントコーヒー飲料用組成物の製造方法。
[17] 製造されるインスタントコーヒー飲料用組成物が固形であり、かつ
原料として用いる前記テルペン化合物の量が、前記インスタントコーヒー飲料用組成物を液体と混合して得られるコーヒー飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.0001ppm~30ppm増加させる量である、前記[16]のインスタントコーヒー飲料用組成物の製造方法。
[18] 製造されるインスタントコーヒー飲料用組成物が液体であり、かつ
原料として用いる前記テルペン化合物の量が、前記インスタントコーヒー飲料用組成物を液体と混合して得られるコーヒー飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.001ppm~30ppm増加させる量である、前記[16]のインスタントコーヒー飲料用組成物の製造方法。
[19] さらに、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上を原料とする、前記[16]~[18]のいずれかのインスタントコーヒー飲料用組成物の製造方法。
[20] 3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を原料とすることを特徴とする、コーヒー飲料の風味改善方法。
本発明により、クリアな風味や上級豆様の風味が改善された、嗜好性の高いコーヒー飲料や、当該コーヒー飲料を容易に調製可能なインスタントコーヒー飲料用組成物が得られる。
本発明及び本願明細書において、「インスタントコーヒー飲料用組成物」(「IC飲料用組成物」と略記することもある。)とは、水や牛乳等の液体に溶解、希釈、又は分散させることによって、コーヒー飲料を調製し得る組成物を意味する。IC飲料用組成物は、粉末や顆粒等の固形物であってもよく、液体であってもよい。
本発明及び本願明細書において、「粉末」とは粉粒体(異なる大きさの分布をもつ多くの固体粒子からなり,個々の粒子間に,何らかの相互作用が働いているもの)を意味する。また、「顆粒」は粉末から造粒された粒子(顆粒状造粒物)の集合体である。粉末には、顆粒も含まれる。
本発明及び本願明細書において、「ppm」とは、「質量ppm(0.0001質量%)」を意味する。
<コーヒー飲料及びその製造方法>
本発明に係るコーヒー飲料の製造方法は、可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール(CAS No:763-32-6)及び3-メチル-2-ブテン-1-オール(CAS No:556-82-1)からなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を原料として、コーヒー飲料を製造することを特徴とする。3-メチル-3-ブテン-1-オールとその構造異性体である3-メチル-2-ブテン-1-オールは、いずれもシトラスフルーツの香りの香気成分である。コーヒー飲料にこれらの香りを適量添加させることにより、クリアな風味や上級豆様の風味が改善される。すなわち、当該製造方法により、可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を含有するコーヒー飲料が得られる。当該コーヒー飲料は、当該テルペン化合物を含有していないコーヒー飲料や、当該テルペン化合物の含有量が極微量であるコーヒー飲料と比較して、クリアな風味や上級豆様の風味が強く、嗜好性に優れている。
本発明及び本願明細書において、「クリアな風味」とは、苦味や雑味が少なく、スッキリとした風味を意味する。また、「上級豆様の風味」とは、喫飲時に、アラビカ種コーヒー豆の抽出液を想起させる風味であり、ロバスタ種コーヒー豆から常法により抽出された抽出液ではあまり感じられない風味を意味する。
3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールは、いずれも、常温常圧で抽出されたコーヒー抽出液には、0.04~0.1ppm程度(非特許文献1)含まれているものの、高温殺菌処理が施される容器詰コーヒー飲料(RTD飲料)や、粉末化や濃縮化のために高温処理が施されるIC飲料用組成物中には微量しか含まれていない。本発明に係るコーヒー飲料の製造方法では、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び/又は3-メチル-2-ブテン-1-オールを原料として添加することによって、これらの含有量が所望の範囲内であるコーヒー飲料が製造できる。なお、本発明及び本願明細書において、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールをまとめて、「テルペン化合物」という。
本発明に係るコーヒー飲料の製造方法では、テルペン化合物による風味改善効果を得るために、飲料の総質量に対するテルペン化合物の含有量が、0.0001ppm以上増加するために必要な量を原料として添加することが好ましい。なお、飲料中のテルペン化合物の含有量とは、飲料中の3-メチル-3-ブテン-1-オールの含有量と3-メチル-2-ブテン-1-オールの含有量の総量を意味する。より充分な風味改善効果を得ることができるため、本発明に係るコーヒー飲料の製造方法において原料として用いる前記テルペン化合物の量としては、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量が、0.0001ppm以上増加させる量であることが好ましく、0.003ppm以上増加させる量であることがより好ましく、0.01ppm以上増加させる量であることがさらに好ましく、0.1ppm以上増加させる量であることがよりさらに好ましい。テルペン化合物自身の香味が、コーヒー飲料として異味になり難いことから、本発明に係るコーヒー飲料の製造方法において原料として用いる前記テルペン化合物の量としては、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量が、3000ppm以下増加させる量であることが好ましく、1000ppm以下増加させる量であることがより好ましく、100ppm以下増加させる量であることがさらに好ましく、30ppm以下増加させる量であることがよりさらに好ましい。本発明に係るコーヒー飲料の製造方法としては、使用する原料コーヒー豆の品種等がいずれであってもテルペン化合物による風味改善効果が得られやすい点から、原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を、0.1ppm~3ppm増加させる量であることが特に好ましい。
本発明に係るコーヒー飲料の製造方法により製造されるコーヒー飲料としては、原料コーヒー豆の品種や他の組成の影響があってもテルペン化合物による風味改善効果が充分に発揮される点から、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量が0.2ppm以上であることが好ましく、0.2ppm~30ppmであることがより好ましく、0.3ppm~30ppmであることがさらに好ましい。
原料として使用される3-メチル-3-ブテン-1-オールは、合成品や精製品であることが好ましく、不純物の含有量が少ないものがより好ましい。市販品をそのまま用いてもよい。また、3-メチル-3-ブテン-1-オールを含有する香料組成物を、コーヒー飲料に添加してもよい。当該香料組成物に含有されているその他の香気成分は、3-メチル-3-ブテン-1-オールによる風味改善効果を損なわない限り、特に限定されるものではない。
原料として使用される3-メチル-2-ブテン-1-オールは、合成品や精製品であることが好ましく、不純物の含有量が少ないものがより好ましい。市販品をそのまま用いてもよい。また、3-メチル-2-ブテン-1-オールを含有する香料組成物を、コーヒー飲料に添加してもよい。当該香料組成物に含有されているその他の香気成分は、3-メチル-2-ブテン-1-オールによる風味改善効果を損なわない限り、特に限定されるものではない。
飲料中の3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールの含有量は、飲料に含有させた原料の配合量から算出することができる。また、飲料中の3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールの含有量は、ガスクロマトグラフィー-質量分析法(GC/MS法)により測定することができる。
原料として用いられる可溶性コーヒー固形分は、焙煎されたコーヒー豆から抽出された可溶性の固形分である。原料とする可溶性コーヒー固形分は、1種類の原料コーヒー豆の焙煎豆から抽出された固形分であってもよく、2種類以上の品種の焙煎コーヒー豆から抽出された固形分であってもよい。コーヒー飲料におけるテルペン化合物による風味改善効果は、含有する可溶性コーヒー固形分に含まれる香気成分や呈味成分の影響を受ける。すなわち、より充分なテルペン化合物による風味改善効果が得られるために必要なコーヒー飲料中のテルペン化合物の含有量の範囲は、含有する可溶性コーヒー固形分の原料とされるコーヒー豆の種類により異なる。なお、本発明及び本願明細書において、「特定の品種のコーヒー豆を主原料とする」とは、原料とする焙煎コーヒー豆の50質量%以上が、当該特定の品種のコーヒー豆の焙煎豆であることを意味する。
例えば、コーヒー飲料に含有させる可溶性コーヒー固形分が、アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分の場合、原料として添加するテルペン化合物の量は、飲料の総質量に対するテルペン化合物の含有量が0.003ppm~30ppm増加するために必要な量であることが好ましく、0.01ppm~30ppm増加するために必要な量であることがより好ましく、0.03ppm~30ppm増加するために必要な量であることがさらに好ましく、0.03ppm~10ppm増加するために必要な量であることがよりさらに好ましく、0.03ppm~3ppm増加するために必要な量であることが特に好ましい。原料として添加された、すなわち可溶性コーヒー固形分以外に由来するテルペン化合物の量が前記範囲内であることにより、様々な品種のアラビカ種コーヒー豆を原料とした可溶性コーヒー固形分を含有するコーヒー飲料の風味を改善することができる。
なお、「アラビカ種コーヒー豆を主原料とする」とは、原料とする焙煎コーヒー豆のうち、アラビカ種コーヒー豆に分類される品種のコーヒー豆が、原料全体のコーヒー豆の50質量%以上を占めることを意味する。この場合、原料コーヒー豆に含まれるアラビカ種コーヒー豆は1種類の品種のみであってもよく、2種類以上の品種であってもよい。コーヒー飲料に含有させる可溶性コーヒー固形分の原料のうち、アラビカ種コーヒー豆以外としては、ロバスタ種コーヒー豆であってもよく、リベリカ種コーヒー豆であってもよい。
コーヒー飲料に含有させる可溶性コーヒー固形分が、アラビカ種コーヒー豆のうちの特にエチオピア産アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分である場合、原料として添加するテルペン化合物の量は、飲料の総質量に対するテルペン化合物の含有量が0.003ppm~100ppm増加するために必要な量であることが好ましく、0.01ppm~30ppm増加するために必要な量であることがより好ましく、0.03ppm~10ppm増加するために必要な量であることがさらに好ましい。当該方法により得られた、テルペン化合物の含有量が前記範囲内であるコーヒー飲料は、テルペン化合物による風味改善効果が充分に発揮されている。
コーヒー飲料に含有させる可溶性コーヒー固形分が、アラビカ種コーヒー豆のうちの特にブラジル産アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分である場合、原料として添加するテルペン化合物の量は、飲料の総質量に対するテルペン化合物の含有量が0.001ppm~30ppm増加するために必要な量であることが好ましく、0.01ppm~30ppm増加するために必要な量であることがより好ましく、0.01ppm~10ppm増加するために必要な量であることがさらに好ましく、0.01ppm~3ppm増加するために必要な量であることがよりさらに好ましく、0.03ppm~3ppm増加するために必要な量であることが特に好ましい。当該方法により得られた、可溶性コーヒー固形分以外に由来するテルペン化合物の含有量が前記範囲内であるコーヒー飲料は、テルペン化合物による風味改善効果が充分に発揮されている。
コーヒー飲料に含有させる可溶性コーヒー固形分が、アラビカ種コーヒー豆のうちの特にコロンビア産アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分である場合、原料として添加するテルペン化合物の量は、飲料の総質量に対するテルペン化合物の含有量が0.0001ppm~30ppm増加するために必要な量であることが好ましく、0.001ppm~30ppm増加するために必要な量であることがより好ましく、0.001ppm~10ppm増加するために必要な量であることがさらに好ましく、0.01ppm~3ppm増加するために必要な量であることがよりさらに好ましく、0.03ppm~0.3ppm増加するために必要な量であることが特に好ましい。当該方法により得られた、可溶性コーヒー固形分以外に由来するテルペン化合物の含有量が前記範囲内であるコーヒー飲料は、テルペン化合物による風味改善効果が充分に発揮されている。
コーヒー飲料に含有させる可溶性コーヒー固形分が、ロバスタ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分の場合、原料として添加するテルペン化合物の量は、飲料の総質量に対するテルペン化合物の含有量が0.1ppm以上増加するために必要な量であることが好ましく、0.1ppm~3000ppm増加するために必要な量であることがより好ましく、0.1ppm~1000ppm増加するために必要な量であることがさらに好ましく、0.3ppm~1000ppm増加するために必要な量であることがよりさらに好ましく、0.3ppm~100ppm増加するために必要な量であることが特に好ましい。当該方法により得られた、可溶性コーヒー固形分以外に由来するテルペン化合物の含有量が前記範囲内であるコーヒー飲料は、テルペン化合物による風味改善効果が充分に発揮されている。
テルペン化合物による風味改善効果は、乳、クリーミングパウダー(クリームの代用として、コーヒー等の嗜好性飲料に添加される粉末)、植物性ミルク等のミルク風味を付与する原料(以下、ミルク原料ということがある)の存在下でも発揮される。そこで、本発明に係るコーヒー飲料としては、可溶性コーヒー固形分とテルペン化合物とに加えて、さらに、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルク等のミルク原料を含有することが好ましい。これらのミルク原料は、1種類のみを含有していてもよく、2種類以上を組み合わせて含有させてもよい。
ミルク原料を含むミルク風味コーヒー飲料では、嗜好性を高めるため、甘味料を含有させる場合が多い。そこで、本発明に係るコーヒー飲料は、可溶性コーヒー固形分とテルペン化合物以外に、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上と甘味料とを含有することがより好ましい。コーヒー飲料にこれらを配合することにより、嗜好性の高いミルク風味コーヒー飲料が得られる。
乳としては、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳、ホエイパウダー、牛乳、低脂肪乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、加糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖脱脂練乳、乳糖、生クリーム、バター等が挙げられる。なお、全脂粉乳及び脱脂粉乳は、それぞれ、牛乳(全脂乳)又は脱脂乳を、スプレードライ等により水分を除去して乾燥し粉末化したものである。
クリーミングパウダーは、例えば、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、水添パーム油、パーム核油、水添パーム核油、大豆油、コーン油、綿実油、ナタネ油、こめ油、サフラワー油(ベニバナ油)、ひまわり油、中鎖脂肪酸トリグリセライド、乳脂、牛脂、豚脂等の食用油脂;シヨ糖、グルコース、澱粉加水分解物等の糖質;カゼインナトリウム、第二リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、脱脂粉乳、乳化剤等のその他の原料等を、望まれる品質特性に応じて選択し、これらの原料を水中で混合し、次いで乳化機等で水中油型乳化液(O/Wエマルション)とした後、水分を除去することによって製造することができる。水分を除去する方法としては、噴霧乾燥、噴霧凍結、凍結乾燥、凍結粉砕、押し出し造粒法等、任意の方法を選択して行うことができる。得られたクリーミングパウダーは、必要に応じて、分級、造粒及び粉砕等を行ってもよい。
植物性ミルクとしては、豆類のミルク、ナッツのミルク、穀類のミルクが挙げられる。豆類のミルクとしては、豆乳、ピーナッツミルク等が挙げられる。ナッツのミルクとしては、アーモンドミルク、クルミ(ウォールナッツ)ミルク、ピスタチオミルク、ヘーゼルナッツミルク、カシューナッツミルク、ピーカンナッツミルク等が挙げられる。穀類のミルクとしては、ライスミルク等が挙げられる。これらの乳や植物性ミルクは、常法により製造することができる。
ミルク原料をさらに使用してミルク風味コーヒー飲料を製造する場合、原料として添加するテルペン化合物の量は、飲料の総質量に対するテルペン化合物の含有量が0.001ppm~30ppm増加するために必要な量であることが好ましく、0.003ppm~10ppm増加するために必要な量であることがより好ましく、0.01ppm~1ppm増加するために必要な量であることがさらに好ましく、0.01ppm~3ppm増加するために必要な量であることがよりさらに好ましく、0.03ppm~0.3ppm増加するために必要な量であることが特に好ましい。当該方法により得られた、テルペン化合物の含有量が前記範囲内であるミルク風味コーヒー飲料は、テルペン化合物による風味改善効果が充分に発揮されている。
本発明に係るコーヒー飲料は、可溶性コーヒー固形分とテルペン化合物以外に、甘味料を含有することができる。甘味料は、1種類のみを含有していてもよく、2種類以上を組み合わせて含有させてもよい。甘味料としては、ショ糖、オリゴ糖、ブドウ糖、果糖、果糖ブドウ糖液糖等の糖類、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトール、還元水あめ等の糖アルコール、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム、アドバンテーム、サッカリン等の高甘味度甘味料、ステビア等が挙げられる。ショ糖としては、グラニュー糖であってもよく、粉糖であってもよく、ショ糖型液糖であってもよい。
本発明に係るコーヒー飲料は、可溶性コーヒー固形分、テルペン化合物、ミルク原料、及び甘味料以外にも、コーヒー飲料に一般的に含まれている成分を含有していてもよい。当該成分としては、香料(ただし、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールを除く)、酸化防止剤、pH調整剤、増粘剤、乳化剤等が挙げられる。
香料としては、コーヒー香料、ミルク香料等が挙げられる。また、シナモン、キャラメル、チョコレート、ハチミツ等の、一般的にフレーバーコーヒーに添加される香料も好ましく用いられる。
酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール)、エリソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、クロロゲン酸、カテキン等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、コハク酸、酢酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸。グルコン酸等の有機酸や、リン酸等の無機酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム(重炭酸ナトリウム)、二酸化炭素等が挙げられる。
増粘剤としては、デキストリン等の澱粉分解物、麦芽糖、トレハロース等の糖類、難消化性デキストリン、ペクチン、グアーガム、カラギーナン等の食物繊維、カゼイン等のタンパク質等が挙げられる。
乳化剤としては、例えば、モノグリセライド、ジグリセライド、有機酸モノグリセライド、ポリグリセリンエステル等のグリセリン脂肪酸エステル系乳化剤;ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル系乳化剤;プロピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコールモノパルミテート、プロピレングリコールオレエート等のプロピレングリコール脂肪酸エステル系乳化剤;ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル等のシュガーエステル系乳化剤;レシチン、レシチン酵素分解物等のレシチン系乳化剤等が挙げられる。
本発明に係るコーヒー飲料の製造方法では、焙煎されたコーヒー豆から抽出されたコーヒー抽出液、すなわち、可溶性コーヒー固形分が溶解している抽出液をそのまま原料としてもよく、当該抽出液から可溶性コーヒー固形分のみを粉末化したもの(インスタントコーヒー粉末)を原料としてもよい。インスタントコーヒー粉末を原料とする場合、粉末をそのまま原料としてもよく、予め水等の液体に溶かして調製された水溶液を原料としてもよい。
コーヒー抽出液をそのまま原料とする場合には、本発明に係るコーヒー飲料は、例えば、焙煎されたコーヒー豆から熱水で抽出されたコーヒー抽出液に、テルペン化合物やその他の原料を添加して製造することができる。原料コーヒー豆の焙煎や焙煎されたコーヒー豆からの熱水抽出は、ペーパやネル等を用いたドリップ法、サイフォン式やパーコレータ式等の蒸気圧を利用した方法、エスプレッソマシン等を用いた高圧抽出法、フレンチプレス法、エアロプレス法、多段抽出式や向流式連続抽出式等の高温高圧抽出法等、各種の公知の抽出方法の中から適宜選択して用いることができる。
粉末又は水溶系である可溶性コーヒー固形分は、常法により製造することができ、また、市販されているものを用いてもよい。例えば、インスタントコーヒー粉末は、焙煎したコーヒー豆から熱水を用いて可溶性の固形分を抽出し、得られた抽出物を乾燥することにより得られる。抽出物の乾燥方法としては、凍結乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥等が挙げられる。また、コーヒー豆からの抽出物は、乾燥前に、必要に応じて濃縮してもよい。当該濃縮方法としては、熱濃縮方法、冷凍濃縮方法、逆浸透膜や限外濾過膜等を用いた膜濃縮方法等の汎用されている濃縮方法により行うことができる。
インスタントコーヒー粉末を原料とする場合には、本発明に係るコーヒー飲料は、インスタントコーヒー粉末を水又は牛乳で溶解又は希釈させた後、テルペン化合物を添加することによっても製造できる。インスタントコーヒー粉末に代えて、インスタントコーヒー粉末に各種の原料を配合して調製されたIC飲料用組成物を用いてもよい。また、本発明に係るコーヒー飲料は、IC飲料用組成物にテルペン化合物を添加した後、水又は牛乳で溶解又は希釈させることによっても製造できる。この際に、テルペン化合物を添加させるIC飲料用組成物としては、特に限定されるものではなく、公知の各種の製造方法やそれを適宜改変した製造方法で製造されたものを用いることができる。
本発明に係るコーヒー飲料は、テルペン化合物を原料とせずに製造されたコーヒー飲料や、テルペン化合物を原料とせずに製造されたIC飲料用組成物を水又は牛乳で溶解又は希釈させて得られたコーヒー飲料に、飲料中のテルペン化合物の含有量が所望の範囲内となるようにテルペン化合物を添加させることによっても製造できる。例えば、市販されているコーヒー飲料にテルペン化合物等を添加したり、市販されているIC飲料用組成物を水又は牛乳で溶解又は希釈させて得られたコーヒー飲料にテルペン化合物等を添加してもよい。多種多様な原料や組成で調製されたコーヒー飲料であっても、テルペン化合物を所定の含有量となるように添加して、飲料中のテルペン化合物の含有量を調整することにより、クリアな風味や上級豆様の風味が改善される。
<IC飲料用組成物及びその製造方法>
本発明に係るIC飲料用組成物の製造方法は、液体と混合してコーヒー飲料を調製するためのIC飲料用組成物を製造する方法であって、可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を原料とする。本発明に係るIC飲料用組成物は、液体と混合してコーヒー飲料を調製するためのインスタントコーヒー飲料用組成物であって、可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を含有することを特徴とする。IC飲料用組成物としては、粉末等の固形であってもよく、液状であってもよい。
本発明に係るIC飲料用組成物の製造方法において製造されるIC飲料用組成物が粉末等の固形である場合、組成物中のテルペン化合物の含有量は、当該IC飲料用組成物を液体と混合して得られるコーヒー飲料における、前記可溶性コーヒー固形分以外に由来する前記テルペン化合物の含有量が、0.0001ppm~30ppmとなる量に調整することが好ましく、0.0001ppm~10ppmとなる量に調整することがより好ましく、0.001ppm~3ppmとなる量に調整することがさらに好ましく、0.01ppm~1ppmとなる量に調整することがよりさらに好ましく、0.03ppm~0.3ppmとなる量に調整することが特に好ましい。本発明に係るIC飲料用組成物の製造方法において製造されるIC飲料用組成物が液体である場合、組成物中のテルペン化合物の含有量は、当該IC飲料用組成物を液体と混合して得られるコーヒー飲料における、前記可溶性コーヒー固形分以外に由来する前記テルペン化合物の含有量が、0.001ppm~30ppmとなる量に調整することが好ましく、0.001ppm~10ppmとなる量に調整することがより好ましく、0.003ppm~3ppmとなる量に調整することがさらに好ましく、0.01ppm~3ppmとなる量に調整することがよりさらに好ましく、0.01ppm~1ppmとなる量に調整することが特に好ましい。IC飲料用組成物中の可溶性コーヒー固形分以外に由来するテルペン化合物の含有量が前記範囲内であることにより、当該IC飲料用組成物から調製されるコーヒー飲料において、テルペン化合物による風味改善効果がより充分に得られる。
本発明に係るIC飲料用組成物中のテルペン化合物の含有量は、当該IC飲料用組成物を液体と混合して得られるコーヒー飲料における前記テルペン化合物の含有量が、0.1ppm~30ppmとなる量であることが好ましく、0.2ppm~30ppmとなる量であることがより好ましく、0.3ppm~30ppmとなる量であることがさらに好ましい。コーヒー飲料中のテルペン化合物の含有量が前記範囲内であることにより、十分な風味改善効果が得られる。
IC飲料用組成物の原料として用いられる可溶性コーヒー固形分、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールとしては、前記の本発明に係るコーヒー飲料の製造方法において原料として用いられるものと同様のものを用いることができる。
原料として用いられる3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールは、粉末状であってもよく、液状であってもよい。液状のものとしては、例えば、水、アルコール類、グリセリン類、油脂、又はこれらの混合溶媒に溶解したものが挙げられる。使いやすさの観点から、原料として用いられる3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールは、粉末が好ましい。また、原料として用いられる3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールは、合成品や精製品であることが好ましく、不純物の含有量が少ないものがより好ましい。市販品をそのまま用いてもよい。
原料として用いられる3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールとしては、3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールを粉末に固定した香料を使用してもよい。粉末は、デキストリン等の澱粉分解物、麦芽糖、トレハロース等の糖類、及び難消化性デキストリン等の食物繊維から選択される。必要に応じてカゼイン等のタンパク質をさらに添加してもよい。
本発明に係るIC飲料用組成物の製造方法においては、可溶性コーヒー固形分とテルペン化合物の他に、望まれる品質特性によってその他の原料を用いることができる。当該その他の原料としては、ミルク原料、甘味料、香料(但し、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールは除く。)、酸化防止剤、pH調整剤、増粘剤、乳化剤、賦形剤、結合剤、流動性改良剤等のインスタントコーヒー飲料に配合可能な粉末が挙げられる。ミルク原料、甘味料、香料、酸化防止剤、pH調整剤、増粘剤、乳化剤等は、前記で挙げられたものを適宜用いることができる。
賦形剤や結合剤としては、デキストリン等の澱粉分解物、麦芽糖、トレハロース等の糖類、難消化性デキストリン等の食物繊維、カゼイン等のタンパク質等が挙げられる。なお、賦形剤や結合剤は、造粒時の担体としても用いられる。
流動性改良剤としては、微粒酸化ケイ素、第三リン酸カルシウム等の加工用製剤が用いられてもよい。
IC飲料用組成物は、可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールの少なくとも一方と、必要に応じて甘味料やミルク原料等のその他の原料とを、混合することによって製造される。混合の順番は特に限定されるものではなく、全ての原料を同時に混合してもよく、順次混合させてもよい。
全ての原料が粉末の場合には、全ての原料をそのまま混合することによって、粉末のIC飲料用組成物が製造される。
原料とする3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールが、アルコール類等の可食性の有機溶媒に溶解している溶液である場合、粉末の可溶性コーヒー固形分に当該溶液を噴霧して乾燥させることによってこれらのテルペン化合物で表面の一部が被覆された可溶性コーヒー固形分を調製し、これにその他の原料を添加して混合させてもよい。また、粉末の原料を全て予め混合し、得られた混合粉末に、テルペン化合物の溶液を噴霧して乾燥させてもよい。その他テルペン化合物を、噴霧乾燥等をする前の可溶性コーヒー固形分に混合し、得られた混合物に対して噴霧乾燥、凍結乾燥等を行うことによってテルペン化合物を含む可溶性コーヒー固形分を調製し、これにその他の原料を混合することによっても、粉末のIC飲料用組成物が製造される。テルペン化合物を、噴霧乾燥等をする前のクリーミングパウダーに混合し、得られた混合物に対して噴霧乾燥、凍結乾燥等を行うことによって、テルペン化合物を含むクリーミングパウダーを調製し、これに可溶性コーヒー固形分等のその他の原料を混合してもよい。
可溶性コーヒー固形分が液体(水溶液)である場合には、可溶性コーヒー固形分にその他の原料を添加し、溶解させることによって、液体のIC飲料用組成物が製造される。また、粉末のIC飲料用組成物を製造した後、水や牛乳等に溶解させることによっても、液状の液体のIC飲料用組成物が製造される。
本発明に係るIC飲料用組成物は、飲用1杯分を小パウチなどに個包装したり、使用時に容器から振り出したりスプーンで取り出したりして使用するように瓶などの容器に数杯分をまとめて包装して商品として供給することもできる。
個包装タイプとは、スティック状アルミパウチ、ワンポーションカップなどにコーヒー飲料1杯分の中身を充填包装するものであり、容器を開けて指で押し出すなどの方法で中身を取り出すことができる。個包装タイプは、1杯分が密閉包装されているので取り扱いも簡単で、衛生的であるという利点を有する。
次に実施例及び参考例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例等に限定されるものではない。
[実施例1]
各種オリジンのコーヒー豆から抽出されたコーヒー抽出液に、各種濃度のテルペン化合物を添加し、風味に対する影響を調べた。コーヒー抽出液としては、原料コーヒー豆として、ロバスタ種コーヒー豆、ブラジル産アラビカ種コーヒー豆、コロンビア産アラビカ種コーヒー豆、エチオピア産アラビカ種コーヒー豆をそれぞれ単独で用いた。
まず、各原料コーヒー豆の焙煎豆(中煎り)42gを粉砕し、ドリップ式にて800mLの熱水で抽出し、コーヒー抽出液を得た。各コーヒー抽出液に、表1~4に記載の濃度の3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールを添加し、クリア風味と上級豆様風味を官能評価した。
官能評価は、トレーニングされた専門パネル3人が行い、9段階(1が最も弱く、9が最も強い。)でスコア付けをした。クリア風味と上級豆様風味の各官能評価点は、3-メチル-3-ブテン-1-オールと3-メチル-2-ブテン-1-オールのいずれも添加していないコーヒー抽出液のうち、ロバスタ種コーヒー抽出液の評価点を1、ブラジル産アラビカ種コーヒー抽出液の評価点を2、コロンビア産アラビカ種コーヒー抽出液及びエチオピア産アラビカ種コーヒー抽出液の評価点を3とした。各試験区の評価点を表1~4に示す。
Figure 2024062565000001
Figure 2024062565000002
Figure 2024062565000003
Figure 2024062565000004
この結果、原料コーヒー豆の品種にかかわらず、適量の3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールを添加することにより、渋味や雑味が低減されてすっきりとしたクリアな風味が強くなり、上級豆様風味も改善された。特に、適量を添加したコロンビア産アラビカ種コーヒー抽出液では、酸味が増してクリアな感じとなり、上級コロンビア産アラビカ種コーヒー豆を原料としたコーヒー抽出液のような風味への変化が顕著であった。また、比較的クリアな風味や上級豆様風味が強いコロンビア産アラビカ種コーヒー抽出液及びエチオピア産アラビカ種コーヒー抽出液では、ブラジル産アラビカ種コーヒー抽出液やロバスタ種コーヒー抽出液よりもより少量の添加で風味改善効果が得られた。アラビカ種コーヒー抽出液では、3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールの添加量が多くなりすぎると、シトラスフルーツ様の香りが強くなりすぎ、コーヒー飲料としては異味と感じられ、風味が低下した。
[実施例2]
組成や調製方法の異なるコーヒー飲料に添加することにより、テルペン化合物による風味改善効果を調べた。コーヒー飲料としては、市販のインスタントコーヒー粉末から調製されたIC飲料と、焙煎コーヒー豆からドリップ式で調製したコーヒー抽出液に牛乳を混合したミルク入り飲料と、市販のコーヒー濃縮液を希釈して調製したコーヒー飲料(ポーション希釈飲料)を用いた。
IC飲料は、10.5gの市販のインスタントコーヒー粉末(製品名「マキシム」、味の素AGF社製)を1000mLの熱湯で溶解させて調製した。当該インスタントコーヒー粉末は、焙煎コーヒー豆から高温高圧抽出して得られた抽出液を乾燥させて粉末化したものである。
ミルク入り飲料は、実施例1で使用したブラジル産アラビカ種コーヒー豆の焙煎豆(中煎り)54gを粉砕し、ドリップ式にて705mLの熱水で抽出し、得られたコーヒー抽出液に200mLの牛乳を混合して調製した。
ポーション希釈飲料は、市販のコーヒーポーション(製品名「Blendy 無糖」、容量18g/個、味の素AGF社製)7個を1050mLの湯で希釈して調製した。当該コーヒーポーションは、焙煎コーヒー豆から高温高圧抽出して得られた抽出液を適宜希釈してポーションカップへ充填させたものである。
各コーヒー飲料に、表5~6に記載の濃度の3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールを添加し、クリア風味と上級豆様風味を官能評価した。官能評価は実施例1と同様にして行った。結果を表5~6に示す。
Figure 2024062565000005
Figure 2024062565000006
表5及び6に示すように、試験に供した3種のコーヒー飲料は、焙煎コーヒー豆の抽出方法や高温乾燥処理の有無、ミルク原料の有無等が異なるにもかかわらず、いずれも、適量の3-メチル-3-ブテン-1-オール又は3-メチル-2-ブテン-1-オールを添加することにより、渋味や雑味が低減されてすっきりとしたクリアな風味が強くなり、上級豆様風味も改善された。
本発明に係るコーヒー飲料の製造方法やIC飲料用組成物は、クリア風味や上級豆様の風味が改善されたコーヒー飲料を簡便に調製し得る。このため、本発明は、コーヒー飲料やIC飲料用組成物の製造分野で利用が可能である。

Claims (20)

  1. 可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を原料として、コーヒー飲料を製造することを特徴とする、コーヒー飲料の製造方法。
  2. 飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量が0.0001ppm以上増加させる量の前記テルペン化合物を原料として用いる、請求項1に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  3. 飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量が0.1ppm~30ppm増加させる量の前記テルペン化合物を原料として用いる、請求項1に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  4. 前記可溶性コーヒー固形分が、ロバスタ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分であり、
    原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.1ppm以上増加させる量である、請求項1に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  5. 前記可溶性コーヒー固形分が、アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分であり、
    原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.003ppm~30ppm増加させる量である、請求項1に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  6. 前記可溶性コーヒー固形分が、エチオピア産アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分であり、
    原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.003ppm~100ppm増加させる量である、請求項1に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  7. 前記可溶性コーヒー固形分が、ブラジル産アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分であり、
    原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.001ppm~30ppm増加させる量である、請求項1に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  8. 前記可溶性コーヒー固形分が、コロンビア産アラビカ種コーヒー豆を主原料とするコーヒー豆から調製された可溶性コーヒー固形分であり、
    原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.0001ppm~30ppm増加させる量である、請求項1に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  9. さらに、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上を原料とする、請求項1に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  10. 原料として用いる前記テルペン化合物の量が、飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.001~30ppm増加させる量である、請求項9に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  11. さらに、甘味料を原料とする、請求項1~10のいずれか一項に記載のコーヒー飲料の製造方法。
  12. 可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を含有し、
    前記テルペン化合物の含有量が0.3ppm~30ppmであることを特徴とする、コーヒー飲料。
  13. さらに、乳、クリーミングパウダー、植物性ミルク、及び甘味料からなる群より選択される1種以上を含有する、請求項12に記載のコーヒー飲料。
  14. 液体と混合してコーヒー飲料を調製するためのインスタントコーヒー飲料用組成物であって、
    可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を含有し、
    前記可溶性コーヒー固形分以外に由来する前記テルペン化合物の含有量が、0.0001ppm~30ppmであることを特徴とする、インスタントコーヒー飲料用組成物。
  15. 前記テルペン化合物の含有量が、前記インスタントコーヒー飲料用組成物を液体と混合して得られるコーヒー飲料における前記テルペン化合物の含有量が、0.3ppm~30ppmとなる量である、請求項14に記載のインスタントコーヒー飲料用組成物。
  16. 液体と混合してコーヒー飲料を調製するためのインスタントコーヒー飲料用組成物を製造する方法であって、
    可溶性コーヒー固形分と、3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を原料とする、インスタントコーヒー飲料用組成物の製造方法。
  17. 製造されるインスタントコーヒー飲料用組成物が固形であり、かつ
    原料として用いる前記テルペン化合物の量が、前記インスタントコーヒー飲料用組成物を液体と混合して得られるコーヒー飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.0001ppm~30ppm増加させる量である、請求項16に記載のインスタントコーヒー飲料用組成物の製造方法。
  18. 製造されるインスタントコーヒー飲料用組成物が液体であり、かつ
    原料として用いる前記テルペン化合物の量が、前記インスタントコーヒー飲料用組成物を液体と混合して得られるコーヒー飲料の総質量に対する前記テルペン化合物の含有量を0.001ppm~30ppm増加させる量である、請求項16に記載のインスタントコーヒー飲料用組成物の製造方法。
  19. さらに、乳、クリーミングパウダー、及び植物性ミルクからなる群より選択される1種以上を原料とする、請求項16~18のいずれか一項に記載のインスタントコーヒー飲料用組成物の製造方法。
  20. 3-メチル-3-ブテン-1-オール及び3-メチル-2-ブテン-1-オールからなる群より選択される1種以上のテルペン化合物と、を原料とすることを特徴とする、コーヒー飲料の風味改善方法。
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