JP2020510602A - シーディング剤を用いたゼオライト結晶を合成するための方法 - Google Patents

シーディング剤を用いたゼオライト結晶を合成するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、合成ゲルにシーディング剤を添加する少なくとも1つのステップと、厳密に120℃超、好ましくは、130℃以上の温度でゼオライトX結晶を形成する少なくとも1つのステップとを含む、ゼオライトX結晶を合成する工程に関する。

Description

本発明は、ゼオライトの分野、より正確には、ゼオライト結晶の工業的合成の分野、より具体的には、FAU X型ゼオライト結晶の合成の分野に関する。
FAU X型ゼオライト(又は本明細書の残りの部分ではより単純にゼオライトXとしている)の合成は、工業で従来、蒸気の注入及び/又は加熱ジャケットにより反応媒体を加熱することで、撹拌「バッチ」反応装置において、実施されている。
ゼオライト結晶の形成を可能にする合成ゲルの調製は、一般に、アルミン酸ナトリウム溶液とケイ酸ナトリウム溶液を混合することからなり、この混合は、結晶化反応装置の上流の装置で、又は結晶化反応装置で直接実施することができる。
準安定相結晶であるゼオライトXの場合、一般に40℃未満の低温熟成相を必ず実施して、シード結晶を形成することが知られている。シード結晶は、結晶化相が高温で実施された後、その成長によってゼオライトX結晶をもたらす。
一方、より高温でのゼオライトXの調製は、例えばD.W.Breckによる“Zeolite Molecular Sieves”(1974), page 273, John Wiley & Sons, New York発行の本で教示されているように、ゼオライトPやゼオライトAなどの他の結晶の形態の形成につながる可能性がある。
しかし、文献EP0149929は、混合時間がゲル化の時間よりも短くなるように、ケイ酸ナトリウム水溶液及びアルミン酸ナトリウム水溶液を非撹拌管状反応装置に連続して供給することにより、ゼオライト、特にゼオライトAを得る方法を開示している。
特許BE869156には、最初に、ターボミキサーでゲルを瞬間的に調製し、連続してケイ酸ナトリウム溶液とアルミン酸ナトリウム溶液から、40℃〜90℃の温度で調製することからなる、ゼオライトAの連続製造の工業的な方法が記載されている。このように連続して調製されたゲルは、その後、バッチモードで結晶化を実施すべく70℃〜100℃に加熱するために、結晶化タンクに移される。
合成時間を大幅に短縮する目的で、ゼオライトX結晶の合成に通常使用される通常の温度よりも高い温度で作業することが特に有益である可能性があり、したがって、はるかに利益を得られる工業的合成、及びゼオライトX結晶の極めて特異的に連続した工業用合成を想定することができる。
しかし、同書“Zeolite Molecular Sieves”で教示されているように、ゼオライトXは25℃〜120℃で結晶化し、結晶化温度が高くなるほど可変結晶化時間が短くなる。例えば、“Zeolite Molecular Sieves” by D.W.Breck, (1974), pp.333−334, published by John Wiley & Sons, New Yorkを参照されたい。
欧州特許第0149929号明細書 ベルギー国特許第869156号明細書
Zeolite Molecular Sieves" by D.W.Breck, (1974), page 273, published by John Wiley & Sons, New York Zeolite Molecular Sieves" by D.W.Breck, (1974), pp.333−334, published by John Wiley & Sons, New York
したがって、本発明の第1の目的は、ゼオライトX結晶の合成、より具体的にはゼオライトX結晶の連続合成を提案することにある。別の目的は、例えば、結晶化度が98%以上、純度が98%以上の高純度結晶の形成を伴うゼオライトX結晶の合成、通常は連続合成を提案することにある。さらに別の目的は、合成時間、特に先行技術で知られているものに比べて短縮された、短い合成期間の高純度結晶の形成を伴うゼオライトX結晶の合成、典型的には連続合成を提案することにある。
出願人は、意外にも、合成ゲルにシーディング剤を添加してシーディングを実施することにより、ゼオライトX結晶の合成時間を大幅に短縮しながら、120℃を超える温度でゼオライトX結晶を形成できることを、今や発見している。さらに、これらの条件下で得られたゼオライトX結晶は、一般に98%を超え、より正確には98%〜100%の完全に満足できる程度の結晶化度を有する。
理論に拘束されることを望まないが、合成ゲルへのシーディング剤の添加により、一般に低温で実施される熟成相をなくすことが可能になることが観察されている。したがって、これらの条件下で、通常は最大40℃である熟成相に通常必要な温度よりも高い温度にした試薬を、合成反応装置に導入することを、想定することができる。通常40℃を超える温度の高温の試薬を導入すると、全体の合成時間をさらに短縮できる。
したがって、本発明の第1の主題は、ゼオライトX結晶を合成する方法であり、該方法は、合成ゲルにシーディング剤を添加する少なくとも1つのステップと、厳密に120℃超、好ましくは、130℃以上の温度(結晶化温度)でゼオライトX結晶を形成する少なくとも1つのステップとを含む。
より正確には、ゼオライトX結晶を合成するための本発明の方法は、少なくとも、以下の
a)少なくとも1つのシリカ源、少なくとも1つのアルミナ源、及び任意選択で、しかし、好ましくは、少なくとも1つの水性アルカリ又はアルカリ土類金属水酸化物溶液を混合することにより合成ゲルを調製するステップ、
b)反応媒体を得るために、該合成ゲルを少なくとも1つのシーディング剤と混合するステップ、
c)反応媒体を反応装置に導入するステップ、
d)120℃超の温度で結晶化反応を実施するステップ、
e)生成されたゼオライトX結晶を回収するために反応媒体をろ過するステップ
を含む。
ステップb)で少なくとも1つのシーディング剤と混合される合成ゲルは、典型的には、本発明の方法のステップa)で得られた合成ゲルである。
一実施形態によれば、本発明の方法の結晶化温度は200℃以下であり、さらに好ましくは、160℃以下である。好ましい態様によれば、本発明の方法の結晶化温度(Tc)は、120℃<Tc≦200℃、好ましくは、130℃≦Tc≦160℃のようなものである。
本発明の好ましい実施形態によれば、結晶化反応装置に導入される試薬(合成ゲル及びシーディング剤)の温度(Tr)は、50℃以上、好ましくは、60℃以上、より好ましくは、70℃以上である。
本発明の方法の非常に特に好ましい実施形態によれば、結晶化温度と試薬の温度との差(Tc−Tr)は、境界値を含めて0℃〜100℃であり、好ましくは、境界値を含めて0℃〜75℃であり、より好ましくは、境界値を含めて0℃〜50℃である。
この好ましい実施形態では、試薬は、最大で結晶化温度に等しい温度で導入され、これは、合成時間を短縮するという即時の利点を有する。
反応媒体は、反応装置に導入する前に任意選択で予熱できることを理解されたい。この場合、反応媒体は、最大で結晶化温度に等しい温度に予熱されてもよい。
また、好ましい実施形態によれば、本発明の方法のステップa)は、シリカ源をアルミナ源、及び任意に、しかし、好ましくは、水性アルカリ又はアルカリ土類金属水酸化物溶液と混合することによる合成ゲルの調製に関することも理解されるべきである。
さらに別の好ましい実施形態によれば、本発明の方法のステップb)は、反応媒体を得るための、ステップa)で得られた合成ゲルとシーディング剤との混合に関する。
本発明の方法は、特に、98%以上、好ましくは、98%〜100%の純度を有するゼオライトX結晶を、比較的短い合成期間、すなわち従来技術で通常観察される結晶化時間よりも短い時間で合成することを可能にする。結晶形成の期間のこの短縮は、特に、上記のように厳密に120℃より高い、又は130℃以上の温度で実施される結晶化ステップによって得られる。
この結晶化ステップを、厳密に120℃を超える温度で実施できることの大きな利点は、ゼオライトX結晶の合成速度である。
ゼオライト、つまり本発明の方法によって調製することができる結晶は、ゼオライトX、すなわち、境界値を含めて1.00〜1.45、好ましくは、1.05〜1.45、より好ましくは、1.10〜1.45、非常に好ましくは、1.10〜1.30のSi/Al原子の比を有するゼオライトである。
合成ゲルは、ゼオライトXの形成をもたらす当業者に周知の任意のタイプの組成物であり得、典型的には、少なくとも1つのシリカ源及び少なくとも1つのアルミナ源、並びに任意に、しかし、好ましくは、少なくとも1つの水性アルカリ又はアルカリ土類金属水酸化物溶液、好ましくは、アルカリ金属水酸化物溶液、典型的には水酸化ナトリウム溶液、及び/又は有機構造化剤(構造指向剤又はテンプレート)を含む。
シリカ源は、当業者に周知の任意の供給源、特に溶液、好ましくは、ケイ酸塩、特に、ナトリウムなどのアルカリまたはアルカリ土類金属のケイ酸塩、またはコロイダルシリカの水溶液を意味すると理解される。
アルミナ源は、当業者に周知の任意のアルミナ源、特に溶液、好ましくは、アルミン酸塩、特に、ナトリウムなどのアルカリ又はアルカリ土類金属のアルミン酸塩の水溶液を意味すると理解される。
シリカ及びアルミナの様々な溶液の濃度は、シリカ源、アルミナ源の性質、アルカリ又はアルカリ土類金属水酸化物溶液及び/又は1つ以上の有機構造化剤が添加されるアルミナ源及びシリカ源のそれぞれの割合に応じ、当業者の知識に従って適合される。
ステップa)の合成ゲルは、塩基性媒体中でシリカ源とアルミナ源を混合することにより、上記のように調製される。この混合は、ロータ・ステータせん断ミキサー、すなわち、高速で回転して、混合物をステータに通し、形状は多様であってよいロータを含むせん断ミキサーで有利に実施される。
せん断の程度は、s−1のせん断速度γによって定義される。これは、ロータの先端速度をロータとステータの間のギャップの厚さで割った値に等しくなる。先端速度Vは、回転速度Vとロータの直径dから次の式に従って計算される:V=Vπd(m・s−1で表される)。式中Vはrev・s−1で表される回転速度であり、dはロータの直径(mで表される)で、γはV/eに等しく、eはロータとステータ間のギャップの距離(mで表される)を表す。
一般的に適用されるせん断速度は、10000s−1〜200000s−1、好ましくは、10000s−1〜100000s−1である。
シーディング剤は、合成又は望ましいゼオライトへの配向を促進する液体の形態又はゲルの形態、固体又は液体の形態の溶液又は懸濁液を意味すると理解される。所望のゼオライトへの合成の配向を促進するそのような固体及び液体は、当業者に周知であり、例えば、核形成ゲル、ゼオライト結晶、あらゆる性質の鉱物粒子など、及びそれらの混合物から選択される。
好ましい態様によれば、シーディング剤は核形成ゲルであり、よりいっそう好ましくは、該核形成ゲルは、シリカ源(例えばケイ酸ナトリウム)、アルミナ源(例えばアルミナ三水和物)、任意選択で、しかし有利にも、強無機塩基、例えば、主なもの及び最も一般的に使用されるものだけを述べると、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化カルシウム、及び水の均質な混合物を含む。1つ以上の構造指向剤、典型的には有機構造指向剤も、任意選択で核形成ゲルに導入してもよい。
シーディング剤は、当業者に周知の任意の技術に従って、好ましくは、静的ミキサーを使用して合成ゲルと混合することができ、これは該混合物の均質化を促進する利点を有する。
合成ゲル及びシーディング剤のそれぞれの割合は大幅に変化する可能性があり、本発明の方法で添加されるシーディング剤の総量は、合成ゲルに対して、0.005重量%〜10重量%、合成ゲルに対して、好ましくは、0.01重量%〜5重量%、より好ましくは、0.01重量%〜3重量%を表している。
上述のように、本発明による方法は、50℃より高い温度、好ましくは、60℃より高い温度、より好ましくは、70℃より高い温度に予め加熱された試薬から実施することができる。この利点は、方法全体で消費されるエネルギーの増加である。出発試薬を加熱するために供給されるエネルギーが、合成ゲル及び/又は反応媒体を加熱して結晶化を実施するのに部分的に役立つためである。
結晶化反応は、圧力下、例えば自生圧力下、大気圧下、又はより一般的には任意の圧力下、典型的には大気圧と1.5MPaの間で実施することができる。
反応装置には、例えば重力の流れ、サイフォニング又はポンピングによって流体を移送するための当業者に知られている任意の適切な手段によって合成ゲルが供給される。反応装置の入口での合成ゲルの流量は、当業者に知られている任意の手段に従って、好ましくは、ポンプ、任意選択で流量調整器と組み合わせて、監視することができる。
合成ゲルは、シーディング剤と混合する前及び/又は後に、当業者に知られている任意の適切な手段、例えば、当技術分野において周知の手段のうちわずかなものを挙げると、熱交換器、加熱ジャケット、蒸気、マイクロ波などによる加熱の手段で、加熱することができる。
結晶化反応の終わりに、一方で生成された結晶と他方で母液を分離するために、反応媒体がろ過される(ステップe))。このろ過は、当業者に周知の任意の方法に従って、例えば、遠心分離、フィルタープレス式ろ過、ベルトフィルター式ろ過、回転フィルター式ろ過などから選択される1つ以上の方法によって実施することができる。
ステップe)の最後に得られた結晶は、洗浄、陽イオン交換、乾燥、含浸、活性化などのような当業者に周知の1つ以上の通例の処理に任意選択で供することができ、この処理又はこれらの処理は、バッチモードで、又は連続して、有利には連続して実施される。例えば、得られた結晶は、まだ存在している可能性のある残留母液を除去するために、水で1回以上洗浄にさらしてもよい。
得られた結晶はまた、数分〜数時間、典型的には数分〜10時間で変化し得る期間、例えば40℃〜150℃の温度で、ゼオライト結晶を乾燥するための通例の技術に従って乾燥させてもよい。40℃未満の温度での乾燥操作ははるかに長く、したがって、経済的に無駄があることが証明される可能性があるが、150℃を超える乾燥温度では、多かれ少なかれ、まだ湿っているゼオライト結晶の劣化を招く可能性がある。
乾燥後、ゼオライト結晶をそのまま使用してもよいが、ここでも、例えば150℃〜800℃の温度で、当業者によく知られている従来の活性化技術に従って、数分〜数時間、通常は数分〜10時間まで多様な期間、有利に活性化される。
ろ過ステップe)から生じる母液は、有利にもリサイクルされ得る。このリサイクルの利点の1つは、母液を反応媒体又はシリケート溶液若しくはアルミン酸溶液(通常、それぞれ方法のステップa)におけるシリカ源及びアルミナ源)に直接入れることにより、水酸化ナトリウムの消費量を削減できることであるが、さらに、エネルギー消費の大幅な削減を可能にし、それによって全体的なエネルギー効率をさらに改善させることを可能にし得る。リサイクルされる前に、母液は、限外ろ過、再濃縮、蒸留などから選択される1つ以上の処理を任意で受けていてもよい。
本発明の方法は、連続的又は半連続的に実施することができる。この場合、反応媒体は、連続モードで動作するせん断ミキサーによって連続して調製され、そこにシーディング剤が連続して添加されて合成ゲルにシードされる。このタイプの連続方法では、結晶化は一般に振動装置を備えた管状反応装置で実施される。半連続方法の場合、結晶化は、撹拌反応装置又は非撹拌反応装置、好ましくは、撹拌反応装置で、バッチモードで実施することができる。
変形例として、本発明の方法はバッチモードで実施することができ、この場合、合成ゲルは、反応装置に含まれるアルミン酸塩にシリケートを添加することにより強く撹拌して、その後1回分のシーディング剤を合成ゲルに加えて反応媒体を得て調製される。該反応媒体の結晶化は、短時間の結晶化によりこれが可能になるため、撹拌しながら、又は撹拌なしで実施することができる。それにもかかわらず、結晶を再懸濁し、反応装置の排出を促進するために、結晶化の最後に反応装置の内容物を撹拌することが可能である。
実際、上記のように、120℃を超える温度で結晶化ステップを実施するのに対し、通例の合成では最高で約100℃の温度で作業することを推奨しているため、ゼオライトXの結晶化時間を大幅に短縮できる。
上記のように、導入された試薬の温度が70℃を超え、少なくとも1つのシーディング剤でシーディングが実施される場合、最も驚くべきことに、結晶化度が98%超、より具体的には98%〜100%、また純度が98%超、より具体的には98%〜100%のゼオライトX結晶を得ることができる。
結晶化度、また合成されたゼオライトの純度の程度は、頭字語XRDで当業者に知られているX線回折分析の手法によって評価される。この識別は、例えばBruker XRDという機械で実施される。
この分析により、存在する結晶相の量を判定するだけでなく、存在する可能性のある異なるゼオライトを特定及び定量化することもできる。各ゼオライトは、回折ピークの位置及びその相対的な強度により独特な回折図が定義される。非結晶相は、X線回折分析では検出されない。
ゼオライトの結晶は、粉砕された後、簡単な機械的圧縮によりサンプルホルダーに広がり、平らになる。
Bruker D5000の機械で回折図を取得する条件は次のとおりである。
・40kV−30mAで使用されるCuチューブ
・スリットサイズ(発散スリット、散乱スリット、分析スリット)=0.6mm
・フィルター:Ni
・サンプルデバイスの回転:15rpm
・測定範囲:3°<2θ<50°
・増分:0.02°
・増分ごとの時間のカウント:2秒。
得られた回折図の解釈は、ICDD PDF−2リリース2011データベースを使用して、ゼオライトの識別によりEVAソフトウェアで実行される。
結晶の量は、重量でXRD分析により判定する。この方法は、非結晶相の量の測定にも使用される。この分析はBrukerの機械で行われ、その後ゼオライト結晶の重量による量が、Bruker社のTOPASソフトウェアを使用して評価される。
結晶化度(又は結晶化度の程度)は、サンプルの総重量に対する、存在する結晶相の重量分率の合計の比率に対応している。
純度は、サンプルの総重量に対する所望の結晶相の重量パーセントとして表される。

Claims (10)

  1. 合成ゲルにシーディング剤を添加する少なくとも1つのステップと、厳密に120℃超、好ましくは、130℃以上の温度でゼオライトX結晶を形成する少なくとも1つのステップとを含む、ゼオライトX結晶を合成する方法。
  2. 少なくとも、以下の
    a)少なくとも1つのシリカ源、少なくとも1つのアルミナ源、及び任意選択で、しかし、好ましくは、少なくとも1つの水性アルカリ若しくはアルカリ土類金属水酸化物溶液を混合することにより合成ゲルを調製するステップ、
    b)反応媒体を得るために、前記合成ゲルを少なくとも1つのシーディング剤と混合するステップ、
    c)前記反応媒体を反応装置に導入するステップ、
    d)120℃超の温度で結晶化反応を実施するステップ、
    e)生成されたゼオライトX結晶を回収するために前記反応媒体をろ過するステップ
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 結晶化温度が200℃以下、好ましくは、160℃以下である、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 結晶化反応装置に導入される試薬の温度が、50℃以上、好ましくは、60℃以上、より好ましくは、70℃以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 結晶化温度と試薬の温度との差(Tc−Tr)が、境界値を含めて0℃〜100℃であり、好ましくは、境界値を含めて0℃〜75℃であり、より好ましくは、境界値を含めて0℃〜50℃である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 調製されるゼオライト結晶が、境界値を含めて、1.00〜1.45、好ましくは、1.05〜1.45、より好ましくは、1.10〜1.45、非常に好ましくは、1.10〜1.30のSi/Al原子の比を有するゼオライトX結晶である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記シーディング剤が、核形成ゲル、ゼオライト結晶、任意の性質の鉱物粒子など、及びそれらの混合物から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 添加されるシーディング剤の総量が、前記合成ゲルに対して、0.005重量%〜10重量%、前記合成ゲルに対して、好ましくは、0.01重量%〜5重量%、より好ましくは、0.01重量%〜3重量%である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 結晶化反応が、大気圧と1.5MPaとの間の圧力で実施される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 連続して実施され、結晶化が、振動装置を備えた管状反応装置で行われる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
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