JP2019504089A - 固体状水溶性担体上の界面活性物質の粉末状調製物、その製造方法およびその使用 - Google Patents

固体状水溶性担体上の界面活性物質の粉末状調製物、その製造方法およびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明の対象は、少なくとも1種の固体状水溶性担体および少なくとも1種の界面活性物質を含有する固体状粉末組成物、その製造方法、ならびに水溶液におけるその使用である。

Description

本発明の対象は、少なくとも1種の固体状水溶性担体および少なくとも1種の界面活性物質を含有する固体状粉末組成物、その製造方法、ならびに水溶液におけるその使用である。
植物保護、防除および工業領域において、植物保護剤(以下、農薬とも称する)がしばしば用いられる。これらは、例えば除草剤、防かび剤、殺虫剤、成長調節剤、軟体動物駆除剤、殺菌剤、抗ウイルス剤、微量栄養素、ならびに天然物に基づく生物学的な植物保護剤、または生きているもしくは処理された微生物に基づく生物学的な植物保護剤であり得る。農薬の有効成分は、その使用領域に関連して、例えば「The Pesticide Manual」第16版、2012、C.MacBean編に記されており、生物学的な有効成分は、例えば「The Manual of Biocontrol Agents」、2001、The British Crop Protection Councilに記載されている。以下で、農薬は常に総称として使用される。
実践的には、植物保護剤を、しばしば水と一緒に内容物としてタンクに加え、穏やかな撹拌下で、いわゆる噴霧液中に分布させ、吹き付け前に有効成分の濃縮調製物を希釈し、植物に適合させる。その際、通常、噴霧液中の有効成分は、吹き付けにおいて2〜4000g/hの最終使用濃度が達成されるように希釈される。
その際、植物保護調製物に関する重要な基準は、この植物保護調製物を使用者にとって実用的な調製形態にする必要があることであり、ここで農薬有効成分は、選択された調製形態において、その本来の役割、例えば除草作用、殺虫作用または防かび作用を最適に発揮できることが保証されなくてはならない。その際、調製物の種類は大きな役割を果たし、これにより、容易に取り扱い可能かつ安全で、効果的な有効成分の剤形を農家が入手できるようになり、植物保護調製物を噴霧液に組み込むことが容易になる。
植物保護のための有効成分は、その物理的/化学的特性が、しばしば著しく異なることがあるため、植物保護調製物の提供に際して、様々な調製構想を開発した。その際、これら全ての調製構想は、環境挙動、植物適合性および毒性に関して、厳密に規定されている。さらに、販売する製品は、Cipac MT46に従って、十分な貯蔵安定性を有する必要がある。
有効成分が完全に水溶性であり、かつ化学的に安定している場合、水溶性濃縮液(略してSL)が最も単純な形態である。水中ではなく、適切な溶媒中に可溶性である生成物の場合、いわゆるエマルション濃縮液(略してEC)が効果的である。ここで農業家は、調製物の全構成要素が均質な溶液を形成している生成物を得る。水での希釈によって初めてエマルションが形成され、それから、このエマルションは、あらゆる調製物と同じように、1ヘクタールあたり100〜1000Lの水と一緒に撒かれる。この調製構想において、溶媒における有効成分の溶解度および化学的安定性が重要な意味を有する。とりわけ重要な特性、例えば植物上での噴霧液の粘着力および保持力、ならびに植物への浸透力は、溶媒に影響を受け、これにより、生物学的な作用も決定される。
しかしながら、多くの有効成分は、ECまたはSLとして調製することができない。なぜなら、これらの有効成分においては適切な溶媒が見つからないから、または植物における有効成分の吸収および分布のためには代替的な調製構想が必要であるからである。特に殺虫剤の場合、結晶形態により高い接触作用および摂食作用を達成するためには、有効成分を粒子として得ることが有意義であり得る。有効成分が水中に固体として微細に分布して存在している場合、これを、いわゆる懸濁濃縮液(略してSC)と呼ぶ。担体が油である場合、当業者は、これを油分散液(略してOD)と呼ぶ。
さらに、不溶性の固体状有効成分を固体形態で噴霧液に添加することが一般的である。これは、以前は、いわゆる噴霧用粉末(略してWP)の形態で行われていた。このプロセスは、今日では、粉塵形成を理由に、もはや一般的ではない。よって、今日では、水分散性顆粒(略してWGまたはWDG、例えばBayerのAtlantis WG)が使用される。WDGにより、有効成分を粉塵なしで使用することが可能になる。WDGは噴霧液に添加され、かつ添加剤、例えば湿潤剤により容易に水に分散することができる。WDGは、たいていの場合、調製物の5〜80%を占め得る有効成分だけでなく、それ自体は植物保護作用を有しないものの、植物保護調製物の少なくとも1つの特性を改善するさらなる添加剤、およびさらにはフィラーまたは自由流動助剤をも含有する。植物保護調製物において使用される通常の添加剤の例は、湿潤剤、分散剤、消泡剤またはドリフト抑制添加剤(Anti−Drift−Additive)である。ここで、挙げられた添加剤の共通点は、これらが界面活性物質であること、つまりこれらが、界面においてその作用を発揮することである。例えば、これらの界面は、湿潤剤および分散剤の場合、固・液の界面(例えば植物保護調製物と植物との間の界面)であるか、または消泡剤およびドリフト抑制剤の場合、液・空気の界面である。
国際公開第2005/104846号(WO2005/104846)には、フロニカミド、分散剤および界面活性剤を含有する、水溶性で固体状の担持された調製物が開示されている。担体材料は、単糖類、澱粉および水溶性塩から選択されている。
一般的に、農薬または農薬混合物の生物学的な効果を改善する添加剤は、アジュバントとも称される。この文脈において、効果とは、しばしば有効性とも称される。Pesticides Safety Directorate(PSD、Health and Safety Executiveの管理部門、英国の非政府系公共機関)は、アジュバントを、それ自体は農薬として効果を有しないが、農薬の有効性を高めるまたは補助する物質と定義している(http://www.pesticides.gov.uk/approvals)。これは、フィールド実験により検証可能である。アジュバントという言葉が使用される場合、特許または文献においてしばしば、界面活性剤または湿潤剤という用語が同義語として使用されるが、これらの用語は、あまりにも広範囲に及ぶものであり、どちらかというと上位概念として解釈され得る。ここで想定される使用を理由に、アジュバントという用語を用いる。
実践的には、アジュバントを用いることによってのみ、容認可能な有効性(つまり実用性に関連のある効果)を達成可能な数々の植物保護有効成分がある。ここでアジュバントは、有効成分の欠点、例えばアベルメクチン(紫外線により破壊される)のUV感受性またはスルホニル尿素の水に対する不安定性を解消するのに役立つ。比較的新しい有効成分は、基本的に水溶性ではない。よって、目標物=目的有機体=植物に対して効果的に広げるためには、水性噴霧液にとってアジュバントが不可欠であり、これにより、水溶液が物理的な影響を受け、表面の不良な濡れ性が解消される。それに加えて、アジュバントは、技術的な適用問題、例えば水の投入量が僅かであること、水質が様々であることおよび散布速度が速い傾向にあることを克服するのに役立つ。一般的に、農薬効果の向上、およびアジュバントによる植物保護剤の欠点の解消は、植物保護剤用途の有効性の向上とされる。
アジュバントとしては、しばしば合成界面活性剤、例えばエトキシル化されたアルコールまたはアルキルポリグリコシドが使用される。さらなる重要なアジュバント群としては、しばしば有機シリコーン、殊に一般構造MeSiO−SiMeR−OSiMe(式中、基Rはポリエーテル基である)のトリシロキサン界面活性剤が使用される。これにより、水の表面張力が著しく低下し、このことにより、葉における噴霧液の付着力(粘着力、保持力)、ならびに気孔およびクチクラをも通じた有効成分の吸収が改善される(例えばField&Bishop、Pesticide Science、1988、第24巻、55〜62頁;Stevens等、Pesticide Science、1991、第33巻、371〜382頁参照)。ここで、トリシロキサンの水に対する表面張力の低下効果は、これまでに使用された有機界面活性剤、例えばノニルフェノールエトキシレートよりも著しく強い。さらに、特に10個以下のエチレンオキシド単位を有するトリシロキサン界面活性剤が、噴霧液に対して超展着(superspreitenden)効果を有し、これにより、植物保護剤の有効性が著しく改善されることが当業者に公知である。超展着とは、蒸留水の液滴より約9倍大きい面積で、液滴を疎水性表面(例えば植物の葉)に展着させる能力と理解される。
アジュバントとは対照的に、消泡剤の役割は、噴霧液の調合において、タンク内での混合プロセスの間に不所望な泡が形成されるのを防止することである(例えば米国特許第5504054号明細書(US5504054A)参照)。その際、農業分野において使用される通常の消泡剤は、しばしばポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンに基づく。さらに、例えば植物油を消泡剤有効成分として含有するシリコーン不含消泡剤も農業用途で使用される。
また、ドリフト抑制添加剤は、耕作される農地に対して植物保護調製物を吹き付ける際に、150μm未満の液滴径が大幅に回避されるように、作製するスプレーの液滴径分布に影響を与える特性を有する。その理由は、このような小さな液滴が特にドリフトし易いこと、つまり、少しの空気の流れにより本来の塗布場所から離れた所に運ばれ、それにより、いわゆる「的外れ」な付着の傾向が強くなることである。また、これにより、周囲に対して高い環境負荷がもたらされ、かつ経済的損失につながる。
植物保護調製物における添加剤の役割は、必ずしもはっきりと区別されているわけではない。よって、1種の添加剤が複数の役割を担い得ることは十分にあり得る。例えば国際特許出願第2015/061055号明細書(PCT/EP2015/061055)は、消泡剤を同時にドリフト抑制剤として使用することを記載している。欧州特許出願公開第14188067号明細書(EP14188067)には、疎水性ポリグリセリンエステルをアジュバントおよびドリフト抑制剤として使用することが記載されている。
通常、WDGは、WDGの重要な構成要素を全て含有する水性スラリーを噴霧乾燥することにより製造される(スラリーの流動床造粒、連続的プロセス)。しかしながら、このようなスラリーに添加剤を混合する際、しばしばプロセス技術的な欠点が生じ得る。よって、多くの水溶性界面活性剤を組み込むことは、泡形成が強いために、しばしば困難である。このことは、殊にトリシロキサンの使用に当てはまる。さらに、水溶性界面活性剤は、スラリーを乾燥させた後に、WDG中に含有されている固体(例えばフィラーまたは自由流動助剤)においてほぼ不可逆的に吸収され得ることがあり、これにより、それより後の使用におけるその効果は、ほぼ完全に失われる。この現象はたいてい、完成したWDG調製物に界面活性剤を(例えば噴霧により)事後的に付与する場合にも観察される。
それとは対照的に、消泡剤をWDG調製物に組み込む場合、消泡剤は、選択された濃度において、水性スラリーと不適合であるか、または部分的にしか適合しておらず、製造の間に、WDGにおいて消泡剤有効成分が不均一分布を起こすという問題が起こり得る。さらに消泡剤の場合には、これが乾燥後にWDGの固体状構成要素に張り付き、これにより、効果が損失するという問題が同様に起こり得る。
基本的に、これらの問題は、WDGに乾燥状態で混合される固体状粉末添加剤により回避される。よって、これまでに、植物保護調製物のための添加剤を固体状非水溶性担体(しばしばシリカ担体)に施与した一連の生成物が開発された。その例は、シリカ担体に載せたトリシロキサンから成るBreak−Thru(登録商標)S250DSという製品である。しかしながら、これらの製品群の欠点は、担体が添加剤を部分的にしか放出せず、これにより、同様にその効果が低減されることである。さらに、噴霧液に不溶性の担体により、使用の間に噴霧ノズルが詰まる恐れがある。さらに、シリカ担体は、噴霧液が存在するタンクの壁に吸着することがあり、これにより汚れが生じる。
水溶性担体に施与または導入される植物保護調製物のための添加剤は、従来技術において開示されていない。
よって、本発明の課題は、従来技術に挙げられている少なくとも1つの欠点を克服する、植物保護調製物のための新たな固体状添加剤を提供することであった。
発明の概要
驚くべきことに、この課題は、固体状水溶性担体に組み込まれている添加剤からの組成物により解決され得ることが分かった。
よって、本発明の対象は、少なくとも1種の固体状水溶性担体および少なくとも1種の界面活性物質を含有する固体状粉末組成物であり、
その特徴は、水溶性担体が、
(a)エチレンオキシドまたはその他のアルキレンオキシド、エチレングリコールまたはその他のアルキレングリコール、エチレンイミン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、アミノアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾールの群から選択されるモノマーに基づくホモポリマー、およびこの群から選択される2種以上のモノマーを有するコポリマー、
(b)シクロデキストリン、例えばβ−シクロデキストリン、
(c)セルロース誘導体、例えばキサンタンガム、セルロースアセテート、メチルセルロース、エチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
から選択されるポリマー材料であることである。
本発明による組成物には、使用の間に水溶性担体が水溶液中に完全に溶解し、かつそれにより添加剤が完全に放出されるという利点がある。これにより、殊に効果の損失が回避される。
さらに、水溶液中に水溶性担体を完全に溶解させることには、噴霧用途において噴霧ノズルの詰まりが起こり得ないという利点があり、このことは例えば、農業分野にてシリカをアジュバントのための担体物質として使用する場合において知られている。
さらなる利点は、本発明による組成物を溶解させた後に、残渣がなくなるまで全装置を水で洗浄可能なことである。
さらなる対象は、本発明による組成物の製造方法である。
さらなる対象は、本発明による組成物および本発明による方法生成物の、水溶液における使用である。
本発明による対象を以下に例示的に記載するが、本発明は、これらの例示的な実施形態に制限されることはないものとする。以下に、範囲、一般式または化合物群が記載されている場合、これらは、明示されている相応する範囲または化合物群のみならず、個別の値(範囲)または化合物から取り出すことにより得ることができる部分的な範囲および部分的な化合物群も全て含むものとする。本明細書の範囲において文書が引用されている場合、その内容は、本発明の開示内容に完全に属するものとする。以下で%の記載がされている場合、これは、特に記載のない限り、重量%での記載である。組成物において、%の記載は、特に記載のない限り、組成物全体を基準とする。以下で平均値が記載されている場合、これは特に記載のない限り、質量平均(重量平均)である。以下で測定値が記載されている場合、これらの測定値は、特に記載のない限り、101325Paの圧力および25℃の温度で求めた。
例えば成分(b)に対する成分(a)の質量比率が0.1であるという記載は、これら両方の成分を含有する混合物が、成分(a)および(b)の質量合計を基準として、10重量%の成分(a)を有することを意味する。
本発明の範囲において、界面活性物質とは、空気/水相の界面において、水相の表面張力の低下または泡止めなどの効果をもたらす物質、または水相/疎水性の固体状表面の界面において、液滴が超展着するまで疎水性の固体状表面において水相の液滴の臨界角の縮小をもたらす物質と理解される。
本発明の範囲において、固体担体とは、これらの物質が+40℃〜−20℃において固体状の凝集体状態で存在することと理解される。
水溶性担体とは、これらの物質が+10℃〜+40℃において、この溶液の質量を基準として少なくとも5重量%、水中に完全に可溶であることと理解される。
固体状水溶性担体とは、ある物質が、+40℃〜−20℃において、固体状の凝集体状態で存在し、+10℃〜+40℃において、この溶液の質量を基準として少なくとも5重量%、水中に完全に可溶であることと理解される。
疎水性の固体状表面は、+40℃〜−20℃の温度範囲において固体であり、かつ水滴が、接触角を91°〜180°の範囲、好ましくは100°〜170°の範囲、特に好ましくは105°〜150°の範囲で形成する、天然および/または合成の表面である。表面における液滴の接触角は、例えばASTM D7334−08(2013)の標準規定に記載のように特定される。
超展着剤の場合、変化が非常に小さいため、接触角についての規定はもはや大きな意味を成さない。好ましくは、超展着剤の溶液は、0.1%水溶液を体積で50μl有する液滴が、疎水性表面において少なくとも6cmの直径を有することを特徴とする。表面は、ポリプロピレンフィルムであることが好ましい。
好ましいホモポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリアミノアルキル(メタ)アクリレート、ポリビニルイミダゾール、ポリエチレンイミンまたはポリエチレングリコールを含む。
コポリマー担体材料は、好適にはランダムコポリマーである。
ランダムとは、ポリマー鎖における様々なモノマー構成単位の分布に規則性がないことを意味する。しかしながら、コポリマーは、ポリマー鎖がより長い一連の様々なモノマー構成単位を有するブロックコポリマーとしても、またはモノマーのブロックが別のモノマーの骨格上に重合されているグラフトポリマーとしても存在することができる。
ここに挙げられる式(I)〜(IV)に示されている指数および記載されている指数の値の範囲は、実際に存在する構造および/またはその混合物のあり得るランダムな分布の平均値と理解される。これは、それ自体が正確に示されている構造式そのものにも該当する。
特に好ましくは、ポリマー担体は、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびヒドロキシプロピルセルロースを含む群から選択されている。ここで、ポリエチレングリコールに基づく担体材料がより特に好ましい。殊に好ましくは、担体材料はポリエチレングリコールである。
さらに好ましくは、ポリマー担体材料は、モル質量を、600〜20000g/molの範囲、特に好ましくは1000〜15000g/molの範囲、殊に好ましくは2000〜10000g/molの範囲で有する。従来技術の方法によりポリマーのモル質量を特定することができ、好ましくは、ゲル浸透クロマトグラフィーによりモル質量を特定する。モル質量、殊に重量平均モル質量Mwの特定は、Hewlett−Packard社の1100型の装置を用い、SDVカラム組み合わせ(1000/10000Å、各65cm、内径0.8cm、温度30℃)、1ml/分の流速を有する移動層としてのTHFおよびRl検出器(Hewlett−Packard)を使用して、ゲル浸透クロマトグラフィーによる分析(GPC)によって行うことが特に好ましい。標準としては、モル質量を100〜45000g/molの範囲で有するポリエチレングリコールを使用する。
固体状水溶性担体は、2000〜10000g/molのモル質量を有するポリエチレングリコールであることが特に好ましく、2000〜10000g/molのモル質量を有する、末端でビスヒドロキシ置換されたポリエチレングリコールがさらにより特に好ましい。
さらに、好ましいポリマー担体材料は、融点を、40〜200℃の範囲、特に好ましくは45〜150℃の範囲、殊に好ましくは50〜100℃の範囲で有する。
本発明の範囲において、モル質量を2000〜10000g/molの範囲で、かつ融点を50〜100℃の範囲で有するポリマー担体材料を使用することが特に好ましい。
本発明による組成物において、好ましくは、水溶性担体に、1〜75重量%、特に好ましくは3〜50重量%、殊に好ましくは5〜40重量%の界面活性物質が担持されている。ここで濃度の記載は、組成物全体を基準とする。
好ましい本発明による組成物は、固体状水溶性担体として、2000〜10000g/molのモル質量を有するポリエチレングリコールを含有し、かつ界面活性物質として、ポリエーテルシロキサン、特に好ましくはポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド変性ポリエーテルシロキサンを含有する。
好ましい実施形態において、本発明による組成物は、固体状水溶性担体だけでなく、界面活性物質としてアジュバントを含有する。有利には、このようにして植物保護調製物の有効性を向上させる。
より好ましい本発明による組成物は、固体状水溶性担体として、2000〜10000g/molのモル質量を有するポリエチレングリコールを含有し、かつアジュバントとして、ポリエーテルトリシロキサン、特に好ましくはポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド変性ポリエーテルトリシロキサンを含有する。
同様に好ましい実施形態において、本発明による組成物は、固体状水溶性担体だけでなく、界面活性物質として消泡剤を含有する。有利には、このようにして(例えば植物保護調製物の調合において)植物保護調製物の泡形成を低減または抑制する。
界面活性物質は、固体状水溶性担体中に微細に分散されているように、好ましくは可溶性で透明であるように、選択されていることが好ましい。
分散液は、担体の融点より高い温度では分離に対して安定しており、殊に相分離は起こらない。界面活性物質は担体中に可溶性であり、担体の融点より高い温度では透明な溶液を形成することがより好ましい。
担体における界面活性物質の分散性が微細であることが有利である。というのも、この界面活性物質から調製される水溶液により、添加剤が水中で特に微細に分布して、激しく混合する必要がないからである。
驚くべきことに、殊にトリシロキサンおよびポリエーテルシロキサンが、ポリマー担体材料に対して、殊にポリエチレングリコールに基づく担体材料に対して、高い適合性を有することが分かった。このような良好な適合性およびこれより生じる利点は、想到容易ではなく、従来技術においても、これまでに開示されていなかった。
アジュバント:
本発明による組成物が、界面活性物質としてアジュバントを有する場合、このアジュバントは、トリシロキサン界面活性剤の群、殊に好ましくはポリエーテル変性トリシロキサン界面活性剤の群から選択されることが好ましい。ここで、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド変性トリシロキサンが極めて特に好ましい。
式(I):
Figure 2019504089
(上記式中、
aは、2であり、
bは、0〜0.1、好ましくは0であり、
cは、1.0〜1.15、好ましくは1.0〜1.10、殊に好ましくは1.00〜1.05であり、
は、互いに独立して、1〜8個の炭素原子を有する炭化水素、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基またはフェニル基、殊に好ましくはメチル基であり、
は、互いに独立して、式(II):
Figure 2019504089
(上記式中、
m=3.4〜11.0、好ましくは3.6〜9.9、より好ましくは4.5〜8.5、
n=2.5〜8.0、好ましくは2.7〜7.5、より好ましくは3.0〜6.0、
ただし、
m/n=0.44〜3.08、好ましくは0.55〜3.00、より好ましくは0.8〜2.9、さらにより好ましくは1.2超〜2.85まで、殊に好ましくは1.9〜2.8、
は、互いに独立して、2〜8個の炭素原子を有する二価の炭化水素基、好ましくはエチレン基、プロピレン基、1−メチルプロピレン基、1,1−ジメチルプロピレン基、殊に好ましくは−CHCHCH−であり、
は、互いに独立して、1〜16個の炭素原子を有する炭化水素基または水素、好ましくは水素またはメチル、殊に水素である)
のポリエーテル基である)
のトリシロキサン界面活性剤が殊に好ましい。
好ましくは、ポリエーテル基は、ROおよびRなしで算出して、44g/mol*m+58g/mol*nにより算出されるモル質量M(PE)を有し、ここで指数mおよびnは、式(II)に関連する。
M(PE)についての好ましい値は、下限M(PE)が、520g/mol超、好ましくは530g/mol超、より好ましくは535g/mol超であり、上限M(PE)が、660g/mol未満、好ましくは630g/mol未満、より好ましくは600g/mol未満である。
M(PE)についての値は、520g/mol超かつ660g/mol未満、殊に535g/mol超かつ600g/mol未満であることが好ましい。
m+nの合計は、9超〜19まで、より好ましくは9.5超〜15まで、殊に好ましくは10超〜12までであることが好ましい。
は水素であり、M(PE)についての値は、520g/mol超かつ660g/mol未満であることがより好ましく、Rは水素であり、M(PE)についての値は、535g/mol超かつ600g/mol未満であることが殊に好ましい。
本発明による組成物は、1〜1.05の指数cを有する式(I)のポリエーテル変性シロキサンを有することが特に好ましく、ここで式(II)によるポリエーテル基の指数は、mが3.4〜11.0であり、nが2.5〜8.0である。
本発明による組成物は、1〜1.05の指数cを有する式(I)のポリエーテル変性シロキサンを有することが特に好ましく、ここで比率m/nは、0.8〜2.8、殊に1.9〜2.8である。
本発明による組成物は、1〜1.05の指数cを有する式(I)のポリエーテル変性シロキサンを有することが殊に好ましく、ここでポリエーテル基のモル質量M(PE)は、520g/mol超かつ660g/mol未満である。
本発明による組成物は、0の指数bおよび1〜1.05の指数cを有する式(I)のポリエーテル変性シロキサンを有することが殊に好ましく、ここで基Rは水素である。
本発明による組成物は、1〜1.05の指数cを有する式(I)のポリエーテル変性シロキサンを有することが殊に好ましく、ここで基Rは水素である。
本発明による組成物は、0の指数bおよび1〜1.05の指数cを有する式(I)のポリエーテル変性シロキサンを有することが殊に好ましく、ここでポリエーテル基のモル質量M(PE)は、520g/mol超かつ660g/mol未満であり、基Rは水素である。
本発明による組成物は、式(I)によるもの以外には、さらなるポリエーテル変性シロキサンを有しないことが好ましい。
より好ましい本発明による組成物は、固体状水溶性担体として、2000〜10000g/molのモル質量を有するポリエチレングリコールを含有し、かつアジュバントとして、式(I)のトリシロキサン界面活性剤を含有する。
さらにより好ましい本発明による組成物は、固体状水溶性担体として、2000〜10000g/molのモル質量を有するビスヒドロキシ末端ポリエチレングリコールを含有し、かつアジュバントとして、a=0、b=0〜0.1およびc=1〜1.05の指数を有する式(I)のトリシロキサンを含有し、ここでポリエーテル基のモル質量M(PE)は、520g/mol超かつ660g/mol未満であり、基Rは水素である。
特に好ましい本発明による組成物は、固体状水溶性担体として、2000〜10000g/molのモル質量を有するビスヒドロキシ末端ポリエチレングリコールを含有し、かつアジュバントとして、a=0、b=0〜0.1およびc=1〜1.05の指数を有する式(I)のトリシロキサンを含有し、Rはメチルであり、Rは−CHCHCH−であり、ここでポリエーテル基のモル質量M(PE)は、520g/mol超かつ660g/mol未満であり、基Rは水素である。
さらに特に好ましい本発明による組成物は、固体状水溶性担体として、2000〜10000g/molのモル質量を有するビスヒドロキシ末端ポリエチレングリコールを含有し、かつアジュバントとして、a=0、b=0〜0.1およびc=1〜1.05の指数を有する式(I)のトリシロキサンを含有し、Rはメチルであり、Rは−CHCHCH−であり、ここでポリエーテル基のモル質量M(PE)は、520g/mol超かつ660g/mol未満であり、基Rは水素であり、指数mは4.5〜8.5であり、nは3.0〜6.0であり、ここで比率m/nは、1.9〜2.8である。
殊に好ましい本発明による組成物は、固体状水溶性担体として、2000〜10000g/molのモル質量を有するビスヒドロキシ末端ポリエチレングリコール(ここで担体には、組成物全体を基準として5〜40重量%の界面活性物質が担持されている)を含有し、かつa=0、b=0〜0.1およびc=1〜1.05の指数を有する式(I)のトリシロキサンを含有し、Rはメチルであり、Rは−CHCHCH−であり、ここでポリエーテル基のモル質量M(PE)は、520g/mol超かつ660g/mol未満であり、基Rは水素であり、指数mは4.5〜8.5であり、nは3.0〜6.0であり、ここで比率m/nは、1.9〜2.8である。
消泡剤:
本発明による組成物が界面活性物質として消泡剤を有する場合、この消泡剤は、好ましくはポリエーテルシロキサンの群から選択される。ここで、一般式(IV):
Figure 2019504089
(上記式中、
d=2〜22、好ましくは2〜14、殊に2、
e=3〜500、好ましくは10〜300、殊に30〜250、
f=0〜16、好ましくは0〜8、殊に0、
g=0〜10、好ましくは0〜6、殊に0、
基Rは、基R、RまたはRであり、ただし、少なくとも1つの基Rが基Rであり、
ここでRは、1〜16個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であるか、またはアリール基であり、
は、式(V):
Figure 2019504089
(上記式中、
h=0または1、好ましくは1、
i=1〜3、好ましくは1、
j≧1〜50、好ましくは2〜40、より好ましくは3〜30、特に好ましくは5〜20、
x=2〜4、
k≧0〜20まで、好ましくは0〜15、
w=1〜4、好ましくは1、
j+kの合計=3〜150、好ましくは3〜10、
=互いに独立して、水素基、1〜18個のC原子を有する一価の脂肪族炭化水素基または6〜18個のC原子を有する芳香族炭化水素基(場合によっては置換された芳香族であってもよく、その置換基は、水素基、1〜6個のC原子を有するアルキル基、アルコキシ基およびヒドロキシ基から選択される)、
=互いに独立して、水素基または一価の有機基、好ましくは水素、メチル、ブチルまたは−C(O)Me、
Y=分枝鎖状であってもよい1〜18個のC原子を有する(w+1)価の炭化水素基、好ましくは−(CH−)
のポリエーテル基であり、
は、式(VI):
Figure 2019504089
(上記式中、
u=1〜4、好ましくは1、
q=0または1、好ましくは1、
z=2〜4、好ましくは2、
r≧3、好ましくは3〜20、殊に好ましくは3〜16、
F=分枝鎖状であってもよい1〜18個のC原子を有する(u+1)価の炭化水素基、好ましくは−(CH−、
=互いに独立して、水素基または一価の有機基、好ましくは水素、メチル、ブチルまたは−C(O)Me
のポリエーテル基であるが、
しかしながら、基Rの少なくとも80%がメチル基である)
に相応するポリエーテルシロキサンが殊に好ましい。
式(IV)のポリエーテルシロキサンのシロキサン骨格は、直鎖状(f+g=0)であっても、または分枝鎖状(f+g>0)であってもよい。指数hおよび/または指数qがゼロである場合、シロキサン骨格は、分枝鎖状であることが好ましい。指数hおよびqがそれぞれ1である場合、シロキサン骨格は、直鎖状であることが好ましい。
本発明による化合物は、室温で液状である。よって、d、e、fおよびgに関する値の全ての組み合わせが可能であるわけではない。殊にfおよびgが0ではない場合、dは、(f+g)の合計よりも大きくなる傾向を示すはずである。
d、e、fおよびgの値は、ポリマー分子における平均値と理解される。本発明により使用されるシリコーンポリエーテルコポリマーは、好ましくは平衡混合物の形態で存在する。
基Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基またはアリール基であり、ここでアリール基は、フェニル基であることが好ましい。メチル基が好ましく、そのため、基Rの少なくとも80%がメチル基であるべきである。基Rが全てメチル基である式(II)のポリエーテルシロキサンが特に好ましい。
ポリエーテルシロキサンを消泡剤として使用する場合、ポリエーテルシロキサン、殊に式(II)のポリエーテルシロキサンを個別にまたは混合物として使用することができる。好適には、相応する混合物は、ポリエーテルシロキサン、殊にその構造および/またはその分子量に関して異なる式(II)のポリエーテルシロキサンを含有する。
さらに、消泡剤有効成分としてシリコーン油を含有する消泡剤も好ましい。ここでシリコーン油は、ポリジメチルシロキサンであることが好ましい。これらは、式(IV)の消泡剤に対する等価物であると考えられる。
さらに、消泡剤有効成分としてシリコーン不含化合物、例えば鉱油、植物油、脂肪酸のモノグリセリド、ポリエチレンワックス、ステアリンワックス、アミドワックスまたはこれらの物質の混合物を含有する消泡剤が好ましく、かつ式(IV)の消泡剤に対する等価物であると考えられる。ここで、植物油、殊に好ましくは菜種油(Rueboel)に基づく消泡剤が特に好ましい。菜種油について一般的なさらなる名称は、ラプシード油(Rapsoel)、コルザ油(Kolzaoel)およびアブラナ油(Kohlsaatoel)である。これらの油は、51〜70重量%のオレイン酸、15〜30重量%のリノール酸および5〜14重量%のリノレン酸を含量する点で優れており、ここでさらなる脂肪酸は、グリセリンによりさらにエステル化されていてよい。この箇所については、Deutsche Gesellschaft fuer Fettwissenschaft(DGF)「Fettsaeurezusammensetzung wichtiger pflanzlicher und tierischer Speisefette und −oele」、http://www.dgfett.de/material/fszus.htm(20.05.2014)を参照されたい。
式(II)の少なくとも1種のポリエーテルシロキサンおよび少なくとも1種のポリジメチルシロキサンを含有する消泡剤の組み合わせがさらに好ましい。
消泡剤が微粒子状の固体をさらに含有すると、有利であり得る。これは、無機固体であっても、有機固体であってもよい。好ましい無機固体は、疎水化されたシリカ、酸化アルミニウム、アルカリ土類金属炭酸塩および/または従来技術から公知かつ一般的な類似する微粒子状の固体である。ここで殊に、疎水化または少なくとも部分的に疎水化されたシリカは、例えばEvonik Industriesの様々なAerosilタイプまたはSiperantタイプである。有機固体としては、12〜22個の炭素原子を有する長鎖脂肪酸のアルカリ土類金属塩、これらの脂肪酸のアミド、およびポリ尿素である。ここに挙げられる固体は、非常に僅かな量で使用され、そのため、ノズルを詰まらせる恐れがない。というのも、ここでこれらの量は、例えばシリカ上に固定されたアジュバントを使用する場合よりもはるかに少ないからである。ここで組成物全体を基準として、最大5重量%の濃度が好ましい。
消泡剤は、自己乳化型であることが好ましい。この文脈において、自己乳化型とは、消泡剤が大きなせん断応力の導入なしに水中に分散可能であり、かつここで、300μm未満、好ましくは200μm未満、特に好ましくは100μm未満の平均直径を有するエマルション液滴が自己発生的に形成されることを意味する。ここで場合によっては、消泡剤有効成分をその自己乳化型特性を強化する乳化剤と事前に混合すると、有利であり得る。ここで乳化剤として、好ましくは1種以上の非イオン性乳化剤を使用することが好ましい。
好ましい非イオン性乳化剤は、多価アルコールの脂肪酸エステル、そのポリアルキレングリコール誘導体、脂肪酸および脂肪アルコールのポリグリコール誘導体、アルキルフェノールエトキシレート、ならびにエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドからのブロックコポリマー、エトキシル化されたアミン、アミンオキシド、アセチレンジオール界面活性剤およびシリコーン界面活性剤である。脂肪酸および脂肪アルコールのポリグリコール誘導体を使用することがより好ましい。ポリグリコール誘導体としては、脂肪酸および脂肪アルコールのエトキシレートが特に好ましい。オレイル酸、ステアリル酸または同じアルコールに基づくエトキシレートが殊に好ましい。
本発明による組成物は、従来技術の方法により製造可能であるが、好ましくは、本発明による方法により製造される。
好ましくは、本方法は、以下の工程a)〜c)を有する。
工程a) 固体状水溶性担体を溶融し、融点を上回る、好ましくは融点を2〜100℃上回る、より好ましくは融点を5〜50℃上回る、特に好ましくは融点を10〜30℃上回る温度に調整する工程。担体は、任意で特定量の溶媒、好ましくは水を含有する。
工程b) 工程a)の溶融した担体に、撹拌しながら、界面活性物質を添加する工程、ここで好ましくは、それ以上のせん断応力を加えない。
工程c) 工程b)からの混合物を、融点未満に、好ましくは10〜150℃、より好ましくは20〜100℃、特に好ましくは30〜50℃の温度へと、混合物の融点未満に冷却する工程。好ましくは、本発明による組成物が冷却の際に微細な粒子になるように冷却法を行う。担体が特定量の溶媒を含有していた場合、冷却は、溶媒がその際に除去されるように実施されることが好ましい。
工程b)の後に、撹拌機を止めて、混合物の分離安定性を特定することができる。これが透明な混合物である場合、これを分離することはできない。混合物が濁っている場合、試料を透明な円柱形のガラス容器に移し、工程a)で説明されているように、融点より高い温度に調整し、1時間にわたり静置する。その後、相分離が観察されるか否か、または濁りが充填高さにわたって勾配を形成するか否かを目視で判断する。どちらも生じない場合、この濁った混合物は、微細に分散しており、かつ分離に対して安定性を示すと考えられる。
工程c)における好ましい冷却法は、噴霧乾燥および噴霧結晶化、より好ましくは噴霧結晶化である。
混合物が微粒子状では存在しないように工程c)が実施されている場合、冷却された混合物を機械的に粉砕する任意の工程d)を引き続き行うことができる。この粉砕は、場合によっては、さらに冷却しながらでも実施され得る。好ましい担体材料の幾つかがガラス状態を経て、さらなる温度低下において非常に脆くなることは当業者に公知であり、したがって、粉砕物を冷却することにより、場合によっては機械的な手間を削減することができる。
本発明による方法の利点は、生成物が塊にならず、自由流動性が良好なことである。よって、これらの生成物を問題なく使用することができ、混合法が容易になる。
担体および界面活性物質からの溶融物の好ましい噴霧結晶化は、工程c)において、液状の溶融物が霧状にされ、かつその際に冷たい空気流内に噴霧されるように実施され、ここで、空気流の温度は、担体の凝固温度未満である。その際、混合物の結晶化が起こる。混合物は凝固の間、噴霧剤の形態で存在するため、担体/有効成分の固体状混合物は、噴霧結晶化により、すぐに粉末の形態で得ることができ、ここで粉末の粒径分布は、溶融物の吹き付けにおいて液滴径を調整することにより、容易に調整可能である。この好ましい方法の詳細な説明については、例えばC.M.Van’t Land「Industrial Crystallization of Melts」、2005、Marcel Dekker Verlagを参照されたい。その他の当業者に公知の固体状の凝集体状態、例えば非晶質構造、準安定結晶形態またはガラスは、結晶に対する等価物であると考えられる。
さらなる代替的な方法では、担体および界面活性物質の溶液、好ましくは水溶液を噴霧乾燥する。その際、好ましくは濃縮溶液を、溶媒の沸騰温度より10〜200℃、好ましくは20〜150℃、特に好ましくは30〜100℃高い温度で乾燥させる。
好ましい実施形態では、本発明による組成物を、アジュバントまたは消泡剤として植物保護調製物において使用する。
本発明による組成物をドリフト抑制添加剤として使用することも同様に、本発明の対象である。
アジュバントまたは消泡剤を有する植物保護調製物を同時にドリフト抑制添加剤として本発明により使用することが好ましい。
ここで本発明によると、いわゆるWDG調製物(水分散性顆粒)における添加剤としての使用が好ましく、ここでWDGは、農業産業の好ましい剤形である。
植物保護調製物におけるアジュバントとして本発明による組成物を使用するが、ただしここで、植物保護調製物の有効性が本発明による組成物により向上するものとする。
植物保護調製物における消泡剤として本発明による組成物を使用するが、ただし、使用の間の泡形成が、例えば噴霧液の調合において低減または抑制されるものとする。
植物保護調製物におけるドリフト抑制剤として本発明による組成物を使用するが、ただし、植物保護調製物の吹き付けにおいて、噴霧ミスト(Spruehnebel)中のドリフトし得る液滴(<150μm)の割合が低減されるものとする。
本発明による組成物には、使用の間に水溶性担体が完全に噴霧液中に溶け、したがって添加剤を完全に放出し、これにより、効果の損失が回避されるという利点がある。
さらに、噴霧液中に水溶性担体を完全に溶解させることには、担体による噴霧液の詰まりが起こり得ないという利点がある。同様に、担体の付着による噴霧タンクの汚れも回避される。
さらに、本発明による組成物には、担体が水溶性であることにより、水性調製物、例えば噴霧液に容易に組み込み可能であるという一般的な利点がある。
さらに、本発明による組成物には、粉末状WDG調製物と容易に混合可能であり、かつもはや液状形態でWDGに基づくスラリーと混合する必要がないという利点がある。このことは、使用される添加剤の種類に応じて、特定のプロセス技術的な利点をもたらす。よって、水中で強く発泡する添加剤(例えばトリシロキサン界面活性剤)の場合に、WDG製造の間の泡形成が回避される。添加剤、例えば消泡剤が不適合である場合、粉末状の剤形により、WDG調製物における均質な組み込みおよび分布を達成することができる。
さらに、固体状添加剤組成物を粉末状WDG調製物に事後的に導入することには、添加剤がその水溶性担体にしっかりと組み込まれ、したがって、WDG製造の間にその他の調製物の構成要素ともはや相互作用し得ないという利点がある。またこれにより、使用における効果の損失が回避される。
さらなる対象は、少なくとも1種の固体状水溶性担体および少なくとも1種の界面活性物質を含有する本発明による固体状粉末組成物を含有する植物保護調製物である。
ダニ駆除剤(AC)、殺藻剤(AL)、誘引剤(AT)、忌避剤(RE)、殺菌剤(BA)、防かび剤(FU)、除草剤(HE)、殺虫剤(IN)、カタツムリに対する薬剤である軟体動物駆除剤(MO)、殺線虫剤(NE)、殺鼠剤(RO)、滅菌剤(ST)、殺ウイルス剤(VI)、成長調節剤(PG)、植物強化剤(PS)、微量栄養素(MI)、多量栄養素(MA)またはこれらの物質の混合物の群から選択される植物保護剤を含む植物保護調製物が好ましく、このような物質およびそれらの適用領域は、当業者に公知である。これらの有効成分または有効な有機体の幾つかは、例示的には「The Pesticide Manual」、第14版、2006、The British Crop Protection Councilまたは「The Manual of Biocontrol Agents」、2004、The British Crop Protection Councilで一覧にされている。しかしながら、本願は、ここに挙げられるこれらの有効成分のみに限定されない。
本発明による使用のさらなる利点は、効果の増加が速いことである。これにより、使用者にとって適用範囲が広がる。よって、すでに比較的老化している植物も処理することができ、植物が枯れる前になおも果実が形成されるというリスクが生じることはない。この効果は、早期成熟(Notreife)という用語で当業者に知られている。
実施例:
一般的な方法および材料
物質:
Break−Thru(登録商標)S200、Break−Thru(登録商標)S233、Break−Thru(登録商標)S240、Break−Thru(登録商標)S301(Evonik Industries AGの商標);ポリエーテル変性トリシロキサン界面活性剤であるTego Antifoam KS53(Evonik Industries AGの商標);非イオン性界面活性剤およびシリカを含有する植物油系消泡剤有効成分であるTego Antifoam793(Evonik Industries AGの商標);シリカを含有するポリエーテルシロキサン系の消泡剤有効成分;Sasol Germany GmbHのPEG6000;Hostapur SAS30は、Clariantのアニオン性界面活性剤(第二級アルキルスルホン酸ナトリウム塩)である。
実施例1:固体状トリシロキサン組成物の製造
本発明による組成物を製造するために、6000g/molの平均モル質量を有するポリエチレングリコール(PEG6000)を水溶性担体として使用した。この担体100gを、ガラスビーカー内にて75℃で溶融した。この溶融物に、表1で一覧にされているトリシロキサン界面活性剤を常に撹拌しながら入れた。相応する導入量も同様に、表1で一覧にされている。ここで全ての場合において、少し時間が経った後に、PEG6000およびトリシロキサンから、均質で透明な混合物が形成されるのを観察することができた。引き続き、これらの混合物をアルミニウム皿に注いで凝固させ、粉砕して、引き続き、実験室用粉砕機ですり潰して粉末にした。
Figure 2019504089
実施例2:固体状消泡剤組成物の製造
固体状消泡剤組成物を製造するために、6000g/molの平均モル質量を有するポリエチレングリコール(PEG6000)を水溶性担体として使用した。この担体100gを、ガラスビーカー内にて75℃で溶融した。この溶融物に、表2で一覧にされている消泡剤有効成分を常に撹拌しながら入れた。引き続き、これらの混合物をアルミニウム皿に注いで凝固させ、粉砕して、引き続き、実験室用粉砕機ですり潰して粉末にした。ここで全ての場合において、濁ってはいるが分離に対して安定性を十分に示し、相分離なしで凝固可能な、消泡剤有効成分をPEG6000に入れた分散液が形成されるのを観察することができた。
Figure 2019504089
実施例3:粉末の自由流動性
圧力処理なしで流動性(自由流動性)を特定するために、様々なオリフィス径を有するシリコーン処理されたオリフィス式ガラス容器を使用した(以下の文献によるもの:Seifen,Oele,Fette,Wachse 1968、94、12)。評点に応じて評価を行った:1=非常に良好な流動性(調査する粉末は、詰まることなく、最小のオリフィスを有するオリフィス式装置No.1から流れる)〜評点6=不十分な流動性(粉末は、最大のオリフィスを有する測定容器No.5でも流れない)。測定法をオリフィス容器6から1という常に同じ順序で実施した。粉末組成物がかろうじて詰まることなく流れる測定容器を特定した。試料1つあたり10回の実験を行い、それぞれ平均値を算出して、ちょうど0.5点刻みにした。
これらの実験は、本発明による試料全ての自由流動性が少なくとも良好であることを示す。
実施例4:消泡試験
消泡作用の試験を、0.2%のアニオン性界面活性剤溶液であるHostapur SAS30中で行った。この溶液1リットルを2リットルのメスシリンダーに充填し、それぞれ100mgの試験用固体状消泡剤組成物(試料P9〜P12)を添加し、穏やかな撹拌下で均質化させた。ここで、本発明による組成物が全て良好に均質化するのを観察することができた。引き続き、60分にわたりガラスフリットを介して、600ml/分の規定された体積流で空気をこの溶液に通して流した。この60分の後に、全ての場合において、500ml未満の泡形成を観察することができた。参照として、同じ条件下で消泡剤不含のHostapur溶液に、空気を通して流す実験をさらに実施した。ここで、すでに4分後に1000mlより多くの泡形成を観察することができ、そのため、実験を予定より早く中断せざるを得なかった。
実施例5:アジュバントとしての用途
実験:
Cato(リムスルフロン)の効力に対する、タンクミックス添加剤としての本発明による組成物P7の影響を調査した(イヌビエ(Echinochloa crus−galli)、ヤエムグラ(Galium aparine)およびカモミール(Matricaria spec.)に対する温室スクリーニング)。
これらの植物を、4週間にわたりフルストルファー土(Frustorfer Erde)(高付加価値混合物「微細」)中で栽培した。塗布の時点で、植物は3〜4の葉期にあった。膜ポンプによる減圧作用のもと、噴霧液の塗布を行った。植物全体における葉面塗布のために、Cato(リムスルフロン)の濃度を40g/ha(N)または20g/ha(N/2)に調整した。2、3および4週間後に、効力に応じて除草作用の評価を行った(WAT(処理後の週数:week after treatment)。
60%未満の効力は不良、60〜80%は中程度、80〜90%は良好、90〜95%は非常に良好、95%超は優良と分類される。最大値は100%である。
結果:
カモミール(Matricaria spec.)に対するCatoの効力は、どちらの投与量においても、2WAT後には、投与量に応じて74〜80%の中程度の範囲にあり、試験調製物の間で差異が見られた(表3)。P7の場合、この効力の改善は、90%超と特に著しい。
試験調製物により、3WATで、より多い投与量のCatoに匹敵する効力を達成することができた。
Figure 2019504089
ヤエムグラ(Galium aparine)に対してCatoを単独で用いると、20g/haの少ない投与量で71%の中程度の効力がもたらされ、40g/haのより多い投与量で、84%のすでに良好な効力がもたらされた。
P7により、著しい効力の向上を達成することができた。
Figure 2019504089
イヌビエ(Echinochloa crus−galli)に対するCatoの初期効力は、中程度で比較的低い範囲にあり、投与量に応じて、約71%または約76%であった(表5)。しかしながら、すでにこの初期の時点(2WAT)で、P7によるCatoの効力の改善が記録された。3WATには、P7による効力の改善がはっきりと示され、4WATには、この効力は、イヌビエ(Echinochloa crus−galli)を100%制御してピークに達した。
Figure 2019504089
これらの実験により、本発明による使用が、かなりの効力改善および経時的により速い効力の増加をもたらすことが示された。それに加えて、すでに本農薬を僅かに投与するだけで、より長い時間が経過した後でも、本発明による組成物P7なしの農薬を用いるよりも良好な効果がもたらされた。本発明による使用により、処理時間の著しい短縮が観察された。制御が難しいヒエ(Echinochloa)の場合、半分の時間で、すでに非常に良好な効果が観察された。

Claims (11)

  1. 少なくとも1種の固体状水溶性担体および少なくとも1種の界面活性物質を含有する固体状粉末組成物であって、前記水溶性担体が、
    (a)エチレンオキシドまたはその他のアルキレンオキシド、エチレングリコールまたはその他のアルキレングリコール、エチレンイミン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、アミノアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾールの群から選択されるモノマーに基づくホモポリマー、およびこの群から選択される2種以上のモノマーを有するコポリマー、
    (b)シクロデキストリン、例えばβ−シクロデキストリン、
    (c)セルロース誘導体、例えばキサンタンガム、セルロースアセテート、メチルセルロース、エチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース
    から選択されるポリマー材料であることを特徴とする、前記固体状粉末組成物。
  2. 前記ホモポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリアミノアルキル(メタ)アクリレート、ポリビニルイミダゾール、ポリエチレンイミンまたはポリエチレングリコールから選択されることを特徴とする、請求項1記載の固体状粉末組成物。
  3. ポリマー担体材料が、モル質量を、600〜20000g/molの範囲、特に好ましくは1000〜15000g/molの範囲、殊に好ましくは2000〜10000g/molの範囲で有することを特徴とする、請求項1または2記載の固体状粉末組成物。
  4. 前記水溶性担体に、組成物全体を基準として、1〜75重量%、特に好ましくは3〜50重量%、殊に好ましくは5〜40重量%の前記界面活性物質が担持されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の固体状粉末組成物。
  5. 前記界面活性物質が、ポリエーテルシロキサン、特に好ましくはポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド変性されたポリエーテルシロキサンであることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の固体状粉末組成物。
  6. 前記界面活性物質が、一般式(I):
    Figure 2019504089
    (上記式中、
    aは、2であり、
    bは、0〜0.1、好ましくは0であり、
    cは、1.0〜1.15、好ましくは1.0〜1.10、殊に好ましくは1.00〜1.05であり、
    は、互いに独立して、1〜8個の炭素原子を有する炭化水素、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基またはフェニル基、殊に好ましくはメチル基であり、
    は、互いに独立して、式(II):
    Figure 2019504089
    (上記式中、
    m=3.4〜11.0、好ましくは3.6〜9.9、より好ましくは4.5〜8.5、
    n=2.5〜8.0、好ましくは2.7〜7.5、より好ましくは3.0〜6.0、
    ただし、
    m/n=0.44〜3.08、好ましくは0.55〜3.00、より好ましくは0.8〜2.9、さらにより好ましくは1.2超〜2.85まで、殊に好ましくは1.9〜2.8、
    は、互いに独立して、2〜8個の炭素原子を有する二価の炭化水素基、好ましくはエチレン基、プロピレン基、1−メチルプロピレン基、1,1−ジメチルプロピレン基、殊に好ましくは−CHCHCH−であり、
    は、互いに独立して、1〜16個の炭素原子を有する炭化水素基または水素、好ましくは水素またはメチル、殊に水素である)
    のポリエーテル基である)
    に相応するポリエーテルシロキサンであることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の固体状粉末組成物。
  7. 前記界面活性物質が、一般式(IV):
    Figure 2019504089
    (上記式中、
    d=2〜22、好ましくは2〜14、殊に2、
    e=1〜500、好ましくは1〜300、殊に1〜250、
    f=0〜16、好ましくは0〜8、殊に0、
    g=0〜10、好ましくは0〜6、殊に0、
    基Rは、基R、RまたはRであり、ただし、少なくとも1つの基Rが基Rであり、
    ここでRは、1〜16個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であるか、またはアリール基であり、
    は、式(V):
    Figure 2019504089
    (上記式中、
    h=0または1、好ましくは1、
    i=1〜3、好ましくは1、
    j≧1〜50、好ましくは2〜40、より好ましくは3〜30、特に好ましくは5〜20、
    x=2〜4、
    k≧0〜20まで、好ましくは0〜15、
    w=1〜4、好ましくは1、
    j+kの合計=3〜150、好ましくは3〜10、
    =互いに独立して、水素基、1〜18個のC原子を有する一価の脂肪族炭化水素基または6〜18個のC原子を有する芳香族炭化水素基(場合によっては置換された芳香族であってもよく、その置換基は、水素基、1〜6個のC原子を有するアルキル基、アルコキシ基およびヒドロキシ基から選択される)、
    =互いに独立して、水素基または一価の有機基、好ましくは水素、メチル、ブチルまたは−C(O)Me、
    Y=分枝鎖状であってもよい1〜18個のC原子を有する(w+1)価の炭化水素基、好ましくは−(CH−)
    のポリエーテル基であり、
    は、式(VI):
    Figure 2019504089
    (上記式中、
    u=1〜4、好ましくは1、
    q=0または1、好ましくは1、
    z=2〜4、好ましくは2、
    r≧3、好ましくは3〜20、殊に好ましくは3〜16、
    F=分枝鎖状であってもよい1〜18個のC原子を有する(u+1)価の炭化水素基、好ましくは−(CH−、
    =互いに独立して、水素基または一価の有機基、好ましくは水素、メチル、ブチルまたは−C(O)Me
    のポリエーテル基であるが、
    しかしながら、基Rの少なくとも80%がメチル基である)
    に相応するポリエーテルシロキサンであることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の固体状粉末組成物。
  8. 界面活性添加剤が、前記固体状水溶性担体中に微細に分散されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の固体状粉末組成物。
  9. 少なくとも1種の固体状水溶性担体および少なくとも1種の界面活性物質を含有する、請求項1から8までのいずれか1項記載の固体状粉末組成物の製造方法。
  10. 以下の工程a)〜c):
    工程a) 前記固体状水溶性担体を溶融し、融点を上回る、好ましくは融点を2〜100℃上回る、より好ましくは融点を5〜50℃上回る、特に好ましくは融点を10〜30℃上回る温度に調整する工程、担体は、任意で特定量の溶媒、好ましくは水を含有する、
    工程b) 工程a)の溶融した担体に、撹拌しながら、前記界面活性物質を添加する工程、ここで好ましくは、それ以上のせん断応力を加えない、
    工程c) 工程b)からの混合物を、融点未満に、好ましくは10〜150℃、より好ましくは20〜100℃、特に好ましくは30〜50℃の温度へと、前記混合物の融点未満に冷却する工程、好ましくは、本発明による組成物が冷却の際に微細な粒子になるように冷却法を行い、前記担体が特定量の溶媒を含有していた場合、溶媒がその際に除去されるように冷却を実施することが好ましい、
    を含むことを特徴とする、請求項9記載の製造方法。
  11. 請求項1から8までのいずれか1項記載の固体状粉末組成物および請求項9または10記載の方法による生成物の、水溶液における使用。
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