JP5095642B2 - 保存安定性に優れた水性懸濁農薬製剤 - Google Patents
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Description
1)スルホニアウレア除草活性化合物、カルボキシメチルセルロース塩、リグニンスルホン酸塩、界面活性剤、及び水を含有する水性懸濁状除草剤組成物(但し、有効成分量のピラクロニルを含有する水性懸濁状除草剤組成物を除く)が提案されている。そして、製剤保存条件において水性懸濁状除草剤組成物中に懸濁されてなるスルホニアウレア除草活性化合物の粒子成長がほとんど生じない旨記載されている。また、該水性懸濁状除草剤組成物には、スルホニアウレア以外に、他の除草活性化合物を含有していてもよい旨記載されている(特許文献1参照)。
2)水性懸濁液濃縮物の形態における農薬製剤であって、水中で実質的に不溶であり、かつ、25℃において固体であるトリアゾール殺菌剤を含み、かつ、界面活性剤として、以下の:
(1)トリスチリルフェノール−エトキシレート又はその硫酸塩又はリン酸塩を、以下の:
(2a)ビニルピロリドン・ホモポリマー、又は、
(2b)ビニルピロリドン/スチレン・ブロックポリマー、又は
(2c)親水性エチレン・オキシド−プロピレン・オキシド・ブロックポリマー、又はその混合物のいずれかとともに含む、前記農薬製剤、並びに上記トリアゾール殺菌剤の結晶成長の防止のための上記界面活性剤組合わせ物の使用が提案されている。そして、該農薬製剤には、追加の殺菌剤を含む旨記載されている(特許文献2参照)。
3)2−(アセチルオキシ)−3―ドデシル―1,4−ナフタレンジオン(殺ダニ活性を有する)を農薬活性成分とし、これにマグネシウムを酸化マグネシウム換算で5重量%以上含有するスメクタイト系鉱物、多芳香環式ノニオン性アニオン界面活性剤および増粘剤を配合したことを特徴とする殺ダニ性農薬水性懸濁組成物が提案されている。そして、該殺ダニ性農薬水性懸濁組成物は、長期に渡って結晶成長、凝集、沈降分離、ケーキング、ゲル化等を生じないで保存安定性が良好である旨記載されている(特許文献3参照)。
4)ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル系アニオン性界面活性剤を分散、共存させることを特徴とする、有効成分として3−(3,3−ジメチルウレイド)フェニル=ターシャリーブチルカルバマート(一般名:カルブチレート、除草活性成分)を含む長期保存において安定な水性懸濁状農薬製剤が提案されている。そして、カルブチレートと共に他の除草活性成分を混合してもよい旨記載されている(特許文献4参照)。
しかしながら、上記1)および4)は除草活性化合物、2)は殺菌活性化合物、そして3)は特定の殺ダニ活性化合物のみに適用できる製剤処方であり、一つの処方で除草・殺菌・殺虫(殺ダニ)活性化合物に適用できる製剤処方ではなく、汎用性に欠けていた。
しかしながら、該製剤処方は、用いることができる農薬活性成分の水溶解度に制限があり、また、保存時の温度変化により溶解度が変化するので、長期間にわたり完全に結晶析出を防止するには不十分であり決して使い勝手のよいものではなかった。
しかしながら、該水性液状農薬組成物は、農薬活性化合物を水に分散・懸濁化している状態にある水性懸濁農薬製剤とは剤型が明らかに相違した。
7)軟化点が60℃以上100℃以下である天然又は合成樹脂により被覆された常温で固体かつ水難溶性又は水不溶性の農薬有効成分を含有することを特徴とする粒子成長を抑制した農薬水性懸濁組成物が提案されている(特許文献7参照)。
しかしながら、該農薬水性懸濁組成物に配合される農薬有効成分は、融点が被覆する樹脂の軟化点以上であり、かつ水溶解度が50ppm以下のものに限定される。また、樹脂に被覆した農薬活性成分を分散させるのが難しいという欠点があった。さらに、樹脂を必須成分とするためコスト的にも不利であった。
すなわち、本発明の水性懸濁農薬製剤は、常温で固体である農薬活性化合物、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、結晶セルロース、尿素および水を含有してなることを特徴とする。
また、上記ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩がポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウムであることを特徴とする。
<農薬活性成分>
本発明で用いる農薬活性成分は、常温で固体である殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤などの一般に農薬の活性成分として使用されるものであれば特に限定されず使用できる。また、農薬活性成分を1種または2種以上併用しても何らかまわない。このような農薬活性成分としては次のものが挙げられる。
例えば、殺虫剤として有機リン系、カーバメート系、ピレスロイド系、ベンゾイルヒドラジド系、ネオニコチノイド系、トリアジン系、チオウレア系、オキサダイアジン系、フェニルピラゾール系、ピリジンアゾメチン系(ピメトロジンなど)、ネライストキシン系およびベンゾイルフェニル尿素系の殺虫剤、天然殺虫剤、生物農薬、殺ダニ剤および殺線虫剤などが挙げられる。
殺菌剤としては、例えば、無機銅類、有機銅類、無機硫黄剤、有機硫黄剤や、有機リン系、ベンゾイミダゾール系、ジカルボキシイミド系、酸アミド系、トリアゾール系(イミベンコナゾールなど)、イミダゾール系、ピペラジン系、メトキシアクリレート系、オキサゾリジンジオン系、ストロビルリン系、アニリノピリミジン系、ジチオラン系、キノキサリン系、アミノピリミジン系、フェニルピロール系、トリアジン系、シアノアセトアミド系、グアニジン系の殺菌剤、抗生物質系殺菌剤、天然物殺菌剤および生物農薬などが挙げられる。
除草剤としては、例えば、フェノキシ酸系、カーバメート系、酸アミド系、アセトアニリド系、尿素系、スルホニル尿素系、ピリミジルオキシ安息香酸系、トリアジン系(シメトリンなど)、ダイアジン系、ダイアゾール系、ビピリジリウム系、ジニトロアニリン系、芳香族カルボン酸系、イミダゾリノン系、脂肪酸系、有機リン系、アミノ酸系、ジフェニルエーテル系、ニトリル系、シクロヘキサンジオン系、フェニルフタルイミド系、シネオール系、インダンジオン系、ベンゾフラン系、トリアゾロピリミジン系、オキサジノン系、アリルトリアゾリノン系、イソウラゾール系、ピリミジニルチオフタリド系、トリアゾリノン系、無機除草剤および生物農薬などが挙げられる。
植物生長調節剤としては、例えば、エチレン系、オーキシン系、サイトカイニン系およびジベレリン系などが挙げられる。
なお、これらに含まれる個々の具体的な農薬活性成分は、例えば「農薬ハンドブック2005年版」(財団法人 日本植物防疫協会、平成17年10月11日発行)、「SHIBUYA INDEX 9th Edition」(平成13年12月15日発行)、「The Pesticide Manual Eleventh Edition」(British Crop Protection Council 発行)などに記載されている。
上記農薬活性成分の添加量は、水性懸濁製剤中に、通常0.01〜40重量%、好ましくは0.1〜30重量%である。
本発明で使用されるポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩は、分散剤として、ごく一般的に用いられる界面活性剤であるが、本発明では、粒子成長を抑制して結晶析出を防止するための必須成分である。塩として、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウム、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミン塩等が挙げられる。特に、本発明においては、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウムが最も粒子成長および結晶析出を抑制することができる。これらの添加量は特に限定されないが、通常0.1〜10重量%の範囲であり、好ましくは1〜5重量%の範囲である。
本発明には、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩とともにジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを添加することが必須要件である。ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムの製剤中への添加量は、0.01〜5%、好ましくは0.1〜3%であり、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩と混合して添加してもよい。
本発明で使用する結晶セルロースは、植物のパルプ繊維を原料とし、そのセルロース結晶領域をとりだして精製したものであり、例えばパルプからとりだした結晶領域をそのまま乾燥させたセオラスTG−101、セオラスTG−301(旭化成工業株式会社製)、KCフロック W−100G(日本製紙ケミカル株式会社製)およびVIVAPUR 101(東亜化成株式会社製)、並びに、結晶セルロースの表面を水溶性高分子で特殊コーティングしたセオラスRC−N81およびセオラスRC−591(旭化成工業株式会社製)などがあげられるが、これらに限定されるものではない。これらは、沈降防止剤として沈降防止作用あるいはケーキング防止作用を有するだけでなく、結晶析出および粒子成長抑制作用を有するため、本発明には必須成分である。
これら結晶セルロースの製剤中への含有量は0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
尿素には、農薬活性成分の水溶解度を高める作用があることが知られているが、本発明では、農薬活性成分を溶解させるのではなく、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムおよび結晶セルロースと共存させて、分散した水性懸濁製剤の結晶析出を防止するために用いる。本発明で用いられる尿素は、一般的に入手可能な試薬、または工業品のいずれを用いてもよい。なお、製剤中への添加量は、0.5〜20%、好ましくは1〜10%である。
本発明では、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、結晶セルロースおよび尿素のいずれも必須成分であり、どれか一つ欠けても十分な結晶析出抑制効果は認められない。
例えば、界面活性剤(但し、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩およびジオクチルスルホコハク酸ナトリウムは除く。)としては、非イオン性界面活性剤および陰イオン性界面活性剤、有機溶剤、増粘剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐防バイ剤、並びに農薬活性成分の安定化剤などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンフェニルエーテルポリマー、ポリオキシエチレンアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、シリコーン系界面活性剤(ポリオキシアルキレンジメチルポリシロキサンコポリマー)およびアセチレングリコール系界面活性剤(2、4、7、9−テトラメチル−デシン−4,7−ジオールなど)などが挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、ポリカルボン酸型界面活性剤、リグニンスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルサルフェート、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルホスフェート、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルリン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなど)およびアルキル硫酸塩(ラウリル硫酸ナトリウムなど)が挙げられる。
本発明で使用できる界面活性剤としてはこれらの例示に限られるものではなく、また、1種または2種以上を併用してもかまわない。
界面活性剤の製剤中への添加量は、一般的に製剤全体の0.01〜30重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。
有機溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、イソブタノールおよびシクロヘキサノールなどのアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコールおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのプロピレン系グリコールエーテル類、シクロヘキサンおよびγ−ブチロラクトンなどのケトン類、脂肪酸メチルエステルおよび二塩基酸メチルエステルなどのエステル類、N-アルキルピロリドン類、ヤシ油、大豆油およびナタネ油などの植物油類、並びにノルマルパラフィン、ナフテン、イソパラフィン、キシレン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレンおよびケロシンなどの単価水素類をあげることができる。
増粘剤としては、一般に使用されるものであればよく、例えば、グァーガム、キサンタンガム、トラガントガム、カゼイン、デキストリン、コロイド性含水ケイ酸アルミニウム、コロイド性含水ケイ酸マグネシウム、コロイド性含水ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコールおよび水溶性セルロースエーテルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、これらの1種または2種以上を併用しても何ら問題ない。
消泡剤としては、シリコン系および脂肪酸系物質などを使用することができる。
凍結防止剤としてはエチレングリコール、プロピレングリコールおよびグリセリンなどが挙げられる。
防腐防バイ剤としては、ソルビン酸カリウム、p−クロロ−メタキシレノールおよびp−オキシ安息香酸ブチルなどを使用することができる。
農薬活性成分の安定化剤としては、酸化防止剤および紫外線防止剤などを添加してもよい。
本発明では、これらの補助剤を適宜添加してもよいが、ここに例示した補助剤に限定されるものではなく、本発明の目的を達成しうる範囲内であれば各種の補助剤を使用することができる。
本発明の水性懸濁製剤は、通常の方法によって使用することができる。
例えば、農業場面においては水性懸濁製剤を原液そのままで、あるいは水で適当な濃度(通常は約4倍〜3000倍程度)に希釈して、噴霧器を用いて対象作物に噴霧散布すればよい。このとき、地上においてのみならず、有人の航空機、ヘリコプターや無人のRCヘリコプターを使用して空中から散布することもできる。水田においては、原液のまま、あるいは水で2〜5倍程度に高濃度希釈した液を畦畔より水田へ直接滴下、または噴霧することにより省力的に散布施用することもできる。
代かき作業時以降の水田が湛水状態であれば水深には関係なく使用することができる。つまり田植え時のような土壌表面にわずかな水層が存在するような状態から、水田全面に水深3cm〜5cmの水を張った状態まで、土壌表面が乾ききった状態でなければ散布が可能である。さらに灌漑水の入水時においても水口に滴下するなどして使用できる。また田植えと同時に滴下処理するような田植え時の水の少ない条件下であってもよく、処理すれば農薬活性成分はある程度拡散し、その後の入水によってさらに均一となり、十分な効果を発揮することができる。
また、稲の移植前、移植時、移植後のいずれの時期においても散布することができる。さらに湛水下水田へも適用が可能である。
本発明の水性懸濁製剤の調製方法は特に限定されないが、例えば次の方法によって調製できる。
常温で固体の農薬活性成分、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、結晶セルロースおよび尿素、必要に応じてその他の補助剤を水に添加して混合する。なお、農薬活性成分を予めJet粉砕機などで微粉砕化してもよく、また、農薬活性成分、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、結晶セルロースおよび尿素、必要に応じてその他の補助剤を水に添加後、ガラスビーズなどを用いて湿式粉砕することによって調製してもよく、製剤粘度は増粘剤などを添加して、500〜1000mPa・sの範囲になるように調製すればよい。
なお、実施例、比較例中の「部」とあるのは、すべて重量部を示す。
また、平均分散粒子径は、堀場LA−950を用いて測定した。
[実施例1]
水81部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸ナトリウム3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素5部、そしてイミベンコナゾール(トリアゾール系殺菌剤)10部を加え、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて混合した。その後、硬質ガラスビーズを用いて、ダイノミルKDL型(Willy A. Bachofen AG製)にて平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーター(HEIDON製)でよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
[実施例2]
水81部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸カリウム3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素5部、そしてイミベンコナゾール10部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
[実施例3]
水81部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム3部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素5部、そしてイミベンコナゾール10部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
水83部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム1部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素5部そしてイミベンコナゾール10部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
[実施例5]
水79部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム5部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素5部そしてイミベンコナゾール10部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
[実施例6]
水89部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸カリウム2部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル0.4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.1部、結晶セルロース0.3部、尿素5部そしてピメトロジン(ピリジンアゾメチン系殺虫剤)3部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
水87.1部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸カリウム2部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル0.4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム2部、結晶セルロース0.3部、尿素5部そしてピメトロジン3部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
[実施例8]
水88.8部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム2部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル0.4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.1部、尿素5部そしてピメトロジン3部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
[実施例9]
水88.6部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム2部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル0.4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素5部そしてピメトロジン3部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
水87.9部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム2部、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル0.4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース1部、尿素5部そしてピメトロジン3部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
[実施例11]
水89.8部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸トリエタノールアミン3部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル0.2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素1部、そしてシメトリン(トリアジン系除草剤)5部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
[実施例12]
水87.8部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸トリエタノールアミン3部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル0.2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素3部、そしてシメトリン5部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
水85.8部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸トリエタノールアミン3部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル0.2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素5部、そしてシメトリン5部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
[実施例14]
水89.8部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム3部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル0.2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素1部、そしてシメトリン5部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
[実施例15]
水85.8部にポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム3部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル0.2部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.5部、結晶セルロース0.3部、尿素5部、そしてシメトリン5部を加え、実施例1と同様に混合後、平均分散粒子径2.0μmまで湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁製剤を得た。
実施例1より、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、結晶セルロースを除き、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを0.4部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例1と全く同様にして調製し、比較例1の水性懸濁製剤を得た。
[比較例2]
実施例2より、結晶セルロース、尿素を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例2と全く同様にして調製し、比較例2の水性懸濁製剤を得た。
[比較例3]
実施例3より、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを除き、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5部添加した以外は実施例3と全く同様にして調製し、比較例3の水性懸濁製剤を得た。
実施例4より、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、結晶セルロースを除き、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを0.4部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例4と全く同様にして調製し、比較例4の水性懸濁製剤を得た。
[比較例5]
実施例5より、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウムを除き、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを0.4部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例5と全く同様にして調製し、比較例5の水性懸濁製剤を得た。
[比較例6]
実施例6より、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、結晶セルロースを除き、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例6と全く同様にして調製し、比較例6の水性懸濁製剤を得た。
実施例7より、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、尿素を除き、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例7と全く同様にして調製し、比較例7の水性懸濁製剤を得た。
[比較例8]
実施例8より、結晶セルロースを除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例8と全く同様にして調製し、比較例8の水性懸濁製剤を得た。
[比較例9]
実施例9より、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、尿素を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例9と全く同様にして調製し、比較例9の水性懸濁製剤を得た。
実施例10より、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、結晶セルロース、尿素を除き、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例10と全く同様にして調製し、比較例10の水性懸濁製剤を得た。
[比較例11]
実施例11より、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、尿素を除き、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例11と全く同様にして調製し、比較例11の水性懸濁製剤を得た。
[比較例12]
実施例12より、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸トリエタノールアミン、結晶セルロース、尿素を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例12と全く同様にして調製し、比較例12の水性懸濁製剤を得た。
実施例13より、尿素を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例13と全く同様にして調製し、比較例13の水性懸濁製剤を得た。
[比較例14]
実施例14より、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、結晶セルロース、尿素を除き、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例14と全く同様にして調製し、比較例14の水性懸濁製剤を得た。
[比較例15]
実施例15より、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムを除き、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は実施例15と全く同様にして調製し、比較例15の水性懸濁製剤を得た。
[試験例]
<粒子成長試験および結晶析出試験>
100ml容量のポリボトルに上記実施例、比較例で調製した水性懸濁製剤を100ml封入し、40℃恒温室で静置した。静置30日後、60日後、および90日後に取り出し、平均分散粒子径を測定した後、水性懸濁製剤を63μmの篩を通過させることで、結晶析出の有無を確認した。結果を表1、2に記載した。
Claims (2)
- 常温で固体である農薬活性化合物、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、結晶セルロース、尿素および水を含有することを特徴とする水性懸濁農薬製剤。
- 上記ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩が、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸アンモニウムであることを特徴とする、請求項1に記載の水性懸濁製剤。
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