JP2013155136A - 散布性の良好な水性懸濁農薬製剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 農薬活性成分、増粘剤、および水を含有し、ずり速度5000〜10000(1/s)における20℃の粘度が5〜50mPa・sであることを特徴とする水性懸濁農薬製剤、および、前記の成分を含有し、ずり速度5000〜10000(1/s)における20℃の粘度が5〜50mPa・sとなるように調製する工程を有することを特徴とする水性懸濁農薬製剤が、上記課題を解決しうる。
【選択図】なし
Description
〔1〕農薬活性成分、増粘剤、および水を含有する水性懸濁農薬製剤であって、ずり速度5000〜10000(1/s)における20℃の粘度が5〜50mPa・sであることを特徴とする、水性懸濁農薬製剤。
〔2〕農薬活性成分および水を含有する水性懸濁農薬製剤であって、ずり速度5000〜10000(1/s)における20℃の粘度が5〜50mPa・sとなるように調製する工程を有することを特徴とする、水性懸濁農薬製剤。
〔3〕〔1〕または〔2〕に記載の水性懸濁農薬製剤の原液を、蓄圧式散布機を使用して湛水下水田に直接散布することを特徴とする、散布方法。
また、蓄圧式散布機内の圧力が低い場合であっても一定の散布飛距離を維持できるため、高齢者でも容易に蓄圧式散布機を加圧させ作業することが可能であり、また、散布中に蓄圧式散布機内の圧力が多少低下しても散布飛距離は維持できるため、散布作業中に蓄圧式散布機を加圧する回数も低減できる。
(1)農薬活性成分
本発明で使用できる農薬活性成分は、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調節剤などの一般に農薬の活性成分として使用されるものであればよい。また、農薬活性成分を2種以上併用しても何らかまわない。このような農薬活性成分としては次のものが挙げられる。
例えば、殺虫剤の例としては、有機リン系、カーバメート系、ネオニコチノイド系、ピレスロイド系、マクロライド系、クロロニコチニル系、ピリジンアゾメチン系、チオウレア系、オキサダイアジン系、フェニルピラゾール系、ネライストキシン系、ベンゾイルヒドラジド系およびベンゾイルフェニル尿素系の殺虫剤、天然殺虫剤、殺ダニ剤、生物農薬などが挙げられる。
上記農薬活性成分は、水性懸濁農薬製剤中に、通常0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜45重量%の範囲で添加することができる。
本発明において、増粘剤は製剤の粘度調製、および製剤の貯蔵安定性のために添加される。本発明で使用できる増粘剤は、一般に使用されるものであればよく、例えばキサンタンガム、ラムザンガム、プルラン、トラガントガム、ローカストビーンガム、グアーガム、タラガム、ウエランガム、カゼイン、デキストリン、ダイユータンガム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、コロイド性含水ケイ酸アルミニウム、コロイド性含水ケイ酸マグネシウム、コロイド性含水ケイ酸アルミニウムマグネシウム、含水無晶形二酸化ケイ素、結晶セルロースなどが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、これらの1種または2種以上を併用しても何ら問題ない。
また、これら増粘剤の製剤中での含有量は特に限定されないが、水性懸濁農薬製剤中に、通常0.005〜15重量%、好ましくは0.01〜10重量%である。
本発明において、本発明の要件である特定のずり速度における粘度を超えなければ、必要に応じて、上記必須成分のほかにその他の成分を添加しても構わない。通常、水性懸濁農薬製剤において、有効成分の拡散性を良好にするために界面活性剤が添加される。このような界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤などが用いられる。
両性界面活性剤としては、ジアルキルジアミノエチルベタイン、アルキルジメチルベンジルベタインなどが挙げられる。
界面活性剤の含有量は、効果や経済性を考慮すると、水性懸濁農薬製剤中に0 .1 〜 3 0 重量% が適当であり、好ましくは0 .3 〜 2 0 重量% である。
なお、本発明には、上記した以外の成分を添加しても何ら問題ない。
本発明の水性懸濁農薬製剤は、ずり速度5000〜10000における20℃の粘度を5〜50mPa・sとする必要がある。ずり速度5000〜10000の範囲は、先端φ1〜2mmの細孔を有するノズルを装着したピストン形式の蓄圧式散布機を高齢者や女性が容易に加圧可能な圧力(約0.05〜0.10MPa)にて、水性懸濁農薬製剤を散布する場合のノズル先端におけるずり速度範囲であり、このずり速度範囲における粘度が50mPa・sより高い製剤では、蓄圧式散布機からの散布飛距離が短く、面積の大きい水田へ散布する場合には、水田中に農薬活性成分が均一に拡散しきれないなどの問題が生じるためである。また、ずり速度が5mPa・s未満になると散布時に薬液が霧状になってしまい、散布飛距離が低下し、更にはドリフトの恐れも生じるためである。
本発明の水性懸濁農薬製剤の調製方法は特に限定されないが、例えば次の方法によって調製できる。
農薬活性成分、増粘剤および必要に応じてその他の補助剤を、水に添加し混合する。なお、農薬活性成分を予めJet粉砕機などで微粉砕化して使用してもよく、また、農薬活性成分、増粘剤および必要に応じてその他の成分を水に添加後、ガラスビーズなどを用いて湿式粉砕することによって調製してもよい。また、農薬活性成分を高沸点溶剤に溶解して調製してもよい。
本発明の水性懸濁農薬製剤は、原液のまま、蓄圧式散布機を用いて畦畔から湛水下水田へ直接散布する。なお、水性懸濁農薬製剤を、水で1.5から10倍程度に希釈して蓄圧式散布機を用いて散布しても何ら問題ない。蓄圧式散布機は、先端φ1〜2mmの細孔を有するノズルを装着することが望ましい。
本発明の水性懸濁農薬製剤の湛水下水田への10aあたりの散布量は、通常0.1〜3.0リットル、好ましくは0.2〜2.0リットル、更に好ましくは0.3〜1.0リットルである。
なお、実施例中の「部」とあるのは、すべて重量部を示す。
水82.8部にアルキルナフタレンスルホン酸塩3.0部、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル1.0部、エチレングリコール10.0部を添加し、スリーワンモーター(HEIDON製)でよく攪拌し溶解する。その後、シメトリン原体3.0部を添加しTKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて混合し、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は453mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は15mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は14mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
実施例1のアルキルナフタレンスルホン酸塩3.0部およびポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル1.0部をリグニンスルホン酸塩2.0部およびポリオキシエチレンアルキルエーテル1.0部とし、水82.8部を83.8部とした以外は実施例1に準じて調製し、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は471mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は26mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は24mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
実施例1のキサンタンガム0.2部をウエランガム0.4部、水82.8部を82.6部とした以外は実施例1に準じて調製し、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は438mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は47mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は42mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
実施例1のアルキルナフタレンスルホン酸塩3.0部およびポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル1.0部をアルキルナフタレンスルホン酸塩1.0部およびポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル3.0部とし、キサンタンガム0.2部をキサンタンガム0.1部およびコロイド性含水ケイ酸マグネシウム0.3部とし、水82.8部を82.6部とした以外は実施例1に準じて調製し、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は434mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は33mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は30mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
MEP原体5.0部、アルキルベンセンスルホン酸塩1.0部、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル3.0部をスリーワンモーターでよく攪拌し混合後、あらかじめスリーワンモーターでよく攪拌し溶解しておいた水80.5部、エチレングリコール10.0部の混合液に添加し、TKホモミキサーにて更に混合する。その後、コロイド性含水ケイ酸アルミニウム0.3部を添加しTKホモミキサーで混合し、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は656mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は42mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は40mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
カルボスルファン原体20.0部、ジアルキルスルホサクシネート1.0部、ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル5.0部をスリーワンモーターでよく攪拌し混合後、あらかじめスリーワンモーターでよく攪拌し溶解しておいた水68.8部、プロピレングリコール5.0部の混合液に添加し、TKホモミキサーにて更に混合する。その後、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は459mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は17mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は16mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
MCPBエチル原体4.8部、フタル酸ジトリデシル5.0部、アルキルベンゼンスルホン酸塩1.0部、ポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル5.0部をスリーワンモーターでよく攪拌し混合後、あらかじめスリーワンモーターでよく攪拌し溶解しておいた水79.0部、エチレングリコール5.0部の混合液に添加し、TKホモミキサーにて更に混合する。その後、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は466mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は18mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は18mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
水74.9部にアルキルナフタレンスルホン酸塩5.0部、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー3.0部、エチレングリコール10.0部、カスガマイシン原体2.0部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌し溶解する。その後、イソパラフィン5.0部を添加しTKホモミキサーにて混合し、ラムザンガム0.1部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は478mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は37mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は35mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
水78.8部にアルキルベンゼンゼンスルホン酸塩3.0部、グリセリン8.0部、よく攪拌し溶解する。そこにブタクロール原体10.0部を添加しTKホモミキサーにて混合し、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は463mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は25mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は22mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
水65.0部にジアルキルスルホサクシネート2.5部、グリセリン8.0部、ピロキロン原体24.0部を入れよく攪拌し溶解する。そこにデキストリン0.5部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は682mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は47mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は45mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
水71.9部にジアルキルナフタレンスルホン酸塩3.0部、プロピレングリコール5.0部、よく攪拌し溶解する。そこにブプロフェジン原体20.0部を添加しTKホモミキサーにて混合し、ラムザンガム0.1部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は321mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は16mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は14mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
水74.6部にリグニンスルホン酸塩3.0部、エチレングリコール5.0部、よく攪拌し溶解する。そこにブロモブチド原体17.0部を添加しTKホモミキサーにて混合し、ウエランガム0.4部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、本発明の水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は562mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は40mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は38mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に5〜50mPa・sであった。
実施例1のキサンタンガム0.2部を0.4部とし、水82.8部を82.6部とした以外は実施例1に準じて調製し、水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は1100mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は72mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は70mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に50mPa・sより高かった。
実施例2のキサンタンガム0.2部をウエランガム0.6部とし、水83.8部を83.4部とした以外は実施例2に準じて調製し、水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は709mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は72mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は71mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に50mPa・sより高かった。
実施例5のポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル3.0部を5.0部、キサンタンガム0.2部およびコロイド性含水ケイ酸アルミニウム0.3をキサンタンガム0.4部およびコロイド性含水ケイ酸アルミニウム0.2部とし、水83.8部を78.4部とした以外は実施例5に準じて調製し、水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は600mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は61mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は60mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に50mPa・sより高かった。
実施例6のキサンタンガム0.2部を0.5部とし、水68.8部を68.5部とした以外は実施例6に準じて調製し、水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は900mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は58mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は55mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に50mPa・sより高かった。
実施例7のポリオキシアルキレンスチリルフェニルエーテル5.0部を7.0部、キサンタンガム0.2部をラムザンガム0.4部とし、水79.0部を76.8部とした以外は実施例7に準じて調製し、水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は950mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は80mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は78mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に50mPa・sより高かった。
実施例8のイソパラフィン5.0部を13.0部とし、水74.9部を64.9部とした以外は実施例8に準じて調製し、水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は340mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は55mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は53mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に50mPa・sより高かった。
実施例9のアルキルベンゼンスルホン酸塩3.0部をアルキルリン酸エステル塩6.0部、キサンタンガム0.2部をダイユータンガム0.2部とし、水78.8部を75.8部とした以外は実施例9に準じて調製し、水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は450mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は56mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は54mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に50mPa・sより高かった。
実施例10のジアルキルスルホサクシネート2.5部を5.0部、デキストリン0.5部をキサンタンガム0.2部、コロイド性含水ケイ酸アルミニウム0.5部添加し、水65.0部を62.3部とした以外は実施例10に準じて調製し、水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は682mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は89mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は84mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に50mPa・sより高かった。
実施例11のジアルキルナフタレンスルホン酸塩3.0部を7.0部とし、ラムザンガムを0.1部から0.3部に水71.9部を67.7部とした以外は実施例11に準じて調製し、水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は515mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は62mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は59mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に50mPa・sより高かった。
実施例12のリグニンスルホン酸塩3.0部をアルキル硫酸エステル5.0部とし、水74.6部を72.6部とした以外は実施例12に準じて調製し、水性懸濁農薬製剤を得た。得られた水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、ずり速度38.4(1/s)の時は546mPa・s、ずり速度5000(1/s)の時は59mPa・s、ずり速度10000(1/s)の時は58mPa・sであった。なお、レオメーターにてずり速度5000〜10000(1/s)にずり速度を上げて測定している間の水性懸濁農薬製剤の20℃の粘度は、常に50mPa・sより高かった。
<試験例1 散布飛距離確認試験>
直噴専用の径1.0mmの丸孔を有するノズルを取り付けた5リットル容の蓄圧式散布機の容器内に実施例に準じて調製した水性懸濁農薬製剤2リットルを入れ、蓋を閉めて、ピストンポンプを上下させることで加圧した。蓄圧式散布機内の圧力を0.05MPa、0.10MPa、0.30MPaの3条件で水性懸濁農薬製剤を散布し、それぞれの条件における散布飛距離を測定した。結果は、表1、2のとおりである。
表1、2に記載した内容から明らかなように、実施例1〜12の水性懸濁農薬製剤の散布飛距離は、蓄圧式散布機内の圧力が0.05MPaの場合でも6〜8mとなり散布飛距離が長く、良好であった。一方、散布機内の圧力が0.05MPaの場合、ずり速度5000〜10000(1/s)における20℃の粘度が50mPa・sより高い比較例1〜10の場合は、散布飛距離が2〜4mと短く、顕著な差が認められた。
Claims (3)
- 農薬活性成分、増粘剤、および水を含有する水性懸濁農薬製剤であって、ずり速度5000〜10000(1/s)における20℃の粘度が5〜50mPa・sであることを特徴とする、水性懸濁農薬製剤。
- 農薬活性成分、増粘剤、および水を含有する水性懸濁農薬製剤であって、ずり速度5000〜10000(1/s)における20℃の粘度が5〜50mPa・sとなるように調製する工程を有することを特徴とする、水性懸濁農薬製剤。
- 請求項1または2に記載の水性懸濁農薬製剤の原液を、蓄圧式散布機を使用して湛水下水田に直接散布することを特徴とする、散布方法。
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