JP2011168517A - 安定化された水性懸濁製剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】農薬活性成分、ポリビニルアルコール、メチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロース、界面活性剤および水よりなることを特徴とする水性懸濁製剤が、前記課題を解決し得る。
【選択図】なし
Description
などがあげられる。
〔1〕
農薬活性成分、ポリビニルアルコール、メチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロース、界面活性剤および水よりなることを特徴とする、水性懸濁製剤、
〔2〕
前記ポリビニルアルコール1重量部に対してメチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを0.02〜1.5重量部の割合で含有することを特徴とする、〔1〕に記載の水性懸濁製剤、
〔3〕
前記メチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースのメトキシル基置換率が27〜32モル%であり、かつ2%水溶液の粘度が6000mPa・s以下であることを特徴とする、〔1〕または〔2〕に記載の水性懸濁製剤、
〔4〕
前記界面活性剤の添加量が製剤中の0.1〜30重量%であることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の水性懸濁製剤、
を提供する。
(1)農薬活性成分
本発明で用いる農薬活性成分は、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調節剤などの一般に農薬の活性成分として使用されるものであれば特に限定されず、農薬活性成分を1種または2種以上併用しても何らかまわない。このような農薬活性成分としては次のものが挙げられる。
例えば、殺虫剤として有機リン系(MEPなど)、カーバメート系、ピレスロイド系、ピリジンアゾメチン系、ベンゼンジカルボキサミド系、ベンゾイルヒドラジド系、ネオニコチノイド系、トリアジン系、チオウレア系、オキサダイアジン系、フェニルピラゾール系、ネライストキシン系およびベンゾイルフェニル尿素系の殺虫剤、昆虫成長制御剤(ブプロフェジンなど)、天然殺虫剤、生物農薬、殺ダニ剤および殺線虫剤などが挙げられる。
上記農薬活性成分は、水性懸濁製剤中に、通常0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜50重量%である。
本発明において、ポリビニルアルコールは低温安定性、すなわち低温条件にさらされた場合の懸濁安定性に関与する。
本発明で使用できるポリビニルアルコールとしては、特に限定はされないが、平均重合度が2500以下、ケン化度70〜90モル%のものがよい。平均重合度はより好ましくは2000以下である。平均重合度が2000を超えると製剤粘度が高くなりすぎて水希釈性または湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤では水中での拡散性が悪いなどの問題があり、ケン化度が70モル%未満では高温時にポリビニルアルコールの析出が著しくなり、90モル%を超えると製剤の懸濁安定性が悪くなる傾向があるなどの問題があるからである。
このようなポリビニルアルコールの例としては、例えば、ゴーセノールKL−05(日本合成化学工業株式会社製の商品名、平均重合度500、ケン化度78.5〜82.0モル%)、ゴーセノールGL−05(日本合成化学工業株式会社製の商品名、平均重合度500、ケン化度86.5〜89.0モル%)、ゴーセノールKH−20(日本合成化学工業株式会社製の商品名、平均重合度2000、ケン化度78.5〜81.5モル%)、ゴーセノールKP−08(日本合成化学工業株式会社製の商品名、平均重合度800、ケン化度71.0〜73.5モル%)などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また、これらの1種または2種以上を併用しても何ら問題はない。
ポリビニルアルコールの製剤中の含有量は0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%である。
メチルセルロースは、セルロース中に含まれる1つのグルコース残基中の3個のヒドロキシル基のうち約2個がメトキシル基で置換されており、ヒドロキシプロピルメチルセルロースはメチルセルロースのメトキシル基の一部がさらにヒドロキシプロポキシル基で置換されたものである。
本発明に用いるメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースは製剤の懸濁安定性の面から、20℃における2%水溶液として粘度が6000mPa・s以下のものが好ましい。
なお、水溶液の粘度はB型粘度計((株)トキメック製)を用いてローターNo2、3もしくは4を使用し、回転数12r.p.m、温度20℃で測定した。このような水溶性セルロースエーテルのうち、メチルセルロースとしては、例えば、信越化学工業株式会社製の商品名「メトローズSM−4000」(メトキシル基置換率27.5%〜31.5%、熱ゲル化温度約55℃、2%水溶液の粘度3500〜5600mPa・s)などがあり、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとしては、例えば、信越化学工業株式会社製の商品名「メトローズ65SH−50」(メトキシル基置換率27%〜30%、熱ゲル化温度約55℃、約75℃、2%水溶液の粘度40〜60mPa・s)、商品名「メトローズ60SH−4000」(メトキシル基置換率28%〜30%、熱ゲル化温度約60℃、約75℃、2%水溶液の粘度3500〜5600mPa・s)などが挙げられるがこれらに限定されるものではなく、これらの1種または2種以上を併用しても何ら問題ない。
本発明において、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースは高温安定性、つまり高温条件にさらされた場合の懸濁安定性に関与する。しかしながら、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースとポリビニルアルコールを併用した場合、その添加割合によっては製剤の懸濁安定性が悪くなることがある。
そのため、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの添加量は、製剤の懸濁安定性の向上効果からポリビニルアルコール1重量部に対して0.02〜1.5重量部の割合で含有することが望ましい。メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの添加割合が、上記範囲を外れると逆にポリビニルアルコールとの相性から、懸濁安定性が悪くなる傾向があるためである。また、同様の理由から、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースのメトキシル基置換率は27〜32モル%のものが好ましく、さらに好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースがよい。
本発明では界面活性剤を含有することが必須条件である。農薬活性成分、ポリビニルアルコール、メチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロース、水よりなる農薬製剤に、界面活性剤を添加することで、分散粒子の凝集、乳化粒子のクリーミングや合一などが抑えられ懸濁安定性が向上した水性懸濁製剤を得ることができる。本発明に用いる界面活性剤の種類は、水性懸濁製剤中に農薬活性成分を分散させるあるいは、液体農薬活性成分や高沸点溶剤を乳化させる働きを有するものであれば特に限定されない。そして、このような界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、および両性界面活性剤などがあげられ、これらの界面活性剤を併用してもかまわない。
本発明の水性懸濁製剤は、上記した必須成分のほかに補助剤として、本発明の効果を失わない範囲で以下のような成分を添加してもかまわない。
なお、本発明において使用できる補助剤は、上記の例に限定されるものではない。
上記のような本発明に関わる水性懸濁製剤は、農薬活性成分を混合し、ポリビニルアルコール、メチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロース、界面活性剤などを用いて水に分散させる方法、農薬活性成分を単独あるいは高沸点溶剤に混合し、メチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロース、界面活性剤などを用いて水に乳化させる方法、またはこの両方の方法を用いてもよい。また、その他の補助剤、例えば、高沸点溶剤、鉱物質系増粘剤、凍結防止剤、消泡剤、防ばい剤、酸化防止剤、紫外線防止剤などを添加して調製してもよい。
なお、実施例中の「部」とあるのは、すべて重量部を示す。
水55.3部に、ポリビニルアルコール(平均重合度2000、ケン化度78.5〜81.5モル%)2.5部、メチルセルロース(メトキシル基置換率27.5〜31.5、2%水溶液の粘度が1200〜1800mPa・s)1.8部を溶解し、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル3.0部、ポリカルボン酸系界面活性剤2.0部およびコロイド性含水ケイ酸アルミニウム0.2部を加えて混合し、MEP原体25.0部とオレイン酸イソブチル10.0部を混合させたものを上記水溶液に徐々に添加し、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて乳化した。その後、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーター(HEIDON製)でよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水67.4部に、ポリビニルアルコール(平均重合度500、ケン化度86.5〜89.0モル%)1.5部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトキシル基置換率27〜30、2%水溶液の粘度が3500〜5600mPa・s)2.6部を溶解し、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー2.0部、アルキルベンゼンスルホン酸塩1.0部を加えて混合し、MEP原体25.0部を上記水溶液に徐々に添加し、TKホモミキサーにて乳化した。その後、アラビアガム0.5部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水47.0部に、ポリビニルアルコール(平均重合度800、ケン化度71.0〜73.5モル%)2.5部、メチルセルロース(メトキシル基置換率27.5〜31.5、2%水溶液の粘度が3500〜5600mPa・s)1.3部を溶解し、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル3.0部、ジアルキルスルホサクシネート1.0部を加えて混合し、MEP原体25.0部とイソパラフィン20.0部を混合させたものを上記水溶液に徐々に添加し、TKホモミキサーにて乳化した。その後、ウエランガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水66.3部にポリビニルアルコール(平均重合度500、ケン化度78.5〜82.0モル%)2.5部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトキシル基置換率27〜30、2%水溶液の粘度が80〜120mPa・s)1.0部を溶解し、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル3.0部、リグニンスルホン酸塩2.0部、ブプロフェジン原体20.0部を加えTKホモミキサーにて混合する。その後、硬質ガラスビーズを用いてダイノミルKDL型(Willy A.Bachofen AG製)にて湿式粉砕し、粉砕液を得た。そこにフタル酸ジアルキル(C10〜13)5.0部を徐々に添加し、TKホモミキサーにて乳化した。その後、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水74.28部にポリビニルアルコール(平均重合度500、ケン化度86.5〜89.0モル%)1.5部、メチルセルロース(メトキシル基置換率27.5〜31.5、2%水溶液の粘度が40〜60mPa・s)0.02部を溶解し、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩2.0部、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー2.0部、ブプロフェジン原体20.0部を加え実施例4と同様に混合後湿式粉砕し、粉砕液を得た。そこにグアーガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水87.8部にポリビニルアルコール(平均重合度500、ケン化度78.5〜82.0モル%)1.5部、メチルセルロース(メトキシル基置換率27.5〜31.5、2%水溶液の粘度が8000〜10000mPa・s)1.8部を溶解し、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル3.0部、ジアルキルスルホサクシネート0.5部、コロイド性含水ケイ酸マグネシウム0.2部、イミベンコナゾール原体5.0部を加え実施例4と同様に混合後湿式粉砕し、粉砕液を得た。そこにウエランガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水90.5部にポリビニルアルコール(平均重合度2000、ケン化度78.5〜81.5モル%)1.0部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトキシル基置換率19〜24、2%水溶液の粘度が80〜120mPa・s)1.0部を溶解し、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル1.0部、ポリカルボン酸系界面活性剤1.0部、イミベンコナゾール原体5.0部を加え実施例4と同様に混合後湿式粉砕し、粉砕液を得た。そこにアラビアガム0.5部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水86.6部にポリビニルアルコール(平均重合度2000、ケン化度86.5〜89.0モル%)1.0部、メチルセルロース(メトキシル基置換率27.5〜31.5、2%水溶液の粘度が3500〜5600mPa・s)0.1部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトキシル基置換率27〜30、2%水溶液の粘度が350〜550mPa・s)0.1部を溶解し、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル1.0部、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩2.0部、シメトリン原体9.0部を加え実施例4と同様に混合後湿式粉砕し、粉砕液を得た。そこにキサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水86.9部にポリビニルアルコール(平均重合度500、ケン化度80.0〜83.0モル%)1.0部、メチルセルロース(メトキシル基置換率27.5〜31.5、2%水溶液の粘度が3500〜5600mPa・s)0.2部を溶解し、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル2.0部、アルキルベンゼンスルホン酸塩0.5部、コロイド性含水ケイ酸アルミニウム0.2部、シメトリン原体9.0部を加え実施例4と同様に混合後湿式粉砕し、粉砕液を得た。そこにキサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水73.27部に、ポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度78.0〜81.0モル%)1.5部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトキシル基置換率28〜30、2%水溶液の粘度が3500〜5600mPa・s)0.03部を溶解し、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー4.0部、ポリカルボン酸系界面活性剤1.0部を加えて混合し、ブタクロール原体20.0部を上記水溶液に徐々に添加し、TKホモミキサーにて乳化した。その後、ウエランガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水72.0部に、ポリビニルアルコール(平均重合度2300、ケン化度86.5〜89.0モル%)1.5部、メチルセルロース(メトキシル基置換率27.5〜31.5、2%水溶液の粘度が350〜550mPa・s)2.3部を溶解し、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー2.0部、リグニンスルホン酸塩2.0部を加えて混合し、ブタクロール原体20.0部を上記水溶液に徐々に添加し、TKホモミキサーにて乳化した。その後、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
水61.7部に、ポリビニルアルコール(平均重合度800、ケン化度71.0〜73.5モル%)2.5部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトキシル基置換率28〜30、2%水溶液の粘度が1200〜1800mPa・s)2.3部を溶解し、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル3.0部、ジアルキルスルホサクシネート0.3部を加えて混合し、ブタクロール原体20.0部と米ヌカ油脂肪酸メチルエステル10.0部を混合させたものを上記水溶液に徐々に添加し、TKホモミキサーにて乳化した。その後、グアーガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく撹拌して本発明の水性懸濁製剤を得た。
実施例1の水性懸濁製剤のうち、メチルセルロースを除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例1と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例2の水性懸濁製剤のうち、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例2と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例3の水性懸濁製剤のうち、メチルセルロースおよび界面活性剤を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例3と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例4の水性懸濁製剤のうち、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例4と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例5の水性懸濁製剤のうち、ポリビニルアルコールを除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例5と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例6の水性懸濁製剤のうち、ポリビニルアルコールおよび界面活性剤を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例6と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例7の水性懸濁製剤のうち、ポリビニルアルコールを除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例7と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例8の水性懸濁製剤のうち、ポリビニルアルコールを除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例8と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例9の水性懸濁製剤のうち、ポリビニルアルコールを除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例9と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例10の水性懸濁製剤のうち、ポリビニルアルコールを除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例10と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例11の水性懸濁製剤のうち、ポリビニルアルコールおよびメチルセルロースを除き、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトキシル基置換率19〜24、2%水溶液の粘度が1200〜1800mPa・s)2.3部を加え、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例11と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例12の水性懸濁製剤のうち、ポリビニルアルコールおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースを除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例12と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例12の水性懸濁製剤のうち、界面活性剤を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例12と全く同様にして調製し、水性懸濁製剤を得た。
実施例1〜12および比較例1〜13で調製した水性懸濁製剤を、容量30ml(φ17mm×長さ180mm)の試験管に30ml入れ、密栓をし、次の2条件で経時虐待試験を行った。
条件1:50℃、90日間
条件2:50℃、7日間保存後、−10℃、7日間保存することを1サイクルとし、これを6回繰り返した(合計84日間)。
そして、虐待条件後に、試験管中に製剤が下層に沈降し、上層に生じた水層(上スキ層)と全層の高さ(cm)を測定して、下記式により算出した。試験結果を表1、2に示す。
表1に記載された結果から明らかなように農薬活性成分、ポリビニルアルコール、メチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロース、界面活性剤および水を含有する実施例1〜12で調製した製剤の懸濁安定性試験の結果はいずれも高い数値を示し、優れた懸濁安定性を示した。これに対し、表2に記載された比較例1〜13で調製した製剤は懸濁安定性が悪く、顕著な差が認められた。
比較例1〜11において、ポリビニルアルコールまたは、メチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースのどちらかを含まない製剤は、いずれも条件2の高低温サイクル負荷条件において懸濁安定性が不十分であることがわかる。
Claims (4)
- 農薬活性成分、ポリビニルアルコール、メチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロース、界面活性剤および水よりなることを特徴とする、水性懸濁製剤。
- 前記ポリビニルアルコール1重量部に対してメチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースを0.02〜1.5重量部の割合で含有することを特徴とする、請求項1に記載の水性懸濁製剤。
- 前記メチルセルロースおよび/またはヒドロキシプロピルメチルセルロースのメトキシル基置換率が27〜32モル%であり、かつ2%水溶液の粘度が6000mPa・s以下であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水性懸濁製剤。
- 前記界面活性剤の添加量が製剤中の0.1〜30重量%であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の水性懸濁製剤。
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