JP3270820B2 - 湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤 - Google Patents

湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、水で希釈すること
なく容器からそのまま水田に滴下することにより散布で
き、稲の移植前処理、移植同時処理、移植後処理のでき
る湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、除草活性成分を水に懸濁して
分散させた水性懸濁製剤についてはいくつか知られてい
る。例えば、水溶解度が100ppm(25℃)以下の
除草剤原体を界面活性剤を用いて水に懸濁分散させた水
性懸濁製剤(特公平7−47521号公報)、10μm
以下の微細な水難溶性除草活性成分を水に懸濁させ粘度
が180〜500センチポイズ(20℃)、初期の水面
拡展速度が4.0cm/sec(20℃)以上、表面張
力が25.0〜31.0dyne/cm(25℃)の物
理性を有する水懸濁水田用除草剤(特開昭62−875
01号公報)、平均粒子径が0.5〜5.0μm、水溶
解度が100ppm(25℃)以下の除草活性化合物を
界面活性剤を用いて水に懸濁させ、表面張力が36〜6
5dyne/cm(25℃)の物理性を有する除草用水
性懸濁製剤(特公平7−47522号公報)、除草活性
化合物と界面活性剤、水からなり表面張力が35〜65
dyne/cm(25℃)の物理性を有する除草用水性
懸濁製剤(特開昭62−289502号公報)、疎水性
除草成分(ブタミホス)とポリビニルアルコールまたは
アラビアガム、それに増粘剤、水よりなる水中油型懸濁
状除草組成物(特開昭55−124708号公報)、融
点が38〜110℃のペースト状あるいは固体の水不溶
性殺生剤、ポリビニルアルコール、水溶性増粘剤および
水よりなる水性懸濁状殺虫剤組成物(特開昭61−12
6001号公報)、融点が0℃以上の農薬原体と1−フ
ェニル−1−キシリルエタンなどの特定の炭化水素溶剤
を溶かし乳化させる水中油型懸濁状農薬組成物(特公平
6−76281号公報)などがある。また、スルホニル
尿素系化合物の化学的安定性と水中における該化合物の
粒子が成長し大きくなるのを抑制することを目的として
水性懸濁製剤に特定のカルボン酸塩、無機酸塩を配合す
る方法(特公平5−8164号公報)が提案されてい
る。
【0003】しかし、これら従来技術によって除草活性
成分としてメチル=α−(4,6−ジメトキシピリミジ
ン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トル
アート(以下「ベンスルフロンメチル」という)と2−
クロロ−N−(3−メトキシ−2−テニル)−2´,6
´−ジメチルアセトアニド(以下「テニルクロール」と
いう)およびブチル=(R)−2−[4−(4−シアノ
−2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]プロピオナー
ト(以下「シハロホップブチル」という)を水性懸濁製
剤としたとき、水中でのこれらの除草活性成分の結晶析
出および粒子の成長が問題となり、これら除草活性成分
の粒子を水性懸濁製剤中で安定に保つには十分な技術で
あるとはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】水を分散媒とした湛水
下水田の直接散布用水性懸濁製剤は、薬剤散布時に、水
で希釈することなく容器からそのまま田面水に滴下でき
るため、安全性、経済性、省力化などの点で優れた剤型
である。しかし、これまでのベンスルフロンメチルとテ
ニルクロールおよびシハロホップブチルを含有する湛水
下水田の直接散布用水性懸濁製剤は、各々の除草活性成
分の水中での結晶化あるいは粒子の成長が著しく、長期
保存中に製剤中で結晶化した粒子あるいは成長した粒子
が沈降するなどの問題を生じた。例えば、シハロホップ
ブチルは融点50℃、水溶解度0.7ppm(20℃)
の物理化学性を有する室温で結晶性類白色の固体であ
り、この化合物を水性懸濁製剤とする方法の1つとし
て、この化合物を溶解させた有機溶剤を水に乳化させて
水性懸濁製剤とする方法があり、田面水中でのシハロホ
ップブチルの拡散性を向上させるには、この方法が最も
適している。しかし、この方法で水性懸濁製剤としても
経時的にシハロホップブチルの乳化粒子が結晶化するな
どの問題があり、また、ベンスルフロンメチルおよびテ
ニルクロールの分散粒子においては水中で経時的に成長
するなどの問題を有していた。さらに粒子の成長により
田面水中での除草活性成分の拡散性が劣り、除草効果に
ムラが発生するなどの問題があった
【0005】従って、従来の湛水下水田への直接散布水
性懸濁製剤に代わって、除草活性成分の水中での結晶化
および粒子の成長が抑制され、優れた除草効果を有する
水性懸濁製剤の開発が望まれている。本発明はこれらの
要望に合致した湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤を
提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、除
草活性成分(ベンスルフロンメチル、テニルクロール、
シハロホップブチル)の水中での結晶析出、該成分の粒
子が成長するのを防止することを目的とし鋭意研究の結
果、除草活性成分としてベンスルフロンメチルとテニル
クロールおよびシハロホップブチルとからなる組成物と
平均重合度1000以下でケン化度78〜83モル%の
範囲にあるポリビニルアルコール、高沸点溶剤として式
(1A)化合物、式(1B)化合物、イソパラフィン、
フタル酸ジトリデシル、米ヌカ油脂肪酸メチルエステル
から選ばれた少なくとも1種以上、および水よりなる水
性懸濁製剤がこれらの目的に合致し優れた効果を示すこ
とを見い出し本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるベンスルフロ
ンメチル、テニルクロールおよびシハロホップブチルの
含有量は、10アールあたりの投下有効成分量と製剤量
により適宜変更すればよいが、それぞれ製剤中に0.1
〜10重量%の範囲である。
【0008】本発明に用いるポリビニルアルコールは、
その平均重合度が1000を超えたときおよび/または
ケン化度が78モル〜83モル%の範囲外のときに、除
草活性成分であるシハロホップブチルの結晶析出および
ベンスルフロンメチル、テニルクロールの水中での粒子
の成長や結晶の析出が著しくなるなどの問題がある。よ
って、平均重合度1000以下でケン化度78〜83モ
ル%のポリビニルアルコールが好ましい。使用できるポ
リビニルアルコールとしては、例えば、クラレポバール
PVA−405(株式会社クラレ製の商品名、平均重合
度500、ケン化度80.0〜83.0モル%)、クラ
レポバールPVA−403(株式会社クラレ製の商品
名、平均重合度300、ケン化度78.5〜81.5モ
ル%)、ゴーセノールKL−05(日本合成化学株式会
社製の商品名、平均重合度500、ケン化度78.5〜
82.0モル%)、ゴーセノールKL−03(日本合成
化学株式会社製の商品名、平均重合度300、ケン化度
78.5〜82.0モル%)などが挙げられるが、これ
らに限定されるものではなく、また、これらの1種また
は2種以上を併用しても何ら問題ない。ポリビニルアル
コールの製剤中の含有量は、0.1〜20重量%、好ま
しくは0.5〜15重量%である。
【0009】本発明に使用できる式(1A)化合物ある
いは式(1B)化合物を主成分とするものとしては、ソ
ルポール7355(東邦化学工業株式会社製の商品
名)、ハイゾールSAS−LH(日本石油化学株式会社
製の商品名)などが挙げられ、イソパラフィンとしては
IPソルベント(出光石油化学株式会社製の商品名)な
どが挙げられる。また、フタル酸ジトリデシルとしては
ビニサイザー20(花王株式会社製の商品名)、米ヌカ
油脂肪酸メチルエステルとしてはRCM101(日清製
油株式会社の商品名)などが挙げられるが、これらに限
定されるものではない。
【0010】本発明では高沸点溶剤として式(1A)化
合物、式(1B)化合物、イソパラフィン、フタル酸ジ
トリデシル、米ヌカ油脂肪酸メチルエステルから選ばれ
た少なくとも1種以上を用いるが、式(1A)化合物あ
るいは式(1B)化合物とイソパラフィンを混合する
か、またはフタル酸ジトリデシルと米ヌカ油脂肪酸メチ
ルエステルを混合して配合することが好ましい。それら
の混合比率は5:1〜1:5の間であり、好ましくは
2:1〜1:2の範囲である。
【0011】また、必要に応じて助剤として、例えば増
粘剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐防バイ剤、除草活性成
分の安定化剤などを用いることができる。増粘剤として
は、一般に使用されるものであればよく、例えば、キサ
ンタンガム、トラガントガム、カゼイン、デキストリ
ン、コロイド性含水ケイ酸アルミニウム、コロイド性含
水ケイ酸マグネシウム、コロイド性含水ケイ酸アルミニ
ウムマグネシウム、含水無晶形二酸化ケイ素などが挙げ
られるが、これらに限定されるものではなく、これらの
1種または2種以上を併用しても何ら問題ない。また、
消泡剤としては、シリコン系、脂肪酸系物質など、凍結
防止剤としてはエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、グリセリンなど、防腐防バイ剤としては、ソルビ
ン酸カリウム、p−クロロ−メタキシレノール、p−オ
キシ安息香酸ブチルなど、除草活性成分の安定化剤とし
ては、酸化防止剤、紫外線防止剤などを添加してもよい
が、ここに例示した補助剤に限定されるものではない。
【0012】本発明の水性懸濁製剤は代かき作業時以降
の水田が湛水状態であればよく水深には関係なく使用す
ることができる。つまり田植え時のような土壌表面にわ
ずかな水層が存在するような状態から水田全面に水深3
〜5cmの水を張った状態まで、土壌表面が乾ききった
状態でなければ散布が可能であり、さらに潅漑水の入水
時においても使用できる。田植えと同時に滴下処理をす
るような田植え時の水の少ない条件下であってもよく、
処理すれば有効成分はある程度拡散し、その後の入水に
よってさらに均一となって十分な除草効果を発揮するこ
とができる。また、稲の移植前、移植時、移植後の何れ
の時期においても散布することができる。さらに湛水直
播水稲へも適用が可能である。
【0013】本発明の水性懸濁製剤の散布は原液をその
まま水に希釈することなく用いるか、あるいは少量の水
を用いて2〜5倍の高濃度希釈液とし水田に滴下処理を
行えばよく、粒剤のように水田全面に均一散布する必要
はない。散布は原液または高濃度希釈液を容器に入れて
手振りするか、または加圧式散布機を用いて噴射または
噴霧すればよい。さらに近年普及しているRCヘリコプ
ターからの空中散布または滴下も可能である。また、潅
漑水の流入に際して水田の水の取り入れ口(水口)で流
入水に滴下処理を行い、流入水と共に水田に流し込んで
もよい。
【0014】本発明の水性懸濁製剤の単位面積当たりの
施用量は特に制限はないが、散布作業労力及び経済効率
の面より原液散布の場合は10アール当たり0.05リ
ットルから2リットルの範囲であり、好ましくは0.1
リットルから1.5リットルの範囲である。また、高濃
度希釈液(2倍〜5倍)での散布の場合は10アール当
たり0.1リットルから6リットル、好ましくは0.2
リットルから5リットルである。
【0015】
【実施例】次に、本発明の湛水下水田の直接散布用水性
懸濁製剤の実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。なお、実施例中の部は、全て重量%
を示す。
【0016】実施例1 水45.1部に平均重合度500、ケン化度80.0〜
83.0モル%のポリビニルアルコール(商品名「クラ
レポバールPVA−405」株式会社クラレ製)3部を
溶解し、ベンスルフロンメチル原体1.0部、テニルク
ロール原体4.2部、p−クロロ−メタキシレノール
0.1部、プロピレングリコール5部を加え、ダイノミ
ルKDL型(Willy A.Bachofen AG
製)を用いて粉砕液の平均粒子径が3μmになるように
微粉砕した。なお、粉砕用メディアとしては直径0.7
〜1.2mmの硬質ガラスビーズを用いた。この粉砕液
に、あらかじめハイゾール SAS−LH 20部とイ
ソパラフィン(商品名「IPソルベント2028」出光
石油化学株式会社製)16部の混合液にシハロホップブ
チル原体3.6部を溶解したものを加え、TKオートホ
モミキサー(日本特殊機化工業株式会社製)を用い、5
000rpm20分間撹拌する。その後、2%キサンタ
ンガム水溶液2部を加え、スリーワンモータ(HEID
ON社製)を用いて均一に混合して水性懸濁製剤を得
た。
【0017】実施例2 水49.1部に平均重合度500、ケン化度80.0〜
83.0モル%のポリビニルアルコール(商品名「クラ
レポバールPVA−405」株式会社クラレ製)3部を
溶解し、ベンスルフロンメチル原体1.0部、テニルク
ロール原体4.2部、p−クロロ−メタキシレノール
0.1部、プロピレングリコール5部を加え、ダイノミ
ルKDL型を用いて粉砕液の平均粒子径が3μmになる
ように微粉砕した。なお、粉砕用メディアとしては直径
0.7〜1.2mmの硬質ガラスビーズを用いた。この
粉砕液に、あらかじめフタル酸ジトリデシル(商品名
「ビニサイザー20」花王株式会社製)15部と米ヌカ
脂肪酸メチルエステル(商品名「RCM101」日清製
油株式会社製)17部の混合液にシハロホップブチル原
体3.6部を溶解したものを加え、TKオートホモミキ
サー(日本特殊機化工業株式会社製)を用い、5000
rpm20分間撹拌する。その後、2%キサンタンガム
水溶液2部を加え、スリーワンモータを用いて均一に混
合して水性懸濁製剤を得た。
【0018】実施例3 水46.1部に平均重合度500、ケン化度80.0〜
83.0モル%のポリビニルアルコール(商品名「クラ
レポバールPVA−405」株式会社クラレ製)3部を
溶解し、ベンスルフロンメチル原体1.0部、テニルク
ロール原体4.2部、p−クロロ−メタキシレノール
0.1部、プロピレングリコール5部を加え、ダイノミ
ルKDL型を用いて粉砕液の平均粒子径が3μmになる
ように微粉砕した。なお、粉砕用メディアとしては直径
0.7〜1.2mmの硬質ガラスビーズを用いた。この
粉砕液に、あらかじめフタル酸ジトリデシル(商品名
「ビニサイザー20」花王株式会社製)35部にシハロ
ホップブチル原体3.6部を溶解したものを加え、TK
オートホモミキサー(日本特殊機化工業株式会社製)を
用い、5000rpm20分間撹拌する。その後、2%
キサンタンガム水溶液2部を加え、スリーワンモータを
用いて均一に混合して水性懸濁製剤を得た。
【0019】実施例4 実施例1のポリビニルアルコ−ルにかえて平均重合度3
00、ケン化度78.5〜81.5モル%のポリビニル
アルコ−ル(商品名「クラレポバールPVA−403」
株式会社クラレ製)3部を用いた以外は実施例1と同
じ組成物と操作により均一な水性懸濁製剤を得た。
【0020】実施例5 実施例2のポリビニルアルコ−ルにかえて平均重合度3
00、ケン化度78.5〜81.5モル%のポリビニル
アルコ−ル(商品名「クラレポバールPVA−403」
株式会社クラレ製)3部を用いた以外は実施例2と同
じ組成物と操作により均一な水性懸濁製剤を得た。
【0021】実施例6 実施例3のポリビニルアルコ−ルにかえて平均重合度3
00、ケン化度78.5〜81.5モル%のポリビニル
アルコ−ル(商品名「クラレポバールPVA−403」
株式会社クラレ製)3部を用いた以外は実施例3と同
じ組成物と操作により均一な水性懸濁製剤を得た。
【0022】実施例7 実施例3のフタル酸ジトリデシルにかえて「ハイゾール
SAS−LH」35部を用いた以外は実施例3と同じ組
成物と操作により均一な水性懸濁製剤を得た。
【0023】比較例1 実施例1のポリビニルアルコールにかえて平均重合度5
00、ケン化度98.0〜99.0モル%のポリビニル
アルコール(商品名「クラレポバールPVA−105」
株式会社クラレ製)3部を用いた以外は実施例1と同じ
組成物と操作により均一な水性懸濁製剤を得た。
【0024】比較例2 実施例1のポリビニルアルコールにかえて平均重合度2
000、ケン化度78.0〜81.0モル%のポリビニ
ルアルコール(商品名「クラレポバールPVA−42
0」株式会社クラレ製)に3部を用いた以外は実施例1
と同じ組成物と操作により均一な水性懸濁製剤を得た。
【0025】比較例3 実施例1のポリビニルアルコールにかえて界面活性剤と
してポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル
3部を用いた以外は実施例1と同じ組成物と操作により
均一な水性懸濁製剤を得た。
【0026】比較例4 実施例2のポリビニルアルコ−ルにかえて平均重合度5
00、ケン化度98.0〜99.0モル%のポリビニル
アルコ−ル(商品名「クラレポバールPVA−105」
株式会社クラレ製)3部を用いた以外は実施例2と同じ
組成物と操作により均一な水性懸濁製剤を得た。
【0027】比較例5 実施例2のポリビニルアルコ−ルにかえて界面活性剤と
してポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル
3部を用いた以外は実施例2と同じ組成物と操作により
均一な水性懸濁製剤を得た。
【0028】比較例6 実施例3のポリビニルアルコ−ルにかえて界面活性剤と
してポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル
3部を用いた以外は実施例3と同じ組成物と操作により
均一な水性懸濁製剤を得た。
【0029】比較例7 実施例7のポリビニルアルコ−ルにかえて界面活性剤と
してポリオキシエチレントリスチリルフェニルエーテル
3部を用いた以外は実施例7と同じ組成物と操作により
均一な水性懸濁製剤を得た。
【0030】
【発明の効果】本発明の湛水下水田の直接散布用水性懸
濁製剤を実施することにより、次のような作用効果がも
たらされる。第1に貯蔵中の除草活性成分の結晶析出、
粒子の成長がない。第2に保存後においても高い除草効
果を示す。第3に田面水中での除草活性成分の拡散性が
よい。第4に水を分散媒とした製剤であるため、発火
性、引火性などの危険が少なく、人体に対する刺激性、
臭気による環境衛生上の問題がない。第5に代かき作業
時以降の何れの時期においても散布でき、水で希釈する
ことなく薬剤を容器に入れたまま畦畔より滴下するか、
入水時に水口に滴下して流入水と共に流し込むだけでよ
く、薬剤散布作業が省力化できる。
【0031】次に、試験例により本発明の水性懸濁製剤
の有用性を具体的に示す。
【0032】試験例1 粒子の成長確認試験 500ml容量のガラス瓶に実施例および比較例に準じ
て得た水性懸濁製剤400mlを入れて密栓した。これ
を−5℃で4日間、40℃で3日間を1サイクルとし、
15サイクルの間保存した。水性懸濁製剤の保管前後に
目開き63μmのフルイを通過させフルイ上の残渣を観
察し、下記基準で判定した。結果を表1に示す。
【0033】 −;結晶析出なし +;結晶が認められる
【0034】
【表1】
【0035】試験例2(殺草効果および水稲薬害試験) 水田に水稲(品種:日本晴2葉期苗)を機械移植した
後、1区25m2(5m×5m)の大きさに区切り試験
区を作った。タイヌビエ種子(10g)、ホタルイ種子
(2g)、アゼナ種子(1g)、コナギ種子(1g)を
おのおの試験区全面に均一に播種した。タイヌビエが3
〜3.5葉期に達したとき、試験例1のサイクル条件下
に保存した実施例および比較例の水性懸濁製剤12.5
ml(10アール当り500mlに相当)を試験区中央
の1カ所にピペットで高さ1mの位置より滴下した。
【0036】調査は薬剤処理30日後に行い、試験区の
中央および4隅の5か所から計 5m2中に生き残った
雑草を抜き取り、その乾燥重量(g)を測定し、次式に
より5区平均の除草率(%)を求めた。
【0037】
【数1】
【0038】また、水稲に対する薬害程度については、
区中央の処理位置を含む1m2の範囲にあるイネについ
て達観調査した。結果を表2に示す。
【0039】薬害程度 0:なし 1:僅少 2:小 3:中 4:大 5:極大(枯死)
【0040】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米村 伸二 神奈川県厚木市岡田1丁目8番11−205 (56)参考文献 特開 平10−287503(JP,A) 特開 平10−273405(JP,A) 特開 平9−9540(JP,A) 特開 平11−158006(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】除草活性成分としてメチル=α−(4,6
    −ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルフ
    ァモイル)−o−トルアートと2−クロロ−N−(3−
    メトキシ−2−テニル)−2´,6´−ジメチルアセト
    アニリドおよびブチル=(R)−2−[4−(4−シア
    ノ−2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]プロピオナ
    ート、平均重合度1000以下でケン化度が78〜83
    モル%の範囲にあるポリビニルアルコール、高沸点溶剤
    として下記の式(1A)化合物、式(1B)化合物、イ
    ソパラフィン、フタル酸ジトリデシル、米ヌカ油脂肪酸
    メチルエステルから選ばれた少なくとも1種以上および
    水からなることを特徴とする湛水下水田の直接散布用水
    性懸濁製剤。 【化1】
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