JP3270819B2 - 湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤 - Google Patents
湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤Info
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Description
ることなく容器からそのまま水田に滴下することにより
散布でき、稲の移植前処理、移植同時処理、移植後処理
のできる湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤に関す
る。
分散させた水性懸濁製剤についてはいくつか知られてい
る。例えば、水溶解度が100ppm(25℃)以下の
除草剤原体を界面活性剤を用いて水に懸濁分散させた水
性懸濁製剤(特公平7−47521号公報)、10μm
以下の微細な水難溶性除草活性成分を水に懸濁させ粘度
が180〜500センチポイズ(20℃)、初期の水面
拡展速度が4.0cm/sec(20℃)以上、表面張
力が25.0〜31.0dyne/cm(25℃)の物
理性を有する水懸濁水田用除草剤(特開昭62−875
01号公報)、平均粒子径が0.5〜5.0μm、水溶
解度が100ppm(25℃)以下の除草活性化合物を
界面活性剤を用いて水に懸濁させ、表面張力が36〜6
5dyne/cm(25℃)の物理性を有する除草用水
性懸濁製剤(特公平7−47522号公報)、除草活性
化合物と界面活性剤、水からなり表面張力が35〜65
dyne/cm(25℃)の物理性を有する除草用水性
懸濁製剤(特開昭62−289502号公報)、疎水性
除草成分(ブタミホス)とポリビニルアルコールまたは
アラビアガム、それに増粘剤、水よりなる水中油型懸濁
状除草組成物(特開昭55−124708号公報)、融
点が38〜110℃のペースト状あるいは固体の水不溶
性殺生剤、ポリビニルアルコール、水溶性増粘剤および
水よりなる水性懸濁状殺虫剤組成物(特開昭61−12
6001号公報)などがある。
ア系除草活性成分を有する水性懸濁製剤に用いる試みは
極めて困難性を伴うことが知られている。その原因の1
つにスルホニルウレア系除草性化合物が非常に加水分解
を受けやすく、特に水性懸濁製剤中では活性成分の分解
が促進されることが挙げられる。この活性成分の分解防
止を目的として特定のカルボン酸塩または無機酸塩を配
合する方法(特公平5−8164号公報)、水性懸濁製
剤のpHを6以下にするか、スルホニルウレア系除草活
性成分を鉱物質微粉とパラフィンワックスで微粉末とす
る方法(特開平5−105606号公報)、ポリアクリ
ル酸誘導体を配合する方法(特開平6−219913号
公報)が提案されている。しかし、これらの方法ではス
ルホニルウレア系除草活性化合物を水性懸濁製剤中で安
定に保つには十分ではなく、スルホニルウレア系除草活
性成分の活性が高いことによる稲に対する薬害を防止し
うるものではない。
下水田の直接散布用水性懸濁製剤は、薬剤散布時に、水
で希釈することなく容器からそのまま田面水に滴下でき
るため、安全性、経済性、省力化などの点で優れた剤型
である。しかし、これまでのスルホニルウレア系除草活
性成分を含有する湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤
は、スルホニルウレア系除草活性成分の分解が著しく、
製剤中に非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽
イオン界面活性剤などの界面活性剤を含むため、散布
時、稲体へ薬剤が付着しやすく界面活性剤単独またはこ
れとスルホニルウレア系除草活性成分および/または殺
ヒエ活性を有する除草活性成分との相乗的な作用による
薬害が発生しやすくさらに田面水中での除草活性成分の
拡散が不充分なため、除草効果が充分発揮されなかった
りするなどの問題があった。
水性懸濁剤に代わって除草活性成分の安定性が高く、散
布時における除草活性成分の水中拡散性が優れた、稲体
に対して薬害のない水性懸濁製剤の開発が望まれてお
り、本発明はこれらの要望に合致した湛水下水田の直接
散布用水性懸濁製剤を提供せんとするものである。
好なる製剤安定性と水中拡散性の改善および薬剤の稲体
への付着を防ぎ薬害を防ぐことを目的とし鋭意研究の結
果、農薬活性成分として(i)スルホニルウレア系除草
活性成分、あるいは(ii)スルホニルウレア系除草活性
成分および殺ヒエ活性を有する除草活性成分、平均重合
度2000以下、ケン化度が69〜90モル%のポリビ
ニルアルコールおよび水よりなる水性懸濁製剤がこれら
の目的に合致し優れた効果を示すことを見い出し、本発
明を完成するに至った。
その重合度が2000を超えると製剤粘度が高くなりす
ぎて水中での拡散性が悪いなどの問題がある。またケン
化度が69モル%未満では高温時にポリビニルアルコー
ルの析出が著しくなり、90モル%を超えると水に対す
る溶解度が悪は散布時の水中拡散性が悪いなどの問題が
ある。よって重合度2000以下、ケン化度69〜90
モル%が最も適したポリビニルアルコールであるといえ
る。
ルウレア系除草活性成分とは、例えば、メチル=α−
(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイ
ルスルファモイル)−o−トルアート(ベンスルフロン
メチル)、エチル=5−(4,6−ジメトキシピリミジ
ン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1−メチ
ルピラゾール−4−カルボキシラート(ピラゾスルフロ
ンエチル)、1−(2−クロロイミダゾ[1,2−a]
ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメ
トキシピリミジン−2−イル)尿素 (イマゾスルフロ
ン)、1H−ピラゾ−ル−5−スルフォンアマイド,N
−(((4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)ア
ミノカルボニル))−1−メチル−4−(2−メチル−
2H−テトラゾ−ル−5−イル)(アジムスルフロ
ン)、1−{[0−(シクロプロピルカルボニル)フェ
ニル]スルファモイル}−3−(4,6−ジメトキシ−
2−ピリミジニル)尿素(AC−140)、N−(2−
クロロイミダゾ−ル[1,2−a]ピリジン−3−イル
−スルフォニル)−N’−(4,6−ジメトキシ−2−
ピリミジル)ウレア(TH−913)、3−(4,6−
ジメトキシ−1,3,5トリアジン−2−イル)−1−
[2−(2−メトキシエトキシ)フェニルスルホニル]
−ウレア(シノスルフロン)、3−(4,6−ジメトキ
シピリミジン−2−イル)−1−(2−エトキシフェノ
キシスルホニル)ウレア(エトキシスルフロン)などが
挙げられるが、これらに限定されるものではなく、ま
た、これらの1種または2種以上を併用しても何ら問題
ない。
草活性成分とは、例えば、フェノチオール、CNP、ク
ロメトキシニル、ビフェノックス、ベンチオカーブ、エ
スプロカルブ、ジメピペレート、ブタクロール、プレチ
ラクロール、テニルクロール、メフェナセット、ダイム
ロン、ジメタメトリン、オキサジアゾン、ピラゾレー
ト、ピラゾキシフェン、ジチオピル、ピペロホス、AC
N、シンメチリン、ピリブチカルブ、3−[4−クロロ
−5−(シクロベンチルオキシ)−2−フルオロフェニ
ル]−5−イソプロピリデン−オキサゾリジン−2,4
−ジオン (KPP−314)、[R−(+)−n−ブ
チル−2−(4−(2−フルオロ−4−シアノフェノキ
シ)フェノキシ)プロピオネ−ト(シハロホップブチ
ル)、N,N−ジエチル−3−メシチルスルホニル−1
H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−カルボキサミド
(CH−900)、S−(N(4−クロロフェニル)−
N−イソプロピルカルバモイルメチル)−O,O−ジメ
チルジチオフォスファ−ト(アニロホス)、メチル=2
−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)オキ
シ]−6−[1−(メトキシイミノ)エチル]ベンゾエ
−ト(KUH−920)、2−[2−(3−クロロフェ
ニル)−2,3−エポキシプロピル]−2−エチルイン
ダン−1,3−ジオン(MK−243)、4−(2−ク
ロロフェニル)−N−シクロヘキシル−4,5−ジヒド
ロ−N−エチル−5−オキソ−1H−テトラゾ−ル−1
−カルボキシアミド(NBA−061)、3−[1−
(3,5−ジクロルフェニル)−1−メチルエチル]−
2,3−ジヒドロ−6−メチル−5−フェニル−4H−
1,3−オキサジン−4−オン(MY−100)、3−
[2,4−ジクロル−5−(2−プロボニルオキシ)フ
ェニル]−5−1,1−ジメチルエチル)−1,3,4
−オキサジアゾ−ル−2(3H)−オン(オキサジアル
ギル)などが挙げられるが、これらに限定されるもので
はなく、また、これらの1種または2種以上を併用して
も何ら問題ない。
ック1994年版」(社団法人 日本植物防疫協会発
行)に記載の一般名等である。
除草活性成分の種類によって任意に変えることができる
が、製剤中に0.1〜60重量%の範囲で添加すればよ
い。
とは、平均重合度2000以下、ケン化度が69〜90
モル%のものであればよく、例えば、クラレポバールP
VA−405(株式会社クラレ製、平均重合度500、
ケン化度80.0〜83.0モル%)、クラレポバール
PVA−210(株式会社クラレ製、平均重合度100
0、ケン化度87.0〜89.0モル%)、クラレポバ
ールPVA−420(株式会社クラレ製、平均重合度2
000、ケン化度78.0〜81.0モル%)、クラレ
ポバールL−8(株式会社クラレ製、平均重合度100
0以下、ケン化度69.5〜72.5モル%)などが挙
げられるが、これらに限定されるものではなく、また、
これらの1種または2種以上を併用しても何ら問題な
い。ポリビニルアルコールの製剤中の含有量は、0.1
〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%である。
粘剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐防バイ剤、除草活性成
分の安定化剤などを用いることができる。
あればよく、例えば、キサンタンガム、トラガントガ
ム、カゼイン、デキストリン、コロイド性含水ケイ酸ア
ルミニウム、コロイド性含水ケイ酸マグネシウム、コロ
イド性含水ケイ酸アルミニウムマグネシウム、含水無晶
形二酸化ケイ素などが挙げられるが、これらに限定され
るものではなく、これらの1種または2種以上を併用し
ても何ら問題ない。
酸系物質など、凍結防止剤としてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリンなど、防腐防バ
イ剤としては、ソルビン酸カリウム、p−クロロ−メタ
キシレノール、p−オキシ安息香酸ブチルなど、除草活
性成分の安定化剤としては、酸化防止剤、紫外線防止
剤、結晶析出防止剤などを添加してもよいが、ここに例
示した補助剤に限定されるものではない。
の水田が湛水状態であればよく水深には関係なく使用す
ることができる。つまり田植え時のような土壌表面にわ
ずかな水層が存在するような状態から水田全面に水深3
〜5cmの水を張った状態まで、土壌表面が乾ききった
状態でなければ散布が可能であり、さらに潅漑水の入水
時においても使用できる。田植えと同時に滴下処理をす
るような田植え時の水の少ない条件下であってもよく、
処理すれば除草活性成分はある程度拡散し、その後の入
水によってさらに均一となって十分な除草効果を発揮す
ることができる。
の時期においても散布することができる。さらに湛水直
播水稲へも適用が可能である。
まま水に希釈することなく用いるか、あるいは少量の水
を用いて2〜5倍の高濃度希釈液とし水田に滴下処理を
行えばよく、粒剤のように水田全面に均一散布する必要
はない。散布は原液または高濃度希釈液を容器に入れて
手振りするか、または加圧式散布機を用いて噴射または
噴霧すればよい。さらに近年普及しているRCヘリコプ
ターからの空中散布または滴下も可能である。また、潅
漑水の流入に際して水田の水の取り入れ口(水口)で流
入水に滴下処理を行い、流入水と共に水田に流し込んで
もよい。
施用量は特に制限はないが、散布作業労力及び経済効率
の面より原液散布の場合は10アール当たり0.05リ
ットルから2リットルの範囲であり、好ましくは0.1
リットルから1.5リットルの範囲である。また、高濃
度希釈液(2倍〜5倍)での散布の場合は10アール当
たり0.1リットルから6リットル、好ましくは0.2
リットルから5リットルである。
懸濁製剤の実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
す。
83.0モル%のポリビニルアルコール(商品名「クラ
レポバールPVA−405」株式会社クラレ製) 1部
を溶解し、ベンスルフロンメチル原体1.4部、テニル
クロール原体5部、プロピレングリコール5部を加え、
ダイノミルKDL型(Willy A.Bachofe
n AG製)を用いて粉砕液の平均粒子径が3μmにな
るように微粉砕した。なお、粉砕用メディアとしては直
径0.7〜1.2mmの硬質ガラスビーズを用いた。こ
の粉砕液に2%キサンタンガム水溶液10部を加え、ス
リーワンモータ(HEIDON社製)を用いて均一に混
合して水性懸濁製剤を得た。
〜89.0モル%のポリビニルアルコール(商品名「ク
ラレポバールPVA−210」株式会社クラレ製)3部
を溶解し、あらかじめJet−O−mizer(セイシ
ン企業株式会社製)を用い、平均粒子径3μmに微粉砕
したピラゾスルフロンエチル原体0.3部とCNP原体
27部、2%キサンタンガム水溶液5部を加え、スリー
ワンモータを用いて混合した後、TKオートホモミキサ
ー(日本特殊機化工業株式会社製)を用い、5000r
pmで20分間撹拌して均一な水性懸濁製剤を得た。
〜89.0モル%のポリビニルアルコール(商品名「ク
ラレポバールPVA−217EE」株式会社クラレ製)
2部を溶解し、ベンスメフロンメチル原体1.4部、テ
ニルクロール原体4.2部、シハロホップブチル3.6
部、プロピレングリコール 5部を加え、ダイノミルK
DL型を用いて粉砕液の平均粒子径が4μmになるよう
に微粉砕した。このとき粉砕液の温度が20℃を超えな
いように冷却しながら粉砕を行った。なお、粉砕用メデ
ィアとしては直径0.7〜1.2mmの硬質ガラスビー
ズを用いた。この粉砕液に2%キサンタンガム水溶液8
部を加え、スリーワンモータを用いて均一に混合して水
性懸濁製剤を得た。
74.5モル%のポリビニルアルコール(商品名「クラ
レポバールPVA−505」株式会社クラレ製)4部を
溶解し、イマゾスルフロン原体1.8部、ブタクロール
原体12部、エチレングリコール3部を加え、4筒式サ
ンドグラインダー(アイメックス株式会社製)を用いて
粉砕液の平均粒子径が3μmになるように微粉砕した。
なお、粉砕用メディアとしては直径0.7〜1.2mm
の硬質ガラスビーズを用いた。この粉砕液に2%キサン
タンガム水溶液3部を加え、スリーワンモータを用いて
均一に混合して水性懸濁製剤を得た。
3.0モル%のポリビニルアルコール(商品名「クラレ
ポバールPVA−405」株式会社クラレ製)2部を溶
解し、ベンスルフロンメチル原体3.5部、コロイド性
含水ケイ酸アルミニウム(商品名「クニピアG」クニミ
ネ工業株式会社製)0.5部、プロピレングリコール3
部を加え、4筒式サンドグラインダーを用いて粉砕液の
平均粒子径が3μmになるように微粉砕し、均一な水性
懸濁製剤を得た。なお、粉砕用メディアとしては直径
0.7〜1.2mmの硬質ガラスビーズを用いた。
ニルフェニルエーテル2部とジアルキルスルホサクシネ
ートナトリウム塩1部を溶解し、ベンスルフロンメチル
原体1.4部、テニルクロール原体5部とプロピレング
リコール5部を加え、ダイノミルKDL型を用いて粉砕
液の平均粒子径が3μmになるように微粉砕した。な
お、粉砕用メディアとしては直径0.7〜1.2mmの
硬質ガラスビーズを用いた。この粉砕液に2%キサンタ
ンガム水溶液10部を加え、スリーワンモータ(HEI
DON社製)を用いて均一に混合して水性懸濁製剤を得
た。
9.0モル%のポリビニルアルコールにかえて界面活性
剤としてポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロ
ックポリマー3部を用いた以外は実施例2と同じ組成物
と操作により均一な水性懸濁製剤を得た。
9.0モル%のポリビニルアルコールにかえて界面活性
剤としてポリオキシエチレントリスチリルフェニルエー
テル(商品名「SOPROPHOR BSU」ローヌ・
プーラン社製)2部を用いた以外は実施例3と同じ組成
物と操作により均一な水性懸濁製剤を得た。
4.5モル%のポリビニルアルコールにかえて界面活性
剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル3
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部とした
以外は実施例4と同じ組成物と操作により均一な水性懸
濁製剤を得た。
ニルアルコールにかえて界面活性剤としてポリオキシエ
チレンアルキルアリールエーテルサルフェート(商品名
「ソルポール9838P」東邦化学工業株式会社製)2
部を用いた以外は実施例5と同じ組成物と操作により均
一な水性懸濁製剤を得た。
濁製剤を実施することにより、次のような作用効果がも
たらされる。第1に除草活性成分、特にスルホニルウレ
ア系除草剤の安定性がよい。第2に散布時に薬剤が稲体
に付着することがないため稲に対する薬害が少なく、し
かも高い除草効果を示す。第3に田面水中での除草活性
成分の拡散性がよい。第4に水を分散媒とした製剤であ
るため、発火性、引火性などの危険が少なく、人体に対
する刺激性、臭気による環境衛生上の問題がない。第5
に代かき作業時以降の何れの時期においても散布でき、
水で希釈することなく薬剤を容器に入れたまま畦畔より
滴下するか、入水時に水口に滴下して流入水と共に流し
込むだけでよく、薬剤散布作業が省力化できる。
有用性を示す。
て密封し、40℃で90日保管した後、それぞれの除草
活性成分の残存率を下記の式により算出した。なお、各
除草活性成分は、高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)あるいはガスクロマトグラフィー(GC)により分
析した。その結果は表1〜表2に示す。
し、水を加えて化成肥料(N:P:K=17:17:1
7)2gを混入し代かきを行った後、2.5葉期の水稲
苗(品種:日本晴)をポットあたり2本移植した。試験
は1処理区3ポット(合計6本)で実施し、水稲移植5
日後に実施例に準じて調製した水性懸濁製剤50μlを
水稲の第2葉の葉身中央部に葉面より1cmの高さから
マイクロシリンジで滴下して葉身に薬剤が付着した株数
を調査した。また薬剤処理5日後に下記の基準により水
稲薬害程度を調査した(表1〜表2中の薬害程度は6株
の平均値)。結果は表1〜表2に示す。
下が褐変 8:付着葉が枯死し、さらに新葉(第4葉)の1/2以
上が褐変 9:付着葉および新葉が枯死 10:稲全体が枯死
m)を作り、その中央(A点)に実施例に準じて調製し
た試料を水面から1mよりピペットで直接滴下した。処
理3時間後に試験区の中央(A点)および4隅(B〜E
点の各地点)についての水深5cm〜水面までの水をお
のおの20mlずつ採取し、水中の除草活性成分濃度を
HPLCにて分析した。
のガラス管を用い、田面水へガラス管を深さ5cmまで
静かに入れ、ガラス管上部にゴム栓をし、静かに引き抜
き、田面水約4mlを採取し、この操作を同一地点で5
回繰り返して、1地点あたり合計20mlの水を採取す
る方法を用いた。 そして、拡散性は、次式により除草
活性成分が試験区内の水中に均一に拡散した場合の理論
水中濃度に対する割合で示した。
Claims (2)
- 【請求項1】農薬活性成分として(i)スルホニルウレ
ア系除草活性成分、あるいは(ii)スルホニルウレア系
除草活性成分および殺ヒエ活性を有する除草活性成分、 ポリビニルアルコールおよび水よりなることを特徴とす
る湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤。 - 【請求項2】請求項1のポリビニルアルコールが平均重
合度2000以下でケン化度が69〜90モル%である
ことを特徴とする湛水下水田の直接散布用水性懸濁製
剤。
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