JP2009269838A - 薬害の軽減された除草水性懸濁製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、湛水下水田に処理した際に、除草活性成分が根茎より吸収されて発生する水稲薬害、および除草活性成分が稲体葉鞘に付着して発生する付着薬害が軽減された除草水性懸濁製剤を得るにある。
【解決手段】除草活性成分、尿素、界面活性剤および/または保護コロイド剤、並びに水よりなり、製剤のpHが7.0以上かつ、20℃における製剤粘度が300〜800mPa・sの範囲であることを特徴とする構成要件とで、湛水下水田への直接散布用除草水性懸濁製剤を構成している。
【選択図】なし

Description

本発明は、湛水下水田に処理した際に、除草活性成分が根茎より吸収されて発生する水稲薬害、および除草活性成分が稲体葉鞘に付着して発生する付着薬害が軽減された除草水性懸濁製剤に関する。
湛水下水田への直接散布用除草水性懸濁製剤は、水田に入らずに散布できるため省力的であること、および水をベースとした製剤であるため安全性が高いことなどから、これまでに多くの研究がなされ製剤化されている。しかし、これら従来の製剤では、砂質土壌や漏水田などの水田条件、浅植え及びまきむらによる高薬量散布、並びに散布直後の異常低温や高温などの処理時における好ましくない環境条件下では、生育抑制や茎数抑制などの水稲薬害が生じる場合があった。また、従来の製剤では、湛水下水田へ直接散布することにより、稲体葉鞘への除草活性成分の付着に起因する褐変などの付着薬害がしばしば生じていた。そして、これらの問題点を解決する製剤化方法として、
1)農薬による作物への薬害軽減剤としてジベレリン類を有効成分として含有し、これらの化合物を溶媒などの液状担体または鉱物質微粉などの固体単体と混合し、水和剤、乳剤、粉剤、粒剤、フロアブル剤、液剤等の形態に製剤化したもの(特許文献1)、
2)除草剤の薬害を軽減する組成物としてダイムロンおよびエテホンを、適当な固体担体または液体担体と混合して液剤、乳剤、水和剤、ドライフロアブル剤、フロアブル剤、粉剤、粒剤の形態に製剤化したもの(特許文献2)、
3)ベンゾビシクロンに対する薬害軽減剤として、プロピオン酸カルシウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸アンモニウム、乳酸ナトリウム、塩化カリウム、乳酸、コハク酸、プロピオン酸または尿素から選ばれる1種、または2種の化合物を含有する、水性懸濁製剤または顆粒水和剤(特許文献3)などが提案されている。
しかしながら、これらの方法を用いて、湛水下水田の直接散布用水性懸濁製剤とした場合にも薬害軽減の面で完全とはいえず、特に除草活性成分が稲体へ付着することによる付着薬害が強く現れるという問題があった。
このため、湛水下水田への直接散布用水性濁製剤については、除草活性成分による薬害を軽減し、また、水稲への付着薬害が少ない水性懸濁製剤の開発が強く求められている。
特開平8−217611号公報 特開平11−60409号公報 特開2005−213146号公報
本発明は、湛水下水田に処理した際に、除草活性成分が根茎より吸収されて発生する水稲薬害、および除草活性成分が稲体葉鞘に付着して発生する付着薬害が軽減された除草水性懸濁製剤を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究した。その結果、水性懸濁製剤のpHを7.0以上かつ、20℃における製剤粘度を300〜800mPa・sの範囲に調整し、さらに好ましくは、薬害軽減剤である尿素の製剤中への添加量を0.3〜3.0重量部とすることで前記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は以下の内容をその要旨とするものである。
(1)除草活性成分、尿素、界面活性剤および/または保護コロイド剤、並びに水よりなり、製剤のpHが7.0以上かつ、20℃における製剤粘度が300〜800mPa・sの範囲であることを特徴とする湛水下水田への直接散布用除草水性懸濁製剤。
(2)尿素の添加量が製剤100重量部中に0.3〜3.0重量部であることを特徴とする(1)に記載の湛水下水田への直接散布用除草水性懸濁製剤。
本発明の湛水下水田の直接散布用除草水性懸濁製剤は、除草活性成分による水稲薬害を軽減し、また水稲に除草活性成分が付着した場合でも、水稲に対する付着薬害が軽減されるという効果がもたらされる。また、本発明の湛水下水田の直接散布用除草水性懸濁製剤では、使用する除草活性成分が限定されない。
以下に、本発明の湛水下水田への直接散布用除草水性懸濁製剤についてより詳細に説明する。
<除草活性成分について>
本発明で用いる除草活性成分は、一般に農薬の活性成分として使用されるものであれば何ら限定されない。また、除草活性成分を2種以上併用しても何らかまわない。
このような除草活性成分としては、例えば、フェノキシ酸系、カーバメート系、酸アミド系(ブタクロールなど)、尿素系、スルホニルウレア系(ピラゾスルフロンエチルなど)、ピリミジルオキシ安息香酸系、トリアジン系(シメトリンなど)、ダイアジン系、ダイアゾール系、ピピリジリウム系、ジニトロアニリン系、芳香族カルボン酸系、脂肪酸系、アミノ酸系、ニトリル系、シクロヘキサンジオン系、フェニルフタルイミド系、有機リン系、シネオール系、インダンジオン系、ベンゾフラン系、トリアゾロピリミジン系、オキサジノン系、アリルトリアゾリノン系、イソウラゾール系、ピリミジニルチオフタリド系、無機除草剤、生物農薬などが挙げられる。
なお、これらに含まれる個々の具体的な除草活性成分は、例えば「農薬ハンドブック2005年版」(社団法人 日本植物防疫協会、平成17年10月11日発行)、「SHIBUYA INDEX 9th Edition」(平成13年12月15日発行)、「The Pesticide Manual Eleventh Edition」(British Crop Protection Council 発行)などに記載されている。
上記除草活性成分の製剤中への添加量は特に限定されないが、製剤100重量部中に、通常0.01〜60重量部、好ましくは0.1〜50重量部である。
<尿素について>
本発明で使用する尿素は、薬害軽減剤として作用する。一般に入手可能な試薬または工業品のいずれを用いてもよく、製剤中への添加量は、0.05〜5.0重量部、好ましくは0.3〜3.0重量部である。
なお、添加量が0.05重量部より少ないと根茎より除草活性成分が吸収されて発生する水稲薬害を軽減する効果が弱くなり、5.0重量部より多くなると稲体へ除草活性成分が付着することによって発生する付着薬害が強くなる。
<界面活性剤について>
本発明で使用できる界面活性剤の種類は、水性懸濁製剤中に除草活性成分を分散させる作用を有するものであれば特に限定されない。そして、
このような界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤などがあげられ、これらの界面活性剤を併用してもかまわない。
このような非イオン界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレンフェニルエーテルポリマー、ポリオキシエチレンアルキレンアリールフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、フッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキルカルボン酸など)、シリコーン系界面活性剤(ポリオキシアルキレンジメチルポリシロキサンコポリマーなど)、およびアセチレングリコール系界面活性剤(2,4,7,9−テトラメチル−デジン−4,7−ジオールなど)が挙げられるが、これらの例示のみに限定されるものではない。
陰イオン界面活性剤の例としては、ポリカルボン酸型界面活性剤、リグニンスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルサルフェート、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート、アルキルベンゼンスルホン酸塩、およびアルキル硫酸塩などが挙げられるが、これらの例示のみに限定されるものではない。
陽イオン界面活性剤および両性界面活性剤の例としては、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩、アルキルベタインおよびアミンオキサイドなどが挙げられるが、これらの例示のみに限定されるものではない。
上記した界面活性剤の添加量は、その効果と経済性より考えて製剤100重量部中に0.1〜30重量部が好ましく、さらに好ましくは製剤中に0.3〜20重量部である。
<保護コロイド剤について>
本発明で用いることのできる保護コロイド剤の種類は、除草活性成分を水性懸濁製剤中に分散させる作用を有するものであれば特に限定されない。そして、このような保護コロイド剤の例としては、ポリビニルアルコール、アラビアガム、ゼラチン、アルブミンのほか、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの水溶性セルロースエーテル、水溶性大豆多糖類(商品名「ソヤファイブ」)、およびアルギン酸ナトリウムなどがあるが、これらの例示のみに限定されるものではなく、またこれらの1種または2種以上を併用しても何ら問題はない。保護コロイド剤の製剤中の添加量は、0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。
<その他の成分について>
本発明の湛水下水田の水性懸濁製剤には、上記の必須成分のほかに、必要に応じて以下の補助剤を添加することができる。凍結防止剤としてエチレングリコール、プロピレングリコール、およびグリセリンなど、増粘剤としてキサンタンガム、グアガム、ウエランガム、コロイド性含水ケイ酸アルミニウム、コロイド性含水ケイ酸マグネシウム、およびコロイド性含水ケイ酸アルミニウムマグネシウムなど、高沸点溶剤としてアルキルベンゼン、アルキルナフタレン、パラフィン系炭化水素などの鉱物油、アジピン酸アルキルエステル、フタル酸アルキルエステルなどのエステル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、1−フェニル−1−キシリルエタン、1−キシリル−1,3−ジフェニルブタンなどの溶剤類、大豆油、ヤシ油、ナタネ油、キリ油、ヒマシ油、ヒマワリ油、および綿実油などの植物油などがあげられ、消泡剤としてシリコン系、および脂肪酸系物質など、防ばい剤としてソルビタン酸、ソルビン酸カリウム、p−クロロ−メタキシレノール、p−オキシ安息香酸ブチル、およびプロキセルなど、除草活性成分の安定化剤として酸化防止剤、紫外線防止剤、および結晶析出防止剤などを添加してもよい。
なお、本発明において使用できる補助剤は、上記の例に限定されるものではない。
<水性懸濁製剤のpHについて>
本発明では、水性懸濁製剤のpHを7.0以上、好ましくは7.0〜12.0に調整することが必須である。水性懸濁製剤のpHが7.0未満では付着薬害が徐々に強くなるからである。
水性懸濁製剤のpHを7.0以上とするためには、製剤中に含まれる尿素の添加量を調節したり、その他の補助成分としてアルカリ性物質を添加したりすればよい。アルカリ性物質としては炭酸カルシウム、水酸化ナトリウムなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
<水性懸濁製剤の粘度>
本発明では、水性懸濁製剤の粘度を300〜800mPa・s の範囲に調節することが必須である。水性懸濁製剤の粘度が300mPa・sより低い場合では、稲体の葉面に製剤が多量に付着し易くなり、800mPa・s より高い場合では、稲体の葉鞘に製剤が多量に付着し易くなり、付着薬害が発生する可能性が高くなるためである。
水性懸濁製剤の粘度を300〜800mPa・s に調整するためには、製剤中の増粘剤の添加量を調整すればよく、また界面活性剤やその他成分の種類や添加量を調整することにより製剤粘度を調整しても何らかまわない。
また、除草水性懸濁製剤の粘度は、B型粘度計((株)トキメック製)を用いてローターNo2、回転数12r.p.m、温度20℃で測定した。
<水性懸濁製剤の調製方法>
本発明の除草水性懸濁製剤の調製方法は特に限定されないが、例えば次の方法によって調製できる。
除草活性成分、尿素、界面活性剤および/または保護コロイド剤、必要に応じてその他の補助剤を、水に添加して混合する。なお、除草活性成分を予めJet粉砕機などで微粉砕化して使用してもよく、また、除草活性成分、尿素、界面活性剤および/または保護コロイド剤、必要に応じてその他の補助剤を水に添加後、ガラスビーズなどを用いて湿式粉砕することによって調製してもよい。また、除草活性成分を高沸点溶剤に溶解して調製してもよく、製剤粘度は増粘剤などを添加して300〜800mPa・s の範囲になるように調整すればよい。
<水性懸濁製剤の使用態様>
上記により調製した水性懸濁製剤は、例えば、薬剤を水で希釈することなく畦畔から容器を振ることにより湛水下水田に滴下散布する方法、スプレー装置を用いて畦畔から湛水下水田に散布する方法、水口からの流入水の流れにのせて処理する方法、田植え機に装着して湛水下水田に滴下散布する方法、およびヘリコプターを用いて空中から湛水下水田に滴下散布する方法などがある。なお、水性懸濁製剤を、水で1.5から10倍程度に希釈して、上記の方法で散布してもかまわない。
本発明の除草水性懸濁製剤の湛水下水田への散布量は、通常0.1〜3.0リットル、好ましくは0.2〜2.0リットル、更に好ましくは0.3〜1.0リットルである。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例、比較例において「部」は、「重量部」の意味である。
また、pHの測定は、デジタルpHメーター(F−8AT、(株)堀場製作所製)で測定した。
[実施例1]
水87.75部に尿素0.05部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1.0部、ポリカルボン酸系界面活性剤2.0部およびシメトリン9.0部を加え、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて混合する。その後、硬質ガラスビーズを用いてダイノミルKDL型(Willy A.Bachofen AG製)にて湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーター(HEIDON製)でよく攪拌して、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは11.2、粘度は600mPa・sであった。
[実施例2]
水87.70部に尿素1.0部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル2.0部およびシメトリン9.0部を加え、実施例1と同様に混合後湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部および水酸化ナトリウム0.1部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは8.6、粘度は500mPa・sであった。
[実施例3]
水83.20部に尿素5.0部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル0.2部およびシメトリン9.0部を加え、実施例1と同様に混合後湿式粉砕し、更に、ポリビニルアルコール2.0部、キサンタンガム0.2部、水酸化ナトリウム0.4部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは12.0、粘度は730mPa・sであった。
[実施例4]
水88.80部に尿素1.0部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル0.5部、ジアルキルスルホサクシネート0.5部、コロイド性含水ケイ酸アルミニウム0.2部、およびシメトリン9.0部を加え、実施例1と同様に混合後湿式粉砕し、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは7.5、粘度は350mPa・sであった。
[実施例5]
水86.10部に尿素1.5部、ポリビニルアルコール3.0部、およびシメトリン9.0部を加え、実施例1と同様に混合後湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.3部、および水酸化ナトリウム0.1部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは8.5、粘度は720mPa・sであった。
[実施例6]
水87.50部に尿素2.0部、ポリオキシエチレンアルキルエーテル1.0部、およびシメトリン9.0部を加え、実施例1と同様に混合後湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.4部、および水酸化ナトリウム0.1部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは9.3、粘度は800mPa・sであった。
[実施例7]
水89.30部に尿素1.0部、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー2.0部、アルキルベンゼンスルホン酸塩0.5部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2.0部、およびテニルクロール5.0部を加え、TKホモミキサーにて混合する。その後、硬質ガラスビーズを用いてダイノミルKDL型にて湿式粉砕し、更に、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは7.9、粘度は750mPa・sであった。
[実施例8]
水90.60部に尿素1.0部、メチルセルロース3.0部、コロイド性含水ケイ酸マグネシウム0.4部、およびテニクロール5.0部を加え、実施例7と同様に混合後湿式粉砕し、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは8.1、粘度は600mPa・sであった。
[実施例9]
水76.00部に尿素0.3部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル0.5部、ヒドロキシエチルセルロース3.0部、およびブタクロール20.0部を加え、TKホモミキサーにて混合する。その後、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは7.0、粘度は780mPa・sであった。
[実施例10]
水73.20部に尿素3.0部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル1.5部、アラビアガム2.0部、コロイド性含水ケイ酸アルミニウム0.3部、およびブタクロール20.0部を加え、TKホモミキサーにて混合し、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは10.8、粘度は430mPa・sであった。
[実施例11]
水74.80部に尿素1.0部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル3.0部、リグニンスルホン酸塩1.0部、およびブタクロール20.0部を加え、TKホモミキサーにて混合する。その後、キサンタンガム0.2部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは7.6、粘度は550mPa・sであった。
[実施例12]
水73.90部に尿素2.0部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル3.0部、リグニンスルホン酸塩1.0部、およびブタクロール20.0部を加え、TKホモミキサーにて混合する。その後、キサンタンガム0.1部を添加し、スリーワンモーターでよく攪拌して、除草水性懸濁製剤を得た。得られた除草水性懸濁製剤のpHは8.7、粘度は300mPa・sであった。
[比較例1]
実施例1のフロアブル剤から、尿素、ポリカルボン酸系界面活性剤を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例1と全く同様にして調製し、pH5.9、粘度575mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例2]
実施例2のフロアブル剤から、尿素を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例2と全く同様にして調製し、pH7.7、粘度600mPa・spの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例3]
実施例3のフロアブル剤から、尿素を除き、キサンタンガムの添加量を0.4部にし、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例3と全く同様にして調製し、pH11.1、粘度1100mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例4]
実施例4のフロアブル剤から、尿素、コロイド性含水ケイ酸アルミニウムを除き、リン酸二水素カリウム0.5部、キサンタンガムを0.2部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例4と全く同様にして調製し、pH5.5、粘度500mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例5]
実施例5のフロアブル剤から、尿素、水酸化ナトリウムを除き、キサンタンガムの添加量を0.2部にし、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例5と全く同様にして調製し、pH6.3、粘度650mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例6]
実施例6のフロアブル剤から、尿素、水酸化ナトリウムを除き、キサンタンガムの添加量を0.6部にし、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例6と全く同様にして調製し、pH6.1、粘度950mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例7]
実施例7のフロアブル剤から、尿素の添加量を12部、キサンタンガムの添加量を0.1部にし、リン酸を0.2部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例7と全く同様にして調製し、pH5.0、粘度425mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例8]
実施例8のフロアブル剤から、コロイド性含水ケイ酸アルミニウムを除き、キサンタンガムを0.1部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例8と全く同様にして調製し、pH6.5、粘度275mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例9]
実施例9のフロアブル剤から、尿素を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例9と全く同様にして調製し、pH6.7、粘度725mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例10]
実施例10のフロアブル剤から、コロイド性含水ケイ酸アルミニウムを除き、リン酸0.1部添加し、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例10と全く同様にして調製し、pH5.8、粘度375mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例11]
実施例11のフロアブル剤から、尿素を除き、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例11と全く同様にして調製し、pH5.9、粘度500mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
[比較例12]
実施例12のフロアブル剤から、キサンタンガムの添加量を0.05部にし、製剤全体が100部となるように水の添加量を調整した以外は、実施例12と全く同様にして調製し、pH9.0、粘度150mPa・sの除草水性懸濁製剤を得た。
次に試験例により、本発明の除草水性懸濁製剤の有用性を示す。
[試験例1]水稲薬害試験
試験水田に水稲(品種:日本晴2葉期苗)を機械移植した後、1区1m2(1m×1m)の大きさに区切り試験区を作った。移植5日後に、実施例および比較例の除草水性懸濁製剤0.5ml(10アール当たり500mlに相当)を試験区中央の1ヶ所にピペットで高さ1mの位置より滴下した。また、水温は薬害の発生しやすい温度(約15℃)とした。
除草水性懸濁製剤を処理した14日後に、下記の評価基準で生育抑制や茎数抑制などの水稲薬害程度を調査した。その結果を表1(実施例)、表2(比較例)に示す。
(評価基準)
Figure 2009269838
[試験例2]付着薬害試験
100cm2のポットに水田土壌を充填し、1.5〜1.8葉期の水稲を2本1株として2株移植し、湛水深は約3cmとした。水稲移植5日後、第2葉身の中央部に対し実施例および比較例の除草水性懸濁製剤をマイクロピペットにて3μL×4滴を処理する。温室内(水温は薬害の発生しやすい温度である約15℃)で14日後、下記の評価基準で稲体の褐変などの付着薬害程度を評価した。その結果を表1(実施例)、表2(比較例)に示す。
(評価基準)
Figure 2009269838
[試験例3]除草試験
水田圃場を1m×2m(2平方メートル)に区画し、水深3cmに保ち、タイヌビエの種子5gを土壌表層に播種した。タイヌビエが1.5葉期に達した時に所定量(10a当り500ml相当)の水性懸濁製剤をピペットにて採取し、区画の中心部の水面に滴下した。薬剤散布40日後に残存するタイヌビエを抜き取って生重量(g)を測定し、次式により除草効果を求めた。
Figure 2009269838
Figure 2009269838
Figure 2009269838

Claims (2)

  1. 除草活性成分、尿素、界面活性剤および/または保護コロイド剤、並びに水よりなり、製剤のpHが7.0以上かつ、20℃における製剤粘度が300〜800mPa・sの範囲であることを特徴とする湛水下水田への直接散布用除草水性懸濁製剤。
  2. 尿素の添加量が製剤100重量部中に0.3〜3.0重量部であることを特徴とする請求項1に記載の湛水下水田への直接散布用除草水性懸濁製剤。
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