JP3872128B2 - 懸濁状除草組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水に難溶性の除草活性成分と界面活性剤、炭素数10以上の脂肪酸塩及び水を含有することにより、水分散性に優れた、水田散布用の除草懸濁液に関し、特に、水中での薬剤の拡散性に優れ、薬害や土壌残留の原因となる土壌表面の処理跡が残らない水田散布用の除草懸濁液に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、湛水下水田において、大量の水で希釈することなく使用できる農薬製剤として粒剤が一般的に広く使用されてきたが、近年、水田への農薬散布時における省力化および効率化を目的として懸濁状製剤(フロアブル剤)が開発使用されている(特公平7−47521号公報および同特公平7−47522号公報)。
しかしながら従来の懸濁状製剤は比重が重く、又、製剤の粘性が高いために湛水下水田に懸濁製剤原液を直接散布すると、水中での薬剤の拡散が不十分であったり、稲に付着しやすく、水田土壌表面に薬剤の処理跡が残ったりする欠点があった。
水中で懸濁状製剤の拡散を高める試みとして、パラフィン系炭化水素を含有した懸濁製剤(特開平3−173801号公報)、製剤にHLB100以上の非イオン性界面活性剤及び陰イオン性界面活性剤を含有した懸濁製剤(特開平3−44302号公報)、製剤の粘度を100cp以下、表面張力を25.0dyne/cm以下に調節した懸濁製剤(特開平5−105601号公報)が知られている。しかしながら、これらの方法は除草活性成分の種類によつては充分な拡散性が得られず、土壌表面の薬剤処理跡が軽減されないことがあり、薬剤の効果不足や水稲への薬害を生じる原因となる。従って、水中で薬剤が短時間で拡散し、湛水下の土壌表面に薬剤の処理跡が残らない製剤が望まれている。
また、脂肪酸の金属塩を農薬製剤に配合し浮遊性を有した粒剤、微粒剤、粉剤等の固型製剤(特開昭48−56831号公報、特開平2−174702号公報及び特開平5−194105号公報)が知られている。しかしながら、水面上に浮遊する固型製剤は風により吹き寄せられる等の問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
懸濁製剤原液を水田に直接滴下すると水中で薬剤が短時間で拡散し、湛水下の土壌表面に薬剤の処理跡が残らない懸濁状除草組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意研究した結果、水に難溶性の除草活性成分と界面活性剤及び水を含有し、さらに炭素数10以上の脂肪酸塩を含有することにより、湛水下水田に懸濁製剤原液を直接散布した場合、懸濁製剤のほとんどが水中に沈むことなく、すみやかに水面及び水中に分散拡散し、湛水下の土壌表面に薬剤処理跡を残さないことを見出し本発明を完成した。
【0005】
本発明に係る物は水に難溶性の除草活性成分と界面活性剤、炭素数10以上の脂肪酸の金属塩および水からなり、当該除草活性成分が被覆されることなく、液中に懸濁していることを特徴とする、水田散布用の除草懸濁液である。本発明の懸濁製剤は除草活性成分が液体の場合、又は除草活性成分に水と混和しない有機溶剤を使用した場合にはエマルション型、除草活性成分が固体の場合にはサスペンション型になり、両者を含む場合にはエマルションとサスペンションの混成系であるサスポエマルション型の懸濁製剤となる場合がある。本発明の組成物に用いられる除草活性成分は、水に難溶性であれば使用することができ、特に水に対する溶解度が25℃において100ppm以下のものが望ましい。水に溶解する有効成分は懸濁状製剤に使用した場合、製剤中に結晶が析出する為に懸濁状製剤には使用されない。本発明で使用する水に難溶性の除草活性成分は懸濁状製剤に使用可能な成分を意味する。
【0006】
水に難溶性の代表的な除草活性成分として、メチル α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トルアート(一般名ベンスルフロンメチル)、1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−[1−メチル−4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)−ピラゾール−5−イル]スルホニルウレア(一般名アジムスルフロン)、エチル 5−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1−メチルピラゾール−4−カルボキシラート(一般名ピラゾスルフロンエチル)、1−(2−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)ウレア(一般名イマゾスルフロン)、1−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−3−[2−(2−メトキシエトキシ)フェニルスルホニル]ウレア(一般名シノスルフロン)、1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−2−ピリジルスルホニル)ウレア(一般名フラザスルフロン)、S−4−クロロベンジルジエチルチオカーバメート(一般名ベンチオカーブ)、S−1−メチル−1−フェニルエチルピペリジン−1−カルボチオアート(一般名ジメピペレート)、2−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ)−N−メチルアセトアニリド(一般名メフェナセット)、2−クロロ−2,6−ジエチル−N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリド(一般名プレチラクロール)、S−ベンジル1,2−ジメチルプロピル(エチル)チオカーバメート(一般名エスプロカルブ)、N−ブトキシメチル−2−クロロ−2’,6’−ジエチルアセトアニリド(一般名ブタクロール)、S−エチルパーヒドロアゼピン−1−カルボチオエート(一般名モリネート)、O−3−tert−ブチルフェニル=6−メトキシ−2−ピリジル(メチル)チオカーバメート(一般名ピリブチカルブ)、2−クロロ−N−(3−メトキシ−2−テニル)−2’,6’−ジメチルアセトアニリド(一般名テニルクロール)、2−ブロモ−N−(α,α−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチルブチルアミド(一般名ブロモブチド)、1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−p−トリルウレア(一般名ダイムロン)、α−(2−ナフトキシ)−プロピオンアニリド(一般名ナプロアニリド)、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−ピラゾリル−p−トルエンスルホネート(一般名ピラゾレート)、2−[4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ]アセトフェノン(一般名ピラゾキシフェン)、メチル 5−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2−ニトロベンゾエート(一般名ビフェノックス)、4−ニトロフェニル−2,4,6−トリクロロフェニルエーテル(一般名クロルニトロフェン)、2−[4−(2,4−ジクロロ−m−トルイル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ]−4’−メチルアセトフェノン(一般名ベンゾフェナップ)、5−tert−ブチル−3−(2,4−ジクロロ−5−イソプロポキシフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−オン(一般名オキサジアゾン)、N,N−ジエチル−3−メシチルスルホニル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド(一般名カフェンストロール)、ブチル (R)−2−[4−(4−シアノ−2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]プロピオネート(一般名シハロホップブチル)、メチル 2−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)オキシ]−6−[1−(メトキシイミノ)エチル]ベンゾエート(一般名ピリミノバックメチル)などが挙げられる。
【0007】
本発明におけるこれらの除草活性成分の含有量は、懸濁状製剤中に0.1〜60重量%が望ましい。また、2種以上の異なる除草活性成分を含有することが可能であり、除草活性成分の配合比率は任意に選択でき、除草活性成分の含有量は合計で0.1〜60重量%が望ましい。
【0008】
本発明に用いられる界面活性剤は、農薬製剤の製造に使用されるものであれば用いることができる。本発明で使用される代表的な界面活性剤として、リグニンスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネート塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルサルフェート塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルサルフェート塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテルホスフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルホスフェート塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルホスフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルホスフェート塩などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールなどの非イオン性界面活性剤などが挙げられる
【0009】
本発明の組成物における界面活性剤の含有量は、懸濁状製剤中に1〜40重量%、望ましくは3〜20%である。これらは、単独あるいは2種以上の界面活性剤を任意の配合比で混合して用いることができる。
【0010】
本発明の組成物における代表的な金属塩としてアルミニウム、カルシウム、銅、バリウム、マグネシウム、リチウム、コバルト、ニッケル、鉛等が挙げられ、特にカルシウムが好ましい。
炭素数10以上の代表的な脂肪酸の金属塩として、ラウリン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸銅、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸鉛などが挙げらるが、これらの中でステアリン酸カルシウムが最も好ましい。炭素数10未満の脂肪酸の金属塩を使用した場合には充分な効果が得られない。
【0011】
本発明の組成物における炭素数10以上の脂肪酸の金属塩の含有量は、懸濁状製剤中に0.05〜15、特に0.1〜10の範囲が好ましい。
本発明の懸濁製剤は、農薬の水性懸濁製剤に一般的に用いられる増粘剤、凍結防止剤、消泡剤、防腐剤などを添加することができる。
【0012】
増粘剤としてアラビアガム、グアーガム、キサンタンガムなどの多糖類、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ポリマーなどの高分子化合物、ホワイトカーボン、有機ベントナイト、コロイド性含水ケイ酸アルミニウムなどの無機物質などが挙げられる。
【0013】
凍結防止剤としてエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類などが用いられ、消泡剤としてシリコーン系化合物、アセチレングリコールなどが挙げられる。
【0014】
又、防腐剤としてソルビン酸およびその塩、安息香酸およびその塩、バイオホープ(ケイ・アイ化成株式会社商品名)、バイオエース(ケイ・アイ化成株式会社商品名)、バイオタック(ケイ・アイ化成株式会社商品名)などが挙げられる。
【0015】
本発明の懸濁製剤には、増粘剤、凍結防止剤等の他に、更に必要に応じてパラフィン系、芳香族系、有機酸エステルなどの水と混和しない有機溶剤を添加することができる。
【0016】
本発明の懸濁製剤は、一般的な農薬の懸濁製剤の製造方法に準じて製造することができる。たとえば、水と前述の全成分を十分に撹拌混合した後、ダイノミル、サンドグラインダー、コロイドミル等の湿式粉砕機で均一に粉砕分散させる方法、固体成分をあらかじめジェットミル、ハンマーミル等の乾式粉砕機により粉砕した後、その他の成分とともに水に分散させる方法等により本発明の懸濁製剤を製造する。
【0017】
本発明の懸濁製剤は、製剤原液を水田10アールあたり100〜1000mLを水で希釈することなく畦畔から原液を直接滴下するか、或いは水口から入水すると同時に滴下するか、懸濁製剤を水に希釈した後水溶液を散布し使用する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は懸濁状除草組成物して使用される。
【0019】
【実施例】
次に、本発明の組成物の効果を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0020】
(実施例1)
ベンスルフロンメチル(以下化合物1と記す)2部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部、ステアリン酸カルシウム1部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.3部及び水79.7部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)で湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。本製剤の平均粒径は3.2μm、粘度は250mPa・sである。
【0021】
(実施例2)
ピリミノバックメチル(以下化合物2と記す)2部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部、ステアリン酸カルシウム1部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.3部及び水79.7部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。本製剤の平均粒径は2.8μm、粘度は243mPa・sである。
【0022】
(実施例3)
実施例2のステアリン酸カルシウムをステアリン酸マグネシウムに変更して、その他は同様にして懸濁製剤を得た。
【0023】
(実施例4)
実施例2のステアリン酸カルシウムをパルミチン酸カルシウムに変更して、その他は同様にして懸濁製剤を得た。
【0024】
(実施例5)
実施例2のステアリン酸カルシウムをラウリン酸アルミニウムに変更して、その他は同様にして、懸濁製剤を得た。
【0025】
(実施例6)
ブロモブチド(以下化合物3と記す)20部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル2部、ステアリン酸カルシウム1部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.1部及び水61.9部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。本製剤の平均粒径は2.7μm、粘度は355mPa・sである。
【0026】
(実施例7)
ピリブチカルブ(以下化合物4と記す)15部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル2部、ステアリン酸カルシウム1部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.2部及び水66.8部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。本製剤の平均粒径は2.7μm、粘度は315mPa・sである。
【0027】
(実施例8)
カフェンストロール(以下化合物6と記す)10部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル2部、ステアリン酸カルシウム1部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.2部及び水71.8部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。本製剤の平均粒径は2.7μm、粘度は360mPa・sである。
【0028】
(実施例9)
メフェナセット(以下化合物7と記す)10部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル2部、ステアリン酸カルシウム1部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.2部及び水71.8部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。本製剤の平均粒径は2.7μm、粘度は320mPa・sである。
【0029】
(実施例10)
化合物1を2部及び化合物7を10部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル2部、ステアリン酸カルシウム1部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.2部及び水69.8部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。
【0030】
(実施例11)
化合物1を2部及び化合物2を3部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩5部、リグニンスルホン酸ナトリウム3部、ステアリン酸カルシウム1部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.3部及び水75.7部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。
【0031】
(実施例12)
化合物1を2部、化合物2を3部及び化合物7を10部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル3部、ステアリン酸カルシウム1部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.2部及び水65.8部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。
【0032】
(実施例13)
化合物1を2部、化合物2を3部、ダイムロン(以下化合物5と記す)15部及び化合物6を8部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル3部、ステアリン酸カルシウム1部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.1部及び水52.9部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。
【0033】
(比較例1)
化合物1を2部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.3部及び水80.7部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。
【0034】
(比較例2)
化合物2を2部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.3部及び水80.7部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。
【0035】
(比較例3)
化合物1を2部及び化合物7を10部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル2部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.2部及び水70.8部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。
【0036】
(比較例4)
化合物1を2部、化合物2を3部及び化合物7を10部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル3部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.2部及び水66.8部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。
【0037】
(比較例5)
化合物1を2部、化合物2を3部、化合物5を15部及び化合物6を8部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテルホスフェートアミン塩5部、ポリオキシアルキレンアリルフェニルエーテル3部、プロピレングリコール10部、キサンタンガム0.1部及び水53.9部をホモミキサーで全量撹拌混合した後、ダイノミルで湿式粉砕して均一な懸濁製剤を得た。
【0038】
試験例1 成分拡散性試験
横12cm、縦400cmの塩ビ製容器に工業用水25Lを入れ、縦方向の一端に10アールあたり500mLに相当する量の試験組成物を滴下処理した。処理3時間後に、端から100,200,400cmの地点の水8mLをホールピペットで採取し、高速液体クロマトグラフにより水中の有効成分濃度を求めた。試験結果を表1に示す。
【0039】
試験例2 土壌残留性試験
試験例1の成分拡散性試験の際に、薬剤処理地点に深さ3cmのポリスチレン製シャーレに詰めた水田土壌を置いた。試験組成物を滴下処理し、24時間後にシャーレとともに土壌をとりだし、高速液体クロマトグラフにより土壌中の有効成分濃度を求めた。試験結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
試験例3 成分拡散性試験・除草効果
横1m、縦15mのコンクリート製ポットに代かき状態の水田土壌を入れ、土壌表層全面にノビエ種子を播種し、水深5cmになるように湛水した。短辺の一端の壁から30cmの地点に、10アールあたり500mLに相当する量の試験組成物を滴下処理した。処理1日後に、薬剤処理地点の残渣の様子を観察し、下記の残渣評価基準によって評価した。処理3週間後に、端から3m毎の地点の除草効果を観察調査した。なお、除草効果は下記の判定基準によって評価した。試験結果を表2に示す。
【0042】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】
本発明は、懸濁製剤に炭素数10以上の脂肪酸の金属塩を配合することにより、薬剤の水中拡散を高める効果を有する。特に水田に入ることなく畦畔から本組成物原液を直接滴下散布した場合、懸濁液のほとんどが水中に沈むことなく、速やかに水面を拡散しながら水中で均一に分散するため、湛水下の土壌表面に薬剤処理跡を残さず、処理部の土壌表面の薬剤残留を減少させ、確実な除草効果を得ることができる。
従って、本発明の組成物は少量の懸濁液で除草効果が高く、水稲に対する安全性が極めて高い懸濁状除草組成物を得ることができる。
Claims (5)
- 水に難溶性の除草活性成分と界面活性剤、炭素数10以上の脂肪酸の金属塩および水からなり、当該除草活性成分が被覆されることなく、液中に懸濁していることを特徴とする水田散布用の除草懸濁液。
- 炭素数10以上の脂肪酸がステアリン酸である請求項1記載の水田散布用の除草懸濁液。
- 脂肪酸の金属塩がカルシウムである請求項1記載の水田散布用の除草懸濁液。
- 炭素数10以上の脂肪酸の金属塩がステアリン酸カルシウムである請求項1記載の水田散布用の除草懸濁液。
- 水田直接散布用である請求項1〜4のいずれか 1 項に記載の水田散布用の除草懸濁液。
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