JP2019082818A - 車両 - Google Patents

Abstract

【課題】宅配物を収容可能な冷却庫を備えた車両において、配送者の利便性の向上が図られた車両を提供することである。【解決手段】車両は、乗員が搭乗する搭乗空間４７と、搭乗空間４７よりも後方に位置する後方空間４９とが形成された車両本体と、車両本体に設けられており、後方空間４９を開閉する後方ハッチ５２と、後方空間４９に配置された冷却庫５３と、外部のサーバと通信可能な第１通信部６１と、第１通信部６１よりも通信距離が短い第２通信部６４と、後方ハッチ５２をロックするロック装置と処理部とを備え、処理部は、第１通信部６１を通してサーバから開放信号に関する情報を受信し、処理部は、第２通信部６４を通して、開放信号を第２通信部６４を通して受信すると、後方ハッチ５２を開放する。【選択図】図６

Description

本開示は、車両に関する。

特開２００２−２０６８３８号公報に記載されたバン型車両は、運転席と、一般荷物搭載室と、車載用冷蔵庫とを備える。一般荷物搭載室は、運転席の後方側に配置されている。

特開２００２−２０６８３８号公報

本願発明者は、車両に搭載された冷却庫に配送物を配送することができる配送システムについて検討している。

上記の配送システムに用いられる車両は、他人が自由に冷却庫を開けることができないようにする必要がある一方で、所定の配送者には、冷却庫を開放する必要がある。この際、配送者が配送物を冷却庫に収める際の利便性を考慮する必要がある。

本開示は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、宅配物を収容可能な冷却庫を備えた車両において、配送者の利便性の向上が図られた車両を提供することである。

本開示に係る車両は、乗員が搭乗する搭乗空間と、搭乗空間よりも後方に位置する後方空間とが形成された車両本体と、車両本体に設けられており、後方空間を開閉する後方ハッチと、後方空間に配置された冷却庫と、外部のサーバと通信可能な第１通信部と、第１通信部よりも通信距離が短い第２通信部と、後方ハッチをロックするロック装置と、処理部とを備える。上記処理部は、第１通信部を通してサーバから開放信号に関する情報を受信し、処理部は、第２通信部を通して、開放信号を第２通信部を通して受信すると、後方ハッチを開放する。

上記の車両によれば、配送者などは、開放信号を車両の近傍で送信することで、後方ハッチを開けることができる。そして、車両が前側駐車しているときには、簡単に配送物を冷却庫に収容することができる。

上記冷却庫は、搭乗空間よりも後方ハッチに近い位置に配置された。この車両によれば、配送者やユーザなどが冷却庫に物を収容する際に、簡単に収容することができる。

上記車両は、前列シートと、前列シートよりも後方に配置された後列シートとをさらに備える。上記前列シートおよび後列シートは、搭乗空間に配置され、後列シートによって、搭乗空間および後方空間とは区画されており、後列シートの少なくとも一部を変形させることで、搭乗空間から冷却庫内の収容物を取出し可能に構成された。

上記の車両によれば、後列シートを変形させることで、搭乗空間から冷却庫内に収容された収容物を取り出すことができる。

上記車両は、幅方向に配列する第１側面および第２側面と、車両本体の前後方向の中央部よりも後方であって、第１側面側に配置された第１後輪と、中央部よりも後方であって、第２側面側に配置された第２後輪とをさらに備える。上記冷却庫は、第１後輪および第２後輪の間に配置された。上記の車両によれば、車両が側突されたとしても、冷却庫を保護することができる。

上記冷却庫は、車両本体の幅方向の中央部に配置された。この車両によれば、冷却庫内に収容物を収容したとしても、車両の左右のバランスが崩れることを抑制することができる。

上記冷却庫は、後方空間内において、車両本体の前後方向に移動可能に設けられた。この車両によれば、冷却庫に収容物を収容する際には、車両後方側に移動させることで、容易に冷却庫に収容物を収容することができる。さらに、冷却庫を前方に移動させることで、搭乗空間から冷却庫内の収容物を取り出すことができる。

本開示に係る車両によれば、宅配物を収容可能な冷却庫を備えた車両において、配送者の利便性の向上を図ることができる。

配送システム１を模式的に示す模式図である。 配送者端末３の構成を模式的に示すブロック図である。 ユーザ端末４の構成を模式的に示すブロック図である。 サーバ５の構成を模式的に示すブロック図である。 車両２の構成を示す側面図である。 車両２を模式的に示す模式図である。 車両２の後方側の構成を示す平面図である。 図７に示す状態から後方ハッチ５２を省略したときの平面図である。 後方ハッチ５２を開けた状態における車両２の背面側を示す斜視図である。 冷却庫５３を模式的に示す斜視図である。 冷却回路５５などを示す平面図である。 配送システム１のシーケンス図である。 配送者７が車両２の直近まで近づいた状態を平面的に示す模式図である。 配送者７が後方ハッチ５２に近づいた状態を示す模式図である。 実施の形態２に係る車両２Ａの一部を示す平面図である。 後方ハッチ５２を開けた状態における車両２Ａの斜視図である。 後列シート５１を示す正面図である。 アームレスト９３を回転させてシートクッション９６，９９上に配置した状態における後列シート５１の正面図である。 車両２Ｂの後方側を示す平面図である。 冷却庫５３Ｂおよびその周囲の構成を示す斜視図である。 冷却庫５３Ｂが背面７２側に位置している状態を示す斜視図である。 冷却庫５３Ｂが後列シート５１側に位置している状態を示す斜視図である。 冷却庫５３を右側面７０側に配置した例を示す平面図である。 冷却庫５３を左側面７１側に配置した例を示す平面図である。

（実施の形態１）
図１から図２４を用いて、本実施の形態に係る配送システムおよび車両について説明する。図１から図２４に示す構成のうち、同一または実質的に同一の構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。

図１は、配送システム１を模式的に示す模式図である。配送システム１は、車両２と、配送者端末３と、ユーザ端末４と、サーバ５と、インターネット（登録商標）６とを含む。

車両２と、配送者端末３と、ユーザ端末４と、サーバ５とは、互いにインターネット６を通して通信可能に構成されている。

車両２は、たとえば、ユーザ９が所有する車両である。車両２は、たとえば、インターネット６を通して、車両２の位置情報をサーバ５に送信可能に構成されている。

配送者端末３は、配送者７が携帯する端末である。配送者端末３は、インターネット６を通して、サーバ５から各種の情報を取得する。配送者７は、配送車８を用いて、配送物Ｗを所定の配送先に配送する。

ユーザ端末４は、ユーザ９が使用する端末機器である。ユーザ端末４としては、たとえば、スマホ、携帯電話およびパソコンなどである。

ユーザ９は、ユーザ端末４を操作することで、商品の購入や配送手続きを実施することができる。

図２は、配送者端末３の構成を模式的に示すブロック図である。配送者端末３は、処理部１０と、記憶部１１と、表示部１２と、通信部１３とを含む。

処理部１０は、記憶部１１に格納された情報および通信部１３から取得した情報などを用いて、処理および演算する。なお、処理部１０の処理演算は、ソフトウェアや電気回路などのハードウェアなどによって実行される。

記憶部１１には、予め格納された情報や、通信部１３を通して取得された情報などが格納されている。表示部１２は、各種の情報を表示するタッチパネル式の画面である。このため、配送者７は、表示部１２を操作することで、各種の情報を入力したりすることができる。通信部１３は、インターネット６を通して、サーバ５などから各種の情報を取得する。

たとえば、通信部１３は、インターネット６を通して、サーバ５から配送物Ｗの配送先などの情報を取得する。

図３は、ユーザ端末４の構成を模式的に示すブロック図である。ユーザ端末４は、処理部２０と、記憶部２１と、表示部２２と、通信部２３とを含む。処理部２０は、記憶部２１に格納された情報や通信部２３を通して取得した情報を用いて処理演算する装置である。記憶部２１には、予め格納された情報や通信部２３を通して取得した情報が格納されている。

表示部２２は、各種の情報を表示する装置である。なお、表示部２２は、たとえば、タッチパネル式の液晶表示部である。通信部２３は、インターネット６などを通して、サーバ５などの間で情報を授受する装置である。

ユーザ９は、表示部２２を操作することで、たとえば、インターネット６を通して、商品の購入および配送先を指定することができる。処理部２０は、表示部２２を通して入力された依頼情報を通信部２３およびインターネット６を通して、サーバ５に送信することができる。なお、依頼情報には、たとえば、購入商品を特定する情報と、配送依頼情報とを含む。配送先依頼情報には、たとえば、配送時間を示す情報と、配送先を示す情報とを含む。

図４は、サーバ５の構成を模式的に示すブロック図である。サーバ５は、処理部３０と、記憶部３１と、通信部３３とを含む。処理部３０は、記憶部３１に格納された情報や３３を通して取得した情報を用いて処理演算する。処理部３０の処理演算は、ソフトウェアや電気回路などのハードウェアによって実行される。

記憶部３１には、各種の情報が予め格納されており、また、通信部３３を通して取得した情報も格納される。記憶部３１には、たとえば、ホームページ情報データベース３４と、商品情報データベース３５と、登録車両データベース３６と、配送者情報データベース３７とが格納されている。

ホームページ情報データベース３４は、ユーザ９がユーザ端末４を通してアクセスすることができるホームページに関する情報が格納されている。

商品情報データベース３５は、ホームページに掲載されている各商品の商品情報が格納されている。登録車両データベース３６には、配送先として指定可能な車両に関する情報が格納されている。たとえば、各車両の通信ＩＤ、車種およびカラーなどの情報が格納されている。配送者情報データベース３７は、配送者端末３の通信ＩＤなどが格納されている。

通信部３３は、インターネット６を通して、車両２と、配送者端末３と、ユーザ端末４との間で、各種の情報を授受する。図５は、車両２の構成を示す側面図である。

車両２は、車両本体４０と、前輪４１と、後輪４２と、バッテリ４４と、ＰＣＵ４５と、モータ４６とを備える。

バッテリ４４は、電力を充放電可能な二次電池である。前輪４１は、車両本体４０の前後方向の中央よりも前側に配置されている。後輪４２は、車両本体４０の前後方向の中央よりも後方に配置されている。

ＰＣＵ（Power control unit）４５は、バッテリ４４からの直流電力を交流電力に変換して、モータ４６に供給する。モータ４６は、供給された交流電力を用いて駆動して、後輪４２を回転させる。このように、本実施の形態１に係る車両２は典型的には、電気自動車である。なお、車両２はハイブリッド車両などであってもよい。

車両本体４０内には、搭乗空間４７と、前方収容空間４８と、後方収容空間４９とが形成されている。前方収容空間４８は、搭乗空間４７よりも車両２の前方側に形成されている。後方収容空間４９は、搭乗空間４７よりも車両２の後方側に形成されている。

車両本体４０は、フロアパネル４３と、前列シート５０と、後列シート５１と、後方ハッチ５２と、前方ハッチ５６と、フロントドア５７と、リヤドア５８とを含む。

フロアパネル４３は、車両２の底面を形成する。フロアパネル４３は、センターフロアパネル６６と、リヤフロアパネル６７と、区画壁６８とを含む。

センターフロアパネル６６は、搭乗空間４７の下面を形成する。リヤフロアパネル６７は、後方収容空間４９の下面を形成する。区画壁６８は、搭乗空間４７と前方収容空間４８との間を区画する。

前列シート５０および後列シート５１は、搭乗空間４７内に設けられている。後列シート５１は、前列シート５０よりも後方側に配置されている。

フロントドア５７およびリヤドア５８は、車両本体４０に開閉可能に設けられており、乗員は、フロントドア５７やリヤドア５８を開けることで、搭乗空間４７から乗り降りすることができる。

後列シート５１は、車両２内の空間を搭乗空間４７と後方収容空間４９とに区画する。後方ハッチ５２は、車両本体４０に対して回転可能に設けられている。後方ハッチ５２を開けることで、後方収容空間４９を開けることができる。前方ハッチ５６は、車両本体４０に対して回転可能に設けられている。前方ハッチ５６を開けることで、前方収容空間４８を開けることができる。

車両２は、冷却庫５３と、冷却回路５４と、冷却回路５５とを備える。冷却回路５４は、前方収容空間４８の下方に設けられている。冷却回路５４は、搭乗空間４７内の空気を冷却する。

図６は、車両２を模式的に示す模式図である。冷却回路５５は、リヤフロアパネル６７の下面側に配置されており、冷却庫５３は、後方収容空間４９内に配置されている。

冷却回路５５は、搭乗空間４７内の空気を冷却すると共に、冷却庫５３内の空気を冷却する。

車両２は、ＥＣＵ６０と、通信部６１と、位置情報取得部６２と、記憶部６３と、通信部６４と、ロック装置６５とを備える。

通信部６１は、インターネット６を通して、サーバ５などと通信可能に構成されている。通信部６１は、取得した各種情報をＥＣＵ６０に送信する。ロック装置６５は、後方ハッチ５２を閉じた状態でロックしたり、後方ハッチ５２のロック状態を解除したりする。

通信部６４は、外部の配送者端末３やユーザ９のキーなどと通信可能に構成されている。通信部６４の通信距離は、たとえば、１ｍ程度であり、通信部６１の通信距離よりも短い。通信部６４は、ユーザ９のキーから発信される認証信号を受信したり、配送者端末３から発信される開放コードなどを受信可能に構成されている。通信部６４は受信した各種情報をＥＣＵ６０に送信する。

記憶部６３は、各種の情報を格納する不揮発性のメモリである。位置情報取得部６２は、車両２の位置情報を取得する装置であり、取得した位置情報をＥＣＵ６０に送信する。ＥＣＵ６０は、記憶部６３に格納された各種情報、通信部６１が取得した情報および位置情報取得部６２が取得した位置情報などを用いて演算処理を行い、ＰＣＵ４５などの駆動を制御する。

図７は、車両２の後方側の構成を示す平面図である。車両２は、右側面７０と、左側面７１と、背面７２とを含む。後方ハッチ５２は、背面７２側から車両２の前方に向けて延びるように形成されている。

図８は、図７に示す状態から後方ハッチ５２を省略したときの平面図である。冷却庫５３は、車両２の幅方向の中央に配置されている。なお、図８において、「Ｏ１」は、車両２の幅方向の中央を通り、車両２の前後方向に延びる中心線である。この図８に示す例においては、車両２を平面視すると、冷却庫５３と中心線Ｏ１とは重なりあう。

なお、車両２は、右側面７０側に設けられた右後輪４２Ｒと、左側面７１側に設けられた後輪左後輪４２Ｌとを含む。なお、右後輪４２Ｒおよび左後輪４２Ｌは、車両２の幅方向に配列している。

図９は、後方ハッチ５２を開けた状態における車両２の背面側を示す斜視図である。図８および図９からも明らかなように、冷却庫５３は、搭乗空間４７よりも背面７２に近い位置に設けられている。

図１０は、冷却庫５３を模式的に示す斜視図である。冷却庫５３は、本体７５と、蓋７６，７７とを含む。本体７５内は、冷蔵室７８および冷凍室７９が形成されている。

蓋７６および蓋７７は、本体７５の上面に設けられている。蓋７６は、冷凍室７９の上方に形成された開口部を開閉可能なように、本体７５に設けられている。蓋７７は、冷蔵室７８の上方に形成された開口部を開閉可能なように、本体７５に設けられている。

図１１は、冷却回路５５などを示す平面図である。冷却回路５５および車両２を平面視すると、冷却回路５５は後方収容空間４９内に位置している。

冷却回路５５は、凝縮器８０と、気液分離器８１と、膨張弁８２と、蒸発器８３と、送風機８４と、蒸発器８５と、送風機８６と、圧縮器８７と、冷媒管８８と、冷媒Ｃとを含む。

凝縮器８０は、外気で冷媒Ｃを冷却する。気液分離器８１は、冷媒管８８内を流れる冷媒Ｃから気体状の冷媒Ｃを分離して、液体状の冷媒Ｃを膨張弁８２に供給する。膨張弁８２では、冷媒Ｃを断熱膨張させて、霧状の冷媒Ｃを蒸発器８３，８５に供給する。

送風機８４は、搭乗空間４７内の空気を送風機８４に噴き付けて、搭乗空間４７内の空気を冷却する。冷却された搭乗空間４７内の空気は、搭乗空間４７に戻される。

また、送風機８６は、蒸発器８５に冷却庫５３内の空気を吹き付ける。これにより、冷却庫５３内の空気が良好に冷却され、冷却された冷却庫５３内の空気は、冷却庫５３に戻される。

このように、冷却回路５５は、搭乗空間４７内の空気を冷却すると共に、冷却庫５３内の空気を冷却する。なお、車両２を平面視すると、冷却回路５５は、後方収容空間４９内に位置している。このため、冷却庫５３および冷却回路５５の間の距離が短く、冷却回路５５は、冷却庫５３内の空気を効率よく冷却することができる。

上記のように構成された配送システム１について説明する。
図１２は、配送システム１のシーケンス図である。ユーザ９は、ユーザ端末４を操作して、ホームページにおいて、購入する商品と、購入した商品の配送先とを指定する。この際、購入商品の配送先として、車両２が指定されている。

ユーザ９は、ユーザ端末４を用いて、ホームページにアクセスして、ホームページに掲載された商品を購入したり、購入した商品の配送先を指定することができる。

ユーザ端末４は、ユーザ９が購入した商品情報と、配送情報とを含む依頼情報をサーバ５に送信する（Ｓｔｅｐ１０）。サーバ５は、依頼情報を取得すると、開放コードを作成する（Ｓｔｅｐ１４）。サーバ５は、開放コードを作成すると、開放コードを車両２に送信する（Ｓｔｅｐ１６）。車両２は、開放コードを受信すると（Ｓｔｅｐ２０にてＹｅｓ）、車両２は、位置情報をサーバ５に送信する（Ｓｔｅｐ２２）。

サーバ５は、車両２から位置情報を取得すると、配送者端末３に車両２の登録車両情報と、配送情報と、開放コードとを送信する（Ｓｔｅｐ２８）。

配送者端末３は、サーバ５から登録車両情報と、配送情報と、開放情報とを受信すると、配送者７に各種情報を受信した旨を報知する（Ｓｔｅｐ３０）。

登録車両情報には、たとえば、車両２の車種、カラーなどの情報が含まれる。配送情報には、ユーザ９が購入した商品情報と、配送先としての車両２の位置情報と、配送時間とが含まれる。開放コードは、車両２のロック装置６５を開錠するための開放信号である。

配送者７は、車両２の位置情報に基づいて、車両２の近くまで移動する。そして、車両情報に含まれる車種やカラーなどを参考にして、車両２の直近まで近づくことができる。

図１３は、配送者７が車両２の直近まで近づいた状態を平面的に示す模式図である。この図１３に示す例においては、車両２は、前側駐車をしている。たとえば、欧州や米国などの地域では、駐車する際には、前側駐車することが多い。このため、配送者７は、後方ハッチ５２に近づきやすい。図１４は、配送者７が後方ハッチ５２に近づいた状態を示す模式図である。この図１４および図１２を参酌して、配送者７は、配送者端末３を操作して通信部１３から開放コードを通信部６４に送信する。通信部６４と通信部１３との通信可能な距離は、たとえば、１ｍ程度である。

通信部６４は、開放コードを受信すると、ＥＣＵ６０に受信した開放コードを送信する。ＥＣＵ６０は、Ｓｔｅｐ２０において受信した開放コードと一致しているかを判断して（Ｓｔｅｐ４０）、一致していると判断すると（Ｓｔｅｐ４０にてＹｅｓ）、ロック装置６５によるロック状態を解除する（Ｓｔｅｐ５０）。これにより、配送者７は、冷却庫５３に配送物Ｗを収容することができる。

ここで、図８や図９に示すように、冷却庫５３は、搭乗空間４７よりも車両２の背面７２に近い位置に配置されている。このため、配送者７は、簡単に、冷却庫５３に配送物Ｗを収容することができる。

さらに、冷却庫５３は、車両２の幅方向の中央に配置されているため、配送物Ｗが冷却庫５３内に収容されたとしても、車両２の幅方向の重量バランスが崩れることを抑制することができる。

また、冷却庫５３の蓋７６，７７は、冷却庫５３の上面側に設けられているため、配送者７は簡単に配送物Ｗを冷蔵室７８または冷凍室７９に配送物Ｗを収容することができる。

なお、図１３に示す例においては、車両２が前側駐車をした例について説明したが、車両２が後側駐車をしている場合も考えられる。このような場合には、配送物Ｗを冷却庫５３内に収容する際に、周囲の他人の目から冷却庫５３が見えることを抑制することができる。これにより、ユーザ９のプライバシーを守り易くなる。
（実施の形態２）
図１５などを用いて、実施の形態２に係る車両２Ａについて説明する。なお、本実施の形態２に係る車両２Ａも実施の形態１に係る車両２と同様に、配送システム１において、配送物Ｗの配送先に指定することができる。

図１５は、実施の形態２に係る車両２Ａの一部を示す平面図であり、図１６は、後方ハッチ５２を開けた状態における車両２Ａの斜視図である。

車両２Ａは、冷却庫５３Ａを備える。冷却庫５３Ａは、後方収容空間４９内に収容されており、背面７２よりも、後列シート５１（搭乗空間４７）に近い位置に配置されている。後列シート５１の背面には、取出扉９０が設けられている。

図１７は、後列シート５１を示す正面図である。後列シート５１は、リヤサイドシート９１と、リヤサイドシート９２と、アームレスト９３と、ヘッドレスト１００とを含む。

後列シート５１は、ヘッドレスト９４と、シートバック９５と、シートクッション９６とを含む。リヤサイドシート９２は、ヘッドレスト９７と、シートバック９８と、シートクッション９９とを含む。ヘッドレスト１００は、アームレスト９３の上方に配置されている。

図１８は、アームレスト９３を回転させてシートクッション９６，９９上に配置した状態における後列シート５１の正面図である。

アームレスト９３を下すことで、取出扉９０が搭乗空間４７側に露出する。そして、乗員は、取出扉９０を開けることで、冷却庫５３Ａに手が届き、冷却庫５３Ａから収容物を取り出すことができる。

この車両２Ａによれば、乗員は、配送された配送物Ｗを車両２Ａ内で取り出すことができ、乗員の利便性の向上が図られている。

さらに、冷却庫５３Ａは、右後輪４２Ｒおよび左後輪４２Ｌの間に配置されており、車両２Ａが側突されたとしても、冷却庫５３Ａが損傷することを抑制することができる。

図１９から図２２を用いて、実施の形態２に係る車両の変形例である車両２Ｂについて説明する。

図１９は、車両２Ｂの後方側を示す平面図であり、図２０は、冷却庫５３Ｂおよびその周囲の構成を示す斜視図である。

車両２Ｂは、冷却庫５３Ｂと、レール１１０，１１１とを含む。レール１１０，１１１は、車両２Ｂの後方収容空間４９の底面に配置されている。レール１１０，１１１は、車両２Ｂの前後方向に延びるように設けられている。

冷却庫５３Ｂは、レール１１０，１１１に乗っており、レール１１０，１１１の延びる方向に移動可能に設けられている。

図２１は、冷却庫５３Ｂが背面７２側に位置している状態を示す斜視図であり、図２２は、冷却庫５３Ｂが後列シート５１側に位置している状態を示す斜視図である。

このように、冷却庫５３Ｂは、車両２Ｂの背面７２側と後列シート５１（搭乗空間４７）側との間を移動可能に設けられている。

このため、たとえば、ユーザ９は、配送者７に配送物Ｗを配送してもらうときには、図２１に示すように、冷却庫５３Ｂを背面７２側に配置しておく。これにより、配送者７が配送物Ｗを冷却庫５３Ｂ内に収容し易くなる。

そして、ユーザ９は、車両２Ｂに搭乗して、車両２Ｂを運転する際には、たとえば、図２２に示すように、冷却庫５３Ｂを後列シート５１側に移動させておく。これにより、取出扉９０を開けて、冷却庫５３Ｂ内の収容物を搭乗空間４７側から取り出すことができる。

なお、上記の実施の形態１，２においては、冷却庫５３を車両の幅方向の中央に配置した例について説明したが、冷却庫５３を一方の側面側に配置するようにしてもよい。図２３は、冷却庫５３を右側面７０側に配置した例を示す平面図であり、図２４は、冷却庫５３を左側面７１側に配置した例を示す平面図である。

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。さらに、各実施の形態において説明された構成は、適宜、組み合わせることは出願時から予定されている。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに、上記数値などは、例示であり、上記数値および範囲にかぎられない。

１ 配送システム、２，２Ａ，２Ｂ 車両、３ 配送者端末、４ ユーザ端末、５ サーバ、６ インターネット、７ 配送者、８ 配送車、９ ユーザ、１０，２０，３０ 処理部、１１，２１，３１，６３ 記憶部、１２，２２ 表示部、１３，２３，３３，６１，６４ 通信部、３４ ホームページ情報データベース、３５ 商品情報データベース、３６ 登録車両データベース、３７ 配送者情報データベース、４０ 車両本体、４１ 前輪、４２，４２Ｌ，４２Ｒ 後輪、４３ フロアパネル、４４ バッテリ、４６ モータ、４７ 搭乗空間、４８ 前方収容空間、４９ 後方収容空間、５０ 前列シート、５１ 後列シート、５２ 後方ハッチ、５３，５３Ａ，５３Ｂ 冷却庫、５４，５５ 冷却回路、５６ 前方ハッチ、５７ フロントドア、５８ リヤドア、６２ 位置情報取得部、６５ ロック装置、６６ センターフロアパネル、６７ リヤフロアパネル、６８ 区画壁、７０ 右側面、７１ 左側面、７２ 背面、７５ 本体、７６，７７ 蓋、７８ 冷蔵室、７９ 冷凍室、８０ 凝縮器、８１ 気液分離器、８２ 膨張弁、８３，８５ 蒸発器、８４，８６ 送風機、８７ 圧縮器、８８ 冷媒管、９０ 取出扉、９１，９２ リヤサイドシート、９３ アームレスト、９４，９７，１００ ヘッドレスト、９５，９８ シートバック、９６，９９ シートクッション、１１０，１１１ レール、Ｃ 冷媒、ＩＤ 通信、Ｏ１ 中心線、Ｗ 配送物。

Claims (6)

1. 乗員が搭乗する搭乗空間と、前記搭乗空間よりも後方に位置する後方空間とが形成された車両本体と、
   前記車両本体に設けられており、前記後方空間を開閉する後方ハッチと、
   前記後方空間に配置された冷却庫と、
   外部のサーバと通信可能な第１通信部と、
   前記第１通信部よりも通信距離が短い第２通信部と、
   前記後方ハッチをロックするロック装置と、
   処理部と、
   を備え、
   前記処理部は、前記第１通信部を通して前記サーバから開放信号に関する情報を受信し、前記処理部は、前記第２通信部を通して、前記開放信号を前記第２通信部を通して受信すると、前記後方ハッチを開放する、車両。
2. 前記冷却庫は、前記搭乗空間よりも前記後方ハッチに近い位置に配置された、請求項１に記載の車両。
3. 前列シートと、前記前列シートよりも後方に配置された後列シートとをさらに備え、
   前記前列シートおよび前記後列シートは、前記搭乗空間に配置され、
   前記後列シートによって、前記搭乗空間および前記後方空間とは区画されており、
   前記後列シートの少なくとも一部を変形させることで、前記搭乗空間から前記冷却庫内の収容物を取出し可能に構成された、請求項１に記載の車両。
4. 幅方向に配列する第１側面および第２側面と、
   前記車両本体の前後方向の中央部よりも後方であって、前記第１側面側に配置された第１後輪と、
   前記中央部よりも後方であって、前記第２側面側に配置された第２後輪と、
   をさらに備え、
   前記冷却庫は、前記第１後輪および前記第２後輪の間に配置された、請求項１から請求項３のいずれかに記載の車両。
5. 前記冷却庫は、前記車両本体の幅方向の中央部に配置された、請求項１から請求項４のいずれかに記載の車両。
6. 前記冷却庫は、前記後方空間内において、前記車両本体の前後方向に移動可能に設けられた、請求項１から請求項５のいずれかに記載の車両。

Images