JP6958223B2 - 電気自動車 - Google Patents

Description

本開示は、電気自動車に関する。

特開２００２−２０６８３８号公報に記載されたバン型車両は、運転席と、一般荷物搭載室と、車載用冷蔵庫とを備える。一般荷物搭載室は、運転席の後方側に配置されている。

特開２００２−２０６８３８号公報

車両を停車する際に、一般的に、後輪が輪止めにあたるように、後向き駐車する場合が多い。後向き駐車をした場合に、隣りに他の車両が駐車していたり、または、塀などの障害物がある場合がある。

このような場合において、上記のバン型車両では、運転席よりも後方側に冷蔵庫が配置されているため、冷蔵庫に荷物を載せたり、荷物を降ろしたりし難い。

本開示は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、後向き駐車をした場合においても、電気自動車に搭載された冷却庫にアクセスしやすい電気自動車を提供することである。

本開示に係る電気自動車は、車両本体と、前記車両本体内に設けられた冷却庫とを備える。上記車両本体には、乗員が搭乗する搭乗空間と、前記搭乗空間よりも前方側に設けられた前方収容空間とが形成されており、前記冷却庫は、前記前方収容空間に配置されている。上記の電気自動車によれば、後ろ向き駐車した際に、冷却庫に収容物を簡単に収容することができる。

上記の電気自動車は、前記車両本体の中央よりも前方側に設けられると共に、互いに前記車両本体の幅方向に配列する第１前輪および第２前輪をさらに備える。上記冷却庫は、前記第１前輪および前記第２前輪の間に配置される。

上記の電気自動車によれば、電気自動車が側突されたとしても、冷却庫が損傷することを抑制することができる。

上記冷却庫は、前記車両本体の前端部よりも前記搭乗空間に近い位置に配意され、前記冷却庫のうち前記搭乗空間側に位置する側面には、前記冷却庫内を開閉する扉が設けられ、前記扉は前記搭乗空間に配置された。上記の電気自動車によれば、搭乗空間から冷却庫内の収容物を取り出すことができる。

上記冷却庫は、前記車両本体の幅方向の中央に配置された。当該電気自動車によれば、電気自動車の幅方向の重量バランスを保つことができる。

上記車両本体は、幅方向に配列する第１側面および第２側面を含み、前記冷却庫は、車両本体の幅方向の中央よりも第１側面側に配置された。当該電気自動車によれば、車両の側面側から冷却庫に収容物を収容することができる。

上記電気自動車は、搭乗空間内の空気と、前記冷却庫内の空気とを冷却する冷却回路をさらに備え、前方収容空間を上方から平面視すると、前記冷却回路の少なくとも一部は、前記前方収容空間内に位置している。

上記の電気自動車によれば、冷却回路と冷却庫との間の距離が近く、冷却庫内の空気を効率よく冷却することができる。

上記電気自動車は、後方側冷却庫をさらに備え、前記車両本体内には、前記搭乗空間よりも後方に位置する後方収容空間が形成されており、前記後方側冷却庫は、前記後方収容空間内に配置された。後方冷却庫においても、食品などを保存することができる。

上記車両本体は、前記前方収容空間の上方を閉塞するように設けられたルーフを含み、ルーフは、ルーフ本体と、分割ルーフとを含み、前記分割ルーフは、前記車両本体に設けられており、前記前方収容空間のうち前記冷却庫の上方に位置する部分に配置された。

上記の電気自動車によれば、分割ルーフを開けることで、冷却庫に収容物を収容することができる。

本開示に係る電気自動車によれば、後向き駐車をした場合においても、電気自動車に搭載された冷却庫にアクセスし易い。

電気自動車１を模式的に示すブロック図である。 電気自動車１が走行するための機器を模式的に示すブロック図である。 前方収容空間２１およびその周囲の構成を示す側面図である。 前方収容空間２１を上方から平面視した平面図である。 前方収容空間２１を模式的に示す斜視図である。 冷却回路４０を示す平面図である。 電気自動車１が駐車場で駐車している状態を示す平面図である。 冷却庫３０Ａおよび前方収容空間２１を模式的に示す平面図である。 冷却庫３０Ａおよび前方収容空間２１を模式的に示す斜視図である。 冷却庫３０Ａを模式的に示す斜視図である。 電気自動車１Ｂの一部を模式的に示す平面図である。 変形例に係る電気自動車１Ｃの一部を模式的に示す平面図である。 実施の形態４に係る電気自動車１Ｄに設けられたルーフ１３Ａなどを示す平面図である。 ルーフ１３Ａの変形例であるルーフ１３Ｂを示す平面図である。 実施の形態５に係る電気自動車１Ｅを模式的に示すブロック図である。

（実施の形態１）
図１から図１５を用いて、本実施の形態１に係る電気自動車について説明する。図１から図１５に示す構成のうち、同一または実質的に同一の構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。

図１は、電気自動車１を模式的に示すブロック図である。電気自動車１は、車両本体２と、前輪３と、後輪４と、バッテリ５と、ＰＣＵ６と、モータ７と、ＥＣＵ９と、通信部１７と、記憶部１８と、冷却庫３０と、冷却回路４０とを備える。

前輪３は、電気自動車１の前後方向の中央よりも前方側に設けられている。後輪４は、電気自動車１の前後方向の中央よりも後方側に設けられている。バッテリ５は、電気自動車１の底面に設けられている。ＰＣＵ６およびモータ７は、後輪４の近傍に設けられている。

通信部１７は、外部と通信可能に構成されている。たとえば、図示されないサーバなどから信号を受信可能に構成されてる。記憶部１８には、各種の情報が格納されている。

車両本体２は、フロアパネル８と、ルーフ１３と、フロントドア１４と、リヤドア１５と、バックハッチ１６とを含む。車両本体２内には、搭乗空間２０と、前方収容空間２１と、後方収容空間２２とが形成されている。

搭乗空間２０内には、フロントシート２３と、リヤシート２４とが配置されている。搭乗空間２０は、運転手などの搭乗者が搭乗する空間である。

前方収容空間２１は、搭乗空間２０よりも電気自動車１の前側に形成されている。前方収容空間２１は、上方に開口するように形成されている。後方収容空間２２は、搭乗空間２０よりも後側に設けられている。具体的には、後方収容空間２２は、リヤシート２４の後側に形成されている。

フロアパネル８は、区画壁１０と、センターフロアパネル１１と、リヤフロアパネル１２とを含む。

区画壁１０は、前方収容空間２１と搭乗空間２０とを区画する壁である。センターフロアパネル１１は、搭乗空間２０の底面を形成するパネルである。リヤフロアパネル１２は、後方収容空間２２の底面を形成するパネルである。

なお、バッテリ５と、ＰＣＵ６と、モータ７とは、フロアパネル８の下面に設けられており、バッテリ５は、具体的には、センターフロアパネル１１の下面に設けられている。ルーフ１３は、前方収容空間２１の開口部を開閉可能に車両本体２に設けられている。フロントドア１４およびリヤドア１５は、回動可能に車両本体２に設けられている。フロントドア１４およびリヤドア１５が開けられると、搭乗者は、搭乗空間２０に出入りすることができる。

バックハッチ１６は、電気自動車１の後端に開閉可能に設けられており、バックハッチ１６が開けられると、後方収容空間２２を開けることができる。

図２は、電気自動車１が走行するための機器を模式的に示すブロック図である。電気自動車１は、ＥＣＵ（Electronic control unit）９と、トランスミッション２５と、車軸２６とを含む。

車軸２６は、左後輪４Ｌおよび右後輪４Ｒに接続されている。トランスミッション２５は、モータ７および車軸２６に機械的に接続されている。

電気自動車１が走行する際には、バッテリ５からの直流電力がＰＣＵ（Power control unit）６に供給される。ＰＣＵ６は、バッテリ５から供給された直流電力の電圧を昇圧し、さらに、交流電力に変換してモータ７に供給する。モータ７は、供給された交流電力を用いて、左後輪４Ｌおよび右後輪４Ｒを駆動する。このように、本実施の形態に係る車両は、電気自動車である。

図３は、前方収容空間２１およびその周囲の構成を示す側面図である。ルーフ１３は、車両本体２に対して回動可能に設けられており、ルーフ１３が開いた状態になることで、前方収容空間２１が開いた状態になる。

図４は、前方収容空間２１を上方から平面視した平面図であり、図５は、前方収容空間２１を模式的に示す斜視図である。なお、図４および図５において、ルーフ１３は図示していない。

図４において、電気自動車１は、電気自動車１の幅方向に配列する右側面３７Ｒおよび左側面３７Ｌと、電気自動車１の前端部に位置する前面３６と、右前輪３Ｒおよび左前輪３Ｌとを含む。右前輪３Ｒおよび左前輪３Ｌは電気自動車１の幅方向に配列するように設けられている。

右側面３７Ｒには右前輪３Ｒを覆うイヤハウス３８Ｒが形成されており、左側面３７Ｌには左前輪３Ｌを覆うタイヤハウス３８Ｌが形成されている。

前方収容空間２１は、ハウジング２７によって形成されている。ハウジング２７は、搭乗空間２０と、前面３６との間であって、右側面３７Ｒおよび左側面３７Ｌの間に配置されている。図５において、前方収容空間２１は、主収容室５４と、サブ収容室５５とを含む。

サブ収容室５５は、主収容室５４と搭乗空間２０との間に形成されており、主収容室５４から電気自動車１の後方に向けて延びるように形成されている。ハウジング２７は、底板５０と、周壁５１とを含む。周壁５１は、搭乗空間２０側に位置する後壁部５３を含む。サブ収容室５５は、後壁部５３から電気自動車１の後方にむけて延びるように形成されている。

冷却庫３０は、前方収容空間２１内に設けられている。図４に示す例においては、冷却庫３０は、前方収容空間２１の主収容室５４内に配置されている。冷却庫３０は、電気自動車１の幅方向の中央に配置されている。なお、中心線Ｏ１は、電気自動車１の幅方向の中心を通る仮想線である。前方収容空間２１および冷却庫３０を平面視すると、冷却庫３０は中心線Ｏ１と重なる。

冷却庫３０は、搭乗空間２０よりも前面３６側に配置されている。具体的には、ハウジング２７の周壁５１は、前面３６側に位置する前側壁を含み、冷却庫３０は、この前側壁に配置されている。

冷却庫３０は、本体３１と、蓋３２，３３とを含む。本体３１内には冷蔵室３４および冷凍室３５が形成されている。

なお、本実施の形態においては、冷却庫３０は、冷蔵機能および冷凍機能のいずれも備えているが、冷却庫３０は、冷蔵機構および冷凍機能のいずれか一方の機能を備えておればよい。冷蔵室３４および冷凍室３５は、いずれも、上方に開口するように形成されている。蓋３２は、冷蔵室３４の開口部を開閉するように本体３１に設けられている。蓋３３は、冷凍室３５の開口部を開閉するように本体３１に設けられている。

図６は、冷却回路４０を示す平面図である。冷却回路４０は、凝縮器４１と、気液分離機４２と、膨張弁４３と、蒸発器４４と、送風機４５と、蒸発器４６と、送風機４７と、圧縮機４８と、冷媒管４９と、冷媒Ｗとを含む。

冷媒管４９は、凝縮器４１と、気液分離機４２と、膨張弁４３と、蒸発器４４，４６と圧縮機４８とを順次接続している。さらに、冷媒Ｗは、冷媒管４９内を流れている。

凝縮器４１は、冷媒Ｗを外気で冷却する。気液分離機４２は、冷媒管４９内を流れる冷媒Ｗを気体状の冷媒Ｗと、液体状の冷媒Ｗとに分離して、液体状の冷媒Ｗを膨張弁４３に供給する。膨張弁４３では、冷媒Ｗを断熱膨張させて、霧状の冷媒Ｗを蒸発器４４，４６に供給する。

送風機４５は搭乗空間２０内の空気を蒸発器４４に噴き付けて、空気を冷却する。冷却された空気は、搭乗空間２０内に供給される。

送風機４７は、冷却庫３０内の空気を蒸発器４６に噴き付けて、冷却庫３０内の空気を冷却する。そして、冷却された冷却庫３０内の空気は、ダクトを通って、冷却庫３０内に戻る。具体的には、冷蔵室３４および冷凍室３５のいずれにも、ダクトが接続されており、蒸発器４６によって冷却された空気は、各ダクトを通って、冷蔵室３４および冷凍室３５に供給される。各ダクト内には、ダンパが設けられており、ＥＣＵ９が各ダンパの開度を調整することで、冷蔵室３４内の温度および冷凍室３５内の温度を調整することができる。

そして、蒸発器４４，４６を流れた冷媒Ｗは、圧縮機４８に供給される。圧縮機４８において、冷媒Ｗは圧縮されて、高温高圧となる。冷媒Ｗは、圧縮機４８から凝縮器４１に供給されて、凝縮器４１において冷却される。

この図６に示す例においては、冷却回路４０が搭乗空間２０内の空気および冷却庫３０内の空気のいずれも冷却している。このため、搭乗空間２０内の空気を冷却する冷却回路と、冷却庫３０内の空気を冷却する冷却回路とを別々に設けた場合よりも、冷却回路全体の小型化を図ることができる。

冷却回路４０および前方収容空間２１を平面視すると、冷却回路４０を構成する複数の機器は、前方収容空間２１の下側に配置されている。このため、冷却回路４０内に設けられた冷却庫３０と、冷却回路４０との間が短く、冷却庫３０内の空気を効率よく冷却することができる。具体的には、前方収容空間２１および冷却回路４０を平面視すると、気液分離機４２、蒸発器４６および圧縮機４８は、前方収容空間２１は、前方収容空間２１の下方に位置している。

図７は、電気自動車１が駐車場で駐車している状態を示す平面図である。この図７に示す状態においては、駐車場６０に電気自動車１と、車両６１，６２とが駐車している。

電気自動車１および車両６１，６２は、いずれも、後ろ向き駐車している。駐車場６０には、壁６３および壁６４が設けられている。壁６３は、電気自動車１および車両６１，６２の後側に配置されており、壁６３は、電気自動車１と隣り合うように配置されている。

ここで、電気自動車１のユーザ６５が冷蔵食品６６および冷凍食品６７を冷却庫３０に収容する場合には、ルーフ１３をあける。ルーフ１３および前方収容空間２１は、搭乗空間２０の前側に位置しているので、ユーザ６５は簡単にルーフ１３を開けることができる。

そして、ユーザ６５は、冷蔵食品６６および冷凍食品６７を簡単に冷却庫３０に収容することができる。このように、電気自動車１の左右および後側に、他の車両や壁などの障害物があったとしても、簡単に冷蔵食品６６および冷凍食品６７を冷却庫３０に収容することができる。

特に、冷却庫３０は前面３６側に配置されているため、ユーザ６５は簡単に食品などを冷却庫３０に収容することができる。

上記の実施の形態１に係る電気自動車１においては、搭乗空間２０およびバッテリ５よりも前方に冷却庫３０が設けられている。このため、電気自動車１が前突したときに、冷却庫３０が衝撃吸収部材として機能して、前方収容空間２１およびバッテリ５に加えられる衝撃力を低減することができる。

冷却庫３０は、電気自動車１の幅方向の中央に配置されているので、電気自動車１の左右の重量バランスが崩れることが抑制されている。

（実施の形態２）
図８および図９を用いて、実施の形態２に係る電気自動車１Ａについて説明する。図８は、冷却庫３０Ａおよび前方収容空間２１を模式的に示す平面図であり、図９は、冷却庫３０Ａおよび前方収容空間２１を模式的に示す斜視図である。

電気自動車１Ａにおいては、冷却庫３０Ａは、前方収容空間２１のサブ収容室５５内に収容されている。冷却庫３０Ａは、左前輪３Ｌおよび右前輪３Ｒの間に配置されている。このため、たとえば、電気自動車１が側突されたとしても、冷却庫３０Ａが損傷することを抑制することができる。また、冷却庫３０Ａは、電気自動車１Ａの前面３６よりも、搭乗空間２０に近い位置に設けられている。

図１０は、冷却庫３０Ａを模式的に示す斜視図である。冷却庫３０Ａは、本体７０と、扉７１，７２，７３，７４，７８，７９とを含む。本体７０内には、冷蔵室７５および冷凍室７６が形成されている。

扉７１，７２は、前方収容空間２１に位置しており、扉７３，７４は、搭乗空間２０に位置している。扉７３および扉７４は、冷却庫３０Ａの周面のうち搭乗空間２０側に位置する部分に設けられている。そして、扉７３および扉７４は、搭乗空間２０に配置されている。

このため、前方収容空間２１側から扉７１，７２を開けて、冷蔵室７５および冷凍室７６に各種の食品などを収容することができると共に、搭乗空間２０から扉７３および扉７４をあけて、冷蔵室７５および冷凍室７６から各種の食品などを取り出すことができる。扉７８は、冷蔵室７５の上面に設けられている。扉７９は、冷凍室７６の上面に設けられている。

なお、電気自動車１Ａにおいても、冷却庫３０Ａは、前方収容空間２１に収容されているため、後ろ向き駐車した際に、ユーザ６５は容易に冷蔵食品６６および冷凍食品６７などを冷却庫３０Ａに簡単に収容することができる。さらに、冷却庫３０Ａは、電気自動車１Ａの幅方向の中央に配置されているため、左右方向における電気自動車１Ａの重量バランスが保たれている。

冷却庫３０Ａは、電気自動車１の前後方向にスライド移動可能に構成されている。具体的には、前方収容空間２１の底面にレール７７が設けられており、このレール７７上に沿って冷却庫３０Ａを引出し可能に構成されている。これにより、ユーザ６５が食品などを冷却庫３０Ａに収容する際に、冷却庫３０Ａを引き出して、その後、扉７８，７９を開けることで、冷却庫３０Ａ内に食品などを収容することができる。

（実施の形態３）
図１１および図１２を用いて、本実施の形態３に係る電気自動車１Ｂ，１Ｃについ説明する。図１１は、電気自動車１Ｂの一部を模式的に示す平面図である。電気自動車１Ｂにおいては、冷却庫３０Ｂは、車両本体２の幅方向の中央よりも、左側面３７Ｌに近い位置に設けられている。図１２は、変形例に係る電気自動車１Ｃの一部を模式的に示す平面図である。電気自動車１Ｃにおいては、冷却庫３０Ｃは、車両本体２の幅方向の中央よりも、右側面３７Ｒに近い位置に設けられている。このように、冷却庫を電気自動車の側面側に配置するようにしてもよい。

上記のように構成された電気自動車１Ｂ，１Ｃにおいても、前方収容空間２１内に冷却庫３０Ｂ，３０Ｃが配置されているので、冷蔵食品や冷凍食品などを容易に冷却庫に収容することができる。
（実施の形態４）
図１３および図１４を用いて、ルーフ１３について説明する。図１３は、実施の形態４に係る電気自動車１Ｄに設けられたルーフ１３Ａなどを示す平面図である。図１３に示す変形例においては、ルーフ１３Ａは、ルーフ本体８０と、分割ルーフ８１とを含む。

分割ルーフ８１は、ルーフ本体８０および分割ルーフ８１を含む。分割ルーフ８１は、ルーフ本体８０に回動可能に設けられている。その一方で、ルーフ本体８０を回動させると、分割ルーフ８１もルーフ本体８０と共に回転する。

分割ルーフ８１は、冷却庫３０の上方に位置している。なお、分割ルーフ８１を開けてとしても、前方収容空間２１のうちルーフ本体８０の下方に位置する部分には、アクセスすることができない。

このようなルーフ１３Ａを用いた場合には、冷却庫３０内に食品などを収容する際に、分割ルーフ８１のみを開けることで、冷却庫３０内に食品などを収容することができる。分割ルーフ８１の重量は、ルーフ１３Ａ全体の重量よりも軽いため、簡単に、分割ルーフ８１を開けることができ、利便性の向上を図ることができる。

なお、図１３に示す例においては、分割ルーフ８１はルーフ本体８０と一体的に設けられているが、分割ルーフ８１およびルーフ本体８０を完全に独立としてもよい。この場合には、ルーフ本体８０を開けても、分割ルーフ８１は閉じた状態なる。図１４は、ルーフ１３Ａの変形例であるルーフ１３Ｂを示す平面図である。

ルーフ１３Ｂは、ルーフ本体８０と、分割ルーフ８１と、ロック装置８３，８４と、通信部８５とを含む。

分割ルーフ８１は、ルーフ本体８０とは独立に設けられており、ルーフ本体８０を開けたとしても、分割ルーフ８１は、閉じた状態となり、また、分割ルーフ８１を開けたとしても、ルーフ本体８０は閉じた状態となる。

分割ルーフ８１は冷却庫３０の上方に位置しており、分割ルーフ８１を開けることで、冷却庫３０に食品などを収容することができる。その一方で、分割ルーフ８１を開けたとしても、前方収容空間２１のうちルーフ本体８０の下方に位置する部分にアクセスすることはできない。

ロック装置８３は、ＥＣＵ９からの指令に基づいて、ルーフ本体８０をロックした状態と、ルーフ本体８０のロックを解除した状態とに切り替える。ロック装置８４は、ＥＣＵ９からの指令に基づいて、分割ルーフ８１をロックした状態と、分割ルーフ８１のロックを解除した状態とに切り替える。

通信部８５は、外部と通信可能に構成されている。たとえば、通信部８５は、複数の周波数帯の電波を受信可能に構成されている。たとえば、ユーザ６５が携帯するキーから発信される電波を受信可能に構成されており、さらに、Bluetooth（登録商標）などの周波数帯の電波も受信可能に構成されている。

そして、通信部８５は、受信した各種の信号をＥＣＵ９に送信する。ＥＣＵ９は、受信した信号に基づいて、ロック装置８３，８４のロック状態を切り替える。

たとえば、ＥＣＵは、ユーザ６５が携帯するキーから発信された信号であると判断すると、ルーフ本体８０および分割ルーフ８１のロックを解除する。

また、図１において、通信部１７を通して、ＥＣＵ９は、図示していないサーバから認証情報を受信する。この認証情報には、たとえば、ロック装置８４のロックを解除する対象となる認証信号を示す情報が含まれている。

そして、ＥＣＵ９は、通信部８５が認証信号を受信した判断すると、ロック装置８４によるロックを解除する。これにより、たとえば、宅配者が食品などの宅配物を収容する際に、宅配者が使用する端末から認証信号を通信部８５に送信することで、ロック装置８４のロックを解除することができ、食品などの宅配物を冷却庫３０に収容することができる。

さらに、宅配者は、宅配ボックスとしての冷却庫３０のみにアクセスすることができ、ルーフ本体８０を開けることができない。そのため、たとえば、ユーザ６５は、自分のプライベートな物を分割ルーフ８１側に収容することで、宅配者の目に触れることを抑制することができる。
（実施の形態５）
図１５は、実施の形態５に係る電気自動車１Ｅを模式的に示すブロック図である。電気自動車１Ｅは、後方収容空間２２に設けられた冷却庫９０と、冷却回路９１とを備える。

冷却回路９１は、冷却回路４０とは別に設けられている。ユーザは、バックハッチ１６を開けることで、冷却庫９０に各種の食品などを収容することができる。

冷却回路９１は、冷却回路４０と同様に構成されている。冷却回路９１は、凝縮器と、気液分離機と、膨張弁と、蒸発器と、送風機と、圧縮機と、冷媒管とを含む。そして、冷却回路９１は、冷却庫９０内の空気を冷却している。

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。さらに、各実施の形態において説明された構成は、適宜、組み合わせることは出願時から予定されている。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに、上記数値などは、例示であり、上記数値および範囲にかぎられない。

１，１Ａ，１Ｂ，１Ｃ，１Ｄ，１Ｅ 電気自動車、２ 車両本体、３ 前輪、３Ｌ 左前輪、３Ｒ 右前輪、４，４Ｌ，４Ｒ 後輪、５ バッテリ、７ モータ、８ フロアパネル、１０ 区画壁、１１ センターフロアパネル、１２ リヤフロアパネル、１３，１３Ａ，１３Ｂ ルーフ、１４ フロントドア、１５ リヤドア、１６ バックハッチ、１７，８５ 通信部、１８ 記憶部、２０ 搭乗空間、２１ 前方収容空間、２２ 後方収容空間、２３ フロントシート、２４ リヤシート、２５ トランスミッション、２６ 車軸、２７ ハウジング、３０，３０Ａ，３０Ｂ，３０Ｃ，９０ 冷却庫、３１，７０ 本体、３２，３３ 蓋、３４，７５ 冷蔵室、３５，７６ 冷凍室、３６ 前面、３７Ｌ 左側面、３７Ｒ 右側面、３８Ｌ タイヤハウス、３８Ｒ イヤハウス、４０，９１ 冷却回路、４１ 凝縮器、４２ 気液分離機、４３ 膨張弁、４４，４６ 蒸発器、４５，４７ 送風機、４８ 圧縮機、４９ 冷媒管、５０ 底板、５１ 周壁、５３ 後壁部、５４ 主収容室、５５ サブ収容室、６０ 駐車場、６１，６２ 車両、６３，６４ 壁、６５ ユーザ、６６ 冷蔵食品、６７ 冷凍食品、７１，７２，７３，７４ 扉、８０ ルーフ本体、８１ 分割ルーフ、８３，８４ ロック装置。

Claims (7)

1. 車両本体と、
   前記車両本体内に設けられた冷却庫と、
   を備え、
   前記車両本体には、乗員が搭乗する搭乗空間と、前記搭乗空間よりも前方側に設けられると共に前記搭乗空間に連通する前方収容空間とが形成されており、
   前記前方収容空間は、主収容室と、前記主収容室および前記搭乗空間を連通するサブ収容室とを含み、
   前記冷却庫は、前記前方収容空間に配置されると共に、レール部材を介して車両前後方向に移動可能に設けられており、
   前記冷却庫は、上面に設けられた第１扉と、前記搭乗空間側に配置された第２扉とを含み、
   前記冷却庫が搭乗空間側に位置すると共に前記サブ収容室内に位置している状態において、前記車両本体は前記搭乗空間から前記第２扉を開閉可能に構成された、電気自動車。
2. 前記車両本体の中央よりも前方側に設けられると共に、互いに前記車両本体の幅方向に配列する第１前輪および第２前輪をさらに備え、
   前記冷却庫は、前記第１前輪および前記第２前輪の間に配置された、請求項１に記載の電気自動車。
3. 前記冷却庫が前記車両前後方向の前方に移動している状態において、前記冷却庫は、前記搭乗空間よりも前記車両本体の前端部に近い位置に配置された、請求項１または請求項２に記載の電気自動車。
4. 前記冷却庫は、前記車両本体の幅方向の中央に配置された、請求項１から請求項３のいずれかに記載の電気自動車。
5. 前記搭乗空間内の空気と、前記冷却庫内の空気とを冷却する冷却回路をさらに備え、
   前記前方収容空間を上方から平面視すると、前記冷却回路の少なくとも一部は、前記前方収容空間内に位置している、請求項１から請求項４のいずれかに記載の電気自動車。
6. 後方側冷却庫をさらに備え、
   前記車両本体内には、前記搭乗空間よりも後方に位置する後方収容空間が形成されており、
   前記後方側冷却庫は、前記後方収容空間内に配置された、請求項１から請求項５のいずれかに記載の電気自動車。
7. 前記車両本体は、前記前方収容空間の上方を閉塞するように設けられたルーフを含み、
   前記ルーフは、ルーフ本体と、分割ルーフとを含み、
   前記冷却庫が前記車両前後方向の前方に移動している状態において、前記分割ルーフは、前記前方収容空間のうち前記冷却庫の上方に位置する部分に配置された、請求項１から請求項６のいずれかに記載の電気自動車。

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