以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。
[認証キー管理システムの全体構成]
図1は、本実施形態に係る認証キー管理システム1の全体構成の一例を示す図である。
認証キー管理システム1は、車両10と、携帯端末20と、センタサーバ30と、サービス管理サーバ40を含む。
車両10は、所定の通信規格に従い、携帯端末20と比較的近距離(車室内と車室外との間で通信可能な程度の距離)での無線通信(以下、「近接通信」と称する)を行うことができる。車両10は、携帯端末20からの送信信号(後述する認証要求、施錠要求、及び、解錠要求)に基づき、ドアの施解錠及びその起動(イグニッションオン)が行われる対象である。車両10のドアには、乗降用のドアだけでなく、トランク(荷室)にアクセスする荷物用のドア(例えば、トランクリッド、バックドア等)が含まれうる。また、車両10のイグニッションオン(IG-ON)には、エンジンを主動力源とする車両10におけるエンジンの始動の他、電動モータを主動力源とする車両10における電動モータへの電源ONが含まれうる。以下、本実施形態では、車両10は、後述するエンジン117を主動力源とし、車両10の起動(IG-ON)は、エンジン117の始動に対応し、車両10の停止(IG-OFF)は、エンジン117の停止に対応する前提で説明を進める。
また、車両10は、所定の通信ネットワーク(例えば、多数の基地局を末端とする携帯電話網やインターネット網等)を通じて、センタサーバ30と通信可能に接続される。車両10は、後述の如く、センタサーバ30に位置情報等の車両情報を送信する。
車両10は、個人所有の車両10Aと、B2C(Business to Consumer)カーシェアサービスの提供事業者が所有する車両10Bを含む。
携帯端末20は、所定の通信ネットワーク(例えば、多数の基地局を末端とする携帯電話網やインターネット網等)を通じて、センタサーバ30と通信可能に接続される。携帯端末20は、センタサーバ30から配信される認証用鍵情報(鍵情報の一例。以下、「認証キー」と称する)を取得すると共に、ユーザによる所定操作に応じて、取得した認証キーを比較的近距離の無線通信で車両10に送信することにより、車両10を解錠したり、施錠したりすることができる。携帯端末20は、例えば、汎用の携帯電話、スマートフォン、タブレット端末であってよく、後述の如く、内蔵の処理装置23にインストールされる所定のアプリケーションプログラム(以下、「キーアプリ」と称する)を起動させることにより上述した機能が実現されてよい。また、携帯端末20は、センタサーバ30から認証キーを取得し、取得した認証キーを用いて、車両10のドアの解錠及び車両10の起動に特化した携帯型の専用端末であってもよい。携帯端末20は、車両10Aに対応する携帯端末20Aa~20Adと、車両10Bに対応する携帯端末20Bを含む。
携帯端末20Aaは、車両10Aの常用的なユーザ(以下、「常用ユーザ」と称する)のうちの所有者(オーナユーザ)が所持する携帯端末である。また、携帯端末20Aaは、携帯端末20Abと比較的近距離の無線通信で双方向に通信可能であってもよい。
携帯端末20Abは、車両10Aのオーナユーザ以外の常用ユーザ(例えば、オーナユーザの家族やオーナユーザの親しい友人等を含む。以下、「子ユーザ」と称する)が所持する携帯端末である。
尚、子ユーザには、車両10Aを運転しない、或いは、運転することができないユーザ(例えば、オーナユーザの18歳未満の子供等)が含まれてよい。例えば、後述するトランク配送サービスだけを利用する場合、常用ユーザは、車両10Aを運転する必要が無いからである。
携帯端末20Acは、後述するトランク配送サービスを提供する事業者(以下、単に「配送事業者」と称する)の配達員が所持する。携帯端末20Acは、所定の通信ネットワーク(例えば、多数の基地局を末端とする携帯電話網やインターネット網等)を通じて、センタサーバ30及び後述する配送管理サーバ50と通信可能に接続される。
携帯端末20Adは、後述するC2Cカーシェアサービスにおける車両10Aの借主が所持する携帯端末である。携帯端末20Adは、所定の通信ネットワーク(例えば、多数の基地局を末端とする携帯電話網やインターネット網等)を通じて、センタサーバ30及び後述するC2Cカーシェア管理サーバ70と通信可能に接続される。
携帯端末20Bは、後述するB2Cカーシェアサービスにおける車両10Bの借主が所持する携帯端末である。携帯端末20Bは、所定の通信ネットワーク(例えば、多数の基地局を末端とする携帯電話網やインターネット網等)を通じて、センタサーバ30及び後述するB2Cカーシェア管理サーバ80と通信可能に接続される。
センタサーバ30は、車両10、携帯端末20、及び、サービス管理サーバ40と通信可能に接続される。
センタサーバ30は、車両10の認証キーの発行を管理する。例えば、センタサーバ30は、所定の条件に応じて、認証キーを発行し、携帯端末20に配信する。
また、センタサーバ30は、車両10からその位置情報を取得する。これにより、センタサーバ30は、車両10の位置を把握することができる。
また、センタサーバ30は、車両10Aのオーナユーザを含む複数の常用ユーザの間で、車両10Aを共用するカーシェアリングサービスを運用する。具体的には、センタサーバ30は、車両10Aの認証キーを、オーナユーザを含む予め登録された複数人の常用ユーザのそれぞれが自己の携帯端末20(携帯端末20Aa,20Ab)に取得可能な認証キーのシェアリングサービス(キーシェアサービス)を運用する。
また、センタサーバ30は、車両10Aを利用するサービス(キーシェアサービス、トランク配送サービス、C2Cカーシェアサービス等)を車両10Aの常用ユーザが利用するための登録処理(利用登録処理)を行う。具体的には、センタサーバ30は、車両10Aの常用ユーザが車両10Aを利用したサービスを利用するために、後述するキーシェア管理部3207やサービス管理サーバ40が、後述する認証キー手配要求を送信することにより、所定の携帯端末20に認証キーを配信させる権限(以下、「認証キー手配権限」と称する)を登録する。
また、センタサーバ30は、後述するトランク配送サービス、C2Cカーシェアサービス等による複数のサービス(即ち、複数の事業者)に亘る車両10Aの利用状況を管理する。
サービス管理サーバ40は、車両10を利用して提供される各種サービスを運用管理する。サービス管理サーバ40は、トランク配送サービスに対応する配送管理サーバ50及びEC(Electronic Commerce)サーバ60と、C2Cカーシェアサービスに対応するC2Cカーシェア管理サーバ70と、B2Cカーシェアサービスに対応するB2Cカーシェア管理サーバ80を含む。
尚、トランク配送サービスには、後述するECサイトで発注された商品を配送対象とする配送サービスと、ECサイトで発注された商品以外を配送対象とする配送サービスが含まれうる。後者のトランク配送サービスは、例えば、配送管理サーバ50から車両10Aの常用ユーザに対して、電子メールやSNSのアカウントや携帯端末20Aa,20Abで起動される特定のアプリケーションプログラムを通じて、自宅宛ての荷物が配送予定である旨の通知があった場合に、常用ユーザが配送先を車両10Aのトランクに変更することができるサービスである。以下、本実施形態では、前者のトランク配送サービスを中心に説明を行うが、後述するトランク配送サービスに関連する各構成の動作は、適宜、後者のトランク配送サービスにおける各構成の動作に援用可能である。
配送管理サーバ50は、所定の通信ネットワークを通じて、携帯端末20Ac及びセンタサーバ30と通信可能に接続され、荷物の受付から車両10Aのトランクに荷物を配送するまでのトランク配送サービスに関連する物流システムの運用管理を行う。
尚、配送管理サーバ50を運営する配送事業者は、車両10Aのトランクに代えて、或いは、加えて、車両10Aのトランク以外の車室内を配達先として指定可能な配送サービスを車両10Aの常用ユーザに提供してもよい。以下、車両10Aのトランクを含む車室内(つまり、車両10Aの内部)を配達先として指定可能な配送サービスを「車室内配送サービス」と称する。また、配送管理サーバ50を運営する配送事業者は、車室内配送サービスだけでなく、トランクを含む車室内を荷物の集荷元として指定可能な集荷サービス(以下、「車室内集荷サービス」と称する)を車両10Aの常用ユーザに提供してもよい。つまり、配送管理サーバ50は、車室内配送サービスに代えて、或いは、加えて、車室内集荷サービスの運用管理を行ってもよい。この場合、集荷対象の荷物は、ECサーバ60に対応するECサイトの運営事業者(或いはECサイトの出店店舗)に返品される商品(即ち、ECサイトで購入された商品)であってもよいし、ECサイトと関係ない配達用の荷物であってもよい。また、車室内集荷サービスは、顧客から商品を一時的に預かる形態のサービスを提供する事業者(例えば、衣服等のクリーニング事業者等)が車両10Aの常用ユーザから荷物を預かる際の集荷サービスとして実現されてもよい。この場合、クリーニング事業者等によって、配送管理サーバ50と同様、サービス管理サーバ40に含まれうる、車室内集荷サービスを運営管理する集荷管理サーバが設けられてよい。つまり、配送管理サーバ50に代えて、或いは、加えて、当該集荷管理サーバが設けられてよい。また、顧客から所定の物品(廃品や買い取りを希望する古本等の物品)を回収する形態のサービスを提供する事業者(例えば、廃品回収事業者や古物買い取り事業者等)によって、車両10Aの車室内を回収対象の物品の回収元として指定可能な回収サービス(以下「車室内回収サービス」と称する)が車両10Aの常用ユーザに提供されてもよい。この場合、廃品回収事業者等によって、配送管理サーバ50と同様、サービス管理サーバ40に含まれうる、トランク回収サービスを運営管理する回収管理サーバが設けられてよい。つまり、配送管理サーバ50に代えて、或いは、加えて、当該回収管理サーバが設けられてよい。
ECサーバ60は、所定の通信ネットワークを通じて、センタサーバ30及び配送管理サーバ50と通信可能に接続され、商品やサービスを販売する所定のウェブサイト(ECサイト)を運用する。具体的には、ECサーバ60は、予め登録された車両10Aの常用ユーザ、及び、所定の配送事業者(本実施形態では、配送管理サーバ50に対応する配送事業者)を対象として、ユーザの利用端末(例えば、携帯端末20Aa,20Ab等)で起動されたブラウザを通じてアクセスされるECサイトの商品の注文に関する情報を入力するウェブページ(以下、「注文入力ページ」と称する)等に、配達先の選択肢として車両10Aのトランクを表示させる。これにより、車両10Aの常用ユーザは、例えば、自身が自宅に不在の場合であっても、購入した商品を、自宅近くの駐車場に駐車されていたり、通勤に利用されて職場の駐車場に駐車されていたり等する車両10Aのトランクに配達してもらうことができる。
C2Cカーシェア管理サーバ70は、携帯端末20Ad及びセンタサーバ30と通信可能に接続され、個人間での車両10Aの貸し借りを支援するC2Cカーシェアサービスの運用管理を行う。例えば、C2Cカーシェア管理サーバ70は、オーナユーザによる車両10Aの貸し出し可能な日時の登録受付、車両10Aを借りたい人からの利用予約の受付、車両10Aの認証キーの手配等のC2Cカーシェアサービスの運用管理を行う。また、C2Cカーシェア管理サーバ70は、個人所有の車両10Aの車室内やトランクを一時的な荷物置き場や荷物の配達先等として貸し出す態様のC2Cトランクシェアサービスを運営管理してもよい。
B2Cカーシェア管理サーバ80は、携帯端末20B及びセンタサーバ30と通信可能に接続され、所定の事業者(例えば、B2Cカーシェアサービスの提供事業者)が所有する車両10Bを複数の一般消費者でシェア可能な態様で貸し出すB2Cカーシェアサービスの運営管理を行う。例えば、B2Cカーシェア管理サーバ80は、車両10Bの利用予約の受付、車両10Bの駐車位置、車両10Bの認証キーの手配等のB2Cカーシェアサービスの運用管理を行う。また、B2Cカーシェア管理サーバ80は、車両10Bの車室内やトランクを一時的な荷物置き場や荷物の配達先として貸し出す態様のB2Cトランクシェアサービスを運営管理してもよい。
尚、サービス管理サーバ40には、B2Cカーシェア管理サーバ80に代えて、或いは、加えて、ある会社の社用車である車両10を利用予約の対象とし、当該会社の社員を借主とするカーシェアサービス(社用車利用管理サービス)を運用する社用車利用管理サーバが含まれてもよい。このとき、社用車である車両10の遊休時間帯が存在する場合、C2Cカーシェア管理サーバ70は、社用車である車両10を借用対象とするC2Cカーシェアサービスを運用してもよい。また、配送管理サーバ50及びECサーバ60は、ある会社に配送される荷物の配達先を当該会社の社用車である車両10のトランクに指定可能なトランク配送サービスを運用してもよい。
[車両の施解錠及び起動に関する構成の詳細]
次に、図2を参照して、認証キー管理システム1における車両10の施解錠及び起動に関する構成について説明する。
図2は、認証キー管理システム1における車両10の施解錠及び起動に関する構成の一例を中心に示す図である。車両10は、施解錠・起動装置11と、キーユニット12と、GPSモジュール13と、DCM(Data Communication Module)14を含む。
施解錠・起動装置11は、車両10に取り付けられ、キーユニット12からRF(Radio Frequency:高周波)帯(例えば、300MHz~3GHz)の電波(以下、「RF電波」と称する)として送信される施錠信号及び解錠信号に応じて、車両10のドアの解錠及び施錠を行う。また、施解錠・起動装置11は、車両10の車室内に設けられる起動スイッチ(不図示)の押下操作をトリガとして、キーユニットとの間でのLF(Low Frequency:低周波)帯(例えば、30Hz~300kHz)の電波(以下、「LF電波」と称する)及びRF電波によるやり取りに応じて、車両10を起動させる。施解錠・起動装置11は、LF電波送信機111と、RF電波受信機112と、照合ECU(Electronic Control Unit)113と、ボディECU114と、ドアロックモータ115と、エンジンECU116と、車両10の駆動力源であるエンジン117を含む。
尚、施解錠・起動装置11は、車両10に搭載される補機バッテリ(不図示)から供給される電力で作動する。
LF電波送信機111は、例えば、車室内のセンターコンソールやドアハンドルに内蔵され、照合ECU113の制御下において、LF電波を送信する。
RF電波受信機112は、例えば、車両10の荷室のトリム内に設けられ、照合ECU113の制御下において、RF電波を受信する。
照合ECU113は、キーユニット12との間での信号のやり取りに基づき、車両10のドアの施解錠及び車両10の起動を制御する電子制御ユニットである。照合ECU113は、任意のハードウェア、ソフトウェア、或いは、これらの組み合わせにより実現される。例えば、照合ECU113は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、補助記憶装置と、RTC(Real Time Clock)と、通信用のインターフェースを含むマイクロコンピュータを中心に構成される。そして、照合ECU113は、ROMや補助記憶装置に格納される各種プログラムをCPU上で実行することにより各種制御処理を実現する。以下、後述するキーECU124についても同様である。
照合ECU113は、RF電波受信機112によって、キーユニット12からRF電波として送信される解錠信号及び施錠信号を受信する。
また、照合ECU113は、解錠信号或いは施錠信号を受信した場合、解錠信号或いは施錠信号に含まれる鍵情報(以下、「内部鍵情報」と称する)に基づき、解錠信号或いは施錠信号の送信元(キーユニット12)の認証を行う。照合ECU113は、例えば、補助記憶装置等の内部メモリに予め登録される内部鍵情報と、解錠信号或いは施錠信号に含まれる内部鍵情報とが一致する場合、認証成功と判断し、一致しない場合、認証失敗と判断する。
また、例えば、照合ECU113は、LF電波送信機111からキーユニット12に向けて、内部メモリの内部鍵情報を利用して所定の方法で作成された"チャレンジ"を含むLF電波を送信し、RF電波受信機112により受信される、キーユニット12から返信された"レスポンス"に基づき、チャレンジレスポンス認証を行ってもよい。
そして、照合ECU113は、認証が成功した場合、CAN(Controller Area Network)等の車載ネットワークを通じて、ボディECU114に解錠指令(解錠信号の受信時)或いは施錠指令(施錠信号の受信時)を送信する。
また、照合ECU113は、ボディECU114に解錠指令或いは施錠指令を送信した後、CAN等の車載ネットワークを通じて、ボディECU114からドアが正常に解錠或いは施錠された旨の返信(解錠返信或いは施錠返信)が受信された場合、LF電波送信機111を通じて、キーユニット12に向けて、ドアが解錠或いは施錠された旨の通知(解錠通知或いは施錠通知)を送信する。
尚、後述の如く、解錠信号では、車両10のドアの一部だけが解錠対象として指定される場合がある。この場合、照合ECU113は、解錠指令において、解錠対象のドアを指定する。これにより、ボディECU114は、指定される一部のドアに対応するドアロックモータ115だけを作動させ、一部のドアだけを解錠させることができる。
また、照合ECU113は、上述の起動スイッチが押下操作された場合、LF電波送信機111及びRF電波受信機112によるキーユニット12との信号のやり取りによりキーユニット12の認証を行う。
例えば、照合ECU113は、LF電波送信機111からキーユニット12に向けて内部鍵情報の返信を要求するLF帯のリクエスト信号を送信する。そして、照合ECU113は、RF電波受信機112によりキーユニット12から内部鍵情報を含むレスポンス信号が受信された場合、ドアの施解錠の場合と同様、内部メモリに予め登録される内部鍵情報と、レスポンス信号に含まれる内部鍵情報との一致性に基づき、認証成功或いは認証失敗を判断する。
また、例えば、照合ECU113は、ドアの施解錠の場合と同様、チャレンジレスポンス認証を行ってもよい。
そして、照合ECU113は、認証が成功した場合、CAN等の車載ネットワークを通じて、エンジンECU116にエンジン117の始動指令を送信する。
ボディECU114は、一対一の通信線等により通信可能に接続されるドアロックモータ115の作動制御を行う電子制御ユニットである。ボディECU114は、照合ECU113からの解錠指令に応じて、ドアロックモータ115に解錠動作を行わせる制御指令を出力する。また、ボディECU114は、照合ECU113からの施錠指令に応じて、ドアロックモータ115に施錠動作を行わせる制御指令を出力する。また、ボディECU114は、ドアロックモータ115に制御指令を出力することにより、ドアが正常に解錠或いは施錠された場合、CAN等の車載ネットワークを通じて、照合ECU113に解錠返信或いは施錠返信を送信する。
ドアロックモータ115は、ボディECU114からの制御指令に応じて、車両10のドアを解錠及び施錠する既知の電動アクチュエータである。
エンジンECU116は、エンジン117を駆動制御する電子制御ユニットである。具体的には、エンジンECU116は、エンジン117に搭載される、スタータやインジェクタ等の各種アクチュエータを駆動制御する。エンジンECU116は、照合ECU113から始動指令が入力された場合、エンジン117のスタータやインジェクタ等の各種アクチュエータに制御指令を出力し、エンジン117を始動させる。
キーユニット12は、車両10の車室内に配置され、携帯端末20から送信される解錠要求及び施錠要求のそれぞれに応じて、施解錠・起動装置11にRF電波として解錠信号及び施錠信号を送信する。また、キーユニット12は、車両10の車室内に設けられる起動スイッチが押下操作された際に、施解錠・起動装置11から送信されるLF帯の信号に応じて、施解錠・起動装置11との間で信号のやり取りを行う。キーユニット12は、LF電波受信機121、RF電波送信機122、通信機器123、キーECU124を含む。
尚、キーユニット12は、車両10のそれぞれのシートに着座したユーザから視認しにくい位置(例えば、グローブボックスやセンタコンソールボックスの内部等)配置されてよい。また、キーユニット12は、車両10に固定されていてもよいし、固定されていなくてもよい。また、キーユニット12は、内蔵のボタン電池等により作動してもよいし、車両10に搭載される補機バッテリから供給される電力で作動してもよい。
LF電波受信機121は、キーECU124の制御下において、LF電波を受信する。
RF電波送信機122は、キーECU124の制御下において、RF電波を送信する。
通信機器123は、キーECU124による制御下において、携帯端末20との間で近接通信を行う任意のデバイスである。通信機器123は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信規格に準拠して携帯端末20と通信を行うBLE通信モジュールであってよい。また、以下、通信機器123で採用される通信規格がBLE通信に準拠する前提で説明を進める。
尚、通信機器123は、通信可能距離が非常に短い近距離通信規格、例えば、NFC(Near Field Communication)規格等に準拠した通信デバイスであってもよい。この場合、通信機器123は、車両10の車室外のボディ表面に近い位置(例えば、ドアハンドルの内部)等に内蔵されてよい。これにより、通信機器123による通信可能な距離が非常に短い場合であっても、キーユニット12(キーECU124)は、車室外の携帯端末20と通信することができる。
キーECU124は、携帯端末20から受信する解錠要求及び施錠要求のそれぞれに応じて、施解錠・起動装置11に対して、施錠信号及び解錠信号を送信する制御処理を行う電子制御ユニットである。
キーECU124は、通信機器123を制御し、携帯端末20との間での所定の通信規格、例えば、BLE通信規格による通信が可能な状態を確立させる。
具体的には、キーECU124は、定期的に(例えば、数秒ごとに)、通信機器123から所定の通信範囲内(例えば、数メートル~数十メートル)に到達可能なアドバタイズ情報を含むアドバタイジングパケットを送信する。アドバタイズ情報には、キーユニット12に対応するUUID(Universally Unique Identifier)やデバイスID(Identifier)等が含まれる。これにより、携帯端末20は、アドバタイジングパケットを受信し、アドバタイズ情報を確認することにより、対象の車両10に搭載されるキーユニット12を識別することができる。
キーECU124は、アドバタイジングパケットを受信した、車両10(キーユニット12)の通信範囲内に存在する携帯端末20からBLE通信による接続を要求する接続要求が受信された場合、携帯端末20と車両10(キーユニット12)との間でのBLE通信が可能な状態を確立する。このとき、キーECU124は、通信機器123を通じて、携帯端末20にBLE通信が可能な状態が確立された旨の接続応答を送信する。
また、キーECU124は、上述のBLE通信が確立された状態において、通信機器123を通じて、携帯端末20からキーユニット12と対応付けられた認証キーを含む認証要求を受信する。
また、キーECU124は、携帯端末20からキーユニット12と対応付けられた認証キーを含む認証要求が受信された場合、当該認証キーに基づき、携帯端末20の認証を行う。キーECU124は、当該認証が成功した場合、補助記憶装置等の内部メモリに記憶される内部鍵情報を利用可能な状態に復元する。当該内部鍵情報は、例えば、アクセス不可の状態であったり、暗号化された状態であったり等により、施解錠・起動装置11における認証用途として利用できない状態で記憶される。そのため、キーECU124は、携帯端末20の認証が成功した場合、当該鍵情報をアクセス可能な状態に変更するための内部メモリのアクセス権の変更を行ったり、認証キーに基づき、暗号化された内部鍵情報を復号したり等する。これにより、キーECU124は、施解錠・起動装置11に対して、通常アクセス不可である内部鍵情報にアクセスして内部鍵情報を含む解錠信号或いは施錠信号を送信したり、復号された内部鍵情報を含む解錠信号或いは施錠信号を送信したりすることができる。そのため、施解錠・起動装置11は、解錠信号及び施錠信号に含まれる内部鍵情報に基づき、適切な認証を行うことできる。また、仮に、悪意の第三者がキーユニット12を不正に入手するような事態が発生しても、キーユニット12内の内部鍵情報は、アクセス不可になっていたり、暗号化されていたり等するため、車両10の盗難の発生を抑制することができる。
また、キーECU124は、上述のBLE通信が確立された状態において、通信機器123を通じて、携帯端末20から解錠要求及び施錠要求を受信する。キーECU124は、携帯端末20の認証が成功し(具体的には、携帯端末20の認証が成功した後に、BLE通信が確立された状態継続しており)、且つ、携帯端末20から解錠要求或いは施錠要求を受信した場合、RF電波送信機122を通じて、施解錠鍵情報を含む解錠信号或いは施錠信号を施解錠・起動装置11に送信する。
これにより、施解錠・起動装置11における認証処理の後、車両10のドアの解錠或いは施錠が実現される。
また、キーECU124は、施解錠・起動装置11に解錠信号を送信した後、LF電波受信機121を通じて、施解錠・起動装置11から解錠通知を受信した場合、通信機器123を通じて、BLE通信が確立されている携帯端末20、つまり、解錠要求の送信元の携帯端末20に、解錠完了通知を送信する。同様に、キーECU124は、施解錠・起動装置11に施錠信号を送信した後、LF電波受信機121を通じて、施解錠・起動装置11から施錠通知を受信した場合、通信機器123を通じて、BLE通信が確立されている携帯端末20に、施錠完了通知を送信する。これにより、ユーザの所定操作に基づく施錠要求或いは解錠要求の送信元である携帯端末20は、正常に、車両10Aの施錠或いは解錠が完了したことを把握することができる。
また、キーECU124は、上述の如く、車両10の車室内に設けられる起動スイッチが押下操作された際に、施解錠・起動装置11から送信されるLF帯の信号に応じて、施解錠・起動装置11との間で信号のやり取りを行う。
例えば、キーECU124は、LF電波受信機121により施解錠・起動装置11から上記リクエスト信号が受信された場合、RF電波送信機122を通じて、内部メモリ等に格納される内部鍵情報を含むレスポンス信号を施解錠・起動装置11に向けて送信する。
また、例えば、キーECU124は、LF電波受信機121により施解錠・起動装置11から"チャレンジ"を含むLF電波が受信された場合、内部鍵情報に基づく"レスポンス"を生成し、RF電波送信機122を通じて、施解錠・起動装置11に送信する。
これにより、施解錠・起動装置11における認証処理の後、エンジン117の始動が実現される。
また、認証キーには、センタサーバ30により付与される車両10を施解錠又は起動させる機能に関する権限が規定されうる。
例えば、認証キーが車両10のドアのうちの一部のドアだけを解錠させる権限しか有さない場合、キーECU124は、RF電波送信機122を通じて、解錠させるドアを指定する情報を含む解錠信号をキーユニット12に送信する。これにより、上述の如く、車両10の一部のドアだけが解錠さうれる。
また、例えば、認証キーがエンジン117を起動させる権限を有さない場合、キーECU124は、LF電波受信機121によって、起動スイッチの押下操作に基づく施解錠・起動装置11からのLF帯の信号が受信されても、施解錠・起動装置11とのやり取りを行わないようにするとよい。これにより、認証キーの権限に応じて、エンジン117の起動を禁止することができる。
GPSモジュール13は、車両10の上空の3以上、好ましくは、4以上の衛星から送信されるGPS信号を受信し、車両10の位置を測位する。GPSモジュール13は、一対一の通信線やCAN等の車載ネットワークを通じてDCM14等と通信可能に接続され、測位された車両10の位置情報は、DCM14等に入力される。
DCM14は、所定の通信ネットワークを通じて、センタサーバ30と双方向で通信を行う通信デバイスである。DCM14は、予め規定されたタイミングで、或いは、センタサーバ30からの要求等に応じて、GPSモジュール13から入力される車両10の現在の位置情報をセンタサーバ30に送信する。また、DCM14は、予め規定されたタイミングで、或いは、センタサーバ30からの要求等に応じて、CAN等の車載ネットワークを通じて取得されうる各種車両情報(例えば、キーユニット12から取得される、認証キーに基づき車両10のドアの解錠或いは車両10の起動が行われた旨の情報等)をセンタサーバ30に送信する。
携帯端末20は、通信機器21と、通信機器22と、処理装置23と、タッチパネルディスプレイ(以下、単に「ディスプレイ」と称する)24と、GPSモジュール25を含む。
通信機器21は、通信機器123と同じ通信規格により、携帯端末20との間で近接通信を行う任意のデバイスである。通信機器21は、上述の如く、本実施形態の場合、例えば、BLE通信モジュールである。
通信機器22は、所定の通信ネットワークを通じて、センタサーバ30、サービス管理サーバ40等と通信を行う任意のデバイスである。通信機器22は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)等の通信規格に対応する移動通信モジュールである。
処理装置23は、携帯端末20における各種制御処理を行う。処理装置23は、その機能が任意のハードウェア、ソフトウェア、或いは、これらの組み合わせにより実現されてよく、例えば、CPUと、RAMと、ROMと、補助記憶装置と、RTCと、通信用の各種インターフェース等を含む。処理装置23は、例えば、ROMや補助記憶装置に格納される一以上のプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、通信処理部2301と、通信処理部2302と、認証キー取得部2303と、認証要求部2304と、施解錠要求部2305を含む。また、処理装置23は、例えば、補助記憶装置内の記憶領域として実現される記憶部2300を含み、記憶部2300に各種データを保存する(記憶させる)処理は、ROMや補助記憶装置に格納される所定のプログラムにより実現される。
通信処理部2301は、通信機器21を用いて、キーユニット12と双方向で近接通信を行い、各種信号の送受信を行う。
通信処理部2302は、通信機器22を用いて、所定の通信ネットワークに接続し、センタサーバ30やサービス管理サーバ40等との間で、データ信号や制御信号等の各種信号を送受信する。
認証キー取得部2303は、例えば、ディスプレイ24に表示される所定のGUI(Graphical User Interface)に対するユーザの所定の操作に応じて、センタサーバ30から認証キーを取得し、取得した認証キーを記憶部2300に保存する。以下、携帯端末20に対する各種操作は、上記キーアプリの動作と連動してディスプレイ24に表示されるGUIに対する操作で行われる前提で説明を進める。
例えば、携帯端末20Aaの認証キー取得部2303は、通信処理部2302を介して、センタサーバ30に、認証キー取得要求を送信する。これにより、センタサーバ30は、認証キー取得要求を受信し、正規の認証キー取得要求であると判定すると、認証キーを発行する。そして、当該認証キー取得部2303は、通信処理部2302を介して、センタサーバ30から配信される認証キーを取得する。
また、例えば、携帯端末20Abの認証キー取得部2303は、携帯端末20Aaからセンタサーバ30に送信されるキーシェア要求(後述)に応じて、センタサーバ30から携帯端末20Abに配信される認証キーを、通信処理部2302を介して、取得する。
尚、携帯端末20Abの認証キー取得部2303は、通信処理部2302を介して、自ら認証キー取得要求をセンタサーバ30に送信してもよい。この場合、センタサーバ30は、携帯端末20Abから認証キー取得要求を受信した場合、オーナユーザの携帯端末20Aaに対して認証キーの配信を許可するか否かの問い合わせを行うとよい。
また、例えば、携帯端末20Ac,20Ad,20Bの認証キー取得部2303は、それぞれ、配送管理サーバ50,C2Cカーシェア管理サーバ70、B2Cカーシェア管理サーバ80に認証キーの取得を要求する認証キー取得要求を送信する。これにより、配送管理サーバ50,C2Cカーシェア管理サーバ70、B2Cカーシェア管理サーバ80は、認証キー取得要求の受信に応じて、センタサーバ30に認証キー手配要求を送信すると共に、センタサーバ30は、認証キー手配要求の受信に応じて、認証キーを発行する。そして、当該認証キー取得部2303は、通信処理部2302を介して、センタサーバ30から配信される認証キーを取得する。
尚、携帯端末20Ac,20Ad,20Bの認証キー取得部2303は、通信処理部2302を通じて、センタサーバ30に認証キー取得要求を送信してもよい。この場合、センタサーバ30は、配送管理サーバ50,C2Cカーシェア管理サーバ70、B2Cカーシェア管理サーバ80に対する問い合わせを行うことにより、正規の認証キー取得要求であるか否かを判定してよい。
認証要求部2304は、通信処理部2301を介して、車両10のドアを施解錠するための遠隔操作部としての携帯端末20の認証を要求する認証要求を車両10のキーユニット12に送信する。例えば、認証要求部2304は、認証キーに対応するキーユニットを発見した場合、具体的には、通信処理部2301によりキーユニット12に対応するアドバタイジングパケットが受信された場合に、認証要求をキーユニット12に送信してよい。また、例えば、認証要求部2304は、ユーザによる所定の操作に応じて、認証要求をキーユニット12に送信してもよい。
施解錠要求部2305は、ユーザによる所定の操作に応じて、認証キーを含む解錠要求或いは認証キーを含む施錠要求を、通信処理部2301を介して、キーユニット12に送信する。これにより、認証要求部2304による認証要求が送信される前に、解錠要求或いは施錠要求がキーユニット12に送信された場合であっても、キーユニット12における認証処理に基づく車両10のドアの施解錠が実現されうる。例えば、ディスプレイ24の操作画面としてのGUIには、車両10の解錠を要求する解錠ボタンと、車両10の施錠を要求する施錠ボタンが描画され、施錠ボタンがタッチ操作されることにより、施錠要求が送信され、解錠ボタンがタッチ操作されることにより、解錠要求が送信されてよい。また、施錠要求及び解錠要求は、携帯端末20に設けられるハードウェアによる所定の操作部に対する操作により送信されてもよい。
例えば、認証キー取得部2303、認証要求部2304、及び、施解錠要求部2305の機能は、処理装置23のROMや補助記憶装置等にインストールされる所定のアプリケーションプログラムが起動されることによって、ユーザが利用可能になる態様であってよい。以下、処理装置23の認証キー取得部2303、認証要求部2304、及び施解錠要求部2305の機能は、処理装置23(補助記憶装置やROM)にインストール済の上記キーアプリを起動させることによりユーザが利用可能になる前提で説明を進める。
ディスプレイ24は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイであり、携帯端末20の前面に設けられ、既知のタッチパネル式の操作部を兼ねる表示装置である。
GPSモジュール25は、携帯端末20の上空の3以上、好ましくは、4以上の衛星から送信されるGPS信号を受信し、携帯端末20の位置を測位する。GPSモジュール25による測位情報(携帯端末20の位置情報)は、処理装置32に取り込まれる。
尚、携帯端末20は、複数の基地局との間の無線通信に基づく基地局測位によって、携帯端末20の位置を測位してもよい。
センタサーバ30は、通信機器31と、処理装置32を含む。
尚、センタサーバ30の機能は、複数のサーバにより分担して実現されてもよい。以下、配送管理サーバ50、ECサーバ60、C2Cカーシェア管理サーバ70、及び、B2Cカーシェア管理サーバ80についても同様である。
通信機器31は、所定の通信ネットワークを通じて、車両10、携帯端末20、及び、サービス管理サーバ40のそれぞれと双方向で通信を行う任意のデバイスである。
処理装置32は、センタサーバ30における各種制御処理を行う。処理装置32は、その機能が任意のハードウェア、ソフトウェア、或いは、これらの組み合わせにより実現されてよく、例えば、CPUと、RAMと、ROMと、補助記憶装置と、RTCと、所定の通信インターフェース等を含む一又は複数のサーバコンピュータを中心に構成される。以下、配送管理サーバ50、ECサーバ60、C2Cカーシェア管理サーバ70、及び、B2Cカーシェア管理サーバ80の後述する処理装置52,62,72,82についても同様である。処理装置32は、例えば、ROMや補助記憶装置に保存される一以上のプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、通信処理部3201と、条件判定部3202と、認証キー発行部3203を含む。また、処理装置32は、例えば、サーバコンピュータの補助記憶装置やサーバコンピュータに接続される外部記憶装置等に規定される記憶領域として実現される記憶部3200を含み、記憶部3200に各種データが保存(記憶)される処理は、ROMや補助記憶装置に格納されるプログラムにより実現される。以下、後述する記憶部520,620,720,820についても同様である。
通信処理部3201は、通信機器31を制御し、車両10、携帯端末20、及び、サービス管理サーバ40のそれぞれとの間での制御信号や情報信号等の各種信号のやり取りを行う。
条件判定部3202は、通信処理部3201により受信される、携帯端末20からの認証キー取得要求或いはサービス管理サーバ40からの認証キー手配要求の受信に応じて、正規の認証キー取得要求或いは認証キー手配要求であるかを判定する。
認証キー発行部3203は、条件判定部3202により認証キー取得要求或いは認証キー手配要求が正規であると判定された場合に、発行すべき認証キーの仕様を特定し、特定した仕様に対応する認証キーを発行する。例えば、認証キー発行部3203は、認証キーによる施解錠の対象となる車両10或いは当該車両10に対応するキーユニット12等を特定する。また、例えば、認証キー発行部3203は、認証キーが有効な(利用可能な)期間、利用可能な回数に関する認証キーの権限を特定する。また、例えば、認証キー発行部3203は、施解錠可能なドア、車両10を起動可能か否か等の車両10の解錠或いは起動に関する認証キーの権限を特定する。また、例えば、認証キー発行部3203は、後述する臨時キーシェアによる他の携帯端末20への認証キーのシェアの可否、他の携帯端末20へシェア可能な期間、回数等の臨時キーシェアに関する認証キーの権限を特定する。以下、利用可能な期間、回数等に関する認証キーの権限、車両10の解錠或いは起動に関する認証キーの権限、及び、臨時キーシェアに関する認証キーの権限を総括的に、単に「認証キーの各種権限」と称する。そして、認証キー発行部3203は、通信処理部3201を介して、対象となる携帯端末20に発行した認証キーを配信する。
[キーシェアサービスに関する構成の詳細]
次に、図3を参照して、認証キー管理システム1におけるキーシェアサービスに関する構成について説明する。
図3は、認証キー管理システム1におけるキーシェアサービスに関する構成の一例を中心に示す図である。以下、図3について、認証キー管理システム1におけるキーシェアサービスに関する構成を中心に説明し、上述した車両10の施解錠及び起動に関する構成と重複する構成に関する重複する説明を極力省略する。以下、図4~図6の説明についても同様である。
車両10Aのオーナユーザの所持する携帯端末20Aaの処理装置23は、上述の如く、通信処理部2301と、通信処理部2302と、認証キー取得部2303と、認証要求部2304と、施解錠要求部2305を含む。また、携帯端末20Aaの処理装置23は、更に、ROMや補助記憶装置に格納される一以上のプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、ユーザ登録要求部2306と、サービス利用登録要求部2307と、サービス利用状況要求部2308と、キーシェア要求部2309を含む。
尚、本実施形態では、携帯端末20Aaのユーザ登録要求部2306、サービス利用登録要求部2307、サービス利用状況要求部2308、及び、キーシェア要求部2309の機能は、上記キーアプリが起動され、且つ、センタサーバ30との双方向通信に基づくユーザ認証が成功することにより、オーナユーザが利用可能になる前提で説明を進める。また、当該ユーザ認証は、オーナユーザに対して予め規定されるID(以下、「オーナユーザID」と称する)と、オーナユーザIDに対応するパスワードに基づき、センタサーバ30で行われる前提で説明を進める。
ユーザ登録要求部2306は、オーナユーザによる所定の操作に応じて、車両10Aを利用する各種サービス(キーシェアサービス、トランク配送サービス、及び、C2Cカーシェアサービス等)を利用する車両10Aの常用ユーザの登録をセンタサーバ30に対して要求する。例えば、ユーザ登録要求部2306は、オーナユーザID及びパスワードと、登録対象である子ユーザを特定する属性情報(例えば、氏名、年齢、オーナユーザとの関係等)を含むユーザ登録要求を、通信処理部2302を介して、センタサーバ30に送信する。
また、ユーザ登録要求部2306は、通信処理部2302によりセンタサーバ30から子ユーザの登録が完了した旨の通知(ユーザ登録完了通知)が受信された場合、ユーザ登録完了通知に含まれる子ユーザのID(以下、「子ユーザID」と称する)及びパスワードを記憶部2300に保存する。このとき、ユーザ登録要求部2306は、オーナユーザによる所定の操作に応じて、通信処理部2301を介して、登録された子ユーザの所持する携帯端末20Abに子ユーザID及びパスワードを送信してもよい。
サービス利用登録要求部2307は、オーナユーザによる所定の操作に応じて、車両10Aの常用ユーザによる車両10Aを利用する各種サービスの利用登録をセンタサーバ30に要求する。つまり、サービス利用登録要求部2307は、上述の如く、車両10Aの常用ユーザが各種サービスを利用するための各種サービスに対応するキーシェア管理部3207やサービス管理サーバ40の認証キー手配権限の登録を要求する。例えば、サービス利用登録要求部2307は、オーナユーザID及びそのパスワードと、各種サービスに利用される車両10Aを特定する情報と、対象のサービスを特定する情報と、対象のサービスを利用する常用ユーザのID(オーナユーザID或いは子ユーザID)を含むサービス利用登録要求を、通信処理部2302を介して、センタサーバ30に送信する。以下、オーナユーザID及び子ユーザIDを総括的に「常用ユーザID」と称する場合がある。これにより、サービス利用登録要求部2307は、キーシェアサービスを利用する子ユーザをセンタサーバ30に登録することができる。
また、サービス利用登録要求部2307は、通信処理部2302によりセンタサーバ30及びサービス管理サーバ40の少なくとも一方からサービス利用登録要求に基づくサービスの利用登録が完了した旨の通知を受信する。そして、サービス利用登録要求部2307は、オーナユーザによる所定の操作に基づく車両10Aの常用ユーザによる特定サービスの利用登録が完了した旨をディスプレイ24に表示させる。これにより、オーナユーザは、当該常用ユーザによる特定サービスの利用登録が完了したことを把握することができる。
サービス利用状況要求部2308は、オーナユーザによる所定の操作に応じて、オーナユーザIDに対応する形で利用登録済の車両10Aの常用ユーザによるキーシェアサービスを含む各種サービスの利用状況に関する情報(サービス利用状況情報)をセンタサーバ30に要求する。例えば、サービス利用状況要求部2308は、オーナユーザID及びそのパスワードを含むサービス利用状況要求を、通信処理部2302を介して、センタサーバ30に送信する。そして、サービス利用状況要求部2308は、通信処理部2302によりセンタサーバ30から受信されるサービス利用状況情報が受信された場合、ディスプレイ24にサービス利用状況情報を表示させる。これにより、オーナユーザは、オーナユーザIDに紐付く態様でセンタサーバ30に利用登録される各種サービスの各常用ユーザによる利用状況に関する情報を一元的に把握することができる。
キーシェア要求部2309は、オーナユーザによる所定の操作に応じて、キーシェアサービスに利用登録された子ユーザへの車両10Aの施解錠或いは起動を行うための認証キーの配信をセンタサーバ30に要求する。例えば、キーシェア要求部2309は、通信処理部2302を介して、オーナユーザID及びそのパスワードと、認証キーによる施解錠対象の車両10Aを特定する情報と、認証キーの配信(シェア)対象の子ユーザを特定する情報(例えば、子ユーザID)を含むキーシェア要求をセンタサーバ30に送信する。このとき、キーシェア要求には、オーナユーザによる所定の操作で設定される配信される認証キーが利用可能な期間に関する利用期間情報(例えば、利用開始日時及び利用終了日時等)が含まれてよい。また、キーシェア要求には、オーナユーザによる所定の操作に応じて指定されうる、利用可能な期間や回数等に関する認証キーの権限、車両の解錠或いは起動に関する認証キーの権限、及び、後述する臨時キーシェアに関する認証キーの権限等、認証キーの各種権限に関する権限情報が含まれてもよい。これにより、後述の如く、同時期に利用可能な認証キーを複数の携帯端末20でシェアする場合に、オーナユーザが適宜権限情報を設定することにより、オーナユーザ以外のユーザによる車両10Aの利用を制限することができる。そのため、車両10Aのセキュリティ性を向上させることができる。
また、キーシェア要求部2309は、オーナユーザによる所定の操作に応じて、車両10Aの複数の常用ユーザの携帯端末20(即ち、携帯端末20Aa,20Abの少なくとも一方)を配信対象とし、利用可能な期間が重複する認証キーの配信をセンタサーバ30に要求してもよい。つまり、キーシェア要求では、認証キーの配信対象である複数の常用ユーザが指定されてもよく、その中にオーナユーザが含まれてもよい。また、キーシェア要求では、指定される複数の常用ユーザごとの認証キーの利用可能な期間は、重複していてもよい。これにより、同時期に利用可能な車両10Aの認証キーを複数の常用ユーザでシェアできる。そのため、例えば、複数人で車両10Aに同乗して旅行やキャンプ等に出かける際、認証キーが保存された携帯端末20を貸し借りすることなく、それぞれの同乗人が車両10Aを施解錠等することができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
また、キーシェア要求部2309は、オーナユーザによる所定の操作に応じて、既に配信済の認証キーを他の携帯端末20(つまり、キーアプリがインストールされる携帯端末20)にシェアしてもよい(以下、当該認証キーのシェア態様を「臨時キーシェア」と称する)。このとき、他の携帯端末20は、子ユーザの携帯端末20Abであってもよいし、子ユーザ以外のユーザ、つまり、車両10Aを一時的に利用するユーザの携帯端末20であってもよい。
例えば、キーシェア要求部2309は、通信処理部2301を通じて、認証キー(具体的には、認証キーの複製)を他の携帯端末20に送信する。これにより、急に、車両10Aに同乗して複数人で旅行等に行くことになった場合であっても、車両10Aのオーナユーザは、他のユーザと認証キーをシェアすることができる。また、携帯端末20Aaから直接的に他の携帯端末20に同時期に利用可能な認証キーをシェアすることができる。そのため、例えば、携帯端末20Aaが無線移動体通信網における通信状況が悪い場所や通信圏外にある場合であっても、車両10Aのオーナユーザは、他のユーザと認証キーをシェアすることができる。
このとき、キーシェア要求部2309は、オーナユーザによる所定の操作に基づき設定される、或いは、予め規定される、利用可能な期間或いは回数に関する権限や車両10Aの解錠或いは起動に関する権限が制限された認証キーを、通信処理部2301を通じて、他の携帯端末20に送信してよい。具体的には、例えば、利用可能な期間や回数を30分や1回等に制限する権限が付与された認証キーや、車両10Aの乗降用ドアの施解錠だけに制限したり、車両10Aの起動を禁止したり等する権限が付与された認証キーが、他の携帯端末20に送信されてよい。以下、センタサーバ30を介して行われる臨時キーシェアの場合についても同様である。これにより、臨時キーシェアによる車両10Aのセキュリティ性を向上させることができる。
また、キーシェア要求部2309は、臨時キーシェアを行う場合に、通常のキーシェアの場合と同様、センタサーバ30から他の携帯端末20に認証キーを配信させてもよい。このとき、キーシェア要求部2309は、通信処理部2302を通じて、配信済みの認証キーを特定する情報(例えば、認証キーに埋め込まれる発行ID等)、及び、配信対象の他の携帯端末20を指定する情報を含む臨時キーシェア要求をセンタサーバ30に送信することにより、センタサーバ30から他の携帯端末20に車両10Aの認証キーを配信させてよい。
例えば、キーシェア要求部2309は、他の携帯端末20が子ユーザの携帯端末20Abである場合、通信処理部2302を通じて、子ユーザIDを含む臨時キーシェア要求をセンタサーバ30に送信してよい。
また、例えば、キーシェア要求部2309は、通信処理部2301等を通じて、他の携帯端末20から所定の識別情報(例えば、キーアプリのインストールユーザとしてセンタサーバ30に登録される他の携帯端末20のユーザに対応するQRコード(登録商標))を取得する。そして、キーシェア要求部2309は、当該識別情報に基づき特定される他の携帯端末20を配信対象として指定する臨時キーシェア要求をセンタサーバ30に送信してよい。
尚、携帯端末20Aaは、他の方法で、当該識別情報を取得してもよい。例えば、携帯端末20Aaは、搭載されるカメラ機能を利用して、他の携帯端末20のディスプレイ24に表示される識別情報を認識する態様で、他の携帯端末20のユーザに対応する識別情報を取得してもよい。また、例えば、携帯端末20Aaは、他の携帯端末20のユーザからオーナユーザのメールアドレスやSNSのアカウントに送信された識別情報を取得してもよい。
また、例えば、キーシェア要求部2309は、オーナユーザによる所定の操作に応じて、携帯端末20Aaの現在位置の周辺に存在する他の携帯端末20の候補となる候補端末に関する候補端末情報を要求する候補端末情報要求を、通信処理部2302を通じて、センタサーバ30に送信する。また、キーシェア要求部2309は、通信処理部2302によりセンタサーバ30から候補端末情報が受信された場合、ディスプレイ24に候補端末情報を表示させる。このとき、センタサーバ30から返信される候補端末情報には、候補端末のうち、特定の操作或いは動作が行われている候補端末を特定する情報が含まれてよい。これにより、キーシェア対象の他の携帯端末20のユーザが当該携帯端末20に対して特定の操作或いは動作を行うことで、車両10Aのオーナユーザは、携帯端末20Aaのディスプレイ24に表示される候補端末の中から他の携帯端末20を特定することができる。そして、キーシェア要求部2309は、オーナユーザによる所定の操作により、候補端末の中から特定された他の携帯端末20を配信対象として指定する臨時キーシェア要求をセンタサーバ30に送信してよい。
また、キーシェア要求部2309は、オーナユーザによる所定の操作に応じて、キーアプリを起動しセンタサーバ30から認証キーを他の携帯端末20に取得させるためのURL(Uniform Resource Locator)スキームによるリンク情報(以下、単に「リンク情報」と称する)を、通信処理部2302を通じて、他の携帯端末20のユーザのメールアドレスやSNSのアカウントに送信してもよい。このとき、キーシェア要求部2309は、オーナユーザによる所定操作に応じて、通信処理部2302を通じて、取得済の認証キーを指定する臨時キーシェア要求をセンタサーバ30に送信し、臨時キーシェア要求に応じてセンタサーバ30から返信されるリンク情報を取得する。これにより、キーシェア要求部2309は、センタサーバ30から他の携帯端末20に認証キーを配信させることができる。
また、臨時キーシェアは、既に認証キーが配信済の子ユーザの携帯端末20Abから実行可能な態様であってもよい。即ち、キーシェア要求部2309のうちの臨時キーシェアに関する機能は、子ユーザの携帯端末20Abの処理装置23にインストールされるキーアプリの機能に含まれていてもよい。これにより、オーナユーザを含まない複数人で車両10Aに同乗する場合についても、認証キーを取得済みの子ユーザの携帯端末20Abを複数人の間で貸し借りする必要がなく、車両10Aの子ユーザの利便性を更に向上させることができる。以下、子ユーザの携帯端末20Abから臨時キーシェアが可能な前提で説明を進める。
センタサーバ30の処理装置32は、上述の如く、通信処理部3201と、条件判定部3202と、認証キー発行部3203と、記憶部3200を含む。また、センタサーバ30の処理装置32は、例えば、サーバコンピュータの補助記憶装置等に格納される一以上のプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、位置情報管理部3204と、スケジュール管理部3205と、登録管理部3206と、キーシェア管理部3207を含む。
条件判定部3202は、通信処理部3201により携帯端末20Aa,20Abから認証キー取得要求が受信された場合、認証キー取得要求に含まれる常用ユーザID及びそのパスワードに基づく認証を行う。条件判定部3202は、例えば、記憶部3200に登録される常用ユーザID及びそのパスワードと、認証キー取得要求に含まれる常用ユーザID及びそのパスワードを照合し、一致する場合、認証成功、つまり、正規の認証キー取得要求であると判定する。
また、条件判定部3202は、後述するキーシェア管理部3207から送られる認証キー手配要求が正規の認証キー手配要求であるか否かを判定する。例えば、条件判定部3202は、キーシェア管理部3207からの認証キー手配要求に含まれる認証情報(例えば、ID及びパスワード)等に基づき、認証が成功した場合、正規の認証キー手配要求であると判定してよい。
認証キー発行部3203は、条件判定部3202により正規の認証キー取得要求或いは正規の認証キー手配要求であると判定された場合に、認証キーを発行し、通信処理部3201を通じて、対象となる携帯端末20に認証キーを配信する。
位置情報管理部3204は、車両10(10A,10B)の位置情報を管理する。具体的には、位置情報管理部3204は、通信処理部3201を介して、車両10に位置情報要求を送信する。これにより、車両10のDCM14が、当該位置情報要求に応じて、GPSモジュール13から入力される車両10の位置情報をセンタサーバ30に返信し、位置情報管理部3204は、車両10の位置情報を取得することができる。
例えば、位置情報管理部3204は、通信処理部3201を介して、車両10Aから位置情報を取得し、車両10Aの位置情報をリアルタイムにモニタリングすることにより、車両10Aの移動状況を把握する。これにより、例えば、位置情報管理部3204は、通信処理部3201を介して、子ユーザに貸与されている車両10Aの位置情報をオーナユーザに通知することができる。また、例えば、位置情報管理部3204は、通信処理部3201を介して、子ユーザに貸与される予定の車両10Aが指定位置(自宅等)に向かっているかどうかやどのくらいで戻ってくるか等の情報を子ユーザの携帯端末20Abに通知することができる。
スケジュール管理部3205は、各種サービスに関する車両10Aの利用状況を管理する。例えば、スケジュール管理部3205は、定期的に、キーシェア管理部3207からキーシェアサービスによる車両10の利用スケジュール、具体的には、キーシェアサービスにより配信される認証キーの利用可能日時に関する情報を取得する。また、スケジュール管理部3205は、通信処理部3201を介して、配送管理サーバ50及びC2Cカーシェア管理サーバ70からトランク配送サービス及びC2Cカーシェアサービスのそれぞれによる車両10Aの利用スケジュールを取得する。そして、スケジュール管理部3205は、取得した各種サービスに関する車両10Aの利用スケジュールに基づき、複数のサービスに亘る車両10Aの利用予定に関する情報(車両利用予定情報)を生成し、記憶部3200に保存される古い車両利用予定情報を更新する。
登録管理部3206は、通信処理部3201によりオーナユーザの携帯端末20Aaから受信されるユーザ登録要求に応じて、各種サービスを利用する常用ユーザ(子ユーザ)の登録を行う。例えば、登録管理部3206は、携帯端末20Aaからのユーザ登録要求に含まれるオーナユーザID及びパスワードと、記憶部3200に保存されるオーナユーザID及びパスワードを照合し、一致する場合、正規のユーザ登録要求であると判定する、つまり、認証成功と判定する。そして、登録管理部3206は、正規のユーザ登録要求に含まれる子ユーザIDを、各種サービスを利用可能な常用ユーザとして記憶部3200内のユーザ・サービス登録情報DB(Data Base)に登録する。
また、登録管理部3206は、通信処理部3201によりオーナユーザの携帯端末20Aaから受信されるサービス利用登録要求に応じて、車両10Aの常用ユーザによる各種サービスの利用登録を行う。つまり、登録管理部3206は、サービス利用登録要求に応じて、車両10Aのユーザが各種サービスを利用するための各種サービスに対応するキーシェア管理部3207やサービス管理サーバ40の認証キー手配権限の登録を行う。例えば、登録管理部3206は、携帯端末20Aaからのサービス利用登録要求に含まれるオーナユーザID及びパスワードに基づき、上記と同様の認証処理を行い、正規のサービス利用登録要求であるか否かを判定する。また、登録管理部3206は、正規のサービス利用登録要求である場合、サービス利用登録要求に含まれる常用ユーザIDが既にユーザ・サービス登録情報DBに登録済であるか否かを判定する。そして、登録管理部3206は、サービス利用登録要求に含まれる常用ユーザIDが既にユーザ・サービス登録情報DBに登録済である場合、サービス利用登録要求で特定される対象のサービスを、当該常用ユーザIDに対応する常用ユーザが利用可能なサービスとして記憶部3200内のユーザ・サービス登録情報DB(Data Base)に登録する。
具体的には、登録管理部3206は、オーナユーザIDに、対象となるサービスを特定するサービス固有情報と、車両10Aを特定する車両固有情報と、サービスを利用する常用ユーザを特定する常用ユーザIDと、車両10Aに対応する車両固有情報及び常用ユーザIDと対象のサービスとを対応させるサービスリンク情報とを紐付ける態様のユーザ・サービス登録情報DBを構築する。
サービス固有情報は、例えば、サービスごとに規定されるサービスIDである。具体的には、例えば、C2Cカーシェアサービスを提供する事業者が複数ある場合、複数の事業者ごとに固有のサービスIDが規定され、例えば、同じ事業者が複数のC2Cカーシェアサービスを提供している場合、同じ事業者が提供する複数のサービスごとに固有のIDが規定される。また、複数の配送事業者と複数のEC事業者の相互間の組み合わせによって、トランク配送サービスが提供される場合、配送事業者とEC事業者との組み合わせごとに、固有のサービスIDが規定されてもよいし、複数の配送事業者ごとに規定される固有のサービスIDと複数のEC事業者ごとに規定される固有のサービスIDの組み合わせによって、対象のサービスが特定されてもよい。
車両固有情報は、認証キーによる施解錠或いは起動の対象である車両10Aを特定可能であれば、任意の情報であってよい。例えば、車両10Aごとに規定される、車両IDやVIN等の識別情報であってよいし、例えば、キーユニット12等の車両10Aに搭載される認証キーに基づくドアの施解錠或いは起動に関連する車載装置ごとに規定される、キーユニットID等の識別情報であってもよい。以下、車両固有情報は、キーユニットIDである前提で説明を進める。
サービスリンク情報は、各種サービスを管理するキーシェア管理部3207、配送管理サーバ50及びECサーバ60、並びに、C2Cカーシェア管理サーバ70が、認証キー手配要求を送ることにより、認証キー発行部3203に対象となる車両10Aの認証キーの発行及び対象の携帯端末20への認証キーの配信をさせるために必要な情報である。つまり、認証キー発行部3203は、キーシェア管理部3207、配送管理サーバ50及びECサーバ60、並びに、C2Cカーシェア管理サーバ70からサービスリンク情報を含む認証キー手配要求を受け付けることにより、認証キーによる施解錠或いは起動の対象である車両10Aを特定し、適切な認証キーを発行することができる。
サービスリンク情報は、センタサーバ30において、対象サービスと車両10A及び該サービスを利用するユーザとの間を対応づけられれば、任意の情報であってよい。例えば、サービスリンク情報は、キーシェア管理部3207、配送管理サーバ50、ECサーバ60、及び、C2Cカーシェア管理サーバ70に対応する各種サービスのユーザ向けのウェブサイトにおける常用ユーザのログインID(以下、便宜的に「サービスログインID」と称する)等であってよい。この場合、携帯端末20Aaのサービス利用登録要求部2307は、通信処理部2302を介して、各種サービスに対応する登録対象の常用ユーザのサービスログインIDを含むサービス利用登録要求をセンタサーバ30に送信する。また、各種サービスに対応する登録対象の常用ユーザがサービスログインIDを未取得の場合、携帯端末20Aaの処理装置23は、所定のブラウザを起動させ、各種サービスのウェブサイトのサービスログインIDを取得させてもよい。これにより、配送管理サーバ50やC2Cカーシェア管理サーバ70は、対象のサービスの依頼時に利用者(車両10Aの常用ユーザ)がウェブサイトにログインするときに、サービスリンク情報に相当するサービスログインIDを把握し、サービス提供に関する認証キーの手配を容易に行うことができる。以下、トランク配送サービス及びC2Cカーシェアサービスに関するサービスリンク情報は、上記サービスログインIDである前提で説明を進める。
また、センタサーバ30は、複数の車両10Aを常用的に利用する常用ユーザの場合、サービスログインIDだけでは、常用ユーザを特定できても、車両10Aを特定することができない。そのため、サービスリンク情報には、サービスログインIDに加えて、車両10Aを間接的に特定するための情報(例えば、車両固有情報を所定の方式で暗号化した情報等)が含まれる。
登録管理部3206は、各種サービスの利用登録が完了した場合、通信処理部3201を介して、登録対象の常用ユーザに対応する携帯端末20Aa,20Abにその旨を通知する。また、登録管理部3206は、各種サービスの利用登録が完了した場合、登録対象のサービスの運用管理を行うキーシェア管理部3207やサービス管理サーバ40に、サービスリンク情報を含むサービス利用登録完了通知を送信する。
尚、携帯端末20Aa,20Abに対する各種サービスの利用登録が完了した旨の通知は、サービス利用登録完了通知を受信したサービス管理サーバ40から送信されてもよい。
また、登録管理部3206は、通信処理部3201により携帯端末20Aaからサービス利用状況要求が受信された場合、記憶部3200のユーザ・サービス登録情報DBやスケジュール管理部3205により管理される車両利用予定情報等に基づき、サービス利用状況情報を生成し、通信処理部3201を介して、携帯端末20Aaに配信する。
キーシェア管理部3207は、キーシェアサービスの運用管理を行う。
例えば、キーシェア管理部3207は、通信処理部3201によりオーナユーザの携帯端末20Aaから受信されるキーシェア要求に応じて、キーシェア要求で指定される常用ユーザIDに対応する携帯端末20Aa,20Abへの認証キーの手配を行う。具体的には、キーシェア管理部3207は、キーシェア要求に含まれるオーナユーザID及びパスワードと、記憶部3200に保存されるオーナユーザID及びパスワードを照合し、一致する場合、正規のキーシェア要求であると判定する。また、キーシェア管理部3207は、スケジュール管理部3205に問い合わせを行い、キーシェア要求に含まれる利用期間情報と、最新の車両利用予定情報との間に、不整合、つまり、複数のサービス及び複数の常用ユーザに亘る車両10Aの利用に関する利用日時の重複がないかを判定する。そして、キーシェア管理部3207は、利用時間の重複が無い場合、キーシェア要求に含まれる情報から特定される、認証キーの配信対象の携帯端末20Aa,20Abに対応する常用ユーザ、及び、認証キーによる施解錠或いは起動対象である車両10Aに関する情報と、それぞれの携帯端末20Aa,20Abの利用可能な期間、回数、解錠可能なドア、起動可否等の権限情報を含む認証キー手配要求を認証キー発行部3203に送る。これにより、認証キー発行部3203は、認証キーの配信対象の携帯端末20Aa,20Abに対応する常用ユーザIDと、認証キーによる施解錠或いは起動の対象の車両10Aを特定し、適切な認証キーを発行できる。
また、キーシェア管理部3207は、例えば、記憶部3200に格納される、キーシェア要求で指定される認証キーの配信対象である携帯端末20Aa,20Abのユーザの属性情報(例えば、年齢や運転免許の有無等)を確認する。そして、キーシェア管理部3207は、認証キーの配信対象の携帯端末20Aa,20Abのユーザ(車両10Aの常用ユーザ)が車両10Aを運転できないと判断されるユーザである場合、当該ユーザの携帯端末20に、車両10Aの起動不可の権限が付与された認証キーが発行されるようにする。車両10Aを運転できないユーザは、例えば、運転免許証の取得可能年齢に到達していないユーザや、運転免許証を取得していないユーザ等である。具体的には、キーシェア管理部3207は、車両10Aを運転できないと判断されたユーザに対応する携帯端末20Aa,20Abに対応する権限情報に、車両10Aの起動を禁止する旨が含まれる認証キー手配要求を認証キー発行部3203に送る。これにより、認証キー発行部3203は、車両10Aを運転できないユーザの携帯端末20Aa,20Abに、車両10Aの起動が禁止される権限が付与された認証キーを配信することができるため、キーシェアサービスにおける車両10Aの安全性を向上させることができる。
また、例えば、キーシェア管理部3207は、通信処理部3201によりオーナユーザの携帯端末20Aaから受信される臨時キーシェア要求に基づき、臨時キーシェア要求で指定される他の携帯端末20に車両10Aの認証キーを配信する。具体的には、キーシェア管理部3207は、記憶部3200に格納されるキーアプリのインストールユーザ情報DBに基づき、配信対象の他の携帯端末20に対応するインストールユーザのID(以下、「インストールユーザID」と称する)を特定する。そして、キーシェア管理部3207は、特定されたインストールユーザIDと、臨時キーシェア要求で指定される認証キーに対応する情報(例えば、臨時キーシェア要求に含まれる認証キーの発行ID等)を含む認証キー手配要求を認証キー発行部3203に送る。これにより、認証キー発行部3203は、インストールユーザIDと、認証キーの発行ID等に基づき、配信対象の他の携帯端末20を特定し、通信処理部3201を介して、認証キーを当該他の携帯端末20に配信することができる。
尚、キーシェア管理部3207の機能は、車両10Aを利用する他のサービスと同様、サービス管理サーバ40に含まれうる、センタサーバ30の外部のサーバ(キーシェア管理サーバ)に移管されてもよい。
子ユーザの所持する携帯端末20Abは、上述の如く、通信処理部2301と、通信処理部2302と、認証キー取得部2303と、認証要求部2304と、施解錠要求部2305と、記憶部2300を含む。
尚、本実施形態では、携帯端末20Abの認証キー取得部2303の機能は、上記キーアプリが起動され、且つ、センタサーバ30との双方向通信に基づくユーザ認証が成功することにより、子ユーザによる利用が可能になる前提で説明を進める。また、当該ユーザ認証は、子ユーザID及びそのパスワードに基づき、センタサーバ30で行われる前提で説明を進める。また、携帯端末20Abの認証要求部2304及び施解錠要求部2305等の機能は、キーアプリが起動されることにより、子ユーザによる利用が可能になる前提で説明を進める。
認証キー取得部2303は、上述の如く、通信処理部2302を介して、携帯端末20Aaからセンタサーバ30に送信されるキーシェア要求に応じてセンタサーバ30から配信される認証キーを取得する。これにより、携帯端末20Abは、通信処理部2301、認証要求部2304、及び、施解錠要求部2305の機能に基づき、車両10Aのドアを施錠及び解錠したり、車両10Aを起動させたりすることができる。つまり、携帯端末20Abを所持する子ユーザは、キーシェアサービスによって、オーナユーザとの間での鍵の受け渡しを行うことなく、携帯端末20Abを利用して、車両10Aを施錠及び解錠し、車両10Aを運転する等、直接的に利用することができる。また、同様に、オーナユーザは、子ユーザとの間での鍵の受け渡しを行うことなく、車両10Aを子ユーザに貸し出すことができる。そのため、認証キー管理システム1におけるキーシェアサービスによって、車両10Aのオーナユーザと子ユーザとの間での車両10Aの貸し借りにおける利便性を向上させることができる。
また、認証キー取得部2303は、上述の如く、通信処理部2302を介して、携帯端末20Aaからセンタサーバ30に送信される臨時キーシェア要求に応じてセンタサーバ30から配信される認証キーを取得する。臨時キーシェア要求に応じて、子ユーザの携帯端末20Ab以外の他の携帯端末20に認証キーが配信される場合についても同様である。これにより、携帯端末20Abを含む他の携帯端末20は、通信処理部2301、認証要求部2304、及び、施解錠要求部2305の機能に基づき、車両10Aのドアを施解錠したり、車両10Aを起動したりすることができる。つまり、携帯端末20Abを所持する子ユーザは、例えば、他の常用ユーザを含む複数人で車両10Aに同乗して外出する等の場合に、前もって、認証キーを取得していない場合であっても、認証キーが配信済みの携帯端末20Aa,20Abを借りる必要がなく、携帯端末20Abを利用して、車両10Aを施錠及び解錠したり、車両10Aを運転したりする等、直接的に利用することができる。また、同様に、オーナユーザは、前もって、子ユーザの携帯端末20Abに認証キーを取得させなかった場合であっても、自分の携帯端末20Aaを子ユーザに貸す必要がない。そのため、認証キー管理システム1における臨時キーシェアによって、車両10Aの常用ユーザを含む複数人で車両10Aが同乗利用される場合におけるユーザの利便性を向上させることができる。
[トランク配送サービスに関する構成の詳細]
次に、図4を参照して、認証キー管理システム1におけるトランク配送サービスに関する構成について説明する。
図4は、認証キー管理システム1におけるトランク配送サービスに関する構成の一例を中心に示す図である。以下、図4について、認証キー管理システム1におけるトランク配送サービスに関する構成を中心に説明し、上述したキーシェアサービスに関する構成と重複する構成に関する重複する説明を極力省略する。
車両10Aのオーナユーザの所持する携帯端末20Aaの処理装置23は、上述の如く、通信処理部2302と、ユーザ登録要求部2306と、サービス利用登録要求部2307と、サービス利用状況要求部2308を含む。
ユーザ登録要求部2306は、上述の如く、オーナユーザによる所定の操作に応じて、トランク配送サービスを含む各種サービスを利用する車両10Aの常用ユーザ(子ユーザ)の登録をセンタサーバ30に要求する。
サービス利用登録要求部2307は、上述の如く、オーナユーザによる所定の操作に応じて、登録された常用ユーザ(オーナユーザ或いは子ユーザ)ごとのトランク配送サービスを含む各種サービスの利用登録をセンタサーバ30に要求する。
例えば、サービス利用登録要求部2307は、サービスリンク情報として、登録対象の車両10Aの常用ユーザに対応する、配送管理サーバ50のサービスを利用するユーザ向けのウェブサイト(以下、「配送サイト」と称する)のサービスログインID及びECサイトのサービスログインIDを含む、トランク配送サービスを利用するためのサービス利用登録要求をセンタサーバ30に送信する。
サービス利用状況要求部2308は、上述の如く、オーナユーザによる所定の操作に応じて、オーナユーザIDに対応する形で利用登録済の車両10Aの常用ユーザによるトランク配送サービスを含む各種サービスの利用状況に関する情報(サービス利用状況情報)をセンタサーバ30に要求する。
トランク配送サービス(車室内配送サービス)の運用を行う配送管理サーバ50は、通信機器51と、処理装置52を含む。
通信機器51は、所定の通信ネットワークを通じて、携帯端末20、センタサーバ30、及び、ECサーバ60のそれぞれと双方向で通信を行う任意のデバイスである。
処理装置52は、例えば、ROMや補助記憶装置に格納される一以上のプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、通信処理部521、サービス連携登録部522と、配送受付部523と、配送管理部524を含む。また、処理装置52は、サーバコンピュータの補助記憶装置等の記憶領域として実現される記憶部520を含む。
通信処理部521は、通信機器51を制御し、携帯端末20、センタサーバ30、及び、ECサーバ60のそれぞれとの間で、制御信号や情報信号等の各種信号の送受信を行う。
サービス連携登録部522は、通信処理部521によりセンタサーバ30から受信されるサービス利用登録完了通知に応じて、車両10Aの常用ユーザのトランク配送サービスの利用に関するセンタサーバ30と配送管理サーバ50との間での連携のための情報登録を行う。
例えば、サービス連携登録部522は、記憶部520に構築される配送サイトのユーザを管理するユーザ管理DBの中のサービス利用登録完了通知に含まれるサービスログインID(サービスリンク情報の一部)に対して、トランク配送サービスの利用対象である旨のフラグを追加する。また、併せて、サービス連携登録部522は、記憶部520のユーザ管理DBの中のサービス利用登録完了通知に含まれるサービスログインIDに対して、サービスリンク情報に含まれる車両10Aを特定する情報と、サービス利用登録完了通知に含まれるECサーバ60に対応するウェブサイト(即ち、ECサイト)のサービスログインIDとを紐付ける態様で登録する。これにより、配送管理サーバ50は、サービスログインIDに対応するユーザが複数の車両10Aを常用的に利用する場合に、ユーザにより指定された車両10Aを対象としてセンタサーバ30に認証キー手配要求を送信できる。また、配送管理サーバ50は、通信処理部521によりECサーバ60からサービスログインIDを含む注文受付が受信された場合に、対応する配送サイトのサービスログインIDを特定することができる。そして、配送管理サーバ50は、特定されたサービスログインIDやユーザにより指定された車両10Aに対応する車両10Aを特定する情報等のサービスリンク情報を含む認証キー手配要求をセンタサーバ30に送信することにより、後述の如く、センタサーバ30から配達員の携帯端末20Acに認証キーを配信させることができる。
配送受付部523は、通信処理部521を介して、ECサーバ60からECサイトにおける商品の注文者に対応するECサイトのサービスログインIDを含む荷物の配送依頼に関する情報(配送依頼情報)を受け付ける。ECサーバ60から受け付けられる配送依頼情報には、例えば、配送先に対応する注文者の氏名、住所、電話番号等の基本情報が含まれる。また、当該配送依頼情報には、例えば、指定された配達先に関する情報(配達先情報)、注文者(依頼主)により指定された配達予定日時(配達指定日時)や配達日時が特に指定されなかった場合に配送事業者により決定された配達予定日時に関する情報(配達予定日時情報)等が含まれる。このとき、配達先として車両10Aのトランクが指定される場合、当該配達先情報には、配達員が向かうべき指定場所、つまり、当該車両10Aが荷物(商品)の配達の際に駐車されている場所に関する情報(駐車場所情報)が含まれうる。また、当該配送依頼情報には、例えば、配達対象の荷物(商品)の種類(例えば、予め規定される種別)に関する情報(商品種別情報)。このとき、対象となる商品の種別には、"食品"と、"食品以外"の種別が含まれうる。また、"食品"は、その賞味期限或いは消費期限等の長短に応じて、更に複数の種別に区分されてもよい。また、対象となる商品の種別には、記念日のプレゼントやお歳暮、お中元等の"贈り物(進物)"と、"贈り物以外"の種別が含まれうる。このとき、商品の種別が"贈り物"である場合、商品種別情報には、贈り物に対応する日付、期間、季節等(例えば、誕生日等の記念日用のプレゼントの場合の記念日や、お歳暮等の期間限定の贈り物の場合の期間や対応する季節等)に関する情報が含まれうる。
配送管理部524は、配送受付部523により受け付けられた配送依頼に関する依頼から配達までの全工程の運用管理を行う。
例えば、配送管理部524は、配送依頼の配達先情報で指定された車両10Aの駐車位置を管轄する営業所から、通信処理部521を通じて、当該営業所に荷物が到着した旨の通知を受け付けると、指定された配達日時(配達日及び時間帯)に合わせて、当該荷物を配達に出発する日時や担当の配達員等を決定する。
続いて、配送管理部524は、対象の荷物の配達への出発前(例えば、10分前)になると、通信処理部521を介して、センタサーバ30に車両10Aの位置情報を問い合わせる。そして、配送管理部524は、通信処理部521を介して、センタサーバ30から車両10Aの現在の位置情報を取得し、指定された車両10Aの駐車位置との一致性や管轄エリアとの関係性等から配達可否を判断する。
尚、配達可否の判断は、センタサーバ30で行われてもよい。
続いて、配送管理部524は、対象の荷物に関して配達可能と判断すると、通信処理部521を介して、配達員の携帯端末20Acに対して、当該荷物を車両10Aのトランクに配達可能である旨の通知(配達可能通知)を送信する。
続いて、配送管理部524は、配達可能通知を受信した携帯端末20Acから認証キー取得要求が通信処理部521により受信されると、正規の認証キー取得要求であるか否かを判定する。具体的には、配送管理部524は、当該認証キー取得要求に含まれうる配達員、届け先(例えば、受取人の氏名或いは法人名等)、荷物の種別、配達時間帯、配達場所等の配達対象の荷物に関する情報(以下、便宜的に「配達荷物情報」と称する)と、記憶部520に登録されている当該荷物に関する各種情報とを照合することにより、当該判定を行ってよい。そして、配送管理部524は、正規の認証キー取得要求であると判定すると、通信処理部521を介して、認証キー手配要求をセンタサーバ30に送信する。このとき、認証キー手配要求には、配達員の携帯端末20Acを特定するための情報が含まれる。配達員を特定するための情報は、例えば、配達員が携帯端末20Acの認証キー取得部2303等に対応する上記キーアプリの機能を利用するためにセンタサーバ30におけるユーザ認証を受けるための認証用ID(以下、便宜的に「配達員ID」と称する)であってよい。これにより、配達員の携帯端末20Acは、センタサーバ30から認証キーを取得できる。また、認証キー手配要求には、対象の荷物を特定する情報が含まれる。
続いて、配送管理部524は、通信処理部521を介して、営業所から配達に出かけた配達員の携帯端末20Acから車両10Aの現在位置の問い合わせを受け付けると、センタサーバ30に車両10Aの現在の位置情報を問い合わせる。そして、配送管理部524は、通信処理部521を介して、センタサーバ30から車両10Aの現在の位置情報を取得し、配達員の携帯端末20Acに車両10Aの現在の位置情報を送信(転送)する。これにより、出先の配達員は、車両10Aの現在の位置情報と、配達先情報で指定された車両10Aの駐車位置に関する情報とを比較し、配達するか持ち帰るかなどを判断することができる。
最後に、配送管理部524は、通信処理部521を介して、当該荷物の配達を完了した配達員の携帯端末20Acから受信される配達完了通知を受信すると、通信処理部521を通じて、センタサーバ30にその旨の配達完了通知を送信し、当該荷物に関するトランク配送サービスに関する運用管理は基本的に終了する。また、このとき、配送管理部524は、電子メール、所定のSNS、或いは、携帯端末20Aa,20Abにインストールされる、配送サイトと連携する所定のアプリケーションプログラム等を通じて、依頼主(ECサイトにおける商品の購入者)である車両10Aの常用ユーザに配達が完了した旨を通知してもよい。
尚、車両10AのDCM14は、上述の如く、配達員の携帯端末20Acからの解錠要求及び施錠要求によって、車両10Aのトランクにアクセスするドア(トランクリッド等)が解錠された後に、施錠された場合に、配達員による配達が完了したと判断し、センタサーバ30にその旨を通知してもよい。これにより、センタサーバ30は、当該通知が受信された場合に、配達完了通知を配送管理サーバ50に送信することができる。つまり、センタサーバ30は、車両10Aから配達員による受信される、配達が完了した旨の通知に応じて、配送管理サーバ50に配達完了通知を送信してもよい。
ECサーバ60は、通信機器61と、処理装置62を含む。
通信機器61は、所定の通信ネットワークを通じて、携帯端末20、センタサーバ30、及び、配送管理サーバ50のそれぞれと双方向で通信を行う任意のデバイスである。
処理装置62は、例えば、ROMや補助記憶装置に格納される一以上のプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、通信処理部621、ウェブリソース送信部622、サービス連携登録部623と、注文受付処理部624を含む。また、処理装置62は、サーバコンピュータの補助記憶装置等の記憶領域として実現される記憶部620を含む。
通信処理部621は、通信機器61を制御し、携帯端末20、センタサーバ30、及び、配送管理サーバ50のそれぞれとの間で、制御信号や情報信号等の各種信号の送受信を行う。
ウェブリソース送信部622は、記憶部620に保存される、ECサイトのリソースとしての各種情報に基づき、携帯端末20Aa,20Abを含むECサイトを閲覧するユーザの任意の端末のブラウザ上に表示させるウェブページに対応するリソースを、所定の方式で当該端末のブラウザに送信する。ECサイトに表示されうるウェブページには、ECサイトのトップページ、ECサイトで取り扱う個々の商品に対応するウェブページ(以下、「個別商品ページ」と称する)、購入候補としてユーザにより選択された(典型的には、ECサイト上の仮想的なカート内に入れられた)商品を一覧表示させるウェブページ(以下、「カートページ」と称する)、個々の商品の注文時にユーザが各種情報を入力するウェブページ(即ち、注文入力ページ)等が含まれる。例えば、ウェブリソース送信部622は、ウェブページに対応するHTML(Hyper Text Markup Language)ドキュメントと、ウェブページ上に表示される画像、動画等のHTMLドキュメントの配下の情報を並列して送信する。
また、ウェブリソース送信部622は、ユーザの利用端末にインストールされる、ECサイトと連動(連携)する所定のアプリケーションプログラム(以下、「ECアプリ」と称する)が起動された場合に、利用端末の表示装置(例えば、携帯端末20のディスプレイ24)に表示されるECアプリの所定のウィンドウや画面(以下、総括的に「ウィンドウ」と称する)に表示させるリソースを、所定の方式で当該利用端末に送信する。ECアプリに表示されうるウィンドウには、上述したECサイトのトップページ、個別商品ページ、カートページ、注文入力ページ等に対応するトップウィンドウ、個別商品ウィンドウ、カートウィンドウ、注文入力ウィンドウ等が含まれる。
サービス連携登録部623は、通信処理部621によりセンタサーバ30から受信されるサービス利用登録完了通知に応じて、車両10Aの常用ユーザのトランク配送サービスの利用に関するセンタサーバ30とECサーバ60との間での連携のための情報登録を行う。例えば、サービス連携登録部623は、記憶部620に構築されるECサイトのユーザを管理するユーザ管理DBの中のサービス利用登録完了通知に含まれるサービスログインIDに対して、トランク配送サービスの利用対象である旨のフラグを追加する。また、併せて、サービス連携登録部623は、ユーザ管理DBの中のサービス利用登録完了通知に含まれるサービスログインIDに対して、サービス利用登録完了通知に含まれる配送管理サーバ50に対応するウェブサイト(即ち、配送サイト)のサービスログインIDを紐付ける態様で登録する。これにより、ECサーバ60は、例えば、通信処理部621により配送管理サーバ50から配送サイトのサービスログインIDを含む注文商品に関する問い合わせ等が受信された場合に、対応するECサイトのサービスログインIDを特定することができる。
注文受付処理部624は、ユーザの利用端末(例えば、携帯端末20Aa,20Ab)のブラウザでアクセスされるECサイトや当該利用端末で起動されたECアプリを通じて入力される、商品の注文に関する各種入力情報に基づき、ユーザからの商品の注文を受け付ける。このとき、注文受付処理部624は、ECサイトの注文入力ページにおいて、車両10Aのトランクが配達先として選択された場合、通信処理部621を介して、センタサーバ30に車用利用予定情報を問い合わせる。これにより、注文受付処理部624は、通信処理部621を介して、最新の車両利用予定情報を取得することができるため、例えば、指定された配達日時が、既に、他の予定と重複している場合、配達日時の変更を要求したり等の対応を取ることができる。一方、注文受付処理部624は、指定(選択)された配達先に対応する車両10Aの車両利用予定情報と、指定された配達日時との間の整合が取れている場合、車両10Aのトランクを配達先として決定する。
また、注文受付処理部624は、ユーザからの商品の注文を受け付けると、通信処理部621を通じて、受け付けた商品の配送依頼に関する情報(配送依頼情報)を配送管理サーバ50及びセンタサーバ30に送信する。これにより、配送事業者は、ECサイトやECアプリを通じて注文された商品の配送依頼を受け付けることができる。また、センタサーバ30は、配送依頼情報に含まれる配達予定日時情報から、配達予定日時を把握することができる。
このとき、上述の如く、配送依頼情報に含まれうる商品の種別に関する情報(商品種別情報)は、例えば、注文入力ページ等を通じて、ユーザに入力させてもよいし、個別の商品ごとに予め規定される種別コード等に応じて、自動的に、生成されてもよい。具体的には、ウェブリソース送信部622は、注文入力ページに、注文される商品が贈り物であるか否かの質問する質問欄や、贈り物である場合、記念日等に相当する日付の入力を依頼する備考欄等を表示させてよい。
尚、上述の如く、ECサイトにおける注文商品以外の荷物を対象とするトランク配送サービスも想定されうる。この場合、配送管理サーバ50は、同様に、センタサーバ30から最新の車両利用予定情報を取得すればよい。これにより、配送管理サーバ50は、車両10Aの常用ユーザから指定された車両10Aのトランクへの荷物の配達日時が、既に、他の予定と重複している場合、配達日時の変更を要求したり等の対応を取ることができる。
トランク配送サービス(車室内配送サービス)の運用を支援するセンタサーバ30の処理装置32は、上述の如く、通信処理部3201と、条件判定部3202と、認証キー発行部3203と、位置情報管理部3204と、スケジュール管理部3205と、登録管理部3206と、記憶部3200を含む。また、センタサーバ30(情報処理装置の一例)の処理装置32は、例えば、サーバコンピュータの補助記憶装置等に格納される一以上のプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、判定用情報取得部3208と、判定部3209と、リマインド部3210を含む。
条件判定部3202は、通信処理部3201を介して、配送管理サーバ50から認証キー手配要求を受信した場合、正規の認証キー手配要求であるか否かを判定する。例えば、条件判定部3202は、認証キー手配要求に含まれるサービスログイン情報(配送サイトのサービスログインID等)や配送管理サーバ50に対応する所定の認証情報(例えば、ID及びパスワード等)に基づき、正規の認証キー手配要求であるか否かを判定する。
認証キー発行部3203は、条件判定部3202により正規の認証キー手配要求であると判定された場合、認証キー手配要求に対応する認証キーを発行し、配達員の携帯端末20Acに認証キーを配信する。
具体的には、認証キー発行部3203は、記憶部3200のユーザ・サービス登録情報DBに基づき、認証キー手配要求に対応する車両10Aを特定する。また、認証キー発行部3203は、時限的(例えば、配信から数分から数十分の単位だけで利用可能)、且つ、利用回数が制限され(例えば、利用回数一回だけ)且つトランクリッドの施解錠だけが可能な権限が限定された認証キーを発行する。これにより、配達員による車両10Aの無断利用を防止し、セキュリティ性を向上させることができる。そして、認証キー発行部3203は、通信処理部3201を介して、認証キー手配要求で特定される配達員の携帯端末20Acに認証キーを配信する。
尚、認証キーの利用可能な期間や利用回数等を制限する方法は、例えば、既知の数学的な方法やセンタサーバ30と車両10との間の双方向通信による方法等の任意の方法が採用されてよい。
位置情報管理部3204は、例えば、通信処理部3201により受信される配送管理サーバ50からの車両10Aの現在位置の問い合わせに応じて、上述の如く、通信処理部3201を介して、車両10Aから位置情報を取得し、通信処理部3201を介して、配送管理サーバ50に提供(送信)する。
スケジュール管理部3205は、例えば、通信処理部3201により受信されるECサーバ60からの問い合わせに応じて、記憶部3200に保存される最新の車両利用予定情報を、通信処理部3201を介して、ECサーバ60に返信する。
また、スケジュール管理部3205は、例えば、通信処理部3201を通じて、ECサーバ60から受信される配送依頼情報に含まれる配達予定日時情報に基づき、トランク配送サービスに関する車両10Aの利用を追加する態様で、記憶部3200に保存される車両利用予定情報を更新する。
登録管理部3206は、上述の如く、通信処理部3201によりオーナユーザの携帯端末20Aaから受信されるユーザ登録要求に応じて、トランク配送サービスを含む各種サービスの利用する常用ユーザ(子ユーザ)の登録を行う。また、登録管理部3206は、上述の如く、通信処理部3201によりオーナユーザの携帯端末20Aaから受信されるサービス利用登録要求に応じて、車両10Aの常用ユーザによるトランク配送サービスの利用登録を行う。また、登録管理部3206は、上述の如く、トランク配送サービスを含む各種サービスの利用登録が完了した場合、通信処理部3201を介して、登録対象の常用ユーザに対応する携帯端末20Aa,20Abにその旨を通知する。また、登録管理部3206は、トランク配送サービスの利用登録が完了した場合、通信処理部3201を介して、登録対象のサービスの運用管理を行う配送管理サーバ50及びECサーバ60に、サービスリンク情報を含むサービス利用登録完了通知を送信する。
判定用情報取得部3208(情報取得部の一例)は、後述する判定部3209による判定用の各種情報を取得する。具体的には、判定用情報取得部3208は、配達先として指定された車両10Aのトランクからの配達済みの荷物の受け取りの有無に関する情報を取得する。
例えば、判定用情報取得部3208は、荷物の配達先として指定された車両10Aのトランクにアクセスするドアの依頼主(車両10Aの常用ユーザ)による施錠に関する情報を車両10Aから取得する。具体的には、判定用情報取得部3208は、通信処理部3201を通じて、車両10Aから、荷物が配達された後に車両10Aのトランクにアクセスするドアの依頼主による施錠が行われたことを表す通知(依頼主施錠通知)を取得する。これにより、センタサーバ30は、配達完了後、配達先に対応する車両10Aのトランクが施錠されたかどうか把握できる。そのため、センタサーバ30は、例えば、施錠が行われたのであれば、その前に、トランクにアクセスするドアが開閉されて、荷物が受け取られたと判定(推定)する等、荷物の受け取りの有無を判定できる。このとき、判定用情報取得部3208は、車両10Aへの荷物の配達が完了した場合(具体的には、配達員や配送管理サーバ50等の配送事業者から配達完了通知が受信された場合)、通信処理部3201を通じて、依頼主としての車両10Aの常用ユーザに配信済の認証キーに関する情報を含む依頼主施錠通知の返信要求を送信する。これにより、車両10AのDCM14は、キーユニット12によって、依頼主の携帯端末20Aa,20Abから送信された認証キーを含む認証要求等に基づくトランクにアクセスするドアの施錠が行われた場合に、センタサーバ30に依頼主施錠通知を返信できる。
また、判定用情報取得部3208は、更に、荷物の配達が完了した後の車両10Aのトランクにアクセスするドアの開扉に関する情報を車両10Aから取得してもよい。具体的には、判定用情報取得部3208は、通信処理部3201を通じて、車両10Aから、荷物が配達された後に、車両10のトランクにアクセスするドアが開扉されたことを表す通知(トランク開扉通知)を取得してもよい。これにより、センタサーバ30は、更に、配達完了後、トランクのドアが開扉されたことを把握できる。そのため、センタサーバ30は、例えば、依頼主によるトランクにアクセスするドアの施錠の直前に、車両10Aのトランクにアクセスするドアが開扉されていれば、車両10Aのトランクに配達された荷物が受け取られたと判定(推定)するなど、より確実に荷物の受け取りの有無を判定(推定)することができる。このとき、判定用情報取得部3208は、車両10Aへの荷物の配達が完了した場合、通信処理部3201を通じて、依頼主としての車両10Aの常用ユーザに配信済の認証キーに関する情報を含む依頼主施錠通知及びトランク開扉通知の返信要求を送信する。これにより、車両10AのDCM14は、トランクにアクセスするドアのドアスイッチのON/OFF状態に基づき、トランクにアクセスするドアが開扉された場合に、トランク開扉通知をセンタサーバ30に返信できる。
また、例えば、判定用情報取得部3208は、依頼主から、配達された荷物を受け取ったことを表す通知(受取通知)を取得する。これにより、センタサーバ30は、受取通知の取得の有無によって、車両10Aのトランクに配達された荷物の受け取りの有無を判定できる。具体的には、判定用情報取得部3208は、依頼主の利用端末(例えば、携帯端末20Aa,20Ab等)での所定操作に応じて、当該利用端末で起動される所定のアプリ(例えば、キーアプリ等)を通じてセンタサーバ30に送信される受取通知を取得してよい。また、判定用情報取得部3208は、依頼主のメールアドレスや所定のSNSのアカウントから、電子メールや当該SNSを通じて、センタサーバ30に対応するメールアドレスや当該SNSのアカウントに送信される受取通知を取得してもよい。
また、例えば、判定用情報取得部3208は、依頼主が所持する携帯端末20Aa,20Abの位置情報を取得する。これにより、センタサーバ30は、携帯端末20Aa,20Abの位置情報から、依頼主の移動状況を把握できるため、配達完了後、車両10Aに近づいたかどうかを確認することで、依頼主による荷物の受け取りの有無を判定(推定)することができる。このとき、判定用情報取得部3208は、車両10Aへの荷物の配達が完了した場合、通信処理部3201を通じて、依頼主の携帯端末20Aa,20Abに位置情報取得要求を送信する。これにより、対応する携帯端末20Aa,20Abは、GPSモジュール25により測位された位置情報をセンタサーバ30に返信できる。
尚、携帯端末20Aa,20Abからセンタサーバ30への位置情報のアップロードは、当該携帯端末20Aa,20Abのユーザによる許可の下(例えば、当該の携帯端末20Aa,20Abのプライバシーに関する設定において、位置情報の送信が許可されている場合)に行われる。
判定部3209は、判定用情報取得部3208により取得された情報(つまり、車両10Aのトランクからの配達済みの荷物の受け取りの有無に関する情報)に基づく、荷物が車両10Aのトランクから受け取られているか否かを判定する。
例えば、判定部3209は、荷物が車両10Aのトランクに配達された後に、判定用情報取得部3208により、車両10Aのトランクにアクセスするドアが依頼主により施錠されたことを表す情報、つまり、依頼主施錠通知が取得された場合、車両10Aのトランクから荷物が受け取られたと判定する。一方、判定部3209は、荷物が車両10Aのトランクに配達された後に、依頼主施錠通知が取得されていない場合、車両10Aのトランクから荷物が受け取られていないと判定する。
また、判定部3209は、荷物が車両10Aのトランクに配達された後に、判定用情報取得部3208により、依頼主によりトランクにアクセスするドアが開扉された後、当該ドアが施錠されたことを表す情報、つまり、一連のトランク開扉通知及び依頼主施錠通知が取得された場合に、車両10Aのトランクから荷物が受け取られたと判定してもよい。一方、判定部3209は、荷物が車両10Aのトランクに配達された後に、判定用情報取得部3208により、依頼主によりトランクにアクセスするドアが開扉された後、一連のトランク開扉通知及び依頼主施錠通知が取得されていない場合に、車両10Aのトランクから荷物が受け取られていないと判定してもよい。
また、例えば、判定部3209は、荷物が車両10Aのトランクに配達された後に、判定用情報取得部3208により当該荷物に対応する受取通知が取得された場合、車両10Aのトランクから荷物が受け取られたと判定する。一方、判定部3209は、荷物が車両10Aのトランクに配達された後に、判定用情報取得部3208により当該荷物に対応する受取通知が取得されていない場合、車両10Aのトランクから荷物が受け取られていないと判定する。
また、例えば、判定部3209は、荷物が車両10Aのトランクに配達された後に、判定用情報取得部3208により取得された依頼主の携帯端末20Aa,20Abの位置情報が、依頼主が車両10Aの近傍の所定範囲内(例えば、10メートル以内)まで移動したことを表している場合、車両10Aのトランクから荷物が受け取られたと判定する。一方、判定部3209は、荷物が車両10Aのトランクに配達された後に、判定用情報取得部3208により取得された依頼主の携帯端末20Aa,20Abの位置情報が、依頼主が車両10Aの近傍の所定範囲内まで移動していないことを表している場合、車両10Aのトランクから荷物が受け取られていないと判定する。
リマインド部3210は、荷物の配達先として指定された車両10Aのトランクに荷物が配達されてから所定時間が経過したにも関わらず、荷物が車両10Aのトランクから受け取られていない場合、依頼主に対して、当該荷物の受け取りをリマインドする。具体的には、リマインド部3210は、車両10Aのトランクに荷物が配達されてから所定時間が経過したにも関わらず、判定部3209により荷物が車両10Aのトランクから受け取られていないと判定された場合に、依頼主へのリマインドを行う。これにより、センタサーバ30は、適宜、所定時間が設定されることで、配達完了後の比較的早いタイミングで依頼主に車両10Aのトランクから受け取らせることができ、車両10Aのトランクに荷物が放置される事態を抑制できる。このとき、当該所定時間は、固定値であってもよいし、何等かの条件に基づき変動する可変値であってもよい。当該所定時間の決定方法については、後述する(図7~図10参照)。
例えば、リマインド部3210は、依頼主の利用端末(例えば、携帯端末20Aa,20Ab)にリマインダを送信することにより、依頼主の利用端末の表示装置(例えば、ディスプレイ24)にリマインダの内容を表示させ、上記リマインドを行ってよい。より具体的には、リマインド部3210は、依頼主の利用端末にインストールされる所定のアプリケーションプログラム(例えば、キーアプリ等)により提供される通知機能等を通じて、利用端末の表示装置にリマインダの内容を表示させてよい。
また、例えば、リマインド部3210は、記憶部3200に予め登録(保存)される、依頼主のメールアドレスや所定のSNSのアカウントに、車両10Aのトランクからの荷物の受け取りに関するリマインダを送信してもよい。
尚、トランク配送サービスに関するセンタサーバ30の各種機能の一部又は全部は、配送管理サーバ50(情報処理装置の一例)に移管されてもよい。例えば、センタサーバ30は、認証キーの携帯端末20Acへの配信、車両10Aの位置情報の管理、車両10Aの利用スケジュールの管理、トランク配送サービスの利用登録等だけを行い、判定用情報取得部3208、判定部3209、及び、リマインド部3210の機能が、配送管理サーバ50に移管されてもよい。また、例えば、センタサーバ30は、認証キーの配達員の携帯端末20Acへの配信等だけを行い、トランク配送サービスに関する位置情報管理部3204、スケジュール管理部3205、登録管理部3206の機能が、更に、配送管理サーバ50に移管されてもよい。また、例えば、トランク配送サービスに関するセンタサーバ30の各種機能は、全て配送管理サーバ50に移管されてもよい。つまり、配送管理サーバ50が、配達員の携帯端末20Acへの認証キーの配信(つまり、条件判定部3202及び認証キー発行部3203の機能)、車両10Aの位置情報の管理(つまり、位置情報管理部3204の機能)、トランク配送サービスにおける車両10Aの利用スケジュールの管理(つまり、スケジュール管理部3205の機能)、トランク配送サービスの利用登録(つまり、登録管理部3206の機能)、車両10Aのトランクに配達された荷物の受け取りの有無に関する情報の取得(つまり、判定用情報取得部3208の機能)、車両10Aのトランクに配達された荷物の受け取りの有無の判定(つまり、判定部3209の機能)、及び、車両10Aのトランクからの荷物の受け取りのリマインド(つまり、リマインド部3210の機能)を行う構成であってもよい。
配達員の携帯端末20Acの処理装置23は、上述の如く、通信処理部2301と、通信処理部2302と、認証キー取得部2303と、認証要求部2304と、施解錠要求部2305を含む。
尚、本実施形態では、携帯端末20Acの認証キー取得部2303、認証要求部2304、施解錠要求部2305の機能は、上記キーアプリが起動されることにより、配達員による利用が可能になる前提で説明を進める。
認証キー取得部2303は、配達員による所定の操作に応じて、通信処理部2302を介して、配送管理サーバ50に認証キー取得要求を送信する。このとき、認証キー取得要求には、記憶部2300に予め保存される上述の配達荷物情報が含まれる。これにより、配送管理サーバ50は、認証キー取得要求に応じて、認証キー手配要求をセンタサーバ30に送信し、センタサーバ30は、認証キー手配要求に応じて、携帯端末20Acに認証キーを配信し、携帯端末20Acは、認証キーを取得することができる。よって、携帯端末20Acは、通信処理部2301、認証要求部2304、及び、施解錠要求部2305の機能に基づき、車両10Aのトランクリッドを施錠及び解錠することができるため、配達員は、依頼された荷物を車両10Aのトランクに配達し、且つ、車両10Aのトランクを元通り施錠して帰ることができる。
[C2Cカーシェアサービスに関する構成の詳細]
次に、図5を参照して、認証キー管理システム1におけるC2Cカーシェアサービスに関する構成について説明する。
図5は、認証キー管理システム1におけるC2Cカーシェアサービスに関する構成の一例を中心に示す図である。以下、図5について、認証キー管理システム1におけるC2Cカーシェアサービスに関する構成を中心に説明し、上述したキーシェアサービス等に関する構成と重複する構成に関する重複する説明を極力省略する。
車両10Aのオーナユーザの所持する携帯端末20Aaの処理装置23は、上述の如く、通信処理部2302と、ユーザ登録要求部2306と、サービス利用登録要求部2307、サービス利用状況要求部2308を含む。
ユーザ登録要求部2306は、上述の如く、オーナユーザによる所定の操作に応じて、C2Cカーシェアサービスを含む各種サービスを利用する車両10Aの常用ユーザ(子ユーザ)の登録をセンタサーバ30に要求する。
サービス利用登録要求部2307は、上述の如く、オーナユーザによる所定の操作に応じて、登録された常用ユーザ(オーナユーザ或いは子ユーザ)ごとのC2Cカーシェアサービスを含む各種サービスの利用登録をセンタサーバ30に要求する。
例えば、サービス利用登録要求部2307は、サービスリンク情報として、登録対象の車両10Aの常用ユーザに対応する、C2Cカーシェア管理サーバ70に対応するC2Cカーシェアサービスを利用するユーザ向けのウェブサイト(以下、「C2Cカーシェアサイト」と称する)のサービスログインID含む、C2Cカーシェアサービスを利用するためのサービス利用登録要求をセンタサーバ30に送信する。
サービス利用状況要求部2308は、上述の如く、オーナユーザによる所定の操作に応じて、オーナユーザIDに対応する形で利用登録済の車両10Aの常用ユーザによるC2Cカーシェアサービスを含む各種サービスの利用状況に関する情報(サービス利用状況情報)をセンタサーバ30に要求する。
C2Cカーシェア管理サーバ70は、通信機器71と、処理装置72を含む。
通信機器71は、所定の通信ネットワークを通じて、携帯端末20及びセンタサーバ30のそれぞれと双方向で通信を行う任意のデバイスである。
処理装置72は、例えば、ROMや補助記憶装置に格納される一以上のプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、通信処理部721、サービス連携登録部722と、予約管理部723と、車両管理部724を含む。また、処理装置72は、サーバコンピュータの補助記憶装置等の記憶領域として実現される記憶部720を含む。
尚、貸出対象である車両10Aを特定する情報は、車両10Aの常用ユーザ(オーナユーザ)によって、既に、C2Cカーシェアサイトを通じて、サービスログインIDに紐づけられる態様で、記憶部720に保存(登録)済みである前提で説明を進める。
通信処理部721は、通信機器71を制御し、携帯端末20及びセンタサーバ30のそれぞれとの間で、制御信号や情報信号等の各種信号の送受信を行う。
サービス連携登録部722は、通信処理部721によりセンタサーバ30から受信されるサービス利用登録完了通知に応じて、車両10Aの常用ユーザのC2Cカーシェアサービスの利用に関するセンタサーバ30とC2Cカーシェア管理サーバ70との間での連携のための情報登録を行う。
例えば、サービス連携登録部722は、記憶部720に構築されるC2Cカーシェアサイトのユーザを管理するユーザ管理DBの中のサービス利用登録完了通知に含まれるサービスログインIDに対して、C2Cカーシェアサービスにおける車両10Aの貸主である旨のフラグを追加する。これにより、C2Cカーシェア管理サーバ70は、貸主である車両10Aの常用ユーザに対応するサービスログインIDを含む認証キー手配要求をセンタサーバ30に送信することにより、後述の如く、センタサーバ30から借主の携帯端末20Adに認証キーを配信させることができる。
予約管理部723は、C2Cカーシェアサイト等を通じて行われる車両10Aの利用予約を管理する。
例えば、予約管理部723は、C2Cカーシェアサイト等を通じて、車両10Aの常用ユーザから車両10Aの貸し出し可能日時の登録を受け付け、受け付けられた貸し出し可能日時を記憶部720に保存(登録)する。このとき、予約管理部723は、通信処理部721を介して、センタサーバ30に車用利用予定情報を問い合わせる。これにより、予約管理部723は、通信処理部721を介して、最新の車両利用予定情報を取得することができる。そのため、C2Cカーシェア管理サーバ70は、例えば、車両10Aの常用ユーザから受け付けられた貸し出し可能日時が、既に、他の予定と重複している場合、貸し出し可能日時の変更を要求したり、受け付けられた貸し出し可能日時から重複部分を除いた分を貸し出し可能日時として登録したり等の対応を取ることができる。
また、例えば、予約管理部723は、記憶部720に保存される、車両10Aの貸し出し可能日時の範囲内で、車両10Aの利用予約を受け付ける。そして、予約管理部723は、C2Cカーシェアサイトを通じて、借主であるユーザから車両10Aの利用予約を受け付けると、記憶部720に保存される車両10Aの貸し出し予定スケジュールに関する情報(貸出予定スケジュール情報)を更新する。
また、例えば、予約管理部723は、通信処理部721により車両10Aの借主の携帯端末20Adから認証キー取得要求が受信された場合、正規の認証キー取得要求であるか否かを判定する。具体的には、予約管理部723は、認証キー取得要求に含まれる、C2CカーシェアサイトのサービスログインID及びパスワードや、利用予約の日時との関係(例えば、利用予約の日時の範囲内か、或いは、開始日時まで所定時間を切っているか等)に基づき、当該判定を行ってよい。予約管理部723は、正規の認証キー取得要求である場合、通信処理部721を介して、センタサーバ30に認証キー手配要求を送信する。このとき、認証キー手配要求には、車両10Aの借主の携帯端末20Adを特定するための情報が含まれる。車両10Aの借主を特定するための情報は、例えば、車両10Aの借主が携帯端末20Adの認証キー取得部2303の機能を利用するためにセンタサーバ30におけるユーザ認証を受けるための認証用ID(以下、便宜的に「借主ID」と称する)であってよい。これにより、車両10Aの借主の携帯端末20Adは、センタサーバ30から認証キーを取得できる。
車両管理部724は、貸出対象の車両10Aを管理する。
例えば、車両管理部724は、車両10Aの利用予約日時の前(例えば、数十分前~直前までの期間)に、通信処理部721を介して、センタサーバ30に車両10Aの現在の位置情報を問い合わせる。そして、車両管理部724は、通信処理部721を介して、当該問い合わせに応じてセンタサーバ30から返信される車両10Aの現在の位置情報を取得する。これにより、車両10Aの貸し出し予定の日時(利用予約日時)の前に、指定された場所に車両10Aが戻っているか等を判断することができる。そのため、C2Cカーシェア管理サーバ70は、車両10Aが指定された場所に戻っていない場合、車両10Aの貸主である常用ユーザに対して、電子メールや携帯端末20Aa,20Abにインストールされる、C2Cカーシェアサイトと連携する所定のアプリを通じて、指定場所に戻るよう警告したり等の対応を取ることができる。
センタサーバ30の処理装置32は、上述の如く、通信処理部3201と、条件判定部3202と、認証キー発行部3203と、位置情報管理部3204と、スケジュール管理部3205と、登録管理部3206と、記憶部3200を含む。
条件判定部3202は、通信処理部3201によりC2Cカーシェア管理サーバ70から認証キー手配要求が受信された場合、正規の認証キー手配要求であるか否かを判定する。例えば、条件判定部3202は、認証キー手配要求に含まれるサービスリンク情報(C2CカーシェアサイトのサービスログインID等)やC2Cカーシェア管理サーバ70に対応する所定の認証情報(例えば、ID及びパスワード等)に基づき、正規の認証キー手配要求であるか否かを判定する。
認証キー発行部3203は、条件判定部3202により正規の認証キー手配要求であると判定された場合、記憶部3200のユーザ・サービス登録情報DBに基づき、認証キー手配要求に対応する車両10Aを特定する。また、認証キー発行部3203は、時限的(例えば、認証キー手配要求に含まれる車両10Aの利用予約日時とその前後のバッファ期間だけで利用可能)な認証キーを発行する。そして、認証キー発行部3203は、通信処理部3201を介して、認証キー手配要求で特定される車両10Aの借主の携帯端末20Adに認証キーを配信する。
尚、C2Cカーシェアサービスは、例えば、車両10Aのトランクだけを貸し出す態様のサービス(以下、便宜的に「車両トランク貸出サービス」と称する)を含んでもよい。車両トランク貸出サービスの場合、認証キー発行部3203は、トランクリッドの施解錠だけが可能な権限が限定された認証キーを発行すればよい。これにより、C2Cカーシェアリングの貸出対象をトランクだけに限定できる。これにより、例えば、旅行先で貸し出されている車両10Aのトランクを借りて、旅行先で利用するための購入商品を、借りたトランクに配達してもらう態様のトランク配送サービスが実現されうる。
位置情報管理部3204は、通信処理部3201によりC2Cカーシェア管理サーバ70から受信される車両10Aの現在位置の問い合わせに応じて、通信処理部3201を介して、車両10Aに位置情報要求を送信する。これにより、位置情報管理部3204は、通信処理部3201を介して、車両10Aから現在の位置情報を取得できる。そして、位置情報管理部3204は、通信処理部3201を介して、車両10Aから取得した現在の位置情報をC2Cカーシェア管理サーバ70に返信する。
スケジュール管理部3205は、通信処理部3201によりC2Cカーシェア管理サーバ70から受信される車両10Aの現在位置の問い合わせに応じて、通信処理部3201を介して、車両10Aに最新の車両利用予定情報を送信する。
登録管理部3206は、上述の如く、通信処理部3201によりオーナユーザの携帯端末20Aaから受信されるユーザ登録要求に応じて、C2Cカーシェアサービスを含む各種サービスの利用する常用ユーザ(子ユーザ)の登録を行う。また、登録管理部3206は、上述の如く、通信処理部3201によりオーナユーザの携帯端末20Aaから受信されるサービス利用登録要求に応じて、車両10Aの常用ユーザによるC2Cカーシェアサービスの利用登録を行う。また、登録管理部3206は、上述の如く、C2Cカーシェアサービスを含む各種サービスの利用登録が完了した場合、通信処理部3201を介して、登録対象の常用ユーザに対応する携帯端末20Aa,20Abにその旨を通知する。また、登録管理部3206は、C2Cカーシェアサービスの利用登録が完了した場合、登録対象のサービスの運用管理を行う配送管理サーバに、サービスリンク情報を含むサービス利用登録完了通知を送信する。
車両10Aの借主の携帯端末20Adの処理装置23は、上述の如く、通信処理部2301と、通信処理部2302と、認証キー取得部2303と、認証要求部2304と、施解錠要求部2305と、記憶部2300を含む。
認証キー取得部2303は、車両10Aの借主による所定の操作に応じて、通信処理部2302を介して、C2Cカーシェア管理サーバ70に認証キー取得要求を送信する。このとき、認証キー取得要求には、車両10Aの借主に対応するC2CカーシェアサイトのサービスログインIDが含まれる。これにより、C2Cカーシェア管理サーバ70は、認証キー取得要求に応じて、認証キー手配要求をセンタサーバ30に送信し、センタサーバ30は、認証キー手配要求に応じて、携帯端末20Adに認証キーを配信し、携帯端末20Adは、認証キーを取得することができる。よって、携帯端末20Adは、通信処理部2301、認証要求部2304、及び、施解錠要求部2305の機能に基づき、車両10Aのドアを施錠及び解錠することができる。つまり、携帯端末20Adを所持する車両10Aの借主は、C2Cカーシェアサービスによって、車両10Aの常用ユーザとの間での鍵の受け渡しを行うことなく、携帯端末20Adを利用して、車両10Aを施錠及び解錠し、車両10Aを運転する等、直接的に利用することができる。また、同様に、車両10Aの常用ユーザは、鍵の受け渡しを行うことなく、車両10Aを常用ユーザ以外の他者に貸し出すことができる。そのため、認証キー管理システム1におけるC2Cカーシェアサービスによって、車両10Aの常用ユーザと当該常用ユーザ以外の他者との間での車両10Aの貸し借りにおける利便性を向上させることができる。
[B2Cカーシェアサービスに関する構成の詳細]
次に、図6を参照して、認証キー管理システム1におけるB2Cカーシェアサービスについて説明する。
図6は、認証キー管理システム1におけるB2Cカーシェアサービスに関する構成の一例を中心とする図である。以下、図6について、認証キー管理システム1におけるB2Cカーシェアサービスに関する構成を中心に説明し、上述したキーシェアサービス等に関する構成と重複する構成に関する重複する説明を極力省略する。
B2Cカーシェア管理サーバ80は、通信機器81と、処理装置82を含む。
通信機器81は、所定の通信ネットワークを通じて、携帯端末20B及びセンタサーバ30のそれぞれと双方向で通信を行う任意のデバイスである。
処理装置82は、例えば、ROMや補助記憶装置に格納される一以上のプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、通信処理部821、予約管理部822と、車両管理部823を含む。また、処理装置82は、サーバコンピュータの補助記憶装置等の記憶領域として実現される記憶部820を含む。
通信処理部821は、通信機器81を制御し、携帯端末20B及びセンタサーバ30のそれぞれとの間で、制御信号や情報信号等の各種信号の送受信を行う。
予約管理部822は、B2Cカーシェアサイト等を通じて行われる車両10Bの利用予約を管理する。
例えば、予約管理部822は、B2Cカーシェア管理サーバ80の事業者等により運営されるウェブサイト(以下、便宜的に「B2Cカーシェアサイト」と称する)を通じて、車両10Bを借りたいユーザ(以下、「借主ユーザ」)と称するからの車両10Bの利用予約を受け付ける。そして、予約管理部822は、受け付けられた車両10Aの利用予約に関する情報(利用予約情報)を記憶部820に保存する。このとき、利用予約情報には、例えば、対象である車両10Aを特定する情報、利用予約日時(開始日時及び終了日時)に関する情報、B2Cカーシェアサイトにおける借主ユーザのサービスログインID等が含まれる。
また、例えば、予約管理部822は、車両10Bの利用予約を受け付けるたびに、記憶部820に保存される、車両10Bの利用スケジュールに関する情報(車両利用スケジュール情報)を更新する。これにより、B2Cカーシェア管理サーバ80は、B2Cカーシェアサイトに、車両10Bの利用スケジュールを表示させて、利用予約可能な日時を借主ユーザに提示することができる。
また、例えば、予約管理部822は、通信処理部821により携帯端末20Bから認証キー要求が受信された場合、正規の認証キー要求であるか否かを判定する。具体的には、予約管理部822は、認証キー要求に含まれる借主ユーザに対応するB2CカーシェアサイトのサービスログインID及びパスワードや、利用予約の日時との関係(例えば、利用予約日時の範囲内か、或いは、開始日時まで所定時間を切っているか等)に基づき、当該判定を行ってよい。予約管理部822は、正規の認証キー取得要求である場合、通信処理部821を介して、センタサーバ30に認証キー手配要求を送信する。このとき、認証キー手配要求には、車両10Bを借りる借主ユーザの携帯端末20Bを特定するための情報が含まれる。車両10Bを借りる借主ユーザを特定するための情報は、例えば、車両10Bを借りる借主ユーザが携帯端末20Bの認証キー取得部2303等に対応する上記キーアプリの機能を利用するためにセンタサーバ30におけるユーザ認証を受けるための認証用ID(以下、便宜的に「借主ユーザID」と称する)であってよい。これにより、車両10Bを借りる借主ユーザの携帯端末20Bは、センタサーバ30から認証キーを取得できる。
車両管理部823は、貸出対象の車両10Bを管理する。
例えば、車両管理部823は、ある借主ユーザの車両10Bの利用予約日時の前(例えば、数十分前)に、通信処理部821を介して、センタサーバ30に、利用予約で指定された場所の周辺(例えば、数百メートル以内等)に駐車されている車両10Bを問い合わせる。そして、車両管理部823は、通信処理部821を介して、当該問い合わせに応じてセンタサーバ30から返信される指定場所周辺に駐車されている車両10Bの位置情報を取得する。これにより、車両管理部823は、当該借主の車両10Bの利用開始日時の前に、指定場所周辺に駐車されている一又は複数の車両10Bを特定し、どの車両10Bを貸し出すか等を判断することができる。
また、例えば、車両管理部823は、B2Cカーシェアサイトにおける借主ユーザによる指定エリア内の車両10Bの検索要求に応じて、通信処理部821を介して、指定エリア内の車両10Bの位置情報をセンタサーバ30に問い合わせる。そして、車両管理部823は、通信処理部821を介して、当該問い合わせに応じてセンタサーバ30から返信される指定エリア内の車両10Bの位置情報を取得する。これにより、車両管理部823は、例えば、B2Cカーシェアサイトにおいて、指定エリア内の車両10Bを直ぐ借りたい借主ユーザに対して、対象となる車両10Bの位置情報を提示することができる。
センタサーバ30の処理装置32は、上述の如く、通信処理部3201と、条件判定部3202と、認証キー発行部3203と、記憶部3200を含む。
条件判定部3202は、通信処理部3201によりB2Cカーシェア管理サーバ80から受信される認証キー手配要求が受信された場合、正規の認証キー手配要求であるか否かを判定する。例えば、条件判定部3202は、認証キー手配要求に含まれる借主ユーザIDが記憶部3200に登録済の認証用IDであるかやB2Cカーシェア管理サーバ80に対応する所定の認証情報(例えば、ID及びパスワード等)に基づき、正規の認証キー手配要求であるか否かを判定する。
認証キー発行部3203は、条件判定部3202により正規の認証キー手配要求であると判定された場合、時限的(例えば、認証キー手配要求に含まれる車両10Bの利用予約日時とその前後のバッファ期間だけで利用可能)な認証キーを発行する。そして、認証キー発行部3203は、通信処理部3201を介して、認証キー手配要求で特定される車両10Bを借りる借主ユーザの携帯端末20Bに認証キーを配信する。
車両10Bを借りる借主ユーザの携帯端末20Bの処理装置23は、上述の如く、通信処理部2301と、通信処理部2302と、認証キー取得部2303と、認証要求部2304と、施解錠要求部2305と、記憶部2300を含む。
認証キー取得部2303は、車両10Bを借りる借主ユーザの所定の操作に応じて、通信処理部2302を介して、B2Cカーシェア管理サーバ80に認証キー取得要求を送信する。このとき、認証キー取得要求には、車両10Bを借りる借主ユーザに対応するB2CカーシェアサイトのサービスログインID等が含まれる。これにより、B2Cカーシェア管理サーバ80は、認証キー取得要求に応じて、認証キー手配要求をセンタサーバ30に送信し、センタサーバ30は、認証キー手配要求に応じて、携帯端末20Bに認証キーを配信し、携帯端末20Bは、認証キーを取得することができる。よって、携帯端末20Bは、通信処理部2301、認証要求部2304、及び、施解錠要求部2305の機能に基づき、車両10Bのドアを施錠及び解錠することができる。つまり、携帯端末20Bを所持する車両10Bを借りる借主ユーザは、B2Cカーシェアサービスによって、車両10Bの事業者等との間での鍵の受け渡しを行うことなく、携帯端末20Bを利用して、車両10Bを施錠及び解錠し、車両10Aを運転する等、直接的に利用することができる。そのため、認証キー管理システム1におけるB2Cカーシェアサービスによって、車両10Bを借りる借主ユーザの利便性を向上させることができる。
[センタサーバの特徴的な動作]
次に、図7~図10を参照して、センタサーバ30による特徴的な動作、即ち、依頼主に車両10Aのトランクからの荷物の受け取りをリマインドする処理(荷物受取リマインド処理)の処理フローについて説明する。
図7は、センタサーバ30による荷物受取リマインド処理の第1例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、所定の処理間隔で、繰り返し実行される。以下、図8~図10のフローチャートによる処理についても同様である。
ステップS102にて、リマインド部3210は、通信処理部3201を通じて、配送管理サーバ50等から配達完了通知が受信されたか否かを判定する。リマインド部3210は、通信処理部3201を通じて、配送管理サーバ50等から配達完了通知が受信された場合、ステップS104に進み、それ以外の場合、今回の処理を終了する。
ステップS104にて、リマインド部3210は、配達完了通知の受信から所定時間Tが経過したか否かを判定する。当該所定時間Tは、本例では、固定値であり、適宜、ユーザに不快感を与えない程度に比較的早いタイミングで荷物の受け取りを促すリマインドを行うことが可能なように予め規定され、記憶部3200に登録(保存)されている。リマインド部3210は、配達完了通知の受信から所定時間Tが経過した場合、ステップS106に進み、経過していない場合、ステップS108に進む。
ステップS106にて、リマインド部3210は、通信処理部3201を通じて、依頼主の所定の利用端末(例えば、携帯端末20Aa,20Ab)に、プッシュ通知の態様でリマインダを送信し、今回の処理を終了する。また、上述の如く、リマインド部3210は、通信処理部3201を通じて、依頼主のメールアドレス或いは所定のSNSのアカウントにリマインダを送信してもよい。
ステップS108にて、判定部3209は、上述の如く、配達完了通知に対応する荷物が車両10Aから受け取られたか否かを判定する。判定部3209は、当該荷物が車両10Aから受け取られていない場合、ステップS104に戻り、ステップS104の処理を繰り返し、受け取られている場合、今回の処理を終了する。
このように、本例では、センタサーバ30は、配達完了通知の受信から所定時間経過し、且つ、配達済の荷物が受け取られていない場合、当該荷物の依頼主に対して、車両10Aのトランクからの当該荷物の受け取りをリマインドする。これにより、センタサーバ30は、所定時間が適宜設定されることにより、比較的早いタイミングで、車両10Aのトランクに配達済みの荷物を依頼主に受け取ってもらうことができる。
続いて、図8は、センタサーバ30による荷物受取リマインド処理の第2例を概略的に示すフローチャートである。
ステップS202の処理は、図7のステップS102と同じであるため、説明を省略する。
ステップS202にて、リマインド部3210は、通信処理部3201により配達完了通知が受信された場合、ステップS204に進む。
ステップS204にて、リマインド部3210は、記憶部3200に保存される、配達完了通知に対応する荷物の配送依頼情報を取得する。
ステップS206にて、リマインド部3210は、取得した配送依頼情報に含まれる商品種別情報に基づき、荷物(商品)の種類(種別)を特定し、特定した荷物の種類に応じて、所定時間Tを設定(決定)する。
例えば、リマインド部3210は、荷物の種別が"食品"であるか、"食品以外"であるかに応じて、所定時間Tを異ならせる。具体的には、リマインド部3210は、荷物の種別が"食品以外"である場合、所定時間Tをデフォルトの設定値(デフォルト値)Tdefに設定する。このとき、デフォルト値は、図7の一例における所定時間Tに相当する値であってよい。一方、リマインド部3210は、荷物の種別が"食品"である場合、所定時間Tをデフォルト値Tdefより小さい(短い)設定値T1(<Tdef)に設定する。つまり、リマインド部3210は、荷物の種別が"食品"である場合、"食品以外"である場合よりも所定時間Tを短くする。これにより、センタサーバ30は、食品には、通常、賞味期限等が設定されるところ、荷物が食品である場合に、より早いタイミングで、依頼主に対するリマインドを行うことができる。
また、リマインド部3210は、上述の如く、荷物の種別"食品"が、更に、その賞味期限或いは消費期限等の長短に応じて、複数の種別に区分される場合、荷物である食品の賞味期限が短い種別区分に該当するほど、所定時間Tを短くするようにしてもよい。これにより、センタサーバ30は、賞味期限や消費期限に合わせて、リマインドのタイミングを調整することができる。
また、例えば、リマインド部3210は、荷物の種別が"贈り物"であるか"贈り物以外"であるかに応じて、所定時間Tを異ならせる。具体的には、リマインド部3210は、荷物の種別が"贈り物以外"である場合、所定時間Tをデフォルト値Tdefに設定する。一方、リマインド部3210は、荷物の種別が"贈り物"である場合、所定時間Tの経過時が、贈り物に対応する日、或いは、期間の終了日(以下、単に「対応日」と称する)よりも前になるように所定時間Tを設定する。より具体的には、リマインド部3210は、後者の場合、対応日の所定の時刻(例えば、午前11時等)から所定の時間幅ΔT1(例えば、3日)だけ遡った時点で所定時間Tが経過するように、所定時間Tを仮設定する。そして、リマインド部3210は、仮設定された所定時間T(仮設定値)とデフォルト値Tdefとのうちの小さい方を正式な所定時間Tに決定してよい。これにより、センタサーバ30は、記念日やお歳暮等の期間の終了よりも前のタイミングで、依頼主に、家族や友人等の他人宛ての贈り物である荷物(商品)の受け取りを促すことができる。
尚、リマインド部3210は、当然の如く、荷物の種別が"食品"且つ"贈り物"であるのか、"食品"或いは"贈り物"何れか一方に該当するのか、何れにも該当しないのかに応じて、所定時間Tを異ならせてよい。このとき、リマインド部3210は、荷物の種別が"食品"であり、且つ、"贈り物"である場合、上述した"食品"に対応する設定方法で仮設定した所定時間Tと、上述した"贈り物"に対応する設定方法で仮設定した所定時間Tとを比較し、短い方を、正式な所定時間Tとして採用してよい。
ステップS208~S212の処理は、図7のステップS104~S108と同じであるため、説明を省略する。
このように、本例では、センタサーバ30は、荷物の種類に応じて、リマインドタイミングに対応する所定時間Tを決定する。これにより、荷物の種類に合わせて、車両10Aのトランクからの荷物の受け取りのリマインドタイミングを調整することができる。
続いて、図9は、センタサーバ30による荷物受取リマインド処理の第3例を概略的に示すフローチャートである。
ステップS302の処理は、図7のステップS102と同じであるため、説明を省略する。
ステップS302にて、リマインド部3210は、通信処理部3201により配達完了通知が受信された場合、ステップS304に進む。
ステップS304にて、リマインド部3210は、スケジュール管理部3205(利用スケジュール情報取得部の一例)を通じて、記憶部3200に保存される、最新の車両利用予定情報を取得する。
ステップS306にて、リマインド部3210は、取得した最新の車両利用予定情報に基づき、配達完了通知に対応する荷物が配達された車両10Aへの次の配達予定があるか否かを判定する。リマインド部3210は、次の配達予定がある場合、ステップS308に進み、それ以外の場合、ステップS314に進む。
尚、トランク配送サービスを提供する配送事業者が複数ある場合(つまり、複数の配送事業者ごとの配送管理サーバ50がある場合)が想定されうる。この場合、リマインド部3210は、今回の配達完了通知に対応する配送事業者以外の配送事業者によるトランク配送サービスも含めて、次の配達予定があるか否かを判定する。
ステップS308にて、リマインド部3210は、次の配達予定日時(配達予定日における配達予定時間帯の開始時刻)から所定の時間幅ΔT2(例えば、1日)だけ遡った時点で所定時間Tが経過するように、所定時間Tを設定(仮設定)する。このとき、配達予定日時には、ECサイトにおける商品の注文時に、依頼主により指定された配達指定日時(具体的には、配達指定日及び時間帯)が含まれうる。また、配達予定日時には、ECサイトにおける商品の注文時に、配達指定日時に関して、"希望なし"が指定された場合等において、センタサーバ30から取得される車両利用予定情報等に基づき、配送事業者により決定される配達予定日時が含まれうる。
ステップS310にて、リマインド部3210は、ステップS308で仮設定した所定時間Tがデフォルト値Tdef以下であるか否かを判定する。リマインド部3210は、ステップS308で設定した所定時間Tがデフォルト値Tdef以下である場合、ステップS12に進み、デフォルト値Tdef以下でない場合、ステップS314に進む。
ステップS312にて、リマインド部3210は、ステップS308で設定した所定時間Tが0(ゼロ)以下であるか否かを判定する。リマインド部3210は、所定時間Tがゼロ以下でない場合、ステップS308で仮設定した所定時間Tを正式設定として採用し、ステップS316に進み、所定時間がゼロ以下である場合、ステップS318に進む。
一方、ステップS314にて、リマインド部3210は、所定時間Tをデフォルト値Tdefに設定し、ステップS316に進む。
ステップS316~S320の処理は、図1のステップS104~S108と同じであるため、説明を省略する。
尚、ステップS318にて、リマインド部3210は、次の配達予定がある場合、次の配達予定が存在する旨の通知を含むリマインダを送信してよい。これにより、依頼主は、次の配達予定があることについても思い出すことができる。
このように、本例では、センタサーバ30は、車両10Aのトランクが配達先として指定される次の配達予定がある場合、所定時間Tの経過時が、次の配達予定日時よりも前になるように、所定時間Tを設定(決定)する。これにより、センタサーバ30は、車両10Aのトランクへの次の配達タイミングよりも前に依頼主にリマインドを行うことができる。そのため、センタサーバ30は、次の配達タイミングよりも前に、配達済みの荷物を車両10Aのトランクから受け取ってもらうようにすることができる。よって、センタサーバ30は、次の配達の際に、既に配達済の荷物がトランクを占有し、荷物をトランクに収容できず、再配達になってしまうような事態の発生を抑制することができる。
続いて、図10は、センタサーバ30による荷物受取リマインド処理の第4例を概略的に示すフローチャートである。
ステップS402,S404の処理は、図9のステップS302,S304と同じであるため、説明を省略する。
ステップS406にて、リマインド部3210は、取得した最新の車両利用予定情報に基づき、配達完了通知に対応する荷物が配達された車両10Aのトランク配送サービス以外に関する次の利用予定があるか否かを判定する。このとき、次の利用予定には、依頼主以外の常用ユーザによる車両10Aの利用予定や、トランク配送サービス以外の他のサービス(例えば、C2Cカーシェアサービス)に関する利用予定が含まれる。リマインド部3210は、次の利用予定がある場合、ステップS408に進み、それ以外の場合、ステップS414に進む。
ステップS408にて、リマインド部3210は、次の利用予定日時(具体的には、利用予定日の利用開始時刻)から所定の時間幅ΔT2(例えば、1日)だけ遡った時点で所定時間Tが経過するように、所定時間Tを設定(仮設定)する。
ステップS410~S420の処理は、図9のステップS310~S320と同じであるため、説明を省略する。
このように、本例では、センタサーバ30は、荷物が配達済の車両10Aのトランク配送サービス以外に関する次の利用予定がある場合、所定時間Tの経過時が、トランク配送サービス以外に関する次の利用予定日時より前になるように、所定時間Tを設定(決定)する。これにより、センタサーバ30は、トランク配送サービス以外の次の利用タイミングよりも前に依頼主にリマインドを行うことができる。そのため、センタサーバ30は、トランク配送サービス以外の次の利用タイミングよりも前に、配達済みの荷物を車両10Aのトランクから受け取ってもらうようにすることができる。よって、センタサーバ30は、トランク配送サービス以外の次の利用の際に車両10Aが移動されてしまい、依頼主が車両10Aのトランクに配達された荷物を受け取ることができない期間が発生してしまうような事態の発生を抑制できる。
尚、図8~図10の処理は、適宜、組み合わせられてもよい。
例えば、図9及び図10の処理を組み合わせられる場合、図10のステップS406にて、トランク配送サービスを含む車両10Aの次の利用予定があるかどうかが判定されるとよい。そして、ステップS408にて、トランク配送サービスを含む車両10Aの次の利用予定日時から所定の時間幅ΔT2(例えば、1日)だけ遡った時点で所定時間Tが経過するように、所定時間Tが設定(仮設定)されるとよい。
また、例えば、図8の処理と、図9の処理が組み合わせられる場合、ステップS206で設定(仮設定)される所定時間Tと、ステップS316に進む直前の所定時間T(ステップS308或いはステップS314で設定された所定時間T)が比較されるとよい。そして、比較結果として短い方が採用された上で、ステップS208~S212(ステップS316~S320)の処理が実行されるとよい。図8の処理と図10の処理が組み合わせられる場合や図8の処理と、図9及び図10の処理が組み合わせられた処理が更に組み合わせられる場合についても同様である。
[作用]
本実施形態では、リマインド部3210は、ユーザ(依頼主)により荷物の配達先として指定された車両10Aの車室内(トランク)に荷物が配達されてから所定時間Tが経過した後に、荷物が車両10Aの車室内から受け取られていない場合、ユーザに対して、車両10Aの車室内からの荷物の受け取りをリマインドする。
これにより、センタサーバ30或いは配送管理サーバ50(以下、便宜的に、「センタサーバ30等」と称する)は、配達完了からある程度時間が経過しても、車両10Aの車室内から荷物が受け取られていない場合、ユーザに荷物の受け取りのリマインドを行い、ユーザに荷物の受け取りを促すことができる。そのため、センタサーバ30等は、リマインドのタイミング、つまり、所定時間Tを適宜設定することにより、車両10Aの車室内に配達された荷物を、配達完了後の比較的早いタイミングでユーザに受け取らせることができる。従って、センタサーバ30等は、車両10Aの車室内に配達された荷物が放置されてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、判定用情報取得部3208は、車両10Aの車室内からの荷物の受け取りの有無に関する情報を取得する。また、判定部3209は、判定用情報取得部3208により取得された情報に基づき、荷物が車両10Aの車室内から受け取られているか否かを判定する。そして、リマインド部3210は、車両10Aの車室内に荷物が配達されてから所定時間Tが経過した後に、判定部3209により荷物が車両10Aの車室内から受け取られていないと判定された場合に、ユーザに対して、車両10Aの車室内からの荷物の受け取りをリマインドする。
これにより、センタサーバ30等は、荷物の受け取りの有無に関する情報を取得することで、当該情報に基づき、配達された荷物が車両10Aの車室内から受け取られているか否かを判定することができる。
また、本実施形態では、判定用情報取得部3208は、荷物の配達先として指定された車両10Aの車室内にアクセスするドアのユーザによる施錠に関する情報を取得する。そして、判定部3209は、荷物が車両10Aの車室内に配達された後に、判定用情報取得部3208によりドアがユーザにより施錠されたことを表す情報が取得されていない場合、荷物が車両10Aの車室内から受け取られていないと判定する。
これにより、センタサーバ30等は、車両10Aの車室内にアクセスするドアのユーザによる施錠に関する情報を取得することができる。例えば、当該情報には、車両10Aから取得されうる、車両10Aのドアを解錠するための、ユーザに固有の鍵情報を含む信号が車両10Aに向けて送信されることにより、車両10Aが施錠されたことを表す情報が含まれうる。そのため、センタサーバ30等は、当該情報に基づき、荷物の配達先として指定された車両10Aの車室内に荷物が配達された後に、ユーザが当該車両10Aの車室内にアクセスするドアを施錠したかどうかを把握することができる。そして、センタサーバ30等は、荷物の配達後、ユーザが車両10Aの車室内にアクセスするドアを施錠した場合、施錠の前に車両10Aの車室内にアクセスし、ユーザが荷物を受け取っていると判定(推定)することができる。一方、センタサーバ30等は、荷物の配達後、ユーザが当該ドアを施錠していない場合、ユーザが車両10Aの車室内にアクセスしていないと判定(推定)することができる。従って、センタサーバ30等は、車両10Aの車室内にアクセスするドアのユーザによる施錠に関する情報に基づき、具体的に、荷物の配達後に、配達された荷物が車両10Aの車室内から受け取られているか否かを判定することができる。
また、本実施形態では、判定用情報取得部3208は、所定の方法で、ユーザから車両10Aの車室内に配達された荷物を受け取ったことを表す受取通知を取得する。そして、判定部3209は、荷物が車両10Aの車室内に配達された後に、判定用情報取得部3208により受取通知が取得されていない場合、荷物が車両10Aの車室内から受け取られていないと判定する。
これにより、センタサーバ30等は、例えば、ユーザのスマートフォン等の携帯端末20Aa,20Abにインストールされるアプリによる通知機能や電子メール等の方法で、ユーザの利用端末やメールアドレス等から受取通知を取得できる。従って、センタサーバ30等は受取通知の取得の有無に基づき、具体的に、荷物の配達後に、配達された荷物が車両10Aの車室内から受け取られているか否かを判定することができる。
また、本実施形態では、判定用情報取得部3208は、ユーザが所持する携帯端末20Aa,20Abの位置情報を取得する。そして、判定部3209は、荷物が車両10Aの車室内に配達された後に、判定用情報取得部3208により取得された携帯端末20Aa,20Abの位置情報が、ユーザが車両10Aの近傍の所定範囲内まで移動したことを表していない場合、荷物が車両10Aの車室内から受け取られていないと判定する。
これにより、センタサーバ30等は、ユーザが所持する携帯端末20Aa,20Abの位置情報を取得することにより、ユーザの移動状況、具体的には、ユーザが荷物の配達先に対応する車両10Aの近く(所定範囲内)まで移動して行ったかどうかを把握することができる。そのため、センタサーバ30等は、配達完了後に、ユーザが荷物の配達先に対応する車両10Aの近くまで移動して行った場合、ユーザが車両10Aの車室内に配達された荷物を受け取ったと判定(推定)することができる。一方、センタサーバ30等は、配達完了後に、ユーザが荷物の配達先に対応する車両10Aの近くまで移動して行っていない場合、ユーザが車両10Aの車室内に配達された荷物を受け取っていないと判定(推定)することができる。従って、センタサーバ30等は、ユーザが所持する携帯端末20Aa,20Abの位置情報に基づき、具体的に、荷物の配達後に、配達された荷物が車両10Aの車室内から受け取られているか否かを判定することができる。
また、本実施形態では、リマインド部3210は、車両10Aの車室内に荷物が配達されてから所定時間Tが経過した後に、荷物が車両10Aの車室内から受け取られていない場合、ユーザの利用端末にリマインダを送信することにより、ユーザの利用端末にインストールされる所定のアプリケーションプログラムにより提供される機能を通じて、ユーザに対して、車両10Aの車室内からの荷物の受け取りをリマインドする。
これにより、センタサーバ30等は、ユーザの利用端末(例えば、スマートフォン等の携帯端末20Aa,20Ab)にインストールされるアプリの提供機能を通じて、例えば、利用端末の表示装置に、荷物の受け取りに関するリマインダを表示させることができる。従って、センタサーバ30等は、具体的に、ユーザに対して、車両10Aの車室内からの荷物の受け取りをリマインドすることができる。
また、本実施形態では、リマインド部3210は、車両10Aの車室内に荷物が配達されてから所定時間Tが経過した後に、荷物が車両10Aの車室内から受け取られていない場合、ユーザのメールアドレス、又は、ユーザの所定のSNSのアカウントに、車両10Aの車室内からの荷物の受け取りに関するリマインダを送信する。
これにより、センタサーバ30等は、ユーザのメールアドレスやSNSのアカウントにリマインダを送信することで、具体的に、ユーザに対して、車両10Aの車室内からの荷物の受け取りをリマインドすることができる。
また、本実施形態では、リマインド部3210は、荷物の種類に応じて、所定時間Tを異ならせる。
これにより、センタサーバ30等は、荷物の種類に合わせて、ユーザにリマインドを行うタイミングを異ならせることができる。
また、本実施形態では、リマインド部3210は、荷物が食品である場合、荷物が食品でない場合よりも所定時間Tを短くする。
これにより、センタサーバ30等は、荷物が食品である場合、荷物が食品でない場合よりもリマインドを行うタイミングを早くすることができる。そのため、センタサーバ30等は、食品は、通常、賞味期限が設定され、より早いタイミングでの受取が要求されるところ、荷物が食品である場合に、より早いタイミングでユーザに荷物を受け取らせることができる。
また、本実施形態では、リマインド部3210は、荷物が、ユーザからユーザ以外の人(他人)に贈られる贈り物である場合、所定時間Tの経過時が贈り物に対応する日又は期間の終了日よりも前になるように、所定時間Tを決定する。
これにより、センタサーバ30等は、荷物が贈り物である場合に、贈り物に合わせたタイミング(例えば、誕生日等の記念日よりも前のタイミングや、お歳暮等の期間限定の贈り物に対応する期間の終了日よりも前のタイミング)で、ユーザに対して、車両10Aの車室内からの荷物の受け取りをリマインドすることができる。従って、センタサーバ30等は、ユーザが荷物を受け取り忘れて、記念日等を経過してしまい、他人への贈り物を渡すタイミングを逸してしまう事態の発生を抑制することができる。
尚、ECサイトの商品以外を対象とする車室内配送サービスの場合、荷物がユーザに対する贈り物である場合もあり得る。この場合についても、センタサーバ30等は、同様に、所定時間Tの経過時が贈り物に対応する日又は期間の終了日よりも前になるように、所定時間Tを決定してよい。これにより、センタサーバ30等は、ユーザが荷物を受け取り忘れて、記念日等を経過してしまい、ユーザが自分宛ての贈り物を適切なタイミングで受け取れない事態の発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、リマインド部3210は、所定時間Tの経過時が、車両10Aの車室内を指定して配達される次の荷物が配達される日時よりも前になるように、所定時間Tを決定する。
これにより、センタサーバ30等は、次の荷物が車両10Aの車室内に配達されるタイミング(例えば、ユーザによる配達指定日時や配送事業者が決定する配達予定日時等)よりも前に、ユーザに対して、車両10Aの車室内に配達済の荷物の受け取りをリマインドすることができる。そのため、センタサーバ30等は、次の荷物の配達よりも前に、ユーザが配達済の荷物を受け取れるようにすることができる。従って、センタサーバ30等は、例えば、配達済みの荷物のために、次の荷物がトランク等の車室内に収容できず、再配達になってしまうような事態を抑制し、車室内配送サービスの作業効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、リマインド部3210は、スケジュール管理部3205を通じて、車両10Aの利用スケジュールに関する情報(車両利用予定情報)を取得する。そして、リマインド部3210は、車両利用予定情報に基づき、所定時間Tの経過時が、ユーザ以外の車両10Aの他の利用者による直近の車両10Aの利用日時、又は、配達サービス以外の車両10Aを利用する他のサービスに関する直近の車両10Aの利用日時よりも前になるように、所定時間Tを決定する。
これにより、センタサーバ30等は、荷物の配達後、直近で、配達先に対応する車両10Aを他の利用者が利用するタイミングより前に、ユーザに対して、荷物の車両10Aの車室内からの受け取りをリマインドすることができる。また、センタサーバ30等は、荷物の配達後、直近で、配達先に対応する車両10Aが他のサービス(例えば、C2Cカーシェアサービス等)の利用者により利用されるタイミングより前に、ユーザに対して、荷物の車両10Aの車室内からの受け取りをリマインドすることができる。従って、センタサーバ30等は、荷物のユーザが、配達先に対応する車両10Aの他の利用者や当該車両10Aを利用する他のサービスの利用者により当該車両10Aが利用されるより前に、当該車両10Aの車室内から荷物を受け取れるようにすることができる。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、携帯端末20が認証キーを含む認証要求をキーユニット12に送信し、キーユニット12が認証キーに基づく認証結果に応じて、施解錠・起動装置11との間での信号のやり取りを行い、施解錠・起動装置11による車両10Aのドアの施解錠及び車両10Aの起動が実現されるが、当該態様には限定されない。
具体的には、携帯端末20にキーユニット12の機能が移管され、携帯端末20は、LF電波及びRF電波による車両10(施解錠・起動装置11)との間で、上述の鍵情報(内部鍵情報)に基づく信号のやり取りを行うことにより、施解錠・起動装置11による車両10Aのドアの施解錠及び車両10Aの起動が実現される構成であってもよい。この場合、上述した実施形態の「認証キー」は、「鍵情報」に読み替えられるとよい。つまり、センタサーバ30は、上述した実施形態における認証キーと同様の方法で、認証キーの代わりに、鍵情報を発行し、携帯端末20に配信してよい。これにより、上述した実施形態と同様の作用・効果を奏する。
また、施解錠・起動装置11に、キーユニット12の機能を統合し、施解錠・起動装置11とキーユニット12との間での通信及び該通信に係る認証に関する構成(LF電波送信機111、RF電波受信機112、照合ECU113、LF電波受信機121、RF電波送信機122)を省略してもよい。この場合、キーECU124は、認証キーに基づく携帯端末20の認証が成功した場合、照合ECU113の代わりに、直接、ボディECU114及びエンジンECU116のそれぞれに解錠指令或いは施錠指令及び起動指令を出力し、車両10のドアの施解錠及び車両10の起動を行わせてよい。これにより、上述した実施形態と同様の作用・効果を奏する。