JP2018068028A - 電力変換装置および空気調和機 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、下記特許文献1の要約書には、「コンバータ回路(2)のブリッジ回路(2a)の2つのダイオード(D1,D2)には、SiC素子を用いたMOS−FETのスイッチング素子(T1,T2)が並列接続されている。そして、スイッチング素子(T1,T2)に商用電源(5)の逆電圧が作用するタイミングで該スイッチング素子(T1,T2)がオンされる。これにより、確実に同期整流が行われる」と記載されている。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、安価でありながら素子の破壊を防止できる電力変換装置および空気調和機を提供することを目的とする。
<電力変換装置の構成>
図1は、第1実施形態による電力変換装置1の全体ブロック図である。
電力変換装置1は、交流電源Gから印加される交流電源電圧Vsを直流電圧Vdに変換し、この直流電圧Vdを負荷H(インバータ、モータ等)に出力するコンバータである。電力変換装置1は、その入力側が交流電源Gに接続され、出力側が負荷Hに接続されている。
ブリッジ回路10は、その入力側が交流電源Gに接続され、出力側が負荷Hに接続されている。また、ブリッジ回路10のスイッチング素子Q1〜Q4は、図1に示すように、ブリッジ形に接続されている。
また、スイッチング素子Q1は、その内部に寄生ダイオードD1を有している。寄生ダイオードD1は、スイッチング素子Q1のソースとドレインとの間に存在するpn接合の部分である。
第1レグJ1において、スイッチング素子Q1のソースと、スイッチング素子Q2のドレインと、が接続され、その接続点N1は、配線haを介して交流電源Gに接続されている。なお、配線haは、その一端が交流電源Gに接続され、他端が前述した接続点N1に接続されている。
スイッチング素子Q2のソースと、スイッチング素子Q4のソースと、は互いに接続され、その接続点N4は、配線hdを介して負荷Hに接続されている。なお、配線hdは、その一端がスイッチング素子Q2,Q4のソースに接続され、他端が負荷Hに接続されている。
平滑コンデンサC1は、ブリッジ回路10から印加される電圧を平滑化して直流電圧にするものであり、配線hc,hdを介してブリッジ回路10の出力側に接続されている。また、平滑コンデンサC1は、その正極が配線hcを介してスイッチング素子Q1,Q3のドレインに接続され、負極が配線hdを介してスイッチング素子Q2,Q4のソースに接続されている。
直流電圧検出部13は、平滑コンデンサC1の直流電圧Vdを検出するものであり、その正側が配線hcに接続され、負側が配線hdに接続されている。なお、直流電圧検出部13の検出値は、負荷Hに印加される電圧値が所定の目標値に達しているか否かの判定に用いられる。
シャント抵抗器R1は、配線hdを介して回路を流れる電流の瞬時値(瞬時電流)を検出するものであり、この配線hdに設けられている。
すなわち、図1に示すように、制御部15は、ゼロクロス判定部15aと、昇圧比制御部15bと、ゲイン制御部15cと、コンバータ制御部15d(電流センサ)と、を備えている。制御部15は、これらによってスイッチング素子Q1〜Q4のオン/オフを制御する機能を実現する。
昇圧比制御部15bは、電流検出部11の検出値に基づいて、直流電圧Vdの昇圧比を設定し、その昇圧比をゲイン制御部15cおよびコンバータ制御部15dに出力する機能を有している。
ゲイン制御部15cは、電流検出部11によって検出される回路電流isの実効値と、直流電圧Vdの昇圧比と、に基づいて、電流制御ゲインを設定する機能を有している。
Rg1〜Rg4はスイッチング素子Q1〜Q4のゲートに接続されているゲート回路である。具体的には、ゲート回路Rg1〜Rg4は、抵抗、コンデンサ、インダクタなどの受動素子やダイオード等の半導体で構成される。
次に、負荷の大きさ(例えば、電流検出部11の検出値)に基づいて切り替えられる制御モードについて説明する。前述した制御モードには、「ダイオード整流制御」、「同期整流制御」、「部分スイッチング制御」、および「高速スイッチング制御」が含まれる。
ダイオード整流制御は、4つの寄生ダイオードD1〜D4を用いて全波整流を行う制御モードである。ダイオード整流制御は、例えば、負荷の大きさが比較的小さいときに実行されるが、これに限定されるものではない。
なお、図3(a)は、交流電源電圧vs(瞬時値)の波形であり、図3(b)は、回路電流is(瞬時値)の波形である。図3(c)〜(f)は、スイッチング素子Q1〜Q4の駆動パルスである。
図3(c)〜(f)に示すように、コンバータ制御部15dは、スイッチング素子Q1〜Q4の全てをオフ状態に維持することで、次に説明するように、寄生ダイオードD1〜D4を介して回路電流isを流す。
このようなダイオード整流制御を低負荷時に行うことにより、スイッチング素子Q1〜Q4におけるスイッチング損失を低減できる。
同期整流制御は、平滑コンデンサC1を介した電流経路に含まれるスイッチング素子のうち、平滑コンデンサC1の正極に接続されているスイッチング素子を、ブリッジ回路10に電流が流れている期間の少なくとも一部でオン状態とし、上述した電流経路に含まれないスイッチング素子をオフ状態に維持する制御モードである。
このように同期整流制御では、電源電圧の極性に同期させてスイッチング素子Q1〜Q4をスイッチング制御することで、損失の小さいオン抵抗の部分に積極的に電流を流し、寄生ダイオードD1〜D4には、ほとんど電流を流さないようにしている。これによって、スイッチング素子での導通損失を低減できるため高効率に電力変換を行うことができる。また、後記する部分スイッチング制御や高速スイッチング制御と比較して、同期整流制御では力率改善動作を行わない。従って、適度な力率を保ちながらもスイッチング損失を低減できるため、高効率で電力変換を行うことができる。
同期整流制御において、コンバータ制御部15dは、回路電流isに同期させて、スイッチング素子Q1〜Q4のオン/オフを切り替える。交流電源電圧vsが正の半サイクルの区間を例にして説明する。交流電源電圧のゼロクロスは、交流電圧検出部12とゼロクロス判定部15aによって検出する。図6(a),(b)に示すように、交流電源電圧のゼロクロスから一定時間経過後、回路電流Isが流れ始める。
コンバータ制御部15dには、二つの電流判定値すなわち判定値a(第1の判定閾値)と判定値b(第2の判定閾値)とが予め記憶されている。図6に示すように、シャント電流ishが判定値a以上となったタイミングでコンバータ制御部15dはスイッチング素子Q4に駆動パルスを入力して、スイッチング素子Q4をオン状態にする。その後、回路電流が判定値b以下になったタイミングで、コンバータ制御部15dはスイッチング素子Q4をオフさせる。
前述のようにスイッチング素子Q1とQ4のスイッチングのタイミングを誤ると回路に逆流電流が発生してしまう。これを防ぐためにスイッチング素子Q1とQ4をオンさせるタイミングをずらすが、ここでスイッチング素子Q1とQ4の何れを先にオンさせるかが問題となる。
ここで、ドレイン逆電流とは、スイッチング素子のソースからドレインの向きに流れる電流を意味している。寄生ダイオード飽和電圧とは、ドレイン逆電流が寄生ダイオードに通流した場合に寄生ダイオードで発生する電圧降下を意味している。
前述のようにスイッチング素子Q1の寄生ダイオードD1の逆回復時間はスイッチング素子Q4の寄生ダイオードD4の逆回復時間に対して相対的に小さい。そして、それぞれの寄生ダイオードの飽和電圧は図7のような関係になる。
この場合、面積Sの領域での損失は、スイッチング素子Q4のオン抵抗の部分と、スイッチング素子Q1の寄生ダイオードでの通流損の合計である。前述したように、スイッチング素子Q1の寄生ダイオードの通流損はスイッチング素子Q4の寄生ダイオードの通流損よりも大きい。そのため、スイッチング素子Q1→Q4の順にスイッチングした場合と比較して面積Sの部分での損失が大きくなってしまう。
そして、スイッチング素子Q1,Q2の寄生ダイオードの飽和電圧Vfは、スイッチング素子Q3,Q4の寄生ダイオードの飽和電圧Vfよりも相対的に高い。さらに、同期整流制御時のスイッチング素子のオンの順番として、ゼロクロス検出後にリアクトルL1に接続されている側のスイッチング素子、すなわち寄生ダイオードの飽和電圧Vfが高い素子スイッチング素子Q1,Q2を先にオン状態にし、その後シャント電流ish(若しくは回路電流is)が判定値aに到達したらリアクトルに接続されていない側のスイッチング素子、すなわち寄生ダイオードの飽和電圧が低い側のスイッチング素子Q3,Q4をオン状態にする。
以上のように同期整流制御を行うことで、電力変換装置1を高効率に駆動することが可能となる。
部分スイッチング制御は、スイッチング素子Q1〜Q4のうち、リアクトルL1に接続されている2つのスイッチング素子Q1,Q2を交互にオン/オフさせてリアクトルL1を短絡させる動作を所定回数行う制御モードである。このような制御により、電源力率の改善による高調波電流の低減と、直流電圧の昇圧を行うことができる。
なお、図8は、2ショットすなわち半周期あたり2回だけリアクトルL1を短絡させる場合の例である。
まず、「力率改善動作」とは、スイッチング素子Q1,Q2の双方を一時的にオン状態にすることで、リアクトルL1を介して力率改善電流isp(図8(b)参照)を流す動作である。
また、「同期整流動作」とは、交流電源電圧vsの極性に基づいてスイッチング素子Q1〜Q4を制御し、平滑コンデンサC1を介して回路電流isを流す動作である。なお、上述した同期整流制御(図5、図6参照)は、この「同期整流動作」を継続的に行う制御モードである。
まず、「力率改善動作」について説明する。
例えば、交流電源電圧vsが正の半サイクルの期間においてコンバータ制御部15dは、スイッチング素子Q3をオフ状態に維持するとともに(図8(f)参照)、スイッチング素子Q4をオン状態に維持する(図8(g)参照)。
また、コンバータ制御部15dは、交流電源電圧vsのゼロクロス後から一定時間tdelの経過後、スイッチング素子Q2をオンにするとともに(図8(e)参照)、スイッチング素子Q1をオフにする(図8(d)参照)。このときに流れる力率改善電流ispの経路について、図9を参照して説明する。
交流電源電圧vsが正の極性のときに力率改善動作を行うと、図9の破線矢印で示すように、交流電源G→リアクトルL1→スイッチング素子Q2→スイッチング素子Q4→交流電源G、の短絡経路において、力率改善電流ispが流れる。なお、スイッチング素子Q4は後述する同期生流動作時を想定した場合であるため、短絡電流ispは寄生ダイオードD4ではなく、オン抵抗の部分に通流している。このときリアクトルL1には、以下の(数式2)で表されるエネルギが蓄えられる。なお、(数式2)に示すIspは、短絡電流ispの実効値である。
なお、交流電源電圧vsが負の極性である期間では、図示は省略するが、交流電源G→スイッチング素子Q3→スイッチング素子Q1→リアクトルL1→交流電源Gの短絡経路において、短絡電流isp(力率改善電流)が流れる。
図8(e)に示すように、スイッチング素子Q2によって「力率改善動作」を行った後、コンバータ制御部15dは「同期整流動作」を行う。すなわち、コンバータ制御部15dは、スイッチング素子Q1をオフからオンに切り替えるとともに(図8(d)参照)、スイッチング素子Q2をオンからオフに切り替える(図8(e)参照)。なお、この区間、スイッチング素子Q3はオフ状態に維持される(図8(f)参照)。
例えば交流電源電圧vsが正の極性の場合を例に説明する。この場合、前述のようにスイッチング素子Q3は常時オフ状態である。交流電源電圧のゼロクロス後、所定時間tdelが経過した後にスイッチング素子Q2がオンとなって力率改善動作を行い、力率改善電流が回路に通流する。その後、スイッチング素子Q4は上述した同期整流制御の場合と同様に、シャント電流ishの検出が判定値aを超えたタイミングでオン状態となり、その後判定値bを下回ったタイミングでスイッチング素子Q4はオフ状態となる。
このようにスイッチング素子Q4を制御することで、前述の同期整流動作の場合と同様に、部分スイッチング制御においても、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q4を用いて同期整流動作を行うため、高効率動作が可能である。
このようにスイッチング素子Q1〜Q4が制御されることで、リアクトルL1に蓄えられたエネルギが平滑コンデンサC1に放出され、平滑コンデンサC1の直流電圧が昇圧される。なお、同期整流動作における電流経路は、上述した同期整流モードにおける電流経路(図5の破線矢印を参照)と同様である。
なお、図8(g)に示すように、スイッチング素子Q4を所定のタイミングで制御している理由は、同期整流による高効率動作を行う他、前述した平滑コンデンサC1から交流電源へ逆流電流が流れることを防止するためでもある。なお、スイッチング素子Q1,Q2を交互にオン/オフする際のタイミングや回数は、適宜設定できる。
次に、部分スイッチング制御におけるスイッチング素子Q1〜Q4の駆動パルスの設定について、さらに詳しく説明する。
なお、図10(a)〜(e)の横軸は、時間である。図10(a)は、正の半サイクルにおける交流電源電圧vsを示す。図10(b)は、回路電流is、短絡電流isp、および正弦波状の理想電流である。図10(c),(d),(e)は、スイッチング素子Q2,Q4,Q1の駆動パルスである。図10(b)の「理想電流」に示すように、正弦波状の回路電流isが交流電源電圧vsに対して同相で流れることが理想的である。
なお、交流電源電圧vsが負の極性の半サイクルについても、交流電源電圧vsが正の極性の場合と同様に、スイッチング素子Q1〜Q4の駆動パルスが設定される。これによって、力率改善動作と同期整流動作を行う。
高速スイッチング制御は、スイッチング素子Q1〜Q4のうち、リアクトルL1に接続されている2つのスイッチング素子Q1,Q2を交互にオン/オフする動作を所定周期で繰り返す制御モードである。
図11は、高速スイッチング制御における交流電源電圧vs、回路電流is、力率改善電流isp、シャント電流ish、およびスイッチング素子Q1〜Q4の駆動パルスの時間的変化を示す説明図である。
高速スイッチング制御では、部分スイッチング制御で説明した「力率改善動作」と「同期整流動作」とが所定周期で交互に繰り返される。
なお、高負荷時には比較的大きな回路電流isが流れるため、それに伴って高調波が発生しやすくなる。本実施形態では、高負荷時に高速スイッチング制御を行うことで、回路電流isを正弦波に近づけるようにしている。これによって、力率を改善することで高調波を抑制できる。
電力変換装置1における回路電流is(瞬時値)は、以下の(数式3)で表される。ここで、Vsは交流電源電圧vsの実効値であり、Kpは電流制御ゲインであり、Vdは直流電圧であり、ωは角周波数である。
なお、昇圧比mは、負荷検出部14によって検出される負荷に基づき、昇圧比制御部15b(図9参照)によって設定される。例えば、負荷が大きいほど、昇圧比mも大きな値に設定される。
なお、図12の横軸は、交流電源電圧vsが正の半サイクルにおける時間(正の半サイクルの開始時からの経過時間)であり、縦軸は、スイッチング素子Q1,Q2のオンデューティd_Q1,d_Q2である。
破線で示すスイッチング素子Q1のオンデューティd_Q1は、例えば、交流電源電圧Vs(実効値)に比例するように設定されている。二点鎖線で示すスイッチング素子Q2のオンデューティd_Q2は、1.0からスイッチング素子Q1のオンデューティd_Q1を減算した値として設定される。
図13の横軸は、交流電源電圧vsの正の半サイクルが開始された時点からの経過時間(時間)であり、縦軸は、交流電源電圧vs(瞬時値)および回路電流is(瞬時値)である。
図14の横軸は、交流電源電圧vsの正の半サイクルが開始された時点からの経過時間(時間)であり、縦軸は、高速スイッチング制御におけるスイッチング素子Q2のオンデューティである。
次に本実施形態の電力変換装置の過電流保護について説明する。
図15は、同期整流制御を実行しているときに過電流が通流して、保護制御を行う場合の説明図である。図中の波形HIN_1は、コンバータ制御部15dから駆動回路IC1のHIN端子(図2参照)に出力される、スイッチング素子Q1の駆動パルスである。また、LIN_1は、コンバータ制御部15dから駆動回路IC1のLIN端子に出力される、スイッチング素子Q2の駆動パルスである。また、HIN_2は、コンバータ制御部15dから駆動回路IC2のHIN端子に出力される、スイッチング素子Q3の駆動パルスである。また、LIN_2は、コンバータ制御部15dから駆動回路IC2のLIN端子に出力される、スイッチング素子Q4の駆動パルスである。
vtrは、駆動回路IC1のGND端子を基準としたITrip端子の電圧波形である。実際には、点線のような負電圧が発生しているが、駆動回路IC1は、負電圧の範囲で駆動しないため(0V〜Vccの範囲で駆動する)、ITrip端子では、点線のような負電圧は検出されない。Faultは、駆動回路IC1のFault端子の出力電圧波形である。
また、図15は同期整流制御を実行しているときに、過電流保護を行う場合の各部の波形を示す図である。
図15の出力電圧波形Faultにおいて、区間T1は、交流電源電圧vsが正の半サイクルの領域である。また、図15の出力電圧波形Faultにおいて、区間T2は、交流電源電圧vsが負の半サイクルの領域である。図16は、正の半サイクルにおける回路電流isの流れを示す図である。また、図17は、負の半サイクルにおける回路電流isの流れを示す図である。
同期整流制御を行うため、図16に示す正の半サイクルでは、スイッチング素子Q1,Q4をオン状態にする。また、図17に示す負の半サイクルでは、スイッチング素子Q2とQ3をオン状態にする。
その後、図15に示す区間T3の領域になり、再び交流電源電圧vsが正の半サイクルになる。
図18は、部分スイッチング制御を実行しているときに、過電流保護を行う場合の各部の波形を示す図である。
上述した図15と同様に、区間T1,T3は交流電源電圧vsの正の半サイクル、区間T2は交流電源電圧vsの負の半サイクルの区間である。また、部分スイッチング制御として、2ショットの場合の例を示している。
区間T1,T2では、特に問題なく部分スイッチング制御が動作している。但し、図示の例では、区間T3において、何らかの理由により、1ショット目のオン時間が伸びてしまい、回路電流isが電流閾値thaを超えている。
この力率改善動作が終了し、スイッチング素子Q1とQ4がオン状態となる同期整流動作に移行すると、シャント抵抗器R1に電流が流れるようになる。従って、過電流として電流検出が可能となる。そして、この同期整流動作の区間で過電流を検出し、スイッチング素子Q1〜Q4をオフ状態にすることで、同期整流動作や部分スイッチング制御を停止させ、各部の回路を保護する。実際には、図6の場合と同様に、スイッチング素子Q1〜Q4をオフさせるまで時間dt13が経過する。
次に、平滑コンデンサC1の両端(直流電圧Vd)が短絡し、過電流が流れた場合の保護制御に関して説明する。
図20は、平滑コンデンサC1すなわち直流電圧Vdが短絡したときに、過電流保護を行う場合の第1の波形図である。
そこで、本実施形態の電力変換装置1においては、スイッチング素子Q1,Q2を駆動する駆動回路IC1の内部に、過電流を検出した場合に回路上で強制的にスイッチング素子Q1,Q2をオフにする保護機能を備えている。
図21は、比較例において、直流電圧Vdが短絡した場合の短絡電流istの電流経路を示す図である。上述した本実施形態の構成(図2参照)では、駆動回路IC2のHIN端子およびLIN端子と、駆動回路IC1のFault端子との間に、接続点N7を介してダイオードD5,D6(伝達素子)がそれぞれ接続されている。これに対して、図21に示す比較例においては、ダイオードD5,D6が設けられていない点が相違する。
図23において区間T1,T2では、部分スイッチング制御が正常に実行されている。但し、交流電源電圧vsが正の半サイクルである区間T3において、力率改善動作をするために本来はオフになるはずのスイッチング素子Q1が何らかの理由で誤ってオンになり、短絡電流ist(図22参照)が発生する。
一方、立ち上がりのスピードの速い短絡電流istに対しては、回路的に素早くスイッチング素子Q1〜Q4をオフさせることで保護を行っている。
このように本実施形態の電力変換装置は、過電流や短絡電流から素子を確実に保護することが可能である。そして、駆動回路IC2のように保護機能の無い安価な駆動回路ICを使用しつつも、素子の保護を行うことができる。
コンバータ制御部15d(図1参照)は、例えば、負荷が比較的小さい低負荷領域では同期整流制御を行い、定格運転領域では部分スイッチング制御を行い、負荷が比較的大きい高負荷領域では高速スイッチング制御を行う。なお、負荷が非常に小さいときにダイオード整流制御を行ってもよいし、また、ダイオード整流を行わないようにしてもよい。
また、図24(b)は、高速スイッチング制御における正の半サイクルでの交流電源電圧vsおよび回路電流isの波形図である。図24(b)に示すピーク値is2は、高速スイッチング制御における回路電流isのピーク値である。
図24(b)に示すように、高速スイッチング制御における回路電流isのピーク値is2は、部分スイッチング制御における回路電流isのピーク値is1よりも小さくなっている。
以上のように、本実施形態よれば、低負荷時には同期整流制御を行うことで、スイッチング素子Q1〜Q4に積極的に電流を流すようにしている。これによって、寄生ダイオードD1〜D4での損失を抑制し、電力変換を高効率で行うことができる。
<空気調和機の構成>
次に、本発明の第2実施形態による空気調和機Wの構成を説明する。以下の説明において、図1〜図24の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図25は、第2実施形態に係る空気調和機Wの概略構成図である。図示のように、空気調和機Wは、室内機U1と、室外機U2と、両者を接続する配管kと、リモコンReと、を有している。空気調和機Wは、周知のヒートポンプサイクルで冷媒を循環させることによって、空調(冷房運転、暖房運転、除湿運転等)を実行する機器である。リモコンReは、室内機U1との間で所定の各種信号(運転/停止指令、設定温度の変更、タイマの設定、運転モードの変更等)を送受信するものである。
なお、空気調和機Wは、冷房用であってもよいし、また、暖房用であってもよい。また、冷房時と暖房時とで冷媒の流れる向きを切り替える四方弁(図示せず)を設けてもよい。
次に、本実施形態における電力変換装置1の構成および動作について説明する。
本実施形態における電力変換装置1のハードウエア構成は、第1実施形態のもの(図1,図2参照)と同様であるが、図1に示した負荷Hは、本実施形態においてはモータ41aに対応する。また、本実施形態においては、制御部15は、電流検出部11(図1参照)で検出される回路電流Is(実効値)と、所定の閾値I1(第1閾値),I2(第2閾値)との大小を比較し、その結果に応じて電力変換装置1の制御モードを切り替える点が第1実施形態とは異なる。そこで、制御モードを切り替える処理について説明する。
図27において、回路電流Isが閾値I1未満である領域は、負荷の大きさ(すなわち、実効値である回路電流Is)が比較的小さい領域であり、空気調和機Wにおいては「中間運転領域」と呼ぶ。この領域において、制御部15は、制御モードとして「同期整流制御」を選択し、高効率化を図るようにしている。
図28は、電力変換装置1の制御部15が実行する制御プログラムのフローチャートである。なお、図28の「START」時において、モータ41a(図26参照)が駆動しているものとする。
ステップS101において制御部15は、電流検出部11が検出した回路電流Is(実効値)を読み込む。
ステップS102において制御部15は、ステップS101で読み込んだ回路電流Isが閾値I1(第1閾値)未満であるか否かを判定する。すなわち、制御部15は、回路電流Isが「中間運転領域」(図27参照)に含まれるか否かを判定する。
ステップS103,S105,S106のうち何れかの処理を行った後、制御部15の処理は「START」に戻る(RETURN)。
なお、回路電流Isが非常に小さい場合には、第1実施形態で説明したダイオード整流制御(図3,4参照)を行うようにしてもよい。
本実施形態によれば、負荷の大きさすなわち回路電流Isの大きさに応じて制御モードを切り替えることで、電力変換装置1の高効率化を図るとともに、高調波を抑制できる。このような電力変換装置1を備えることで、エネルギ効率(すなわち、APF:Annual Performance Factor)が高く、省エネ化を図った空気調和機Wを提供できる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、若しくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
図29は、第1の変形例に係る電力変換装置1Aのブロック図である。
図29に示す電力変換装置1Aは、第1実施形態の電力変換装置1(図1参照)において、電流検出部11と交流電源Gとの間にリアクトルL2を追加した構成になっている。リアクトルL2は、接続点N2と交流電源Gとを接続する配線hbに設けられている。このようにリアクトルL2を設けることで、第1実施形態で説明した「力率改善動作」に伴うノイズを低減できる。
図30は、第2の変形例に係る電力変換装置1Bのブロック図である。
図30に示す電力変換装置1Bは、接続点N1を介してリアクトルL1に接続されるスイッチング素子Q1,Q2として、MOSFETではなく、IGBT(Insulated-Gate-Bipolar-Transistor)を用いている点が、第1実施形態(図1参照)とは異なっている。このようにスイッチング素子Q1,Q2としてIGBTを用いても、第1実施形態と同様の効果が奏される。なお、スイッチング素子Q1,Q2に並列に接続されるダイオードD1,D2として、FRD(Fast-Recovery-Diode)やSiC−SBD(Silicon-Carbide-Schokky Barrier-Diodes)を用いてもよい。
また、スイッチング素子Q1〜Q4として、オン抵抗が0.2Ω以下のものを用いることが好ましい。これによって、スイッチング素子Q1〜Q4における導通損失を低減できる。
図31は、第3の変形例に係る電力変換装置1Cのブロック図である。
図31に示す電力変換装置1Cは、図1に示した第1実施形態の電力変換装置1に対して、配線haに新たに電流センサCTを追加した構成となっている。例えば、電流センサCTには、カレントトランスやホール素子を用いるとよい。この位置に電流センサCTを配置することで、同期整流(全波整流)時の回路電流だけでなく、力率改善動作時の短絡電流ispも検出可能となる。
図32は、図31の回路構成で部分スイッチング制御(2ショット)を行った場合における交流電源電圧vs、回路電流is、力率改善電流isp、シャント電流ishおよびスイッチング素子Q1〜Q4の駆動パルスの時間的変化を示す波形図である。
図33は、第4の変形例に係る電力変換装置の制御系統等のブロック図である。第1実施形態の構成(図2参照)と比較すると、伝達素子であるダイオードD5,D6に代えて、トランジスタTr1,Tr2を適用した点が異なっている。トランジスタTr1,Tr2は、駆動回路IC1が出力する出力電圧波形Faultが0Vになると、オン状態になり、駆動回路IC2のHIN端子およびLIN端子に電圧0Vを印加する。なお、トランジスタTr1,Tr2に代えて、IGBTやMOSFET等、他のスイッチング素子を適用してもよい。このような構成においても、平滑コンデンサC1に発生する短絡電流に対して、各部の保護を迅速に行うことが可能である。
図34は、他の種々の変形例に係る電力変換装置の制御モードの切替えに関する説明図である。図中の制御方法X1〜X8は、他の種々の変形例における制御モードの選択方法を示したものである。なお、これら変形例における電力変換装置のハードウエア構成は、第1,第2実施形態のものと同様である。
また、例えば、制御方法X2で示すように、負荷が閾値I1以上である場合には、同期整流制御を含む高速スイッチング制御を行い、負荷が閾値I1未満である場合には、同期整流制御を行うようにしてもよい。
また、例えば、制御方法X4に示すように、負荷が閾値I1以上である場合には、ダイオード整流制御を含む部分スイッチング制御を行い、負荷が閾値I1未満である場合には、同期整流制御を行うようにしてもよい。このようにダイオード整流制御を行うことで、交流電源電圧vsの半サイクルにおいて、オン状態にするスイッチング素子が1つで済むため、制御の簡略化を図ることができる。
上記各実施形態では、電流検出部11(図1参照)の検出値である回路電流Isに基づいて制御モードを切り替える場合について説明したが、制御モードを切り替えるために他の検出値を用いてもよい。例えば、配線ha,hb(図1参照)に流れる電流と正の相関を有する「負荷」を、負荷検出部14(図1参照)によって検出し、この「負荷」の大きさに基づいて制御モードを切り替えるようにしてもよい。例えば、直流電圧検出部13の検出値(出力電圧)に基づいて、制御モードを切り替えるようにしてもよい。なお、負荷が大きくなるにつれて出力電圧も高くなるため、複数の閾値によって分けられる負荷領域と出力電圧との関係は、図27と同様になる。
また、スイッチング素子Q1〜Q4に、それぞれ、整流ダイオード(図示せず)を逆並列に接続してもよい。また、各実施形態では、電力変換装置1が2レベルのコンバータである構成について説明したが、例えば、3レベルや5レベルのコンバータにも適用できる。
2 インバータ
10 ブリッジ回路
11 電流検出部
15 制御部
15d コンバータ制御部(電流センサ)
41a モータ
42 室外熱交換器
43 膨張弁
44 室内熱交換器
C1 平滑コンデンサ
D5,D6 ダイオード(伝達素子)
a 判定値(第1の判定閾値)
b 判定値(第2の判定閾値)
Tr1,Tr2 (伝達素子)
I1 閾値(第1閾値)
I2 閾値(第2閾値)
IC1 駆動回路(第1の駆動回路)
IC2 駆動回路(第2の駆動回路)
J1 第1レグ
J2 第2レグ
Kp 電流制御ゲイン
L1 リアクトル
Q1 スイッチング素子(第1スイッチング素子)
Q2 スイッチング素子(第2スイッチング素子)
Q3 スイッチング素子(第3スイッチング素子)
Q4 スイッチング素子(第4スイッチング素子)
Q4(第4スイッチング素子) スイッチング素子
R1 シャント抵抗器(電流センサ)
Vd 直流電圧
Vf 飽和電圧
W 空気調和機
is 回路電流(電流)
ist 短絡電流(所定電流)
LIN端子(入力端子)
HIN端子(入力端子)
Claims (17)
- 第1スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子に直列に接続され前記第1スイッチング素子とともに第1レグを構成する第2スイッチング素子と、第3スイッチング素子と、前記第3スイッチング素子に直列に接続され前記第3スイッチング素子とともに第2レグを構成する第4スイッチング素子と、を有し、前記第1レグと前記第2レグとを並列接続したブリッジ回路と、
交流電源と前記第1レグ間に設けられたリアクトルと、
前記ブリッジ回路に接続され、前記ブリッジ回路から印加される電圧を平滑化し、直流電圧として出力する平滑コンデンサと、
前記第1ないし第4スイッチング素子を制御する制御部と、
前記平滑コンデンサの負極と前記第2スイッチング素子との間に設けられた電流センサと、
前記第1および第2スイッチング素子を駆動するとともに、前記ブリッジ回路に流れる電流における過電流の有無を検出し、前記過電流を検出した場合に所定の電圧信号を出力する出力端子を有する第1の駆動回路と、
前記第3および第4スイッチング素子を駆動する第2の駆動回路と、
前記第1の駆動回路の前記出力端子と、前記第2の駆動回路の入力端子との間に接続され、前記電圧信号を前記入力端子に伝達する伝達素子と、
を有することを特徴とする電力変換装置。 - 前記電流センサは、前記平滑コンデンサの負極と、前記第2および第4スイッチング素子の接続点との間に接続されたシャント抵抗器を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、
前記第1または第2スイッチング素子のうち電流が流れる側のスイッチング素子である第1レグ内通流素子をオン状態にし、しかる後に前記第3または第4スイッチング素子のうち電流が流れる側のスイッチング素子である第2レグ内通流素子をオン状態にする機能と、
前記第2レグ内通流素子をオン状態にした後に前記第2レグ内通流素子をオフ状態にし、しかる後に前記第1レグ内通流素子をオフ状態にする機能と、
前記第1ないし第4スイッチング素子のうち前記第1レグ内通流素子および前記第2レグ内通流素子以外のスイッチング素子をオフ状態に維持する機能と、
を有し、これによって前記ブリッジ回路に同期整流を実行させる
ことを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、
前記ブリッジ回路に通流する電流が第1の判定閾値以上になると、前記第2レグ内通流素子をオン状態にする機能と、
前記電流が第2の判定閾値以下になると、前記第2レグ内通流素子をオフ状態にする機能と、
を有する
ことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、
前記第1および第2スイッチング素子のオン/オフ状態を交互に切り替える力率改善動作を実行する機能を有する
ことを特徴とする請求項2ないし4の何れか一項に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、少なくとも前記力率改善動作を実行していない状態で、前記ブリッジ回路に通流する瞬時電流を検出する機能を有する
ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。 - 前記第1の駆動回路は、前記シャント抵抗器に前記第2スイッチング素子から前記平滑コンデンサの負極の向きに所定電流が通流すると、過電流保護動作を実行する機能を有し、
前記制御部は、前記シャント抵抗器に前記平滑コンデンサの負極から前記第2スイッチング素子の向きに所定電流が通流すると、前記第1ないし第4スイッチング素子をオフにする機能を有する
ことを特徴とする請求項2ないし6の何れか一項に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、前記ブリッジ回路に流れる電流の大きさが第1閾値未満である場合は制御モードとして同期整流制御を選択し、前記ブリッジ回路に流れる電流の大きさが前記第1閾値以上であって、かつ、前記第1閾値よりも大きい第2閾値未満である場合は前記制御モードとして部分スイッチング制御を選択し、前記ブリッジ回路に流れる電流の大きさが前記第2閾値以上である場合は前記制御モードとして高速スイッチング制御を選択する機能を有し、
前記同期整流制御は、前記第1または第2スイッチング素子のうち電流が流れる側のスイッチング素子である第1レグ内通流素子をオン状態にし、しかる後に前記第3または第4スイッチング素子のうち電流が流れる側のスイッチング素子である第2レグ内通流素子をオン状態にし、前記第1ないし第4スイッチング素子のうち前記第1レグ内通流素子および前記第2レグ内通流素子以外のスイッチング素子をオフ状態に維持する制御モードであり、
前記部分スイッチング制御は、前記第1および第2スイッチング素子を交互にオン/オフする動作を、前記交流電源の電圧の半サイクルごとに所定回数行う制御モードであり、
前記高速スイッチング制御は、前記第1および第2スイッチング素子を、前記部分スイッチング制御におけるオン/オフ周期よりも短い周期で、交互にオン/オフする動作を所定周期で繰り返す制御モードである
ことを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れか一項に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、過電流を検出した場合に、前記同期整流制御、前記部分スイッチング制御または前記高速スイッチング制御を停止する機能を有する
ことを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、前記過電流を検出した場合に、前記直流電圧を供給している負荷を停止させる機能を有する
ことを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。 - 前記伝達素子は、制御信号に応じてオン/オフ状態を切り替えられる素子である
ことを特徴とする請求項1ないし請求項10の何れか一項に記載の電力変換装置。 - 前記第1ないし第4スイッチング素子は、スーパージャンクションMOSFET、SiC−MOSFET、または窒化ガリウム素子である
ことを特徴とする請求項1ないし11の何れか一項に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、前記力率改善動作を実行する際に、前記第1または第2スイッチング素子と、前記第3または第4スイッチング素子とを同時にオン状態にする機能を有する
ことを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、前記第1および第2スイッチング素子を交互にオン/オフする動作を、前記交流電源の電圧の半サイクルごとに所定回数行う機能を有する
ことを特徴とする請求項6または13に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、前記第1および第2スイッチング素子を、交互にオン/オフする動作を所定周期で繰り返す機能を有する
ことを特徴とする請求項6または13に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、
前記部分スイッチング制御および前記高速スイッチング制御のうち一方から他方に制御モードを切り替える際、前記直流電圧の変動を抑制するように、複数の前記第1ないし第4スイッチング素子のオンデューティを徐々に変化させる
ことを特徴とする請求項10に記載の電力変換装置。 - 直流電圧を出力する電力変換装置と、
前記直流電圧を交流電圧に変換するインバータと、
前記交流電圧によって駆動されるモータを有する圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、室内熱交換器と、室外熱交換器と、を有する冷媒回路と、
を有し、前記電力変換装置は、
第1スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子に直列に接続され前記第1スイッチング素子とともに第1レグを構成する第2スイッチング素子と、第3スイッチング素子と、前記第3スイッチング素子に直列に接続され前記第3スイッチング素子とともに第2レグを構成する第4スイッチング素子と、を有し、前記第1レグと前記第2レグとを並列接続したブリッジ回路と、
交流電源と前記第1レグ間に設けられたリアクトルと、
前記ブリッジ回路に接続され、前記ブリッジ回路から印加される電圧を平滑化し、直流電圧として出力する平滑コンデンサと、
前記第1ないし第4スイッチング素子を制御する制御部と、
前記平滑コンデンサの負極と前記第2スイッチング素子との間に設けられた電流センサと、
前記第1および第2スイッチング素子を駆動するとともに、前記ブリッジ回路に流れる電流における過電流の有無を検出し、前記過電流を検出した場合に所定の電圧信号を出力する出力端子を有する第1の駆動回路と、
前記第3および第4スイッチング素子を駆動する第2の駆動回路と、
前記第1の駆動回路の前記出力端子と、前記第2の駆動回路の入力端子との間に接続され、前記電圧信号を前記入力端子に伝達する伝達素子と、
を有することを特徴とする空気調和機。
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