JP2017165809A - 水性インクジェットインキ - Google Patents

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    • C09D11/38Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes

Abstract

【課題】本発明の目的は、難吸収性基材等の印刷基材上において、インキの濡れ性不足に起因する白抜け、及び、色相の異なるインキ液滴の合一に起因する色境界にじみや凝集むらのない、高品質な印刷物を作成可能であり、かつ、保存安定性や、インクジェットノズルからの吐出性に優れた水性インクジェットインキを提供することにある。【解決手段】少なくとも、顔料、水溶性有機溶剤、および、界面活性剤(A)を含む水性インクジェットインキであって、前記水溶性有機溶剤としてグリフィン法によるHLB値が8以下である水溶性有機溶剤を水性インクジェットインキ全量に対し10〜50重量%含有し、前記界面活性剤(A)が、グリフィン法によるHLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)を含有することを特徴とする、水性インクジェットインキである。【選択図】 なし

Description

本発明は、難吸収性基材等の印刷基材上において、インキの濡れ性不足に起因する白抜
け、及び、色相の異なるインキ液滴の合一に起因する色境界にじみや凝集むらのない、高
品質な印刷物を作成可能であり、かつ、保存安定性や、インクジェットノズルからの吐出
性に優れた水性インクジェットインキに関する。
デジタル印刷は、オフセット印刷等の従来の有版印刷とは違い、版を必要としないこと
から、コスト削減や省スペース化が実現可能である。中でもインクジェット記録方式は、
非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出、付着させて文字や画像を得る
ものである。この方式によれば、使用する装置の騒音が小さく、操作性やカラー化が容易
であり、かつ記録部材として紙基材を使用することができるという利点があるため、オフ
ィスや家庭での出力機として広く用いられている。
またインクジェット技術の向上により、産業用途においてもデジタル印刷の出力機とし
ての利用が期待され、実際にポリ塩化ビニル、PET等のプラスチック基材に対し、溶剤
インキやUVインキを印刷する装置が市販されている。しかし近年、環境や人に対する有
害性への配慮・対応といった点から、溶剤やモノマーに対する使用規制が進められており
、代わりとして水性インキの需要が高まっている。
インクジェット用の水性インキとして、特許文献1、2、3のように、普通紙や写真光
沢紙のような専用紙を印刷対象としたものの開発が古くからなされている。一方近年では
、インクジェット記録方式の用途拡大が期待されており、アート紙、コート紙、微塗工紙
のような難吸収性基材への直接印刷のニーズが高まっている。
しかし、水性インキの主溶媒である水は表面張力が高いため、上記のような難吸収性基
材上では濡れ広がりにくく、また基材中への浸透もしにくいことから、難吸収性基材上に
印刷を行う際、濡れ広がりが不十分であることに起因する白抜け、及び、色相の異なる未
乾燥のインキ液滴同士が合一することに起因する色境界にじみや凝集むらが発生し、画質
の低下につながっていた。
一般に、濡れ広がり性の改善には界面活性剤が用いられる。例えば特許文献4には、界
面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを使用することで、フェザリング等
の画像欠陥を抑制し画質を改善するとともに、インクジェットノズルからの吐出特性の低
下を抑制したインキが開示されている。確かにこの方法によれば、上記特許文献4で用い
られているXEROX社製4200紙等の吸水性の高い基材に対しては、フェザリング抑
制効果は見られるものの、本発明において課題としている、コート紙等の難吸収性基材に
対しては、白抜け、色境界にじみや凝集むらを抑えることができない。上記界面活性剤で
は、インキを十分に濡れ広がらせることができず、また、乾燥性不足に起因するインキ液
滴同士の合一が生じやすいためだと考えられる。
以上のように従来は、特に難吸収性基材に対し、白抜け、色境界にじみや凝集むらのな
い、高品質な印刷物を作成可能であり、かつ、インクジェットノズルからの吐出性に優れ
た水性インクジェットインキは存在しない状況であった。
特開2001−354888号公報 特開2004−210996号公報 特開2008−247941号公報 特開2012−211260号公報
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、難吸収性基材等
の印刷基材上において、インキの濡れ性不足に起因する白抜け、及び、色相の異なるイン
キ液滴の合一に起因する色境界にじみや凝集むらのない、高品質な印刷物を作成可能であ
り、かつ、保存安定性や、インクジェットノズルからの吐出性に優れた水性インクジェッ
トインキを提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ね、特定のHLB値を有する有機
溶剤と界面活性剤を併用することを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち本発明は、少なくとも、顔料、水溶性有機溶剤、および、界面活性剤(A)を
含む水性インクジェットインキであって、前記水溶性有機溶剤としてグリフィン法による
HLB値が8以下である水溶性有機溶剤を水性インクジェットインキ全量に対し10〜5
0重量%含有し、前記界面活性剤(A)が、グリフィン法によるHLB値が3以下である
アセチレンジオール系界面活性剤(a1)を含有することを特徴とする、水性インクジェ
ットインキに関する。
また本発明は、前記界面活性剤(A)が、更にグリフィン法によるHLB値が4以下で
あるポリシロキサン系界面活性剤(a2)を含有することを特徴とする、上記記載の水性
インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記界面活性剤(A)が、更にグリフィン法によるHLB値が8〜20
であるポリシロキサン系界面活性剤(a3)を含有することを特徴とする、上記記載の水
性インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)
の含有量が、水性インクジェットインキ全量に対し0.5〜5.0重量%であることを特
徴とする、上記記載の水性インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記HLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)の含
有量と、前記HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)の含有量
との比が、0.2:1.0〜3.3:1.0であることを特徴とする、上記記載の水性イ
ンクジェットインキに関する。
また本発明は、前記HLB値が8以上20以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a
3)の含有量と、前記HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)
の含有量との比が、0.1:1.0〜2.0:1.0であることを特徴とする、上記記載
の水性インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記HLB値が8以下である水溶性有機溶剤が、ポリオール系溶剤を含
むことを特徴とする、上記記載の水性インクジェットインキに関する。
また本発明は、更に、炭素数8〜36のアルキル鎖を有する水溶性樹脂を含有すること
を特徴とする、上記記載の水性インクジェットインキに関する。
また本発明は、前記水溶性樹脂の含有量が、水性インクジェットインキ全量に対し0.
5〜10重量%であることを特徴とする、上記記載の水性インクジェットインキに関する
また本発明は、上記記載の水性インクジェットインキが、基材上に印刷されてなる印刷
物に関する。
本発明により、難吸収性基材等の印刷基材上において、インキの濡れ性不足に起因する
白抜け、及び、色相の異なるインキ液滴の合一に起因する色境界にじみや凝集むらのない
、高品質な印刷物を作成可能であり、かつ、保存安定性や、インクジェットノズルからの
吐出性に優れた水性インクジェットインキを提供することが可能となった。
以下に、本発明のインクジェットインキ(以下、単に「インキ」とも記載する)の好適
な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるもので
は無く、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される変形例も含まれる。また、特
に断りのない限り、「部」「%」は、「重量部」「重量%」を表す。
従来技術でも説明した通り、水性インキの主溶媒である水は表面張力が高く、基材に対
し濡れ広がりにくい特性を有しており、白抜け、色境界にじみや凝集むらといった画像品
質の悪化の原因となる。画像品質を向上させるためには、インキの表面張力を低下させる
ことが有効であり、一般的に、界面活性剤や疎水性水溶性溶剤がインキ中に添加され、表
面張力の低下が図られている。しかしながらただ表面張力を低下させただけでは、濡れ広
がったインキ液滴同士が合一することで、やはり色境界にじみや凝集むらが発生してしま
い、画像品質の改善にはつながらない。また上記材料を過剰に使用すると、インキ中の顔
料が凝集し保存安定性の低下につながったり、インクジェットノズルからインキが溢れて
しまったりすることで吐出性が悪化してしまうといった、他の問題も生じてしまう。
上記課題を解決すべく本発明者らが鋭意検討した結果、特定のHLB値を有する有機溶
剤と界面活性剤を併用することで、上記課題を解決できることを見出した。
本発明では、グリフィン法によるHLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活
性剤(a1)を使用することを特徴の一つとする。HLB値は材料の親水・疎水性を表す
指標であり、HLB値が特に小さいアセチレンジオール系界面活性剤(a1)は、記録媒
体上に着弾後、数十マイクロ秒以下という極微小の時間でインキ液滴表面に配向し、イン
キの濡れ性を著しく向上させるとともに、着弾直後〜初期における液滴同士の合一を抑制
しているものと考えられる。また、インキ液滴が素早く濡れ広がることで表面積が大きく
なり、乾燥や基材への浸透の効率を向上させることで、やはりインキ液滴の合一抑制に寄
与していると考えられる。
一方、上記のようにHLBが小さい、すなわち疎水性が強い材料を水性インキに使用す
ると、経時による分離や、他の材料に影響を及ぼすことによる保存安定性の悪化といった
問題が生じてしまう。そこで本発明では、更にHLB値が8以下である水溶性有機溶剤を
一定量添加し、上記問題点の解決を図っている。中程度の疎水性である水溶性有機溶剤を
併用することで、上記のアセチレンジオール系界面活性剤(a1)がインキ中に相溶化し
、分離することなく安定に存在できるとともに、他の材料への影響も最小限となり、結果
として保存安定性や吐出性が改善するものと考えられる。
以上のように、白抜け、色境界にじみ、凝集むらのない、高品質な印刷物を作成可能で
あり、かつ、保存安定性や吐出性に優れるインキを得るためには、特定のHLB値を有す
る有機溶剤と界面活性剤を併用することが必須不可欠である。なお、上記のメカニズムは
推論であり、何ら本発明を限定するものではない。
以下に本実施形態の主要となる各成分について述べる。
<アセチレンジオール系界面活性剤(a1)>
上記の通り、本発明ではグリフィン法によるHLB値が3以下であるアセチレンジオー
ル系界面活性剤(a1)を使用することを特徴の一つとする。なお好ましいHLB値は1
.0以上2.9以下であり、より好ましくは2.0以上2.8以下である。上記の通り、
HLB値が3以下のアセチレンジオール界面活性剤(a1)は、インキ液滴表面への配向
速度に優れることから、濡れ性を良化させるとともに液滴の合一を抑制することができる
と考えられる。また、HLB値が8以下の水溶性有機溶剤と併用することで、インキの保
存安定性や吐出性を好適なレベルのまま維持することが可能となる。
なお、HLB(Hydrophile−Lipophile Balance)値とは
、材料の親水・疎水性を表すパラメータの一つである。HLB値の算出方法にはグリフィ
ン法、デイビス法、川上法等種々の方法があるが、本発明ではグリフィン法を用いてHL
B値の算出を行う。
一般にグリフィン法は、非イオン性の材料において用いられ、その親水・疎水性の程度
を表すものとして知られており、対象の材料の分子量を用いて、下記式(1)のようにし
て求められる。なお、HLB値は小さいほど材料の疎水性が高く、大きいほど材料の親水
性が高い。
一般式(1):
HLB値=20×(親水性部分の分子量の総和)÷(材料の分子量)
HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)の添加量は、インキ
全量に対し0.5重量%以上5.0重量%以下であることが好ましく、より好ましくは0
.7重量%以上4重量%以下、更に好ましくは1.0重量%以上、3.0%重量%以下で
ある。0.5重量%以上であれば、界面活性剤としての機能を十分に発現させることがで
き、また5.0重量%以下であれば、インキの保存安定性や吐出性を好適なレベルに維持
することが可能となる。
本発明において使用できる、HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤
(a1)の具体例として、例えば2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−
ジオール、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール、ヘキサ
デカ−8−イン−7,10−ジオール、4,7−ジプロピル−デカ−5−イン−4,7−
ジオール、6,9−ジメチル−テトラデカ−7−イン−6,9−ジオール、3,6−ジイ
ソプロピル−2,7−ジメチルオクタ−4−イン−3,6−ジオール、オクタデカ−9−
イン−8,11−ジオール、7,10−ジメチルヘキサデカ−8−イン−7,10−ジオ
ール、5,8−ジブチルドデカ−6−イン−5,8−ジオール、4,7−ジイソブチル−
2,9−ジメチル−デカ−5−イン−4,7−ジオール、5,14−ジエチル−8,11
−ジメチルオクタデカ−9−イン−8,11−ジオール等を挙げることができる。中でも
、水性インキとの相溶性の観点から、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−
5,8−ジオール、ヘキサデカ−8−イン−7,10−ジオール、6,9−ジメチル−テ
トラデカ−7−イン−6,9−ジオールを用いることが好ましい。なお、上記の化合物は
1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。また上記の化合物は、公知の合
成方法により合成したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよい。
<ポリシロキサン系界面活性剤>
本発明では、HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)に加え
、ポリシロキサン系界面活性剤を併用することが好ましい。一般にポリシロキサン系界面
活性剤は、アセチレンジオール系界面活性剤に比べ、液体表面への配向速度が遅く、また
色境界にじみや凝集むらを更に改善できることから好ましい。また、ポリシロキサン系界
面活性剤を用いることで、印刷物に撥水性や耐摩擦性を付与するとともに、インキの表面
張力や吐出性を制御することもでき、前記観点からも好ましく使用される。
本発明では、HLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)、及び/ま
たはHLB値が8以上20以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a3)を、HLB値
が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)とともに用いることが好ましい
。なお、上記ポリシロキサン系界面活性剤のHLB値もグリフィン法を用いて算出される
HLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)は、ポリシロキサン系界
面活性剤の中でもインキ中での配向が早く、また表面張力低下能に優れているため、イン
キの濡れ性を向上させる効果を有している。一方、HLB値が8以上20以下であるポリ
シロキサン界面活性剤(a3)は、HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活
性剤(a1)や、HLB値が4以下のポリシロキサン系界面活性剤(a2)と比べ、特に
優れた液滴合一抑制効果を有する。上記より本発明では、HLB値が4以下であるポリシ
ロキサン系界面活性剤(a2)、及びHLB値が8以上20以下であるポリシロキサン系
界面活性剤(a3)をともに使用することが特に好ましい。
本発明において好適に用いられるポリシロキサン系界面活性剤は、下記一般式(2)ま
たは一般式(4)で表される化合物である。
一般式(2):
Figure 2017165809
一般式(2)中、pは0以上の整数、及びqは1以上の整数である。またRは下記一般
式(3)で、Rは炭素数1〜6のアルキル基で示される。
一般式(3):
Figure 2017165809
一般式(3)中、mは1〜6の整数、nは0〜50の整数、oは0〜50の整数であり、
n+oは1以上の整数で示される。Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または(
メタ)アクリル基である。
一般式(4):
Figure 2017165809
一般式(4)中、rは1〜80の整数を示す。またRは上記一般式(3)で示される。
上記一般式(2)で表される化合物は、インキの表面張力、濡れ性や吐出性の調整への
寄与が大きい。また一般式(4)で表される化合物は、基材上でのインキ液滴同士の合一
抑制性やインキの保存安定性(表面張力の安定性)を増す効果がある。本発明では、HL
B値も加味したうえで、上記材料を適宜選択し、使用することができる。
上記一般式(2)、(4)で示したポリシロキサン系界面活性剤は、公知の合成方法に
より合成したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよい。一般式(2)で表される化
合物の市販品の例として、東レ・ダウコーニング社製のSF8428,FZ−2162,
8032ADDITIVE,SH3749,FZ−77,L−7001,L−7002,
FZ−2104,FZ−2110,F−2123,SH8400,SH3773M;ビッ
クケミー社製のBYK−345,BYK−346,BYK−347,BYK−348,B
YK−349;エボニックデグサ社製のTegowet250,Tegowet260,
Tegowet270,Tegowet280;信越化学工業社製のKF−351A,K
F−352A,KF−353,KF−354L,KF355A,KF−615A,KF−
640,KF−642,KF−643;日信化学工業社のシルフェイスSAGシリーズ等
が挙げられる。
また一般式(4)で表される化合物の市販品の例として、東レ・ダウコーニング社製の
BY16−201,SF8427;ビックケミー社製のBYK−331,BYK−333
,BYK−UV3500;エボニックデグサ社製のTegoglide410,Tego
glide432,Tegoglide435,Tegoglide440,Tegog
lide450等が挙げられる。
<HLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)>
HLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)は、上記の通り、主にイ
ンキの濡れ性に寄与するものであり、そのHLB値は、2.0以上3.8以下であること
が好ましく、より好ましくは2.4以上3.6以下である。
HLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)の添加量は、インキ全重
量に対し、0.1重量%以上4.0重量%以下であることが好ましく、より好ましくは0
.5重量%以上3.0重量%以下、更に好ましくは1.0重量%以上2.5重量%以下で
ある。含有量を上記範囲に収めることにより、基材に対する優れた濡れ性を有し、また、
吐出性、及び保存安定性の優れたインキを得ることができる。
また、HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)の含有量を1
としたときの、HLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)の含有量の
比は、0.2〜3.3が好ましく、0.4〜2.5がより好ましく、特に好ましくは0.
5〜1.5である。一般に複数の界面活性剤を併用した場合、各界面活性剤の水性インキ
中への相溶性が変化していると考えられ、含有量の比を上記範囲に収めることにより、各
界面活性剤の相溶性が好適なものとなると考えられる。
本発明のHLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)は、上記の通り
インキの濡れ性に寄与する材料であることから、インキの表面張力に対する寄与の大きい
一般式(2)で表される構造を有することが特に好ましい。
<HLB値が8以上20以下であるポリシロキサン界面活性剤(a3)>
HLB値が8以上20以下であるポリシロキサン界面活性剤(a3)は、主に基材上で
の液滴同士の合一を抑制するために用いられるものであり、そのHLB値は、10以上1
8以下であることがより好ましく、更に好ましくは12以上16以下である。
HLB値が8以上20以下であるポリシロキサン界面活性剤(a3)の添加量としては
、インキ全重量に対し、0.05重量%以上1.0重量%以下が好ましく、より好ましく
は0.1重量%以上0.8重量%以下、更に好ましくは0.2重量%以上0.7重量%以
下である。含有量を上記範囲に収めることにより、基材上でのインキ液滴の合一が生じに
くく、かつ、保存安定性、及び吐出性の優れたインキを得ることができる。
また、HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)の含有量を1
としたときの、HLB値が8以上20以下であるポリシロキサン界面活性剤(a3)の含
有量の比は、0.1〜2.0であることが好ましく、より好ましくは0.15〜1.5で
あり、更に好ましくは0.2〜1.0である。含有量の比を上記範囲に収めることにより
、各界面活性剤の相溶性が好適なものとなると考えられる。
本発明のHLB値が8以上20以下であるポリシロキサン界面活性剤(a3)は、上記
の通り基材上でのインキ液滴同士の合一抑制性に寄与する材料であり、一般式(4)で表
される構造を有することが特に好ましい。
<その他の界面活性剤>
本発明では、上記効果を阻害しない範囲で、上記以外の界面活性剤を用いることもでき
る。界面活性剤としては用途に合わせて様々なものが知られているが、インキの表面張力
を好適なものに保持し、濡れ性や吐出性を確保する観点、及び、親水性材料と安定に共存
できる点から、上記以外のアセチレン系、グリコールエーテル系、フッ素系等の界面活性
剤を使用することができる。
<水溶性有機溶剤>
上記のように、本発明ではHLB値が8以下である水溶性有機溶剤を、インキ全量に対
し10〜50重量%含有することを特徴とする。上記HLB値が8以下である水溶性有機
溶剤は、併用するHLB値の小さい界面活性剤を水中に相溶させる機能を有していると考
えられる。従って、親水性を損なわない範囲内でHLB値が小さいものを用いることが好
ましい。具体的には、HLB値が1以上7.8以下であることが好ましく、2以上7.6
以下であることが特に好ましい。なお、上記水溶性有機溶剤のHLB値もグリフィン法を
用いて算出される。
また水溶性有機溶剤の沸点は、1気圧下において180℃以上250℃以下の範囲内で
あることが好ましく、180℃以上230℃以下である水溶性有機溶剤を含むことが更に
好ましい。沸点が180℃以上である水溶性有機溶剤を使用することで、インクジェット
ヘッドのノズル界面で外気と接しているインキの乾燥を抑制でき、結果としてインキの吐
出安定性が向上する。また、沸点を250℃以下とすることで、印刷基材上での乾燥を好
適なものに維持し、色境界にじみや凝集むらといった画像品質の低下を更に抑えることが
できる。
本発明で好適に用いることができる、HLB値が8以下である水溶性有機溶剤の具体例
として、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,2
−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパン
ジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6
−ヘキサンジオール等のポリオール系溶剤;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、
プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル
、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチ
ルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコール
モノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレン
グリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノエーテル系溶剤;
プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ト
リプロピレングリコールジメチルエーテル等のプロピレングリコールジエーテル系溶剤;
3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール等のメトキシブタ
ノール系溶剤等が挙げられる。上記の中でも、1気圧下における沸点が180℃以上25
0℃以下である溶剤である、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4
−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,3−ブタ
ンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル
−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエー
テル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルが特に好ましく用いられる。
本発明では、上記に例示した好ましく用いられる溶剤のうち、ポリオール系溶剤を選択
することが特に好ましい。HLB値が8以下であるポリオール系溶剤を使用したインキは
、他のHLB値が8以下である水溶性有機溶剤を使用したときに比べ、保存安定性や吐出
性が特に優れている。推測ではあるが、ポリオール系溶剤はヒドロキシル基を複数有して
おり、併用するアセチレンジオール系界面活性剤が有するヒドロキシル基や、ポリシロキ
サン系界面活性剤が有する酸素原子との間に水素結合を形成することで、前記界面活性剤
と水との相溶効果を更に高めているものと考えられる。
更に、前記ポリオール系溶剤として1,2−アルカンジオールを使用することが最も好
ましい。1,2−アルカンジオールは親水性ユニットであるヒドロキシル基と疎水性ユニ
ットであるアルキル基とが局在化しており、水に対する親和性が高い一方、インキの表面
張力を好適な範囲まで低下させることができ、インキの濡れ性を向上させ、画像品質に優
れた印刷物が得られると考えられる。上記例示した化合物中、本発明において最も好まし
く用いられる、HLB値が8以下である1,2−アルカンジオールとして1,2−ブタン
ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールを挙げることができる
HLB値が8以下である水溶性有機溶剤の含有量としては、上記の通り、インキ全量に
対し10重量%以上50重量%以下である必要があり、好ましくは15重量%以上40重
量%以下、更に好ましくは20重量%以上30重量%以下である。10重量%以上とする
ことで、HLB値の小さい界面活性剤を十分に相溶化させることができ、保存安定性や吐
出性を確保できる。また50重量%以下とすることで、インキ粘度を好適な範囲に収める
ことができ、吐出性を良好なものとできるため好ましい。
また、HLB値が8以下である水溶性有機溶剤は、HLB値が3以下であるアセチレン
ジオール系界面活性剤(a1)を相溶化させる材料であることから、本発明においては、
両者の含有比も重要なポイントとなる。HLB値が8以下である水溶性有機溶剤の含有量
は、HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)の含有量を1とし
たとき、5〜100であることが好ましく、10〜70であることがより好ましく、15
〜40であることが特に好ましい。両者の含有比率を上記範囲内に納めることで、HLB
値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)をインキ中に好適に溶解させ
ることができる。
なお、本発明の効果が小さくならない程度の好適な含有量の範囲であれば、上記以外の
水溶性有機溶剤を単独もしくは複数併用することが可能である。具体的には、エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコ
ール−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノペンチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、
ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルブチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブ
チルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコール
メチルブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコー
ルジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリ
コールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチ
レングリコールメチルブチルエーテル、グリセリン、2−ピロリドン、N−メチルオキサ
ゾリジノン、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
<水溶性樹脂>
本発明では、印刷物の塗膜耐性を向上させる点から、バインダー樹脂を添加することが
好ましい。一般にインクジェットインキに使用されるバインダー樹脂としては、水溶性樹
脂と樹脂微粒子が知られている。このうち樹脂微粒子は水溶性樹脂と比較して高分子量で
あること、また樹脂微粒子はインキ粘度を低くすることができ、より多量の樹脂をインキ
中に含有することができることから、印刷物の耐性を高めるのに適している。樹脂微粒子
として使用される樹脂の種類としては、アクリル系、スチレンアクリル系、ウレタン系、
スチレンブタジエン系、塩化ビニル系、ポリオレフィン系等が挙げられる。中でも、イン
キの保存安定性、印刷物の耐性の面を考慮するとアクリル系、スチレンアクリル系の樹脂
微粒子が好ましく使用される。
ただし、インキ中のバインダー樹脂が樹脂微粒子である場合は、前記樹脂微粒子の最低
造膜温度(MFT)を考慮する必要がある。MFTの低い樹脂微粒子を使用した場合、イ
ンキ中に添加される水溶性有機溶剤によって樹脂微粒子のMFTがさらに低下し、室温で
あっても樹脂微粒子が融着や凝集を起こす結果、インクジェットヘッドノズルの目詰まり
が発生することがある。樹脂微粒子の場合、一度成膜してしまうとインキに再溶解しない
ため、固着した樹脂成分によって吐出性が損なわれてしまう。前記問題を回避するために
は、樹脂微粒子を構成する単量体を調整することにより、前記樹脂微粒子のMFTを60
℃以上にすることが好ましい。なお上記MFTは、例えばテスター産業社製MFTテスタ
ーによって測定することができる。
本発明では、樹脂自身に溶解性があるためインクジェットヘッドノズルでの目詰まりが
起きにくく吐出性に優れる点、構成材料を選択することでHLB値の低い界面活性剤の相
溶化剤として機能させることができる点を考慮すれば、バインダー樹脂として水溶性樹脂
を使用することが好ましい。
中でも、前記水溶性樹脂が疎水ユニットであるアルキル鎖を有し、その炭素数が8〜3
6であることが特に好ましい。前記疎水ユニットを有する水溶性樹脂は、上記のようにH
LB値の低い界面活性剤の相溶化剤として機能させることができ、印刷時の画質やインキ
の保存安定性がさらに向上するためである。
水溶性樹脂骨格内に有するアルキル基は、直鎖であっても分岐していても差し支えない
が、直鎖状のものがより好ましい。直鎖のアルキル基としてはラウリル基(C12)、ミリ
スチル基(C14)、セチル基(C16)、ステアリル基(C18)、アラキル基(C20)、ベ
ヘニル基(C22)、リグノセリル基(C24)、セロトイル基(C26)、モンタニル基(C
28)、メリッシル基(C30)、ドトリアコンタノイル基(C32)、テトラトリアコンタ
ノイル基(C34)、ヘキサトリアコンタノイル基(C36)等が挙げられる。またアルキル
基の炭素数として、好ましくは炭素数10〜30であり、更に好ましくは炭素数18〜2
4である。
アルキル鎖を有する水溶性樹脂の種類としては、アクリル系、スチレンアクリル系、ウ
レタン系、ポリオレフィン系等が挙げられる。中でも、インキの保存安定性、印刷物の耐
性の面も考慮すると、上記樹脂微粒子の場合と同様、アクリル系、スチレンアクリル系の
水溶性樹脂が好ましく使用される。なお本発明では、水溶性樹脂として公知の合成方法に
より合成したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよい。またその構成についても特
に制限はなく、例えばランダム構造、ブロック構造、櫛形構造、星型構造等を任意に用い
ることができる。
バインダー樹脂として水溶性樹脂を使用する場合、重量平均分子量が5,000以上5
0,000以下の範囲内である事が好ましく、10,000以上40,000以下の範囲
内である事がより好ましい。重量平均分子量を5,000以上とすることで、印刷物の塗
膜耐性を良好なものとすることができ、重量平均分子量を50,000以下とすることで
、インクジェットヘッドからの吐出安定性を良好なものにできる。
なお、バインダー樹脂の重量平均分子量は常法によって測定することができる。例えば
、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製
、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の
重量平均分子量として測定される値である。
水溶性樹脂を選択する際には酸価も重要であり、酸価が1〜80mgKOH/gである
事が好ましく、5〜50mgKOH/gである事がより好ましい。酸価を1mgKOH/
g以上とすることで、インキが固化してしまった後でも再度溶解させることが可能となり
、インクジェットヘッドノズル上での目詰まりを抑制し、印刷安定性が向上する。また酸
価が80mgKOH/g以下であれば、耐水性に優れた印刷物が得られるため好ましい。
水溶性樹脂の添加量は、インキ全量に対し0.5重量%以上10重量%以下が好ましく
、より好ましくは1重量%以上8重量%以下、更に好ましくは2重量%以上6重量%以下
である。水溶性樹脂添加量が0.5重量%以上であれば、HLB値の低い界面活性剤を十
分に相溶化させることができ、インキの保存安定性を向上させることができる。また10
重量%以下であれば、インキ粘度を好適な範囲内に抑えることができるとともに、吐出性
に優れたインキとすることができる。
<顔料>
本発明では、顔料として、無機顔料、及び有機顔料のいずれも使用できる。無機顔料の
一例として、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウ
ム、ホワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、タルク、ベントナイト、黒
色酸化鉄、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレンジ、ク
ロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロ
ム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン
、ビクトリアグリーン、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリ
カブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオレット、及びコバルトバイオレッ
ト、等が挙げられる。
また有機顔料として、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、キナクリ
ドン顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、染料レーキ顔料、蛍光顔料等が挙
げられる。
具体的にカラーインデックスで例示すると、シアン顔料としてはC.I.Pigmen
t Blue 1、2、3、15:1、15:3、15:4、15:6、16、21、2
2、60、64等が挙げられる。
またマゼンタ顔料としてはC.I.Pigment Red 5、7、9、12、31
、48、49、52、53、57、97、112、120、122、146、147、1
49、150、168、170、177、178、179、184、188、202、2
06、207、209、238、242、254、255、264、269、282、C
.I.Pigment Violet 19、23、29、30、32、36、37、3
8、40、50等が挙げられる。
またイエロー顔料としてはC.I.Pigment Yellow 1、2、3、12
、13、14、16、17、20、24、74、83、86、93、94、95、109
、110、117、120、125、128、129、137、138、139、147
、148、150、151、154、155、166、168、180、185、213
等が挙げられる。
またブラック顔料としては、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラック
が挙げられる。例えば、これらのカーボンブラックであって、一次粒子径が11〜40n
m、BET法による比表面積が50〜400m2/g、揮発分が0.5〜10重量%、p
H値が2〜10等の特性を有するものが好適である。このような特性を有する市販品とし
て、例えば、No.33、40、45、52、900、2200B、2300、MA7、
MA8、MCF88(以上、三菱化学製)、RAVEN1255(コロンビアンカーボン
製)、REGA330R、400R、660R、MOGUL L、ELFTEX415(
以上、キャボット製)、Nipex90、Nipex150T、Nipex160IQ、
Nipex170IQ、Nipex75、Printex85、Printex95、P
rintex90、Printex35、PrintexU(以上、エボニックデグサ製
)等があり、いずれも好ましく使用することができる。
カーボンブラックのほかにも、本発明で使用することができるブラック顔料としては、
例えば、アニリンブラック、ルモゲンブラック、アゾメチンアゾブラック等が挙げられる
。また、上記のシアン顔料、マゼンタ顔料、イエロー顔料や、下記のブラウン顔料、オレ
ンジ顔料等の有彩色顔料を複数使用し、ブラック顔料とすることもできる。
また、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック以外の顔料としてはC.I.Pigme
nt Green 7、10、36、C.I.Pigment Brown 3、5、2
5、26、C.I.Pigment Orange 2、5、7、13、14、15、1
6、24、34、36、38、40、43、62、63、64、71等が挙げられる。
本発明における顔料の含有率は、インキ全量に対して0.1重量%以上15重量%以下
であることが好ましく、より好ましくは0.5重量%以上10重量%以下であり、1重量
%以上8重量%以下が特に好ましい。
<顔料分散樹脂>
長期間のインキの安定性を維持するため、上記の顔料はインキ中に分散して使用される
。顔料の分散方法には、顔料を酸化処理や樹脂被覆等により顔料を表面改質し、分散剤な
しで分散させる方法や、界面活性剤や樹脂を分散剤として使用し分散させる方法があるが
、本発明では印刷物の光沢を向上させるとともに、より保存安定性や吐出性に優れたイン
キとするために、顔料分散樹脂を使用して顔料を分散することが好ましい。
顔料分散樹脂の種類としては特に制限はないが、例えば、アクリル系、スチレンアクリ
ル系、マレイン酸系、スチレンマレイン酸系、ウレタン系、エステル系、アミド系、イミ
ド系樹脂等が挙げられる。中でも、顔料の吸着を強固にし、顔料分散体を安定化させると
いう観点から、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系
樹脂から選択される1種以上の樹脂を用いることが好ましい。またその構成についても特
に制限はなく、例えばランダム構造、ブロック構造、櫛形構造、星型構造等を任意に用い
ることができる。
また、樹脂骨格内に炭素数10〜36のアルキル基を有する顔料分散樹脂を用いる事が
、インキの保存安定性の観点、及びHLB値の小さい界面活性剤との相溶性の観点から好
ましい。なお、アルキル基を有する樹脂を合成する方法として、基本となる樹脂骨格がも
つカルボン酸等の官能基へアルキル基を有するアルコールやアミンを縮合させる方法や、
樹脂合成時にアルキル基を有するモノマーを使用することでアルキル基を有する樹脂を合
成する方法が挙げられる。
顔料分散樹脂の分子量は、重量平均分子量が1,000以上100,000以下の範囲
内である事が好ましく、5,000以上50,000以下の範囲である事がより好ましい
。重量平均分子量を前記範囲とすることにより、顔料を水中で安定的に分散することがで
きるとともに、吐出安定性を良好なものとできるため好ましい。なお、顔料分散樹脂の重
量平均分子量は、上記のバインダー樹脂の場合と同様に測定することができる。
また顔料分散樹脂の酸価は、50〜400mgKOH/gであることが好ましい。酸価
が50mgKOH/g以上であれば、顔料分散樹脂が水に対し溶解しやすくなり、分散体
の粘度も低く抑えることができる。また、400mgKOH/g以下であれば、界面活性
剤との相互作用を好適なものとすることができ、インキの粘度の上昇を防ぐことができる
。顔料分散樹脂の酸価は、好ましくは100〜350mgKOH/gであり、更に好まし
くは150〜300mgKOH/gである。
また顔料分散樹脂は水への溶解度を上げるために、樹脂中の酸基を塩基で中和してある
ことが好ましい。塩基としてはアンモニア水、ジメチルアミノエタノール、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン等の有機塩基や水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等の無機塩基等を使用することができる。
顔料と顔料分散樹脂との重量比率は2/1〜100/1であることが好ましい。顔料分
散樹脂の比率を上記範囲に収めることで、顔料分散体やインキの粘度を低く保つことがで
きるとともに、分散性や、粘度、分散等の安定性が向上する。顔料と顔料分散樹脂の比率
としてより好ましくは20/9〜50/1、更に好ましくは5/2〜25/1であり、最
も好ましくは20/7〜20/1である。
<水>
本発明のインキに含まれる水としては、種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イ
オン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。本発明の水の含有量は、インキ全量
に対し20〜90重量%の範囲であることが好ましい。
<その他の成分>
また本発明のインキは、上記の成分の他に、必要に応じて所望の物性値を持つインキと
するために、消泡剤、防腐剤等の添加剤を適宜に添加することができる。これらの添加剤
の添加量としては、インキの全重量に対して、0.01重量%以上10重量%以下が好適
である。
<記録媒体>
本実施形態のインキは、難吸収性基材に特に好適に用いることができる。難吸収性基材
とは、水を吸収し難い、もしくは吸収速度が遅い記録媒体のことであり、具体的には、ブ
リストー法(J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87)により測定した、水に
対する吸収係数が0〜0.6ml/m2msec1/2であるものを指す。なお上記の吸収係
数は、例えば熊谷理機工業社製自動走査吸液計を用いることで測定することができる。具
体的には上記装置と水を使用し、接触時間100〜1000ミリ秒の間で得られた水の吸
液量(ml/m2)と接触時間の平方根(msec1/2)の関係図から、最小二乗法により
求められる直線の勾配を吸収係数とする。
難吸収性基材の具体例として、例えばコート紙、アート紙、キャスト紙、微塗工紙、合
成紙の様な紙基材;ポリカーボネート、硬質塩ビ、軟質塩ビ、ポリスチレン、発砲スチロ
ール、PMMA、ポリプロピレン、ポリエチレン、PET等のプラスチック基材;アルミ
、ステンレス等の金属基材;ガラス等が挙げられるがこれらに限定されない。なお、本実
施形態のインクジェットインキは、普通紙、布帛、木材等の難吸収性基材以外のものにも
好適に用いることができる。
<印刷方法>
本発明のインクジェットインキを印刷する方法として、インクジェットヘッドのノズル
からインキを吐出させ、印刷基材上にインキ液滴を付着させる方法が用いられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、以下の記載に
おいて、「部」「%」及び「比率」とあるものは特に断らない限り重量基準である。
<シアン顔料分散液1の製造例>
顔料としてLIONOGEN BLUE FG−7358G(C.I.Pigment
Blue15:3、トーヨーカラー社製)を20部、顔料分散樹脂としてスチレンアクリ
ル樹脂(スチレン:アクリル酸:ベヘニルメタクリレート=35:30:35(重量比)
のランダム重合体、分子量:16000、酸価:250)の水性化溶液(不揮発分20%
)を15部、水65部を混合し、ディスパーで予備分散した後、直径0.5mmのジルコ
ニアビーズ1800gを充填した容積0.6Lのダイノーミルを用いて本分散を行い、シ
アン顔料分散液1を得た。
<イエロー顔料分散液2の製造例>
顔料をLIONOL YELLOW TT−1405G(C.I.PigmentYe
llow14、トーヨーカラー社製)に変えた以外は、シアン顔料分散液と同様の方法で
、イエロー顔料分散液2を得た。
<マゼンタ顔料分散液3の製造例>
顔料をFASTOGEN Super Magenta RTS(C.I.Pigme
ntRed122、DIC社製)に変えた以外は、シアン顔料分散液と同様の方法で、マ
ゼンタ顔料分散液3を得た。
<ブラック顔料分散液4の製造例>
顔料をPrinteX85(カーボンブラック、オリオンエンジニアドカーボンズ社製
)に変えた以外は、シアン顔料分散液と同様の方法で、ブラック顔料分散液4を得た。
<水溶性樹脂1の製造例>
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、ブタノール93.4
部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱し、重合性モノマーとし
てスチレン20部、メタクリル酸10部、メチルメタクリレート70部、および重合開始
剤としてV−601(和光純薬製)9部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行っ
た。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V−601(和光純薬製)0.
9部を添加し、さらに110℃で1時間反応を続けて、樹脂1の溶液を得た。前記顔料分
散樹脂の重量平均分子量を測定したところ、約12000であった。
さらに、室温まで冷却した後、ジメチルアミノエタノールを37.1部添加し中和したの
ち、水を100部添加し水性化した。その後100℃以上に加熱し、ブタノールを水と共
沸させてブタノールを留去したのち、固形分が50%になるように調整することで、水溶
性樹脂1の水性化溶液(固形分50%)を得た。
<水溶性樹脂2〜4の製造例>
重合性モノマーとして、表1記載の材料及び量を用いた以外は、水溶性樹脂1と同様の
合成方法を用いることで、水溶性樹脂2〜4の水性化溶液(固形分50%)を得た。
表1
Figure 2017165809
<アセチレンジオール系界面活性剤の合成>
特開2002−356451号明細書、実施例1記載の方法を利用し、原料ケトンとし
てメチルイソアミルケトンを用いることで、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデ
シン−5,8−ジオールを合成した。なお、前記化合物のHLB値は2.7である。また
同様にして、原料ケトンとしてジ−n−プロピルケトン(4−ヘプタノン)を用いること
で4,7−ジプロピル−デカ−5−イン−4,7−ジオール(HLB値=2.7)を、メ
チルヘキシルケトン(2−オクタノン)を用いることで、7,10−ジメチルヘキサデカ
−8−イン−7,10−ジオール(HLB値=2.4)を、メチルイソブチルケトンを用
いることで、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(HLB値
=3.0)を合成した。
なお実施例では、市販品であるサーフィノール440(エアープロダクツ社製、HLB
値=8.0)、及びサーフィノール465(エアープロダクツ社製、HLB値=13.0
)もアセチレンジオール系界面活性剤として使用した。
<ポリシロキサン系界面活性剤1の合成例>
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、エチレングリコール
アリルメチルエーテル360gと、塩化白金酸の0.5重量%トルエン溶液0.5gとを
仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を70℃に加熱したのち、シロキサン鎖の両末
端が水素原子であるヘキサデカメチルオクタシロキサン480gを30分かけて滴下した
。次いで、反応容器内を110℃まで加熱し、攪拌しながら3時間保持することで、上記
材料を反応させた。反応終了後、低沸分を減圧下で留去することで、ポリエーテル変性シ
ロキサン1を得た。なお前記ポリエーテル変性シロキサン1は、一般式(4)の構造で表
され、r=6であり、またR1は一般式(3)においてm=3、n=1、o=0、R3=C
3のものである。また前記化合物のHLB値は3.8である。
<ポリシロキサン系界面活性剤2の合成例>
エチレングリコールアリルメチルエーテルの添加量を180gとし、またヘキサデカメ
チルオクタシロキサンの代わりに、中心のケイ素原子に水素原子が1個結合しているヘプ
タメチルトリシロキサンを200g用いた以外は、ポリシロキサン系界面活性剤1と同様
の方法により、ポリシロキサン系界面活性剤2を得た。なお前記ポリエーテル変性シロキ
サン1は、一般式(2)の構造で表され、p=0、q=1、R2=CH3であり、またR1
は一般式(3)においてm=3、n=1、o=0、R3=CH3のものである。また前記化
合物のHLB値は4.6である。
<ポリシロキサン系界面活性剤3の合成例>
エチレングリコールアリルメチルエーテルの代わりに、ジエチレングリコールアリルメ
チルエーテルを500g用い、またヘキサデカメチルオクタシロキサンの代わりに、シロ
キサン鎖の両末端が水素原子であるヘキサメチルトリシロキサンを180g用いた以外は
、ポリシロキサン系界面活性剤1と同様の方法により、ポリシロキサン系界面活性剤3を
得た。なお前記ポリエーテル変性シロキサン3は、一般式(4)の構造で表され、r=1
であり、またR1は一般式(3)においてm=3、n=2、o=0、R3=CH3のもので
ある。また前記化合物のHLB値は19.5である。
なお実施例では、市販品であるTegowet280(エボニックデグサ社製、HLB
値=3.5)、Tegoglide440(エボニックデグサ社製、HLB値=13.5
)及びBYK−333(ビックケミー社製、HLB値=10.1)もポリシロキサン系界
面活性剤として使用した。
<インキ1C、1M、1Y、1Kの製造例>
シアン顔料分散液1を20部、1,2−ブタンジオール25部、2,5,8,11−テ
トラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール1部、を混合容器に順次投入したのち、イ
ンキ全体で100部になるように水を加えて調整し、ディスパーで十分に均一になるまで
攪拌した。その後、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、ヘッドつまりの原
因となる粗大粒子を除去し、インキ1Cを作製した。
なお、上記シアン顔料分散液1に代えて、イエロー顔料分散液2、マゼンタ顔料分散液
3ブラック顔料分散液4をそれぞれ用いる以外は上記インキ1Cの場合と同様にして、イ
ンキ1Y、1M、1Kを作製した。
<インキ2〜49の製造例>
表2〜4記載の原料を用いてインキ1Cの製造例と同様にして、インキ2〜49(それ
ぞれC、Y、M、Kの4色)の作製を行った。
Figure 2017165809
Figure 2017165809
Figure 2017165809
<実施例1〜45、比較例1〜4>
作製したインキ1〜49を用いて以下の評価を行った。なお、評価結果は表2〜4に示
す通りである。
<評価1:ベタ部の白抜けの評価>
京セラ社製ヘッド(QA06NTB)を搭載したインクジェット吐出装置により、周波
数20kHz、600×600dpiの印字条件で、上記1C〜49Cのシアンインキを
吐出し、印字率100%のベタ印刷を行った。なお、印刷基材としてUPM Fines
s Gloss紙(コート紙)を用いた。印刷後、50℃エアオーブンを用いて印刷物を
3分間乾燥させ、印刷物の白抜け度合をルーペ及び目視で確認することで、白抜けの評価
を行った。評価基準は下記のとおりであり、◎、○、△評価が実用可能領域である。
◎:ルーペ及び目視で白抜けが見られなかった
○:ルーペでは僅かに白抜けが見られたが、目視で白抜けが見られなかった
△:目視で僅かに白抜けが見られた
×:目視で明らかに白抜けが見られた
<評価2:色間の境界にじみの評価>
京セラ社製ヘッド(QA06NTB)を4個、印刷基材の搬送方向に並べて設置したイ
ンクジェット吐出装置を準備し、上流側から、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの
インキを充填した。続いて、評価1と同じ印刷基材を準備し、前記ヘッドの下部を一定速
度で通過させた。その際、周波数20kHz、600×600dpiの印字条件で、各ヘ
ッドからインキを吐出させ、1cm×1cmの100%ベタパッチを、各色が隣り合うよ
うに印刷した。印刷後、50℃エアオーブンを用いて印刷物を3分間乾燥させ、ベタの色
間の境界にじみの度合をルーペ及び目視で確認することで、境界にじみを評価した。評価
基準は下記のとおりであり、◎、○、△評価が実用可能領域である。
◎:ルーペ及び目視で色間の境界にじみが見られなかった
○:ルーペでは僅かに色間の境界にじみが見られたが、目視では見られなかった
△:目視で僅かに色間の境界にじみが見られた
×:目視で明らかに色間の境界にじみが見られた
<評価3:凝集むらの評価>
評価1と同様の印刷基材、及び印字条件で、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの
各色について、印字率10%から100%まで10%刻みとなるように、グラデーション
パターンを印刷した。印刷後、50℃エアオーブンを用いて印刷物を3分間乾燥させ、印
字率20%、50%、80%の印刷部分の凝集むらの度合をルーペ及び目視で確認するこ
とで、凝集むらの評価を行った。評価基準は下記のとおりであり、◎、○、△評価が実用
可能領域である。なお表2〜4には、評価を行った4色のうち、最も結果の悪かった色の
結果のみを示した。
◎:印字率20、50、80%のいずれの箇所においても、ルーペ及び目視で凝集む
らが見られなかった
○:印字率20、50、80%のいずれか1箇所以上において、ルーペでは凝集むら
が見られたが、目視では見られなかった
△:印字率20、50、80%のいずれか1箇所以上において、目視で僅かに凝集む
らが見られた
×:印字率20、50、80%のいずれか1箇所以上において、目視で明らかに凝集
むらが見られた
<評価4:吐出性の評価>
評価1と同様の印刷基材、及び印字条件で、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの
各色について、印字率100%のベタ印刷を行った。印刷後、25℃の環境下で一定時間
インクジェット吐出装置を待機させた後、再度、同様の印刷基材、及び印字条件で、印字
率100%のベタ印刷を行った。その際、ベタの打ち始めの部分が印刷されているか目視
及びルーペで確認を行うことで、吐出性の評価を行った。評価基準は下記のとおりであり
、◎、○、△評価が実用可能領域である。なお表2〜4には、評価を行った4色のうち、
最も結果の悪かった色の結果のみを示した。
◎:3時間待機させた後に印刷しても、打ち始めの部分に欠けが見られなかった
○:3時間待機させた後に印刷すると、打ち始めの部分に欠けが見られたが、2時間
待機時には欠けが見られなかった
△:2時間待機させた後に印刷すると、打ち始めの部分に欠けが見られたが、2時間
待機時には欠けが見られなかった
×:1時間待機させた後に印刷しても、打ち始めの部分に欠けが見られた
<評価5:乾燥性の評価>
評価2と同様の吐出装置、印刷基材、及び印字条件で、シアン、マゼンタ、イエローそ
れぞれの印字率100%ベタを掛け合わせ、印字率300%ベタを印刷した。50℃エア
オーブンを用いて、所定の時間加熱させた後、印刷物を指で触ることで、印刷物の乾燥性
の評価を行った。評価基準は下記のとおりであり、◎、○、△評価が実用可能領域である

◎:オーブン投入から1分後、指で触ってもインキが付着しなかった
○:オーブン投入から1分後には指にインキが付着したが、2分後は付着しなかった

△:オーブン投入から2分後には指にインキが付着したが、3分後は付着しなかった
×:オーブン投入から3分後でも、指にインキが付着した
<評価6:インキの保存安定性の評価>
インキ1〜49の各色について、E型粘度計(東機産業社製TVE−20L)を用いて
、25℃、回転数50rpmという条件で粘度を測定した。このインキを密閉容器に入れ
、70℃の恒温機に保存し、経時促進させた後、再度上記装置を用いて粘度を測定し、経
時前後でのインキの粘度変化を算出することで、インキの保存安定性を評価した。基準は
下記のとおりであり、◎、○、△評価が実用可能領域である。なお表2〜4には、評価を
行った4色のうち、最も結果の悪かった色の結果のみを示した。
◎:4週間保存後の粘度変化率が±5%未満
○:2週間保存後の粘度変化率が±5%未満
△:1週間保存後の粘度変化率が±5%未満
×:1週間保存後の粘度変化率が±5%以上
<実施例および比較例の評価結果>
比較例1は、HLB値が8以下である水溶性有機溶剤の含有量が10重量%未満であっ
た系であり、HLB値が3以下のアセチレンジオール系界面活性剤(a1)として2,5
,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールを使用することで、印刷物
のベタの白抜け、凝集むら等は実用可能領域であったが、インキの吐出性、保存安定性が
悪い結果となった。HLB値が8以下の溶剤である1,2−ブタンジオールの含有量が少
なく、前記界面活性剤のインキに対する相溶性が不十分であったためと考えられる。
一方比較例2は、HLB値が3以下のアセチレンジオール系界面活性剤(a1)を使用
する代わりに、HLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)、及びHL
B値が8〜20であるポリシロキサン系界面活性剤(a3)を使用した系であり、印刷物
において凝集むらが観察された。また比較例3、4は、HLB値が3よりも大きいアセチ
レンジオール系界面活性剤を使用した系であり、印刷物において色境界にじみ、凝集むら
、ベタ部の白抜けが観察された。
実施例1〜43は、HLB値が8以下である水溶性有機溶剤を水性インクジェットイン
キ全量に対し10〜50重量%含有し、かつHLB値が3以下であるアセチレンジオール
系界面活性剤(a1)を含有した系であり、印刷物の白抜け、色境界にじみ、凝集むら、
及び、インキの吐出性、乾燥性、保存安定性の全てが実用可能領域であった。中でも、実
施例39、40、42、43,44は、界面活性剤として、更にHLB値が4以下である
ポリシロキサン系界面活性剤(a2)、及びHLB値が8〜20であるポリシロキサン系
界面活性剤(a3)を併用し、かつ、炭素数8〜36のアルキル鎖を有する水溶性樹脂を
含有する系であり、全ての評価項目で非常に優れた評価結果となることが確認された。
本発明の水性インクジェットインキ、及び印刷物の製造方法は、コート紙等の難吸収基
材においても高画質な画像を得ることができるものであり、特に前記基材を用いた商業印
刷向けの高速・高記録解像度のインクジェット印刷において、好適に利用することができ
る。
また本発明は、前記界面活性剤(A)が、更にグリフィン法によるHLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)を含有することを特徴とする、上記記載の水性インクジェットインキに関する。
また、本発明は、前記グリフィン法によるHLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)が、下記一般式(4)で表される化合物を含有することを特徴とする、上記記載の水性インクジェットインキに関する。
一般式(4)
Figure 2017165809
(一般式(4)中、rは1〜80の整数を示す。またR 1 は下記一般式(3)で示される。
一般式(3)
Figure 2017165809

(一般式(3)中、mは1〜6の整数、nは0〜50の整数、oは0〜50の整数であり、n+oは1以上の整数で示される。R 3 は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または(メタ)アクリル基である。))
また本発明は、前記界面活性剤(A)が、更にグリフィン法によるHLB値が8〜20であるポリシロキサン系界面活性剤(a3)を含有することを特徴とする、上記記載の水性インクジェットインキに関する。
また、本発明は、前記グリフィン法によるHLB値が8〜20であるポリシロキサン系界面活性剤(a3)が、下記一般式(4)で表される化合物を含有することを特徴とする、上記記載の水性インクジェットインキに関する。
一般式(4)
Figure 2017165809
(一般式(4)中、rは1〜80の整数を示す。またR 1 は下記一般式(3)で示される。
一般式(3)
Figure 2017165809

(一般式(3)中、mは1〜6の整数、nは0〜50の整数、oは0〜50の整数であり、n+oは1以上の整数で示される。R 3 は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または(メタ)アクリル基である。))

すなわち本発明は、少なくとも、顔料、水溶性有機溶剤、および、界面活性剤(A)を含む水性インクジェットインキであって、
前記水溶性有機溶剤としてグリフィン法によるHLB値が8以下である水溶性有機溶剤を水性インクジェットインキ全量に対し10〜50重量%含有し、
前記界面活性剤(A)が、グリフィン法によるHLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)を水性インクジェットインキ全量に対し0.5〜5.0重量%含有し、かつ、グリフィン法によるHLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)を水性インクジェットインキ全量に対し0.1〜4.0重量%含有することを特徴とする、水性インクジェットインキに関する。
また、本発明は、前記グリフィン法によるHLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)が、下記一般式(4)で表される化合物を含有することを特徴とする、上記記載の水性インクジェットインキに関する。
一般式(4)
Figure 2017165809
(一般式(4)中、rは1〜80の整数を示す。またR1は下記一般式(3)で示される。
一般式(3)
Figure 2017165809
(一般式(3)中、mは1〜6の整数、nは0〜50の整数、oは0〜50の整数であり、n+oは1以上の整数で示される。R3は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または(メタ)アクリル基である。))
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、以下の記載において、「部」「%」及び「比率」とあるものは特に断らない限り重量基準である。なお、実施例1〜8、11、16〜23、36は参考例である。
Figure 2017165809

Claims (10)

  1. 少なくとも、顔料、水溶性有機溶剤、および、界面活性剤(A)を含む水性インクジェ
    ットインキであって、
    前記水溶性有機溶剤としてグリフィン法によるHLB値が8以下である水溶性有機溶剤
    を水性インクジェットインキ全量に対し10〜50重量%含有し、
    前記界面活性剤(A)が、グリフィン法によるHLB値が3以下であるアセチレンジオ
    ール系界面活性剤(a1)を含有することを特徴とする、水性インクジェットインキ。
  2. 前記界面活性剤(A)が、更にグリフィン法によるHLB値が4以下であるポリシロキ
    サン系界面活性剤(a2)を含有することを特徴とする、請求項1記載の水性インクジェ
    ットインキ。
  3. 前記界面活性剤(A)が、更にグリフィン法によるHLB値が8〜20であるポリシロ
    キサン系界面活性剤(a3)を含有することを特徴とする、請求項1または2記載の水性
    インクジェットインキ。
  4. 前記HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)の含有量が、水
    性インクジェットインキ全量に対し0.5〜5.0重量%であることを特徴とする、請求
    項1〜3いずれか記載の水性インクジェットインキ。
  5. 前記HLB値が4以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a2)の含有量と、前記H
    LB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)の含有量との比が、0.
    2:1.0〜3.3:1.0であることを特徴とする、請求項2記載の水性インクジェットインキ。
  6. 前記HLB値が8以上20以下であるポリシロキサン系界面活性剤(a3)の含有量と
    、前記HLB値が3以下であるアセチレンジオール系界面活性剤(a1)の含有量との比
    が、0.1:1.0〜2.0:1.0であることを特徴とする、請求項3記載の水性インクジェットインキ。
  7. 前記HLB値が8以下である水溶性有機溶剤が、ポリオール系溶剤を含むことを特徴と
    する、請求項1〜6いずれか記載の水性インクジェットインキ。
  8. 更に、炭素数8〜36のアルキル鎖を有する水溶性樹脂を含有することを特徴とする、
    請求項1〜7いずれか記載の水性インクジェットインキ。
  9. 前記水溶性樹脂の含有量が、水性インクジェットインキ全量に対し0.5〜10重量%
    であることを特徴とする、請求項8記載の水性インクジェットインキ。
  10. 請求項1〜9いずれか記載の水性インクジェットインキが、基材上に印刷されてなる印
    刷物。
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