JP6149478B2 - インクジェット用水性インキ - Google Patents

インクジェット用水性インキ Download PDF

Info

Publication number
JP6149478B2
JP6149478B2 JP2013083739A JP2013083739A JP6149478B2 JP 6149478 B2 JP6149478 B2 JP 6149478B2 JP 2013083739 A JP2013083739 A JP 2013083739A JP 2013083739 A JP2013083739 A JP 2013083739A JP 6149478 B2 JP6149478 B2 JP 6149478B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
resin
water
ink
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013083739A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014205766A (ja
Inventor
征寿 高橋
征寿 高橋
真広 杉原
真広 杉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toyo Ink Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toyo Ink Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd, Toyo Ink Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2013083739A priority Critical patent/JP6149478B2/ja
Publication of JP2014205766A publication Critical patent/JP2014205766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6149478B2 publication Critical patent/JP6149478B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

本発明は、一般の印刷基材、特にコート紙、アート紙や塩化ビニルシートなどの吸水性の低い基材への印刷適性に優れ、高い光学濃度の印刷物を得ることが可能なインクジェット用インキ組成物に関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて文字や画像を得る記録方式である。この方式によれば、使用する装置の騒音が小さく、操作性がよいという利点を有するのみならず、カラー化が容易であり、かつ記録部材として普通紙を使用することができるという利点があるため、オフィスや家庭での出力機として広く用いられている。
一方、産業用途においても、インクジェット技術の向上によりデジタル印刷の出力機としての利用が期待され、溶剤インキやUVインキによる非吸収性の基材(PVC, PETなどのプラスチック基材)に対しても印刷が可能な印刷機が実際に市販されてきた。しかし、近年、環境面への対応といった点から水性インキの需要が高まっている。
インクジェット用の水性インキとしては特許文献1, 2, 3のように印刷対象を普通紙や写真光沢紙のような専用紙としたインキの開発が古くからなされている。一方では近年インクジェット記録方式の用途拡大が期待されており、コート紙のような塗工紙や屋外広告などに使用されるような非吸収性の基材への直接印刷のニーズが高まっている。従来のインキは紙へ液滴を吸収させて描画を行うため、吸水性の低い基材へ印刷すると画像が滲んでしまい使用することができなかった。
特許第4764562号公報 特許第4595281号公報 特開2008-247941号公報
本発明の目的は、一般の印刷基材、特にコート紙、アート紙や塩化ビニルシートなどの吸水性の低い基材への印刷適性に優れ、高い光学濃度の印刷物を得ることが可能なインクジェット用インキ組成物を提供にある。
即ち本発明は少なくとも顔料、顔料分散樹脂、バインダー樹脂、有機溶剤、水を含有し、前記顔料分散剤、バインダー樹脂は何れも芳香環構造および炭素数8以上のアルキル鎖を有し、前記有機溶剤として少なくとも沸点が100℃以上180℃以下である水溶性の有機溶剤をしようすることを特徴とする水性インクジェット用インキであって、
前記沸点が100℃以上180℃以下である水溶性の有機溶剤が、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシブタノール、および、3-メチル-3-メトキシブタノールから選ばれる有機溶剤を含むことを特徴とする水性インクジェット用インキに関する。
また、前記顔料、顔料分散樹脂、バインダー樹脂の含有量が式1の関係を満たすことを特徴とする上記水性インクジェット用インキに関する。
[式1]
1 ≦ (顔料分散樹脂の含有重量 + バインダー樹脂の含有重量) / 顔料の含有重量 ≦ 50
また、前記顔料分散樹脂のガラス転移温度が前記バインダー樹脂のガラス転移温度よりも低いことを特徴とする上記水性インクジェット用インキに関する
また、更に界面活性剤を含み、該界面活性剤がポリシロキサン系界面活性剤であることを特徴とする上記水性インクジェット用インキに関する。
また、印刷媒体を40〜80℃に加温しながら、インキ液滴を印刷媒体に付着させて印刷を行う印刷方法であって、上記水性インクジェット用インキを用いることを特徴とするインクジェット印刷方法に関する。
また、前記印刷媒体が非吸水性基材または難吸水性基材であることを特徴とする上記インクジェット印刷方法に関する。
本発明により、一般の印刷基材、特にコート紙、アート紙や塩化ビニルシートなどの吸水性の低い基材への印刷適性に優れ、高い光学濃度の印刷物を得ることが可能なインクジェット用インキ組成物を提供することが可能となった。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明について説明する。
本発明では芳香環構造および炭素数8以上のアルキル鎖を有する顔料分散樹脂およびバインダー樹脂と有機溶剤として沸点が100℃以上180℃以下である水溶性の有機溶剤とを組み合わせることで、インキの保存安定性の向上、印刷物の光学濃度の向上を達成している。
顔料分散樹脂、バインダー樹脂へ芳香環構造および炭素数8以上のアルキル鎖を導入することで、顔料の分散安定性を高め、インキ乾燥時の溶剤リッチな状態での凝集を防ぎ、印刷物の光学濃度を向上させている。また、顔料分散樹脂とバインダー樹脂の組成を近しいものとすることにより樹脂同士の混和性を上げ、均一な塗膜とすることで更に光学濃度を向上させている。樹脂同士の混和性が低いとムラが生じ、塗膜の白化が起こり、印刷物の光学濃度が低下する。
本発明で用いられる顔料分散樹脂としてはアクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、マレイン酸樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、αオレフィンマレイン酸樹脂、ウレタン樹脂、エステル樹脂等が挙げられる。なかでもアクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂を使用することが好ましい。
本発明では炭素数8以上のアルキル鎖を有する顔料分散樹脂を使用することで、分散安定性を高めている。
炭素数8以上のアルキル鎖は、直鎖であっても分岐していてもよいが、直鎖状のものが好ましい。アルキル鎖としてはオクチル基(C8)、デシル基(C10)、ラウリル基(C12)、ミリスチル基(C14)、セチル基(C16)、ステアリル基(C18)、アラキル基(C20)、ベヘニル基(C22)、リグノセリル基(C24)、セロトイル基(C26)、モンタニル基(C28)、メリッシル基(C30)、ドトリアコンタノイル基(C32)、テトラトリアコンタノイル基(C34)、ヘキサトリアコンタノイル基(C36)等が挙げられる。炭素数10以上のアルキル鎖であれば印刷品質、光沢の向上が見られるが、あまりに長鎖となった場合には吐出安定性が悪化する場合がある。アルキル鎖の炭素数として好ましくは炭素数12〜30であり、更に好ましくは炭素数18〜24である。
更に、顔料分散樹脂に芳香環構造を導入することで、顔料分散性の向上、印刷時の光学濃度を高めている。芳香環構造としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、アニシル基等が挙げられる。中でもフェニル基、トリル基が分散安定性の面から好ましい。
顔料分散樹脂の酸価は50〜400mgKOH/gであることが好ましい。酸価が50mgKOH/gよりも小さいと樹脂が水に対し溶解しづらくなるため、インキの粘度が高くなり吐出に影響が出る場合がある。また、400mgKOH/gよりも大きい場合であっても樹脂間での相互作用が強まり、粘度が高くなる場合がある。顔料分散樹脂の酸価は、より好ましくは100〜350mgKOH/gであり、更に好ましくは150〜300mgKOH/gである。
顔料分散樹脂の重量平均分子量は5000〜100000であることが好ましい。分子量5000以下では分散安定性が低下する場合があり、分子量100000以上では吐出に影響が出る場合がある。より好ましくは分子量10000〜50000であり、更に好ましくは分子量15000〜30000である。
本発明の顔料分散樹脂は水へ溶解度を上げるために、樹脂中の酸基を塩基で中和してあることが好ましい。塩基としてはアンモニア水、ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基や水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基等を使用することができる。有機塩基を使用するとインキ乾燥時塩基が揮発し、印刷物の耐水性が向上する場合があり好ましい。
本発明の顔料と顔料分散樹脂の重量比率は2/1〜100/1であることが好ましい。顔料分散樹脂の比率が2/1よりも大きいとインキの粘度が高くなる傾向が見られる。また、100/1よりも小さいと分散性が低下し、安定性が低下する場合がある。顔料と顔料分散樹脂の比率としてより好ましくは4/1〜50/1、更に好ましくは5/1〜25/1であり、最も好ましくは10/1〜20/1である。
本発明で用いられるバインダー樹脂としてはアクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。インキの安定性、印刷物の耐性の面からアクリル樹脂のバインダー樹脂を使用することが好ましい。
バインダー樹脂の形態として水溶性樹脂や水分散性樹脂微粒子が挙げられ、何れも好適に使用することができるが、印刷物の塗膜耐性を向上させるために水分散性樹脂微粒子を使用することが好ましい。
本発明では顔料分散樹脂とバインダー樹脂の組成を近しいものとすることで樹脂同士の混和性を上げ、均一な塗膜とすることで更に光学濃度を向上させている。よって、バインダー樹脂にも炭素数8以上のアルキル基を導入する必要がある。
炭素数8以上のアルキル鎖は、直鎖であっても分岐していてもよいが、直鎖状のものが好ましい。アルキル鎖としてはオクチル基(C8)、デシル基(C10)、ラウリル基(C12)、ミリスチル基(C14)、セチル基(C16)、ステアリル基(C18)、アラキル基(C20)、ベヘニル基(C22)、リグノセリル基(C24)、セロトイル基(C26)、モンタニル基(C28)、メリッシル基(C30)、ドトリアコンタノイル基(C32)、テトラトリアコンタノイル基(C34)、ヘキサトリアコンタノイル基(C36)等が挙げられる。炭素数10以上のアルキル鎖であれば印刷品質、光沢の向上が見られるが、あまりに長鎖となった場合には吐出安定性が悪化する場合がある。アルキル鎖の炭素数として好ましくは炭素数12〜30であり、更に好ましくは炭素数18〜24である。
更に、バインダー樹脂にも芳香環構造を導入する。芳香環構造としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、アニシル基等が挙げられる。中でもフェニル基、トリル基が分散安定性の面から好ましい。
本発明のバインダー樹脂として水分散性樹脂微粒子を使用する場合にはスルホン酸基含有単量体を構成成分として含むことで樹脂微粒子の分散安定性を更に向上させることができる。樹脂微粒子中のスルホン酸基含有単量体の含有量としては、0.1〜10%が好ましく、より好ましくは0.2〜8%であり、更に好ましくは0.5〜5%である。含有量がこの範囲であれば、樹脂微粒子の分散安定性が良好であり、品位の高い印刷物を得ることができるインキとなる。含有量が10%よりも多い場合には樹脂微粒子の分散安定性の低下や、印刷物の耐水性の低下が起こる場合がある。
スルホン酸基含有単量体としてはスチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸アンモニウム、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸、アリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸アンモニウム、ビニルスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム等が挙げられる。
更に架橋性単量体を樹脂微粒子内に導入することで樹脂微粒子の分散安定性を向上させることができる。樹脂微粒子中の架橋性単量体の含有量としては、0.1〜10%が好ましく、より好ましくは0.2〜8%であり、更に好ましくは0.5〜5%である。含有量が10%よりも多い場合には樹脂微粒子の成膜性が低下し、印刷物の耐性が低下する場合がある。
架橋性単量体としては、例えば、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジメタクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、アジピン酸ジビニル、イソフタル酸ジアリル、フタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等の2個以上の不飽和基を有する単量体、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有不飽和単量体、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N, N-ジメチロール(メタ)アクリルアミド、アルキルエーテル化-N-メチロール(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有不飽和単量体が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは1種類または2種以上を併用して用いることができる。
上記の架橋性単量体の中でも、2個のアリル基を有する単量体とアルコキシシリル基含有不飽和単量体が分散安定性向上の面から好ましく、2個のアリル基を有する単量体が更に好ましい。
バインダー樹脂の酸価は150mgKOH/g以下であることが好ましい。バインダー樹脂の酸価を低くすることで、印刷物の耐水性、耐薬品性を向上させることができる。より好ましくは100mgKOH/gであり、更に好ましくは80mgKOH/gであり、最も好ましくは50mgKOH/g以下である。
バインダー樹脂のガラス転移点温度(Tg)を高くすることで耐擦性、耐薬品性等の耐性を向上させることが可能であり、好ましくは50〜120℃、より好ましくは80〜100℃の範囲とするのが良い。50℃よりも低い場合には十分な耐性が得られず、実用にて印刷物からインキ塗膜が剥がれる場合がある。また、120℃よりも高い場合には塗膜が非常に硬くなり、印刷物を折り曲げた際に印刷面にワレ、ヒビが生じる場合がある。
上記のバインダー樹脂のインキ中における含有量は、固形分でインキの全重量に対して2%以上30重量%以下の範囲であり、好ましくは3%以上20重量%以下の範囲であり、より好ましくは6%以上15重量%以下の範囲である。
顔料と顔料分散樹脂、バインダー樹脂の含有量としては式1を満たすことが好ましい。樹脂量が顔料の1倍よりも少ない場合にはインキが印刷後に塗膜となった時に、印刷基材や印刷方法によっては顔料を樹脂で十分に覆うことができず、濃度の低下や耐性が低下する場合がある。逆に樹脂量が顔料の50倍よりも多い場合にはインキ安定性が低下する場合がある。より好ましくは2倍〜10倍であり、更に好ましくは3倍〜5倍である。
本発明では顔料分散樹脂のガラス転移温度をバインダー樹脂のガラス転移温度よりも低くすることで印刷時の光学濃度を更に高めることができる。これはインキの乾燥時に顔料分散樹脂が低い温度で流動し、顔料粒子の間を平滑に埋めるため、塗膜表面の凹凸が減少し光の乱反射を抑えることができるためと考えられる。顔料分散樹脂のガラス転移温度がバインダー樹脂のガラス転移温度よりも10℃以上低いことがより好ましい。更に好ましくは20℃以上低いことであり、最も好ましくは30℃以上低いことが好ましい。
本発明では更に沸点が100℃以上180℃以下である水溶性の有機溶剤を使用することで乾燥性を高めている。素早く乾燥させることで、インキ乾燥時に発生する溶剤リッチな状態となる期間を短くし、顔料を凝集させることなく定着させる事ができ、塗膜の光学濃度を高めることができる。また、乾燥が速いため、難吸収性の基材や、非吸収性の基材に対しても滲みなく印刷を行うことができる。
本発明で使用する溶剤としては沸点が100℃以上180℃以下である水溶性の有機溶剤であればどのような溶剤でも使用可能であるが、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、メトキシブタノール、3-メチル-3-メトキシブタノール、ジエチレングリコージメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等が挙げられる。これらの中でもプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、メトキシブタノール、3-メチル-3-メトキシブタノールが乾燥性、印刷品質の点から好ましい。より好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシブタノール、3-メチル-3-メトキシブタノールであり、更に好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシブタノールであり、最も好ましくはプロピレングリコールモノメチルエーテルである。
本発明では粘度、濡れ性の調整や、吐出性の改良のために他の溶剤を添加することも可能である。他の溶剤としては1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコール-2-エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコール-2-エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、グリセリン、両末端ジオール、2-ピロリドン、N-メチルピロリドン、N-エチルピロリドン、N-メチルオキサゾリジノン、N-エチルオキサゾリジノン、γ-ブチロラクトン、ε-カプロラクトン、N, N-ジメチル-β-メトキシプロピオンアミド等が挙げられる。中でも1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコール-2-エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルといった表面張力の低い溶剤を使用することで、インキ滴が広がり、ベタ画像が埋まるため印刷物の光学濃度を高めることができる。より好ましくは1,2-ヘキサンジオール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルを併用し、更に好ましくは1,2-ヘキサンジオールを併用する。
本発明では表面張力調整による吐出安定性の向上のために界面活性剤として、ポリシロキサン系界面活性剤を添加することができる。界面活性剤として一般式1〜3で表される化合物をしようすることが好ましい。より好ましくは一般式1または一般式2で表される化合物であり、更に好ましくは一般式1で表される化合物である。界面活性剤の添加量としては0.1〜5%が好ましく、より好ましくは0.5〜3%であり、更に好ましくは0.8%〜2%であり、最も好ましくは1〜1.5%である。
[一般式1]
Figure 0006149478
式中aは1〜500の整数、bは0〜10の整数。R1はアルキル基、またはアリール基を示す。R2は下記(A), (B), (C), (D)の内の何れかの置換基で示され、R2の内、少なくとも一つは(A)を含む。
(A)
Figure 0006149478
cは1〜20の整数であり、dは0〜50の整数であり、eは0〜50の整数である。R3は水素原子またはアルキル基を示し、R4は水素原子、アルキル基、アシル基の何れかを示す。
(B)
Figure 0006149478
fは2〜20の整数である。R5は水素原子、アルキル基、アシル基、ジメチルプロピル骨格を有するエーテル基の何れかをす。
(C)
Figure 0006149478
gは2〜6の整数であり、hは0〜20の整数であり、iは1〜50の整数であり、jは0〜10の整数であり、kは0〜10の整数である。R6は水素原子、アルキル基、アシル基の何れかを示す。
(D) アルキル基、またはアリール基である。
一般式1で表される化合物の市販品としてはエボニックデグサ社製のTegotwin4000やTegotwin4100が挙げられる。
[一般式2]
Figure 0006149478
式中lは10〜80の整数を示す。R7は下記(E)の置換基で示される。
(E)
Figure 0006149478
mは1〜6の整数、nは0〜50の整数、oは0〜50の整数であり、n+oは1以上の整数で示される。R8は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、または(メタ)アクリル基である。
一般式2で表される化合物の市販品の例としては、東レ・ダウコーニング社製のBY16-201, SF8427, ビックケミー社製のBYK-331, BYK-333, BYK-UV3500, エボニックデグサ社製のTegoglide410, Tegoglide432, Tegoglide435, Tegoglide440, Tegoglide450等が挙げられる。
[一般式3]
Figure 0006149478
(pおよびqは1以上の整数であり、p+qは3〜50の整数で示される。R9は下記(F)の置換基で示され、R10は炭素数1〜6のアルキル基で示される。)
Figure 0006149478
(rは1〜6の整数、sは0〜50の整数、tは0〜50の整数であり、s+tは1以上の整数で示される。R11は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基、または(メタ)アクリル基である)
一般式3で表される化合物の市販品の例としては、東レ・ダウコーニング社製のSF8428, FZ-2162, 8032ADDITIVE, SH3749, FZ-77, L-7001, L-7002, FZ-2104, FZ-2110, F-2123, SH8400, SH3773M, ビックケミー社製のBYK-345, BYK-346, BYK-347, BYK-348, BYK-349, エボニックデグサ社製のTegowet250, Tegowet260, Tegowet270, Tegowet280, 信越化学工業社製のKF-351A, KF-352A, KF-353, KF-354L, KF355A, KF-615A, KF-640, KF-642, KF-643等が挙げられる。
本発明で用いる顔料としては以下のものが挙げられる。これらの顔料は1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。顔料の含有量はインキの全質量に対して0.1〜20%、好ましくは1〜10%、より好ましくは2〜7%である。
顔料として無機顔料、有機顔料の何れも使用することができる。無機顔料としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、鉛白、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、ホワイトカーボン、アルミナホワイト、カオリンクレー、タルク、ベントナイト、黒色酸化鉄、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、モリブデートオレンジ、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエ ロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、ビクトリアグリーン、 群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトシリカブルー、コバルト亜鉛シリカブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等を 挙げることができる。
有機顔料としてはアゾ顔料、フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、染料レーキ顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
更に詳しくは、シアン顔料としてはC. I. Pigment Blue 1, 2, 3, 15:1, 15:3, 15:4, 15:6, 16, 21, 22, 60, 64等が挙げられる。マゼンタ顔料としてはC. I. Pigment Red 5, 7, 9, 12, 31, 48, 49, 52, 53, 57, 97, 112, 120, 122, 146, 147, 149, 150, 168, 170, 177, 178, 179, 184, 188, 202, 206, 207, 209, 238, 242, 254, 255, 264, 269, 282、C. I. Pigment Violet 19, 23, 29, 30, 32, 36, 37, 38, 40, 50等が挙げられる。イエロー顔料としてはC. I. Pigment Yellow 1, 2, 3, 12, 13, 14, 16, 17, 20, 24, 74, 83, 86, 93, 94, 95, 109, 110, 117, 120, 125, 128, 129, 137, 138, 139, 147, 148, 150, 151, 154, 155, 166, 168, 180, 185, 213等が挙げられる。
ブラック顔料としては、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックが挙げられる。例えば、これらのカーボンブラックであって、一次粒子径が11〜40nm、BET法による比表面積が50〜400m2/g、揮発分が0.5〜10%、pH値が2〜10等の特性を有するものが好適である。このような特性を有する市販品としては下記のものが挙げられる。例えば、No.33、40、45、52、900、2200B、2300、MA7、MA8、MCF88(以上、三菱化学製)、RAVEN1255(コロンビアンカーボン製)、REGA330R、400R、660R、MOGUL L、ELFTEX415(以上、キャボット製)、Nipex90、Nipex150T、Nipex160IQ、Nipex170IQ、Nipex75、Printex85、Printex95、Printex90、Printex35、PrintexU(以上、エボニックデグサ製)等があり、何れも好ましく使用することができる。
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック以外の顔料としてはC. I. Pigment Green 7, 10, 36、C. I. Pigment Brown 3, 5, 25, 26、C. I. Pigment Orange 2, 5, 7, 13, 14, 15, 16, 24, 34, 36, 38, 40, 43, 62, 63, 64, 71等が挙げられる。
また、本発明のインキは上記成分の他に、必要に応じて所望の物性値を持つインキとするために、消泡剤、増粘剤、pH調整剤、防腐剤等の添加剤を適宜添加することができる。これらの添加剤の添加量としては、インキの全質量に対して0.01%以上10%以下、好ましくは0.05%以上5%以下、より好ましくは0.1%以上3%以下である。
本発明のインキは単色で使用してもよいが、用途に合わせて複数の色を組み合わせたインキセットとして使用することもできる。組み合わせは特に限定されないが、シアン、マゼンタ、イエローの3色を使用することでフルカラーの画像を得ることができる。また、ブラックインキを追加することで黒色感を向上させ、文字等の視認性を上げることができる。更にオレンジ、グリーン等の色を追加することで色再現性を向上させることも可能である。白色以外の印刷媒体へ印刷を行う際にはホワイトインキを併用することで鮮明な画像を得ることができる。
本発明のインキをシアン、マゼンタ、イエローの組み合わせで使用するときには、シアンの顔料としてC. I. Pigment Blue15:3, 15:4, マゼンタ顔料としてC. I. Pigment Red 122, 202, 209, 269, C. I. Pigment Violet 19, イエロー顔料としてC. I. Pigment Yellow 74, 120, 150, 155, 185から選ばれる顔料を組み合わせて使用することで高い色再現性を得ることができる。
本発明のインキを使用しインクジェット印刷装置にて印刷を行う場合には印刷媒体を40〜80℃に加温しながら印刷を行うことが好ましい。加温しながら印刷することで、インキ滴が印刷媒体へ着弾した後、直ちに乾燥するため滲みが生じにくく、高い品質の印刷物を得ることが可能となる。
本発明のインクジェット用インキで印刷する印刷媒体は公知のものが使用可能である。例えば、上質紙、コート紙、アート紙、キャスト紙、合成紙、インクジェット専用紙などの紙媒体や、ポリ塩化ビニルシート、PETフィルム、PPフィルムなどのプラスチック媒体である。これらは印刷媒体の表面が滑らかであっても、凹凸のついたものであっても良いし、透明、半透明、不透明のいずれであっても良い。また、これらの印刷媒体の2種以上を互いに張り合わせたものでも良い。更に印字面の反対側に剥離粘着層等を設けても良く、又印字後、印字面に粘着層等を設けても良い。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の記載において、「部」及び「%」とあるものは特に断らない限りそれぞれ「重量部」、「重量%」を表す。なお、実施例16、18は、参考例である。
(顔料分散樹脂Aの製造例)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、ブタノール93.4部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱して、2-エチルヘキシルメタクリレート35部、スチレン35部、アクリル酸30部、およびV-601(和光純薬製)6部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V-601(和光純薬製)0.6部を添加し、さらに110℃で1時間反応を続けて、顔料分散樹脂Aの溶液を得た。さらに、室温まで冷却した後、ジメチルアミノエタノール37.1部添加し中和し、水を100部添加し、水性化した。その後、100℃以上に加熱し、ブタノールを水と共沸させてブタノールを留去し、不揮発分が50%になるように調整した。これより、顔料分散樹脂Aの不揮発分50%の水性化溶液を得た。得られた顔料分散樹脂Aの計算上のガラス転移温度は40℃である。
(顔料分散樹脂B〜Fの製造例)
表1の原料を使用する以外は顔料分散樹脂Aと同様の操作にて樹脂合成を行い、顔料分散樹脂B〜Fの溶液を得た。得られた顔料分散樹脂B〜Fの計算上のガラス転移温度は表1記載の通りである。
(顔料分散液Aの製造例)
顔料としてピグメントブルー15:3を20部、顔料分散樹脂Aの水性化溶液を12部、水68部を混合し、ディスパーで予備分散した後、直径0.5mmのジルコニアビーズ1800gを充填した容積0.6Lのダイノーミルを用いて2時間本分散を行い、顔料分散液A(Cyan)を得た。ピグメントブルー15:3をピグメントレッド122に変更し、同様の操作にて顔料分散液A(Magenta)を得た。ピグメントブルー15:3をピグメントイエロー120に変更し、同様の操作にて顔料分散液A(Yellow)を得た。ピグメントブルー15:3をピグメントブラック7に変更し、同様の操作にて顔料分散液A(Black)を得た。
(顔料分散液B〜Fの製造例)
顔料分散樹脂として顔料分散樹脂B〜Fを使用する以外は顔料分散液Aと同様の操作にて顔料分散を行い、顔料分散液B〜Fを得た。
(バインダー樹脂Aの製造例)
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、イオン交換水40部と界面活性剤としてアクアロンKH-10(第一工業製薬製)0.2部とを仕込み、別途、2-エチルヘキシルアクリレート30部、メチルメタクリレート37部、スチレン30部、ジメチルアクリルアミド2部、アクリル酸1部、イオン交換水53部および界面活性剤としてアクアロンKH-10(第一工業製薬製)1.8部をあらかじめ混合しておいたプレエマルジョンのうちの1%をさらに加えた。内温を60℃に昇温し十分に窒素置換した後、過硫酸カリウムの5%水溶液10部、および無水重亜硫酸ナトリウムの1%水溶液20部の10%を添加し重合を開始した。反応系内を60℃で5分間保持した後、内温を60℃に保ちながらプレエマルジョンの残りと過硫酸カリウムの5%水溶液、および無水重亜硫酸ナトリウムの1%水溶液の残りを1.5時間かけて滴下し、さらに2時間攪拌を継続した。固形分測定にて転化率が98%超えたことを確認後、温度を30℃まで冷却した。ジエチルアミノエタノールを添加して、pHを8.5とし、さらにイオン交換水で固形分を40%に調整してバインダー樹脂Aの溶液を得た。得られたバインダー樹脂Aの計算上のガラス転移点温度は45℃である。
(バインダー樹脂B〜Fの製造例)
表2の原料を使用する以外はバインダー樹脂Aと同様の操作にて樹脂合成を行い、バインダー樹脂B〜Fの溶液を得た。得られたバインダー樹脂B〜Fの計算上のガラス転移点温度は表2記載の通りである。
(実施例1)
顔料分散液A(Cyan)を20部、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル10部、1,2-ヘキサンジオール10部、水60部を混合容器へディスパーで撹拌を行いながら順次投入し、十分に均一になるまで攪拌した。その後、メンブランフィルターで濾過を行い、ヘッドつまりの原因となる粗大粒子を除去し本発明のインクジェット用シアンインキを作成した。同様にして、顔料分散液A(Magenta, Yellow, Black)を用いてマゼンタインキ、イエローインキ、ブラックインキを作成した。作成したインクジェット用インキを、VersaCAMM VS-540(ローランドディー・ジー社製インクジェットプリンタ)に充填し、印刷評価を行った。
(乾燥性評価)
上記プリンタにて印刷パス数を変化させ、印字率100%のベタ印刷を行った。それぞれの印刷物のモットリングの発生を観察し、乾燥性の評価を行った。評価基準は以下のとおりとした。
A:印刷パス数を4パスとして印刷したときにモットリングが発生しない
B:印刷パス数を8パスとして印刷したときにモットリングが発生しない
C:印刷パス数を16パスとして印刷したときにモットリングが発生しない
D:印刷パス数を32パスとして印刷したときにモットリングが発生しない
E:印刷パス数を32パスとして印刷したときでもモットリングが発生する
(保存安定性評価)
作成したインキの粘度をE型粘度計(東機産業社製TVE-20L)を用いて、25℃において回転数50rpmという条件で測定した。このインキを70℃の恒温機に保存し、経時促進させた後、経時前後でのインキの粘度変化を評価した。評価基準は下記のとおりとした。
A:四週間保存後の粘度変化率が±10%未満
B:二週間保存後の粘度変化率が±10%未満
C:一週間保存後の粘度変化率が±10%未満
D:一週間保存後の粘度変化率が±10〜20%
E:一週間保存後の粘度変化率が±20%以上
(濃度評価)
上記プリンタにてブラックインキで印字率100%のベタ画像を作成し、分光濃度計(X-Rite製)を用いて濃度の測定を行った。評価基準は以下のとおりとした。
A:OD値 2.5以上
B:OD値 2.3以上2.5未満
C:OD値 2.0以上2.3未満
D:OD値 1.8以上2.0未満
E:OD値1.8未満
(実施例2〜23, 比較例1〜7)
表1記載の原料を用いて実施例1と同様にしてインキの作成を行い、インキの評価を行った。結果を表3に示す。
実施例では乾燥性、保存安定性、印刷物の濃度の何れもが高い評価を得られることを確認した実施例22、23では界面活性剤を使用することで、吐出安定性の向上が確認された。
一方比較例1ではバインダー樹脂を使用していないため乾燥性、印刷物の濃度の低下が見られる。比較例2〜5では分散樹脂、バインダー樹脂の何れかが請求項の範囲外となっているため、保存安定性、印刷物の濃度が低下している。比較例6、7では溶剤Aを使用していないため乾燥が遅く、樹脂が白化するため印刷物の濃度が低下している。
Figure 0006149478
Figure 0006149478
Figure 0006149478

Claims (6)

  1. 少なくとも顔料、顔料分散樹脂、バインダー樹脂、有機溶剤、水を含有し、前記顔料分散樹脂、バインダー樹脂は何れも芳香環構造および炭素数8以上のアルキル鎖を有し、前記有機溶剤として少なくとも沸点が100℃以上180℃以下である水溶性の有機溶剤を含むことを特徴とする水性インクジェット用インキであって、
    前記沸点が100℃以上180℃以下である水溶性の有機溶剤が、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシブタノール、および、3-メチル-3-メトキシブタノールから選ばれる有機溶剤を含むことを特徴とする水性インクジェット用インキ。
  2. 前記顔料、顔料分散樹脂、バインダー樹脂の含有重量が式1の関係を満たすことを特徴とする請求項1記載の水性インクジェット用インキ。
    [式1]
    1 ≦ (顔料分散樹脂の含有重量 + バインダー樹脂の含有重量) / 顔料の含有重量 ≦ 50
  3. 前記顔料分散樹脂のガラス転移温度が前記バインダー樹脂のガラス転移温度よりも低いことを特徴とする請求項1または2記載の水性インクジェット用インキ。
  4. 更に界面活性剤を含み、該界面活性剤がポリシロキサン系界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜いずれか記載の水性インクジェット用インキ。
  5. 印刷媒体を40〜80℃に加温しながら、インキ液滴を印刷媒体に付着させて印刷を行う印刷方法であって、請求項1〜いずれか記載の水性インクジェット用インキを用いることを特徴とするインクジェット印刷方法。
  6. 前記印刷媒体が非吸水性基材または難吸水性基材であることを特徴とする請求項記載のインクジェット印刷方法。
JP2013083739A 2013-04-12 2013-04-12 インクジェット用水性インキ Active JP6149478B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013083739A JP6149478B2 (ja) 2013-04-12 2013-04-12 インクジェット用水性インキ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013083739A JP6149478B2 (ja) 2013-04-12 2013-04-12 インクジェット用水性インキ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014205766A JP2014205766A (ja) 2014-10-30
JP6149478B2 true JP6149478B2 (ja) 2017-06-21

Family

ID=52119602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013083739A Active JP6149478B2 (ja) 2013-04-12 2013-04-12 インクジェット用水性インキ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6149478B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6310375B2 (ja) * 2014-09-29 2018-04-11 富士フイルム株式会社 水性インク組成物
JP6610879B2 (ja) * 2015-11-26 2019-11-27 株式会社リコー インク及びインクジェット記録方法
JP6642615B2 (ja) * 2018-04-16 2020-02-05 東洋インキScホールディングス株式会社 水性インクジェットインキ、および、印刷物の製造方法
JP7265353B2 (ja) * 2018-12-26 2023-04-26 花王株式会社 インクジェット印刷用水系インク
CN115103885A (zh) * 2020-02-28 2022-09-23 富士胶片株式会社 油墨组合物、油墨组及图像记录方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010018741A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Dainippon Toryo Co Ltd 水性インク組成物
JP5359111B2 (ja) * 2008-08-20 2013-12-04 コニカミノルタ株式会社 水性インクジェットインク
JP5760567B2 (ja) * 2011-03-23 2015-08-12 東洋インキScホールディングス株式会社 水性インクジェット用顔料インキ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014205766A (ja) 2014-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5545390B1 (ja) インクジェット用水性インキ
JP6164323B1 (ja) 水性インクジェットインキ
JP6375019B1 (ja) インクジェット用水性インキ、及び印刷物の製造方法
CN102964912A (zh) 黑色油墨组合物、油墨组及图像形成方法
JP6149478B2 (ja) インクジェット用水性インキ
JP2014141104A (ja) 放射線−硬化可能なインキ−ジェット印刷
JP6089903B2 (ja) インクジェット用水性インキ
TWI575033B (zh) 噴墨記錄用油墨組成物、印刷物之製造方法及印刷方法
JP2014205770A (ja) インクジェット用水性インキ
JP5909781B2 (ja) インクジェット用インキ組成物
JP6390218B2 (ja) 水性インクジェット用インキセット
JP6709514B2 (ja) 水性インキ組成物
JP6156534B1 (ja) インクジェットインキ
JP7183569B2 (ja) 非水系インクジェットインキ組成物
JP5824720B2 (ja) 水性インキ組成物
JP6388245B1 (ja) インクジェット用水性インキ、及び印刷物の製造方法
JP6658668B2 (ja) インクジェットインキ
JP6658675B2 (ja) 水性インクジェットインキ
JP6557456B2 (ja) 水性インクジェット用インキ
JP6233132B2 (ja) 製版用水性インクジェットインキおよび平版印刷用刷版の製版方法
TW201600566A (zh) 油墨組成物
JP5776805B2 (ja) 水性インキ組成物
JP6237696B2 (ja) 水性インキ組成物
JP2023089421A (ja) 前処理液、水性インクジェットインキセット、および印刷物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161124

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20161129

TRDD Decision of grant or rejection written
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20161129

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170425

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170508

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6149478

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250