JP2017157722A - 樹脂シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドリング性および搬送性に優れたソルダーレジストに用いる樹脂シートを提供する。【解決手段】本発明の樹脂シートは、キャリア基材と、キャリア基材上に配置されていて、ソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層と、を備える、ソルダーレジストに用いる樹脂シートであって、樹脂層の膜厚が、1μm以上50μm以下であり、樹脂層のBステージ状態の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をηとしたとき、ηが、100Pa・s以上3000Pa・s以下であり、樹脂層の硬化物の30℃における貯蔵弾性率が7Gpa以上40Gpa以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂シートおよび回路基板に関する。
プリント配線板のソルダーレジストに関する技術としては、例えば、特許文献1に記載のものがある。同文献によれば、ソルダーレジストに用いる熱硬化性樹脂組成物を塗布乾燥させたドライフィルムの形態で利用することが記載されている。具体的には、キャリアフィルム上に塗布し、熱硬化性樹脂組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥させることにより、上記のドライフィルムを得る。そして、プリント配線板やフレキシブルプリント配線板などの基材上にドライフィルムを貼り付け、キャリアフィルムを剥がし、ドライフィルムを硬化する、と記載されている。
特開2014−156583号公報
しかしながら、発明者が検討した結果、上記文献に記載のソルダーレジストに用いるドライフィルムにおいて、ハンドリング性および搬送信頼性に改善の余地があることが見出された。
本発明者は、ソルダーレジストに用いる樹脂フィルムにおいて、回路基板の歩留まりを向上させる観点から、半硬化物と硬化物との特性のバランスに着眼し、詳細に検討した結果、次のような知見を得た。
(1)現在、プリント配線板などの回路基板において、薄層化が進んで来ている。薄層化に伴い、回路基板に生じるたわみが顕在化してきた。たわみが回路基板に生じると、実装プロセス中において、基板の搬送が困難になること等の搬送信頼性が低下することが判明した。たとえ基板自体を剛性化する手法を採用したとしても、たわみの抑制は十分ではなかった。
(2)このように顕在化した基板のたわみに対して、各種の検討を行った結果、基板の表面に形成されるソルダーレジスト(樹脂フィルムの硬化物)の剛性を高めることで、基板のたわみを十分に抑制できることを見出した。詳細なメカニズムは定かでないが、基板表面に形成されたソルダーレジストの剛性を高めることで、吊り橋構造のように基板を引っ張り上げることができるため、基板単体の剛性を高める以上の剛性構造を生み出し、基板のたわみを抑制できると考えられる。
(3)剛性に優れた硬化物に対応する、Bステージ状態(半硬化物)の樹脂フィルムについて更なる検討を行った結果、樹脂フィルムを基板の表面に形成した後、樹脂流れの発生などのハンドリング性の低下が生じることがあった。
以上の知見に基づいて鋭意検討した所、ソルダーレジストに用いる樹脂フィルムについて、その硬化物の剛性を高めつつ、半硬化物(Bステージ状態の樹脂フィルム)における粘度を所定範囲とすることにより、搬送信頼性とハンドリング性とのバランスに優れた樹脂フィルムを得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
キャリア基材と、
前記キャリア基材上に配置されていて、ソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層と、を備える、ソルダーレジストに用いる樹脂シートであって、
前記樹脂層の膜厚が、1μm以上50μm以下であり、
前記樹脂層のBステージ状態の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をηとしたとき、ηが、100Pa・s以上3000Pa・s以下であり、
前記樹脂層の硬化物の30℃における貯蔵弾性率が7Gpa以上40Gpa以下である、樹脂シートが提供される。
また、本発明によれば、
表面に回路が形成された基板と、
前記基板の表面上に形成されたソルダーレジストと、を備える回路基板であって、
前記ソルダーレジストが、ソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層の硬化物で構成されており、
前記樹脂層の膜厚が、1μm以上50μm以下であり、
前記樹脂層の硬化物の30℃における貯蔵弾性率が7Gpa以上40Gpa以下である、回路基板が提供される。
本発明によれば、ハンドリング性および搬送信頼性のバランスに優れたソルダーレジストに用いる樹脂シート、およびそれを用いた回路基板が提供される。
実施形態における回路基板の構造の例を示す模式図である。 実施形態に係る半導体パッケージの構造の一例を示す断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態に係る樹脂シートの概要について説明する。
本実施形態の樹脂シートは、キャリア基材と、キャリア基材上に配置されており、ソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層と、を備えるものである。当該樹脂シートは、ソルダーレジストに用いるものである。
また、本実施形態の樹脂シートは、次のような条件を満たすものである。
・樹脂層の膜厚が、1μm以上50μm以下であること。
・樹脂層のBステージ状態の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をηとしたとき、ηが、100Pa・s以上3000Pa・s以下であること。
・樹脂層の硬化物の30℃における貯蔵弾性率が7Gpa以上40Gpa以下であること。
本実施形態の樹脂層は、上記膜厚で規定されるように薄層、かつ、上記硬化物の30℃における貯蔵弾性率で規定されるように高剛性を有するものである。このような樹脂層は、薄層化基板やコアレス構造の基板のソルダーレジストとして最適に利用することができる。
ここで、本発明者が検討した所、回路基板(基板およびソルダーレジストの合計膜厚)の総膜厚を例えば100μm以下である薄層とする場合、薄層化基板の単体では強度が十分でなくなることが判明した。具体的には、基板の表面に形成された銅配線などの配線が重りとなるため、基板単体の剛性を高くしたとしても、基板のたわみを十分に抑制できなかった。
これに対して、高剛性を有するソルダーレジスト(本実施形態の樹脂層の硬化物)を基板の表面に形成することにより、前述の基板のたわみを抑制できる。詳細なメカニズムは定かでないが、高剛性のソルダーレジストが配線を覆うように全体に形成されるため、吊り橋構造のように、配線の重みでたわんでいた基板を引っ張り上げることができ、基板単体の剛性を高める以上の剛性構造を生み出すことができる、と考えられる。
また、Bステージ状態の樹脂層は、動的粘弾性試験による複素動的粘度の極小値により規定された流動性を有するものである。本実施形態において、複素動的粘度の極小値を上記下限値以上とすることにより、Bステージ状態の樹脂層を基板の表面に形成した後、当該樹脂層の樹脂流れを抑制することが可能になる。
本実施形態の樹脂シートを構成する樹脂層において、その硬化物の剛性を高めつつ、半硬化物(Bステージ状態の樹脂層)における流動性を適切に制御することにより、搬送信頼性とハンドリング性とのバランスに優れた樹脂層を得ることができる。つまり、本実施形態の樹脂シートを用いることで、回路基板にソルダーレジストを形成する工程から、回路基板に電子部品を実装する工程までの製造安定性を高めることができるので、電子装置の製造工程全体の歩留まりを高めることができる。
[ソルダーレジスト用樹脂組成物]
以下、本実施形態の樹脂層に用いられるソルダーレジスト用樹脂組成物を説明する。
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、ワニス状の樹脂組成物である。当該ソルダーレジスト用樹脂組成物をフィルム状とすることにより、本実施形態の樹脂層を得ることができる。かかる樹脂層を硬化させることにより、ソルダーレジストが得られる。
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物を用いることができる。当該熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、フェノール樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、マレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、シアネート樹脂、メタクリロイル基を有する樹脂等が挙げられる。例えば、熱硬化性樹脂が、室温(25℃)で液状である液状樹脂であってもよい。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本実施形態では、熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂を含むことが好ましい。
(エポキシ樹脂(A))
本実施形態に係るエポキシ樹脂(A)は、たとえばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4'−(1,3−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4'−(1,4−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4'−シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)などのビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂などのアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン変性クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂等から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、ソルダーレジストの埋め込み性や、表面平滑性を向上させる観点からは、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがより好ましい。これにより、ソルダーレジストの低線膨張化および高弾性率化を図ることもできる。また、回路基板の剛性を向上させて作業性の向上に寄与することや、半導体パッケージにおける耐リフロー性の向上および反りの抑制を実現することも可能である。なお、ソルダーレジストの埋め込み性を向上させる観点からは、3官能以上のナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがとくに好ましい。
本実施形態においては、以下の一般式(1)に示すエポキシ樹脂をエポキシ樹脂(A)として含むことが、好ましい態様の一例として挙げられる。
Figure 2017157722
(式(1)中、nは0〜10の整数であり、RおよびRは互いに独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のアルコキシ基である)
本実施形態において、エポキシ樹脂(A)の含有量は、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましい。エポキシ樹脂(A)の含有量を上記下限値以上とすることにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジストの埋め込み性や平滑性の向上に寄与することができる。一方で、エポキシ樹脂(A)の含有量は、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して40重量%以下であることが好ましく、35重量%以下であることがより好ましい。エポキシ樹脂(A)の含有量を上記上限値以下とすることにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジストの耐熱性や耐湿性の向上を図ることができる。なお、ソルダーレジスト用樹脂組成物の全体とは、ソルダーレジスト用樹脂組成物中に含まれる溶剤を除く成分全体を指す。以下、本明細書において同様である。
(充填材(B))
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、充填材をさらに含んでもよい。つまり、ソルダーレジスト用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と充填材とを含むことができる。
本実施形態に係る充填材としては、無機充填材を用いることができる。上記無機充填剤としては、特に限定されないが、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩;酸化チタン、アルミナ、ベーマイト、シリカ、溶融シリカなどの酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素などの窒化物;チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどのチタン酸塩などを挙げることができる。これらの中でも、タルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。
本実施形態に係るシリカは、特に限定されないが、例えば、球状シリカ、および破砕シリカのうちの少なくとも一方を含んでもよい。ソルダーレジストの埋め込み性や表面平滑性を向上させる観点からは、球状シリカを含むことがより好ましい。また、シリカは、たとえば、溶融球状シリカでもよい。
上記充填材の平均粒径D50の下限値は、とくに限定されないが、0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましい。上記充填材の平均粒径D50の上限値は、とくに限定されないが、5.0μm以下が好ましく、2.0μm以下がより好ましく、1.0μm以下がさらに好ましい。これにより、流動性と機械的強度のバランスを向上させることができる。
上記シリカとして、平均粒径D50は特に限定されないが、例えば、平均粒径D50が2nm以上100nm以下である微粒子シリカを用いてもよい。これにより、ソルダーレジストの埋め込み性や表面平滑性をより効果的に向上させることができる。本実施形態においては、平均粒径D50が2nm以上100nm以下である微粒子シリカと、平均粒径D50が100nm超過のシリカと、をともにソルダーレジスト用樹脂組成物中に含むことが、埋め込み性や表面平滑性を向上させるうえで好ましい態様の一例として挙げられる。
上記充填材の平均粒径D50は、たとえばレーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA−500)を用いて測定することが可能である。本実施形態において、充填材は1種または2種以上を含んでもよい。
また、ソルダーレジスト用樹脂組成物の調製に際しては、シリカとしては、たとえばシリカ濃度が10重量%以上90重量%以下であるシリカ原料を使用することがより好ましい。回路基板の機械的強度を向上させる観点からは、たとえばシリカ濃度が50重量%以上90重量%以下であるシリカ原料を使用することがとくに好ましい。また、回路基板のたわみの抑制や、電子装置の吸湿信頼性を向上させる観点からは、たとえばシリカ濃度が50重量%以上90重量%以下であるシリカ原料と、シリカ濃度が10重量%以上50重量%未満であるシリカ原料と、を併用することがとくに好ましい。
上記充填材の含有量は、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して30重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましい。充填材の含有量を上記下限値以上とすることにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物を用いて得られるソルダーレジストの耐熱性や耐湿性を効果的に向上させることができる。また、ソルダーレジストを低線膨張化および高弾性率化させ、回路基板のたわみや、その回路基板により得られる半導体パッケージの反り低減に寄与することも可能である。一方で、上記充填材の含有量は、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して90重量%以下であることが好ましく、85重量%以下であることがより好ましい。充填材の含有量を上記上限値以下とすることにより、ソルダーレジストの埋め込み性をより効果的に向上させることが可能となる。
(シアネート樹脂(C))
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、シアネート樹脂(C)をさらに含むことができる。これにより、ソルダーレジストについて、低線膨張化や、弾性率および剛性の向上を図ることができる。また、得られる電子装置の耐熱性や耐湿性の向上に寄与することも可能である。
本実施形態に係るシアネート樹脂(C)は、分子内にシアネート基(−O−CN)を有する樹脂であり、シアネート基を分子内に2個以上を有する樹脂を用いることができる。上記シアネート樹脂(C)としては、特に限定されないが、例えば、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂、及びナフトールアラルキル型シアネート樹脂などが挙げられる。
また、上記シアネート樹脂(C)は、特に限定されるものではないが、例えば、ハロゲン化シアン化合物と、フェノール類またはナフトール類と、を反応させて得ることができる。このようなシアネート樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型の多価フェノール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂、クレゾールノボラック型の多価フェノール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂、ナフトールアラルキル型の多価ナフトール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂などが挙げられる。上記シアネート樹脂は、一種または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、ソルダーレジストの低線膨張化や、弾性率および剛性を向上させる観点からは、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、またはナフトールアラルキル型シアネート樹脂を含むことがより好ましく、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂を含むことがとくに好ましい。
上記シアネート樹脂(C)の含有量は、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましい。シアネート樹脂(C)の含有量を上記下限値以上とすることにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジストのより効果的な低線膨張化、高弾性率化を図ることができる。また、埋め込み性や平滑性の向上に寄与することができる。一方で、シアネート樹脂(C)の含有量は、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して40重量%以下であることが好ましく、35重量%以下であることがより好ましい。シアネート樹脂(C)の含有量を上記上限値以下とすることにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジストの耐熱性や耐湿性の向上を図ることができる。
(硬化促進剤(D))
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、たとえば硬化促進剤(D)をさらに含むことができる。これにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物の硬化性を向上させることができる。
本実施形態に係る硬化促進剤(D)としては、エポキシ樹脂(A)の硬化反応を促進させるものを用いることができ、その種類はとくに限定されない。本実施形態の硬化促進剤(D)としては、特に限定されないが、例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)などの有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンなどの3級アミン類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート(TPP−K)、テトラフェニルホスホニウム・テトラキス(4−メチルフェニル)ボレート(TPP−MK)、テトラフェニルホスホニウムのビス(ナフタレン−2,3−ジオキシ)フェニルシリケート付加物のような四級ホスホニウム系化合物、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾールなどのイミダゾール類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノールなどのフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸、およびオニウム塩化合物から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、硬化性をより効果的に向上させる観点からは、オニウム塩化合物を含むことがより好ましい。
上記硬化促進剤(D)として用いられるオニウム塩化合物は、とくに限定されないが、たとえば下記一般式(2)で表され化合物を用いることができる。
Figure 2017157722
(式(2)中、Pはリン原子、R、R、RおよびRは、それぞれ、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。Aは分子外に放出しうるプロトンを少なくとも1個以上分子内に有するn(n≧1)価のプロトン供与体のアニオン、またはその錯アニオンを示す)
上記硬化促進剤(D)の含有量は、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して0.1重量%以上であることが好ましく、0.3重量%以上であることがより好ましい。硬化促進剤(D)の含有量を上記下限値以上とすることにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物の硬化性をより効果的に向上させることができる。一方で、硬化促進剤(D)の含有量は、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましい。硬化促進剤(D)の含有量を上記上限値以下とすることにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物の保存性を向上させることができる。
(着色剤(E))
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、たとえば、着色剤(E)をさらに含むことができる。本実施形態の着色剤(E)は、たとえば緑、赤、青、黄、および黒等の染料、顔料、および色素から選択される一種または二種以上を含む。これらの中でも、開口部の視認性等を向上させる観点から、緑色の着色剤を含むことができるが、緑色染料を含めてもよい。当該緑色の着色剤としては、たとえばアントラキノン系、フタロシアニン系、およびペリレン系等の公知の着色剤を一種または二種以上含むことができる。
上記黒色染料は、例えば、アゾ系等の金属錯塩黒色染料、または、アントラキノン系化合物等の有機黒色染料などが挙げられる。当該黒色染料としては、特に限定されないが、例えば、Kayaset Black A−N(日本化薬社製)、Kayaset Black G(日本化薬社製)等が挙げられる。本実施形態において、黒色顔料は1種または2種以上用いてもよい。
上記黒色染料の含有量の下限値は、ソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して、0.01重量%以上であることが好ましく、0.05重量%以上であることがより好ましく、0.07重量%以上であることが特に好ましい。ソルダーレジストのYAGレーザー等のレーザーの捺印性を向上させることができる。上記黒色染料の含有量の上限値は、ソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して、1.0重量%以下であることが好ましく、0.9重量%以下であることがより好ましく、0.8重量%以下であることがさらに好ましい。これにより、黒色以外に着色したソルダーレジストを実現させることが可能になる。
上記着色剤(E)の含有量の合計量は、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して0.05重量%以上であることが好ましく、0.1重量%以上であることがより好ましい。着色剤(E)の含有量を上記下限値以上とすることにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物を用いて得られるソルダーレジストの開口部の視認性や隠蔽性をより効果的に向上させることができる。一方で、着色剤(E)の含有量の合計量は、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましい。着色剤(E)の含有量を上記上限値以下とすることにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物の硬化性等をより効果的に向上させることが可能となる。
(その他の成分(F))
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物には、上記各成分以外に、必要に応じてカップリング剤、レベリング剤、硬化剤、感光剤、消泡剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、およびイオン捕捉剤等から選択される一種または二種以上の添加物を添加してもよい。
上記カップリング剤としては、たとえばエポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤などのシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤などが挙げられる。上記カップリング剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、ソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して、0.05重量%以上5重量%以下としてもよく、さらに0.2重量%以上3重量%以下としてもよい。
上記レベリング剤としては、アクリル系共重合物等が挙げられる。
上記硬化剤としては、たとえばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、アリールアルキレン型ノボラック樹脂等のフェノール樹脂等が挙げられる。上記硬化剤の含有量は、特に限定されないが、例えば、ソルダーレジスト用樹脂組成物の全体に対して、0.05重量%以上10重量%以下としてもよく、さらに0.2重量%以上5重量%以下としてもよい。上記感光剤としては、たとえば感光性ジアゾキノン化合物が挙げられる。
なお、本実施形態に係るソルダーレジスト用樹脂組成物は、たとえばガラス繊維基材等の繊維基材や紙基材を含まないものとすることができる。これにより、ソルダーレジストを形成するためにとくに適したソルダーレジスト用樹脂組成物を実現することができる。
[樹脂シート]
本実施形態に係る樹脂シートは、キャリア基材と、キャリア基材上に形成された樹脂層とを備えることができる。本実施形態の樹脂層は、Bステージ状態であり、上記のソルダーレジスト用樹脂組成物の乾燥フィルムで構成される。本実施形態における樹脂シートは、シート形状(枚葉形状)でもよく、巻き取り可能なロール形状でもよい。
本実施形態において、ソルダーレジスト用樹脂組成物をキャリア基材に形成させる方法としては特に限定されないが、例えば、ソルダーレジスト用樹脂組成物を溶剤などに溶解・分散させて樹脂ワニスを調製して、各種コーター装置を用いて樹脂ワニスをキャリア基材に塗工した後、これを乾燥する方法、スプレー装置を用いて樹脂ワニスをキャリア基材に噴霧塗工した後、これを乾燥する方法、などが挙げられる。これらの中でも、コンマコーター、ダイコーターなどの各種コーター装置を用いて、樹脂ワニスをキャリア基材に塗工した後、これを乾燥する方法が好ましい。これにより、ボイドがなく、均一な樹脂層の厚みを有する樹脂シートを効率よく製造することができる。
本実施形態の樹脂ワニスは、溶剤を含むソルダーレジスト用樹脂組成物である。
上記樹脂ワニスにおいて、ソルダーレジスト用樹脂組成物の固形分含有量は、たとえば30重量%以上80重量%以下であることが好ましく、40重量%以上70重量%以下であることがより好ましい。これにより、作業性や成膜性に非常に優れたソルダーレジスト用樹脂組成物が得られる。なお、ワニス状のソルダーレジスト用樹脂組成物は、たとえば上述の各成分を、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転式分散方式などの各種混合機を用いて溶剤中に溶解、混合、撹拌することにより調製することができる。
(溶剤)
本実施形態の溶剤としては、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、およびN−メチルピロリドン等の有機溶剤から選択される一種または二種以上を含むことができる。
以上のようにして、Bステージ状態(半硬化状態)の樹脂層をキャリア基材上に形成した樹脂シートを得ることができる。
本実施形態において、樹脂層の半硬化状態(Bステージ状態)とは、未硬化の樹脂層と硬化後の樹脂層とをDSC(示差走査熱量計)で測定し、DSCの測定結果から算出される反応率が、0%を超え60%以下であり、好ましくは0.5%以上55%以下であり、さらに好ましくは1%以上50%以下の状態であることを意味する。これにより、樹脂層のハンドリング性を向上させることができる。
また、Bステージ状態における樹脂層の溶剤含有量は、ソルダーレジスト用樹脂組成物全体に対して5重量%以下と定義することができる。上述の溶剤含有量の範囲内とするために、ソルダーレジスト用樹脂組成物に対して、たとえば100℃〜150℃、1分〜5分の条件で溶剤除去処理を行うことができる。これにより、熱硬化性樹脂膜の硬化が進行することを抑制しつつ、十分に溶剤を除去することが可能となる。
一方、本実施形態の樹脂層の硬化物の硬化状態(Cステージ状態)とは、上記のように、DSCの測定結果から算出される反応率が、75%より大きく、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは95%以上の状態であることを意味する。これにより、樹脂層の硬化物の剛性を向上させることができる。
本実施形態において、上記の樹脂層を熱処理により硬化することができる。本実施形態の硬化温度の下限値としては、特に限定されないが、例えば、190℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましく、210℃以上がさらに好ましい。上記硬化温度の上限値としては、特に限定されないが、例えば、260℃以下とすることができ、240℃以下でもよく、220℃以下でもよい。本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物を利用することにより、高温の硬化温度条件下においても、耐熱性に優れているため、製造安定性に優れたソルダーレジストを得ることができる。
また本実施形態において、キャリア基材としては、例えば、高分子フィルムや金属箔などを用いることができる。上記の高分子フィルムとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、シリコーンシート等の離型紙、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂などの耐熱性を有した熱可塑性樹脂シート等が挙げられる。上記の金属箔としては、特に限定されないが、例えば、銅および\または銅系合金、アルミおよび\またはアルミ系合金、鉄および\または鉄系合金、銀および\または銀系合金、金および金系合金、亜鉛および亜鉛系合金、ニッケルおよびニッケル系合金、錫および錫系合金などが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートで構成されるシートが安価および剥離強度の調節が簡便なため最も好ましい。これにより、上記樹脂シートから、適度な強度で剥離することが容易となる。
上記キャリア基材の厚みは、特に限定されないが、例えば、10μm以上100μm以下としてもよく、10μm以上70μm以下としてもよい。これにより、樹脂シートを製造する際の取り扱い性が良好であり好ましい。
本実施形態の樹脂層は、単層でも多層でもよく、1種または2種以上の上記フィルムを含むことができる。当該樹脂シートが多層の場合、同種で構成されてもよく、異種で構成されてもよい。
本実施形態において、2層以上の樹脂層を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、ソルダーレジスト用樹脂組成物をキャリア基材に塗布して得られた、第1樹脂層と第2樹脂層とを貼り合わせ、その後乾燥させることにより、2層の樹脂層が得られる。そのほかにも、ソルダーレジスト用樹脂組成物をキャリア基材に塗布し、乾燥させるとこで、第1樹脂層を得る。この後、第1樹脂層上に、ソルダーレジスト用樹脂組成物を塗布、乾燥させることで、第2樹脂層を第1樹脂層上に形成する方法が挙げられる。また、2層同時にキャリア基材上に塗布、乾燥させることで、2層の樹脂層を得る方法も使用できる。
以下、本実施形態の樹脂層の特性について説明する。
本実施形態の樹脂層の膜厚の下限値は、特に限定されないが、例えば、1μm以上であり、好ましくは5μm以上であり、より好ましくは10μm以上である。これにより、製造安定性や機械的強度に優れた樹脂層とすることができる。また、樹脂層の膜厚の上限値は、たとえば、50μm以下であり、好ましくは40μm以下であり、より好ましくは30μm以下である。これにより、回路基板の全体の厚みを薄層化することができる。
本実施形態の樹脂層のBステージ状態の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をηとする。
本実施形態において、上記ηの下限値は、例えば、100Pa・s以上であり、好ましくは150Pa・s以上であり、より好ましくは200Pa・s以上である。これにより、樹脂層を基板に貼り付けた後の樹脂流れを抑制することができるため、ハンドリング性の向上を実現できる。また、上記ηの上限値は、特に限定されないが、例えば、3000Pa・s以下であり、好ましくは2500Pa・s以下であり、より好ましくは2000Pa・s以下である。これにより、樹脂層の埋め込み性を高めることができる。つまり、基板表面に形成された配線への埋め込みが容易になり、基板と樹脂層との密着性が安定して得られる結果、ハンドリング性の向上を実現できる。
本実施形態において、複素動的粘度は次のように測定できる。たとえば、樹脂シートの樹脂層を切り出して測定サンプルとし、動的粘弾性測定装置(Anton Paar社製、装置名Physica MCR−301)を用いて、下記の条件で複素動的粘度ηの測定を行う。
周波数:62.83rad/sec
測定温度:50〜200℃、昇温速度3℃/min
ジオメトリー:パラレルプレート
プレート直径:10mm
荷重(ノーマルフォース):0N(一定)
ストレイン:0.3%
測定雰囲気:空気
また、本実施形態の樹脂層のBステージ状態の樹脂流れ量の下限値は、特に限定されないが、例えば、5重量%以上であり、8重量%以上でもよく、10重量%以上でもよい。これにより、回路基板の製造における歩留まりを高めることができる。また、上記樹脂流れ量の上限値は、例えば、70重量%未満であり、好ましくは65重量%以下であり、より好ましくは60重量%以下であり、さらに好ましくは50重量%以下である。これにより、基板と樹脂層との貼り付け工程において、樹脂層が基板の外部に流れでることを抑制でき、ハンドリング性を高めることができる。
本実施形態において、上記の樹脂流れ量は、以下の測定条件にて測定できる。
・サンプルサイズ113mmφで基材ごと打ち抜く
・基材つきのまま4枚重ね(W0)
・温度171±3℃、圧力750±50kPaの条件で加熱加圧
・113mmφからはみ出した樹脂を除いた重量を測定(W1)
(W0−W1)/(W0−基材重量)×100
本実施形態において、200℃、1時間で熱処理して得られる上記樹脂層の硬化物の30℃における貯蔵弾性率の下限値は、たとえば、7GPa以上であり、好ましくは10GPa以上であり、より好ましくは13GPa以上であり、さらに好ましくは14GPa以上である。これにより、本実施形態の樹脂層の硬化物からなるソルダーレジストを備える回路基板のたわみを十分に抑制することができる。このため、回路基板がたわむことにより、樹脂層上に配置された基板が位置ズレを起こすことを抑制できる。さらに基板のたわみに起因して、製造プロセス中に基板に欠けや搬送中の引っ掛かりが生じることを抑制できる。また、この回路基板を備える半導体パッケージ(電子装置)の反り抑制等を図ることが可能となる。上記硬化物の30℃における貯蔵弾性率の上限値は、特に限定されないが、例えば、40GPa以下としてもよく、30GPa以下としてもよく、20GPa以下としてよい。これにより、搬送信頼性およびハンドリング性のバランスを図ることができる。
本実施形態において、200℃、1時間で熱処理して得られる上記樹脂層の硬化物の260℃における貯蔵弾性率の下限値は、たとえば、0.2GPa以上であり、好ましくは0.5GPa以上であり、より好ましくは1.5GPa以上であり、さらに好ましくは2.0GPa以上である。これにより、熱時工程において、本実施形態の樹脂層の硬化物からなるソルダーレジストを備える回路基板のたわみを十分に抑制することができる。また、この回路基板を備える半導体パッケージ(電子装置)の反り抑制等を図ることが可能となる。上記硬化物の260℃における貯蔵弾性率は、特に限定されないが、例えば、10GPa以下としてもよく、8GPa以下としてもよく、6GPa以下としてよい。搬送信頼性およびハンドリング性のバランスを図ることができる。
また、本実施形態において、ガラス転移温度未満における貯蔵弾性率に対するガラス転移温度以上における貯蔵弾性率の貯蔵弾性率比は、次のように表すことができる。
貯蔵弾性率比=30℃における貯蔵弾性率/(260℃における貯蔵弾性率×10)
本実施形態における貯蔵弾性率比の上限値は、例えば、5.0以下としてもよく、より好ましくは0.90以下、特に好ましくは0.8以下、最も好ましくは0.7以下としてもよい。これにより、繰り返し熱履歴が加えられる使用環境においても、本実施形態の樹脂層の硬化物からなるソルダーレジストを備える回路基板のたわみを十分に抑制することができる。また、上記貯蔵弾性率比の下限値は、特に限定されないが、例えば、0.1以上としてもよく、0.3以上としてもよく、0.4以上としてもよい。これにより、搬送信頼性およびハンドリング性のバランスを図ることができる。
本実施形態において、200℃、1時間で熱処理して得られる上記樹脂層の硬化物のガラス転移温度の下限値は、たとえば、160℃以上であり、より好ましくは180℃以上であり、さらに好ましくは190℃以上である。これにより、樹脂層の耐熱性および耐リフロー性の向上等を図ることが可能となる。また、上記樹脂層の硬化物のガラス転移温度の上限値は、とくに限定されないが、たとえば350℃以下としてよい。
本実施形態において、上記貯蔵弾性率および上記ガラス転移温度は、たとえば動的粘弾性測定装置を用いて周波数1Hz、昇温速度5℃/分の条件で動的粘弾性試験を行うことにより得られる測定結果から、算出することができる。動的粘弾性測定装置としては、とくに限定されないが、たとえばセイコーインスツルメンツ社製、DMS6100を用いることができる。
本実施形態において、200℃、1時間で熱処理して得られる上記樹脂層の硬化物の、ガラス転移温度未満における線膨張係数の下限値は、とくに限定されないが、たとえば、1ppm/℃以上でもよく、5ppm/℃以上でもよく、10ppm/℃以上でもよい。これにより、耐久性に優れる半導体パッケージを製造できる回路基板を安定的に実現できる。上記樹脂層の硬化物の、ガラス転移温度未満における線膨張係数の上限値は、たとえば、35ppm/℃以下であり、好ましくは30ppm/℃以下であり、より好ましくは25ppm/℃以下である。これにより、上記樹脂層からなるソルダーレジストを備える半導体パッケージの反り抑制等を図ることが可能となる。
本実施形態においては、たとえばTMA(熱分析装置)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定することにより得られる線膨張係数の、25〜50℃における平均を算出して、これをガラス転移温度未満における上記線膨張係数とすることができる。
本実施形態において、下記の条件で測定されるたわみ量は、例えば、35mm未満であり、好ましくは20mm以下であり、より好ましくは15mm以下である。上記たわみ量とは、本発明者が見出したソルダーレジストの剛性を評価するための指標である。すなわち、各種の実験を行った結果、上記たわみ量の指標とし、たわみ量を所定値以下とすることにより、搬送信頼性に優れた樹脂シートやそれを用いた回路基板を得られることが判明した。
本実施形態におけるたわみ量の測定条件は、例えば、次の通りである。まず、ソルダーレジスト用樹脂組成物をキャリア基材に塗布した後、140℃、2分の条件で溶剤を除去して、所定の厚さの樹脂層を形成する。コア基材(50mm×85mm、所定の厚さ)の一面および他面上に12μm厚の銅箔を積層してなる両面銅張積層板を準備する。次いで、上記両面銅張積層板の銅箔をエッチング処理して銅箔を除去した基板を得る。次いで、上記基板の上記一面上および上記他面上のそれぞれに、上記樹脂層が上記基板と対向するように、当該樹脂シートを積層した後、真空加圧式ラミネーター装置を用いて温度120℃、圧力0.8MPa、120秒の条件にて真空加熱加圧成形する。次いで、当該樹脂シートから上記キャリア基材を剥離した後、上記基板上の上記樹脂層を200℃、1時間の条件で硬化してソルダーレジストを形成した。このようにして、サンプルを得る。得られたサンプルについて、短辺である一辺の端から10mmを支持しつつ上記一辺に対向する他辺を自由端とした状態において、上記他辺のたわみ量を測定する。
また、測定条件によるバラツキを抑制する観点から、本実施形態におけるたわみ量の測定条件としては、例えば、樹脂層の厚さが20μmかつ、コア基材の厚さが30μmである条件を採用することができる。
また、本実施形態の樹脂シートは、樹脂層が剛性に優れているため、薄層基板のみならず、ガラス繊維基材を有しない基板(コアレス基板)の表面に形成されるソルダーレジストに好適に用いることができる。
なお、本実施形態では、たとえばソルダーレジスト用樹脂組成物中に含まれる各成分の種類や配合量、ソルダーレジスト用樹脂組成物の調製方法等を適切に選択することにより、上記貯蔵弾性率、上記ガラス転移温度、上記線膨張係数、上記樹脂流れ量、および上記たわみ量を制御することが可能である。これらの中でも、たとえば平均粒子径0.01〜3μmの球状シリカとマイクロシリカとの配合比や、樹脂組成物全体における無機充填材の含有量(合計値)等が、上記複素動的粘度の極小値および30℃における貯蔵弾性率を所望の数値範囲とするための要素として挙げられる。
[回路基板]
本実施形態に係る回路基板について説明する。
図1は、実施形態における回路基板20の構造の例を示す模式図である。
本実施形態の回路基板は、表面に回路(導電体パターン24)に形成された基板22と、基板の表面上である最外層に形成されたソルダーレジスト10と、を含むことができる。当該ソルダーレジストは、本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層の硬化物で構成されている。
また、ソルダーレジストの膜厚は、たとえば1μm以上50μm以下である、上記樹脂層の膜厚と同様の範囲とすることができる。ソルダーレジストの30℃における貯蔵弾性率は、たとえば7Gpa以上40Gpa以下である、上記樹脂層の硬化物と同様の範囲とすることができる。
図1に示す回路基板20は、基板22、導電体パターン24、およびソルダーレジスト10を備える。導電体パターン24は、基板22の少なくともひとつの最外面に設けられている。ソルダーレジスト10は、回路基板20の最外層を構成する。ソルダーレジスト10は、導電体パターン24の周囲に設けられている。ソルダーレジスト10には、複数の開口部28が設けられている。少なくとも1つの開口部28内には、導電体パターン24の導電部の一部が位置している。
本実施形態に係る回路基板20において、基板22は少なくとも1つの絶縁層を含む基板であってもよい。基板22が備える絶縁層はたとえば繊維基材に樹脂組成物を含浸してなる樹脂基材である。また、基板22は、ガラス繊維基材を有しない基板(コアレス基板)であってもよい。
上記基板22は、熱硬化性樹脂からなるものとすることができる。基板22はリジッドな基板でも良いし、フレキシブルな基板でも良い。基板22の膜厚の下限値は、とくに限定されないが、たとえば、10μm以上でもよく、15μm以上でもよく、30μm以上でもよい。これにより、機械的強度に優れた回路基板とすることができる。また、上記基板22の膜厚の上限値は、例えば、100μm以下であり、好ましくは80μm以下であり、より好ましくは70μm以下である。これにより、回路基板22を十分に薄層化することができる。
本実施形態の回路基板20は、少なくとも基板22の片面にソルダーレジスト10が形成された構造を有していてもよく、よりこのましくは、基板22の両面にソルダーレジスト10が形成された構造を有するものである。
この場合、基板22とソルダーレジスト10との合計膜厚は、例えば、好ましくは200μm以下であり、より好ましくは150μm以下であり、さらに好ましくは100μm以下である。
また、上記の合計膜厚に対するソルダーレジスト10の膜厚の膜厚比の下限値は、例えば、10%以上であり、好ましくは20%以上であり、より好ましくは30%以上である。上記膜厚比の上限値は、例えば、70%以下であり、好ましくは60%以下であり、より好ましくは50%以下である。ソルダーレジスト10の膜厚比を上記範囲内とすることにより、薄層化しつつも、ハンドリング性と搬送信頼性に優れた樹脂シートやそれを用いた回路基板を得ることができる。
また、上記基板22は、1つの絶縁層のみを有し、その片面のみに導電体パターン24が形成された片面板でも良いし、1つの層のみを有し、その表裏面の両方に導電体パターン24が設けられた両面板でも良いし、2層以上の絶縁層を有する多層板でもよい。基板22が多層板である場合、基板22内には2つの絶縁層に挟まれた配線層が一層以上形成される。
また、基板22が両面板もしくは多層板である場合、基板22の1つの表面(最外面)に設けられた導電体パターン24は、反対側の表面(最外面)に設けられた導電体パターン24や基板22の内部に設けられた配線層と、少なくとも一部の絶縁層を貫通するスルーホール(不図示)を介して互いに電気的に接続されている。
上記導電体パターン24は、基板22のおもて面と裏面の少なくとも一方の表面(最外面)に設けられている。導電体パターン24は、たとえば基板22に積層された銅膜を選択エッチングして形成されたパターンである。導電体パターン24は、導電部として少なくともランド244とライン242とを含む。ランド244は主に、回路基板20に実装される素子や部品と導電体パターン24とを電気的に接続する接続部であり、たとえば導電体パターン24の他の部分もしくは基板22内の配線層に接続された円形や四角形の部分である。なお、ランド244の中心には電子部品の端子等を挿入するホールが設けられていても良い。そして、ライン242は主に、ランド244同士を互いに電気的に接続する線状の部分である。
上記ソルダーレジスト10が、導電体パターン24上に積層されている。これにより、絶縁性を維持することができるので、信頼性の高い回路基板を得ることができる。また、上下の最外層に、上記ソルダーレジストが配置されているため、例えば、黒色に呈することができ、回路基板の下面においても美観性を高めることができる。また、上記ソルダーレジストの下面に、例えば、YAGレーザー等のレーザーによりマークを捺印することもできる。
ソルダーレジスト10には、主にランド244が設けられた領域に開口部28が設けられており、ランド244はソルダーレジスト10に被覆されていない。すなわち、ランド244の上にはソルダーレジスト10が設けられておらず、ランド244が露出している。なお、ランド244の上には、たとえばニッケルおよび金のめっき膜や半田のめっき膜などの導電膜が積層されていてもよい。本実施形態に係る回路基板20では、開口部28に位置するランド244の上にめっき膜246がさらに設けられている。ソルダーレジスト10にはさらにランド244以外の部分に開口部が設けられていても良いし、ライン242の一部を露出させるような開口部28があってもよい。また、ランド244の全てが開口部28に位置する必要は無く、ソルダーレジスト10に覆われたランド244があってもよい。
本実施形態の回路基板20は、たとえばインターポーザもしくはマザーボードとして用いることができる。なお、パッケージとは、回路基板上に種々のパーツが搭載され、一括封止されたものをいう。半導体パッケージはパッケージの一例であり、パッケージには、一括封止されたECU(Electric Control Unit)等も含む。
[電子装置]
次に、本実施形態に係る半導体パッケージ102について説明する。
図2は本実施形態に係る半導体パッケージ102の構造の一例を示す断面模式図である。
本実施形態の電子装置(半導体パッケージ102)は、上記回路基板(回路基板20)と、回路基板上に実装された電子素子(半導体素子60)と、を含むことができる。すなわち、当該電子装置は半導体装置として利用できる。この回路基板の最外層を構成するソルダーレジストのうち、電子素子が実装された面とは反対側の面上に配置されたソルダーレジスト(下層側のソルダーレジスト10)が、本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物を硬化して得られたものとすることができる。
図2に示す半導体パッケージ102は、回路基板20、半導体素子60、および封止樹脂層40を備える。半導体素子60は回路基板20上に配設されている。封止樹脂層40は、回路基板20の少なくともひとつの面および半導体素子60を覆っている。回路基板20は、基板22、導電体パターン24、およびソルダーレジスト10を備える。導電体パターン24は基板22の少なくともひとつの最外面に設けられている。ソルダーレジスト10は、回路基板20の最外層であり、導電体パターン24の周囲に設けられている。
本実施形態に係る半導体パッケージ102では、上述した回路基板20の一方の面(以下では「上面」と呼ぶ)のソルダーレジスト10の上に、少なくとも1つの半導体素子60が配設されている。半導体パッケージ102において、回路基板20はたとえばインターポーザであり、半導体素子60はたとえば半導体ウエハから切り出されたLSIチップである。また、回路基板20の上面には半導体素子60に加えて、たとえば抵抗や容量として機能する電子部品などがさらに配設されていてもよい。半導体素子60はダイアタッチ材62を介してソルダーレジスト10の上に固定されている。
半導体素子60にはその表面に電気的な接続パッド(不図示)が設けられており、接続パッドはたとえば半導体素子60の内部に作り込まれた回路に接続されている。回路基板20に設けられた導電体パターン24の一部分であるランド244は、ソルダーレジスト10の開口部28に設けられている。そして、ランド244と、半導体素子60の接続パッドとは、ボンディングワイヤ50によって接続されている。なお、本実施形態に係る半導体パッケージ102では、ランド244の上にめっき膜246がさらに設けられており、ランド244はめっき膜246を介してボンディングワイヤ50に接続されているが、これに限定されない。また、ボンディングワイヤ50で接続される代わりにリード線や半田により接続されていても良い。
封止樹脂層40は、回路基板20の上面の表面に露出したソルダーレジスト10と、基板22と、めっき膜246(めっき膜246を設けない場合はランド244)と、半導体素子60のうちダイアタッチ材62で回路基板20と接合された面以外の面と、ボンディングワイヤ50とを覆っている。なお、封止樹脂層40は回路基板20の半導体素子60が設けられた面の全面を覆っていても良いし、当該面の一部を露出させて覆っていても良い。
半導体パッケージ102の回路基板20には、上面とは反対側の面(以下では「下面」と呼ぶ)にさらに複数の開口部28と、開口部28の内部のランド244が設けられている。そして、それぞれのランド244はめっき膜246に覆われ、さらにめっき膜246を覆う半田ボール30が設けられている。
ここでは、本実施形態に係る半導体パッケージ102としてフリップチップ接続のパッケージの例について説明したが、これに限定されず、ワイヤボンディングやTAB(Tape Automated Bonding)接続されるパッケージでもよい。
本実施形態において、電子装置の封止樹脂層40と、実装面と反対側に配置された下層のソルダーレジスト10(本実施形態のソルダーレジスト)とを、同じ色とすることが可能である。例えば、それぞれ、同一または同程度の黒色とすることができる。上面および下面の最外層を、同じ黒色とすることにより、電子装置全体の美観性を高めることができる。なお、電子装置の下層のソルダーレジスト10の下面上には、外部接続電極(例えば、半田ボール30)を覆う黒色シールを貼り付けてもよい。
また、封止樹脂層40の上面またはソルダーレジスト10の下面には、例えば、YAGレーザー等のレーザーによりマークが捺印される。このマークは、例えば、直線または曲線からなる文字、数字、または記号の少なくとも1種類以上により構成される。また、上記マークは、例えば、半導体パッケージの製品名、製品番号、ロット番号、またはメーカー名等を示すものである。また、上記マークは、例えば、YVOレーザー、炭酸レーザー等により捺印されてもよい。
本実施形態の電子装置としては、特に限定されないが、例えば、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、QFN(Quad Flat Non−leaded Package)、SON(Small Outline Non−leaded Package)、LF−BGA(Lead Flame BGA)等が挙げられる。
また、上記半導体素子としては、例えば、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード、固体撮像素子等が挙げられるが、これらに限定されない。
[回路基板の製造方法]
次に、回路基板20の製造方法について説明する。
本実施形態に係る回路基板20の製造方法は、基板22を準備する工程、樹脂層を積層する工程、開口部28を形成する工程、およびデスミア処理する工程をこの順に含む。基板22を準備する工程では、少なくともひとつの最外面に導電体パターン24が設けられた基板22を準備する。樹脂層を積層する工程では、基板22および導電体パターン24上に最外層の樹脂層を積層する。開口部28を形成する工程では、樹脂層の所定の領域に導電体パターン24の一部を露出させる。デスミア処理する工程では、樹脂層の表面をデスミア処理する。開口部28を形成する工程は、樹脂層のうち、開口部28とする領域にレーザー光を照射する工程を含む。
まず、表裏の少なくとも一方の最外面に導電体パターン24が設けられた基板22を準備する(基板を準備する工程)。次いで、基板22の導電体パターン24上に樹脂層を積層する(積層する工程)。本工程では、基板22の導電体パターン24が設けられた面上に、樹脂層が基板22と対向するよう樹脂シートを貼付する。樹脂シートの貼付は、たとえば樹脂シートの樹脂層を導電体パターン24上に積層した後、これを真空加熱加圧成形することにより行うことができる。本実施形態において、樹脂シートとしては、金属箔付き樹脂層でもよいし、樹脂フィルム付き樹脂層でもよい。次いで、キャリア基材を、樹脂層から剥離する。これにより、基板22に、導電体パターン24を覆うように、樹脂層が形成されることとなる。
次いで導電体パターン24上の樹脂層の所定の位置に開口部28を設ける(開口部を形成する工程)。開口部28は主に導電体パターン24のランド244を露出させるように形成する。開口部28の形成方法としては特に限定されず、露光現像法やレーザー加工法、などの方法を用いることができる。
開口部28の形成に露光現像法を用いる場合、ソルダーレジスト用樹脂組成物は感光剤を含む必要がある。露光現像法ではまず、樹脂層のうち開口部28を形成する領域、もしくは開口部28を形成しない領域のいずれか一方に選択的に光を照射する露光を行う。その後、アルカリ性水溶液などの現像液を用いた現像を行うことで開口部28を形成出来る。
その後、Bステージ状態の樹脂層を熱硬化させることにより、ソルダーレジスト10(樹脂層の硬化物)を形成する。本実施形態において、硬化温度は特に限定されないが、例えば、160℃以上でもよく、180℃以上でもよく、200℃以上でもよい。これによりソルダーレジスト10(ソルダーレジスト)を形成する。ここで、露光にはたとえば、マスクパターンを密着させて紫外線を照射する方法や、レーザー光を所望の領域に直接照射する方法を用いることができる。
プロセスの簡易化の観点から、開口部28を形成する工程では、樹脂層のうち、開口部28とする領域にレーザー光を照射して(レーザー光を照射する工程)、開口を形成する方法が好ましく、中でもレーザー加工法がより好ましい。
開口部28を形成した後には、必要に応じて、デスミア処理を行うことができる(デスミア処理する工程)。デスミア処理では、開口部28の形成などで生じたスミアを除去する。
本実施形態に係る回路基板20の製造方法では、開口部28の形成、および必要に応じてデスミア処理を行った後、開口部28に露出した導電体パターン24の上にめっき膜246を形成するめっき処理を行う。ただし、めっき膜246を形成せずに回路基板20としても良い。めっき膜246は、たとえば半田めっき膜や、錫めっき膜や、ニッケルめっき膜の上に金めっき膜を積層した2層構造のめっき膜とすることができる。めっき膜246は開口部28に露出した導電体パターン24の導電部を覆うように形成される。また、めっき膜246の膜厚は、とくに限定されないが、たとえば2μm以上10μm以下とすることができる。これにより、ランド244部分を、回路基板20を用いた実装工程においてワイヤボンディング50や半田付けに適した接続部とすることができる。
めっき処理の方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。たとえば、電解めっき法または無電解めっき法を用いることができる。たとえば無電解めっき法を用いる場合、次の様にめっき膜246を形成することが出来る。ここではニッケルと金の2層構造のめっき膜246を形成する例について説明するが、これに限定されない。まず、ニッケルめっき膜を形成する。無電解ニッケルめっきを行う場合、めっき液に導電体パターン24やソルダーレジスト10を積層した基板22を浸漬する。このことで、開口部28に露出した導電体パターン24の導電部の上に、ニッケルめっき膜を形成できる。めっき液は、ニッケル鉛、および還元剤としてたとえば次亜リン酸塩を含んだものを用いることができる。続いて、ニッケルめっき膜の上に無電解金めっきを行う。無電解金めっきの方法は特に限定されないが、たとえば金イオンと下地金属のイオンとの置換により行う置換金めっきで行うことができる。
なお、めっき処理の前に、必要に応じて、露出した導電体パターン24の導電部を洗浄する工程や、粗化する工程を行っても良い。
次いで、本実施形態に係る回路基板20の製造方法では、ソルダーレジスト10を形成した表面を、プラズマ処理してもよい。以上の様にして図1の様な本実施形態に係る回路基板20が得られる。
[電子装置の製造方法]
次に、半導体パッケージ102の製造方法について説明する。
本実施形態の電子装置(半導体パッケージ102)の製造方法は、導電回路(導電体パターン24)が一面に形成された基板(基板22)を準備する工程と、上記樹脂層を基板上に配置する工程と、樹脂層に開口部を形成して、導電回路を露出させる工程と、樹脂層を加熱硬化することによりソルダーレジスト10を形成する工程と、電子素子を、開口部に露出している導電回路と電気的に接続する工程と、電子素子(半導体素子60)を封止する工程と、を含むことができる。
すなわち、本実施形態に係る半導体パッケージ102の製造方法は、回路基板20を準備する工程、半導体素子60を配設する工程、および封止する工程をこの順に含む。回路基板20を準備する工程では、表面にソルダーレジスト10(ソルダーレジスト)が露出した回路基板20を準備する。半導体素子60を配設する工程では、ソルダーレジスト10上に半導体素子60を配設する。封止する工程では、露出したソルダーレジスト10および半導体素子60を封止樹脂で覆うよう封止する。回路基板20は、基板22、導電体パターン24、およびソルダーレジスト10を備える。導電体パターン24は基板22の少なくともひとつの最外面に設けられている。ソルダーレジスト10は回路基板20の最外層であり、導電体パターン24上に設けられている。ソルダーレジスト10には、複数の開口部28が設けられている。少なくとも1つの開口部28内には、導電体パターン24の導電部の一部が位置している。
まず、上述の回路基板20を準備し(回路基板を準備する工程)、回路基板20の上に、半導体素子60を配設する(半導体素子を配設する工程)。このとき半導体素子60は、たとえばダイアタッチ材62を介して回路基板20上に搭載する。半導体素子60と回路基板20を接続するボンディングワイヤ50は、たとえば回路基板20の上面の開口部28に露出した導電体パターン24へボンディングする。次いで、回路基板20の上面、半導体素子60、およびボンディングワイヤ50を封止樹脂層40によって封止する(封止する工程)。封止樹脂としてはたとえばエポキシ樹脂組成物を用いることができる。封止樹脂でモールドする方法としては、トランスファー成形法、射出成形法、転写法、塗布法などを用いることができる。封止樹脂層40をたとえば150℃以上200℃以下で加熱することにより硬化させる。
また、回路基板20に外部接続端子である半田ボール30が設けられる例においては、たとえば下面側の開口部28に露出した導電体パターン24上に、半田ボール30を形成する。なお、本実施形態に係る半導体パッケージ102としてフリップチップ接続のパッケージの例について説明したが、半導体パッケージ102はこれに限定されず、ワイヤボンディングやTAB接続されるパッケージでもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
次に、本発明の実施例について説明する。
(ソルダーレジスト用樹脂組成物の調製)
各実施例および各比較例について、表1に示す成分の原料を用いて、ワニス状のソルダーレジスト用樹脂組成物を調整した。表1における各成分の配合割合を示す数値は、ソルダーレジスト用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」と呼称することもある。)の固形分全体に対する各成分の配合割合(重量%)を示している。
表1における各成分の原料の詳細は下記のとおりである。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂1:ナフトール型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC−7000L)
熱硬化性樹脂2:2官能ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、HP−4032D)
熱硬化性樹脂3:エポキシアクリレート樹脂(日本化薬社製、ZFR−1401)
熱硬化性樹脂4:ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC−3000L)
熱硬化性樹脂5:ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学社製、YX4000HK)
(アクリルモノマー)
アクリルモノマー1:2官能エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学社製、BPE−500)
アクリルモノマー2:2官能のウレタンアクリレート(日本化薬(株社製、KAYARAD UX−2201)
(無機充填材)
無機充填材1:球状シリカ(アドマテックス社製、SC4050、平均粒径D50:1μm)
無機充填材2:球状シリカ(アドマテックス社製、SC2050、平均粒径D50:0.5μm)
無機充填材3:球状シリカ(アドマテックス社製、SC1050、平均粒径D50:0.3μm)
(シアネート樹脂)
シアネート樹脂1:ノボラックフェノール型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PT−30)
(硬化促進剤)
硬化促進剤1:下記一般式(2)で表されるテトラフェニルホスホニウムのビス(ナフタレン−2,3−ジオキシ)フェニルシリケート付加物(住友ベークライト社製、C05−MB)
Figure 2017157722
(その他の成分)
(カップリング剤)
カップリング剤1:エポキシシラン(信越化学工業社製、KBM−403)
(レベリング剤)
レベリング剤1:レベリング剤(ビックケミージャパン社製、BYK−356)
(光反応開始剤)
光反応開始剤1:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASFジャパン社製、TPO)
光反応開始剤2:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(BASFジャパン社製、イルガキュア369)
光反応開始剤3:オキシム化合物(BASFジャパン社製、OXE−02)
Figure 2017157722
(実施例1〜3:樹脂組成物のワニス1の調製)
エポキシ樹脂として、ナフトール型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC−7000L)10.0重量部、2官能ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、HP−4032D)3.6重量部、ノボラックフェノール型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PT−30)13.6重量部、平均粒径D50が1μmの球状シリカ(アドマテックス社製、SC4050)固形分で72重量部、テトラフェニルホスホニウムのビス(ナフタレン−2,3−ジオキシ)フェニルシリケート付加物0.3重量部、エポキシシラン(信越化学工業社製、KBM−403)0.2重量部、およびレベリング剤(ビックケミージャパン社製、BYK−356)0.3重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させ、高速撹拌装置を用いて30分間撹拌して、不揮発分70重量%となるように調整し、樹脂組成物のワニス1(樹脂ワニス1)を調製した。
(実施例4:樹脂組成物のワニス2の調製)
エポキシ樹脂として、ナフトール型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC−7000L)16.5重量部、2官能ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、HP−4032D)5.5重量部、ノボラックフェノール型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PT−30)22.0重量部、平均粒径D50が0.5μmの球状シリカ(アドマテックス社製、SC2050)固形分で55重量部、テトラフェニルホスホニウムのビス(ナフタレン−2,3−ジオキシ)フェニルシリケート付加物0.44重量部、エポキシシラン(信越化学工業社製、KBM−403)0.12重量部、およびレベリング剤(ビックケミージャパン社製、BYK−356)0.44重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させ、高速撹拌装置を用いて30分間撹拌して、不揮発分70重量%となるように調整し、樹脂組成物のワニス2(樹脂ワニス2)を調製した。
(実施例5、6)
表1に記載の成分を用いて、実施例1と同様にして、樹脂組成物のワニス(樹脂ワニス)を調製した。
(比較例1:樹脂組成物のワニス4の調製)
エポキシアクリレート樹脂(日本化薬社製、ZFR−1401)45.8重量部、エポキシ樹脂としてビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC−3000L)14.8重量部、光反応開始剤として、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASFジャパン社製、TPO)2.9重量部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(BASFジャパン社製、イルガキュア369)0.15重量部、オキシム化合物(BASFジャパン社製、OXE−02)0.06重量部、2官能エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学社製、BPE−500)4.54重量部、2官能のウレタンアクリレート(日本化薬(株社製、KAYARAD UX−2201)6.0重量部、エポキシシラン(信越化学工業社製、KBM−403)0.15重量部、およびレベリング剤(ビックケミージャパン社製、BYK−356)0.6重量部をジプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解、分散させた。次いで、平均粒径D50が0.3μmの球状シリカ(アドマテックス社製、SC1050)固形分で25重量部を加え、高速撹拌装置を用いて30分間撹拌し不揮発分70重量%となるように調整し、樹脂組成物のワニス4(樹脂ワニス4)を調製した。
(樹脂シートの作製)
各実施例および各比較例について、得られた樹脂組成物をキャリア基材であるPETフィルム上に塗布した後、140℃、2分の条件で溶剤を除去して、所定の樹脂厚みを有する樹脂層を形成した。これにより、樹脂シートを得た。
(最低複素動的粘度)
各実施例および各比較例について、次のようにして最低複素動的粘度(複素度粘度の極小値)を測定した。まず、上記樹脂シートの作製に基づいて、20μmの樹脂厚みを有する樹脂層が形成された樹脂シートを得た。次いで、得られた樹脂シートから、キャリア基材であるPETフィルムを剥離した樹脂層(フィルム)を5枚重ね合わせて、総膜厚100μmの測定サンプルを準備した。次いで、この測定サンプルに対し、動的粘弾性測定装置(Anton Paar社製、装置名Physica MCR−301)を用いて、下記の条件で複素動的粘度の測定をおこなった。得られた測定結果から、50〜150℃における最低複素動的粘度(Pa・sec)を算出した。
周波数:62.83rad/sec
測定温度:50〜200℃
昇温速度:3℃/min
ジオメトリー:パラレルプレート
プレート直径:10mm
荷重(ノーマルフォース):0N(一定)
ストレイン:0.3%
測定雰囲気:空気
(ガラス転移温度、貯蔵弾性率)
上記樹脂シートの作製に基づいて、20μmの樹脂厚みを有する樹脂層が形成された樹脂シートを得た。次いで、得られた樹脂シートから、キャリア基材であるPETフィルムを剥離した樹脂層(フィルム)を5枚重ね合わせて、総膜厚100μmの積層フィルムを準備した。次いで、当該積層フィルムを、200℃、1時間で熱処理した後、幅8mm×長さ50mm×厚さ100μmに切り出して測定サンプルとした。この測定サンプルに対し、動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ社製、DMS6100)を用いて、周波数1Hz、昇温速度5℃/分の条件で動的粘弾性試験を行った。次いで、得られた測定結果から、ガラス転移温度(℃)と、30℃における貯蔵弾性率(GPa)、260℃における貯蔵弾性率(GPa)を算出した。ガラス転移温度は、tanδのピーク値から判定した。結果を表1に示す。
(線膨張係数)
上記樹脂シートの作製に基づいて、20μmの樹脂厚みを有する樹脂層が形成された樹脂シートを得た。次いで、得られた樹脂シートから、キャリア基材であるPETフィルムを剥離した樹脂層(フィルム)を5枚重ね合わせて、総膜厚100μmの積層フィルムを準備した。次いで、当該積層フィルムを、200℃、1時間で熱処理した後、幅4mm×長さ20mm×厚さ100μmに切り出して測定サンプルとした。この測定サンプルに対し、TMA(TAインスツルメンツ(株)製)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で線膨張係数の測定を行った。次いで、50〜75℃における測定結果の平均を算出し、これをガラス転移温度未満における線膨張係数(ppm/℃)とした。結果を表1に示す。
(樹脂流れ量の測定条件)
・サンプルサイズ113mmφで基材ごと打ち抜く
・基材つきのまま4枚重ね(W0)
・温度171±3℃、圧力750±50kPaの条件で加熱加圧
・113mmφからはみ出した樹脂を除いた重量を測定(W1)
(W0−W1)/(W0−基材重量)×100
(たわみ量の測定条件)
得られた樹脂組成物をキャリア基材に塗布した後、140℃、2分の条件で溶剤を除去して、表1に示す膜厚の樹脂層を形成する。コア基材(LAZ−4785TH−G、住友ベークライト社製、50mm×85mm、表1に示す膜厚)の一面および他面上に12μm厚の銅箔を積層してなる両面銅張積層板を準備する。次いで、上記両面銅張積層板の銅箔をエッチング処理して銅箔を除去した基板を得る。次いで、上記基板の上記一面上および上記他面上のそれぞれに、前記樹脂層が上記基板と対向するように、当該樹脂シートを積層した後、真空加圧式ラミネーター装置を用いて温度120℃、圧力0.8MPa、120秒の条件にて真空加熱加圧成形する。次いで、当該樹脂シートから前記キャリア基材を剥離した後、上記基板上の前記樹脂層を200℃、1時間の条件で硬化してソルダーレジストを形成した。このようにして、サンプルを得る。得られたサンプルについて、短辺である一辺の端から10mmを支持しつつ上記一辺に対向する他辺を自由端とした状態において、上記他辺のたわみ量を測定する。
たわみ量の判定基準:
◎:15mm以下
○:15mmより大きい、かつ35mmより小さい
×:35mm以下
(基板加工中の搬送不具合(搬送性))
得られた樹脂組成物をキャリア基材に塗布した後、140℃、2分の条件で溶剤を除去して、表1に示す膜厚の樹脂層を形成する。コア基材(LAZ−4785TH−G、住友ベークライト社製、250mm×250mm、表1に示す膜厚)の一面および他面上に12μm厚の銅箔を積層してなる両面銅張積層板を準備する。次いで、上記両面銅張積層板の銅箔をエッチング処理して銅箔を除去した基板を得る。次いで、上記基板の上記一面上および上記他面上のそれぞれに、前記樹脂層が上記基板と対向するように、当該樹脂シートを積層した後、真空加圧式ラミネーター装置を用いて温度120℃、圧力0.8MPa、120秒の条件にて真空加熱加圧成形する。次いで、当該樹脂シートから前記キャリア基材を剥離した後、上記基板上の前記樹脂層を200℃、1時間の条件で硬化してソルダーレジストを形成した。このようにして、サンプルを得る。得られたサンプルについて、フィルム搬送加圧式真空ラミネータ(名機製作所社製、MVLP500/600)で搬送性を評価した。評価方法は、搬送開始時の基板のセット位置から、1次加圧として真空30秒後0.5MPaで30秒後、2加圧として0.8MPaで60秒後の基板4つの角の位置ズレ量の最大値を測定する。
搬送性の判定基準:
○:15mm以下
×:15mmより大きい
(半導体パッケージの作製)
各実施例および各比較例について、次のようにして半導体パッケージを作製した。まず、30μm厚のコア基材(LAZ−4785TH−G、住友ベークライト社製)の一面および他面上に12μm厚の銅箔を積層してなる両面銅張積層板を準備した。次いで、上記銅張積層板の銅箔をエッチング処理して導体回路パターンを形成することにより、一面および他面に上記導体回路パターンが形成された回路基板を得た。次いで、回路基板の上記一面上および上記他面上のそれぞれに、樹脂層が回路基板と対向するよう上記で得られた表1に示す膜厚の樹脂シートを積層した後、真空加圧式ラミネーター装置を用いて温度120℃、圧力0.8MPa、60秒の条件にて真空加熱加圧成形させた。次いで、樹脂シートからキャリア基材であるPETフィルムを剥離した後、回路基板上の樹脂層を200℃、1時間の条件で硬化してソルダーレジストを形成した。
次に、導体回路パターンの一部が露出するように、炭酸レーザにより回路基板の一面上に設けられたソルダーレジストに開口を形成した後、回路基板の一面に対してデスミア処理およびプラズマ処理を施した。次いで、回路基板の一面上に、ダイアタッチ材を介して半導体素子を搭載した後、上記開口から露出した導体パターンと上記半導体素子と、をボンディングワイヤにより接続した。次いで、半導体素子およびボンディングワイヤを、エポキシ樹脂組成物により封止成形し、半導体パッケージ(16mm×16mm)を得た。
(PKG反り(@25℃))
各実施例および各比較例について、得られた半導体パッケージの25℃における反り量を測定した。このとき、パッケージ反り量が150μm未満であるものを○とし、パッケージ反り量が150μm以上であるものを×として、パッケージ反りを評価した。なお、パッケージ反り量は、半導体パッケージ上面の中心点と、当該上面の外周部と、の半導体素子と回路基板の積層方向における距離により定義される。
以上、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 ソルダーレジスト
20 回路基板
22 基板
24 導電体パターン
28 開口部
30 半田ボール
40 封止樹脂層
50 ボンディングワイヤ
60 半導体素子
62 ダイアタッチ材
102 半導体パッケージ
242 ライン
244 ランド
246 めっき膜
また、本発明によれば、
表面に回路が形成された基板と、
前記基板の表面上に形成されたソルダーレジストと、を備える回路基板であって、
前記ソルダーレジストが、ソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層の硬化物で構成されており、
前記樹脂層の膜厚が、1μm以上50μm以下であり、
前記基板の膜厚と前記樹脂層の膜厚の合計値が、10μm以上200μm以下であり、
前記樹脂層の硬化物の30℃における貯蔵弾性率が7Gpa以上40Gpa以下である、回路基板が提供される。
本発明は、樹脂シートに関する。

Claims (14)

  1. キャリア基材と、
    前記キャリア基材上に配置されていて、ソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層と、を備える、ソルダーレジストに用いる樹脂シートであって、
    前記樹脂層の膜厚が、1μm以上50μm以下であり、
    前記樹脂層のBステージ状態の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をηとしたとき、ηが、100Pa・s以上3000Pa・s以下であり、
    前記樹脂層の硬化物の30℃における貯蔵弾性率が7Gpa以上40Gpa以下である、樹脂シート。
  2. 請求項1に記載の樹脂シートであって、
    前記樹脂層の硬化物のガラス転移温度が、160℃以上である、樹脂シート。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂シートであって、
    前記樹脂層の硬化物のガラス転移温度未満における線膨張係数が1ppm/℃以上35ppm/℃以下である、樹脂シート。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
    前記樹脂層の硬化物の260℃における貯蔵弾性率が0.2Gpa以上10Gpa以下である、樹脂シート。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
    下記条件で測定した前記樹脂層のBステージ状態の樹脂流れ量が、5重量%以上70重量%未満である、樹脂シート。
    (樹脂流れ量の測定条件)
    ・サンプルサイズ113mmφで基材ごと打ち抜く
    ・基材つきのまま4枚重ね(W0)
    ・温度171±3℃、圧力750±50kPaの条件で加熱加圧
    ・113mmφからはみ出した樹脂を除いた重量を測定(W1)
    (W0−W1)/(W0−基材重量)×100
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
    ガラス繊維基材を有しない基板の表面に形成されるソルダーレジストに用いる、樹脂シート。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
    前記ソルダーレジスト用樹脂組成物が、熱硬化性樹脂と充填材とを含む、樹脂シート。
  8. 請求項7に記載の樹脂シートであって、
    前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂を含む、樹脂シート。
  9. 請求項7または8に記載の樹脂シートであって、
    前記充填材が、シリカを含む、樹脂シート。
  10. 請求項7から9のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
    前記ソルダーレジスト用樹脂組成物が、シアネート樹脂をさらに含む、樹脂シート。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
    下記の条件で測定されるたわみ量が35mm未満である、樹脂シート。
    (たわみ量の測定条件)
    ソルダーレジスト用樹脂組成物をキャリア基材に塗布した後、140℃、2分の条件で溶剤を除去して、厚さ20μmの樹脂層を形成する。コア基材(50mm×85mm、30μmt)の一面および他面上に12μm厚の銅箔を積層してなる両面銅張積層板を準備する。次いで、上記両面銅張積層板の銅箔をエッチング処理して銅箔を除去した基板を得る。次いで、上記基板の一面および他面上のそれぞれに、上記樹脂層が上記基板と対向するように、当該樹脂シートを積層した後、真空加圧式ラミネーター装置を用いて温度120℃、圧力0.8MPa、120秒の条件にて真空加熱加圧成形する。次いで、当該樹脂シートから上記キャリア基材を剥離した後、上記基板上の上記樹脂層を200℃、1時間の条件で硬化してソルダーレジストを形成した。このようにして、サンプルを得る。得られたサンプルについて、短辺である一辺の端から10mmを支持しつつ上記一辺に対向する他辺を自由端とした状態において、上記他辺のたわみ量を測定する。
  12. 表面に回路が形成された基板と、
    前記基板の表面上に形成されたソルダーレジストと、を備える回路基板であって、
    前記ソルダーレジストが、ソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層の硬化物で構成されており、
    前記樹脂層の膜厚が、1μm以上50μm以下であり、
    前記樹脂層の硬化物の30℃における貯蔵弾性率が7Gpa以上40Gpa以下である、回路基板。
  13. 請求項12に記載の回路基板であって、
    前記基板の膜厚と前記樹脂層の膜厚の合計値が、10μm以上200μm以下である、回路基板。
  14. 請求項12または13に記載の回路基板であって、
    前記基板が、ガラス繊維基材を有しないものである、回路基板。
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